(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6178246
(24)【登録日】2017年7月21日
(45)【発行日】2017年8月9日
(54)【発明の名称】高融点金属の非フッ酸系水溶液およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
C07C 229/76 20060101AFI20170731BHJP
C07C 229/16 20060101ALI20170731BHJP
C07C 227/16 20060101ALI20170731BHJP
C07F 9/00 20060101ALN20170731BHJP
C07F 11/00 20060101ALN20170731BHJP
【FI】
C07C229/76
C07C229/16
C07C227/16
!C07F9/00 Z
!C07F11/00 C
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-3034(P2014-3034)
(22)【出願日】2014年1月10日
(65)【公開番号】特開2015-131775(P2015-131775A)
(43)【公開日】2015年7月23日
【審査請求日】2016年12月5日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 発行者:公益社団法人 応用物理学会 刊行物名:第74回応用物理学会秋季学術講演会 講演予稿集(2013秋 同志社大学) 19a−D1−10「キレート剤を用いた非鉛KNN圧電薄膜のウエットエッチング加工」 発行年月日:平成25年8月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】堀切 文正
(72)【発明者】
【氏名】柴田 憲治
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 和俊
(72)【発明者】
【氏名】末永 和史
(72)【発明者】
【氏名】野口 将希
【審査官】
水島 英一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−261611(JP,A)
【文献】
特開2006−182714(JP,A)
【文献】
特開2011−236203(JP,A)
【文献】
国際公開第02/049963(WO,A1)
【文献】
特開2000−159786(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
C07F
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高融点金属とキレート剤と過酸化水素とアンモニア水溶液とからなりフッ酸を含まないアルカリ水溶液であって、
前記高融点金属は、ニオブまたはタングステンであり、
前記キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸またはジエチレントリアミン五酢酸であり、
前記アルカリ水溶液の水素イオン指数は、8以上14未満であり、
前記高融点金属と前記過酸化水素と前記キレート剤とが、前記高融点金属のパーオキシキレートを生成していることを特徴とする高融点金属の非フッ酸系水溶液。
【請求項2】
請求項1に記載の高融点金属の非フッ酸系水溶液において、
前記キレート剤の濃度が0.01 mol/L以上0.1 mol/L以下であり、
前記過酸化水素の濃度が2 mol/L以上8 mol/L以下であることを特徴とする高融点金属の非フッ酸系水溶液。
【請求項3】
高融点金属の非フッ酸系水溶液の製造方法であって、
過酸化水素のアルカリ水溶液にキレート剤を溶解させて溶媒を調合する溶媒調合工程と、
前記溶媒に、前記高融点金属または前記高融点金属の酸化物を溶解して前記高融点金属のパーオキシキレートを生成させる高融点金属溶解工程とを有し、
前記アルカリ水溶液は、水素イオン指数が8以上14未満のアンモニア水溶液であり、
前記キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸またはジエチレントリアミン五酢酸であり、
前記高融点金属は、ニオブまたはタングステンであることを特徴とする高融点金属の非フッ酸系水溶液の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の高融点金属の非フッ酸系水溶液の製造方法において、
前記過酸化水素の濃度が2 mol/L以上8 mol/L以下であり、
前記キレート剤の濃度が0.01 mol/L以上0.1 mol/L以下であることを特徴とする高融点金属の非フッ酸系水溶液の製造方法。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載の高融点金属の非フッ酸系水溶液の製造方法において、
前記高融点金属溶解工程は、前記溶媒の温度が40℃以上100℃未満で行われることを特徴とする高融点金属の非フッ酸系水溶液の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファインセラミックス用の出発原料として好適に利用できる水溶液に関し、特に、高融点金属の非フッ酸系水溶液およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ファインセラミックスの製造プロセスは、一般的に、固相プロセスと気相プロセスと液相プロセスとに大別できる。固相プロセスは、主に粉体を焼結させる固相反応を主体とするプロセスであり、バルク体製造に多く利用されている。固相プロセスは、粉体を原料とすることから調合・成形・加工が比較的容易であるという利点を有する。一方、固相反応が原則的に接触点(線または面)でしか起こらないため、複数種のカチオンを化合させる場合には不均一反応になり易く、バルク体内部で組成変動(組成分布)が生じ易いという弱点を有する。
【0003】
気相プロセスは、製造対象物の構成元素を含む分子やイオンなどを気相状態で供給し、基板上に堆積・成長させるプロセスであり、薄膜製造に多く利用されている。気相プロセスは、気相状態の分子やイオンなどの超希薄原料を利用することから精密な組成制御と膜厚制御とが可能であるという利点を有する。一方、超希薄原料を用いるが故に成長速度(成膜速度)が遅く、製造コストの観点から厚膜製造やバルク体製造には不向きである。
【0004】
液相プロセスは、製造対象物の構成元素を含んだ化合物を適当な溶媒中に溶解・混合した後、加工・焼成プロセスと組み合わせることで、薄膜、厚膜およびバルク体のいずれも製造できるプロセスとして広く利用されている。液相プロセスは、各構成元素成分の混合を溶液中で行うことからイオンレベルでの均一合成(すなわち、精密な組成制御)が可能であるという利点を有する。また、気相プロセスよりも生産性が高い(すなわち、低コスト化が可能)という利点もある。ただし、適切な溶液混合を行うためには、構成元素を含んだ化合物が溶解した液体原料が必須である。
【0005】
電気・電子材料や光学・光触媒材料において、機能性ファインセラミックスの重要性が高まっている。機能性ファインセラミックスは複数種のカチオンの化合物(例えば、複合酸化物)であることが多く、該機能性ファインセラミックスを製造する上で精密な組成制御はキーポイントの一つである。そして、組成制御性および生産性の観点から、機能性ファインセラミックスの製造プロセスとして、液相プロセスに対する期待は非常に高い。
【0006】
また、近年、セラミックス構成元素として高融点金属(例えば、ニオブ、タンタル、タングステン、モリブデン)を含む機能性ファインセラミックス(例えば、ニオブ酸カリウムナトリウム、タンタル酸リチウム、タングステン酸ジルコニウム)が、その特異的な性質から注目されている。これらの機能性ファインセラミックスを液相プロセスによって製造する場合、前述したように高融点金属元素を含む液体原料が必要である。
【0007】
例えば、特許文献1(WO 2011/155635)には、液相プロセスの一種である塗布法を利用した透明導電膜の製造方法が開示されており、透明導電膜の液体原料として有機金属化合物(例えば、高融点金属のアルコキシドやアセチルアセトン錯体)の溶液が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2011/155635号
【特許文献2】米国特許第2962372号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、有機金属化合物溶液を用いた液相プロセスは、有機溶媒を用いることから、工業化に際して作業環境や自然環境を保全するためのコストが必要になる。さらに、高融点金属の有機化合物(例えば、アルコキシド)は、非常に高価であり、液相プロセスによる低コスト化の効果が完全に相殺されてしまうという問題がある。
【0010】
作業環境保全や自然環境保全の観点から、液相プロセスに用いる液体原料としては水溶性原料(すなわち水溶液)が望ましい。一方、高融点金属元素(特に、ニオブ(Nb)やタンタル(Ta))は難水溶性元素として知られており、それらの元素を溶解するにはフッ酸やフッ酸と硝酸との混合溶液が必要とされている(例えば、US 2,962,372参照)。しかしながら、フッ酸は毒物として指定されていることから取り扱いに厳重な注意が必要であり、フッ酸系水溶液を液相プロセスの液体原料として用いることは容易とは言えない。
【0011】
また、電気・電子材料や光学・光触媒材料として利用されるファインセラミックスにおいて、要求される性能を維持しつつ安価であること(低コストで製造できること)は至上命題の一つである。
【0012】
以上のような背景から、ファインセラミックス用の出発原料として、高融点金属の水溶液であってフッ酸を含まずかつ安価な液体原料が望まれている。したがって本発明の目的は、高融点金属の非フッ酸系水溶液およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
(I)本発明の一つの態様は、上記目的を達成するため、高融点金属とキレート剤と過酸化水素とを含むアルカリ水溶液であり、かつフッ酸を含まないことを特徴とする高融点金属の非フッ酸系水溶液を提供する。
【0014】
(II)本発明の他の一つの態様は、上記目的を達成するため、高融点金属の非フッ酸系水溶液の製造方法であって、過酸化水素のアルカリ水溶液にキレート剤を溶解させて溶媒を調合する溶媒調合工程と、前記溶媒に、前記高融点金属または前記高融点金属の酸化物を溶解させる高融点金属溶解工程とを有することを特徴とする高融点金属の非フッ酸系水溶液の製造方法を提供する。
【0015】
また本発明は、上記の本発明に係る高融点金属の非フッ酸系水溶液(I)または高融点金属の非フッ酸系水溶液の製造方法(II)において、以下のような改良や変更を加えることができる。
(i)前記高融点金属は、ニオブ、タンタルまたはタングステンであり、前記キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸またはジエチレントリアミン五酢酸であり、前記アルカリ水溶液は、アンモニア水溶液である。
(ii)前記キレート剤の濃度が0.01 mol/L以上0.1 mol/L以下であり、前記過酸化水素の濃度が2 mol/L以上8 mol/L以下であり、前記アルカリ水溶液の水素イオン指数が8以上14未満である。
(iii)前記高融点金属溶解工程は、前記溶媒の温度が40℃以上100℃未満で行われる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、高融点金属の水溶液であってフッ酸を含まずかつ安価な水溶液およびその製造方法を提供することができる。当該高融点金属水溶液を液相プロセスの液体原料として用いることによって、高融点金属元素を含むファインセラミックスを従来よりも低コストで製造することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】作製したNbの非フッ酸系水溶液および溶媒の吸収スペクトルの測定結果である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明者等は、高融点金属の非フッ酸系水溶液の作製を目指して、該高融点金属を溶解させる方法・溶媒について鋭意検討した。その結果、従来はフッ酸系溶媒を用いなければ溶解が困難とされていた高融点金属(特に、ニオブ(Nb)やタンタル(Ta))が、キレート剤と過酸化水素とを含むアルカリ水溶液を溶媒とすることによって、溶解可能であることを見出した。
【0019】
当該溶媒を構成する薬品(キレート剤、過酸化水素水、アルカリ水溶液)は、いずれも比較的安価で入手可能である。また、キレート剤は、フッ酸に比して生体・環境に対する有害性が低いと考えられている。そのため、従来のフッ酸系水溶液よりも取り扱いが容易になる高融点金属非フッ酸系水溶液を低コストで製造することができる。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
【0020】
以下、本発明の実施形態について製造手順に沿って説明する。ただし、本発明は、ここで取り上げた実施形態に限定されることはなく、発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜組み合わせや改良が可能である。
【0021】
(溶媒調合工程)
溶媒調合工程として、過酸化水素のアルカリ水溶液にキレート剤を溶解させて溶媒を調合する。溶媒を構成する薬品としては、それぞれ市販の試薬を用いることができる。アルカリ水溶液としては、目的とする非フッ酸系水溶液において、溶解させる高融点金属以外の金属元素(両性元素を含む)の混入を避けられる限り特段の限定は無いが、例えば、アンモニア水溶液(NH
4OH)を用いることが好ましい。
【0022】
アルカリ水溶液は、水素イオン指数(pH)が8以上14未満となるように調整されることが好ましく、9以上12以下がより好ましい。pHが8未満になると、キレート剤の溶解が不十分になり高融点金属の溶解反応が不十分になる。
【0023】
高融点金属の溶解反応を活性化するため、過酸化水素水をアルカリ水溶液に混合する。過酸化水素の濃度は、2 mol/L以上8 mol/L以下が好ましい。過酸化水素濃度が2 mol/L未満だと溶解反応が不十分になり、8 mol/L超になると溶解反応が飽和する。
【0024】
過酸化水素のアルカリ水溶液にキレート剤を添加・溶解させる。キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)やエチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸(EDDS)やジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)を好ましく用いることができる。また、エチレンジアミン-N-モノ酢酸(EDMA)、プロピレンジアミン-N,N,N’,N’-四酢酸(PDTA)、エチレンジアミン(en)、トリエタノールアミン(TEA)、ニトリロ三酢酸(NTA)などのキレート剤も使用可能である。
【0025】
溶媒中のキレート剤濃度は、0.01 mol/L以上0.1 mol/L以下が好ましい。キレート剤濃度が0.01 mol/L未満だと溶解反応が不十分になり、0.1 mol/L超になると溶解反応が飽和する。
【0026】
(高融点金属溶解工程)
上記の溶媒調合工程で用意した溶媒に、高融点金属または高融点金属の酸化物を投入して溶解させる。このとき、溶解温度(溶媒の温度)は、常温より加熱した方が溶解反応を活性化できる。具体的には、40℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、80℃以上が更に好ましい。ただし、作業環境の安全性確保の観点から、100℃未満が好ましい。
【0027】
本発明における溶解反応のメカニズムは完全に解明されていないが、キレート剤と過酸化水素とを共存させることにより、化学的に非常に安定なパーオキシキレート(例えば、Nb-H
2O
2-EDTA、Ta-H
2O
2-EDTA、W-H
2O
2-EDTA)が生成することで、難水溶性の高融点金属が溶解するものと考えられる。
【実施例】
【0028】
以下、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0029】
(溶媒の調合)
過酸化水素水(H
2O
2aq.、関東化学株式会社製、電子工業用、含量30%)125 mlと、アンモニア水(NH
4OH、関東化学株式会社製、電子工業用、含量29%)37 mlと、エチレンジアミン四酢酸(EDTA、和光純薬工業株式会社製、試薬研究用、純度99.5%)5 gとを混合して溶媒を調合した。溶媒中の過酸化水素の濃度は6.8 mol/Lであり、キレート剤の濃度は1.7×10
-2 mol/Lであり、水素イオン指数はpH=9.9であった。
【0030】
(高融点金属の非フッ酸系水溶液の作製)
上記の溶媒の一つに対してNb粉末(純度3N以上)1.6 mgを投入し、他の一つの溶媒にNb粉末(純度3N以上)9.5 mgを投入し、それぞれをスターラーで5時間攪拌して全てのNb粉末を溶解させ、Nbの非フッ酸系水溶液を作製した。Nb濃度としては、それぞれ1.1×10
-4 mol/Lおよび6.3×10
-4 mol/Lに相当する。
【0031】
上記Nb濃度と同じになるように、Taの非フッ酸系水溶液を作製した。他の一つの溶媒にTa
2O
5粉末(純度3N以上)3.8 mgを投入し、更に他の一つの溶媒にTa
2O
5粉末(純度3N以上)22.7 mgを投入し、それぞれをスターラーで5時間攪拌して全てのTa
2O
5粉末を溶解させた。
【0032】
上記と同様の手順により、Wの非フッ酸系水溶液も作製できる(非フッ酸系溶媒中にWを溶解できる)ことを別途確認した。
【0033】
また、溶媒中のキレート剤としてEDDSやDTPAを用いた場合も、上記と同様にNbの非フッ酸系水溶液が作製できる(非フッ酸系溶媒中にNbを溶解できる)ことを別途確認した。
【0034】
(非フッ酸系水溶液中の高融点金属の濃度測定)
上記で作製した非フッ酸系水溶液の高融点金属の濃度測定を吸収スペクトル測定により行った。
図1は、作製したNbの非フッ酸系水溶液および溶媒の吸収スペクトルの測定結果である。
図1に示したように、Nb濃度に応じてスペクトルの吸収量が変化していることが判る。言い換えると、吸収スペクトル量の変化によってNb濃度を定量分析することができる。
【0035】
また、Taの非フッ酸系水溶液およびWの非フッ酸系水溶液においても、同様の結果が得られることを別途確認した。
【0036】
(高融点金属の溶解反応速度の測定)
上述と同様の溶媒を調合した。次に、Nb箔およびTa箔(それぞれ純度3N以上、寸法10 mm×10 mm×0.1 mm)を用意した。Nb箔およびTa箔を溶媒中に浸漬し、浸漬時間とNb箔およびTa箔の質量変化との関係を調査して、溶解反応速度を測定した。溶解温度(溶媒の温度)は、40〜80℃とした。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
表1に示したように、高融点金属の溶解反応は、溶解温度(溶媒の温度)が高い方が活性化することが確認された。
【0039】
以上説明したように、本発明によって、従来よりも安価でありかつ取り扱いが容易になる高融点金属非フッ酸系水溶液を得ることができる。当該高融点金属非フッ酸系水溶液を液相プロセスの液体原料として用いることによって、高融点金属元素を含むファインセラミックスを従来よりも低コストで製造することができるようになる。なお、本発明に係る高融点金属非フッ酸系水溶液は、その用途としてファインセラミックス用の出発原料に限定されるものではない。例えば、化学分析用の標準溶液原料としても好適に利用できる。
【0040】
上述した実施形態や実施例は、本発明の理解を助けるために説明したものであり、本発明は、記載した具体的な構成のみに限定されるものではない。例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。すなわち、本発明は、本明細書の実施形態や実施例の構成の一部について、削除・他の構成に置換・他の構成の追加をすることが可能である。