【0013】
一般式(II)で示される塩素置換された3級炭素を有する化合物の具体例としては2−クロロ−2−メチルプロパン、2−クロロ−2−メチルブタン、2−クロロ−2,3−ジメチルブタン、2−クロロ−2−メチルペンタン、2−クロロ−2,3−ジメチルペンタン、2−クロロ−2,4−ジメチルペンタン、2−クロロ−2,3,3−トリメチルペンタン、2−クロロ−2,3,4−トリメチルペンタン、2−クロロ−2,3,3,4−テトラメチルペンタン、2−クロロ−2,3,4,4−テトラメチルペンタン、2−クロロ−2,3,3,4,4−ペンタメチルペンタン、3−クロロ−3−メチルペンタン、3−クロロ−2,3−ジメチルペンタン、3−クロロ−2,3,4−トリメチルペンタン、3−クロロ−2,2,3−トリメチルペンタン、3−クロロ−2,2,3,4−テトラメチルペンタン、3−クロロ−2,2,3,4,4−ペンタメチルペンタン、2−クロロ−2−メチルヘキサン、2−クロロ−2,3−ジメチルヘキサン、2−クロロ−2,4−ジメチルヘキサン、2−クロロ−2,5−ジメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,3−トリメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,4−トリメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,5−トリメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,3,4−テトラメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,4,4−テトラメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,4,5−テトラメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,5,5−テトラメチルヘキサン、2−クロロ−2,4,5,5−テトラメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,3,4,4−ペンタメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,3,4,5−ペンタメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,4,4,5−ペンタメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,4,5,5−ペンタメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,3,4,4,5−ヘキサメチルヘキサン、2−クロロ−2,3,3,4,4,5,5−ヘプタメチルヘキサン、3−クロロ−3−メチルヘキサン、3−クロロ−2,3−ジメチルヘキサン、3−クロロ−3,4−ジメチルヘキサン、3−クロロ−3,5−ジメチルヘキサン、3−クロロ−2,2,3−トリメチルヘキサン、3−クロロ−2,3,4−トリメチルヘキサン、3−クロロ−2,3,5−トリメチルヘキサン、3−クロロ−2,2,3,4−テトラメチルヘキサン、3−クロロ−2,3,4,4−テトラメチルヘキサン、3−クロロ−2,3,4,5−テトラメチルヘキサン、
3−クロロ−2,2,3,4,4−ペンタメチルヘキサン、3−クロロ−2,2,3,4,5−ペンタメチルヘキサン、3−クロロ−2,3,4,4,5−ペンタメチルヘキサン、3−クロロ−2,3,4,5,5−ペンタメチルヘキサン、3−クロロ−2,2,3,4,4,5−ヘキサメチルヘキサン、3−クロロ−2,2,3,4,4,5,5−ヘプタメチルヘキサン、2−クロロ−2−メチルヘプタン、2−クロロ−2,3−ジメチルヘプタン、2−クロロ−2,4−ジメチルヘプタン、2−クロロ−2,5−ジメチルヘプタン、2−クロロ−2,6−ジメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,3−トリメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,4−トリメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,5−トリメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,6−トリメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,3,4−テトラメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,3,5−テトラメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,3,6−テトラメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,4,4−テトラメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,4,5−テトラメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,4,6−テトラメチルヘプタン、2−クロロ−2,4,4,5−テトラメチルヘプタン、2−クロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、2−クロロ−2,4,5,5−テトラメチルヘプタン、2−クロロ−2,4,5,6−テトラメチルヘプタン、2−クロロ−2,4,6,6−テトラメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,3,4,4−ペンタメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,3,4,5−ペンタメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,3,4,6−ペンタメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,4,4,5−ペンタメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,4,4,6−ペンタメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,4,5,5−ペンタメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,4,5,6−ペンタメチルヘプタン、2−クロロ−2,3,4,6,6−ペンタメチルヘプタン、2−クロロ−2,4,5,5,6−ペンタメチルヘプタン、2−クロロ−2,4,5,6,6−ペンタメチルヘプタン、3−クロロ−3−メチルヘプタン、3−クロロ−2,3−ジメチルヘプタン、3−クロロ−3,4−ジメチルヘプタン、3−クロロ−3,5−ジメチルヘプタン、3−クロロ−3,6−ジメチルヘプタン、3−クロロ−2,2,3−トリメチルヘプタン、3−クロロ−2,3,4−トリメチルヘプタン、3−クロロ−2,3,5−トリメチルヘプタン、3−クロロ−2,3,6−トリメチルヘプタン、3−クロロ−2,2,3,4−テトラメチルヘプタン、3−クロロ−2,2,3,5−テトラメチルヘプタン、3−クロロ−2,2,3,6−テトラメチルヘプタン、3−クロロ−2,3,4,4−テトラメチルヘプタン、3−クロロ−2,3,4,5−テトラメチルヘプタン、3−クロロ−2,3,4,6−テトラメチルヘプタン、3−クロロ−3,4,4,5−テトラメチルヘプタン、3−クロロ−3,4,4,6−テトラメチルヘプタン、3−クロロ−3,4,5,5−テトラメチルヘプタン、3−クロロ−3,4,5,6−テトラメチルヘプタン、3−クロロ−3,4,6,6−テトラメチルヘプタン、3−クロロ−2,2,3,4,4−ペンタメチルヘプタン、3−クロロ−2,2,3,4,5−ペンタメチルヘプタン、3−クロロ−2,2,3,4,6−ペンタメチルヘプタン、3−クロロ−2,3,4,4,5−ペンタメチルヘプタン、3−クロロ−2,3,4,4,6−ペンタメチルヘプタン、3−クロロ−2,3,4,5,5−ペンタメチルヘプタン、3−クロロ−2,3,4,5,6−ペンタメチルヘプタン、4−クロロ−4−メチルヘプタン、4−クロロ−2,4−ジメチルヘプタン、4−クロロ−3,4−ジメチルヘプタン、4−クロロ−2,2,4−トリメチルヘプタン、4−クロロ−2,3,4−トリメチルヘプタン、4−クロロ−2,4,5−トリメチルヘプタン、4−クロロ−2,4,6−トリメチルヘプタン、4−クロロ−3,3,4−トリメチルヘプタン、4−クロロ−3,4,5−トリメチルヘプタン、4−クロロ−2,2,3,4−テトラメチルヘプタン、4−クロロ−2,2,4,5−テトラメチルヘプタン、4−クロロ−2,2,4,6−テトラメチルヘプタン、4−クロロ−2,3,3,4−テトラメチルヘプタン、4−クロロ−2,3,4,5−テトラメチルヘプタン、4−クロロ−2,3,4,6−テトラメチルヘプタン、4−クロロ−2,4,5,5−テトラメチルヘプタン、4−クロロ−2,4,5,6−テトラメチルヘプタン、4−クロロ−3,3,4,5−テトラメチルヘプタン、4−クロロ−2,2,3,3,4−ペンタメチルヘプタン、4−クロロ−2,3,3,4,5−ペンタメチルヘプタン、4−クロロ−2,3,3,4,6−ペンタメチルヘプタン、4−クロロ−2,3,4,5,5−ペンタメチルヘプタン、4−クロロ−2,2,3,4,6−ペンタメチルヘプタン、4−クロロ−2,2,4,5,5−ペンタメチルヘプタン、4−クロロ−2,3,4,5,6−ペンタメチルヘプタン、2−クロロ−2−メチルオクタン、2−クロロ−2,3−ジメチルオクタン、2−クロロ−2,4−ジメチルオクタン、2−クロロ−2,5−ジメチルオクタン、2−クロロ−2,6−ジメチルオクタン、2−クロロ−2,7−ジメチルオクタン、2−クロロ−2,3,3−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,3,4−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,3,5−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,3,6−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,3,7−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,4,4−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,4,5−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,4,6−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,4,7−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,5,5−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,5,6−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,5,7−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,6,6−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,6,7−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,7,7−トリメチルオクタン、2−クロロ−2,3,3,4−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,3,5−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,3,6−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,3,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,4,4−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,4,5−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,4,6−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,4,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,5,5−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,5,6−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,5,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,6,6−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,6,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,3,7,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,4,4,5−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,4,4,6−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,4,4,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,4,5,5−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,4,5,6−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,4,5,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,4,6,6−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,4,6,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,4,7,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,5,5,6−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,5,5,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,5,6,6−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,5,6,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,5,7,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,6,6,7−テトラメチルオクタン、2−クロロ−2,6,7,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3−メチルオクタン、3−クロロ−2,3−ジメチルオクタン、3−クロロ−3,4−ジメチルオクタン、3−クロロ−3,5−ジメチルオクタン、3−クロロ−3,6−ジメチルオクタン、3−クロロ−3,7−ジメチルオクタン、3−クロロ−2,2,3−トリメチルオクタン、3−クロロ−2,3,4−トリメチルオクタン、3−クロロ−2,3,5−トリメチルオクタン、3−クロロ−2,3,6−トリメチルオクタン、3−クロロ−2,3,7−トリメチルオクタン、3−クロロ−3,4,4−トリメチルオクタン、3−クロロ−3,4,5−トリメチルオクタン、3−クロロ−3,4,6−トリメチルオクタン、3−クロロ−3,4,7−トリメチルオクタン、3−クロロ−3,5,5−トリメチルオクタン、3−クロロ−3,5,6−トリメチルオクタン
、3−クロロ−3,5,7−トリメチルオクタン、3−クロロ−3,6,6−トリメチルオクタン、3−クロロ−3,6,7−トリメチルオクタン、3−クロロ−3,7,7−トリメチルオクタン、3−クロロ−2,2,3,4−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,2,3,5−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,2,3,6−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,2,3,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,3,4,4−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,3,4,5−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,3,4,6−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,3,4,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,3,5,5−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,3,5,6−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,3,5,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,3,6,6−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,3,6,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−2,3,7,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,4,4,5−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,4,4,6−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,4,4,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,4,5,5−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,4,5,6−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,4,5,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,4,6,6−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,4,6,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,4,7,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,5,5,6−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,5,5,7−テトラメルオクタン、3−クロロ−3,5,6,6−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,5,6,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,5,7,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,6,6,7−テトラメチルオクタン、3−クロロ−3,6,7,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−4−メチルオクタン、4−クロロ−2,4−ジメチルオクタン、4−クロロ−3,4−ジメチルオクタン、4−クロロ−4,5−ジメチルオクタン、4−クロロ−4,6−ジメチルオクタン、4−クロロ−4,7−ジメチルオクタン、4−クロロ−2,2,4−トリメチルオクタン、4−クロロ−2,3,4−トリメチルオクタン、4−クロロ−2,4,5−トリメチルオクタン、4−クロロ−2,4,6−トリメチルオクタン、4−クロロ−2,4,7−トリメチルオクタン、4−クロロ−3,3,4−トリメチルオクタン、4−クロロ−3,4,5−トリメチルオクタン、4−クロロ−3,4,6−トリメチルオクタン、4−クロロ−3,4,7−トリメチルオクタン、4−クロロ−4,5,5−トリメチルオクタン、4−クロロ−4,5,6−トリメチルオクタン、4−クロロ−4,5,7−トリメチルオクタン、4−クロロ−4,6,6−トリメチルオクタン、4−クロロ−4,6,7−トリメチルオクタン、4−クロロ−4,7,7−トリメチルオクタン、4−クロロ−2,2,3,4−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,2,4,5−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,2,4,6−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,2,4,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,3,3,4−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,3,4,5−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,3,4,6−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,3,4,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,4,5,5−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,4,5,6−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,4,5,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,4,6,6−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,4,6,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−2,4,7,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−3,3,4,5−テトラメチルオクタン、4−クロロ−3,3,4,6−テトラメチルオクタン、4−クロロ−3,3,4,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−3,4,5,5−テトラメチルオクタン、4−クロロ−3,4,5,6−テトラメルオクタン、4−クロロ−3,4,5,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−3,4,6,6−テトラメチルオクタン、4−クロロ−3,4,6,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−3,4,7,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−4,5,5,6−テトラメチルオクタン、4−クロロ−4,5,5,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−4,5,6,6−テトラメチルオクタン、4−クロロ−4,5,6,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−4,5,7,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−4,6,6,7−テトラメチルオクタン、4−クロロ−4,6,7,7−テトラメチルオクタン、1−クロロ−1−メチルシクロペンタン、1−クロロ−1,2−ジメチルシクロペンタン、1−クロロ−1,3−ジメチルシクロペンタン、1−クロロ−1,2,2−トリメチルシクロペンタン、1−クロロ−1,2,3−トリメチルシクロペンタン、1−クロロ−1,2,4−トリメチルシクロペンタン、1−クロロ−1,2,5−トリメチルシクロペンタン、1−クロロ−1,3,3−トリメチルシクロペンタン、1−クロロ−1,3,4−トリメチルシクロペンタン、1−クロロ−1−メチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,2−ジメチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,3−ジメチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,4−ジメチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,2,2−トリメチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,2,3−トリメチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,2,4−トリメチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,2,5−トリメチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,2,6−トリメチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,3,4−トリメチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1−クロロ−1,4,4−トリメチルシクロヘキサン、2−クロロ−2−フェニルプロパン、1−クロロ−1,1−ジフェニルエタン、トリチルクロリド、3−クロロ−3,3−ジメチルブテン、3−クロロ−3,3−ジメチルブチン、1−クロロアダマンタン、1−クロロ−3,5−ジメチルアダマンタン等が挙げられる。アルコキシシラン化合物に対する塩素置換された3級炭素を有する化合物の添加量は、経済的な観点から塩素質量分で1〜10,000ppm、より好ましくは1〜5,000ppm、更に好ましくは1〜1,000ppmである。
【実施例】
【0016】
以下、実施例によってアルコキシシラン中に含まれる化合物の種類と含有量によりアルコキシシランの加水分解時間を調節することができること、加水分解された後に初めて酸性となることを示すが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
なお、アルコキシシランは均一な水溶液として使用されることが多いため、溶液が二層系から均一になった時点までにかかった時間を加水分解時間とした。
【0017】
[実施例1]
ポリテトラフルオロエチレン製撹拌子を備えた蓋付き50mlガラス瓶にビニルトリエトキシシラン10gと水20gを仕込み、添加化合物として、2−クロロ−2−メチルプロパン2.6mg(塩素質量分で100ppm)を添加して室温下でスターラーにて撹拌した。当初二層に分かれていた溶液が均一になるまでの時間は3時間であった。また、ビニルトリエトキシシランに2−クロロ−2−メチルプロパンを添加した時点ではpHは7を示したが、均一になった時点ではpHは4であった。
【0018】
[実施例2]
2−クロロ−2−メチルプロパンの添加量を5.2mg(塩素質量分で200ppm)に変更した以外は実施例1と同様に室温下でスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は2時間であった。
【0019】
[実施例3]
2−クロロ−2−メチルプロパンの添加量を1.3mg(塩素質量分で50ppm)に変更した以外は実施例1と同様にスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は5時間であった。
【0020】
[実施例4]
添加する化合物を2−クロロ−2−メチルブタン3.0mg(塩素質量分で100ppm)に変更した以外は実施例1と同様にスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は3時間であった。
【0021】
[実施例5]
アルコキシシランに含まれる塩素化合物の構造中に芳香族を持つものでも適用できることを示すために、添加する化合物をトリチルクロリド8.0mg(塩素質量分で100ppm)に変更した以外は実施例1と同様に室温下でスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は2時間であった。
【0022】
[比較例1]
塩素置換された3級炭素を有する化合物を添加していない以外は実施例1と同様に室温下でスターラーにて撹拌した。この系では6時間経過しても溶液が均一になることはなかった。
【0023】
[比較例2]
添加する化合物を濃塩酸2.9mg(塩素質量分で100ppm)に変更した以外は実施例1と同様にスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は2時間であった。ビニルトリエトキシシランに濃塩酸を添加した時点でpHは3であり、加水分解開始前からアルコキシシラン自身が酸性を示していた。
【0024】
[実施例6]
ポリテトラフルオロエチレン製撹拌子を備えた蓋付き100mlガラス瓶にビニルトリエトキシシラン2gと水98gを仕込み、添加化合物として、2−クロロ−2−メチルプロパン5.2mg(塩素質量分で1,000ppm)を添加して室温下でスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は30分であった。また、ビニルトリエトキシシランに2−クロロ−2−メチルプロパンを添加した時点ではpHは7を示したが、均一になった時点ではpHは4であった。
【0025】
[比較例3]
塩素置換された3級炭素を有する化合物を添加していない以外は実施例6と同様に室温下でスターラーにて撹拌した。この系では6時間経過しても溶液が均一になることはなかった。
【0026】
[実施例7]
他のアルキルアルコキシシランにも適用できることを示すため、実施例7、8及び比較例4を実施した。
ポリテトラフルオロエチレン製撹拌子を備えた蓋付き50mlガラス瓶にヘキシルトリメトキシシラン10gと水20gを仕込み、添加化合物として、2−クロロ−2−メチルプロパン13.0mg(塩素質量分で500ppm)を添加して室温下でスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は2時間であった。
【0027】
[実施例8]
添加する化合物を2−クロロ−2−メチルブタン15.0mg(塩素質量分で500ppm)に変更した以外は実施例7と同様にスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は2時間であった。
【0028】
[比較例4]
塩素置換された3級炭素を有する化合物を添加していない以外は実施例7と同様に室温下でスターラーにて撹拌した。この系では6時間経過しても溶液が均一になることはなかった。
【0029】
[実施例9]
アリールアルコキシシランにも適用できることを示すため、実施例9及び比較例5を実施した。
ポリテトラフルオロエチレン製撹拌子を備えた蓋付き50mlガラス瓶にフェニルトリメトキシシラン1gと水10gを仕込み、添加化合物として、2−クロロ−2−メチルプロパン2.6mg(塩素質量分で1,000ppm)を添加して室温下でスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は30分であった。
【0030】
[比較例5]
塩素置換された3級炭素を有する化合物を添加していない以外は実施例9と同様に室温下でスターラーにて撹拌した。この系では6時間経過しても溶液が均一になることはなかった。
【0031】
[実施例10]
アルコキシシラン中に含まれる塩素化合物が不飽和脂肪族系でも適用できることを示すために実施例10、11及び比較例6を実施した。ポリテトラフルオロエチレン製撹拌子を備えた蓋付き50mlガラス瓶にメチルトリメトキシシラン10gと水20gを仕込み、添加化合物として、2−クロロ−2−メチルプロパン2.6mg(塩素質量分で100ppm)を添加して室温下でスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は20分であった。
【0032】
[実施例11]
添加する化合物を3−クロロ−3−メチルブチン2.9mg(塩素質量分で1,000ppm)に変更した以外は実施例10と同様にスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は3時間であった。
【0033】
[比較例6]
塩素置換された3級炭素を有する化合物を添加していない以外は実施例10と同様に室温下でスターラーにて撹拌した。この系では6時間経過しても溶液が均一になることはなかった。
【0034】
[実施例12]
アルコキシシランの構造中に反応性基を有していても適用できることを示すために実施例12及び比較例7、8を実施した。
ポリテトラフルオロエチレン製撹拌子を備えた蓋付き50mlガラス瓶に3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン10gと水20gを仕込み、添加化合物として、2−クロロ−2−メチルプロパン2.6mg(塩素質量分で100ppm)を添加して室温下でスターラーにて撹拌した。溶液が均一になるまでの時間は2時間であった。
【0035】
[比較例7]
塩素置換された3級炭素を有する化合物を添加していない以外は実施例12と同様に室温下でスターラーにて撹拌した。この系では6時間経過しても溶液が均一になることはなかった。
【0036】
[比較例8]
添加する化合物を濃塩酸2.9mg(塩素質量分で100ppm)に変更した以外は実施例12と同様にスターラーにて撹拌した。この系では6時間経過しても溶液が均一になることはなかった。これは、エポキシ基と反応し、濃塩酸が消費されたためである。