【文献】
ROSA N.N. et al.,Journal of Cereal Science,57(2013 Jan),p.84-90
【文献】
SAGI F. et al.,Acta Alimentaria,12(2),p.143-148
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、アルキルレゾルシノールを高含有し、食品素材として有用な微粉ふすまの製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、鋭意検討した結果、下記工程1〜5を経て得られた小麦ふすまの粉砕物(中位径200μm以下の微粉ふすま画分)から中位径50μm以上の粒子画分を分級して除いた、中位径50μm未満の微粒子画分に、アルキルレゾルシノールが高含有されていることを知見した。
・工程1:原料小麦をロール粉砕して粗粉砕物を得る工程。
・工程2:前記粗粉砕物から小麦ふすまを採取する工程。
・工程3:前記小麦ふすまを湿熱処理する工程。
・工程4:前記湿熱処理で得られた湿熱処理小麦ふすまを粉砕して微粉砕物を得る工程。
・工程5:前記微粉砕物を、中位径200μm以下の微粉ふすま画分とそれ以外の他の画分とに分級し、該微粉ふすま画分を採取する工程。
【0008】
本発明は、前記知見に基づきなされたもので、小麦ふすまの粉砕物を、中位径50μm未満の微粒子画分とそれ以外の他の画分とに分級し、該微粒子画分を採取する工程を有する、微粉ふすまの製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、アルキルレゾルシノールを高含有し、食品素材として有用な微粉ふすまを効率良く製造することができる。この微粉ふすまは、従来の小麦ふすまに比してアルキルレゾルシノールの含有率が高いため、人体に有用なアルキルレゾルシノールを効率的に摂取可能な食品素材として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の微粉ふすまの製造方法は、小麦ふすまの粉砕物を出発物質として用い、該粉砕物を粒径に基づき複数の画分に分級し、そのうちの特定画分(相対的に粒径の小さい画分)を採取する工程を有する。以下、先ず、本発明の製造方法の出発物質である、小麦ふすまの粉砕物について説明する。
【0011】
小麦ふすまの粉砕物の原料となる小麦ふすまは、小麦粒の外皮部を主体とするものである。小麦ふすまとしては、一般的な小麦粉の製造過程で生じる、小麦粒から胚乳を除去した残部、あるいはこの残部からさらに胚芽を除去したもの等を用いることができ、組成や製造過程を問わない。また、小麦ふすまの原料となる小麦の種類は特に制限されない。
【0012】
小麦ふすまは、原料小麦を粉砕して得られた粗粉砕物から採取することができる。小麦の粉砕方法は特に制限されず、公知の粉砕方法を適宜用いることができ、例えば、ロール式粉砕、衝撃式粉砕、気流式粉砕等が挙げられる。本発明ではこれらの1つを単独で又は2つ以上を組み合わせて用いることができ、例えば、ロール式粉砕と衝撃式粉砕とを組み合わせ、両者をこの順で実施することができる。また、ロール式粉砕等による小麦の粉砕は、1回でも良く、多段階で複数回行っても良い。また、衝撃式粉砕に用いる粉砕機としては、衝撃板と回転ローター間で機械的衝撃により粉砕を行うものであれば特に限定されるものではなく、例えばターボミル、ブレードミル等を用いることができる。
【0013】
小麦ふすまの製造において、小麦を粉砕する前に、該小麦に加水して調湿しても良いが、通常は、加水・調湿せずに小麦を粉砕する。また、小麦を粉砕して得られた粗粉砕物から小麦ふすまを採取する方法は特に制限されず、例えば篩分け等の公知の分級方法により、粗粉砕物を小麦ふすまとそれ以外の成分とに分離し、該小麦ふすまを採取する方法を利用できる。
【0014】
本発明で用いる小麦ふすまの粉砕物は、小麦ふすまを粉砕することによって得られる。小麦ふすまの粉砕方法は特に制限されず、公知の粉砕方法を適宜用いることができ、例えば、ロール式粉砕、衝撃式粉砕、気流式粉砕等が挙げられ、本発明ではこれらの1つを単独で又は2つ以上を組み合わせて用いることができる。
【0015】
小麦ふすまの粉砕物の製造において、小麦ふすまを粉砕する前に、該小麦ふすまを加熱処理することが好ましい。小麦ふすまを加熱処理することにより、次工程で小麦ふすまが粉砕されやすくなる。小麦ふすまの加熱処理は、乾熱処理でも良く、湿熱処理でも良いが、特に湿熱処理が好ましい。乾熱加熱は、容器中に原料(小麦粉ふすま)を入れ、水分を加えずに、該容器の外から加熱する熱処理である。湿熱加熱は、原料(小麦粉ふすま)中の水分を維持しながら、又は水分を加えながら行う熱処理であり、より具体的には、水蒸気又は水の存在下で原料を加熱する方法が挙げられ、その際、水蒸気又は水自体で原料を加熱しても良い。
【0016】
本発明で用いる小麦ふすまの粉砕物の粒径は特に制限されないが、該粉砕物の中位径(D50)が200μm以下であると、その後の該粉砕物の分級工程において、アルキルレゾルシノールを高含有する画分をより確実に採取できるようになる。本発明で用いる小麦ふすまの粉砕物の中位径は、好ましくは150μm以下〜180μm以下、更に好ましくは150μm未満である。小麦ふすまの粉砕物の粒径の調整は、篩、空気分級機等を用いて常法に従って行うことができる。
【0017】
本発明において、中位径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径(体積中位径)を意味する。例えば、中位径200μm以下とは、粒子(小麦ふすまの粉砕物)の累積頻度が50%に達したときの粒径が200μm以下になることを意味する。中位径は、レーザー回折/散乱式粒度分布計(商品名「マイクロトラック」、日機装社製)で測定した体積基準のメジアン径として得られる。
【0018】
本発明で用いる小麦ふすまの粉砕物の製造方法の一例として、前記工程1〜5を有する製造方法が挙げられる。前記工程1及び2については、前述した小麦ふすまの製造に関する説明の通りであるので、以下では、他の工程について説明を補足する。
【0019】
前記工程3において、小麦ふすまの湿熱処理は、小麦ふすまに含まれるアミラーゼやプロテアーゼ等の各種酵素の活性を失活又は低減させるように行うことが好ましい。小麦ふすまにおける酵素の活性を失活又は低減させておくと、小麦ふすまの二次加工性が向上すると共に、これを用いた二次加工品の風味、食感が向上する。好ましい小麦ふすまの湿熱処理の一例として、水蒸気を導入する密閉系容器内において、加熱温度80〜110℃、加熱時間(小麦ふすまの容器内滞留時間)1〜60秒間で小麦ふすまを湿熱処理する方法が挙げられる。斯かる湿熱処理方法において、加熱温度は好ましくは85〜98℃、更に好ましくは90〜95℃であり、加熱時間は好ましくは5〜30秒間である。斯かる湿熱処理方法は、特許第2784505号公報に記載の装置を用いて実施することができる。
【0020】
前記工程4において、湿熱処理小麦ふすまの粉砕方法としては、衝撃式粉砕が好ましい。湿熱処理小麦ふすまの粉砕の程度は、次工程(前記工程5)の分級において、中位径150μm未満〜200μm未満の微粉ふすま画分の割合が80〜100質量%、特に90〜100質量%となるように行うことが好ましい。尚、前記工程4において衝撃式粉砕を行い且つ次工程の前記工程5における分級を空気分級機により行う場合、空気分級機内蔵の衝撃式微粉砕機を用いることにより、前記工程4と前記工程5とを略同時に行うことが可能となり、設備やコストの面で有利である。空気分級機内蔵の衝撃式微粉砕機としては、例えばホソカワミクロン社製のACMパルベライザー(商品名)を挙げることができる。
【0021】
前記工程5において、前記工程4で得られた湿熱処理小麦ふすまの微粉砕物を、篩による分級又は空気分級機による分級により、中位径200μm以下の微粉ふすま画分とそれ以外の他の画分(粗ふすま画分)とに分級する(第1の分級工程)。本発明で用いるのは、前者の微粉ふすま画分であり、この微粉ふすま画分を採取して、後述する更なる分級工程(第2の分級工程)に用いる。後者の粗ふすま画分(中位径200μm超の粒子の画分)は基本的に不要であり廃棄しても良いが、前記工程4に戻して再度粉砕することもできる。
【0022】
本発明の製造方法の主たる特徴の1つとして、以上のようにして製造された小麦ふすまの粉砕物を、「中位径(D50)50μm未満の微粒子画分」と「それ以外の他の画分」(中位径50μm以上の粒子の画分)とに分級し、該微粒子画分を採取する工程を有している点が挙げられる。小麦ふすまの粉砕物として前記「中位径(D50)200μm以下の微粉ふすま画分」を用いる場合、該微粉ふすま画分を得るのに利用した分級工程(第1の分級工程)と、該微粉ふすま画分を中位径50μm未満の微粒子画分とそれ以外の他の画分とに分級する工程(第2の分級工程)との2種類の分級工程を実施することになる。中位径(D50)については前述した通りである。
【0023】
小麦ふすまの粉砕物から「中位径50μm未満の微粒子画分」を選別するための分級(第2の分級工程)は、篩、空気分級機等の公知の分級手段を用いて行うことができるが、特に分級効率の点から空気分級機を用いて行うのが好ましい。空気分級機とは、粉体を気体の流れの中におき、気流と遠心力を利用して粉末粒子の粒径と真比重の差を利用して行う分級手段である。具体的には、特開59−4477号に記載されているような回転式空気分級機を用いて前記分級(第2の分級工程)を行うのが好ましい。この回転式空気分級機を用いて「中位径50μm未満の微粒子画分」を分級する場合、2,500〜6,000回転/分で分級ローターを回転させ、風量0.5〜3.0m
3/分の条件で行うことが好ましい。
【0024】
また、小麦ふすまの粉砕物から「中位径50μm未満の微粒子画分」を選別するための分級(第2の分級工程)において、分級は1回でも良く、多段階で複数回行っても良い。また、本発明で最終的に採取するのは、中位径50μm未満の微粒子画分であり、それ以外の他の画分(中位径50μm以上の粒子の画分)は基本的に不要であり廃棄しても良いが、前記工程4に戻して再度粉砕することもできる。
【0025】
小麦ふすまの粉砕物から選別された中位径50μm未満の微粒子画分は、人体に有用なアルキルレゾルシノールを高含有しており、食品素材として有用である。本発明者らの知見によれば、この中位径50μm未満の微粒子画分の中でも、特に中位径30μm以下の微粒子画分、とりわけ中位径15μm以下の微粒子画分は、アルキルレゾルシノールの含有率が高いので、これらの画分と他の画分とを分離しておく意義はある。即ち本発明においては、小麦ふすまの粉砕物を、「中位径30μm以下の微粒子画分」と「それ以外の他の画分」(中位径30μm超の粒子の画分)とに分級することもできるし、あるいは、「中位径15μm以下の微粒子画分」と「それ以外の他の画分」(中位径15μm超の粒子の画分)とに分級することもできる。また本発明においては、小麦ふすまの粉砕物から選別された「中位径50μm未満の微粒子画分」を2つ以上の画分に分級し、それぞれ分取することもでき、例えば、「中位径15μm以下の微粒子画分」と「中位径15μm超且つ50μm未満の微粒子画分」とに分級・分取することもできる。このように、本発明では小麦ふすまに含まれる「中位径30μm以下の微粒子画分」を重要成分と認識しているのに対し、特許文献1及び2に記載の発明では該微粒子画分を不要成分として除去しており、この点からも両発明の技術思想の違いは明確である。
【0026】
通常の市販の小麦ふすまのアルキルレゾルシノールの含有率は、原料小麦の種類等によって異なるが、概ね0.3質量%程度である。これに対し、本発明の製造方法によって得られる、「中位径50μm未満の微粒子画分」のアルキルレゾルシノールの含有率は、好ましくは0.35質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上を期待できる。また、本発明の製造方法によって得られる、「中位径30μm以下の微粒子画分」のアルキルレゾルシノールの含有率は、好ましくは0.4質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上を期待できる。また、本発明の製造方法によって得られる、「中位径15μm以下の微粒子画分」のアルキルレゾルシノールの含有率は、好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは0.52質量%以上を期待できる。尚、ここでいう「アルキルレゾルシノールの含有率」は、小麦ふすま(微粒子画分)が複数種のアルキルレゾルシノールを含んでいる場合は、それら複数種それぞれの含有率の合計値を意味する。
【0027】
本発明の製造方法の実施によって得られる製造結果物(中位径50μm未満の微粒子画分)に含まれるアルキルレゾルシノールについて説明すると、該製造結果物は、好ましくは、下記一般式(I)で表されるアルキルレゾルシノールを1種以上含む。
【0029】
前記一般式(I)におけるR
1に関し、炭素原子数15〜25の飽和アルキル基としては、代表例として、n−ペンタデシル、n−ヘプタデシル、n−ノナデシル、n−ヘンイコシル、n−トリコシル、n−ペンタコシル、n−ヘプタコシル等の直鎖状のものが挙げられ、これらの他に、分岐状又は環状のものでも良い。これらの中でも、炭素原子数15〜23の飽和アルキル基が好ましい。
【0030】
また、前記一般式(I)におけるR
1に関し、炭素原子数15〜25の不飽和アルキル基としては、上記の炭素原子数15〜25の飽和アルキル基に対応するものが挙げられる。不飽和アルキル基に含まれる不飽和結合の数及び位置に特に制限はない。
【0031】
また、前記一般式(I)におけるR
2は水素原子であることが好ましく、また、R
1はR
2に対してパラ位に結合していることが好ましい。
【0032】
本発明の製造結果物(中位径50μm未満の微粒子画分)に含まれ得るアルキルレゾルシノールの具体例としては、以下のものが挙げられる。
1,3−ジヒドロキシ−5−n−ペンタデシルベンゼン(C15:0)
1,3−ジヒドロキシ−5−n−ヘプタデシルベンゼン(C17:0)
1,3−ジヒドロキシ−5−n−ノナデシルベンゼン(C19:0)
1,3−ジヒドロキシ−5−n−ヘンイコシルベンゼン(C21:0)
1,3−ジヒドロキシ−5−n−トリコシルベンゼン(C23:0)
1,3−ジヒドロキシ−5−n−ペンタコシルベンゼン(C25:0)
【0033】
本発明の製造結果物(中位径50μm未満の微粒子画分)は、通常の市販の小麦ふすまと同様に食品素材として用いることができる。この食品素材には、人用の飲食品のみならず、動物用飼料も含まれる。
【実施例】
【0034】
以下、実施製造例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこの実施製造例により制限されるものではない。
【0035】
〔実施製造例〕
市販の小麦ふすまの粉砕物を、「中位径15μmの画分」(画分1)、「中位径50μmの画分」(画分2)、「中位径117μmの画分」(画分3)及び「中位径220μmの画分」(画分4)の4つの画分に分級し、それぞれ分取した。この市販の小麦ふすまの粉砕物の中位径(D50)は77μmであった。実施製造例における小麦ふすまの粉砕物の分級・各画分の分取は、具体的には次のようにして行った。
【0036】
先ず、中位径77μmの小麦ふすまの粉砕物を回転式空気分級機(ターボクラシファイヤーTC−15、日清エンジニアリング株式会社製)に2.0kg/時間の割合で供給し、3100回転/分で分級ローターを回転させ、風量2.5m
3/分の条件下で分級を行い、微粉Iと、該微粉Iよりも粒径の大きい粗粉Iとを得た。微粉Iは前記画分1である。次いで、粗粉Iを前記回転式空気分級機に2.4kg/時間の割合で供給し、1600回転/分で分級ローターを回転させ、風量2.5m
3/分の条件下で分級を行い、微粉IIと、該微粉IIよりも粒径の大きい粗粉IIとを得た。微粉IIは前記画分2である。こうして得られた微粉I(画分1)と微粉II(画分2)とを混合したものは、「中位径50μm未満の微粒子画分」である。次いで、粗粉IIを分級機(ロータップシェイカー、株式会社テラオカ製、篩の目の間隔を149μmに設定)に供給し、微粉IIIと、該微粉IIIよりも粒径の大きい粗粉IIIとを得た。微粉IIIは前記画分3であり、粗粉IIIは前記画分4である。
【0037】
〔評価試験〕
前記の市販の小麦ふすまの粉砕物及び画分1〜4それぞれについて、前記一般式(I)で表されるアルキルレゾルシノール並びに灰分、タンパク質及び脂質それぞれの含有率を測定した。アルキルレゾルシノールの含有率は下記方法により測定し、灰分の含有率は「5訂 日本食品標準分成分表分析マニュアルの解説 日本食品分析センター/編集」のP86〜89に開示の方法に従って測定し、タンパク質の含有率は同解説のP29〜36に開示の方法に従って測定し、脂質の含有率は同解説のP37〜61に開示の方法に従って測定した。それらの結果を下記表1に示す。
【0038】
<アルキルレゾルシノールの含有率の測定方法>
測定対象物に5倍量のエタノールを添加して、600rpm、室温の条件で、16時間撹拌抽出し、その抽出物を濾過して不要物を除きエタノール抽出液を回収した後、エタノールを留去してエタノール抽出物を得る。このエタノール抽出物にメタノールを添加して該エタノール抽出物の濃度が200ug/mlのメタノール添加液を調製し、該メタノール添加液を、孔径0.45μmのフィルターを通過させ、その通過分を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の試料とする。HPLCの条件は下記の通り。溶出開始後31〜36分に出現するピーク成分を回収して溶媒留去し、アルキルレゾルシノールを得る。こうして得られたアルキルレゾルシノールの総質量と、測定対象物の総質量とから、目的とするアルキルレゾルシノール含有率を算出する。
(HPLCの条件)
・カラム:シリカゲル(ODS−80A、5μm、4.6×250mm、ジーエルサイエンス株式会社製)
・ガードカラム:ODS−80A、5μm、4.6×50mm、
・カラム温度:30℃
・移動相:メタノール100%
・検出波長:215nm
【0039】
【表1】
【0040】
表1から明らかなように、画分1(中位径15μmの画分)及び画分2(中位径50μmの画分)は、分級前の小麦ふすまの粉砕物と同等か、それ以上のアルキルレゾルシノール含有率を有している。尚、小麦ふすまの粉砕物並びにこれから分級された画分1〜4は、組成(灰分、タンパク質及び脂質の含有率)が互いに異なっていることから、各画分は、単に該粉砕物が細かく砕かれたもの(組成的には該粉砕物と同一物質)ではなく、組成的にも互いに異なる別物質である。以上のことから、小麦ふすまの粉砕物から分級され採取された、中位径50μm未満の微粒子画分(画分1と画分2との混合物)は、人体に有用なアルキルレゾルシノールを高含有し、食品素材として有用であることがわかる。