(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6142021
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】ねじ切りされた縫合糸アンカー
(51)【国際特許分類】
A61B 17/56 20060101AFI20170529BHJP
【FI】
A61B17/56
【請求項の数】9
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-15657(P2016-15657)
(22)【出願日】2016年1月29日
(62)【分割の表示】特願2012-537036(P2012-537036)の分割
【原出願日】2010年10月28日
(65)【公開番号】特開2016-73881(P2016-73881A)
(43)【公開日】2016年5月12日
【審査請求日】2016年1月29日
(31)【優先権主張番号】61/255,509
(32)【優先日】2009年10月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/359,084
(32)【優先日】2010年6月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/255,511
(32)【優先日】2009年10月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/311,841
(32)【優先日】2010年3月9日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/309,643
(32)【優先日】2010年3月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/255,510
(32)【優先日】2009年10月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/307,980
(32)【優先日】2010年2月25日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/297,418
(32)【優先日】2010年1月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/255,508
(32)【優先日】2009年10月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/324,966
(32)【優先日】2010年4月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032219
【氏名又は名称】スミス アンド ネフュー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マーク・エドウィン・ハウスマン
(72)【発明者】
【氏名】ポール・スティーブン・ヴィンキラ
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・マーク・ラン
(72)【発明者】
【氏名】ジュリー・ケネリー・トリポディ
(72)【発明者】
【氏名】ロイ・アラン・メイジャーズ
(72)【発明者】
【氏名】ポール・レオ・サルバス
(72)【発明者】
【氏名】ローランド・フランシス・ガットルナ
【審査官】
沼田 規好
(56)【参考文献】
【文献】
特表2013−509257(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0076545(US,A1)
【文献】
特表2008−515605(JP,A)
【文献】
特表2008−535544(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縫合糸アンカー(10,60,70,90)であって、
本体(11,71,91)を備え、
該本体は、近位端部(12,72,92)と、遠位端部(13,73,93)と、を含み、
該本体は、前記本体の少なくとも部分的な長さに沿ったねじ部(14,64,74,94)と、少なくとも1つの第1貫通孔(16,66)と、を含み、
前記ねじ部は、前記本体の前記遠位端部に隣接して位置したねじ部が第1の形状(14a,74a、94a)を有し、且つ前記本体の前記近位端部に隣接して位置したねじ部が前記第1の形状と異なる第2の形状(14b,74b,94b)を有するような輪郭を含み、
前記本体が、前記少なくとも1つの第1貫通孔(16,66,75,95)に対して隣接して前記少なくとも1つの第1貫通孔(16,66,75,95)の近傍に位置した縫合糸ブリッジ(17,67,77,97)と、前記縫合糸ブリッジと前記近位端部との間にわたって前記本体を通して長手方向に延在するカニューレ挿入部(18,68,99)と、を有し、
前記本体が、前記第1貫通孔よりも前記本体の近位端部側に位置した第2貫通孔(15,76,96)を有し、
前記カニューレ挿入部が、前記第2貫通孔まわりにおよび/または前記縫合糸ブリッジまわりに延在しており、これにより、前記カニューレ挿入部に収容される供給装置の一部を収容するためのスロット(18c,68c)を形成し、
前記スロットの遠位端部が、前記第2貫通孔の遠位端部を越えて延在している、
ことを特徴とする縫合糸アンカー。
【請求項2】
請求項1記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記第2貫通孔が、前記縫合糸ブリッジの近傍に位置しており、
前記縫合糸ブリッジが、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間に延在している、
ことを特徴とする縫合糸アンカー。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記ねじ部の形状が、前記遠位端部における鋭い切断形状から、前記近位端部における矩形状へと、移行している、
ことを特徴とする縫合糸アンカー。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記縫合糸アンカーが、鋭い遠位端を有している、
ことを特徴とする縫合糸アンカー。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記カニューレ挿入部が、矩形形状である、
ことを特徴とする縫合糸アンカー。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記カニューレ挿入部が、2つの領域(78a,78b;99a,99b)を有し、
前記2つの領域の各々が、互いに異なる形状を有している、
ことを特徴とする縫合糸アンカー。
【請求項7】
請求項6記載の縫合糸アンカーにおいて、
第1領域(78a,99a)が、矩形形状を有し、
第2領域(78b,99b)が、丸みを帯びた形状または円形状を有している、
ことを特徴とする縫合糸アンカー。
【請求項8】
請求項7記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記第1領域(78a,99a)が、前記第2領域(78b,99b)よりも大きな直径を有している、
ことを特徴とする縫合糸アンカー。
【請求項9】
システムであって、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の縫合糸アンカーと、供給装置と、を具備してなり、
前記供給装置が、矩形形状の端部を有し、
前記矩形形状の端部は、この矩形形状の端部から延在している2つのプロングを有し、
前記プロングが、前記スロット(18c,68c)に対して係合するためのものであり、
前記プロングが、前記矩形形状の端部の対向する角部に位置し、
前記供給装置が、カニューレ式に挿入される、
ことを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
この出願は、2009年10月28日に提出された米国特許出願第61/255508号明細書、2009年10月28日に提出された米国特許出願第61/255509号明細書、2009年10月28日に提出された米国特許出願第61/255510号明細書、2009年10月28日に提出された米国特許出願第61/255511号明細書、2010年1月22日に提出された米国特許出願第61/297418号明細書、2010年3月2日に提出された米国特許出願第61/309643号明細書、2010年2月25日に提出された米国特許出願第61/307980号明細書、2010年3月9日に提出された米国特許出願第61/311841号明細書、2010年4月16日に提出された米国特許出願第61/324966号明細書、及び2010年6月28日に提出された米国特許出願第61/359084号明細書の優先権を主張するPCT国際出願であり、それらの開示は、それらの全体を参照することによって本願に組み込まれる。
【0002】
本願開示は、軟組織の修復に関し、特にそのような修復において使用するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
関節鏡手術は多くの場合、軟組織を骨に再度取り付けることを必要とする。これを達成するために、複数のアンカーは骨に配置され、アンカーに取り付けられた縫合糸は、軟組織を適所にしっかり保持するために、軟組織を貫通する。骨に対する軟組織の修復を行う場合に、縫合糸アンカー及びアンカー挿入部材が、骨に対するアンカーの容易な挿入及び増大した固定を可能にする複数の特徴を有することは有利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2009/0076545号明細書
【特許文献2】特開2006−095301号公報
【特許文献3】実開昭54−026800号
【特許文献4】実開昭50−121398号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
外科手術と、組織をしっかりと取り付ける該外科手術で使用するための装置とは、必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一の態様において、本願開示は、縫合糸アンカーに関する。該縫合糸アンカーは本体を備え、該本体は近位端部と遠位
端部とを含み、該本体は前記本体の少なくとも部分的な長さに沿ったねじ部と、少なくとも1つの貫通孔とを含み、前記ねじ部は、前記本体の前記遠位端部に隣接して位置したねじ部が第1の形状を有し、且つ前記本体の前記近位端部に隣接して位置したねじ部が、前記第1の形状と異なる第2の形状を含むような輪郭を含む。
【0007】
他の態様において、本願開示は、供給装置(delivery device)に関する。該供給装置は矩形状の端部を備えており、前記矩形状の端部は、前記矩形状の端部から延在している2つのプロングを含み、該プロングは、前記矩形状の端部の対向する角部に位置し、前記供給装置はカニューレ式に挿入される。
【0008】
さらなる他の態様において、本願開示は、供給装置に関する。該供給装置は、第1の領域と第2の領域とを有する端部を含み、前記第1の領域は第1の形状であり、前記第2の領域は、前記第1の形状と異なる第2の形状であり、前記第1の形状及び前記第2の形状は異なる直径を含み、前記供給装置はカニューレ式に挿入される。
【0009】
さらなる態様において、本願開示は、供給装置に関する。該供給装置は、第1の領域と第2の領域とを有する端部を含み、前記第1の領域は第1の形状であり、前記第2の領域は前記第1の形状と異なる第2の形状であり、前記第1の形状及び前記第2の形状は異なる直径を含み、前記供給装置はカニューレ式に挿入され、前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの1つは、前記供給装置から外側に延在しているタング(tangs)を含む。
【0010】
さらにさらなる態様において、本願開示は、アンカー拡張器に関する。該アンカー拡張器は、ハンドルと、前記ハンドルに連結されたシャフトと、前記シャフトの遠位端部に連結された拡張部分であって、前記拡張部分がねじ部を有する本体を含み、前記ねじ部は、前記本体の前記遠位端部に隣接して位置したねじ部が第1の形状を有し、且つ前記本体の近位端部に隣接して位置したねじ部が前記第1の形状と異なる第2の形状を含むような輪郭を含む、拡張部分と、を備える。
【0011】
一の態様において、本願開示は、アンカー拡張器に関する。該アンカー拡張器は、ハンドルと、前記ハンドルに連結されたシャフトと、前記シャフトの遠位端部に連結された拡張部分であって、前記拡張部分が本体を含み、該本体がねじ切りされた第1の部分と、ねじ切りされていない第2の部分とを有し、前記ねじ切りされた第1の部分は、前記本体の遠位端部に隣接して位置したねじ部が第1の形状を含み、且つ前記本体の近位端部に隣接して位置したねじ部が、前記第1の形状と異なる第2の形状を含むような輪郭を含む、拡張部分と、を備える。
【0012】
本願開示の適用性のさらなる領域は、ここ以降に適用された詳細な説明から明らかになるであろう。詳細な説明及び特定の例示が、本願開示の好ましい実施形態を指し示すとともに、図示のみの目的のために意図されており、且つ本願開示の技術的範囲を制限するように意図されていないことを理解されたい。
【0013】
本願明細書に組み込まれ、且つ本願明細書の一部を形成する添付した図面は、本願開示の実施形態を図示し、記載された説明とともに、本願開示の原理、特性、及び特徴を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】縫合糸を有していない本願開示の縫合糸アンカーの等角図を示す。
【
図2】縫合糸を有する
図1の縫合糸アンカーの側面図を示す。
【
図5】本願開示の縫合糸アンカー挿入部材の遠位端部の等角図を示す。
【
図6】縫合糸を有していない本願開示の縫合糸アンカーアセンブリの断面図を示す。
【
図8】縫合糸を有する
図6の縫合糸アンカーアセンブリの側面図を示す。
【
図9】
図1の縫合糸アンカーと
図7縫合糸アンカーアセンブリとを使用する軟組織修復の方法を示す。
【
図10A】本願開示の縫合糸アンカーの代替実施形態の側面図を示す。
【
図10B】本願開示の縫合糸アンカーの代替実施形態の等角図を示す。
【
図13】本願開示の縫合糸アンカーの他の代替実施形態の側面図を示す。
【
図15】
図13の縫合糸アンカーと縫合糸アンカーに連結された供給装置との側面図を示す。
【
図16】
図15の縫合糸アンカー及び供給装置の断面図を示す。
【
図18】本願開示の縫合糸アンカーのさらに他の代替的な実施形態の側面図を示す。
【
図21】
図18の縫合糸アンカーと該アンカーに連結された供給装置との等角図を示す。
【
図22】
図21の縫合糸アンカー及び供給装置の断面図を示す。
【
図24】組織修復中の本願開示の縫合糸アンカーとともに使用するためのアンカー拡張器の側面図を示す。
【
図26】本願開示のアンカー拡張器の代替実施形態の側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好ましい実施形態の以下の説明は、事実上単に例示であり、開示、その用途、又は使用を制限するように全く意図されていない。
【0016】
図1〜4は、本願開示のねじ切りされた縫合糸アンカー10を示す。該縫合糸アンカー10は、近位端部12と、遠位端部13とを有する本体11を含む。本体11は、遠位端部13が鋭くなるように、近位端部12から遠位端部13へテーパー加工される。縫合糸アンカー10は、本体11の少なくとも部分的な長さに沿ってねじ切りされており、それによって、遠位端部13の一部はねじ切りされていない。ねじ部14は、遠位端部13におけるねじ部14aが鋭い切断形状を有し、且つ近位端部12におけるねじ部14bが矩形状を有するような輪郭を有する。この移行型のねじ部輪郭の目的は、以下にさらに記載されるであろう。縫合糸アンカー10はまた、2つの貫通孔15、16と、該貫通孔15、16の間に位置したブリッジ17と、を含む。ブリッジ17は、ねじ部14の最小の数を遮断するような寸法である。
【0017】
図3及び
図4により明白に示されるように、縫合糸アンカー10はまた、カニューレ挿入部(cannulation)18を含む。カニューレ挿入部18は、
図4により明白に示されるように、少なくとも2つのその角部18aが貫通孔15、16と位置合わせされ、且つ少なくとも2つの角部18bが貫通孔15、16と位置合わせされないような矩形状を有する。カニューレ挿入部18は、縫合糸アンカー10を通じて延在しており、それによって、カニューレ挿入部18の一部が、スロット18cを形成するように貫通孔15の周りで延在しており、該スロット18cは、以下にさらに記載されるように、アンカー挿入部材の一部を収容するように使用されるであろう。スロット18cは、カニューレ挿入部の角部18bと位置合わせされる。
【0018】
図2に示されるように、縫合糸などの可撓性部材19は、ブリッジ17の周りに延在し、カニューレ挿入部18を通じて、貫通孔15、16と位置合わせされたカニューレ挿入部18の角部18aを介して延在する。
【0019】
図5は、アンカー挿入部材20の遠位端部21を示す。該遠位端部21は、
図6及び
図7に示されるように遠位端部21がカニューレ挿入部18内に収容される場合に、矩形状のカニューレ挿入部18と対応するように矩形状に形成される。さらに、2つのプロング22は、遠位端部21から延在する。それらの2つのプロング22は
図6により明白に示されるように、カニューレ挿入部18のスロット18c内に収容するように構成される。スロット18c内のプロング22の収容は、さらに以下に記載されるように、骨内への縫合糸アンカー10の進行中に、挿入部材20に高い挿入トルクを提供する。アンカー挿入部材20は、遠位端部21がカニューレ18内に収容される場合に、縫合糸19が挿入部材20のカニューレ挿入部23を通じて延在するようにカニューレ式に挿入される。角部18aは、縫合糸19がブリッジ17から駆動部カニューレ挿入部23まで貫通するのに利用可能である、断面積を最小化させる。
【0020】
図8及び
図9は、組織修復時に使用中の、本願開示のアンカーアセンブリ50(アンカー10及び挿入部材20)を示す。アンカー10は、
図8に示されるように、骨30に事前に穴あけされた穴内に挿入され、且つアンカー10全体が骨30内に位置するまで回転される。縫合糸アンカー10の最初の挿入中に、切断ねじ部14aは、骨30を通じて切断することによって、骨内への縫合糸アンカー10の容易な導入を手助けする。縫合糸アンカー10が回転し続け、且つねじ輪郭が切断ねじ部14aから矩形状のねじ部14bに変化し始めると、増加した量の干渉がねじ部14と骨30との間で引き起こされ、ねじれ抵抗の増加を引き起こす。ねじれ抵抗におけるこの増加は、縫合糸アンカー10が骨30内にしっかり固定されることを可能にし、骨30から逆行する縫合糸アンカー10の可能性を実質的に低減させる。
【0021】
縫合糸アンカー10が骨30内に挿入されると、挿入部材20は、縫合糸アンカー10から取り除かれ、軟組織40は
図9により明白に示されるように、アンカー10に隣接して配置される。縫合糸19の両端部19a、19bは、軟組織40を通じて挿入され、軟組織を骨に定着させるように連結される。
【0022】
図10A及び
図10Bは、本願開示の縫合糸アンカー60の代替実施形態を示す。縫合糸アンカー60は、縫合糸アンカー60が2つの貫通孔を含まない点を除いて、縫合糸アンカー10に類似である。むしろ、縫合糸アンカー60は、1つの貫通孔66のみを含む。単一の貫通孔を有することは、ねじ部64の数の非常に少ない遮断を可能にする。
図11及び
図12により明白に示されるように、アンカー10に類似のアンカー60はまた、矩形状を有するカニューレ挿入部68を含んでおり、それによって、
図12により明白に示されるように、少なくとも2つのその角部68aは貫通孔66と位置合わせされ、2つのその角部68bは、貫通孔66と位置合わせされない。カニューレ挿入部68はアンカー60を通じて延在しており、それによって、カニューレ挿入部68の一部は、スロット68cを形成するようにブリッジ67の周りに延在しており、上述したように、該スロット68cはアンカー挿入部材の一部を収容するように使用されるであろう。該スロット68cは、カニューレ挿入部の角部68bと位置合わせされる。
【0023】
図10A及び
図10Bに示されるように、縫合糸などの可撓性部材69は、ブリッジ67の周りに延在し、カニューレ挿入部68を通じて、貫通孔66と位置合わせされたカニューレ挿入部68の角部68aを介して延在する。
図5のアンカー挿入部材20は、上述したように、アンカー挿入部材20が縫合糸アンカー10とともに使用される方法と同じように、組織修復中に、アンカー60を骨内へ挿入するように使用される。
【0024】
他の代替的な特徴/実施形態はまた、この開示の技術的範囲内である。
図1〜10におけるアンカーの遠位端部は、完全にねじ切りされてもよい。アンカーの近位端部におけるねじ形状は、任意の形状とされてもよく、これらの形状は、ねじ部と骨との間の増加した量の干渉を可能にするであろう。貫通孔の数は、2つより少なくてもよく、又は2つより多くてもよい。該貫通孔が、アンカーの長さに沿った任意の位置に位置してもよい。アンカーのカニューレ挿入部は、縫合糸がブリッジから駆動部カニューレ挿入部まで貫通するのに利用可能である断面積を最小限にするであろう任意の形状とされてもよい。各アンカー内に収容される縫合糸の数は、1つ以上とされてよい。さらに、縫合糸以外の可撓性部材は使用されてもよい。
【0025】
挿入部材の遠位端部は、2つより多いプロングを含んでもよく、又は2つより少ないプロングを含んでもよい。さらに、貫通孔を跨がない(not straddle)プロングを有する遠位端部を有することは、この開示の技術的範囲内である。駆動部の遠位端部の形状は、矩形状以外の形状とされてもよく、それ故に、4つの側部より多い側部、又はより少ない側部とされてもよい。該アンカーは、射出成形プロセスを介して非金属材料から製造される。しかしながら、該アンカーが外科手術中に適用される力に抵抗することを可能にするであろう他の材料及び他のプロセスは、使用されてもよい。同様に、駆動部は、金属材料から製造される。しかしながら、駆動部が外科手術中に適用される力に抵抗することを可能にするであろう他の材料は、使用されてもよい。骨にパイロット孔を穴あけし、次いで該パイロット孔を介してアンカーを骨内に挿入するというよりもむしろ、アンカーは、アンカーの鋭い遠位端部を骨内に進めるために挿入部材の端部でねじを立て、次いでアンカーの残りの部分を進めるために挿入部材を回転させることによって挿入されてもよい。同様に、軟組織を定着させるために縫合糸の両端を連結するというよりはむしろ、軟組織は、他の方法で、例えば両端を第2のアンカーに通過させ、次いで他の位置で骨内に第2のアンカーを配置することによって、骨に定着させてもよい。
【0026】
図13及び
図14は、本願開示の縫合糸アンカーの他の代替実施形態を示す。縫合糸アンカー70は本体71を含み、該本体71は、近位端部72と、遠位端部73と、を有する。本体71は、遠位端部73が鋭くなるように、近位端部72から遠位端部73へテーパー加工される。前述の実施形態とは違って、遠位端部73は、さらに以下に記載されるように、骨に穴を初めに形成することなく、骨内へのアンカー70の挿入を可能にするように特に設計される。前述の実施形態と同様に、アンカー70は、本体71の少なくとも部分的な長さに沿ってねじ切りされており、それによって遠位端部73の一部がねじ切りされていない。ねじ部74は、遠位端部73におけるねじ部74aが鋭い切断形状を有し、且つ近位端部72におけるねじ部74bが矩形状を有するような輪郭を有する。アンカー70はまた、2つの貫通孔75、76と、該貫通孔75、76の間で位置したブリッジ77とを含む。ブリッジ77は、ねじ部74の最小の数を遮断する寸法である。
【0027】
図14により明白に示されるように、アンカー70はまた、カニューレ挿入部78を含む。カニューレ挿入部78は、2つの領域78a、78bを含む。領域78aは矩形状を有し、領域78bは丸みを帯びた形状又は円形状を有する。さらに、領域78aは領域78bより大きな直径を有する。領域78a、78bは、アンカー70を骨内に挿入するために使用された供給装置の設計に対応するように設計される。例えば、
図17は、アンカー70を骨内に挿入するために使用された供給装置80の遠位端部81を示す。領域78a,78bと同様に、遠位端部81は矩形状81
aと、丸みを帯びた形状又は円形状81bとを有する。また、領域78a、78bと同様に、領域81aは領域81bより大きな直径を有する。
図16に示されるように、遠位端部81がカニューレ挿入部78内に挿入されると、領域78aの形状は領域81aの形状と対応し、領域78bの形状は領域81bの形状と対応する。領域78a,78b,81a,81bの形状は、さらに以下に記載されるように、アンカー70が骨内に挿入される間に、適した量のトルクがアンカー70に適用されることを可能にするために、互いと対応する。
【0028】
図18〜
図20は、本願開示の縫合糸アンカー90のさらなる他の代替実施形態を示す。縫合糸アンカー90は本体91を含み、該本体91は近位端部92と、遠位端部93とを有する。該本体91は、遠位端部93が鋭くなるように、近位端部92から遠位端部93へテーパー加工される。アンカー70と同様に、遠位端部93は、さらに以下に記載されるように、穴を骨に初めに形成することなく、骨内へのアンカー90の挿入を可能にするように特別に設計される。また、前述の実施形態と同様に、アンカー90は、本体91の少なくとも部分的な長さに沿ってねじ切りされており、それによって、遠位端部93の一部がねじ切りされていない。ねじ部94は、遠位端部93のねじ部94aが鋭い切断形状を有し、且つ近位端部92のねじ部94bが矩形状を有するような輪郭を有する。アンカー90はまた、2つの貫通孔95、96と、該貫通孔95、96の間に位置したブリッジ97と、を含む。該ブリッジ97は、ねじ部94の最小の数を遮断する寸法である。さらに、
図20に示されるように、アンカー90は、後述した目的のために、溝98を含む。
【0029】
図19により明白に示されるように、且つアンカー70と同様に、アンカー90はまた、カニューレ挿入部99を含む。カニューレ挿入部99は2つの領域99a、99bを含む。領域99aは矩形状を有し、領域99bは丸みを帯びた形状又は円形状を有する。さらに、領域99aは領域99bより大きな直径を有する。領域99a、99bは、アンカー90を骨内に挿入するように使用された供給装置の設計に対応するように設計される。例えば、
図22は、アンカー90を骨内に挿入するように使用された供給装置100の遠位端部101を示す。領域99a、99bと同様に、遠位端部101は、矩形状の領域101aと、丸みを帯びた形状領域又は円形状領域101bとを含む。また、領域99a,99bと同様に、領域101aは領域101bより大きな直径を有する。さらに、供給装置100は、供給装置100から外側に延在しているタング(tangs)102を含む。
図21及び
図22に示されるように、遠位端部101がカニューレ挿入部99内に挿入されると、領域99aの形状は領域101aの形状と対応し、領域99bの形状は領域101bの形状と対応する。また、タング102は溝98内に装着される。領域99a,99b,101a,101bの形状は互いと対応しており、タング102は溝98内に装着される。それによって、以下にさらに記載されるように、アンカー90が骨内に挿入される間に、適した量のトルクがアンカー90に適用されることを可能にする。
【0030】
図15及び
図21に示されるように、縫合糸などの可撓性部材110、120は、アンカー70、90のブリッジ77、97の周りに延在し、供給装置80、100のカニューレ挿入部83、103を通じて延在する。
【0031】
アンカー10、60、70、90のいずれかの挿入前に、アンカー拡張器200は、骨にアンカー10、60、70、90の挿入の準備をするために使用されてもよい。アンカー拡張器200は、シャフト201と、該シャフト201の近位端部201aに連結されたハンドル202と、該シャフト201の遠位端部201bに連結された拡張部分203と、を含む。拡張部分203は、アンカー10、60、70、90のそれぞれの本体71、91に類似の本体203と、アンカー10、60、70、90のねじ切りされた輪郭に類似のねじ部輪郭と、を有する。組織修復中に、穴は、軸方向運動及び回転運動で拡張部分203を骨内に挿入することによって骨に形成されており、それによって、使用者は、鋭い遠位端部203bを挿入するためにハンドル202を叩くことができ、次いで拡張部分203の残りの部分を挿入するためにアンカー拡張器200を回転させることができる。拡張部分203は次いで、骨から取り除かれる。そして、アンカー10、60の1つは
図8及び
図9のために上述された方法と同様に、骨内に挿入されてもよく、又は、アンカー70、90の1つは、上述したようにアンカー拡張器の拡張部分を挿入する方法に類似の方法で穴内に挿入されてもよい。穴内へのアンカー10、60、70、90のうちの1つの挿入後に、組織修復は、
図8及び
図9のために上述した方法に類似の方法で完成される。
【0032】
アンカー拡張器200と同じように、
図26及び
図27に示されたアンカー拡張器300は、骨にアンカー10、60、70、90の挿入の準備をするために使用されてもよい。拡張器300は、シャフト301と、該シャフト301の近位端部301aに連結されたハンドル302と、該シャフト301の遠位端部301bに連結された拡張部分303と、を含む。拡張部分303は本体303aを有し、該本体303aは、ねじ切りされた第1の部分303bと、ねじ切りされていない第2の部分303cとを有する。ねじ切りされた第1の部分303bは、アンカー10、60、70、90のねじ切りされた輪郭に類似のねじ部輪郭を有する。組織修復中に、穴は、第2の部分303c全体が骨内に挿入されるまで、ハンドル302のタッピングを介して、ねじ切りされていない第2の部分303cを骨内に軸方向に挿入することによって形成される。使用者は次いで、第1の部分全体を骨内に挿入するようにハンドル302を回転させる。拡張部分303は次いで骨から取り除かれ、アンカー10、60、70、90のうちの1つが該穴内に挿入されてもよい。該穴内へのアンカー10、60、70、90のうちの1つの挿入後に、組織修復は、
図8及び
図9のために上述した方法と同様の方法で完成させる。
【0033】
この開示の目的のために、アンカー70、90は、チタニウムなどの金属材料から製造される。しかしながら、他の材料は、アンカー10、60、70、90のそれぞれを製造するために使用されることができる。アンカー70、90及びそれらの特徴は、機械加工プロセス又は他の周知なプロセスから形成されてもよい。供給装置80、100は、機械加工プロセス又は他の周知なプロセスを介して金属材料から製造されてもよい。供給装置80、100は、アンカー10、60、70、90の挿入中に、供給装置80、100に適用された力に抵抗することを可能にするであろう他の材料から製造されてもよい。アンカー拡張器200、300は、金属材料から製造されてもよい。しかしながら、骨内への部分203、303の挿入中に、拡張器200、300に適用した力に抵抗することを可能にするであろう他の材料は、使用されてもよい。拡張器200、300は、機械加工プロセス又は他の周知なプロセスから製造されてもよい。供給装置20、80、100は、供給装置20、80、100の遠位端部21、81、101と反対側にハンドルを含む。
【0034】
対応する図面を参照して上述したように、様々な変更が本願開示の技術器範囲を逸脱することなく例示的な実施形態に行われるので、前述した説明に含まれた全ての事項及び添付した図面に示された全ての事項が、制限というよりも図示として解釈されるであろうことは意図される。それ故に、本願開示の幅及び技術的範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれかによって制限されるべきではないが、本願明細書に添付した以下の特許請求の範囲及びそれらの同等物を参照してのみ規定されるべきである。
【符号の説明】
【0035】
10、60、70、90 縫合糸アンカー
11、71、91 本体
12、72、92 近位端部
13、73、93 遠位端部
14、64、74、94 ねじ部
15、16、66、75、76、95、96 貫通孔
17、67、77、97 ブリッジ
18、68、78、99 カニューレ挿入部
19 可撓性部材
20 アンカー挿入部材
21 遠位部材
22 プロング
23 駆動部カニューレ挿入部
30 骨
40 軟組織
50 縫合糸アンカーアセンブリ
80、100 供給装置
81、101 遠位端部
83、103 カニューレ挿入部
102 タング
110、120 可撓性部材
200、300 アンカー拡張器
201、301 シャフト
202、302 ハンドル
203、303 拡張部分