(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1保持部に保持された第1基板の接合面と、第2保持部に保持された第2基板の接合面とを向かい合わせて、前記第1基板と前記第2基板とを接合する接合方法であって、
前記第1保持部と前記第2保持部との相対的な移動に伴い、相対的に移動される第1撮像部と第2撮像部との相対的な位置情報を補正する光学補正工程と、
前記第2保持部に保持された前記第2基板の画像を前記第1撮像部に撮像させると共に、前記第1保持部に保持された前記第1基板の画像を前記第2撮像部に撮像させる基板撮像工程と、
前記第1基板の画像および前記第2基板の画像を基に、前記第1基板と前記第2基板との位置合わせを行う基板位置合わせ工程とを有し、
前記光学補正工程では、前記第1撮像部および前記第2撮像部に光源からの光の画像を撮像させることにより前記位置情報の補正を行う、接合方法。
前記光源からの光の画像を前記第1撮像部に撮像させる位置と、前記第1反射部で反射された前記光源からの光の画像を前記第2撮像部に撮像させる位置とに、前記第1光学ユニットと前記第2光学ユニットとを相対的に移動させる、請求項8に記載の接合方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において、同一の又は対応する構成には、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。以下の説明において、X方向、Y方向、Z方向は互いに垂直な方向であり、X方向およびY方向は水平方向、Z方向は鉛直方向である。
【0013】
図1は、一実施形態による接合システムの概略を示す平面図である。
図2は、一実施形態による接合システムの概略を示す側面図である。
【0014】
接合システム1は、ウェハW
Uの接合面とウェハW
Lの接合面とを向かい合わせて、ウェハW
UとウェハW
Lとを接合する。ウェハW
UとウェハW
Lとで構成される重合ウェハW
Tが得られる。ウェハW
U、W
Lは、素子、回路、端子などが形成されたものでもよい。また、ウェハW
U、W
Lは、複数のウェハを接合してなる重合ウェハでもよい。接合システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3と、制御装置5とを有する。
【0015】
搬入出ステーション2には、外部からカセットC
U、C
L、C
Tが搬入出される。カセットC
UはウェハW
Uを、カセットC
LはウェハW
Lを、カセットC
Tは重合ウェハW
Tをそれぞれ複数収容する。重合ウェハW
Tは、良品と不良品とに識別され、良品用のカセットC
Tと、不良品用のカセットC
Tとに分けて収容されてよい。搬入出ステーション2は、カセット載置台10、ウェハ搬送装置20を有する。
【0016】
カセット載置台10は、複数(例えば4つ)のカセット載置板11を含む。複数のカセット載置板11はX方向に一列に配列される。カセット載置板11には、カセットC
U、C
L、C
Tが載置される。尚、カセット載置板11の個数は、4つに限定されない。
【0017】
ウェハ搬送装置20は、カセット載置板11上のカセットC
U、C
L、C
Tと、処理ステーション3との間で、ウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tを搬送する。ウェハ搬送装置20は、搬送路21と、搬送路21に沿ってX方向に移動自在な搬送アーム22とを有する。搬送アーム22は、Z方向に移動自在とされてよく、且つ、Z方向に平行な回転軸を中心に回転自在とされてよい。
【0018】
処理ステーション3は、第1処理ブロックG1、第2処理ブロックG2、第3処理ブロックG3を有する。第1処理ブロックG1〜第3処理ブロックG3の間にウェハ搬送領域が形成され、当該ウェハ搬送領域にウェハ搬送装置60が配設される。第1処理ブロックG1と第2処理ブロックG2は、ウェハ搬送装置60を挟み、互いにX方向反対側に配設される。第3処理ブロックG3は、ウェハ搬送装置60とウェハ搬送装置20との間に配設される。
【0019】
第1処理ブロックG1は、ウェハW
U、W
Lの接合面を改質する表面改質装置30を有する。表面改質装置30は、例えばプラズマ処理装置であってよい。プラズマ処理装置は、例えば減圧雰囲気下において処理ガスとしての酸素ガスをプラズマ化し、酸素イオンを接合面に照射する。尚、プラズマ処理条件は多種多様であってよい。例えば、処理ガスは、アルゴンガスでもよい。
【0020】
第2処理ブロックG2は、表面親水化装置40および接合装置41を、搬入出ステーション2側からこの順で有する。
図1に示すように、表面親水化装置40および接合装置41はY方向に並ぶ。
【0021】
表面親水化装置40は、表面改質装置30で改質された接合面を親水化する。表面親水化装置40は、スピンチャックに保持されたウェハW
U、W
Lを回転させながら、ウェハW
U、W
Lの接合面に純水を供給する。親水基としての水酸基(シラノール基)が接合面に付着し、接合面が親水化させる。また、純水によって、接合面が洗浄される。
【0022】
接合装置41は、表面親水化装置40で親水化された接合面同士を向かい合わせて、ウェハW
U、W
Lを接合する。接合装置41は、接合時の気泡の閉じ込めを抑制するため、ウェハW
U、W
Lを中心部から外周部に向けて順次接合してよい。ウェハW
U、W
Lで構成される重合ウェハW
Tが得られる。接合装置41の詳細については後述する。
【0023】
第3処理ブロックG3は、
図2に示すようにトランジション装置50、51を有する。トランジション装置50、51は、Z方向に段積みされてよい。トランジション装置50、51は、ウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tを一時的に保管し、ウェハ搬送装置20やウェハ搬送装置60に受け渡す。
【0024】
ウェハ搬送装置60は、ウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tを搬送する搬送アーム61を有する。搬送アーム61は、例えばX方向、Y方向、およびZ方向に移動自在とされ、且つZ方向に平行な回転軸を中心に回転自在とされる。搬送アーム61は、第1処理ブロックG1、第2処理ブロックG2、および第3処理ブロックG3に、ウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tを搬送する。
【0025】
制御装置5は、メモリなどの記憶部と、CPU(Central Processing Unit)などを含むコンピュータで構成され、記憶部に記憶されたプログラム(レシピとも呼ばれる)をCPUに実行させることにより各種処理を実現させる。尚、制御装置5は、本実施形態では接合装置41とは別に設けられるが、接合装置41の一部であってもよい。制御装置5が、特許請求の範囲に記載の制御部に対応する。
【0026】
制御装置5のプログラムは、情報記憶媒体に記憶され、情報記憶媒体からインストールされる。情報記憶媒体としては、例えば、ハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどが挙げられる。尚、プログラムは、インターネットを介してサーバからダウンロードされ、インストールされてもよい。
【0027】
図3は、一実施形態による接合装置のZ方向に対して垂直な断面図である。
図4は、一実施形態による接合装置のX方向に対して垂直な断面図である。
【0028】
接合装置41は、
図3に示すように内部を密閉可能な処理容器100を有する。処理容器100のウェハ搬送装置60側の側面には搬入出口101が形成され、当該搬入出口101には開閉シャッタ102が設けられる。処理容器100の内部は、仕切壁103によって、搬送領域T1と処理領域T2に区画される。仕切壁103には搬入出口104が形成される。
【0029】
接合装置41は、搬送領域T1に、トランジション110、ウェハ搬送機構111、位置調節機構120、および反転機構130などを有する。
【0030】
トランジション110は、搬入出口101を介してウェハ搬送装置60から搬入されたウェハW
U、W
L、および搬入出口101を介してウェハ搬送装置60に搬出される重合ウェハW
Tを一時的に載置する。トランジション110は、例えば2段に形成され、ウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tのいずれか2つを同時に載置することができる。
【0031】
ウェハ搬送機構111は、
図3に示すように例えば搬送アーム112を有する。搬送アーム112は、X方向、Y方向、Z方向に移動自在とされ、且つ、Z方向と平行な回転軸を中心に回転自在とされる。搬送アーム112は、搬送領域T1内、または搬送領域T1と処理領域T2との間でウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tを搬送できる。
【0032】
位置調節機構120は、ウェハW
U、W
Lの水平面内での向きを調節する。位置調節機構120は、保持部122と検出部123とを有し、保持部122に水平に保持されたウェハW
U、W
Lを水平面内で回転させながら検出部123でウェハW
U、W
Lのノッチ部の位置を検出することで、ウェハW
U、W
Lの水平面内での向きを調節する。
【0033】
反転機構130は、ウェハW
Uを反転させてウェハW
Uの接合面を下に向け、処理領域T2に配設される上チャック141にウェハW
Uを受け渡す。反転機構130は、保持アーム131、回転軸134を有する。保持アーム131の中心線は水平とされ、回転軸134の中心線は鉛直とされる。
【0034】
反転機構130は、保持アーム131の中心線を中心に保持アーム131を回転させて保持アーム131に保持されたウェハW
Uを反転させる。また、反転機構130は、保持アーム131の中心線に平行に保持アーム131を移動させる共に、回転軸134の中心線を中心に保持アーム131を回転させることにより、保持アーム131に保持されたウェハW
Uを上チャック141の下方に搬送する。その後、反転機構130は、回転軸134と共に保持アーム131を上昇させ、保持アーム131から上チャック141にウェハW
Uを受け渡す。
【0035】
接合装置41は、処理領域T2に、上ステージ140、下ステージ150、上光学ユニット160、および下光学ユニット170などを有する。
【0036】
上ステージ140は、上チャック141、上チャック支持部142を含む。上チャック141は、ウェハW
Uの接合面を下に向けて、ウェハW
Uの接合面とは反対側の面を保持する。以下、上チャック141に保持されたウェハW
Uを上ウェハW
Uとも称する。上チャック141は、上ウェハW
Uを真空吸着してよい。上チャック141は、上チャック支持部142を介して処理容器100の天井に固定される。
【0037】
上チャック141の上面には、
図15〜
図17に示すように上ウェハW
Uの中心部を押圧する押動部材180が設けられる。押動部材180は、Z方向に移動自在な押動ピン181と、押動ピン181の移動をガイドする外筒182とを有する。押動ピン181は、上チャック141の貫通孔141aに移動自在に挿通され、上ウェハW
Uの中心部を下方向に押圧する。
【0038】
下ステージ150は、
図3および
図4に示すように、下チャック151、下チャック駆動部152を含む。下チャック151は、ウェハW
Lの接合面を上に向けて、ウェハのW
Lの接合面とは反対側の面を保持する。以下、下チャック151に保持されたウェハW
Lを下ウェハW
Lとも称する。下チャック151は、下ウェハW
Lを真空吸着してよい。
【0039】
下チャック駆動部152は、上チャック141と下チャック151とを相対的に移動させるため、下チャック151を移動させる。下チャック駆動部152は、X方向駆動部154、Y方向駆動部155、Z方向駆動部156、回転駆動部などを有する。X方向駆動部154はX方向に、Y方向駆動部155はY方向に、Z方向駆動部156はZ方向にそれぞれ下チャック151を移動させる。下チャック151の位置は位置センサにより計測する。位置センサは、例えばリニアスケールなどで構成される。尚、位置センサは、レーザ変移計などで構成されてもよく、特に限定されない。回転駆動部は、下チャック151の中心線を中心に下チャック151を回転させる。下チャック151の回転角はエンコーダなどにより計測する。
【0040】
尚、上チャック141と下チャック151とを相対的に移動させる駆動部は、上ステージ140と下ステージ150の両方に備えられてもよいが、いずれか一方のみに備えられてよい。駆動部の数が減り、駆動部による振動や変形が抑制でき、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lの位置合わせ精度が向上できる。駆動部は上ステージ140のみに備えられてもよいが、本実施形態のように下ステージ150のみに備えられてよい。上ステージ140は処理容器100の天井から吊り下げられるのに対し下ステージ150は処理容器100の床に設置されるため、駆動部が簡単に構成でき、駆動部が小型化できる。
【0041】
下チャック駆動部152は、上チャック141と下チャック151とをX方向、Y方向、Z方向に相対的に移動させると共に、上光学ユニット160と下光学ユニット170とをX方向、Y方向、Z方向に相対的に移動させる。下チャック駆動部152は、下チャック151と共に下光学ユニット170を移動させる。下光学ユニット170の位置は、下チャック151の位置を計測する位置センサによって計測できる。
【0042】
上光学ユニット160は、
図4に示すように、上チャック141と同様に、上チャック支持部142を介して処理容器100に固定される。
【0043】
上光学ユニット160は、
図7〜
図10に示すように上撮像部161、上マクロレンズ162、上マイクロレンズ163などを有する。上撮像部161は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの撮像素子で構成され、上マクロレンズ162または上マイクロレンズ163を介して下方を撮像する。上マクロレンズ162の場合、上マイクロレンズ163の場合よりも広い撮像範囲の画像が得られる。上マイクロレンズ163の場合、上マクロレンズ162の場合よりも高い解像度の画像が得られる。
【0044】
上光学ユニット160は、後述の光学補正などのため、上反射部164、上光源165、上撮像部側分離部166、および上マイクロレンズ側分離部167をさらに有する。上撮像部側分離部166および上マイクロレンズ側分離部167は、それぞれ、ビームスプリッタなどで構成され、入射光の一部を透過し、入射光の一部を反射する。尚、上光学ユニット160は、上撮像部161に上マクロレンズ162を介して下ウェハW
Lの画像を撮像させるため、ビームスプリッタやミラーなどをさらに有する。
【0045】
下光学ユニット170は、
図3および
図4に示すように下チャック駆動部152に連結され、下チャック151と共にX方向、Y方向、およびZ方向に移動する。下光学ユニット170は、下チャック151と共に回転しなくてよい。
【0046】
下光学ユニット170は、
図7〜
図10に示すように下撮像部171、下マクロレンズ172、下マイクロレンズ173などを有する。下撮像部171は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの撮像素子で構成され、下マクロレンズ172または下マイクロレンズ173を介して上方を撮像する。下マクロレンズ172の場合、下マイクロレンズ173の場合よりも広い撮像範囲の画像が得られる。下マイクロレンズ173の場合、下マクロレンズ172の場合よりも高い解像度の画像が得られる。
【0047】
下光学ユニット170は、後述の光学補正などのため、下反射部174、下光源175、下撮像部側分離部176、および下マイクロレンズ側分離部177をさらに有する。下撮像部側分離部176および下マイクロレンズ側分離部177は、それぞれ、ビームスプリッタなどで構成され、入射光の一部を透過し、入射光の一部を反射する。尚、下光学ユニット170は、下撮像部171に下マクロレンズ172を介して上ウェハW
Uの画像を撮像させるため、ビームスプリッタやミラーなどをさらに有する。
【0048】
次に、接合システム1を用いて行われるウェハW
U、W
Lの接合方法について説明する。
図5は、一実施形態による接合方法の主な工程を示すフローチャートである。ここでは、一方のウェハW
Uに着目して接合方法を説明する。
【0049】
図5に示すように、接合方法は、搬入工程(ステップS11)、表面改質工程(ステップS13)、表面親水化工程(ステップS15)、接合工程(ステップS17)、搬出工程(ステップS19)などを有する。これらの工程は、制御装置5による制御下で実施される。
【0050】
搬入工程では、ウェハ搬送装置20によりカセット載置板11上のカセットC
Uからトランジション装置50にウェハW
Uを搬送し、次いで、ウェハ搬送装置60によりトランジション装置50から表面改質装置30にウェハW
Uを搬送する。
【0051】
表面改質工程では、表面改質装置30によりウェハW
Uの接合面を表面改質する。例えば、表面改質装置30は、減圧雰囲気下において処理ガスとしての酸素ガスをプラズマ化し、酸素イオンを接合面に照射することにより、接合面を表面改質する。表面改質後、制御装置5は、ウェハ搬送装置60を制御して表面改質装置30から表面親水化装置40にウェハW
Uを搬送する。
【0052】
表面親水化工程では、表面親水化装置40によりウェハW
Uの接合面を親水化する。例えば、表面親水化装置40は、スピンチャックに保持されたウェハW
Uを回転させながら、ウェハW
Uの接合面に純水を供給する。水酸基(シラノール基)が接合面に付着し、接合面が親水化させる。また、純水によって、接合面が洗浄される。表面親水化後、制御装置5は、ウェハ搬送装置60を制御して表面親水化装置40から接合装置41にウェハW
Uを搬送する。
【0053】
このようにして、ウェハW
Uは、カセットC
Uから取り出され、表面改質装置30、表面親水化装置40に順次搬送される。そうして、ウェハW
Uの接合面が表面改質され、親水化される。その後、ウェハW
Uは、接合装置41に搬送される。
【0054】
この間、同様にして、別のウェハW
Lが、カセットC
Lから取り出され、表面改質装置30、表面親水化装置40に順次搬送される。そうして、ウェハW
Lの接合面が表面改質され、親水化される。その後、ウェハW
Lは、接合装置41に搬送される。
【0055】
ここで、ウェハW
Uの処理と、ウェハW
Lの処理とは、独立に行われてよい。例えば、一方のウェハの表面親水化が行われる間に、他方のウェハの表面改質が行われてよい。表面改質装置30や表面親水化装置40などが接合システム1に複数搭載される場合、両方のウェハに対して同じ処理が同時に行われてもよい。
【0056】
接合工程では、親水化された接合面同士を向かい合わせて、ウェハW
U、W
Lを接合させる。接合装置41は、接合時の気泡の閉じ込めを抑制するため、ウェハW
U、W
Lを中心部から外周部に向けて順次接合してよい。ウェハW
U、W
Lからなる重合ウェハW
Tが得られる。接合工程の詳細については後述する。
【0057】
搬出工程では、ウェハ搬送装置60により接合装置41からトランジション装置50に重合ウェハW
Tを搬送し、次いで、ウェハ搬送装置20によりトランジション装置50からカセット載置板11上のカセットC
Tに重合ウェハW
Tを搬送する。カセットC
Tは、カセット載置板11から外部に搬出される。
【0058】
次に、
図5の接合工程の詳細について説明する。
図6は、
図5の接合工程の詳細な工程を示すフローチャートである。
【0059】
接合工程は、ウェハセット工程(ステップS21)、光学補正工程(ステップS23)、ウェハ撮像工程(ステップS25)、ウェハ位置合わせ工程(ステップS27)、ウェハ重ね合わせ工程(ステップS29)などを有してよい。
【0060】
ウェハセット工程では、位置調節機構120によりウェハW
Uの水平面内の向きを調節した後、反転機構130によりウェハW
Uを反転させウェハW
Uの接合面を下に向ける。そうして、反転機構130から上チャック141にウェハW
Uを受け渡し、上チャック141にウェハW
Uを保持させる。
【0061】
また、ウェハセット工程では、位置調節機構120によりウェハW
Lの水平面内の向きを調節した後、下チャック151にウェハW
Lを受け渡し、下チャック151にウェハW
Lを保持させる。
【0062】
光学補正工程では、上撮像部161と下撮像部171との両方に、下光源175と上光源165との少なくとも一方からの光の画像を撮像させ、上撮像部161と下撮像部171との相対的な位置情報(詳細にはX方向位置およびY方向位置)を補正する。このとき、上撮像部161は、解像度の高い画像を得るため、上マイクロレンズ163を介して画像を撮像してよい。同様に、下撮像部171は、解像度の高い画像を得るため、下マイクロレンズ173を介して画像を撮像してよい。このとき、下光源175または上光源165が点灯される。上光源165や下光源175は、例えばスポット光源であって、LED(Light Emitting Diode)およびLEDからの光を通すピンホールなどで構成されてよい。
【0063】
図7は、下撮像部に下光源からの光の画像を撮像させるときの、上光学ユニットと下光学ユニットとの位置関係の一例を示す側面図である。
図8は、上撮像部に下光源からの光の画像を撮像させるときの、上光学ユニットと下光学ユニットとの位置関係の一例を示す側面図である。
図9は、上撮像部に上光源からの光の画像を撮像させるときの、上光学ユニットと下光学ユニットとの位置関係の一例を示す側面図である。
図10は、下撮像部に上光源からの光の画像を撮像させるときの、上光学ユニットと下光学ユニットとの位置関係の一例を示す側面図である。
図7〜
図10において、破線は光の光路を示し、矢印は光の進行方向を示す。
【0064】
制御装置5は、上撮像部161と下撮像部171との両方に撮像された画像を比較し、
図8、
図10に示すように上マイクロレンズ163の光軸と下マイクロレンズ173の光軸とが一致する位置に下チャック151を移動させる。そのうえで、制御装置5は、下チャック151の位置を位置センサで計測し、計測した位置を初期位置に設定する。このようにして、上撮像部161と下撮像部171との相対的な位置情報の補正が行われる。
【0065】
先ず、
図7、
図8を参照して、上撮像部161と下撮像部171との両方に下光源175からの光の画像を撮像させて、上撮像部161と下撮像部171との相対的な位置情報の補正を行う場合について説明する。
【0066】
制御装置5は、下チャック駆動部152を制御して、下光学ユニット170の位置を
図7の位置に移動させ、下撮像部171に下光源175からの光の画像を撮像させる。このとき撮像された画像が基準画像として用いられる。下光源175からの光の一部は、下マイクロレンズ側分離部177で反射され、下マイクロレンズ173を通過し、上反射部164で反射され、下マイクロレンズ173を再び通過し、下マイクロレンズ側分離部177を透過し、下撮像部側分離部176で反射され、下撮像部171に撮像される。このとき、下マイクロレンズ173の焦点は上反射部164の水平な反射面164aにあってよく、当該反射面164aに下光源175からの光が集光されてよい。その集光位置は反射面164a内であればどこでもよく、X方向およびY方向の位置ずれが許容できる。
【0067】
次いで、制御装置5は、下チャック駆動部152を制御して、下光学ユニット170の位置を変えて、
図8に示すように下光源175からの光を上撮像部161に撮像させる。下光源175からの光の一部は、下マイクロレンズ側分離部177で反射され、下マイクロレンズ173および上マイクロレンズ163を通過し、上マイクロレンズ側分離部167を透過し、上撮像部側分離部166で反射され、上撮像部161に撮像される。このとき、下マイクロレンズ173の焦点と上マイクロレンズ163の焦点とが同一水平面上にあってよい。
【0068】
制御装置5は、上撮像部161の画像を下撮像部171の基準画像と比較し、上マイクロレンズ163の光軸と下マイクロレンズ173の光軸とが一致する位置に下チャック151を移動させる。そのうえで、制御装置5は、下チャック151の位置を位置センサで計測し、計測した位置を初期位置に設定する。
【0069】
次に、
図9、
図10を参照して、上撮像部161と下撮像部171との両方に上光源165からの光の画像を撮像させて、上撮像部161と下撮像部171との相対的な位置情報の補正を行う場合について説明する。
【0070】
制御装置5は、下チャック駆動部152を制御して、下光学ユニット170の位置を
図9の位置に移動させ、上撮像部161に上光源165からの光の画像を撮像させる。このとき撮像された画像が基準画像として用いられる。上光源165からの光の一部は、上マイクロレンズ側分離部167で反射され、上マイクロレンズ163を通過し、下反射部174で反射され、上マイクロレンズ163を再び通過し、上マイクロレンズ側分離部167を透過し、上撮像部側分離部166で反射され、上撮像部161に撮像される。このとき、上マイクロレンズ163の焦点は下反射部174の水平な反射面174aにあってよく、当該反射面174aに上光源165からの光が集光されてよい。その集光位置は反射面174a内であればどこでもよく、X方向およびY方向の位置ずれが許容できる。
【0071】
次いで、制御装置5は、下チャック駆動部152を制御して、下光学ユニット170の位置を変えて、
図10に示すように上光源165からの光を下撮像部171に撮像させる。上光源165からの光の一部は、上マイクロレンズ側分離部167で反射され、上マイクロレンズ163および下マイクロレンズ173を通過し、下マイクロレンズ側分離部177を透過し、下撮像部側分離部176で反射され、下撮像部171に撮像される。このとき、下マイクロレンズ173の焦点と上マイクロレンズ163の焦点とが同一水平面上にあってよい。
【0072】
制御装置5は、下撮像部171の画像を上撮像部161の基準画像と比較し、上マイクロレンズ163の光軸と下マイクロレンズ173の光軸とが一致する位置に下チャック151を移動させる。そのうえで、制御装置5は、下チャック151の位置を位置センサで計測し、計測した位置を初期位置に設定する。
【0073】
尚、上撮像部161の位置と、上光源165の位置とは逆でもよい。また、下撮像部171の位置と、下光源175の位置とは逆でもよい。さらに、本実施形態では、初期位置を補正するため、上マイクロレンズ163の光軸と下マイクロレンズ173の光軸とが一致する位置に下チャック151を移動させるが、移動させなくてもよい。制御装置5は、画像処理により上マイクロレンズ163の光軸と下マイクロレンズ173の光軸とのX方向およびY方向の位置ずれを計測できる。本実施形態では、下光源175からの光を下撮像部171に向けて反射する反射部が上光学ユニットに備えられるが、下光学ユニットに備えられてもよい。同様に、上光源165からの光を上撮像部161に向けて反射する反射部が下光学ユニットに備えられるが、上光学ユニットに備えられてもよい。
【0074】
ウェハ撮像工程では、下ウェハW
Lを上撮像部161に撮像させると共に、上ウェハW
Uを下撮像部171に撮像させる。これにより、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lとの相対的な位置情報を取得できる。上ウェハW
Uおよび下ウェハW
Lの撮像時の妨げとならないように、上光源165および下光源175は消灯される。
【0075】
先ず、制御装置5は、上ウェハW
Uの外周部や下ウェハW
Lの外周部などを撮像することにより、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lとの相対的な位置情報の大まかなデータを取得する。このとき、撮像範囲の広い画像が得られるように、上マクロレンズ162、下マクロレンズ172が用いられる。
【0076】
制御装置5は、下チャック駆動部152を制御して、下チャック151の位置を変えて、下ウェハW
Lの外周部の少なくとも3点を上撮像部161に撮像させ、撮像された画像を画像処理して、下ウェハのW
Lの中心位置を算出する。この算出には、撮像時に位置センサによって計測される下チャック151の位置なども用いられる。その後、制御装置5は、下ウェハW
Lの中心部やその隣接部を上撮像部161に撮像させ、撮像された画像を画像処理して、下ウェハW
Lのパターン(例えば下ウェハW
Lに形成されたチップのパターン)などから下ウェハW
Lの水平面内での向きを算出する。
【0077】
同様に、制御装置5は、下チャック駆動部152を制御して、下撮像部171の位置を変えて、上ウェハW
Uの外周部の少なくとも3点を下撮像部171に撮像させ、撮像された画像を画像処理して、上ウェハのW
Uの中心位置を算出する。この算出には、撮像時に位置センサによって計測される下撮像部171の位置なども用いられる。その後、制御装置5は、上ウェハW
Uの中心部やその隣接部を下撮像部171に撮像させ、撮像された画像を画像処理して、上ウェハW
Uのパターン(例えば上ウェハW
Uに形成されたチップのパターン)などから上ウェハW
Uの水平面内での向きを算出する。
【0078】
このように、制御装置5は、下ウェハW
Lの水平面内での向きや中心位置、および上ウェハW
Uの水平面内での向きや中心位置を算出し、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lとの相対的な位置情報を大まかに取得する。これにより、上ウェハW
Uの基準点の位置や下ウェハW
Lの基準点の位置が大まかに取得できる。基準点は、予め各接合面に3点以上形成される。基準点として、チップなどのパターンの一部が用いられてもよい。
【0079】
次いで、制御装置5は、上ウェハW
Uの基準点や下ウェハW
Lの基準点などを撮像することにより、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lとの相対的な位置情報の精密なデータを取得する。このとき、解像度の高い画像が得られるように、上マイクロレンズ163、下マイクロレンズ173が用いられる。
【0080】
図11、
図12は、基準点A1および基準点B1を撮像するときの、上チャックと下チャックとの位置関係を示す図である。
図13、
図14は、基準点A2および基準点B2を撮像するときの、上チャックと下チャックとの位置関係を示す図である。上ウェハW
Uの3つの基準点A1〜A3は、本実施形態では同一直線上に並んでいるが、同一直線上に並んでなくてもよい。同様に、下ウェハW
Lの3つの基準点B1〜B3は、本実施形態では同一直線上に並んでいるが、同一直線上に並んでなくてもよい。
【0081】
制御装置5は、下チャック駆動部152を制御して、
図11〜
図14に示すように下チャック151や下撮像部171の位置を変えて、各接合面の基準点を撮像させ、撮像された画像を画像処理して各基準点の位置を算出する。この算出には、撮像時に位置センサによって計測される下チャック151の位置や下撮像部171の位置なども用いられる。そうして、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lとの相対的な位置情報の精密なデータが得られる。
【0082】
ウェハ位置合わせ工程では、Z方向視において上ウェハW
Uの基準点A1〜A3と下ウェハW
Lの基準点B1〜B3とが重なるように、下チャック駆動部152を制御して、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lとの位置合わせを行う。この位置合わせでは、下チャック151の、X方向位置、Y方向位置、および回転位置が調整される。回転位置は、Z方向に平行な回転軸を中心とする回転位置である。
【0083】
ウェハ重ね合わせ工程では、ウェハ位置合わせ工程において位置合わせされた上ウェハW
Uと下ウェハW
Lとを重ね合わせる。
図15は、ウェハ重ね合わせ工程開始時の上チャックと下チャックとの位置関係の一例を示す平面図である。
図16は、上ウェハの中心部と下ウェハの中心部とを接合した状態を示す側面図である。
図17は、上ウェハの全体と下ウェハの全体とを接合した状態を示す側面図である。
【0084】
先ず、制御装置5は、下チャック駆動部152を制御して、
図15に示すように上ウェハW
Uと下ウェハW
Lとの間隔を所定の距離とする。続いて、制御装置5は、
図16に示すように押動ピン181を下降させることによって、上ウェハW
Uの中心部を押圧する。
【0085】
そうすると、上ウェハW
Uが撓み変形し、上ウェハW
Uの中心部が上ウェハW
Uの外周部よりも下方に突出する。このとき、上ウェハW
Uの外周部は上チャック141に保持されている。上ウェハW
Uの外周部と下ウェハW
Lの外周部との間に隙間が形成された状態で、上ウェハW
Uの中心部が下ウェハW
Lの中心部に押し付けられる。
【0086】
上ウェハW
Uの接合面と下ウェハW
Lの接合面はそれぞれ改質されているため、接合面同士の間にファンデルワールス力が生じる。さらに、上ウェハW
Uの接合面と下ウェハW
Lの接合面はそれぞれ親水化されているため、親水基同士が水素結合する。ファンデルワールス力や水素結合によって、上ウェハW
Uの中心部と下ウェハW
Lの中心部とが接合される。
【0087】
次いで、制御装置5は、押動部材180によって上ウェハW
Uの中心部を押圧した状態で上チャック141による上ウェハW
Uの真空吸着を解除する。このとき、制御装置5は、上ウェハW
Uの中心部から外周部に向けて順次真空吸着を解除してよい。上ウェハW
Uが上チャック141から離れ、ウェハW
UとウェハW
Lとが中心部から外周部に向けて順次接合される。そうして、
図17に示すようにウェハW
Uの全体とウェハW
Lの全体とが接合され、重合ウェハW
Tが得られる。
【0088】
以上説明したように、本実施形態によれば、上撮像部161および下撮像部171に光源(例えば下光源175)からの光の画像を撮像させ、上撮像部161と下撮像部171との相対的な位置情報を補正する。光源を消灯させれば、光源からの光が上ウェハW
Uや下ウェハW
Lの撮像の妨げとはならないため、光源を移動させる駆動部や光源を所定位置に停止させるストッパが不要である。そのため、これらの駆動部やストッパなどの振動や変形などが排除でき、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lとの位置合わせ精度を改善することができる。また、摺動部を減らすことができ、発塵源を減らすことができる。位置合わせ精度は、上撮像部161および下撮像部171のそれぞれに、光源(例えば下光源175)および補助光源(例えば上光源165)からの光の画像を撮像させることでさらに改善できる。
【0089】
また、本実施形態によれば、上光学ユニット160が上撮像部161および上反射部164を含み、下光学ユニット170が下撮像部171および下光源175を含み、下撮像部171は上反射部164で反射された下光源175からの光を撮像する。
【0090】
同様に、上光学ユニット160が上撮像部161および上光源165を含み、下光学ユニット170が下撮像部171および下反射部174を含み、上撮像部161は下反射部174で反射された上光源165からの光を撮像する。
【0091】
さらに、
図7および
図8に示すように制御装置5は、上反射部164で反射された下光源175からの光の画像を下撮像部171に撮像させる位置と、下光源175からの光の画像を上撮像部161に撮像させる位置とに、上光学ユニット160と下光学ユニット170とを相対的に移動させる。
図7に示すように、下光源175からの光は上反射部164の反射面164aに集光されるが、その集光位置は反射面164a内であればどこでもよく、X方向およびY方向の位置ずれが許容できる。
【0092】
同様に、
図9および
図10に示すように制御装置5は、下反射部174で反射された上光源165からの光の画像を上撮像部161に撮像させる位置と、上光源165からの光の画像を下撮像部171に撮像させる位置とに、上光学ユニット160と下光学ユニット170とを相対的に移動させる。
図9に示すように、上光源165からの光は下反射部174の反射面174aに集光されるが、その集光位置は反射面174a内であればどこでもよく、X方向およびY方向の位置ずれが許容できる。
【0093】
尚、本実施形態では、上ウェハW
Uが第1基板に、下ウェハW
Lが第2基板に、重合ウェハW
Tが第3基板に、上チャック141が第1保持部に、下チャック151が第2保持部に、上光学ユニット160が第1光学ユニットに、下光学ユニット170が第2光学ユニットに、上撮像部161が第1撮像部に、下撮像部171が第2撮像部に、上反射部164が第1反射部に、下反射部174が第2反射部に対応する。但し、本明細書において、「第1」「第2」等の用語は上下関係を限定するものではない。例えば、上チャック141が第2保持部に、下チャック151が第1保持部に対応してもよい。
【0094】
図18は、変形例による上光学ユニットと下光学ユニットとを示す側面図である。
図18は、下撮像部と上撮像部とに同時に下光源からの光の画像を撮像させるときの、上光学ユニットと下光学ユニットとの位置関係を示す。
【0095】
本変形例の上光学ユニット160Aは、上撮像部161A、上マクロレンズ162A、上マイクロレンズ163A、上反射部164A、上撮像部側分離部166A、および上マイクロレンズ側分離部167Aなどを有する。
図18に示す上反射部164Aは、
図7〜
図10に示す上光源165の位置に配設される。一方、下光学ユニット170Aは、下撮像部171A、下マクロレンズ172A、下マイクロレンズ173A、下光源175A、下撮像部側分離部176A、および下マイクロレンズ側分離部177Aなどを有する。
【0096】
本変形例の光学補正工程では、下チャック駆動部152を制御して、下光学ユニット170Aの位置を変えて、下光源175Aからの光を上撮像部161Aと下撮像部171Aとに同時に撮像させる。
【0097】
下光源175Aからの光の一部は、下マイクロレンズ側分離部177Aで反射され、下マイクロレンズ173Aおよび上マイクロレンズ163Aを通過し、上マイクロレンズ側分離部167Aに至る。上マイクロレンズ側分離部167Aは、下光源175Aからの光を、上撮像部161Aに向かう光と、上反射部164Aに向かう光とに分離する。
【0098】
上マイクロレンズ側分離部167Aを透過した光の一部は、上撮像部側分離部166Aで反射され、上撮像部161Aに撮像される。一方、上マイクロレンズ側分離部167Aで反射された光は、上反射部164Aで反射される。上反射部164で反射された光の一部は、上マイクロレンズ側分離部167Aで再び反射され、上マイクロレンズ163Aおよび下マイクロレンズ173Aを通過し、下マイクロレンズ側分離部177Aを透過し、下撮像部側分離部176Aで反射され、下撮像部171Aに撮像される。このとき、下マイクロレンズ173Aの焦点と上マイクロレンズ163Aの焦点とが同一水平面上にあってよい。
【0099】
本変形例によれば、上マイクロレンズ側分離部167Aにより下光源175Aからの光を上撮像部161Aに向かう光と、上反射部164Aに向かう光とに分離するので、下光源175Aからの光を上撮像部161Aと下撮像部171Aとに同時に撮像させることができる。上撮像部161Aによる撮像時と下撮像部171Aによる撮像時とで、上光学ユニット160Aと下光学ユニット170Aとの位置関係が変わらない。よって、上撮像部161Aと下撮像部171Aとの相対的な位置情報を精度良く補正できる。
【0100】
尚、上反射部164Aの位置と上撮像部161Aの位置とは逆でもよく、上マイクロレンズ側分離部167Aを透過した光が上反射部164Aに向かい、上マイクロレンズ側分離部167Aで反射した光が上撮像部161Aに向かってもよい。また、下光源175Aの位置と下撮像部171Aの位置とは逆でもよい。さらに、上反射部164Aの位置に上光源が設けられ、下光源175Aの位置に下反射部が設けられてもよく、上光源からの光を上撮像部161Aと下撮像部171Aとに同時に撮像させてもよい。本変形例では、下光源175Aからの光を下撮像部171Aに向けて反射する反射部が上光学ユニットに備えられるが、下光学ユニットに備えられてもよい。
【0101】
以上、接合装置などの実施形態について説明したが、実施形態などについて説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
【0102】
例えば、上記実施形態では、ウェハが特許請求の範囲に記載の基板に対応するが、基板の種類は多種態様であってよく、例えばFPD(フラットパネルディスプレイ)用の基板、フォトマスク用のマスクレチクルの基板などでもよい。
【0103】
接合システム1は、ウェハW
U、W
Lを接合してなる重合ウェハW
Tを所定の温度で加熱し、ウェハW
U、W
Lをより強固に接合してもよい。