特許第6140129号(P6140129)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6140129
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】端子台及び端子台ユニット
(51)【国際特許分類】
   H01R 9/22 20060101AFI20170522BHJP
   H01R 13/66 20060101ALI20170522BHJP
   H02G 3/16 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   H01R9/22
   H01R13/66
   H02G3/16
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-232078(P2014-232078)
(22)【出願日】2014年11月14日
(65)【公開番号】特開2016-96073(P2016-96073A)
(43)【公開日】2016年5月26日
【審査請求日】2016年3月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】391045897
【氏名又は名称】古河AS株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】山内 裕司
(72)【発明者】
【氏名】中里 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】関根 広之
【審査官】 竹下 晋司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−058387(JP,A)
【文献】 特開2004−327184(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 9/22 − 9/28
H01R 13/66
H02G 3/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1接続対象に接続する一方側の一方側接続部及び他の接続対象に接続する他方側の他方側接続部を有するバスバーと、複数の前記バスバーを保持する保持体とで構成する端子台であって、
複数の前記バスバーのうち少なくともひとつのバスバーを、前記保持体に対して、
前記第1接続対象に対して前記一方側接続部を接続する第1方向に移動可能に装着した可動バスバーとし、
複数の前記バスバーのうち前記可動バスバーと異なるバスバーを、前記保持体に対して、移動不可能に装着した固定バスバーとし、
前記固定バスバーの一方側に、前記第1方向と交差する第2方向に延びるとともに、前記第1方向に撓むアーム部を備えるとともに、該アーム部の先端に前記一方側接続部を備えた
端子台。
【請求項2】
一組の前記可動バスバー及び前記固定バスバーの前記一方側接続部を前記第1接続対象に接続して回路を構成する
請求項に記載の端子台。
【請求項3】
前記他方側接続部を、接続治具が貫通する接続貫通孔で構成し、
前記可動バスバーの前記接続貫通孔を、第1方向及び第2方向と異なる第3方向に貫通し、前記第1方向に長い長孔で構成した
請求項1又は請求項2に記載の端子台。
【請求項4】
前記保持体に、前記バスバーを導通する電流を測定する電流センサを備えた
請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の端子台。
【請求項5】
第1接続対象に接続する一方側の一方側接続部及び他の接続対象に接続する他方側の他方側接続部を有するバスバーと、複数の前記バスバーを保持する保持体とで構成され、
複数の前記バスバーのうち少なくともひとつのバスバーを、前記保持体に対して、
前記第1接続対象に対して前記一方側接続部を接続する第1方向に移動可能に装着した可動バスバーとした端子台と、
前記第1方向に貫通する貫通バスバーと、該貫通バスバーを複数保持する貫通バスバー保持体とを有する貫通端子台とで構成し、
前記貫通バスバーを、前記貫通バスバー保持体を貫通する貫通片と、該貫通片の一方側において前記第1方向と異なる第2方向に延びるとともに、前記第1方向に撓む貫通バスバーアーム部とで構成し、
前記貫通片の他方側に前記他方側接続部を備えるとともに、前記貫通バスバーアーム部の先端に前記一方側接続部を備えた
端子台ユニット。
【請求項6】
前記貫通バスバー保持体における、前記貫通片の貫通を許容する貫通孔の内面に、内側に向かって突出する凸部を設け、
前記貫通片における、前記貫通片の貫通を許容する貫通孔に挿通する箇所に、厚み方向に突出する突出リブを備えた
請求項に記載の端子台ユニット。
【請求項7】
前記他方側接続部と接続する被接続部と、該被接続部と前記他の接続対象を導電接続する接続バスバーとを有する被接続端子台を備えた
請求項またはに記載の端子台ユニット。
【請求項8】
前記端子台に対して、一方側に前記貫通端子台を配置するとともに、他方側に被接続端子台を配置し、
前記端子台の前記保持体に、前記貫通バスバーの貫通片を前記第1方向に貫通する第1方向貫通孔を設けた
請求項に記載の端子台ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば燃料電池車やハイブリッド車などにおける電池システムに搭載されるような端子台及び端子台ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、電池システムでは、昇圧回路などの複数の回路が構成され、制御のためのモジュールと電池とが接続され、所定電圧の通電状態を確保するように構成されている。
このように複数の回路を確実、且つ容易に構成するため、例えば、特許文献1に記載されたように、接続部を両側に有するバスバーを複数備えた端子台が多用されている。
【0003】
例えば、特許文献1に示す端子台は、制御基板とモータジェネレータとを接続するバスバーが複数配置されているが、制御基板やモータジェネレータの少なくとも一方に設置誤差や成形誤差などの誤差が生じると、複数本のバスバーを確実に接続することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−255395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、この発明は、誤差が生じた接続対象に対しても確実かつ容易に複数のバスバーを接続することができる端子台及び端子台ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、第1接続対象に接続する一方側の一方側接続部及び他の接続対象に接続する他方側の他方側接続部を有するバスバーと、複数の前記バスバーを保持する保持体とで構成する端子台であって、複数の前記バスバーのうち少なくともひとつのバスバーを、前記保持体に対して、前記第1接続対象に対して前記一方側接続部を接続する第1方向に移動可能に装着した可動バスバーとし、複数の前記バスバーのうち前記可動バスバーと異なるバスバーを、前記保持体に対して、移動不可能に装着した固定バスバーとし、前記固定バスバーの一方側に、前記第1方向と交差する第2方向に延びるとともに、前記第1方向に撓むアーム部を備えるとともに、該アーム部の先端に前記一方側接続部を備えたことを特徴とする。
上述の接続対象と接続部との接続は、貫通する接続治具による接続のみならず、溶接やカシメによる接続を含むものとする。
【0007】
この発明により、誤差が生じた接続対象に対しても確実かつ容易に複数のバスバーを接続することができる。
詳述すると、誤差が生じた接続対象にバスバーを接続して回路を構成する場合であっても、前記保持体に対して、前記第1方向に移動可能に装着した可動バスバーを誤差に対応させて可動させることによって、容易にバスバーを接続することができる。
【0008】
またこの発明により、誤差が生じた接続対象に対してもさらに確実かつ容易に複数のバスバーを接続することができる。
詳述すると、誤差が生じた接続対象にバスバーを接続して回路を構成する場合であっても、前記保持体に対して、前記第1方向に移動可能に装着した可動バスバーを誤差に対応させて可動させるとともに、固定バスバーのアーム部を誤差に対応させて撓ませることによって、さらに容易かつ確実にバスバーを接続することができる。また、可動バスバーを前記保持体に対して移動させるとともに、固定バスバーのアーム部を撓ませて接続対象の誤差に対応させる場合、それぞれだけで誤差に対応させる場合に比べて、その対応量は小さくて済むため、さらに容易かつ確実にバスバーを接続することができる。
【0009】
またこの発明の態様として、一組の前記可動バスバー及び前記固定バスバーの前記一方側接続部を前記第1接続対象に接続して回路を構成することができる。
この発明により、誤差が生じた接続対象に対してもさらに確実かつ容易に複数のバスバーを接続し、安定した導電性を有する回路を構成することができる。
【0010】
詳述すると、上述したように、誤差が生じた接続対象にバスバーを接続して回路を構成する場合であっても、前記保持体に対して、前記第1方向に移動可能に装着した可動バスバーを誤差に対応させて可動させるとともに、固定バスバーのアーム部を誤差に対応させて撓ませることによって、さらに容易かつ確実にバスバーを接続することができるため、負荷が作用することなく接続部を接続対象に接続でき、安定した導電性を有する回路を構成することができる。
【0011】
またこの発明の態様として、前記他方側接続部を、接続治具が貫通する接続貫通孔で構成し、前記可動バスバーの前記接続貫通孔を、第1方向及び第2方向と異なる第3方向に貫通し、前記第1方向に長い長孔で構成することができる。
【0012】
上記接続治具は、ボルトとナットとで一対構成する接続治具、接続対象に形成された雌ネジに対して螺合するボルト、接続対象に備えた雄ネジ部材に対して螺合するナット、あるいはかしめ部材などを含む概念である。
【0013】
この発明により、誤差が生じた接続対象に対してもより容易に複数のバスバーを接続することができる。
詳述すると、仮に、両接続対象に誤差が生じた場合や、配置方向に誤差が生じた接続対象である場合であっても、長孔に接続治具を貫通させて接続対象とバスバーとを確実かつ容易に接続することができる。
【0014】
またこの発明の態様として、前記保持体に、前記バスバーを導通する電流を測定する電流センサを備えることができる。
この発明により、接続対象に接続されたバスバーを導通する電流を電流センサで確実に検出することができる。
【0015】
またこの発明は、第1接続対象に接続する一方側の一方側接続部及び他の接続対象に接続する他方側の他方側接続部を有するバスバーと、複数の前記バスバーを保持する保持体とで構成され、複数の前記バスバーのうち少なくともひとつのバスバーを、前記保持体に対して、前記第1接続対象に対して前記一方側接続部を接続する第1方向に移動可能に装着した可動バスバーとした端子台と、前記第1方向に貫通する貫通バスバーと、該貫通バスバーを複数保持する貫通バスバー保持体とを有する貫通端子台とで構成し、前記貫通バスバーを、前記貫通バスバー保持体を貫通する貫通片と、該貫通片の一方側において前記第1方向と異なる第2方向に延びるとともに、前記第1方向に撓む貫通バスバーアーム部とで構成し、前記貫通片の他方側に前記他方側接続部を備えるとともに、前記貫通バスバーアーム部の先端に前記一方側接続部を備えた端子台ユニットであることを特徴とする。
【0016】
この発明により、多数の回路を構成する場合であっても、それぞれのバスバーが干渉することなく、複数のバスバーを配置するとともに、誤差が生じた接続対象に対しても容易かつ確実に複数のバスバーを接続することができる。
【0017】
この発明の態様として、前記貫通バスバー保持体における、前記貫通片の貫通を許容する貫通孔の内面に、内側に向かって突出する凸部を設け、前記貫通片における前記貫通孔に挿通する箇所に、厚み方向に突出する突出リブを備えることができる。
【0018】
この発明により、貫通バスバーの貫通片を、貫通バスバー保持体の貫通孔に貫通させるだけで、貫通片の突出リブと、貫通孔に形成した凸部とによって、挿入負荷を増大させて、貫通孔からの貫通片の抜け出しを防止することができる。
【0019】
またこの発明の態様として、前記他方側接続部と接続する被接続部と、該被接続部と前記他の接続対象を導電接続する接続バスバーとを有する被接続端子台を備えることができる。
この発明により、被接続端子台を介して他方側接続部を他の接続対象と容易かつ確実に接続することができる。
【0020】
またこの発明の態様として、前記端子台に対して、一方側に前記貫通端子台を配置するとともに、他方側に被接続端子台を配置し、前記端子台の前記保持体に、前記貫通バスバーの貫通片を前記第1方向に貫通する第1方向貫通孔を設けることができる。
【0021】
この発明により、接続対象に対して確実かつ容易に複数のバスバーを接続して多数の回路をコンパクトに構成することができる。
詳述すると、接続対象に対して確実かつ容易に複数のバスバーを接続することができる貫通端子台、端子台、及び被接続端子台を、一方側から他方側に向かって配置するとともに、前記端子台の前記保持体に設けた第1方向貫通孔に、前記貫通片を貫通させることで、コンパクトな端子台ユニットを構成することができる。
【発明の効果】
【0022】
この発明により、誤差が生じた接続対象に対しても確実かつ容易に複数のバスバーを接続することができる端子台及び端子台ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】端子台ユニットの正面、平面及び右側面側の斜視図。
図2】端子台ユニットの背面、底面及び左側面側の斜視図。
図3】端子台ユニットの分解斜視図。
図4】端子台ユニットのバスバー構成斜視図。
図5】センサ端子台の分解斜視図。
図6】貫通端子台の分解斜視図。
図7】貫通端子台の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
図1は端子台ユニット1の正面、平面及び右側面側の斜視図を示し、図2は端子台ユニット1の背面、底面及び左側面側の斜視図を示し、図3は端子台ユニット1の分解斜視図を示し、図4は端子台ユニット1におけるバスバー(20,40,60,80)のみを示した構成斜視図を示している。なお、図1及び図2において、端子台ユニット1に接続するリアクトルユニットRを破線で図示している。
【0025】
また、図5はセンサ端子台30の分解斜視図を示し、図6は貫通端子台50の分解斜視図を示し、図7は貫通端子台50の説明図を示している。詳しくは、図7(a)は貫通端子台50の正面図を示し、図7(b)は図7(a)におけるA−A線断面図を示し、図7(c)は図7(a)におけるB−B矢視図を示している。なお、図1乃至図5において、センサ保持部34及び電流センサSを破線で図示している。
【0026】
また、本実施形態の説明において、複数のバスバー(40,60)を並列配置する方向を幅方向Wとし、貫通バスバー60の貫通片60bの長手方向を高さ方向Hとし、幅方向W及び高さ方向Hに交差する方向を奥行き方向Dとしている。
【0027】
本実施形態の端子台ユニット1は、図4に示すように、インテリジェントパワーモジュール(Intelligent Power Module、以下においてIPMという)と燃料電池FCとを、リアクトルreを有する4つの並列回路を介在させて接続する端子台ユニットである。
【0028】
そして、端子台ユニット1は、図1乃至図7に示すように、接続バスバー20を有する上部端子台10と、センサバスバー40を有するセンサ端子台30と、貫通バスバー60を有する貫通端子台50と、バスバー(40,60)とリアクトルユニットRとを接続するリアクトル固定部材70と、サージ吸収ダイオード91を有するダイオード端子台90とで構成し、8本のバスバー(40,60)を有する端子台ユニットである。なお、リアクトルユニットRは、鋳物製であり、加工誤差や配置誤差などの誤差が生じやすく、本明細書において、これらの誤差をすべて含めて単に誤差という。
【0029】
上部端子台10は、被接続ホルダー11と、接続バスバー20とで構成している。
被接続ホルダー11は、接続バスバー20の上部を覆うように配置し、幅方向Wに並列配置するバスバー(40,60)の上方接続部40b,60bが内部に挿入する接続部カバー凸部12,13を幅方向Wに沿って交互に配置している。
【0030】
接続部カバー凸部12は、IPMに接続される上方接続部40b,60bを挿入する背面側が開放された中空の凸部であり、接続部カバー凸部13は、接続バスバー20の第1接続バスバー21の接続部21bとともに上方接続部40b,60bを挿入する背面側が開放された中空の凸部である。
【0031】
なお、接続バスバー20の第1接続バスバー21の接続部21bとともに上方接続部40b,60bを挿入する接続部カバー凸部12は接続部カバー凸部13に比べて倍ほどの高さに形成し、図示省略する接続治具を構成するナットを奥行き方向Dの前側に収容している。なお、接続部カバー凸部12に収容されているナットの明確な図示を省略している。
接続バスバー20は、幅方向Wに長い第1接続バスバー21と、ダイオード端子台90のサージ吸収ダイオード91と接続される第2接続バスバー22とで構成している。
【0032】
第1接続バスバー21は、幅方向Wに長い幅方向バスバー本体21aと、バスバー本体21aに対して奥行き方向Dの奥側及び上方に突出し、上方接続部40b,60bと接続される接続部21bと、バスバー本体21aの幅方向Wの端部に形成され、燃料電池FCに接続される第1外部接続部21cとで構成している。なお、接続部21bは、バスバーの配置間隔の2倍の幅方向Wの間隔で4つ配置されている。
【0033】
第2接続バスバー22は、ダイオード端子台90のハウジング92に配置され、サージ吸収ダイオード91と燃料電池FCと接続する第2外部接続部22aを有している。
第1接続バスバー21と第2接続バスバー22とは、被接続ホルダー11が覆うように配置されると、第1接続バスバー21の第1外部接続部21c及び第2接続バスバー22の第2外部接続部22aとが、被接続ホルダー11の幅方向Wの側方に突出することとなる。
【0034】
センサ端子台30は、センサ付保持体31とセンサバスバー40とで構成している。
センサ付保持体31は、幅方向Wに長く、下側本体部33と、下側本体部33の奥行き方向Dの奥側の鉛直支持部によって支持された上側支持部32とで側面視コ字状に構成している。
【0035】
下側本体部33には、二つのセンサ保持部34が幅方向Wに所定の間隔を隔てて配置し、電流センサSがそれぞれ配置されている。また、センサ保持部34とセンサ保持部34との間に後述する貫通バスバー63の貫通片63bを挿通する中間貫通孔38と、正面視左端に貫通バスバー61の貫通片61bを挿通するスリット状貫通孔39とを備えている。
【0036】
センサ保持部34には、可動バスバー41,43の鉛直方向部41b,43bを挿通する可動貫通孔35と、固定バスバー42,44の鉛直方向部42b、44bや貫通バスバー60の貫通片61b〜64bを挿通する固定貫通孔36とを備えている。
また、上側支持部32には、センサバスバー40の鉛直方向部の上部を挿通する上部挿通孔37を備えている。
【0037】
センサバスバー40は、可動バスバー41,43と固定バスバー42,44とがあり、幅方向Wの正面視左側から順に、可動バスバー41と固定バスバー42、可動バスバー43と固定バスバー44がそれぞれ近づくようにこの順で配置されている。
【0038】
可動バスバー41,43は上述のセンサ付保持体31の可動貫通孔35に挿入され、高さ方向Hに移動可能に装着されるバスバーであり、リアクトル側接続部40aを幅方向Wの先端に備えた幅方向部41a,43aと、幅方向部41a,43aに対して直交し、高さ方向Hに沿う方向とともに、上端に上方接続部40bを有する鉛直方向部41b,43bとで構成している。
【0039】
なお、幅方向部41a,43aは板厚方向が奥行き方向Dとなるように形成しているため、高さ方向Hには撓まない構成である。また、鉛直方向部41b,43bの上端に形成した上方接続部40bは、高さ方向Hに長い長孔で形成している。
【0040】
固定バスバー42,44は上述のセンサ付保持体31の固定貫通孔36に挿入され、センサ付保持体31に対して固定状態で装着されるバスバーであり、リアクトル側接続部40aを幅方向Wの先端に備え、幅方向Wに延びるアーム部42a,44aと、アーム部42a,44aに対して直交し、高さ方向Hに沿う方向とともに、上端に上方接続部40bを有する鉛直方向部42b,44bとで構成している。なお、幅方向Wに延びるアーム部42a,44aは、板厚方向が高さ方向Hであるため、高さ方向Hに撓み可能に構成している。
【0041】
このように、センサ付保持体31及びセンサバスバー40で構成したセンサ端子台30は、下側本体部33における正面視左側の可動貫通孔35及び上側支持部32における正面視左側の上部挿通孔37に鉛直方向部41bを挿入して可動バスバー41を装着し、隣の固定貫通孔36及び上部挿通孔37に鉛直方向部42bを挿入して固定バスバー42を装着する。また、さらに右側の可動貫通孔35及び上部挿通孔37に鉛直方向部43bを挿入して可動バスバー43を装着し、その右隣の固定貫通孔36及び上部挿通孔37に鉛直方向部44bを挿入して固定バスバー44を装着して構成する。
【0042】
このとき、センサ付保持体31に対して、可動バスバー41,43は高さ方向Hに移動可能に装着することができる。
また、センサ付保持体31に対して固定された状態で装着された固定バスバー42,44のアーム部42a,44aは高さ方向Hにおいて略同じ高さに配置され、リアクトル側接続部40aはアーム部42a,44aの高さ方向Hの撓みによって高さ方向Hに移動可能になる。
【0043】
貫通端子台50は、幅方向Wに広く、高さ方向Hに高い略板状の貫通保持体51と、貫通バスバー60とで構成している。
貫通保持体51は、幅方向Wに広く、高さ方向Hに高い略板状であり、正面視右寄りの底部側に、正面側に突出する平面視二等辺三角状の取付け部52と、正面視左側端部において正面側かつ左側方に突出する取付け部53とを備え、貫通保持体51に高さ方向Hに貫通し、挿入された貫通バスバー60の貫通片(61b,62b,63b,64b)を固定する固定貫通孔54を4か所、幅方向Wに所定間隔を隔てて配置している。
【0044】
固定貫通孔54には、図7のB−B拡大矢視図に示すように、幅方向Wの内面から孔の平面視内側つまり奥行き方向Dに突出する内部突出部54aを備えている。詳しくは、奥行き方向Dの手前側の内面の幅方向Wの中央に一つの内部突出部54aを形成し、奥行き方向Dの奥側の内面には幅方向Wに所定間隔を隔てて2つの内部突出部54aを配置している。
【0045】
また、内部突出部54aは、固定貫通孔54の内部において、固定貫通孔54の全長に亘って形成されている。なお、図7のB−B拡大矢視図における右側の固定貫通孔54には、後述する貫通バスバー63の貫通片63bが貫通されているが、内部突出部54aを明確に図示するため、貫通片63bの図示を省略している。
【0046】
貫通バスバー61〜64は、上述の貫通保持体51の固定貫通孔54に挿入され、貫通保持体51に対して固定状態で装着されるバスバーであり、リアクトル側接続部60aを幅方向Wの先端に備え、幅方向Wに延びる貫通バスバーアーム部61a〜64aと、貫通バスバーアーム部61a〜64aに対して直交し、高さ方向Hに沿う方向とともに、上端に上方接続部60bを有する鉛直方向部61a〜64bとで構成している。
【0047】
なお、貫通バスバー61の貫通バスバーアーム部61aは、貫通バスバー62〜64の貫通バスバーアーム部62a〜64a比べて短く形成している。また貫通バスバー61,63,64の貫通バスバーアーム部61a,63a,64aは正面視幅方向Wの右側に延びと、貫通バスバー62の貫通バスバーアーム部62aは、逆方向の正面視幅方向Wの左側に延びている。
【0048】
また、幅方向Wに延びる貫通バスバーアーム部61a〜64aは、板厚方向が高さ方向Hであるため、高さ方向Hに撓み可能に構成している。また、貫通バスバー61〜64の貫通バスバーアーム部61a〜64aの根元には、側面から幅方向Wの側方に突出する側方凸部60dを備えている。
【0049】
また、貫通バスバー61〜63の貫通バスバーアーム部61a〜63aの根元には、高さ方向Hに沿うとともに、板厚方向に突出する突出リブ60cを3本形成している。なお、3本の突出リブ60cのうち真ん中の突出リブ60cと両側の突出リブ60cとは板厚方向の逆側に突出しており、上述の固定貫通孔54に形成した内部突出部54aに対向する向きで突出している。また、突出リブ60cは、貫通保持体51の高さに応じた長さで形成している。
【0050】
このように、貫通保持体51及び貫通バスバー60で構成した貫通端子台50は、貫通保持体51における正面視左側の固定貫通孔54に貫通片61bを挿入して貫通バスバー61を装着する。そして、貫通バスバー61を挿入した固定貫通孔54から離れて右側に3つ並ぶ固定貫通孔54のそれぞれに、突出リブ60cが形成された貫通バスバー61〜63の貫通片61b〜63bをそれぞれ挿入する。なお、このとき、貫通バスバー60(61〜64)に形成した側方凸部60dが固定貫通孔54の下端側に挿入される位置まで挿入して挿入状態を固定する。
【0051】
さらに、突出リブ60cが形成された貫通バスバー61〜63を固定貫通孔54に挿入すると、固定貫通孔54の内面に形成した内部突出部54aと、突出リブ60cとがそれぞれ凸方向が対向し、内部突出部54aと突出リブ60cとが貫通保持体51の高さ略全長に亘ってせり合って食い込むため、固定貫通孔54へ貫通バスバーアーム部61a〜63aが挿入された貫通バスバー61〜63を確実に固定することができる。
【0052】
リアクトル固定部材70は、ハウジング71(図3参照)と、ハウジング71の内部に配置された一対のリアクトルバスバー80(81,82)とで構成している。
第1リアクトルバスバー81及び第2リアクトルバスバー82は、図4に示すように、上述のバスバー40,60のリアクトル側接続部40a,60aと接続されるフラットなフラット接続部80aと、フラット接続部80aから鉛直方向に延びるとともに、リアクトルユニットRに内在するリアクトルreと溶接される溶接接続部80bとで構成している。
【0053】
なお、第1リアクトルバスバー81と第2リアクトルバスバー82とは幅方向Wに対称な向き、且つ溶接接続部80b同士が幅方向Wに所定間隔を隔てるように配置され、溶接接続部80bが突出するようにハウジング71の内部に配置されている。
【0054】
また、貫通バスバー60のリアクトル側接続部60aに接続されるリアクトル固定部材70(図1乃至4において下側)は下向きに溶接接続部80bが突出する向きで配置され、センサバスバー40のリアクトル側接続部40aに接続されるリアクトル固定部材70(図1乃至4において上側)は上向きに溶接接続部80bが突出する向きで配置され、フラット接続部80aと,リアクトル側接続部40a,60aと図示省略する接続治具を螺合させて装着される。
ダイオード端子台90は、内部にサージ吸収ダイオード91を配置するハウジング92とを備え、上述の第2接続バスバー22が幅方向Wの側方に突出するように配置される。
【0055】
このように構成された上部端子台10、センサ端子台30、貫通端子台50、リアクトル固定部材70及びダイオード端子台90は、まず、貫通端子台50の貫通片61b〜64bをそれぞれ、正面視左側から順に、スリット状貫通孔39、鉛直方向部42bが挿入された固定貫通孔36の右隣の固定貫通孔36、中間貫通孔38、及びその右隣の固定貫通孔36に挿入して、センサ端子台30と貫通端子台50とを組付ける。このとき、センサバスバー40の上方接続部40b及び貫通バスバー60の上方接続部60bは、上側支持部32より上方で略同じ高さ位置で、幅方向Wに並んだ状態で配置される。
【0056】
この状態で、上部端子台10を組付け、接続部カバー凸部12の内部で可動バスバー41、貫通バスバー62、貫通バスバー64、固定バスバー44の上方接続部40b,60bと、第1接続バスバー21の接続部21bとに図示省略する接続治具を貫通させて接続する。
また、接続部カバー凸部13の内部で、貫通バスバー61、固定バスバー42、貫通バスバー63、可動バスバー43の上方接続部40b,60bを、IPMと導通可能に接続する。
【0057】
さらに、組み付け状態にあるセンサ端子台30及び貫通端子台50の4か所の所定箇所に、所定位置に配置されたリアクトルユニットRに内在するリアクトルreと接続されたリアクトル固定部材70を組付け、可動バスバー41と固定バスバー42のリアクトル側接続部40a、可動バスバー43と固定バスバー44のリアクトル側接続部40a、貫通バスバー61と貫通バスバー62のリアクトル側接続部60a、貫通バスバー63と貫通バスバー64のリアクトル側接続部60aのそれぞれにリアクトル固定部材70におけるリアクトルバスバー80を接続する。
【0058】
また、組み付けられた上部端子台10に対してダイオード端子台90を組付けるとともに第2接続バスバー22を装着し、第1接続バスバー21及び第2接続バスバー22を外部接続部21c,22aを介して燃料電池FCと接続して端子台ユニット1を構成する。
【0059】
このように構成された端子台ユニット1は、図4に示すように、並列配置された4つのリアクトルreを介して、IPMと燃料電池FCとを接続して回路を構成することができる。
詳述すると、IPMに上方接続部60bが接続された貫通バスバー61、第1リアクトルバスバー81、リアクトルre、第2リアクトルバスバー82、及び接続部21bが接続された上方接続部60bを有する貫通バスバー62は、第1接続バスバー21を介して燃料電池FCに接続されて回路を構成する。
【0060】
同様に、IPMに上方接続部40bが接続された固定バスバー42、第2リアクトルバスバー82、リアクトルre、第1リアクトルバスバー81、接続部21bが接続された上方接続部40bを有する可動バスバー41は、第1接続バスバー21を介して燃料電池FCに接続されて回路を構成し、IPMに上方接続部60bが接続された貫通バスバー63、第1リアクトルバスバー81、リアクトルre、第2リアクトルバスバー82、接続部21bが接続された上方接続部60bを有する貫通バスバー64は、第1接続バスバー21を介して燃料電池FCに接続されて回路を構成し、さらに、IPMに上方接続部40bが接続された可動バスバー43、第2リアクトルバスバー82、リアクトルre、第1リアクトルバスバー81、接続部21bが接続された上方接続部40bを有する固定バスバー44は、第1接続バスバー21を介して燃料電池FCに接続されて回路を構成する。
【0061】
このように、センサバスバー40及び貫通バスバー60によって、IPMと燃料電池FCとを、4つのリアクトルreを並列状態で介在させて、つまりリアクトルreを有する4つの並列回路を介在させて接続することができる。
【0062】
また、誤差を有するリアクトルユニットRに内在するリアクトルreに接続されたリアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80に接続する高さ方向Hにおける下側のリアクトル側接続部40a及びIPMや燃料電池FCに接続する高さ方向Hにおける上側の上方接続部40bを有するセンサバスバー40と、複数のセンサバスバー40を保持するセンサ付保持体31とで構成するセンサ端子台30は、複数のセンサバスバー40のうち可動バスバー41,43を、センサ付保持体31に対して高さ方向Hに移動可能に装着したことにより、誤差を有するリアクトルユニットRに内在するリアクトルreに接続されたリアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80に対しても確実かつ容易に複数のセンサバスバー40を接続することができる。
【0063】
詳述すると、誤差を有するリアクトルユニットRに内在するリアクトルreに接続されたリアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80にセンサバスバー40を接続して回路を構成する場合、センサ付保持体31に対して、高さ方向Hに移動可能に装着した可動バスバー41,43を誤差に対応させて可動させることによって、容易に接続することができる。
【0064】
また、可動バスバー41,43に加えて、センサ付保持体31に対して、移動不可能に装着した固定バスバー42,44を備え、固定バスバー42,44の高さ方向Hにおける下側に、高さ方向Hと交差する幅方向Wに延びるとともに、高さ方向Hに撓むアーム部42a,44aを備えるとともに、アーム部42a,44aの先端にリアクトル側接続部40aを備えることにより、誤差を有するリアクトルユニットRに内在するリアクトルreに接続されたリアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80に対してもさらに確実かつ容易に複数のセンサバスバー40(41,42,43,44)を接続することができる。
【0065】
詳述すると、誤差を有するリアクトルユニットRに内在するリアクトルreに接続されたリアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80にセンサバスバー40を接続して回路を構成する場合であっても、センサ付保持体31に対して、高さ方向Hに移動可能に装着した可動バスバー41,43を誤差に対応させて可動させるとともに、固定バスバー42,44のアーム部42a,44aを誤差に対応させて撓ませることによって、さらに容易かつ確実に接続することができる。
【0066】
なお、センサ付保持体31に対して、可動バスバー41,43を誤差に対応させて可動させるとともに、固定バスバー42,44のアーム部42a,44aを誤差に対応させて撓ませることによって、それぞれが単独で誤差に対応させるために必要な対応量に比べて少ない対応量で接続できるため、さらに容易かつ確実に接続することができる。
【0067】
このように、一組の可動バスバー41及び固定バスバー42、可動バスバー43及び固定バスバー44のリアクトル側接続部40a、並びに一組の貫通バスバー61,62、一組の貫通バスバー63,64のリアクトル側接続部60aをリアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80を介して、誤差を有するリアクトルユニットRに内在するリアクトルreに接続して、さらに確実かつ容易に複数のバスバー40,60を接続し、安定した導電性を有する回路を構成することができる。
【0068】
詳述すると、上述したように、誤差を有するリアクトルユニットRに内在するリアクトルreに接続されたリアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80にバスバー40,60を接続して回路を構成する場合であっても、センサ付保持体31に対して、高さ方向Hに移動可能に装着した可動バスバー41,43を誤差に対応させて可動させるとともに、固定バスバー42,44のアーム部42a,44a及び貫通バスバー60の貫通バスバーアーム部61a〜64aを誤差に対応させて撓ませることによって、さらに容易かつ確実にバスバー40,60を接続することができるため、負荷が作用することなく上方接続部40b,60bをリアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80を介してリアクトルreに接続でき、安定した導電性を有する回路を構成することができる。
【0069】
また、可動バスバー41,43の上方接続部40bを、奥行き方向Dに貫通し、高さ方向Hに長い長孔で構成することにより、誤差を有するリアクトルユニットRに内在するリアクトルreに接続されたリアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80に対してもより容易に複数のセンサバスバー40を接続することができる。
【0070】
詳述すると、誤差を有するリアクトルユニットRに内在するリアクトルreに接続されたリアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80に対して可動バスバー41,43を接続する場合であっても、長孔に接続治具を貫通させて確実かつ容易に接続することができる。
【0071】
また、センサ付保持体31に、センサバスバー40を導通する電流を測定する電流センサSを備えることにより、リアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80を介してリアクトルreに接続されたバスバー40,60を導通する電流を電流センサSで確実に検出することができる。
【0072】
また、高さ方向Hに貫通する貫通バスバー60と、貫通バスバー60を複数保持する貫通保持体51とを有する貫通端子台50、及びセンサ端子台30で構成し、貫通バスバー60を、貫通保持体51を貫通する貫通片61b〜64bと、貫通片61b〜64bの高さ方向Hにおける下側において幅方向Wに延びるとともに、高さ方向Hに撓む貫通バスバーアーム部61a〜64aとで構成し、貫通片61b〜64bの高さ方向Hにおける上側に上方接続部60bを備えるとともに、貫通バスバーアーム部61a〜64aの先端にリアクトル側接続部60aを備えた端子台ユニット1は、多数の回路を構成する場合であっても、それぞれのバスバー40,60が干渉することなく配置するとともに、誤差を有するリアクトルユニットRに内在するリアクトルreに接続されたリアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80に対しても容易かつ確実に複数のバスバー40,60を接続することができる。
【0073】
また、貫通片62b〜64bにおける固定貫通孔54に挿通する箇所に、厚み方向に突出する突出リブ60cを備え、貫通保持体51における、貫通片62b〜64bの貫通を許容する固定貫通孔54の内面に、内側に向かって突出する内部突出部54aを設けることにより、貫通バスバー60の貫通片62b〜64bを、貫通保持体51の固定貫通孔54に貫通させるだけで、貫通片62b〜64bの突出リブ60cと、固定貫通孔54に形成した内部突出部54aとによって、挿入負荷を増大させて、固定貫通孔54からの貫通片62b〜64bの抜け出しを防止することができる。
【0074】
また、上方接続部40bと接続する接続部21bと、接続部21bとIPMや燃料電池FCを導電接続する接続バスバー20とを有する上部端子台10を備えて端子台ユニット1を構成することにより、上部端子台10を介して上方接続部40bをIPMや燃料電池FCと容易かつ確実に接続することができる。
【0075】
また、センサ端子台30に対して、高さ方向Hにおける下側に貫通端子台50を配置するとともに、高さ方向Hにおける上側に第1接続バスバー21を配置し、センサ端子台30のセンサ付保持体31に、貫通バスバー60の貫通片61b〜64bを高さ方向Hに貫通する挿通孔36,38,39を設けることにより、リアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80を介してリアクトルreに対して確実かつ容易に複数のバスバー40,60を接続して多数の回路をコンパクトに構成することができる。
【0076】
詳述すると、リアクトル固定部材70のリアクトルバスバー80を介してリアクトルreに対して確実かつ容易に複数のバスバー40,60を接続することができる貫通端子台50、センサ端子台30、及び上部端子台10を、高さ方向Hにおける下側から上側に向かって配置するとともに、センサ端子台30のセンサ付保持体31に設けた挿通孔36,38,39に、貫通片61b〜64bを貫通させることで、コンパクトな端子台ユニット1を構成することができる。
【0077】
この発明の構成と、実施形態との対応において、この発明の第1接続対象は、リアクトルreに対応し、
以下同様に、
一方側接続部は、リアクトル側接続部40aに対応し、
他の接続対象は、IPMや燃料電池FCに対応し、
他方側接続部は、上方接続部40bに対応し、
バスバーは、センサバスバー40に対応し、
保持体は、センサ付保持体31に対応し、
端子台は、センサ端子台30に対応し、
第1方向は、高さ方向Hに対応し、
第2方向は、幅方向Wに対応し、
第3方向は、奥行き方向Dに対応し、
貫通バスバー保持体は、貫通保持体51に対応し、
貫通孔は、固定貫通孔54に対応し、
凸部は、内部突出部54aに対応し、
被接続部は、接続部21bに対応し、
被接続端子台は、第1接続バスバー21に対応し、
一方側は、高さ方向Hにおける下側に対応し、
他方側は、高さ方向Hにおける上側に対応し、
第1方向貫通孔は、固定貫通孔36に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。例えば、上方接続部40b、60bと接続部21bとの接続は、溶接やカシメで接続してもよい。
【0078】
また、上述の説明では、高さ方向Hにおいて、下から順に貫通端子台50、センサ端子台30及び上部端子台10を組付けて端子台ユニット1を構成したが、奥行き方向Dにおいて順に、貫通端子台50、センサ端子台30及び上部端子台10を組付けて端子台ユニット1を構成してもよい。
【0079】
また、上述の説明では、貫通端子台50に4本の貫通バスバー60を備えるとともに、センサ端子台30に4本のセンサバスバー40を備えて、計8本のバスバー40,60を備えた端子台ユニット1を構成したが、バスバー40,60の本数はこれに限定されず、偶数であれば、もっと多数のバスバーを備えてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1…端子台ユニット
20…接続バスバー
21…第1接続バスバー
21b…接続部
30…センサ端子台
31…センサ付保持体
40…センサバスバー
40b…上方接続部
41,43…可動バスバー
42,44…固定バスバー
42a,44a…アーム部
50…貫通端子台
51…貫通保持体
54…固定貫通孔
54a…内部突出部
60…貫通バスバー
60c…突出リブ
61a〜64a…貫通バスバーアーム部
61b〜64b…貫通片
D…奥行き方向
FC…燃料電池
H…高さ方向
re…リアクトル
S…電流センサ
W…幅方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7