特許第6159146号(P6159146)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6159146
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】包装体
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20170626BHJP
【FI】
   A61F13/15 220
   A61F13/15 143
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-103130(P2013-103130)
(22)【出願日】2013年5月15日
(65)【公開番号】特開2014-223129(P2014-223129A)
(43)【公開日】2014年12月4日
【審査請求日】2016年3月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】木下 英之
(72)【発明者】
【氏名】林 俊久
【審査官】 山本 杏子
(56)【参考文献】
【文献】 特表平07−506034(JP,A)
【文献】 特開2006−288982(JP,A)
【文献】 特許第4905961(JP,B2)
【文献】 特開2011−098008(JP,A)
【文献】 特開2002−145367(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15 − 13/84
A61L 15/16 − 15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品長手方向及び製品幅方向を有する吸収性物品と、包装材とを備えており、
前記吸収性物品の非肌当接面側に前記包装材が配置されており、前記包装材及び前記吸収性物品を前記製品幅方向に沿って前記吸収性物品の非肌当接面側から肌当接面側に折り畳むことによって、前記吸収性物品を包装しており、
前記吸収性物品には少なくとも肌当接面側に配置されたトップシート及び非肌当接面側に配置されたバックシートが含まれている包装体であって、
折り畳まれている状態の前記包装体における前記包装材に、香料が封入されている香料袋が接合されており、
前記香料袋は、第1表面と、前記第1表面の反対側の第2表面とを有しており、
前記第1表面及び前記第2表面は、前記包装体が折り畳まれている状態における前記包装材の対向面のそれぞれに接合されていることを特徴とする包装体。
【請求項2】
前記香料袋には、破断線が形成されており、
前記香料袋は、前記破断線によって第1部分及び第2部分に区分されるように構成されており、
前記第1部分では、前記香料袋の前記第1表面が、前記包装材に接合されており、
前記第2部分では、前記香料袋の前記第2表面が、前記包装材に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
【請求項3】
前記破断線は、前記製品長手方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項2に記載の包装体。
【請求項4】
前記破断線は、前記第1部分の周囲に沿って形成されていることを特徴とする請求項2に記載の包装体。
【請求項5】
前記包装材の裏面上に前記吸収性物品を配置して、前記包装材を前記製品幅方向の中央側に折り畳んだ後、前記包装材及び前記吸収性物品を前記製品幅方向に沿って前記吸収性物品の非肌当接面側から肌当接面側に折り畳むことによって、前記吸収性物品を包装していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の包装体。
【請求項6】
前記包装体は、4つ折りに折り畳まれるように構成されており、
前記香料袋は、第1部分及び第2部分によって構成されており、
前記第1部分の前記第1表面は、前記包装体が折り畳まれている状態で前記包装材の表面に接合されており、
前記第2部分の前記第2表面は、前記包装体が折り畳まれている状態で前記包装材の裏面に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
【請求項7】
前記包装体は、4つ折りに折り畳まれるように構成されており、
前記香料袋は、第1部分及び第2部分によって構成されており、
前記第1部分の前記第1表面は、前記包装体が折り畳まれている状態で前記包装材のウィングセパレータに接合されており、
前記第2部分の前記第2表面は、前記包装体が折り畳まれている状態で前記包装材の表面に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
【請求項8】
前記包装体は、3つ折りに折り畳まれるように構成されており、
前記香料袋は、第1部分及び第2部分によって構成されており、
前記第1部分の前記第1表面は、前記包装体が折り畳まれている状態で前記包装材の表面に接合されており、
前記第2部分の前記第2表面は、前記包装体が折り畳まれている状態で前記包装材の裏面に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
【請求項9】
前記包装体は、3つ折りに折り畳まれるように構成されており、
前記香料袋は、第1部分及び第2部分によって構成されており、
前記第1部分の前記第1表面は、前記包装体が折り畳まれている状態で前記包装材のセンターセパレータに接合されており、
前記第2部分の前記第2表面は、前記包装体が折り畳まれている状態で前記包装材の裏面に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
【請求項10】
前記香料袋は、第1部分及び第2部分によって構成されており、
前記包装体が折り畳まれている状態では、前記第1部分に形成されている凹部に前記第2部分に形成されている凸部が嵌合し、前記第1部分及び前記第2部分は、前記第2部分に形成されている粘着層によって接合されていることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、生理用ナプキンに賦香することが考えられていた。しかしながら、生理用ナプキン自体に賦香されていると、かかる生理用ナプキンの着用中に香りが衣服の外にまで放出されて、生理用ナプキンを着用していることが他人に気づかれやすい。
【0003】
そこで、生理用ナプキンを包装する包装材に賦香する技術が検討されていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-288982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、かかる包装材に賦香した場合、かかる香りが外部に漏れてしまうため、かかる生理用ナプキンの包装体を持ち歩く際に使用するポーチ等の中で他の製品に香りが移ってしまうという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、内包する吸収性物品に対して賦香することなく開封後に香りを発生させることができ、かつ、開封前における外部への香りの漏れを低減することができる包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の特徴は、製品長手方向及び製品幅方向を有する吸収性物品と、包装材とを備えており、前記吸収性物品の非肌当接面側に前記包装材が配置されており、前記包装材及び前記吸収性物品を前記製品幅方向に沿って前記吸収性物品の非肌当接面側から肌当接面側に折り畳むことによって、前記吸収性物品を包装しており、 前記吸収性物品には少なくとも肌当接面側に配置されたトップシート及び非肌当接面側に配置されたバックシートが含まれている包装体であって、折り畳まれている状態の前記包装体における前記包装材に、香料が封入されている香料袋が接合されており、前記香料袋は、第1表面と、前記第1表面の反対側の第2表面とを有しており、前記第1表面及び前記第2表面は、前記包装体が折り畳まれている状態における前記包装材の対向面のそれぞれに接合されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の特徴によれば、内包する吸収性物品に対して賦香することなく開封後に香りを発生させることができ、かつ、開封前における外部への香りの漏れを低減することができる包装体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施形態に係る包装体が開封された状態における肌当接面側から見た平面図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る包装体が開封された状態における非肌当接面側から見た平面図である。
図3図1及び図2におけるA-A断面図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る包装体が折り畳まれている状態における斜視図である。
図5図4におけるB-B断面図である。
図6】本発明の第1の実施形態に係る包装体が開封されている途中の状態における斜視図である。
図7図6におけるC-C断面図である。
図8】本発明の第1の実施形態に係る包装体に接合されている香料袋を説明するための図である。
図9】本発明の変更例1に係る包装体の一例を説明するための図である。
図10】本発明の変更例1に係る包装体に接合されている香料袋の一例を説明するための図である。
図11】本発明の変更例2に係る包装体の一例を説明するための図である。
図12】本発明の変更例3に係る包装体の一例を説明するための図である。
図13】本発明の変更例4に係る包装体の一例を説明するための図である。
図14】本発明の変更例5に係る包装体の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1乃至図8を参照して、本発明の第1の実施形態に係る包装体1について説明する。
【0011】
なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0012】
したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
【0013】
図1は、本実施形態に係る包装体1が開封された状態における肌当接面側から見た平面図であり、図2は、本実施形態に係る包装体1が開封された状態における非肌当接面側から見た平面図であり、図3は、図1及び図2におけるA-A断面図であり、図4は、本実施形態に係る包装体1が折り畳まれている状態における斜視図であり、図5は、図4におけるB-B断面図であり、図6は、本実施形態に係る包装体1が開封されている途中の状態における斜視図であり、図7は、図6におけるC-C断面図であり、図8(a)及び図8(c)は、本実施形態に係る包装体1に接合されている香料袋10の斜視図であり、図8(b)は、図8(a)のX-X断面図である。
【0014】
図1に示すように、包装体1は、製品長手方向L及び製品幅方向Wを有する吸収性物品100と、吸収性物品100を包装する包装材200とによって形成されている。
【0015】
本実施形態では、吸収性物品100として、生理用ナプキンを例に挙げて説明するが、本発明は、吸収性物品100として、使い捨ておむつやパンティライナー(おりものシート)や失禁パッド等が用いられるケースにも適用可能である。
【0016】
図1及び図3に示すように、吸収性物品100は、吸収体本体100Aと、ウィング120とを具備している。
【0017】
ここで、吸収体本体100Aは、着用者の肌当接面側に設けられているトップシート110Aと、着用者の非肌当接面側に設けられているバックシート110Bと、トップシート110Aとバックシート110Bとの間に配置されている吸収体110とによって構成されている。
【0018】
また、ウィング120は、サイドシート120Aとバックシート110Bとによって構成されている。
【0019】
トップシート110Aは、体液等の液体を透過する液透過性のシートである。トップシート110Aは、不職布や織布や有孔プラスチックシートやメッシュシート等の液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。不織布や織布の素材としては、天然繊維及び化学繊維の何れも使用できる。
【0020】
バックシート110Bは、ポリエチレンやポリプロピレン等を主体としたフィルムや、通気性の樹脂フィルムや、スパンボンド又はスパンレース等の不職布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシート等を用いることができる。バックシート110Bは、着用時の違和感を生じさせない程度の柔軟性を有する材料とすることが好ましい。
【0021】
吸収体110は、親水性繊維やパルプを含む。サイドシート120Aは、トップシート110Aと同様の材料から選ぶことができる。ただし、サイドシート120Aを乗り越えて吸収性物品100の外方に体液が流れることを防止するためには、疎水性又は撥水性を有することが好ましい。
【0022】
図3に示すように、吸収性物品100は、バックシート110Bの非肌当接面側に塗布されている下着に装着するための粘着剤110C及び110Dによって、包装材200の裏面200A上に接合されている。
【0023】
包装材200は、吸収体本体100Aにおけるバックシート110Bの非肌当接面側に塗布されている粘着剤110Cを覆う裏面200Aにおいて、シリコン等によって離型処理が施されていてもよい。
【0024】
或いは、包装材200は、吸収体本体100Aにおけるバックシート110Bの非肌当接面側に塗布されている粘着剤110Cを覆う裏面200Aにおいて、包装材200と別の部材として離型処理が施されているセパレータ(例えば、紙)が接合されている複合部材であってもよい。
【0025】
ここで、包装材200には、吸収性物品100に塗布されている粘着剤110C及び110Dの全体を覆う1つのセパレータが接合されていてもよいし、吸収体本体100Aにおけるバックシート110Bの非肌当接面側に塗布されている粘着剤110Cを覆うセパレータ及びウィング120におけるバックシート110Bの非肌当接面側に塗布されている粘着剤110Dを覆うセパレータ(ウィングセパレータ)が別々に設けられていてもよい。
【0026】
また、包装材200は、単層構造であってもよいが、融点の高い樹脂尾及び融点の低い樹脂からなる2層構造であると、シール性が良くなり破れにくくなるという効果を奏することができる。
【0027】
例えば、包装材200は、内側層がPE(ポリエチレン)で外側層がPP(ポリプロピレン)という30g/mの2層構造であってもよい。或いは、包装材200は、不職布によって構成されていてもよい。
【0028】
なお、かかる粘着剤は、吸収性物品100の包装材200側に塗布されており、吸収性物品100が包装材200に包装された際にバックシート110Bの非肌当接面側に転写されるように構成されていてもよい。
【0029】
かかる粘着剤としては、例えば、熱可塑性高分子としてスチレン系ブロックポリマー、粘着付与剤樹脂として天然樹脂や合成樹脂系、可塑性材料としてパラフィン系オイル等を用いることができる。
【0030】
スチレン系ブロックポリマーとしては、SEBS、SBS、SIS、SEPS(スチレン-エチレン-プロピレン-スチレン共重合体)等が挙げられる。また、合成樹脂としては、脂肪族系(C5系)石油樹脂、芳香族系(C9系)石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素添加石油樹脂、DCPD系石油樹脂、ピュアーモノマー系石油樹脂等が挙げられる。さらに、天然樹脂としては、αピネン、βピネン又はジペンテンの共重合体であるテルペン系樹脂、ガムロジン、トール油ロジン又はウッドロジンであるロジン系樹脂、若しくは、これらの水添物やエステル等が挙げられる。また、可塑性材料は、粘度を下げるパラフィンオイル系、タック性を挙げるナフテンオイル、凝集力を下げたり色や匂いを付与したりするアロマオイル等が挙げられる。
【0031】
図3乃至図5に示すように、包装体1は、包装材200の裏面200A上に吸収性物品100を配置し接合して、包装材200及び吸収性物品100を製品幅方向Wに沿って吸収性物品100の非肌当接面側から肌当接面側に折り畳むことによって、吸収性物品100を包装している。
【0032】
具体的には、包装体1は、包装材200の裏面200A上に吸収性物品100を配置し接合して、包装材200を製品幅方向Wの中央側に折り畳んだ後、包装材200及び吸収性物品100を製品幅方向Wに沿って吸収性物品100の非肌当接面側から肌当接面側に折り畳むことによって、吸収性物品100を包装している。
【0033】
また、図3に示すように、折り畳まれている状態の包装体1における包装材200の表面200B上に、香料が封入されている香料袋10が接合されている。
【0034】
ここで、かかる香料袋は、第1表面11と、第1表面11の反対側の第2表面12とを有している。
【0035】
なお、図5に示すように、第1表面11及び第2表面12は、包装体1が折り畳まれている状態における包装材200の対向面201/202のそれぞれに接合されている。
【0036】
すなわち、図5に示すように、第1表面11は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200の表面201に接合されており、第2表面12は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200の表面202に接合されている。
【0037】
ここで、図5に示すように、包装材200の表面201及び包装材200の表面202は、包装体1が折り畳まれている状態で対向している。
【0038】
また、図5に示すように、かかる香料袋10には、破断線20が形成されている。ここで、かかる香料袋10は、破断線20によって第1部分10A及び第2部分10Bに区分されるように構成されている。
【0039】
図5に示すように、第1部分10Aでは、香料袋10の第1表面11が、包装材200(表面201)に接合されており、第2部分10Bでは、香料袋10の第2表面12が、包装材200(表面202)に接合されている。
【0040】
なお、香料袋10は、包装体1が折り畳まれている状態で対向する包装材200の別々の表面であれば、どの表面に接合されていてもよい。
【0041】
また、図2及び図6に示すように、本実施形態に係る包装体1では、破断線20は、製品長手方向Lに沿って形成されている。
【0042】
ここで、香料袋10は、例えば、PEやPPやPET等のフィルムによって構成されている。
【0043】
図8(a)及び図8(b)に示すように、香料袋10を構成するフィルムは、第1層10X及び第2層10Yからなる2層構造を有していてもよい。例えば、第1層10Xは、PETからなり、第2層は、PEからなるように構成されていてもよい。かかる構成によれば、香料袋10を構成するフィルム同士を接合し易くなるので、香料袋10の中に香料が密封されやすい。
【0044】
また、上述の破断線20は、香料袋10を構成するフィルムの厚みの半分程度の切り込みによって構成されていてもよい。例えば、図8(a)及び図8(b)に示すように、かかる破断線20は、第1層10Xにのみ構成されていてもよい。
【0045】
或いは、かかる破断線20の代わりに、図8(c)に示すように、切り込み部20Aが形成されていてもよい。かかる切り込み部20Aは、香料袋10が製品長手方向Lに沿って破断可能となるように形成されている。
【0046】
また、香料袋10の内部の表面は、発香効率を高めるために、凹凸構造を有していてもよい。
【0047】
或いは、香料袋10の内部には、香料を含浸させた部材が封入されていてもよい。例えば、かかる部材としては、ウェットティッシュやエアレイド等が想定される。なお、発香効率を高めるために、かかる部材が、凹凸構造を有していてもよい。
【0048】
以下、図1乃至図7を参照して、着用者が、本実施形態に係る包装体1を開封する際の動作について説明する。
【0049】
包装体1の状態が、図4及び図5に示す包装体1が折り畳まれている状態から、図6及び図7に示す状態を経由して、図1乃至図3に示す包装体1が開封された状態に遷移する。
【0050】
この際に、図2図3図6及び図7に示すように、包装材200に接合されている香料袋10が、破断線20に沿って第1部分10A及び第2部分10Bに分断される。その結果、香料袋10に封入されている香料が、外部に出てくる。
【0051】
上述のように、本実施形態に係る包装体1によれば、開封前は外部に香りが漏れることなく、開封後に初めて香りを発生させることができる。その結果、かかる包装体1を持ち歩く際に使用するポーチ等の中で他の製品に香りが移ってしまうという問題点を解決することができる。
【0052】
(変更例1)
以下、図9及び図10を参照して、本発明の変更例1に係る包装体1について、上述の第1の実施形態に係る包装体1との相違点に着目して説明する。
【0053】
図9は、本変更例に係る包装体1の斜視図を示すものであり、図10(a)は、図9に示す包装体1に接合されている香料袋10の斜視図であり、図10(b)は、図10(a)の斜視図であり、図10(c)は、図10(a)に示す香料袋10が破断された後の第1部分10Aを示す斜視図であり、図10(d)は、図10(a)に示す香料袋10が破断された後の第2部分10Bを示す斜視図である。
【0054】
図9に示すように、本変更例1に係る包装体1は、4つ折りに折り畳まれるように構成されている。
【0055】
ここで、本変更例1に係る包装体1に接合されている香料袋10は、第1部分10A及び第2部分10Bによって構成されている。
【0056】
第1部分10Aは、第1層及び第2層からなる2層構造を有するフィルムによって構成されていてもよい。例えば、第1層は、PETからなり、第2層は、PEからなるように構成されていてもよい。
【0057】
ここで、図10(b)及び図10(c)に示すように、第1部分10Aは、外縁部10Xにおいて折り返されているフィルム同士を接合するように構成されている。
【0058】
また、図10(b)及び図10(d)に示すように、例えば、第2部分10Bは、PPからなるフィルムによって構成されている。ここで、第2部分10Bは、2層構造を有するフィルムによって構成されていてもよい。
【0059】
さらに、図10(b)及び図10(d)に示すように、第2部分10Bには、粘着層10Tが塗布されており、第1部分10A及び第2部分10Bは、包装体1が折り畳まれている状態では、粘着層10Tによって接合されている。
【0060】
なお、図10(b)及び図10(c)に示すように、香料10Zは、第1部分10A内に封入されている。
【0061】
また、図10(b)に示すように、本変更例1に係る包装体1では、第1部分10Aの第1表面11は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200の表面200Bに接合されており、第2部分10Bの第2表面12は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200の裏面200Aに接合されている。
【0062】
したがって、本変更例1に係る包装体1では、図9に示すように、着用者がリードテープ5を剥がして包装体1を開封した段階で、香料袋10が破断されるように構成されている。
【0063】
(変更例2)
以下、図11を参照して、本発明の変更例2に係る包装体1について、上述の第1の実施形態及び変更例1に係る包装体1との相違点に着目して説明する。
【0064】
図11に示すように、本変更例2に係る包装体1は、4つ折りに折り畳まれるように構成されている。
【0065】
図10(b)及び図11に示すように、本変更例2に係る包装体1では、第1部分10Aの第1表面11は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200のウィングセパレータ300に接合されており、第2部分10Bの第2表面12は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200の表面200Bに接合されている。
【0066】
ここで、ウィングセパレータ300は、ウィング120に塗布されている粘着剤を保護するために設けられている離型紙である。
【0067】
したがって、本変更例2に係る包装体1では、図11に示すように、着用者がリードテープ5を剥がして包装体1を開封した後、製品長手方向Lの中央領域付近で折り畳まれている部分を開いた段階で、香料袋10が破断されるように構成されている。
【0068】
(変更例3)
以下、図12を参照して、本発明の変更例3に係る包装体1について、上述の第1の実施形態及び変更例1に係る包装体1との相違点に着目して説明する。
【0069】
図12に示すように、本変更例3に係る包装体1は、3つ折りに折り畳まれるように構成されている。
【0070】
また、図10(b)及び図12に示すように、本変更例3に係る包装体1では、第1部分10Aの第1表面11は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200の表面200Bに接合されており、第2部分10Bの第2表面12は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200の裏面200Aに接合されている。
【0071】
したがって、本変更例3に係る包装体1では、図12に示すように、着用者がリードテープ5を剥がして包装体1を開封した段階で、香料袋10が破断されるように構成されている。
【0072】
(変更例4)
以下、図13を参照して、本発明の変更例4に係る包装体1について、上述の第1の実施形態、変更例1及び変更例2に係る包装体1との相違点に着目して説明する。
【0073】
図13に示すように、本変更例4に係る包装体1は、3つ折りに折り畳まれるように構成されている。
【0074】
図10(b)及び図13に示すように、本変更例4に係る包装体1では、第1部分10Aの第1表面11は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200のウィングセパレータ300に接合されており、第2部分10Bの第2表面12は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200の裏面200Aに接合されている。
【0075】
したがって、本変更例4に係る包装体1では、図13に示すように、着用者がリードテープ5を剥がして包装体1を開封した後、製品長手方向Lの中央領域付近で折り畳まれている部分を開いた段階で、香料袋10が破断されるように構成されている。
【0076】
(変更例5)
以下、図14を参照して、本発明の変更例5に係る包装体1について、上述の第1の実施形態に係る包装体1との相違点に着目して説明する。
【0077】
図14に示すように、本変更例5に係る包装体1は、4つ折りに折り畳まれるように構成されている。なお、包装体1は、3つ折りに折り畳まれるように構成されていてもよい。
【0078】
図14に示すように、本変更例5に係る包装体1では、香料袋10において、 破断線20は、第2部分10Bの周囲に沿って形成されている。
【0079】
図14の例では、かかる破断線20は、第2部分10Bを円周上に囲むように形成されているが、円周以外の任意の形状で第2部分10Bを囲むように規制されていてもよい。
【0080】
また、図10(b)及び図14に示すように、本変更例1に係る包装体1では、第1部分10Aの第1表面11は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200の表面200Cに接合されており、第2部分10Bの第2表面12は、包装体1が折り畳まれている状態で包装材200の表面200Dに接合されている。
【0081】
したがって、本変更例5に係る包装体1では、図13に示すように、着用者がリードテープ5を剥がして包装体1を開封した後、製品長手方向Lの中央領域付近で折り畳まれている部分を開いた段階で、香料袋10が破断されるように構成されている。
【0082】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0083】
1…包装体
5…リードテープ
10…香料袋
11…第1表面
12…第2表面
10A…第1部分
10B…第2部分
20…破断線
100…吸収性物品
110…吸収体
110A…トップシート
110B…バックシート
120…ウィング
200…包装材
図1
図2
図3
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