(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記外部情報抽出部は、前記判別部が抽出した信号と、前記復号処理結果のうち前記第2のビット列に対応する部分の一部との排他的論理和を算出することで、前記第2のビット列の少なくとも一部に対応する信号を生成することを特徴とする請求項5に記載のビット復号装置。
前記ビット符号化装置が前記符号化ビット列に含める前記第3のビット列のビット数の、前記入力ビット列のビット数に対する割合を、前記ビット符号化装置における符号化率または前記変調部における変調方式に応じて決定する圧縮制御部
を具備することを特徴とする請求項8に記載の送信装置。
前記ビット符号化装置が前記符号化ビット列に含める前記第3のビット列のビット数の、前記入力ビット列のビット数に対する割合を、前記入力ビット列の再送回数に応じて決定する圧縮制御部
を具備することを特徴とする請求項8に記載の送信装置。
前記ビット符号化装置が前記符号化ビット列に含める前記第3のビット列のビット数の、前記入力ビット列のビット数に対する割合を、EXIT解析により決定する圧縮制御部
を具備することを特徴とする請求項8に記載の送信装置。
前記復調結果における前記第3のビット列に対応する信号の割合を、前記ビット符号化装置における符号化率または前記復調部における変調方式に応じて判定し、前記ビット復号装置の判別部に通知する圧縮制御部
を具備し、
前記判別部は、前記割合を用いて、前記第3のビット列に対応する信号の抽出を行うことを特徴とする請求項12に記載の受信装置。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下の各実施形態は、セルラシステムにおけるダウンリンク(基地局装置から移動局装置への伝送)とアップリンク(移動局装置から基地局装置への伝送)のどちらにでも適用可能である。すなわち、基地局装置が送信装置を備え、移動局装置が受信装置を備えるようにしてもよいし、移動局装置が送信装置を備え、基地局装置が受信装置を備えるようにしてもよい。
【0034】
また、データの伝送方法をマルチキャリア方式であるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;直交周波数分割多重)とした場合について説明するが、DFT−S−OFDM(Discrete Fourier Transform−Spread−OFDM;離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重)やClustered DFT−S−OFDMなど、その他のいかなる伝送方式を用いてもよい。また、送信装置および受信装置の有するアンテナの数はそれぞれ1本として説明するが、複数有し、送受信ダイバーシチ技術やMIMO(Multiple Input Multiple Output;多入力多出力)伝送技術を用いるようにしてもよい。
【0035】
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態に係る無線通信システム10の構成を示す概略ブロック図である。
図1に示すように、無線通信システム10は、送信装置100と、受信装置200とを含んで構成される。送信装置100は、入力されたデータビット列Bを表す信号を生成し、受信装置200に無線送信する。受信装置200は、送信装置100が送信した信号を受信し、受信した信号が表すデータビット列を復号して復号データビット列B’生成する。なお、データビット列Bは、複数のデータビットから構成されるビット列であるが、いわゆるユーザデータのビット列であってもよいし、送信装置100と受信装置200との間の通信を制御するための制御情報のビット列であってもよい。
【0036】
図2は、送信装置100の構成例を示す概略ブロック図である。
図2に示すように、送信装置100は、ビット符号化装置110、変調部104、無線送信部105、アンテナ106、制御情報通知部107、MCS決定部108、圧縮制御部109を含んで構成される。ビット符号化装置110は、入力されたデータビット列Bに対して、誤り訂正符号を施して、符号化ビット列を生成する。
図2に示すように、ビット符号化装置110は、ターボ符号部101と、符号化率制御部102と、P/S部103とを含んで構成される。ターボ符号部101(符号化部)は、入力されたデータビット列Bに対してターボ符号化を施し、システマティックビット列Sと、第1のパリティビット列P1と、第2のパリティビット列P2とを生成する。これらシステマティックビット列Sと、第1のパリティビット列P1と、第2のパリティビット列P2と併せたビット列が、第1のビット列に相当する。
【0037】
符号化率制御部102は、第1のパリティビット列P1と、第2のパリティビット列P2とに対して、パンクチャリングと、非可逆圧縮処理とを施して、第3のパリティビット列P3を生成する。なお、符号化率制御部102は、MCS決定部108から指定される符号化率と変調方式との組み合わせのMCSに応じたパンクチャリングを行い、圧縮制御部109から指定された割合Rに応じたビットに対して非可逆圧縮処理を施す。ここで、割合Rは、第1のパリティビット列P1と第2のパリティビット列P2とで、パンクチャリングされた結果残ったビットのうち、非可逆圧縮処理の対象となるビットの割合である。P/S部103は、ターボ符号部101が生成したシステマティックビット列Sと、符号化率制御部102が生成した第3のパリティビット列P3とを、パラレル/シリアル変換をする。P/S部103は、このパラレル/シリアル変換により、システマティックビット列Sと第3のパリティビット列P3とを、予め決められた順に並び換えて、符号化ビット列を生成する。
【0038】
変調部104は、入力された符号化ビット列に対して、QPSK(Quaternary Phase Shift Keying;四相位相偏移変調)、16QAM(16-ary Quadrature Amplitude Modulation;16直交振幅変調)や64QAMなどの変調を施し、変調シンボルを生成する。いずれの変調方式を用いるかは、MCS決定部108から指定される符号化率と変調方式との組み合わせのMCSに従う。無線送信部105は、変調部104が生成した変調シンボルおよび制御情報通知部107が生成した制御信号を周波数マッピングした後、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)することにより時間領域の信号を生成する。無線送信部105は、時間領域の信号に対し、さらに、CP(Cyclic Prefix;サイクリックプレフィックス)の挿入、D/A(Digital/Analog;ディジタル/アナログ)変換、無線周波数へのアップコンバートを行う。無線送信部105は、アップコンバートされた信号を、PA(Power Amplifier)で所定の送信電力に増幅し、送信信号を生成する。アンテナ106は、無線送信部105が生成した送信信号を送信する。
【0039】
制御情報通知部107は、MCS決定部108が決定した符号化率と変調方式との組み合わせのMCSと、圧縮制御部109が決定した割合Rとを示す制御信号を生成し、無線送信部105に入力する。MCS決定部108は、符号化率と、変調方式との組み合わせのMCSを決定する。決定方法としては、送信装置100と受信装置200との間の伝搬路特性に応じて決定する公知の方法など、いずれの方法であってもよい。例えば、参照信号などにより測定された伝搬路特性から誤り率0.1を満たすMCSとするなどである。
【0040】
圧縮制御部109は、例えば、MCS決定部108が決定した符号化率と変調方式との組み合わせのMCSに応じて、割合Rを決定する。割合Rの決定方法としては、EXIT(EXtrinsic Information Transfer)解析により決定する方法、符号化率により決定する方法、伝送に用いる変調方式によって決定する方法、伝搬路特性によって決定する方法、MIMO伝送か否かなどによって決定する方法がある。符号化率や変調方式によって決定する方法では、例えば、符号化率もしくは変調多値数のいずれかまたは両方が高くなるほど、割合Rを大きくする。また、別の例として、ストリーム数が増加するもしくは伝搬路特性が悪い場合には割合Rを大きくする。このようにこれらの情報により情報圧縮を行うパリティビットの割合Rを決定することで、最適な値を設定でき、誤り率特性を改善できる。
【0041】
図3は、ターボ符号部101の構成例を示す概略ブロック図である。ターボ符号部101は、符号化率1/3のターボ符号化を行う。
図3に示すように、ターボ符号部101は、第1再帰的畳み込み符号部1011、内部インターリーバ部1012、第2再帰的畳み込み符号部1013を含んで構成される。ターボ符号部101に入力されたデータビット列Bは、そのままシステマティックビットSとして出力される。第1再帰的畳み込み符号部1011は、データビット列Bに対して、再帰的畳み込み符号を施して、第1のパリティビットP1を生成する。内部インターリーバ部1012は、データビット列Bに対して、ビット順の予め決められた変換を行う、ビットインターリーブを行う。第2再帰的畳み込み符号部1013は、内部インターリーバ部1012によりビットインターリーブされたビット列に対して、再帰的畳み込み符号を施して、第2のパリティビットP2を生成する。
【0042】
図4は、符号化率制御部102の構成例を示す概略ブロック図である。
図4に示すように、符号化率制御部102は、パンクチャパターン記憶部1020、パンクチャ部1021、P/S部1022、ビット判別部1023、1024、圧縮ビット数算出部1025、第1インターリーバ部1026−1、第2インターリーバ部1026−2、情報圧縮部1027、P/S部1028を含んで構成される。
【0043】
パンクチャパターン記憶部1020は、パリティビットを間引くパターンであるパンクチャパターンを符号化率毎に記憶している。パンクチャパターン記憶部1020は、MCS決定部108から符号化率と変調方式との組み合わせのMCSを指定されると、その符号化率のパンクチャパターンを読み出して、パンクチャ部1021に入力する。
【0044】
パンクチャ部1021は、パンクチャパターン記憶部1020から入力されたパンクチャパターンに従い、第1のパリティビット列P1、第2のパリティビット列P2に対してパンクチャリングを行う。ここで、パンクチャリングとは、一部のビットを間引くことであり、パンクチャパターンとは、間引くビットのビット位置を示すパターンである。パンクチャ部1021は、間引いたビットからなるビット列Eをビット判別部1024に入力する。また、パンクチャ部1021は、第1のパリティビット列P1のうち、間引かれなかったビットからなるビット列PP1と、第2のパリティビット列P2のうち、間引かれなかったビットからなるビット列PP2との2つのビット列を、P/S部1022に入力する。
【0045】
P/S部1022は、パンクチャ部1021が入力した2つのビット列を、パラレル/シリアル変換して、1つのパリティビット列Dにしてビット判別部1023に入力する。ビット判別部1023(抽出部)は、圧縮ビット数算出部1025から入力された圧縮ビット数のビットを圧縮対象のビット(第2のビット)として、P/S部1022から入力されたパリティビット列Dから分離する。ビット判別部1023は、分離した圧縮対象のビットを第1インターリーバ部1026−1に入力し、残りの圧縮対象外のビットをP/S部1028に入力する。
【0046】
ビット判別部1023がP/S部1028もしくは第1インターリーバ部1026−1に出力するビットの選択方法は、圧縮対象のビットに、第1のパリティビット列P1のビットと第2のパリティビット列P2のビットとが同数となるように選択しても良いし、パリティビット列Dから等間隔に抽出したビットを圧縮対象としても良いし、その他の選択方法でも良い。ただし、この選択方法は、受信装置200で既知であるもしくは受信装置200に通知される。
【0047】
ビット判別部1024(抽出部)は、圧縮ビット数算出部1025から入力された圧縮ビット数のビットを圧縮対象のビット(第2のビット)として、パンクチャ部1021から入力されたビット列Eから分離する。ビット判別部1024は、分離した圧縮対象のビットを第2インターリーバ部1026−2に入力し、分離されなかった圧縮対象外のビットを破棄する。なお、分離するビットの選択方法は、どのような方法でもよいが、受信装置200で既知であるもしくは受信装置200に通知される。
【0048】
圧縮ビット数算出部1025は、圧縮制御部109が決定した割合Rと、データビット数Nと、MCS決定部108が決定した組み合わせのMCSが示す符号化率r
cとを用いて、情報圧縮を行う圧縮ビット数を算出する。具体的には、圧縮ビット数算出部1025は、圧縮ビット数を、R×N×(1−r
c)/r
cにより算出し、算出した圧縮ビット数を、ビット判別部1023、1024に入力する。ここで、圧縮ビット数は、パンクチャリング後のパリティビット列であり、ビット数N×(1−r
c)/r
cのパリティビット列Dのうち、圧縮対象とするパリティビットの数である。なお、圧縮ビット数算出部1025は、割合Rと符号化率とに対応付けて、ビット判別部1023とビット判別部1024とで圧縮対象とするビットの位置を示す圧縮パターン情報を記憶しておき、該圧縮パターン情報を読み出して、ビット判別部1023とビット判別部1024とに通知するようにしてもよい。
【0049】
第1インターリーバ部1026−1は、受信装置200でも既知である並び換えパターンにより、ビット判別部1023から入力された圧縮対象のビット列を並び換えて、インターリーブビット列Fを生成し、情報圧縮部1027に入力する。第2インターリーバ部1026−2は、第1インターリーバ部1026−1と異なる並び換えパターンにより、ビット判別部1024から入力された圧縮対象のビット列を並び変えて、インターリーブビット列Gを生成し、情報圧縮部1027に入力する。ここで、第2インターリーバ部1026−2の並び換えパターンは、受信装置200でも既知である。なお、第1インターリーバ部1026−1または第2インターリーバ部1026−2は備えていることが好ましいが、いずれかを備えていなくてもよい。
【0050】
情報圧縮部1027は、入力されたインターリーブビット列Fとインターリーブビット列Gとに対して、非可逆圧縮処理を施して、XOR符号化ビット列H(第3のビット列)を生成する。本実施形態では、非可逆圧縮処理として、インターリーブビット列Fとインターリーブビット列Gとの排他的論理和を用いる。すなわち、情報圧縮部1027は、XOR符号化ビット列Hのi番目のビットであるH
iを、ビット列Fのi番目のビットであるF
iと、ビット列Gのi番目のビットであるG
iとの排他的論理和を演算することで得る。情報圧縮部1027は、XOR符号化ビット列HをP/S部1028に入力する。
【0051】
なお、本実施形態では、非可逆圧縮処理の一例として排他的論理和を示したが、f(ビット列F、ビット列G)=ビット列Hとしたときに、g(ビット列H、ビット列F)=ビット列Gおよびh(ビット列H、ビット列G)=ビット列Fとなるg、hが存在するfであれば、排他的論理和でなくてもよい。ただし、ビット列Hのビット数<ビット列Fのビット数+ビット列Gのビット数である。本実施形態では、f(ビット列F、ビット列G)は、ビット列Fとビット列Gとの排他的論理和である。そして、g(ビット列H、ビット列F)は、ビット列Hとビット列Fとの排他的論理和であり、h(ビット列H、ビット列G)は、ビット列Hとビット列Gとの排他的論理和である。その他の適用例として、ビットの論理和や論理積を用いても良い。
【0052】
P/S部1028は、ビット判別部1023より入力された圧縮対象外のビット列と、情報圧縮部1027より入力されたXOR符号化ビット列Hとを、パラレル/シリアル変換して、1つのビット列にする。
【0053】
図5は、パンクチャ部1021の動作を説明する図である。
図5は、符号化率が1/2のときの例である。
図5において、ビットP
1,1、P
1,2、P
1,3、P
1,4、・・・P
1,N−2、P
1,N−1、P
1,Nは、パンクチャ部1021に入力されるビット数Nの第1のパリティビット列P1である。また、ビットP
2,1、P
2,2、P
2,3、P
2,4、・・・P
2,N−2、P
2,N−1、P
2,Nは、パンクチャ部1021に入力されるビット数Nの第2のパリティビット列P2である。
【0054】
符号化率を1/2にするために、
図5の例では、パンクチャ部1021は、第1のパリティビット列P1の偶数番目のビットを間引き、第2のパリティビット列P2の奇数番目のビットを間引いている。その結果、第1のパリティビット列P1から偶数番目のビットが間引かれたビット列PP1と、第2のパリティビット列P2から奇数番目のビットが間引かれたビット列PP2と、間引かれたビットからなるビット列Eが得られる。したがって、
図5に示すように、ビット列PP1は、ビットP
1,1、P
1,3、・・・P
1,N−3、P
1,N−1からなり、ビット列PP2は、ビットP
2,2、P
2,4、・・・P
2,N−2、P
2,Nからなる。また、ビット列Eは、ビットP
2,1、P
1,2、P
2,3、P
1,4、・・・P
2,N−3、P
1,N−2、P
2,N−1、P
1,Nからなる。
【0055】
図6は、P/S部1022が生成するビット列Dの例を示す図である。
図6では、P/S部1022が、入力された2つのビット列を構成するビットを交互に配置することで、1つのビット列Dを生成する場合の例を示す。P/S部1022に入力される2つのビット列が、
図5のビット列PP1とビット列PP2であるときは、
図6に示すように、ビット列Dは、P
1,1、P
2,2、P
1,3、P
2,4、・・・P
1,N−3、P
2,N−2、P
1,N−1P
2,Nからなる。
【0056】
図7は、情報圧縮部1027の動作を説明する図である。
図7に示すように、情報圧縮部1027は、第1インターリーバ部1026−1が生成したビット数Mのビット列Fと、第2インターリーバ部1026−2が生成したビット数Mのビット列Gとの排他的論理和をとり、ビット数Mのビット列Hを生成する。
図7では、ビット列Fは、ビットF
1、F
2、F
3、F
4・・・F
Mからなり、ビット列Gは、ビットG
1、G
2、G
3、G
4・・・G
Mからなる。このとき、ビット列HのビットH
1は、ビットF
1とビットG
1との排他的論理和であり、ビットH
2は、ビットF
2とビットG
2との排他的論理和である。ビットH
3、H
4、・・・H
Mも同様である。
【0057】
図8は、受信装置200の構成例を示す概略ブロック図である。ここでは、受信装置200が受信アンテナを1本のみ有する場合の構成例を示すが、2本以上有していてもよい。受信装置200は、アンテナ201、無線受信部202、復調部203、ビット復号装置240、制御情報受信部209を含んで構成される。ビット復号装置240は、S/P部204、LLR判別部205、ターボ復号部206、LLR復元情報構成部207、外部LLR抽出部208−1、208−2、硬判定部210を含んで構成される。
【0058】
アンテナ201は、送信装置100が送信した信号を受信する。無線受信部202は、アンテナ201が受信した信号を、ベースバンド周波数にダウンコンバートし、A/D(Analogue/Digital)変換を行うことでディジタル信号に変換する。無線受信部202は、このディジタル信号からCP(Cyclic Prefix;サイクリックプレフィックス)を除去し、FFT(Fast Fourier Transform)により周波数信号に変換する。無線受信部202は、この周波数信号に対して、周波数デマッピングや伝搬路変動を補償する処理を行う。無線受信部202は、これらの処理を行った結果の信号のうち、制御情報の信号を制御情報受信部209に入力し、データビット列の信号を復調部203に入力する。
【0059】
復調部203は、無線受信部202から入力された信号を、復調処理して、各ビットのLLR(Log Likelihood Ratio:対数尤度比)を算出する。このとき、復調部203は、制御情報受信部209から指定された変調方式に応じた復調処理を行う。S/P部204は、復調部203から入力されたLLRを、システマティックビットのLLRと、パリティビットのLLRとに分離して、各々のLLR列に並び換える。S/P部204は、システマティックビットのLLR列Slをターボ復号部206に入力し、パリティビットのLLR列PlをLLR判別部205に入力する。
【0060】
制御情報受信部209は、無線受信部202から入力された制御情報の信号から、情報圧縮を行うパリティビットの割合Rと、符号化率と変調方式との組み合わせのMCSとを抽出する。制御情報受信部209は、抽出した割合Rを、LLR判別部205と、LLR復元情報構成部207に入力する。また、制御情報受信部209は、抽出した符号化率と変調方式との組み合わせのMCSを、復調部203、S/P部204、ターボ復号部206、LLR復元情報構成部207に入力する。
【0061】
LLR判別部205(判別部)は、制御情報受信部209から入力された割合Rを参照して、S/P部204から入力されたパリティビットのLLR列Plを、情報圧縮が施されていないパリティビットに対応するLLRの列Plpと、情報圧縮が施されているパリティビットに対応するLLRの列Hrとに分離する。LLR判別部205は、情報圧縮が施されていないパリティビットに対応するLLRの列Plpを、ターボ復号部206に入力する。また、LLR判別部205は、情報圧縮が施されているパリティビットに対応するLLRの列Hrを外部LLR抽出部208−1、208−2に出力する。なお、このLLR判別部205の処理は、
図4のP/S部1028における処理の逆処理に相当する。すなわち、情報圧縮が施されていないパリティビット列は、ビット判別部1023がP/S部1028に入力するビット列であり、情報圧縮が施されているパリティビット列は、
図4におけるXOR符号化ビット列Hである。
【0062】
ターボ復号部206(復号部)は、S/P部204から入力されたシステマティックビットに対応するLLRの列Slと、LLR判別部205から入力された情報圧縮を施されていないパリティビットに対応するLLRの列Plpと、外部LLR抽出部208−1から入力されたLLRの列Gexと、外部LLR抽出部208−2から入力されたLLRの列Fexとに対して、ターボ復号処理をする。ここで、LLR列Fex、Gexは、情報圧縮を施したパリティビットに対応するLLRからなるLLR列である。すなわち、LLR列Fex、Gexは、それぞれ
図4の第1インターリーバ部1026−1、第2インターリーバ部1026−2に入力されたビット列に対応するLLR列である。なお、ターボ復号部206の詳細は後述する。
【0063】
本実施形態では、ターボ復号部206によるターボ復号処理と、外部LLR抽出部208−1、208−2による外部LLRの抽出とを繰り返し行う。つまり、外部LLR抽出部208−1と外部LLR抽出部208−2で得られた情報圧縮を施したパリティビットのLLR列Fex、Gexは、ターボ復号部206に入力される。これにより、ターボ復号部206と、外部LLR抽出部208−1および外部LLR抽出部208−2との間で外部情報が交換されるので、受信信号の尤度を改善することができる。その結果、繰り返し処理により非可逆圧縮されたパリティビットの事前情報を十分に得られる場合は、外部LLR抽出部208−1および外部LLR抽出部208−2では、可逆圧縮のようにXOR符号化したビットのLLRを得ることができる。
【0064】
なお、繰り返しの1回目では、外部LLR抽出部208−1、208−2のLLR列Fex、Gexは、得られない。そのため、ターボ復号部206は、LLR列Sl、Plp、すなわちシステマティックビットのLLRと、情報圧縮の対象外であり、かつ、間引かれなかったパリティビットのLLRとを用いてターボ復号をする。また、繰り返しの2回目以降では、ターボ復号部206は、LLR列Sl、Plp、Fex、Gex、すなわち、システマティックビットのLLRと、間引かれなかったパリティビットのLLRと、情報圧縮の対象となったパリティビットのLLRとを用いてターボ復号をする。
【0065】
LLR復元情報構成部207には、ターボ復号部206から、ターボ復号処理により得られた第1のパリティビット列P1、第2のパリティビット列P2各々に対応するLLR列P1r、P2r(復号後の外部LLR列)が入力される。また、制御情報受信部209からは、符号化率と変調方式との組み合わせのMCSと、割合Rとが入力される。LLR復元情報構成部207は、符号化率と変調方式との組み合わせのMCSと、割合Rとを参照して、LLR列P1r、P2rから、
図4のビット列F、G各々に対応するLLRの列Fr、Grを分離する。LLR復元情報構成部207は、LLR列Frを、外部LLR抽出部208−1に入力し、LLR列Grを、外部LLR抽出部208−2に入力する。なお、LLR復元情報構成部207の構成は、後述する。
【0066】
外部LLR抽出部208−1(外部情報抽出部)は、LLR復元情報構成部207から入力されたLLR列Frと、LLR判別部205から入力された情報圧縮が施されているパリティビットに対応するLLRの列Hrとから、
図4のビット判別部1024が第2インターリーバ部1026−2に入力したビット列に対応するLLRの列Gexを得る。すなわち、このLLRの列Gexは、間引かれたパリティビットのうち情報圧縮の対象となったビットに対応するLLRの列である。
【0067】
外部LLR抽出部208−2(外部情報抽出部)は、LLR復元情報構成部207から入力されたLLR列Grと、LLR判別部205から入力された情報圧縮が施されているパリティビットに対応するLLRの列Hrとから、
図4のビット判別部1023が第1インターリーバ部1026−1に入力したビット列に対応するLLRの列Fexを得る。すなわち、このLLRの列Fexは、パリティビットのうち情報圧縮の対象となったビットに対応するLLRの列である。
【0068】
硬判定部210は、ターボ復号部206と、外部LLR抽出部208−1、208−2とによる繰り返し処理が終了すると、ターボ復号部206が生成したデータビット列Bに対応するLLR列Sl’の各LLRを硬判定して、復号データビット列B’を生成する。なお、ターボ復号部206と、外部LLR抽出部208−1、208−2とによる繰り返し処理の終了条件には、繰り返しを所定の回数だけ行った場合など、ターボ復号の終了条件として公知なものと同様なものを用いることができる。
【0069】
図9は、LLR復元情報構成部207の構成例を示す概略ブロック図である。
図9に示すように、LLR復元情報構成部207は、パンクチャ部2021、P/S部2022、ビット判別部2023、2024、第1インターリーバ部2026−1、第2インターリーバ部2026−2、パンクチャパターン記憶部1020、圧縮ビット数算出部1025を含んで構成される。同図において、
図4の各部に対応する部分には、同一の符号(1020、1025)を付し、説明を省略する。
【0070】
パンクチャ部2021、P/S部2022、ビット判別部2023、2024、第1インターリーバ部2026−1、第2インターリーバ部2026−2は、
図4のパンクチャ部1021、P/S部1022、ビット判別部1023、1024、第1インターリーバ部1026−1、第2インターリーバ部1026−2と同様であるが、処理対象がビット列ではなく、LLR列である点のみが異なる。すなわち、LLR復元情報構成部207は、
図4に示す符号化率制御部102の構成と同様にして、第1のパリティビット列P1および第2のパリティビット列P2に対応するLLR列P1r、P2rから、ビット列F、Gに対応するLLRの列Fr、Grを生成する。
【0071】
図10は、外部LLR抽出部208−1の構成例を示す概略ブロック図である。
図10に示すように、外部LLR抽出部208−1は、LLR復元部402、第2デインターリーバ部403を含んで構成される。LLR復元部402は、LLR復元情報構成部207から入力されたLLR列Frと、LLR判別部205から入力されたLLR列Hrとの排他的論理和を算出する。これにより、
図4の第2インターリーバ部1026−2の出力であるビット列Gに対応するLLRの列が得られる。LLR復元部402は、2つのLLRであるPとQの排他的論理和を、次式(1)を用いて算出する。
【0073】
ただし、1回も復号処理を行っていない場合は、ターボ復号部206の出力LLRが存在しないため、ターボ復号部206の出力LLRを零とみなし、LLR復元部402の出力は零になる。
第2デインターリーバ部403は、LLR復元部402が算出したLLR列に対して、
図4の第2インターリーバ部1026−2による並び換えと逆の並び換えを施し、LLR列Gexとして出力する。すなわち、第2デインターリーバ部403は、第2インターリーバ部1026−2のデインターリーバとなっている。また、LLR列Gexは、
図4のビット判別部1024が第2インターリーバ部1026−2に入力したビット列に対応するLLRの列となっている。
【0074】
図11は、外部LLR抽出部208−2の構成例を示す概略ブロック図である。
図11に示すように、外部LLR抽出部208−2は、LLR復元部502、第1デインターリーバ部503を含んで構成される。LLR復元部502は、LLR復元部402と同様に、LLR復元情報構成部207から入力されたLLR列Grと、LLR判別部205から入力されたLLR列Hrとの排他的論理和を算出する。これにより、
図4の第1インターリーバ部1026−1の出力であるビット列Fに対応するLLRの列が得られる。ただし、1回も復号処理を行っていない場合は、ターボ復号部206の出力LLRが存在しないので、LLR復元部502の出力は零にする。
【0075】
第1デインターリーバ部503は、LLR復元部502が算出したLLR列に対して、
図4の第1インターリーバ部1026−1による並び換えと逆の並び換えを施し、LLR列Fexとして出力する。すなわち、第1デインターリーバ部503は、第1インターリーバ部1026−1のデインターリーバとなっている。また、LLR列Fexは、
図4のビット判別部1023が第1インターリーバ部1026−1に入力したビット列に対応するLLRの列となっている。
【0076】
図12は、ターボ復号部206の構成例を示す概略ブロック図である。ターボ復号部206は、パリティビット判別部2060、S/P部2061、第1MAP復号部2062、内部インターリーバ部2063、2064、第2MAP復号部2065、内部デインターリーバ部2066、P/S部2067、2068を含んで構成される。
【0077】
パリティビット判別部2060は、LLR列Fex、Gexのうち、第1のパリティビットに対応するLLRをP/S部2067に入力し、第2のパリティビットに対応するLLRをP/S部2068に入力する。S/P部2061は、LLR列Plpのうち、第1のパリティビットに対応するLLRをP/S部2067に入力し、第2のパリティビットに対応するLLRをP/S部2068に入力する。内部インターリーバ部2064は、
図3の内部インターリーバ部1012と同様の並び換えを、LLR列Slに対して行い、並び換えたLLR列を第2MAP復号部2065に入力する。
【0078】
P/S部2067は、S/P部2061から入力されたLLR列と、パリティビット判別部2060から入力されたLLR列とから、第1のパリティビット列P1に対応するLLR列を生成し、第1MAP復号部2062に入力する。ここで、S/P部2061からP/S部2067に入力されたLLR列は、第1のパリティビット列P1のうち、パンクチャによる間引きの対象でなく、さらに情報圧縮の対象にもならなかったビットに対応するLLRの列である。
【0079】
また、パリティビット判別部2060からP/S部2067に入力されたLLR列は、第1のパリティビット列P1のうち、情報圧縮の対象になったビットに対応するLLRの列である。これには、間引きの対象となったビットも、間引きの対象とならなかったビットも含まれる。なお、P/S部2067は、第1のパリティビット列P1に対応するLLR列を生成する際、第1のパリティビット列P1のうち、
図4のビット判別部1024にて破棄されたビットに対応するLLRについては、S/P部2061からもパリティビット判別部2060からも得られないので、「0」とする。
【0080】
P/S部2068は、S/P部2061から入力されたLLR列と、パリティビット判別部2060から入力されたLLR列とから、第2のパリティビット列P2に対応するLLR列を生成し、第2MAP復号部2065に入力する。ここで、S/P部2061からP/S部2068に入力されたLLR列は、第2のパリティビット列P2のうち、パンクチャによる間引きの対象でなく、さらに情報圧縮の対象にもならなかったビットに対応するLLRの列である。
【0081】
また、パリティビット判別部2060からP/S部2068に入力されたLLR列は、第2のパリティビット列P2のうち、情報圧縮の対象になったビットに対応するLLRの列である。これには、間引きの対象となったビットも、間引きの対象とならなかったビットも含まれる。P/S部2068は、第2のパリティビット列P2に対応するLLR列を生成する際、第2のパリティビット列P2のうち、
図4のビット判別部1024にて破棄されたビットに対応するLLRについては、S/P部2061からもパリティビット判別部2060からも得られないので、「0」とする。
【0082】
第1MAP復号部2062と、内部インターリーバ部2063と、第2MAP復号部2065と、内部デインターリーバ部2066とは、
図2のターボ符号部101に対応するターボ復号処理を行う。
【0083】
第1MAP復号部2062には、ターボ復号処理の繰り返しの1回目では、システマティックビット列に対応するLLR列SlがS/P部204から入力され、第1のパリティビット列に対応するLLR列がP/S部2067から入力される。第1MAP復号部2062は、これらのLLR列を用いて、
図3の第1再帰的畳み込み符号部1011に対応する復号処理を行う。復号処理には、Max−Log−MAP(Maximum A Posteriori;最尤推定)アルゴリズム等の公知の方法を用いることができる。第1MAP復号部2062は、システマティックビットに対応する復号後の外部LLR列を、内部インターリーバ部2063に入力する。
【0084】
第1MAP復号部2062には、ターボ復号処理の繰り返しの2回目以降では、内部デインターリーバ部2066からシステマティックビット列に対応する外部LLR列が入力される。第1MAP復号部2062は、ターボ復号処理の繰り返しの2回目以降では、LLR列Slと、内部デインターリーバ部2066から入力された外部LLR列と、P/S部2067から入力されたLLR列とを用いて、復号処理を行う。第1MAP復号部2062は、2回目以降でも、システマティックビット列に対応する復号後の外部LLR列を、内部インターリーバ部2063に入力する。また、第1MAP復号部2062は、ターボ復号処理の繰り返しが所定の回数に達した時は、第1のパリティビット列に対応する復号後のLLR列を、LLR列P1rとして、LLR復元情報構成部207に入力する。
【0085】
内部インターリーバ部2063は、第1MAP復号部2062から入力された外部LLR列に対して、
図3の内部インターリーバ部1012と同様の並び換えを行い、並び換えた結果を、第2MAP復号部2065に入力する。
内部デインターリーバ部2066は、第2MAP復号部2065から入力された外部LLR列に対して、
図3の内部インターリーバ部1012と逆の並び換えを行い、並び換えた結果を、第1MAP復号部2062に入力する。すなわち、内部デインターリーバ部2066は、
図3の内部インターリーバ部1012および内部インターリーバ部2063に対するデインターリーバである。なお、内部デインターリーバ部2066は、ターボ復号処理と、外部LLR抽出部208−1、208−2とによる繰り返し処理が所定回数行われると、システマティックビットに対応する復号後のLLR列を、LLR列Sl’として硬判定部210に入力する。
【0086】
第2MAP復号部2065には、ターボ復号処理の繰り返しの1回目では、内部インターリーブされたシステマティックビット列に対応するLLR列が内部インターリーバ部2064から入力され、第2のパリティビット列に対応するLLR列がP/S部2068から入力される。第2MAP復号部2065は、これらのLLR列を用いて、
図3の第2再帰的畳み込み符号部1013に対応する復号処理を行う。復号処理には、Max−Log−MAP(Maximum A Posteriori;最尤推定)アルゴリズム等の公知の方法を用いることができる。第2MAP復号部2065は、内部インターリーブされたシステマティックビットに対応する復号後の外部LLR列を、内部デインターリーバ部2066に入力する。
【0087】
第2MAP復号部2065には、ターボ復号処理の繰り返しの2回目以降では、内部インターリーバ部2063から内部インターリーブされたシステマティックビット列に対応する外部LLR列が入力される。第2MAP復号部2065は、ターボ復号処理の繰り返しの2回目以降では、内部インターリーバ2064から入力されたLLR列と、内部インターリーバ部2063から入力されたLLR列と、P/S部2068から入力されたLLR列とを用いて、復号処理を行う。第2MAP復号部2065は、2回目以降でも、内部インターリーブされたシステマティックビットに対応する復号後の外部LLR列を、内部デインターリーバ部2066に入力する。また、第2MAP復号部2065は、ターボ復号処理の繰り返しが所定の回数に達した時は、第2のパリティビット列に対応する復号後のLLR列を、LLR列P2rとして、LLR復元情報構成部207に入力する。
【0088】
以上のように、送信装置100は、ターボ符号化されたビット列の一部を情報圧縮して送信しているので、受信装置200では、ターボ復号処理により得られた符号化ビットのLLRを用いて、情報圧縮の対象となったビットのLLRを算出し、ターボ復号処理の外部情報とすることができる。このため、情報圧縮を用いない従来のターボ符号に比べ、本実施形態における情報圧縮を用いるターボ符号は、同一の符号化率の場合に誤り訂正能力が向上する。したがって、符号化率が高いときの誤り訂正能力の劣化を抑制することができる。
【0089】
[第1の実施形態の変形例]
第1の実施形態における受信装置200の変形例である受信装置200aについて、説明する。本変形例における受信装置200aは、ターボ復号処理における繰り返し毎に、外部LLR抽出を行う点が、受信装置200とは異なる。
図13は、本変形例における受信装置200aの構成例を示す概略ブロック図である。同図において、
図8の各部に対応する部分には同一の符号(201〜205、209、210)を付し、説明を省略する。受信装置200aは、アンテナ201、無線受信部202、復調部203、ビット復号装置240a、制御情報受信部209を含んで構成される。ビット復号装置240aは、S/P部204、LLR判別部205、ターボ復号部306、硬判定部210を含んで構成される。
【0090】
図14は、ターボ復号部306の構成例を示す概略ブロック図である。同図において、
図8、
図12の各部に対応する部分には同一の符号(2060、2061、2063、2064、2066〜2068、207、208−1、208−2)を付し、説明を省略する。ターボ復号部306は、パリティビット判別部2060、S/P部2061、第1MAP復号部2062a、内部インターリーバ部2063、内部インターリーバ部1064、第2MAP復号部2065a、内部デインターリーバ部2066、P/S部2067、2068、LLR復元情報構成部207、外部LLR抽出部208−1、208−2を含んで構成される。
【0091】
第1MAP復号部2062aは、
図12の第1MAP復号部2062とは、異なり復号処理を行う度に、第1のパリティビット列に対応するLLR列をLLR復元情報構成部207に入力する。また、第2MAP復号部2065aは、
図12の第2MAP復号部2065とは、異なり復号処理を行う度に、第2のパリティビット列に対応するLLR列をLLR復元情報構成部207に入力する。これにより、本変形例ではターボ復号の繰り返し毎に、情報圧縮が施されているパリティビット列のLLRより外部情報を得ることで、尤度を高める。
【0092】
なお、情報圧縮されるビットがパリティビットである場合を説明したが、情報圧縮されるビットにシステマティックビットが含まれるようにしてもよい。その場合、送信装置100は、システマティックビットのうち、情報圧縮の対象とするビットを分離し、分離したビットを情報圧縮部1027に入力するビット判別部を備える。また、受信装置200のLLR判別部205は、システマティックビットに対応するLLR列Slからも、情報圧縮の対象となっていたものを抽出し、外部LLR抽出部208−1、208−2に入力する。また、LLR復元情報構成部207は、ターボ復号部206が生成したシステマティックビットに対応する復号後のLLR列のうち、情報圧縮の対象となっていたビットに対応するLLRの列も抽出し、外部LLR抽出部208−1に入力する。また、ターボ復号部206は、システマティックビットに対応するLLR列Slのうち、LLR判別部205による分離で残ったLLRと、外部LLR抽出部208−2が生成したLLRのうち、システマティックビットに対応するLLRとから、システマティックビット列に対応するビット列を生成するP/S部を備える。
【0093】
また、第1の実施形態では、割合Rを、EXIT解析により決定してもよい。例えば、第1の実施形態では、圧縮された情報を復元する外部LLR抽出部208−1、208−2とターボ復号部206で得られる外部情報を交換する繰り返し処理を行うため、外部LLR抽出部208−1、208−2のEXIT特性とターボ復号部206のEXIT特性により、EXIT解析が可能である。よって、圧縮制御部109は、これらのEXIT曲線が交差しないように割合Rを決定する。また、第1の実施形態の変形例では、ターボ復号の繰り返し過程で、情報圧縮されているビットのLLRを復元することから、MAP復号と外部LLR抽出部208−1、208−2の繰り返しとなり、圧縮制御部109は、これらのEXIT曲線が交差しないように割合Rを決定する。
【0094】
また、第1の実施形態およびその変形例では、送信装置100が圧縮制御部109を備える例について説明したが、これに限られない。例えば、受信装置200が圧縮制御部109を備え、受信装置200の圧縮制御部109が決定した割合Rが、送信装置100に制御情報として通知されるようにしても良い。同様に、受信装置200aが圧縮制御部109を備えていてもよい。また、送信装置100および受信装置200が圧縮制御部109を備えており、各々の装置にて、同一の規則に従い割合Rを決定するようにしてもよい。また、以降の実施形態においても同様である。
【0095】
以上の様に、ターボ符号の符号化率を1/3より高くする場合に、パンクチャリングしたビットとしていないビットとを含むビット列を、情報圧縮して伝送することで、受信処理で情報圧縮されているビットの尤度を得ることができる。これにため、同じ符号化率であっても、従来のパンクチャリングよりも符号化利得を高めることができる。その結果、パンクチャリングにより高い符号化率を実現する場合に比べて、誤り率特性を改善することができる。
【0096】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、2ビットの排他的論理和により情報圧縮する場合を説明した。第2の実施形態では、3ビットの排他的論理和により情報圧縮する場合について説明する。なお、4ビット以上の排他的論理和により情報圧縮するようにしても良い。本実施形態における無線通信システム10bは、送信装置100bと、受信装置200bとを含んで構成される。送信装置100bの構成は、
図2の送信装置100とほぼ同様であるが、符号化率制御部102に変えて符号化率制御部102bを有する点が異なる。また、受信装置200bの構成については、後述する。
【0097】
図15は、本実施形態における符号化率制御部102bの構成例を示す概略ブロック図である。同図において、
図4の各部に対応する部分には同一の符号(1020〜1022、1025、1026−1、1026−2、1028)を付し、説明を省略する。
図15に示すように、符号化率制御部102bは、パンクチャパターン記憶部1020、パンクチャ部1021、P/S部1022、ビット判別部1023b、ビット判別部1024b、圧縮ビット数算出部1025、第1インターリーバ部1026−1、第2インターリーバ部1026−2、第3インターリーバ部1026−3、情報圧縮部1027b、P/S部1028を含んで構成される。
【0098】
ビット判別部1023bは、圧縮ビット数算出部1025から入力された圧縮ビット数のビットを圧縮対象のビットとして、P/S部1022から入力されたパリティビット列Dから分離する。ビット判別部1023bは、分離した圧縮対象のビットを第1インターリーバ部1026−1に入力し、残りの圧縮対象外のビットをP/S部1028に入力する。ビット判別部1023bがP/S部1028もしくは第1インターリーバ部1026−1に出力するビットの選択方法は、ビット判別部1023と同様である。
【0099】
ビット判別部1024bは、圧縮ビット数算出部1025から入力された圧縮ビット数の2倍のビットを圧縮対象のビットとして、パンクチャ部1021から入力されたビット列Eから分離する。ビット判別部1024bは、圧縮対象のビットの1/3を第2インターリーバ部1026−2に入力し、残りを第3インターリーバ部1026−3に入力する。ビット判別部1024bは、分離されなかった圧縮対象外のビットを破棄する。
【0100】
第3インターリーバ部1026−3は、第1インターリーバ部1026−1、第2インターリーバ部1026−2と、異なる並び換えパターンにより、ビット判別部1024bから入力されたパリティビット列を並び変える。なお、第3インターリーバ部1026−3の並び換えパターンも、受信装置200bで既知もしくは受信装置200bに通知される。
【0101】
情報圧縮部1027bには、第1インターリーバ部1026−1、第2インターリーバ部1026−2、第3インターリーバ部1026−3により並び変えられたインターリーブビット列U、V、Wが入力される。これらの3つのビット列のビット数は、それぞれ圧縮ビット数の1/3であり、同じである。情報圧縮部1027bは、これらのインターリーブビット列U、V、Wの排他的論理和を算出して、情報圧縮を施す。情報圧縮部1027bは、この排他的論理和により算出されたXOR符号化ビット列Qを、P/S部1028に入力する。
【0102】
図16は、情報圧縮部1027bの動作を説明する図である。
図16に示すように、XOR符号化ビット列Qのi番目のビットQ
iは、ビット列Uのi番目のビットU
iと、ビット列Vのi番目のビットV
iと、ビット列Wのi番目のビットW
iとの排他的論理和である。
【0103】
図17は、受信装置200bの構成例を示す概略ブロック図である。同図において、
図8に対応する部分には同一の符号(201〜205、209、210)を付し、説明を省略する。なお、
図17のLLR判別部205では、外部LLR抽出部208b−1、208b−2、208b−3に入力するLLR列には、
図8とは異なる符号Qrを付す。このLLR列Qrは、
図15の情報圧縮されたビット列Qに対応するLLR列である。
図17に示すように、受信装置200bは、アンテナ201、無線受信部202、復調部203、ビット復号装置240b、制御情報受信部209を含んで構成される。ビット復号装置240bは、S/P部204、LLR判別部205、ターボ復号部206b、LLR復元情報構成部207b、外部LLR抽出部208b−1、208b−2、208b−3、硬判定部210を含んで構成される。
【0104】
ターボ復号部206bは、S/P部204から入力されたシステマティックビットに対応するLLRの列Slと、LLR判別部205から入力された情報圧縮を施されていないパリティビットに対応するLLRの列Plpと、外部LLR抽出部208b−1から入力されたLLRの列Wexと、外部LLR抽出部208b−2から入力されたLLRの列Uexと、外部LLR抽出部208b−3から入力されたLLRの列Vexとにより、ターボ復号処理をする。ここで、LLR列Uex、Vex、Wexは、情報圧縮を施したパリティビットのLLRからなるLLR列である。すなわち、LLR列Uex、Vex、Wexは、それぞれ
図15の第1インターリーバ部1026−1、第2インターリーバ部1026−2、第3インターリーバ部1026−3に入力されたビット列に対応するLLR列である。なお、ターボ復号部206bの詳細は後述する。
【0105】
LLR復元情報構成部207bは、ターボ復号部206bが生成した第1のパリティビット列P1、第2のパリティビット列P2の各々に対応するLLR列P1r、P2rから、
図15の符号化率制御部102bと同様にして、ビット列U、V、Wにそれぞれ対応するLLR列Ur、Vr、Wrを分離する。
【0106】
外部LLR抽出部208b−1は、LLR列Ur、Vr、Qrの排他的論理和を算出してビット列Wに対応するLLR列を生成した後、第3インターリーバ部1026−3に対応するデインターリーブを行い、LLR列Wexを生成する。外部LLR抽出部208b−2は、LLR列Vr、Wr、Qrの排他的論理和を算出してビット列Uに対応するLLR列を生成した後、第1インターリーバ部1026−1に対応するデインターリーブを行い、LLR列Uexを生成する。外部LLR抽出部208b−3は、LLR列Ur、Wr、Qrの排他的論理和を算出してビット列Vに対応するLLR列を生成した後、第2インターリーバ部1026−2に対応するデインターリーブを行い、LLR列Vexを生成する。
【0107】
図18は、外部LLR抽出部208b−1の構成例を示す概略ブロック図である。
図18に示すように、外部LLR抽出部208b−1は、LLR復元部704、第3デインターリーバ部705を含んで構成される。LLR復元部704は、LLR列Ur、Wr、Qrの排他的論理和を算出する。LLR復元部704は、式(2)を用いて、LLR列UrとWrとLLR列Qrとの排他的論理和を算出することで、LLR列Ur、Wr、Qrの排他的論理和を算出する。
【0109】
第3デインターリーバ部705は、
図15の第3インターリーバ部1026−3による並び換えと逆の並び換えを、LLR復元部704の算出結果に対して行い、LLR列Wexを生成する。
【0110】
図19は、外部LLR抽出部208b−2の構成例を示す概略ブロック図である。
図19に示すように、外部LLR抽出部208b−2は、LLR復元部804、第1デインターリーバ部805を含んで構成される。LLR復元部804は、LLR列Vr、Wr、Qrの排他的論理和を算出する。LLR復元部804は、式(2)のUをWに置き変えて用いて、LLR列VrとWrとLLR列Qrとの排他的論理和を算出することで、LLR列Vr、Wr、Qrの排他的論理和を算出する。第1デインターリーバ部805は、
図15の第1インターリーバ部1026−1による並び換えと逆の並び換えを、LLR復元部804の算出結果に対して行い、LLR列Uexを生成する。
【0111】
図20は、外部LLR抽出部208b−3の構成例を示す概略ブロック図である。
図20に示すように、外部LLR抽出部208b−3は、LLR復元部904、第2デインターリーバ部905を含んで構成される。LLR復元部904は、LLR列Ur、Wr、Qrの排他的論理和を算出する。LLR復元部904は、式(2)のVをWに置き変えて用いて、LLR列UrとWrとLLR列Qrとの排他的論理和を算出することで、LLR列Ur、Wr、Qrの排他的論理和を算出する。第2デインターリーバ部905は、
図15の第2インターリーバ部1026−2による並び換えと逆の並び換えを、LLR復元部904の算出結果に対して行い、LLR列Vexを生成する。
【0112】
図21は、ターボ復号部206bの構成例を示す概略ブロック図である。同図において、
図12の各部に対応する部分には同一の符号(2061〜2068)を付し、説明を省略する。
図21に示すように、ターボ復号部206bは、パリティビット判別部2060b、S/P部2061、第1MAP復号部2062、内部インターリーバ部2063、2064、第2MAP復号部2065、内部デインターリーバ部2066、P/S部2067、2068を含んで構成される。
【0113】
パリティビット判別部2060bは、LLR列Uex、Vex、Wexのうち、第1のパリティビットに対応するLLRをP/S部2067に入力し、第2のパリティビットに対応するLLRをP/S部2068に入力する。
【0114】
以上のように、送信装置100bは、ターボ符号化されたビット列の一部を情報圧縮して送信しているので、受信装置200bでは、ターボ復号処理により得られた符号化ビットのLLRを用いて、情報圧縮の対象となったビットのLLRを算出し、ターボ復号処理の外部情報とすることができる。このため、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、同一の符号化率の場合に、従来よりも誤り訂正能力が向上する。したがって、符号化率が高いときの誤り訂正能力の劣化を抑制することができる。
また、本実施形態では、3ビットを1ビットにする情報圧縮をしているので、同一の符号化率であっても、第1の実施形態よりも、外部情報とするLLRが多くすることができる。このため、第1の実施形態よりも誤り訂正能力を向上させることができる。
【0115】
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、情報圧縮を施すパリティビットの割合Rを再送制御情報に基づいて決定する場合について示す。本実施形態における無線通信システム10cは、送信装置100cと、受信装置200cとを含んで構成される。
【0116】
図22は、本実施形態における送信装置100cの構成例を示す概略ブロック図である。同図において、
図2の各部に対応する部分には同一の符号(101〜108、110)を付し、説明を省略する。送信装置100cは、ビット符号化装置110、変調部104、無線送信部105、アンテナ106、制御情報通知部107、MCS決定部MC、再送制御部111cを含んで構成される。
【0117】
再送制御部111cは、
図22では不図示の受信部が受信装置200cから受信したACK(ACKnowledgement)信号、NACK(Negative ACKnowledgement)信号などにより、データビット列Bを送信する際の再送を制御する。再送制御部111cは、送信するデータビット列Bが、初送であるか再送であるかを示す情報と、再送であるときは再送回送を示す情報とを含む再送制御情報を、圧縮制御部109cに通知する。
【0118】
圧縮制御部109cは、再送制御部111cから通知された再送制御情報を参照して、情報圧縮を施すパリティビットの割合Rを決定し、符号化率制御部102に通知する。例えば、圧縮制御部109cは、再送制御情報を参照して、初送であるか再送であるかに応じて、初送と再送各々に対応付けて予め記憶していた値を、割合Rとする。具体的には、初送時における情報圧縮を施すパリティビットの割合をR
1とし、n回目(n>1を満たす整数)の再送時の情報圧縮を施すパリティビットの割合をR
nとした場合、R
1<R
nとする。また、再送回数によって、情報圧縮を施すパリティビットの割合R
nを決定しても良い。例えば、p<qとし、再送回数p回目とq回目の情報圧縮を施すパリティビットの割合R
pとR
qをR
p<R
qと設定しておく。
【0119】
図23は、受信装置200cの構成例を示す概略ブロック図である。同図において、
図8の各部に対応する部分には同一の符号(201〜207、209)を付し、説明を省略する。
図23に示すように、受信装置200cは、アンテナ201、無線受信部202、復調部203、ビット復号装置240c、制御情報受信部209を含んで構成される。ビット復号装置240cは、S/P部204、LLR判別部205、ターボ復号部206、LLR復元情報構成部207、外部LLR抽出部208c−1、208c−2、バッファ部219、LLR合成部220、CRC部221、バッファ部222、LLR合成部223を含んで構成される。
【0120】
バッファ部219には、S/P部204が分離したシステマティックビット列に対応するLLR列が入力される。バッファ部219は、入力されたLLR列を記憶する。バッファ部219は、CRC部221から入力された再送制御情報Reが、受信信号を正しく検出できたことを示すACKであるときは、記憶したLLR列を削除する。また、バッファ部219は、再送制御情報Reが受信信号を正しく検出できなかったことを示すNACKであるときは、記憶したLLR列を再送信号の受信時まで記憶する。バッファ部219は、再送信号を受信したときには、記憶しているLLR列をLLR合成部220に入力し、初送信号を受信したときには零をLLR合成部220に入力する。
【0121】
LLR合成部220は、再送信号を受信したときには、S/P部204から入力されたシステマティックビット列に対応するLLR列と、バッファ部219が記憶する初送信号または前の再送信号のLLR列とを加算して、合成LLR列を生成する。LLR合成部220は、この合成LLR列を、システマティックビットに対応するLLRの列Sl2として、ターボ復号部206に入力する。なお、LLR合成部220は、初送信号を受信したときには、バッファ部219より零が入力されるため、S/P部204から入力されたシステマティックビット列に対応するLLR列を、システマティックビットに対応するLLRの列Sl2として、ターボ復号部206に入力する。
【0122】
バッファ部222およびLLR合成部223は、LLR判別部205が分離した情報圧縮を施されなかったパリティビットに対応するLLRの列Plpに対して、バッファ部219とLLR合成部220と同様の処理を行う。合成部223は、合成したLLR列を、情報圧縮を施されなかったパリティビットに対応するLLR列Plp2として、ターボ復号部206に入力する。
【0123】
外部LLR抽出部208c−1は、初送の受信信号のLLR列Hr
1と、LLR列Frとの排他的論理和、および再送の受信信号のLLR列Hr
2と、LLR列Frとの排他的論理和を算出する。外部LLR抽出部208c−1は、これらの排他的論理和の算出結果を合成したのち、
図8の第2インターリーバ部1026−2による並び換えの逆の並び換えを行い、LLR列Gex2としてターボ復号部206に入力する。ただし、外部LLR抽出部208c−1は、初送信号を受信したときは、
図8の外部LLR抽出部208−1と同様の処理を行う。
【0124】
外部LLR抽出部208c−2は、初送の受信信号のLLR列Hr
1と、LLR列Grとの排他的論理和、および再送の受信信号のLLR列Hr
2と、LLR列Grとの排他的論理和を算出する。外部LLR抽出部208c−2は、これらの排他的論理和の算出結果を合成したのち、
図8の第1インターリーバ部1026−1による並び換えの逆の並び換えを行い、LLR列Fex2としてターボ復号部206に入力する。ただし、外部LLR抽出部208c−2は、初送信号を受信したときは、
図8の外部LLR抽出部208−2と同様の処理を行う。
【0125】
CRC部221は、ターボ復号部206が生成したシステマティックビットのLLRを硬判定することで復号データビット列B’に変換する。CRC部221は、復号データビット列B’に対し、巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)により誤りの有無をチェックする。CRC部221は、誤りが無かったときは、ACK信号を再送制御情報Reとして、図示しない送信部から送信装置100cに送信するとともに、復号データビット列B’を復号結果として出力する。また、誤りが在ったときは、NACKを再送制御情報Reとして、図示しない送信部から送信装置100cに送信する。さらに、CRC部221は、再送制御情報Reを、受信処理で用いるために、バッファ部219、222と外部LLR抽出部208c−1、208c−2にも入力する。
【0126】
なお、ターボ復号部206は、
図8のターボ復号部206と同様であるが、LLR列Slに代えてLLR列Sl2が入力され、LLR列Plpに代えてLLR列Plp2が入力され、LLR列Fexに代えてLLR列Fex2が入力され、LLR列Gexに代えてLLR列Gex2が入力される。
【0127】
図24は、外部LLR抽出部208c−1の構成例を示す概略ブロック図である。外部LLR抽出部208c−1は、LLR復元部412、第2デインターリーバ部413、バッファ部414、LLR復元部415、LLR合成部416を含んで構成される。LLR復元部412は、LLR判別部205が分離したLLR列Hrと、LLR復元情報構成部207が生成したLLR列Frとの排他的論理和を算出する。バッファ部414は、LLR判別部205が分離したLLR列Frを記憶する。再送制御情報Reが、受信信号を正しく検出できたことを示すACKであるときは、バッファ部414は、記憶したLLR列を削除する。
【0128】
LLR復元部415は、再送信号を受信したときには、バッファ部414が記憶する初送信号あるいは前の再送信号のLLR列と、LLR列Hrとの排他的論理和を算出する。なお、LLR復元部415は、初送信号を受信したときには、零を出力する。LLR合成部416は、LLR復元部412による算出結果と、LLR復元部415による算出結果とを合成する。ここで、合成とは、これら算出結果のLLR列を構成するLLR同士の和を算出して、LLR同士の和からなる列を生成することである。第2デインターリーバ部413は、第2インターリーバ部1026−2の並び換えの逆の並び換えを、LLR合成部416の合成結果に対して行い、LLR列Gex2としてターボ復号部206に入力する。
【0129】
図25は、外部LLR抽出部208c−2の構成例を示す概略ブロック図である。外部LLR抽出部208c−2は、LLR復元部512、第1デインターリーバ部513、バッファ部514、LLR復元部515、LLR合成部516を含んで構成される。LLR復元部512は、LLR判別部205が分離したLLR列Hrと、LLR復元情報構成部207が生成したLLR列Grとの排他的論理和を算出する。バッファ部514は、LLR判別部205が分離したLLR列Grを記憶する。再送制御情報Reが、受信信号を正しく検出できたことを示すACKであるときは、バッファ部514は、記憶したLLR列を削除する。
【0130】
LLR復元部515は、再送信号を受信したときには、バッファ部514が記憶する初送信号あるいは前の再送信号のLLR列と、LLR列Hrとの排他的論理和を算出する。なお、LLR復元部515は、初送信号を受信したときには、零を出力する。LLR合成部516は、LLR復元部512による算出結果と、LLR復元部515による算出結果とを合成する。ここで、合成とは、これら算出結果のLLR列を構成するLLR同士の和を算出して、LLR同士の和からなる列を生成することである。第1デインターリーバ部513は、第1インターリーバ部1026−1の並び換えの逆の並び換えを、LLR合成部516の合成結果に対して行い、LLR列Fex2としてターボ復号部206に入力する。
【0131】
本実施形態では、初送に比べて再送で情報圧縮を施すパリティビットの割合を高くする場合について説明したが、初送に比べて再送で情報圧縮を施すパリティビットの割合を低くしても良い。また、外部LLR抽出部208c−1では、LLR復元部412、415の出力をLLR合成したが、初送と再送で少なくとも一部のビットで同じ情報圧縮が施されている場合は、一部のビットだけLLR復元部412、415に入力する前にLLR合成しても良い。
【0132】
以上の様に、初送に比べて再送で情報圧縮を施すパリティビットの割合を高くすることで、ターボ復号とLLR復元処理の繰り返しにより再送信号受信時に符号化率を下げることができ、符号化利得を高めることができる。その結果、誤り率特性を改善できる。
【0133】
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、多値変調時にパリティビットに対して情報圧縮を施し、送信信号を生成して送信する場合について示す。本実施形態における無線通信システム10dは、送信装置100dと、受信装置200dとを含んで構成される。
【0134】
図26は、送信装置100dの構成例を示す概略ブロック図である。同図において、
図2の各部に対応する部分には同一の符号(101、103〜108)を付し、説明を省略する。送信装置100dは、ビット符号化装置110d、変調部104、無線送信部105、アンテナ106、制御情報通知部107、MCS決定部108、圧縮制御部109dを含んで構成される。ビット符号化装置110dは、ターボ符号部101、符号化率制御部102d、P/S部103、インターリーバ部604、情報圧縮部605を含んで構成される。
【0135】
符号化率制御部102dは、MCS決定部108から指定された符号化率に応じたパンクチャリングパターンで、ターボ符号部101が生成したパリティビット列に対して、ビットの間引きを行う。符号化率制御部102dは、ビット間引き後のパリティビット列をP/S部103に入力する。
インターリーバ部604は、P/S部103から入力された符号化ビット列を並び換え、情報圧縮されるビットが符号ビット列の特定のインデックスに偏らないようにし、情報圧縮部605に入力する。
【0136】
情報圧縮部605は、インターリーバ部604が並び換えた符号化ビット列Ebのうちの一部のビットを情報圧縮する。さらに、情報圧縮部605は、情報圧縮により減少したビット数分だけ、情報圧縮結果のビットを複製する。情報圧縮部605は、情報圧縮しなかったビットと、複製したビットとからなるビット列Cbを生成する。なお、符号化ビット列Ebと、ビット列Cbとは同一のビット数となる。また、情報圧縮部605は、情報圧縮を施すビットを、圧縮制御部109dが決定した割合R
FFTに従い決定する。ここで、割合R
FFTは、伝送されるシンボルのうち、情報圧縮されたビットを含むシンボルの割合である。情報圧縮部605の詳細は後述する。
【0137】
圧縮制御部109dは、伝送されるシンボルのうち、情報圧縮が施されたビットを含むシンボルの割合R
FFTを決定する。圧縮制御部109dが割合R
FFTを決定する方法としては、
図2の圧縮制御部109と同様に、EXIT(EXtrinsic Information Transfer)解析により決定する方法、符号化率により決定する方法、伝搬路特性によって決定する方法、伝送に用いる変調方式によって決定する方法、MIMO伝送か否かなどによって決定する方法がある。符号化率や変調方式によって決定する方法では、例えば、符号化率もしくは変調多値数のいずれかまたは両方が高くなるほど、割合R
FFTを大きくする。圧縮制御部109dは、決定した割合R
FFTを、情報圧縮部605に入力する。また、圧縮制御部109dは、決定した割合R
FFTを、受信装置200dに送信すべく制御情報通知部107に入力する。
【0138】
図27は、情報圧縮部605の構成例を示す概略ブロック図である。情報圧縮部605は、変調ビット分離部611、圧縮ビット分離部612、情報圧縮部613、複製部614、変調ビット構成部615を含んで構成される。変調ビット分離部611は、符号化ビット列Ebを構成するビットを、MCS決定部108から指定された組み合わせのMCSの変調方式の1変調シンボルを生成するための符号化ビット群毎に分離する。この符号化ビット群を構成する符号化ビットの数を、ビット数Lとすると、2のL乗は、該変調方式の変調多値数と一致する。例えば、変調方式が16QAMであれば、L=4であり、64QAMであれば、L=6である。
【0139】
圧縮ビット分離部612は、変調ビット分離部611が分離した符号化ビット群各々について、情報圧縮の対象とするか否かを決定する。なお、圧縮ビット分離部612は、符号化ビット群のうち、情報圧縮の対象とするものの割合が、圧縮制御部209dに指定された割合R
FFTとなるように、予め決められた規則で上述の決定を行う。なお、この予め決められた規則は、受信装置200dでも、同一の結果が得られれば、どのようなものでもよい。
【0140】
圧縮ビット分離部612は、情報圧縮の対象としないと決定した符号化ビット群については、該符号化ビット群を構成するビットB
0〜B
L−1を、そのまま変調ビット構成部615に入力する。圧縮ビット分離部612は、情報圧縮の対象とすると決定した符号化ビット群については、該符号化ビット群を構成するビットB
0〜B
L−1のうち、ビットB
mとB
nとを、情報圧縮部613に入力し、残りのビットを変調ビット構成部615に入力する。
【0141】
情報圧縮部613は、圧縮ビット分離部612から入力されたビットB
mとB
nとの排他的論理和を算出する。複製部614は、情報圧縮部613の算出結果を複製し、ビットB
m’とB
n’として、変調ビット構成部615に入力する。変調ビット構成部615は、複製部614からビットB
m’、B
n’が入力されたときは、圧縮ビット分離部612から入力されたビットB
0〜B
L−1のうち、ビットB
mとB
nとを、ビットB
m’、B
n’に入れ換えて、ビット列Cbとする。また、変調ビット構成部615は、複製部614からビットB
m’、B
n’が入力されないときは、圧縮ビット分離部612から入力されたビットB
0〜B
L−1をそのままビット列Cbとする。
【0142】
変調ビット構成部615は、このように符号化ビット列の並び順を決定するので、該符号化ビット列を用いて変調部104が生成する変調シンボルのうち、割合R
FFTは、情報圧縮が施されているビット、すなわち複製された同一の2ビット(複製元のビットと複製されたビット)を含むビット群に応じた変調シンボルとなる。
【0143】
図28は、変調方式が16QAMのときの信号点配置の例を示す図である。
図28において、横軸は実軸であり、縦軸は虚軸である。信号点(変調シンボル)S
0000〜S
1111は、それぞれ、ビット列「0000」〜「1111」に対応するシンボルである。すなわち、各信号点の符号において、その添え字は、該信号に対応するビット列と一致している。この例では、1ビット目と3ビット目で配置する象限が決定され、2ビット目と4ビット目で象限内の信号点が決定される。そのため、1ビット目と3ビット目は信号点間距離が長く誤りが生じにくく、2ビット目と4ビット目は誤りが生じ易い。
【0144】
そこで、圧縮ビット分離部612は、変調方式が16QAMのときは、1ビット目と3ビット目のうちいずれか1ビット(例えば最上位ビット)をビットB
mとし、2ビット目と4ビット目のうちいずれか1ビット(例えば最下位ビット)をビットB
nとする。すなわち、信号点の象限を決めるためのビットのいずれかと、象限内での配置を決めるためのビットのいずれかとを、ビットB
m、B
nとする。変調方式が16QAM以外のときも、同様に、信号点間距離が長く誤りが生じにくいビットと、それ以外のビットとを、ビットB
m、B
nとする。
【0145】
具体例を以下に示す。k番目の16QAMの変調シンボルが情報圧縮の対象となっており、該変調シンボルを生成するためのビット列をb
1(k)、b
2(k)、b
3(k)、b
4(k)とする。b
1(k)、b
3(k)は1ビット目と3ビット目に相当し、b
2(k)、b
4(k)は2ビット目と4ビット目に相当する。
この場合の圧縮ビット分離部612は、b
1(k)をビットB
mとし、b
2(k)をビットB
nとする。情報圧縮部613は、ビットb
1(k)とb
2(k)との排他的論理和を算出し、算出結果としてビットb
XOR(k)を得る。複製部614は、ビットb
XOR(k)を複製する。変調ビット構成部615は、ビットb
XOR(k)、b
XOR(k)、b
3(k)、b
4(k)を、ビット列Cbとして変調部104に入力する。したがって、変調部104は、ビットb
XOR(k)、b
XOR(k)、b
3(k)、b
4(k)に対応する変調シンボルを生成する。
【0146】
図29は、受信装置200dの構成例を示す概略ブロック図である。同図において、
図2の各部に対応する部分については同一の符号を付し、説明を省略する。
図29に示すように、受信装置200dは、アンテナ201、無線受信部202、復調部203、ビット復号装置240d、制御情報受信部209を含んで構成される。ビット復号装置240dは、LLR合成部230、デインターリーバ部231、LLR判別部232、ターボ復号部206d、LLR復元情報構成部207d、外部LLR抽出部208d−1、208d−2、硬判定部210を含んで構成される。
【0147】
LLR合成部230は、複製されたビットのLLR同士を合成し、復調部203が生成したLLR列のうち、複製されたビットのLLRを合成したLLRに置き換えたLLR列を生成する。より具体的には、LLR合成部230は、制御情報受信部209が受信した割合R
FFTを参照して、復調部203が生成したLLRのうち、送信装置100dにおいて情報圧縮され、複製されたビットのLLRを判定する。LLR合成部230は、複製されたビットのLLR同士を合成する。ここで合成とは、LLR同士を加算することである。
【0148】
LLR合成部230は、復調部203が生成したLLR列のうち、複製されたビット(ビットB
m’、B
n’)のLLRを、合成したLLRに置き換える。なお、複製されたビットのLLR2つに対して、合成したLLRは1つである。そこで、複製されたビットのLLR2つとも、これらを合成したLLRで置き換えてもよいし、片方のみを合成したLLRで置き換え、もう一方は、ダミーデータで置き換えるようにしてもよい。デインターリーバ部231は、LLR合成部230が生成したLLR列に対して、
図28のインターリーバ部604の並び換えの逆の並び換えをする。
【0149】
LLR判別部232は、デインターリーバ部231が並び換えたLLR列から、LLR合成部230により合成されたLLRを分離し、外部LLR抽出部208d−1、208d−2に入力する。なお、上述したように、複製されたビットのLLR2つとも合成されたLLRで置き換えているときは、置き換えた2つの合成されたLLRのうち、片方のみを分離する。また、LLR判別部232は、デインターリーバ部231が並び換えたLLR列のうち、情報圧縮されていないビットのLLRを、ターボ復号部206dに入力する。
【0150】
ターボ復号部206dは、LLR判別部232から入力されたLLR列と、外部LLR抽出部208d−1、208d−1から入力されたLLR列とをターボ復号する。なお、ターボ復号部206dは、ターボ復号した結果の符号化ビットのLLRをLLR復元情報構成部207dに入力する。これにより、ターボ復号部206dと、外部LLR抽出部208d−1、208d−1とで、繰り返し処理を行う。ターボ復号部206dは、該繰り返し処理の初回は、LLR判別部232から入力されたLLR列に対して、複製されたビットに対応する位置に「0」を挿入し、該挿入したLLR列に対して、ターボ復号をする。そして、該繰り返し処理の2回目以降は、ターボ復号部206dは、LLR判別部232から入力されたLLR列に対して、複製されたビットに対応する位置に、外部LLR抽出部208d−1、208d−1が生成したLLRを挿入し、該挿入したLLR列に対して、ターボ復号をする。また、該繰り返し処理を所定回数繰り返すと、ターボ復号部206dは、ターボ復号結果のうち、システマティックビットのLLRを、硬判定部210に入力する。
【0151】
LLR復元情報構成部207dは、ターボ復号部206dによるターボ復号結果の符号化ビットLLRから、情報圧縮されたビット(ビットB
m、B
n)のLLRを抽出する。LLR復元情報構成部207dは、抽出したLLRのうち、ビットB
mのLLRを、外部LLR抽出部208d−1に入力し、ビットB
nのLLRを、外部LLR抽出部208d−2に入力する。
【0152】
外部LLR抽出部208d−1は、LLR判別部232から入力されたLLRと、LLR復元情報構成部207dから入力されたビットB
mのLLRとの排他的論理和を算出し、算出結果のLLRをターボ復号部206dに入力する。LLR判別部232から入力されたLLRは、複製されたビットB
m’、B
n’に対応するLLRであるので、該算出結果は、ビットB
nに対応するLLRとなっている。
【0153】
外部LLR抽出部208d−2は、LLR判別部232から入力されたLLRと、LLR復元情報構成部207dから入力されたビットB
nのLLRとの排他的論理和を算出し、算出結果のLLRをターボ復号部206dに入力する。LLR判別部232から入力されたLLRは、複製されたビットB
m’、B
n’に対応するLLRであるので、該算出結果は、ビットB
mに対応するLLRとなっている。
【0154】
本実施形態では、信号点間距離の長い1ビット目と3ビット目のうちいずれか1ビットと、信号点間距離の短い2ビット目と4ビット目のうちいずれか1ビットを情報圧縮する例について示した。このような組み合わせとしているので、情報圧縮するビットにも、情報圧縮しないビットにも、信号点間距離が長く、誤りが生じ難いビットが含まれている。すなわち、繰り返し処理における復号において、誤りが生じ難いビットのLLRが用いられる。このため、復号において、尤度の改善が見込まれ、繰り返し処理を効率的に行うことができ、このビットの組み合わせは好ましい。しかし、ビットの組み合わせはこれに限定されるものではない。例えば、1ビット目と3ビット目を情報圧縮してもよいし、2ビット目と4ビット目を情報圧縮してもよい。また、これらの組み合わせであっても、受信処理は、本実施形態における受信処理と同様でよい。
【0155】
以上の様に、本実施形態では、多値変調を用いる際に、誤りの生じ易いビットと誤りの生じにくいビットとを情報圧縮し、ターボ復号とLLRの排他的論理和の演算とを繰り返している。これにより、ターボ復号の精度を改善できるため、符号化利得を高めることができる。その結果、誤り率特性を改善できる。
【0156】
なお、上述の各実施形態では、符号化方式としてターボ符号を、復号方法としてターボ復号を用いる場合について説明したが、復号の際に情報圧縮の対象となったビットのLLRを算出できる符号化方式および復号方法であればよく、ターボ符号およびターボ復号に限定されない。例えば、符号化方式として、畳み込み符号やLDPC(低密度パリティチェック)符号を用いるようにしてもよい。
【0157】
また、上述の各実施形態において、符号化ビット列を生成する際に、パンクチャリングした後に、情報圧縮を施しているが、情報圧縮をした後に、パンクチャリングをするようにしてもよい。
また、上述の各実施形態において、ビット符号化装置およびビット復号装置を、無線通信システムの送信装置および受信装置で用いる場合を説明した。しかし、ビット符号化装置およびビット復号装置を、有線通信などを用いた他の通信システムの送信装置および受信装置で用いるようにしてもよいし、記録媒体にデータを記録する書込み装置や記録媒体からデータを読み出す読出し装置など、通信システム以外で用いるようにしてもよい。
【0158】
また、上述の各実施形態における送信装置、受信装置、ビット符号化装置およびビット復号装置各々において、その一部の機能あるいは全ての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、該装置を実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0159】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0160】
また、上述した各実施形態における送信装置、受信装置、ビット符号化装置およびビット復号装置各々の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。送信装置、受信装置、ビット符号化装置およびビット復号装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
【0161】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。