(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、さらに、前記移動機構による前記スクラブ洗浄部材の移動を制御し、前記スクラブ洗浄部材が前記基板のエッジ付近にあるときに、前記スクラブ洗浄部材が前記基板の中心付近にあるときよりも、前記スクラブ洗浄部材の移動の速度を遅くすることを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
前記制御部は、基板回転支持部による前記基板の回転を制御し、前記スクラブ洗浄部材が前記基板のエッジ付近にあるときに、前記スクラブ洗浄部材が前記基板の中心付近にあるときよりも、前記基板の回転速度を速くすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の基板洗浄装置においては、基板表面をペンスクラブ洗浄する場合、基板を回転させるとともに、回転するスポンジからなる洗浄ヘッドが基板表面上を基板の半径方向に移動して基板洗浄が行われる。
図12は、基板の複数の半径位置の各々にある洗浄ヘッドを示す平面図及び正面図である。
図12には、基板Sの中心付近にある洗浄ヘッドH1、基板の中心とエッジとの間にある洗浄ヘッドH2、基板Sのエッジ付近にある洗浄ヘッドH3が示されている。
【0006】
基板Sがエッジで支持されると、
図12の正面図に示すように、基板Sの中央部は自重によって沈み込み、基板全体としては下に凸に湾曲した形状となる。このように、基板Sの中心付近とエッジ付近とでは基板Sの表面の高さが異なり、即ち、基板Sの中心付近の表面は、基板Sのエッジ付近の表面の高さより低くなる。洗浄ヘッドが中心付近にあるときもエッジ付近にあるときもスポンジを同じ高さで保持すると、洗浄ヘッドのスポンジが基板Sの中心付近にて適切な接触圧で基板Sの表面に接触していたとしても、洗浄ヘッドが基板Sのエッジに近いほど接触圧が大きくなってしまう。このような接触圧の不均一は、基板が大型化するほど顕著になる。
【0007】
図13A〜
図13Cは、ぞれぞれ、
図12のA−A´断面図、B−B´断面図、C−C´断面図である。
図13において、基板Sは図の左方向に移動している。
図12及び
図13に示すように、洗浄ヘッドのスポンジは、基板との間の摩擦力によって、基板に引きずられて、変形する。洗浄ヘッドが半径方向に移動する場合に、基板の回転速度が一定であるとすると、洗浄ヘッドに接触する基板Sの表面の洗浄ヘッドに対する移動速度は、基板Sの半径方向の外側に行くほど速くなる。従って、
図13A〜
図13Bに示すように、基板に引きずられることによる洗浄ヘッドの変形は、洗浄ヘッドが基板の半径方向の外側にあるほど大きくなる。このような変形は、基板の半径が大きくなるほど顕著になる。
【0008】
洗浄ヘッドが変形すると、本来は円形の接触面で基板表面に摺接すべき洗浄ヘッドが、
図12の平面図に示すように押しつぶされて、洗浄性能が低下してしまう。さらに、洗浄ヘッドが基板に垂直な軸周りに自転をすると、スポンジには、回転する基板による摩擦力と洗浄ヘッドが自転をするトルクとが複雑に加えられて、スポンジに局所的に大きな応力が与えられ、その結果、スポンジがそのホルダから外れてしまうこともある。
【0009】
本技術は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、洗浄ヘッドが基板の半径方向に移動しながら基板の表面を洗浄する新規の基板洗浄装置及び基板洗浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一態様の基板洗浄装置は、基板を洗浄する基板洗浄装置であって、前記基板を支持して回転させる基板回転支持部と、前記基板回転支持部によって回転する前記基板の被洗浄面に接触して前記被洗浄面を洗浄するための洗浄面を有するスクラブ洗浄部材と、前記洗浄面を前記被洗浄面に接触させたまま前記スクラブ洗浄部材を前記基板の半径方向に移動する移動機構と、前記被洗浄面に対する前記洗浄面の接触圧を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記スクラブ洗浄部材が前記基板のエッジ付近にあるときに、前記スクラブ洗浄部材が前記基板の中心付近にあるときよりも、前記接触圧を小さくする構成を有している。
【0011】
この構成により、制御部がスクラブ洗浄部材の洗浄面の接触圧を制御するので、基板がエッジで支持されることでエッジ付近の表面高さが中心付近の表面高さよりも高くなってしまっている場合にも、その高低差によって意図しない接触圧となることを防止できる。また、被洗浄面の移動速度が速いエッジ付近では中心付近よりも接触圧を小さくするので、基板の被洗浄面に接触するスクラブ部材の洗浄面が基板の回転によって移動する被洗浄面に引きずれられることによってスクラブ洗浄部材にかかる応力を軽減でき、スクラブ洗浄部材の変形や脱落の可能性を軽減できる。
【0012】
上記の基板洗浄装置において、前記制御部は、さらに、前記移動機構による前記スクラブ洗浄部材の移動を制御してよく、前記スクラブ洗浄部材が前記基板のエッジ付近にあるときに、前記スクラブ洗浄部材が前記基板の中心付近にあるときよりも、前記スクラブ洗浄部材の移動の速度を遅くしてよい。
【0013】
この構成により、基板の被洗浄面の移動速度が速く、単位面積当たりのスクラブ洗浄部材の洗浄面との接触時間が短いエッジ付近では、中心付近よりスクラブ洗浄部材の半径方向の移動速度を遅くして接触回数を多くすることができ、エッジ付近での洗浄性を向上できる。
【0014】
上記の基板洗浄装置は、前記スクラブ洗浄部材を回転させる回転機構をさらに備えていてよく、前記制御部は、さらに、前記回転機構による前記スクラブ洗浄部材の回転を制御し、前記スクラブ洗浄部材が前記基板のエッジ付近にあるときに、前記スクラブ洗浄部材が前記基板の中心付近にあるときよりも、前記スクラブ洗浄部材の回転速度を速くしてよい。
【0015】
この構成により、基板のエッジ付近で基板の被洗浄面とスクラブ洗浄部材の洗浄面との接触圧が小さくなることによる洗浄性の低下を抑えることができる。また、基板のエッジ付近でスクラブ洗浄部材の移動速度を低下させる場合にも、スクラブ洗浄部材の回転による洗浄性の向上の効果が見込めるので、そのようなスクラブ洗浄部材の移動速度を低下させる度合いを抑えることができ、スクラブ洗浄部材の移動速度の低下に伴う生産性の低下を抑えることができる。
【0016】
上記の基板洗浄装置において、前記制御部は、基板回転支持部による前記基板の回転を制御し、前記スクラブ洗浄部材が前記基板のエッジ付近にあるときに、前記スクラブ洗浄部材が前記基板の中心付近にあるときよりも、前記基板の回転速度を速くしてよい。
【0017】
スクラブ洗浄部材が一定の速度で基板の半径方向に移動する場合には、基板のエッジに近いほど基板への接触回数が減少することになるが、上記の構成のようにスクラブ洗浄部材が基板のエッジ付近にあるときに、スクラブ洗浄部材が基板の中心付近にあるときよりも、基板の回転速度を速くすると、そのような接触回数の減少を低減ないし回避できる。また、上記のような接触回数の減少を低減させるために、スクラブ洗浄部材が基板のエッジ付近にあるときに、スクラブ洗浄部材が基板の中心付近にあるときよりも、スクラブ洗浄部材の移動の速度を遅くする場合においても、上記の構成のようにスクラブ洗浄部材が基板のエッジ付近にあるときに、スクラブ洗浄部材が基板の中心付近にあるときよりも、基板の回転速度を速くすると、そのような速度の減少程度を抑えることができ、生産性の低下を抑えることができる。
【0018】
上記の基板洗浄装置において、前記制御部は、前記洗浄面が前記基板の中心に接触している間に、前記接触圧を変化させてよい。
【0019】
この構成により、基板の中心付近においても、スクラブ洗浄部材の基板の半径方向における位置に応じて接触圧を制御できる。
【0020】
上記の基板洗浄装置において、前記移動機構は、前記洗浄面が前記基板のエッジにかかる位置を含む所定の移動軌跡上で前記スクラブ洗浄部材を移動してよく、前記制御部は、前記洗浄面が前記基板のエッジにかかっているときに、前記洗浄面が前記基板のエッジにかかっていないときよりも、前記接触圧を小さくしてよい。
【0021】
この構成により、スクラブ洗浄部材が高い接触圧で基板のエッジにかかることによるスクラブ洗浄部材の劣化等の問題を軽減できる。
【0022】
別の態様の基板洗浄装置は、基板を洗浄する基板洗浄装置であって、前記基板を支持して回転させる基板回転支持部と、前記基板回転支持部によって回転する前記基板の被洗浄面に接触して前記被洗浄面を洗浄するための洗浄面を有するスクラブ洗浄部材と、前記スクラブ洗浄部材を回転させる回転機構と、前記洗浄面を前記被洗浄面に接触させたまま前記スクラブ洗浄部材を前記基板の半径方向に移動する移動機構と、前記被洗浄面に対する前記洗浄面の接触圧を制御する制御部とを備え、前記移動機構は、前記洗浄面が前記基板のエッジにかかる位置を含む所定の移動軌跡上で前記スクラブ洗浄部材を移動し、前記制御部は、前記洗浄面が前記基板のエッジにかかっているときに、前記洗浄面が前記基板のエッジにかかっていないときよりも、前記接触圧を小さくする構成を有している。
【0023】
この構成により、スクラブ洗浄部材が高い接触圧で基板のエッジにかかることによるスクラブ洗浄部材の劣化等の問題を軽減できる。
【0024】
一態様の基板洗浄方法は、基板を洗浄する基板洗浄方法であって、前記基板を保持して回転させ、スクラブ洗浄部材の洗浄面を前記基板の被洗浄面に接触させたまま前記スクラブ洗浄部材を前記基板の半径方向に移動し、前記スクラブ洗浄部材が前記基板のエッジ付近にあるときに、前記スクラブ洗浄部材が前記基板の中心付近にあるときよりも、前記被洗浄面に対する前記洗浄面の接触圧を小さくする構成を有している。
【0025】
この構成により、スクラブ洗浄部材の洗浄面の接触圧が制御されるので、基板がエッジで支持されることでエッジ付近の表面高さが中心付近の表面高さよりも高くなってしまっている場合にも、その高低差によって意図しない接触圧となることを防止できる。また、被洗浄面の移動速度が速いエッジ付近では中心付近よりも接触圧を小さくするので、基板の被洗浄面に接触するスクラブ部材の洗浄面が基板の回転によって移動する被洗浄面に引きずれられることによってスクラブ洗浄部材にかかる応力を軽減でき、スクラブ洗浄部材の変形や脱落の可能性を軽減できる。
【0026】
別の態様の基板洗浄方法は、基板を洗浄する基板洗浄方法であって、前記基板を保持して回転させ、スクラブ洗浄部材の洗浄面を前記基板の被洗浄面に接触させたまま、前記洗浄面が前記基板のエッジにかかる位置を含む所定の移動軌跡上で、前記スクラブ洗浄部材を前記基板の半径方向に移動し、前記スクラブ洗浄部材を回転させ、前記洗浄面が前記基板のエッジにかかっているときに、前記洗浄面が前記基板のエッジにかかっていないときよりも、接触圧を小さくする構成を有している。
【0027】
この構成によっても、スクラブ洗浄部材が高い接触圧で基板のエッジにかかることによるスクラブ洗浄部材の劣化等の問題を軽減できる。
【0028】
別の態様の基板洗浄装置は、基板を洗浄する基板洗浄装置であって、前記基板を支持して回転させる基板回転支持部と、前記基板回転支持部によって回転する前記基板の被洗浄面に対して液体と気体の混合物を噴射する2流体ノズルと、前記2流体ノズルを前記基板の半径方向に移動する移動機構と、前記2流体ノズルに供給する液体及び/又は気体の流量を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記2流体ノズルが前記基板のエッジ付近にあるときに、前記2流体ノズルが前記基板の中心付近にあるときよりも、前記液体の流量及び/又は前記気体の流量を小さくする構成を有している。
【0029】
基板のエッジ付近は2流体ノズルに対する基板の速度が速くなるので、2流体ジェットによる噴射によって基板がダメージを受ける場合があるが、上記の構成により、2流体ノズルが基板のエッジ付近にあるときに、2流体ノズルが基板の中心付近にあるときよりも、液体の流量及び/又は気体の流量を小さくするので、2流体ノズルが基板のエッジ付近にあるときに、2流体ノズルが基板の中心付近にあるときよりも噴射される液体の運動エネルギーが小さくなり、上記のようなダメージを軽減ないし回避できる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本技術の実施の形態の基板洗浄装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本技術を実施する場合の一例を示すものであって、本技術を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本技術の実施にあたっては、実施の形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。以下の実施の形態では、半導体基板の研磨を行うCMP装置等に用いられる基板洗浄装置の場合を例示する。
【0032】
図1は、本技術の実施の形態に係る基板洗浄装置(洗浄ユニット)を備えた基板処理装置の全体構成を示す平面図である。
図1に示すように、基板処理装置は、略矩形状のハウジング10と、多数の半導体ウェハ等の基板をストックする基板カセットが載置されるロードポート12を備えている。ロードポート12は、ハウジング10に隣接して配置されている。ロードポート12には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、またはFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができる。SMIF、FOUPは、内部に基板カセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
【0033】
ハウジング10の内部には、4つの研磨ユニット14a〜14dと、研磨後の基板を洗浄する洗浄ユニット(第1洗浄ユニット16及び第2洗浄ユニット18)と、洗浄後の基板を乾燥させる乾燥ユニット20が収容されている。洗浄ユニット(第1洗浄ユニット16、第2洗浄ユニット18)は、上下2段に配置した上下2段構造としてもよい。研磨ユニット14a〜14dは、基板処理装置の長手方向に沿って配列され、洗浄ユニット16、18及び乾燥ユニット20も基板処理装置の長手方向に沿って配列されている。本技術の実施の形態の基板洗浄装置は、第1洗浄ユニット16や第2洗浄ユニット18に適用することができる。
【0034】
ロードポート12、該ロードポート12側に位置する研磨ユニット14a及び乾燥ユニット20に囲まれた領域には、第1基板搬送ロボット22が配置され、また研磨ユニット14a〜14dと平行に、基板搬送ユニット24が配置されている。第1基板搬送ロボット22は、研磨前の基板をロードポート12から受け取って基板搬送ユニット24に受け渡すとともに、乾燥後の基板を乾燥ユニット20から受け取ってロードポート12に戻す。基板搬送ユニット24は、第1基板搬送ロボット22から受け取った基板を搬送して、各研磨ユニット14a〜14dとの間で基板の受け渡しを行う。
【0035】
第1洗浄ユニット16と第2洗浄ユニット18の間には、これらの各ユニット16、18との間で基板の受け渡しを行う第2基板搬送ロボット26が配置されている。また、第2洗浄ユニット18と乾燥ユニット20との間には、これらの各ユニット18、20との間で基板の受け渡しを行う第3基板搬送ロボット28が配置されている。更に、ハウジング10の内部には、基板処理装置の各機器の動きを制御する制御部30が配置されている。
【0036】
図2は、本実施の形態の基板洗浄装置(洗浄ユニット)の構成を示す斜視図である。また、
図3は、基板洗浄装置(洗浄ユニット)の構成を示す側面図であり、
図4は、基板洗浄装置(洗浄ユニット)の構成を示す平面図である。
図2〜
図4に示すように、基板洗浄装置50は、基板Sの外周を支持する4つの外周支持部材51を備えている。外周支持部材51は、例えば基板Sのエッジを上下に挟み、かつ回転可能なコロで構成される。本実施の形態では、4つの外周支持部材51は同一水平面上に位置しており、基板Sは、表面(被研磨面)を上に向けて、これらの4つの外周支持部材51によって水平に支持される。4つの外周支持部材51の一部または全部は回転駆動され、これによって支持される基板Sは回転する。回転駆動しない外周支持部材51は、基板Sの回転に従動して回転する。外周支持部材51は、基板回転指示部に相当する。
【0037】
基板洗浄装置50は、垂直に立設されたアーム支柱52と、アーム支柱52に昇降可能かつ回転可能に支持されるアーム53と、アーム53の先端下に支持される洗浄ヘッド54とを備えている。また、外周支持部材51に支持された基板Sの側方には、基板Sの表面(上面)に洗浄液(洗浄液(薬液)やスラリーや純水)を供給するノズル55が立設されている。アーム支柱52とアーム53からなる構成は、移動機構に相当する。
【0038】
図4に示すように、アーム53が搖動中心OAを中心に回転することで、その先端に取り付けられた洗浄ヘッド54は、円弧を描くように基板Sの上を基板Sの表面に沿って搖動する。アーム53は、洗浄ヘッド54が基板Sの中心を通過するように、洗浄ヘッド54を基板Sの上で基板Sの半径方向に移動させる。また、アーム53は、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジにまで至るように、洗浄ヘッド54を基板Sの上で移動させる。すなわち、洗浄ヘッド54の移動軌跡は、基板Sの中心を通過して基板Sのエッジまでをカバーしている。
【0039】
図3に示すように、洗浄ヘッド54は、スクラブ洗浄部材としてのスポンジ541と、スポンジを保持するホルダ542と、ホルダ542を昇降駆動し、かつ回転駆動する駆動部543とを備えている。駆動部543はアーム53の内部に設けられる。ホルダ542は基板Sに対して垂直な姿勢で駆動部543に支持され、駆動部543は、基板Sに対して垂直な回転軸周りにホルダ542を回転駆動する。また、駆動部543は基板Sに対して垂直な方向にホルダ542を上昇させ、又は降下させる。駆動部543は、回転機構に相当する。
【0040】
スポンジ541は、ホルダ542の下端に固定され、ホルダ542とともに回転する。スポンジ541は円柱形状であり、その円形の底面(研磨面)が基板Sに接触させられる。駆動部543は、ホルダ542を下降させることで、スポンジ541の底面を基板Sの表面に接触させる。また、駆動部543は、スポンジ541が基板Sに接触した状態で、ホルダ542を昇降させることで、基板Sの表面に対するスポンジ541の接触圧を調整する。ここで、本実施の形態では、基板Sの表面に対するスポンジ541の接触圧は、即ち、基板Sの表面に対するスポンジ541の単位面積当たりの押し付け荷重である。
【0041】
図5は、本実施の形態の基板洗浄装置の制御系の構成を示すブロック図である。基板洗浄装置50は、その洗浄動作を制御する制御部60を備えている。この制御部60は、基板処理装置(
図1参照)の制御部30であってもよし、制御部30とは別に設けられていてもよい。制御部60は、メモリや演算処理回路を備えたコンピュータが本実施の形態の洗浄プログラムを実行することで実現される。基板洗浄装置50は、制御部60のほか、洗浄方法記憶部61、アーム搖動駆動部62、基板回転駆動部63、ヘッド回転駆動部64、ヘッド昇降駆動部65を備えている。
【0042】
図5の例の基板洗浄装置50では、制御部60は、洗浄方法記憶部61に記憶された洗浄レシピ(洗浄方法)に従って、各駆動部32〜35を制御する。但し、制御部60は、基板洗浄装置50から得られた何らかのセンシングデータに基づいて、所定のアルゴリズムに従ったフィードバック制御を行ってもよい。洗浄方法記憶部61には、洗浄工程の進行(時間の経過)に応じて各駆動部32〜35に対する制御値(洗浄レシピ)が記憶されている。
【0043】
アーム搖動駆動部62は、アーム53を搖動中心OA周りに搖動駆動させることで、洗浄ヘッド54を基板Sの表面と平行な円弧軌道上で移動させる。基板回転駆動部63は、外周支持部材51を回転駆動させることで、基板Sをその中心軸周りに回転させる。ヘッド回転駆動部64は、駆動部543を回転駆動させることで、ホルダ542及びそれが保持するスポンジ541をその中心軸周りに回転させる。ヘッド昇降駆動部65は、駆動部543を昇降駆動させることで、スポンジ541を基板Sに接触させ、又は基板Sに接触しているスポンジ541を基板Sから離し、また、基板Sに対するスポンジ541の接触圧を調整する。
【0044】
なお、本実施の形態では、上述のようにアーム53もアーム支柱52に対して昇降駆動されるので、洗浄ヘッド54の駆動部543はホルダ542を昇降させる機能を有していなくてもよく、この場合には、アーム53をアーム支柱52に対して昇降させる駆動部が、駆動部543に代わって、又は駆動部543に加えて、ヘッド昇降駆動部65となってよい。本実施の形態では、スポンジ541を基板Sに接触させ、又は基板Sに接触しているスポンジ541を基板Sから離し、また、基板Sに対するスポンジ541の接触圧を調整するのは、駆動部543が行い、アーム53をアーム支柱52に対して昇降させる駆動部は、洗浄ヘッド54が基板Sから離れている状態で、洗浄ヘッド54を基板Sに近づけ、又は基板Sから離すのに用いられる。
【0045】
次に、洗浄方法記憶部61に記憶された洗浄レシピに従って制御部60が行う洗浄方法について説明する。
図6は、スポンジの移動軌跡を示す図であり、
図7は、スポンジの中心の基板上での位置と、基板の回転速度、アームの移動速度、洗浄ヘッドの基板に対する接触圧、及び洗浄ヘッドの回転速度との関係を示すグラフである。
【0046】
アーム53の移動速度ASは、制御部60が洗浄レシピに従ってアーム搖動駆動部62を制御することで洗浄ヘッド54の位置に応じて
図7に示すように変化し、基板Sの回転速度SRは、制御部60が洗浄レシピに従って基板回転駆動部63を制御することで洗浄ヘッド54の位置に応じて
図7に示すように変化し、洗浄ヘッド54の回転速度HRは、制御部60が洗浄レシピに従ってヘッド回転駆動部64を制御することで洗浄ヘッド54の位置に応じて
図7に示すように変化し、洗浄ヘッド54の基板Sに対する接触圧HPは、制御部60が洗浄レシピに従ってヘッド昇降駆動部55を制御することで洗浄ヘッド54の位置に応じて
図7に示すように変化する。なお、以下の説明では、洗浄ヘッド54が基板Sの中心付近からエッジに向かって移動する場合を説明する。
【0047】
図6に示すように、スポンジ541の半径をRaとすると、制御部60は、アーム搖動駆動部62を制御して、洗浄ヘッド54を基板Sの中心からエッジに向けて移動させる。スポンジ541の中心が基板Sの中心から距離Rb(Rb≦Ra)の位置に達するまでは、制御部60は、アーム53の移動速度AS、洗浄ヘッド54の基板Sに対する接触圧HP、及び基板Sの回転速度SRが一定となるように、アーム搖動駆動部62、ヘッド昇降駆動部65、及び基板回転駆動部63をそれぞれ制御する。
【0048】
スポンジ541の中心が基板Sの中心から距離Rbの位置に達すると、即ち、スポンジ541が基板Sの中心を完全に通過する前に、制御部60は、アーム搖動駆動部62、及びヘッド昇降駆動部65を制御して、アーム53の速度AS、及び洗浄ヘッド54の基板Sに対する接触圧HPを減少させ始める。
【0049】
その後は、制御部60は、スポンジ541の中心が基板Sのエッジに近くなるほど(外側に移動するほど)アーム53の移動速度AS、及び洗浄ヘッド54の基板Sに対する接触圧HPが小さくなるようアーム搖動駆動部62、及びヘッド昇降駆動部65をそれぞれ制御する。このとき、アーム53の移動速度ASの減少率、及び洗浄ヘッド54の基板Sに対する接触圧HPの減少率は、スポンジ541の中心位置が基板Sのエッジに近くなるほど(外側に移動するほど)小さくなるように減少し、従って、それらのグラフは、
図7に示すように下に凸となる曲線になる。
【0050】
洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに近づいて、スポンジ541の中心位置が、基板SのエッジからRc(Rc≧Ra)だけ手前の位置に達すると、即ち、スポンジ541の外側の縁が基板Sのエッジに達する前に、制御部60は、
図7に示すように、アーム搖動駆動部62、及びヘッド昇降駆動部65をそれぞれ制御して、アーム53の移動速度AS、及び洗浄ヘッド54の基板Sに対する接触圧HPを急激に減少させ始めて、スポンジ541の中心が基板Sのエッジに達したときに、それらをゼロにする。
【0051】
なお、スポンジ541の外側の縁が基板Sのエッジに達する前の、例えばスポンジ541の外側の縁と基板Sのエッジの距離が0.5〜1.0mmになる位置において、アーム53の移動速度ASを0にして、アーム53を停止させてもよい。アーム53を停止させた後、スポンジ541の中心が基板Sのエッジに達する位置まで、再びアーム53を動かす。
【0052】
スポンジ541の中心が基板Sの中心から距離Rbの位置に達すると、即ち、スポンジ541が基板Sの中心を完全に通過する前に、制御部60は、基板回転駆動部63を制御して、基板Sの回転速度SRを増大させ始める。このとき、制御部60は、回転速度SR1のように、一定の増大率で回転速度を増大させてもよいし、回転速度SR2のように、スポンジ541の中心が基板Sのエッジに近くなるほど(外側に移動するほど)増加率が大きくなるように増大させてもよい。
図7に示すように、回転速度SR1のグラフは直線となり、回転速度SR2のグラフは下に凸となる曲線になる。
【0053】
制御部60は、スポンジ541の中心が基板Sの中心からの距離Rbの位置に達するまでは、ヘッド回転駆動部64を制御して、洗浄ヘッド54の回転速度HRを一定とする。スポンジ541の中心が基板Sの中心から距離Rbの位置に達すると、即ち、スポンジ541が基板Sの中心を完全に通過する前に、制御部60は、スポンジ541の中心が基板Sのエッジに近くなるほど(外側に移動するほど)洗浄ヘッド54の回転速度が増大するように、ヘッド回転駆動部64を制御する。
【0054】
基板洗浄装置50における洗浄レシピは以上とおりであるが、以下ではこの洗浄レシピによる作用を説明する。基板Sの回転速度が仮に一定であるとすると、洗浄ヘッド54を基板Sのエッジに近づくほど、洗浄ヘッド54に対する基板Sの表面の速度が速くなるため、スポンジ541と基板Sの表面との1回の接触あたりの接触時間が短くなる。しかしながら、上記の本実施の形態のように、制御部60がアーム搖動駆動部62を制御して、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに近づくほどアーム53の移動速度AS、即ち洗浄ヘッド54の基板Sの半径方向の移動速度を減少させると、スポンジ541と基板Sの表面との接触回数が増加し、トータルの接触時間を長くすることができる。このように、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに近くなるほどアーム53の移動速度ASを遅くすることで、アーム53の移動速度が一定である基板洗浄装置と比較して、洗浄性を向上できる。
【0055】
このように、本実施の形態では、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに近づくほどアーム53の移動速度ASを小さくする。このことは、逆にいえば、洗浄ヘッド54が基板Sの中心に近いほどアーム53の移動速度を速くすることを意味する。基板Sの中心付近は、基板Sの表面の洗浄ヘッド54に対する周方向の移動速度が遅いため、洗浄性が低くなってしまうが、アーム53の移動速度、即ち洗浄ヘッド54の径方向の移動速度を速くすることで、洗浄性の低下を軽減している。
【0056】
上述のように、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに近いほどアーム53の移動速度ASを小さくすることで、洗浄ヘッド54による洗浄性は向上できるが、その一方で、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに到達するまでに要する時間、即ち一枚の基板Sを洗浄するのに要する時間が長くなり、生産性を低下させることになる。そこで、本実施の形態では、
図7に示すように、制御部60は、ヘッド回転駆動部64を制御して、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに近づくほど、洗浄ヘッド54の回転速度HRを増大させて、単位時間当たりの洗浄性を向上させる。これによって、アーム53の移動速度ASの減少程度を小さくすることができ、生産性の低下を抑えることができる。
【0057】
また、上述のように、基板Sのエッジを支持すると、基板Sは自重により下に凸に反ってしまい、450mm基板等の大型の基板になると、この反りは顕著になる。しかし、上記の実施の形態では、基板Sの表面に対するスポンジ541の接触圧を適切に制御するので、基板Sの表面の面内の高さの変位に伴って各所にて設定された接触圧が実現され、基板Sの反りによる意図しない接触圧の増大ないし減少を回避できる。
【0058】
さらに、
図13A〜
図13Bに示したように、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに近いほど基板Sの表面の洗浄ヘッド54に対する移動速度が速くなることから、基板Sの表面に対するスポンジ541の接触圧が一定であると、基板Sの表面が洗浄ヘッド54のスポンジ541の底面(洗浄面)を引きずって、スポンジ541が変形してしまうが、本実施の形態では、
図7に示すように、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに近づくほど、基板Sの表面に対するスポンジ541の接触圧を小さくするので、この引きずりによる変形を軽減できる。なお、
図7には図示していないが、基板Sの外周側での高い洗浄性が要求されるときには、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに近づくほど、基板Sの表面に対するスポンジ541の接触圧を大きくするように制御してもよい。
【0059】
また、基板Sのエッジを外周支持部材51で支持して回転させる基板洗浄装置においては、スポンジ541の下面(洗浄面)は、アーム53の搖動によって基板Sのエッジを超えることが可能であり、これによって基板Sのエッジまで洗浄することができる。しかしながら、基板Sの表面に対するスポンジ541の圧力が一定であるとすると、スポンジ541が基板Sのエッジに達したときに、スポンジ541と基板Sとの接触面積が小さくなることでスポンジ541に局所的な応力集中が生じ、また、基板Sのエッジからはみ出したスポンジ541の部分が基板Sのエッジに擦られて劣化してしまう。これに対して本実施の形態では、アーム53の搖動によってスポンジ541が基板Sのエッジに差し掛かる直前に、基板Sの表面に対するスポンジ541の接触圧を小さくする。これにより、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに達した際の上記の不具合を回避ないし軽減できる。
【0060】
なお、上記の洗浄ヘッド54の基板Sの半径方向の位置に応じたアーム53の移動速度AS、基板Sの回転速度SR、洗浄ヘッド54の回転速度HR、洗浄ヘッド54の基板Sに対する接触圧HPの制御は、その一部のみが行われてもよい。例えば、洗浄ヘッド54の回転速度HRは一定であってもよく、基板Sの回転速度SRが一定であってもよい。
【0061】
また、上記の説明では、洗浄ヘッド54が基板Sの中心からエッジにかけて移動する際の各種の制御を説明したが、洗浄ヘッド54がエッジから中心にかけて移動してもよい。この場合にも上記同様に制御することができる。即ち、洗浄ヘッド54が基板Sの中心に近づくほど、アーム53の移動速度ASを速くし、基板Sの表面に対するスポンジ541の接触圧を増大させ、基板Sの回転速度を減少させ、洗浄ヘッド54の回転速度を減少させる。さらに、アーム53の動作によって、洗浄ヘッド54を基板Sの一方のエッジから中心に向かって移動し、基板Sの中心を通過して反対側の他方のエッジに向かって移動させてもよい。
【0062】
以下では、基板洗浄装置の構造の他の例を説明する。上記の実施の形態では、アーム53の一端で洗浄ヘッド54を保持し、アーム53の他端を中心に回転運動させることで洗浄ヘッド54を搖動させて洗浄ヘッド54を基板Sの中心からエッジにかけて移動させたが、以下に説明する他の構成を採用することでも、洗浄ヘッド54を基板Sの中心からエッジにかけて移動させることができる。
【0063】
図8は、変形例の基板洗浄装置の構成を示す平面図である。
図8に示すように、基板洗浄装置501は、4つの外周指示部材51によって基板Sを水平に保持する。アーム53の一端の下面には洗浄ヘッド54が設けられており、アーム53の他端は、基板Sの側方で垂直方向に延びるレール521に、レール521の長手方向に沿って移動可能に保持されている。アーム53の他端がレール521に沿って移動することで、アーム53は平行移動し、それによって一端に設けられている洗浄ヘッド54がレール521に平行に、かつ、基板Sの表面に沿って移動する。
【0064】
図9A及び
図9Bは、他の変形例の基板洗浄装置の構成を示す平面図及び側面図である。この例の基板洗浄装置502では、基板Sは、3つの外周支持部材51によって垂直に保持される。下側の2つの外周支持部材51は回転駆動し、上側の1つの外周支持部材51は基板Sの回転に従動して回転する。アーム53の一端には洗浄ヘッド54が取り付けられる。アーム53の他端は回転可能に支持される。なお、この例の基板洗浄装置502では、ノズル55は斜め上方から基板Sの表面(被研磨面)に向けて薬液等の液体を供給する。
【0065】
図10A及び
図10Bは、他の変形例の基板洗浄装置の構成を示す平面図及び側面図である。この例の基板洗浄装置503でも、基板Sは、外周支持部材51によって垂直に保持される。下側の2つの外周支持部材51は、回転駆動し、上側の2つの外周支持部材51は、基板Sの回転に従動して回転する。アーム53の一端には洗浄ヘッド54が取り付けられる。アーム53の他端は、基板Sの下方で水平方向に延びるレール522に、レール522の長手方向に移動可能に支持される。アーム53の他端がレール522沿って移動することで、アーム53が水平方向に平行移動し、それによって洗浄ヘッド54が基板Sの表面に沿って水平方向に移動する。
【0066】
図11A及び
図11Bは、他の変形例の基板洗浄装置の構成を示す平面図及び側面図である。この例の基板洗浄装置504では、基板Sは斜めに保持される。外周支持部材51、アーム53、洗浄ヘッド54、ノズル55は、すべて
図9A及び
図9Bに示した基板洗浄装置502と同様の構成であるが、すべてが基板Sを斜めに保持し、洗浄するように構成されている。
【0067】
なお、上記の実施の形態及びその変形例では、洗浄ヘッド54がスポンジ541を備え、スポンジ541を基板Sの表面(被研磨面)の表面に接触させて、基板Sの表面をスクラブ洗浄したが、洗浄ヘッド54は、2流体ジェットによって基板Sの表面を非接触で洗浄するものであってもよい。2流体ジェットの洗浄ヘッド54は、薬液等の液体と気体とを混合させて基板Sの表面に噴射し、基板Sの表面を洗浄する。
【0068】
この場合には、上記の実施の形態で説明した洗浄ヘッド54の回転速度や基板Sの表面に対するスポンジ541の接触圧の制御の代わりに、流体量や噴射圧を制御することができる。具体的には、例えば、洗浄ヘッド54が基板Sのエッジに近いほど流体量を増加させて、基板Sの単位面積あたりに噴射される液体及び気体の量を一定とすることができる。
【0069】
あるいは、基板Sのエッジ近傍は洗浄ヘッド54に対する基板の速度が速くなるので、2流体ジェットによる噴射によって基板(特にlow−K材料など)がダメージを受ける場合がある。そのような場合には、外周時の方が中心時よりも運動エネルギー1/2MV
2(M:噴射の質量、V:噴射の速度)が小さくなるように、液体の流量を下げるか(Mが下がる)、気体の流量を下げるか(Vが下がる)、あるいはその両方を下げてもよい。また、基板の回転速度、アームの移動速度等の制御については、上記の実施の形態と同様に適用でき、同様の作用効果を得ることができる。
【0070】
また、上記の実施の形態及びその変形例では、スポンジ541の洗浄面と基板Sの被洗浄面との接触圧を変化させるのに、スポンジ541を基板Sに対して上下動させたが、逆に、基板Sを昇降駆動することによって、接触圧を変化させてもよい。
【0071】
また、上記の実施の形態では、基板の回転速度SR、アームの移動速度AS、洗浄ヘッドの基板に対する接触圧HP、及び洗浄ヘッドの回転速度HRが、基板Sの中心からエッジにかけて連続的に変化したが、段階的に変化してもよい。
【0072】
以上に現時点で考えられる好適な実施の形態を説明したが、本技術の実施の形態に対して多様な変形が可能であり、そして、本技術の真実の精神と範囲内にあるそのようなすべての変形を添付の請求の範囲が含むことが意図されている。