(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記回収装置は、前記吸着テーブルが前記剥離ロールの下方に相対的に変位した後、前記余剰部分の一部をニップして、前記剥離ロールによる前記余剰部分の巻取り方向と同方向に前記余剰部分を送る送りロールを備えている請求項1または2に記載の光学表示デバイスの生産システム。
前記吸着テーブルは、前記光学表示部品の前記長辺および前記短辺を前記剥離ロールの回転軸に対して45°傾けた状態で前記光学表示部品を前記剥離ロールの回転軸と直交する方向に相対的に移動させる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学表示デバイスの生産システム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。本発明の第1の実施形態では、光学表示デバイスの生産システムとして、生産システムの一部を構成するフィルム貼合システムについて説明する。
【0016】
図1は本発明の第1の実施形態に係るフィルム貼合システム1の概略構成図である。フィルム貼合システム1は、例えば液晶パネルや有機ELパネルといったパネル状の光学表示部品に、偏光フィルムや位相差フィルム、輝度向上フィルムといったフィルム状の光学部材を貼合するシステムで、前記光学表示部品及び光学部材を含んだ光学表示デバイスを生産する生産システムの一部として構成される。フィルム貼合システム1では、前記光学表示部品として液晶パネルPを用いている。
図1では図示都合上、フィルム貼合システム1を上下二段に分けて記載している。
【0017】
図2は液晶パネルPをその液晶層P3の厚さ方向から見た平面図である。液晶パネルPは、平面視で長方形状を有する第1基板P1と、第1基板P1に対向して配置される比較的小形の長方形状を有する第2基板P2と、第1基板P1と第2基板P2との間に封入された液晶層P3とを備える。液晶パネルPは、平面視で第1基板P1の外形状に沿う長方形状を有し、平面視で液晶層P3の外周の内側に収まる領域である表示領域P4を有する。
【0018】
図3は
図2のA−A断面図である。液晶パネルPの表面(第1面)と裏面(第2面)とには、長尺帯状の第1及び第2光学部材シートF1,F2(
図1参照、以下、光学部材シートFXと総称することがある。)から切り出した第1及び第2光学部材F11,F12(以下、光学部材F1Xと総称することがある。)が適宜貼合される。本実施形態では、液晶パネルPのバックライトに向いている面及び表示面に向いている面の両面には、偏光フィルムとしての第1光学部材F11及び第2光学部材F12がそれぞれ貼合される。尚、液晶パネルPのバックライトに向いている面に、第1光学部材F11に重ねて輝度向上フィルムとして第3光学部材がさらに貼合されていてもよい。
【0019】
尚、第1及び第2光学部材F11,F12は、後述する第1及び第2シート片F1m,F2m(以下、シート片FXmと総称することがある。)から、シート片FXmの表示領域の外側の余剰部分を切り離すことにより形成される。
【0020】
図4は液晶パネルPに貼合する光学部材シートFXの部分断面図である。光学部材シートFXは、フィルム状の光学部材本体F1aと、光学部材本体F1aの一方の面(
図3では上面、第1面)に設けられた粘着層F2aと、粘着層F2aを介して光学部材本体F1aの一方の面に分離可能に積層されたセパレータシートF3aと、光学部材本体F1aの他方の面(
図4では下面、第2面)に積層された表面保護フィルムF4aとを有する。光学部材本体F1aは偏光板として機能し、液晶パネルPの表示領域P4の全域とその周辺領域とにわたって貼合される。尚、図示都合上、
図4の各層のハッチングは略す。
【0021】
光学部材本体F1aは、その一方の面に粘着層F2aを残しつつセパレータシートF3aを分離させた状態で、液晶パネルPに粘着層F2aを介して貼合される。以下、光学部材シートFXからセパレータシートF3aを除いた部分を貼合シートF5という。
【0022】
セパレータシートF3aは、粘着層F2aから分離されるまで粘着層F2a及び光学部材本体F1aを保護する。表面保護フィルムF4aは、光学部材本体F1aと共に液晶パネルPに貼合される。表面保護フィルムF4aは、光学部材本体F1aに対して液晶パネルPと反対側に配置されて光学部材本体F1aを保護する。表面保護フィルムF4aは、所定のタイミングで光学部材本体F1aから分離される。尚、光学部材シートFXが表面保護フィルムF4aを含まない構成でもよい。また、表面保護フィルムF4aが光学部材本体F1aから分離されない構成でもよい。
【0023】
光学部材本体F1aは、シート状の偏光子F6と、偏光子F6の一方の面(第1面)に接着剤等で接合される第1フィルムF7と、偏光子F6の他方の面(第2面)に接着剤等で接合される第2フィルムF8とを有する。第1フィルムF7及び第2フィルムF8は、例えば偏光子F6を保護する保護フィルムである。
【0024】
尚、光学部材本体F1aは、一層の光学層から構成される単層構造でもよく、複数の光学層が互いに積層された積層構造でもよい。前記光学層は、偏光子F6の他に、位相差フィルムや輝度向上フィルム等でもよい。第1フィルムF7と第2フィルムF8の少なくとも一方は、液晶表示素子の最外面を保護するハードコート処理やアンチグレア処理を含む防眩などの効果が得られる表面処理が施されてもよい。光学部材本体F1aは、第1フィルムF7と第2フィルムF8の少なくとも一方を含まなくてもよい。例えば第1フィルムF7を省略した場合、セパレータシートF3aを光学部材本体F1aの一方の面に粘着層F2aを介して貼り合わせてもよい。
【0025】
図1に示すように、フィルム貼合システム1は、図中右側の液晶パネルPの搬送方向上流側から図中左側の液晶パネルPの搬送方向下流側に至り、液晶パネルPを水平状態で搬送する駆動式のローラコンベア5を備えている。
ローラコンベア5は、後述する第1旋回装置18を境に、上流側コンベア6と下流側コンベア7とに分かれる。上流側コンベア6では、液晶パネルPは表示領域P4の短辺(第1の辺)を搬送方向に沿うようにして搬送され、下流側コンベア7では、液晶パネルPは表示領域P4の長辺(第1の辺より長い第2の辺)を搬送方向に沿うようにして搬送される。この液晶パネルPの表面及び裏面に対して、帯状の光学部材シートFXから所定長さに切り出された貼合シートF5が貼合される。フィルム貼合システム1の各部は、不図示の制御部により統括制御される。
【0026】
フィルム貼合システム1は、前段工程の搬出端に搬送された液晶パネルPを吸着して上流側コンベア6の搬入端に搬送すると共に液晶パネルPのアライメント(位置決め)を行う第1吸着装置11と、第1吸着装置11のパネル搬送下流側に設けられる第1集塵装置12と、第1集塵装置12よりもパネル搬送下流側に設けられる第1貼合装置13と、第1貼合装置13よりもパネル搬送下流側に配置される第1反転装置14Aと、第1反転装置14Aよりもパネル搬送下流側に配置される第1切断装置15Aと、第1切断装置15Aよりもパネル搬送下流側に配置される第1回収装置30と、第1回収装置30よりもパネル搬送下流側に配置される第1旋回装置18と、を備えている。
【0027】
また、フィルム貼合システム1は、下流側コンベア7の搬入端よりもパネル搬送下流側に配置される第2集塵装置16と、第2集塵装置16よりもパネル搬送下流側に配置される第2貼合装置17と、第2貼合装置17よりもパネル搬送下流側に配置される第2反転装置14Bと、第2反転装置14Bよりもパネル搬送下流側に配置される第2切断装置15Bと、第2切断装置15Bよりもパネル搬送下流側に配置される第2回収装置40と、第2回収装置40よりもパネル搬送下流側に配置される第2旋回装置19と、第2旋回装置19よりもパネル搬送下流側に配置される欠陥検査装置21と、を備えている。
【0028】
第1吸着装置11は、液晶パネルPを保持して上下方向及び水平方向に移動可能に液晶パネルPのアライメントを行うパネル保持部11aと、パネル保持部11aに設けられて液晶パネルPのアライメントを可能とするアライメントカメラ11bとを有する。
パネル保持部11aは、前段工程の搬出端に搬送された液晶パネルPを吸着テーブル25の吸着パッド26で真空吸着によって吸着保持し、その状態で上流側コンベア6の搬入端に搬送し、搬送が終わると液晶パネルPの吸着状態を解除して液晶パネルPを上流側コンベア6の搬入端に受け渡す。
【0029】
アライメントカメラ11bは、パネル保持部11aが保持した液晶パネルPを上流側コンベア6上に載置する際、液晶パネルPのアライメントマークや先端形状等を撮影する。
アライメントカメラ11bによる撮像データは制御装置に送信され、この撮像データに基づきパネル保持部11aが作動して上流側コンベア6に対して液晶パネルPがアライメントされる。このとき、液晶パネルPは、上流側コンベア6に対して、搬送方向と直交する方向、つまり上流側コンベア6の幅方向、及び液晶パネルPの垂直軸回りの旋回方向において所定の位置に位置決めされる。
【0030】
第1集塵装置12は、第1貼合装置13の貼合位置に近接して第1貼合装置13の貼合位置のパネル搬送上流側に設けられ、貼合位置に導入される直前の液晶パネルPの下面の静電気の除去及び集塵を行う。
【0031】
第1貼合装置13は、貼合位置に導入された液晶パネルPの下面に対して、所定サイズにカットされた貼合シートF5を貼合する。
第1貼合装置13は、第1光学部材シートF1が巻回された原反ロールR1から第1光学部材シートF1を巻き出しつつ第1光学部材シートF1をその長手方向に沿って搬送する搬送装置22と、搬送装置22が第1光学部材シートF1から分離させた所定長さの貼合シートF5を上流側コンベア6により搬送される液晶パネルPの下面に貼合する挟圧ロール23とを備えている。
【0032】
搬送装置22は、セパレータシートF3aをキャリアとして貼合シートF5を搬送し、第1光学部材シートF1をその長手方向に沿って繰り出すロール保持部22aと、原反ロールR1から巻き出した第1光学部材シートF1を所定の搬送経路に沿って案内するために第1光学部材シートF1を巻き掛ける複数のガイドローラ22bと、搬送経路上の第1光学部材シートF1にハーフカットを施すカット部22cと、ハーフカットを施した第1光学部材シートF1を鋭角に巻きかけてセパレータシートF3aから貼合シートF5を剥離させつつこの貼合シートF5を貼合位置に供給するナイフエッジ22dと、ナイフエッジ22dを経て単独となったセパレータシートF3aを巻き取るセパレータロールR2を保持する巻き取り部22eを有する。
【0033】
第1光学部材シートF1は、その搬送方向と直交する水平方向(シート幅方向)で、液晶パネルPの表示領域P4の幅(表示領域P4の長辺と短辺のうちいずれか一方の辺の長さ、本実施形態では表示領域P4の長辺長さに相当)よりも広い幅を有している。
【0034】
搬送装置22の搬入端に位置するロール保持部22aと搬送装置22の搬出端に位置する巻き取り部22eとは互いに同期して駆動する。これにより、ロール保持部22aが第1光学部材シートF1をその搬送方向へ繰り出しつつ、巻き取り部22eがナイフエッジ22dを経たセパレータシートF3aを巻き取る。以下、搬送装置22における第1光学部材シートF1(セパレータシートF3a)の搬送方向上流側をシート搬送上流側、搬送方向下流側をシート搬送下流側という。
【0035】
各ガイドローラ22bは、搬送中の第1光学部材シートF1の進行方向を搬送経路に沿って変化させる。また、複数のガイドローラ22bの少なくとも一部が搬送中の第1光学部材シートF1のテンションを調整するように可動する。
【0036】
カット部22cは、第1光学部材シートF1の幅方向と直交する長さ方向において、表示領域P4の長さ(表示領域P4の長辺と短辺のうちいずれか他方の辺の長さ、本実施形態では表示領域P4の短辺長さに相当)よりも長い長さを有する第1光学部材シートF1が繰り出される毎に、ハーフカットを行う。このハーフカットにおいては、前記シート幅方向に沿って全幅にわたって、第1光学部材シートF1の厚さ方向の一部を切断する。これにより、第1光学部材シートF1から液晶パネルPの表示領域P4よりも大きい貼合シートF5のシート片(第1シート片F1m)が切り出される。
【0037】
ハーフカットは、第1光学部材シートF1の搬送中に働くテンションによって第1光学部材シートF1(セパレータシートF3a)が破断せずセパレータシートF3aが所定の厚さだけ残るように、切断刃の進退位置を調整し、粘着層F2とセパレータシートF3aとの境界面に近い位置に達するまで切り込みを入れる。尚、切断刃に代わるレーザー装置を用いてもよい。
【0038】
ハーフカット後の第1光学部材シートF1には、第1光学部材シートF1の幅方向の全幅にわたり、厚さ方向で光学部材本体F1a及び表面保護フィルムF4Aが切断された切込線が形成される。切込線は、帯状の第1光学部材シートF1の長手方向で表示領域P4の短辺長さ相当の長さを有する間隔に形成され、第1光学部材シートF1は、複数の切込線によって長手方向で複数の区画に分けられる。第1光学部材シートF1の長手方向で隣り合う一対の切込線に挟まれる区画部分それぞれが、貼合シートF5における一つのシート片(第1シート片F1m)となる。
【0039】
ナイフエッジ22dは、上流側コンベア6の下方に配置されて第1光学部材シートF1の幅方向において、少なくともその全幅に渡って延在する。ナイフエッジ22dには、ハーフカット後の第1光学部材シートF1のセパレータシートF3a側が摺接するように巻きかけられる。
第1光学部材シートF1は、ナイフエッジ22dの先端部で鋭角に折れ曲がるようにして進行方向が変化する際に、第1シート片F1mからセパレータシートF3aを剥離させる。ナイフエッジ22dの先端部は、挟圧ロール23のパネル搬送上流側に近接配置され、ナイフエッジ22dによりセパレータシートF3aから剥離した第1シート片F1mは、上流側コンベア6によって搬送される液晶パネルPの下面に重なりつつ、挟圧ロール23の一対の貼合ローラ23a,23a間に導入される。
【0040】
挟圧ロール23は、互いの軸方向が平行になるように配置された一対の貼合ローラ23a,23aを有する。一対の貼合ローラ23a,23a間には所定の間隙が形成され、この間隙の位置が第1貼合装置13の貼合位置となる。一対の貼合ローラ23a,23aの間隙に、液晶パネルP及び第1シート片F1mが重なり合って導入され、これら液晶パネルP及び第1シート片F1mが、各貼合ローラ23aに挟圧されつつパネル搬送下流側に送り出される。これにより、液晶パネルPの下面に第1シート片F1mが一体的に貼合されて、第1光学部材貼合体PA1が得られる。
【0041】
反転装置14Aは、第1光学部材貼合体PA1を第1切断装置15Aの切断位置へ搬送するとともに、この搬送時に第1光学部材貼合体PA1の表裏を反転し、液晶パネルPの第1シート片F1mが貼合された面を上面とした状態で第1切断装置15Aに受け渡す。
【0042】
第1切断装置15Aは、液晶パネルPに貼合された第1シート片F1mから液晶パネルPの表示領域P4と対向する部分の外側に配置された余剰部分Y(
図6参照)を切り離し、液晶パネルPの表示領域P4に対応する大きさを有する第1光学部材F11(
図3参照)を形成する。第1切断装置15Aにより第1光学部材貼合体PA1から第1シート片F1mの余剰部分Yが切り離されることにより、液晶パネルPの表面または裏面の一方の面に第1光学部材F11が貼合された第2光学部材貼合体PA2が形成される。
【0043】
第1回収装置30は、余剰部分Yを外周面に巻きつけて回転する剥離ロール36と、液晶パネルPを吸着する吸着テーブル31と、を備えている。吸着テーブル31は、上流側コンベア6の下方に配置されている。第1回収装置30は、第1シート片F1mから切り離された余剰部分Yを第1シート片F1mの角部に対応する部分から剥離し回収する。以下、余剰部分Yにおいて第1シート片F1mの角部に対応する部分を余剰部分の角部Ye(
図6参照)と称する。
【0044】
余剰部分Yの回収処理後、吸着テーブル31は、液晶パネルPの長辺及び短辺を剥離ロール36の回転軸36aに対して斜めに傾けた状態で液晶パネルPを第1旋回装置18の方向に移動する。
【0045】
第1旋回装置18は、第1切断装置15Aを経て上流側コンベア6の搬出端に達した第2光学部材貼合体PA2を吸着あるいは挟持することにより保持し、液晶パネルPの長辺及び短辺を剥離ロール36の回転軸36aに対して斜めに傾けた状態で搬送されていた第2光学部材貼合体PA2を表示領域P4の長辺に沿う方向に搬送されるように旋回させる。
第2光学部材貼合体PA2が、第1旋回装置18によって旋回されることにより、液晶パネルPの表面及び裏面に貼合される各偏光フィルムの偏光軸が互いに直角となる。
【0046】
したがって、上流側コンベア6及び下流側コンベア7において、共に
図1の右側から左側へ向う方向が液晶パネルPの搬送方向であるが、第1旋回装置18を経由することで、上流側コンベア6及び下流側コンベア7が平面視で幅方向に所定量だけ互いにずれている(オフセット)。
【0047】
ここで、第1旋回装置18は、第1吸着装置11のアライメントカメラ11bと同様のアライメントカメラ18cを備えており、第1吸着装置11のパネル保持部11aと同様のアライメント機能を有している。
【0048】
第2集塵装置16は、第2貼合装置17の貼合位置に近接して第2貼合装置17のパネル搬送上流側に設けられ、貼合位置に導入される直前の第2光学部材貼合体PA2の下面の静電気の除去及び集塵を行う。
【0049】
第2貼合装置17は、貼合位置に導入された第2光学部材貼合体PA2の下面に対して、所定サイズにカットされた貼合シートF5を貼合する。第2貼合装置17は、第1貼合装置13と同様の搬送装置22及び挟圧ロール23を備えている。
第2貼合装置17のカット部22cは、第2光学部材シートF2の幅方向と直交する長さ方向において、表示領域P4の長さ(表示領域P4の長辺と短辺のうちいずれか他方の辺の長さ、本実施形態では表示領域P4の長辺長さに相当)よりも長い長さを有する第2光学部材シートF2が繰り出される毎に、前記シート幅方向に沿って全幅にわたって、この第2光学部材シートF2に対してハーフカットを施す。このハーフカットにおいては、カット部22cは帯状の第2光学部材シートF2の長手方向に並ぶ複数の切込線を形成する。切込線は、帯状の第2光学部材シートF2の長手方向で表示領域P4の長辺長さ相当の長さを有する間隔に形成され、第2光学部材シートF2は、複数の切込線によって長手方向で複数の区画に分けられる。第2光学部材シートF2の長手方向で隣り合う一対の切込線に挟まれる区画部分それぞれが、貼合シートF5における一つのシート片(第2シート片F2m)となる。
【0050】
挟圧ロール23は、互いの軸方向が平行になるよう配置される一対の貼合ローラ23a,23aを有し、これら一対の貼合ローラ23a,23a間には所定の間隙が形成され、この間隙の位置が第2貼合装置17の貼合位置となる。間隙内には、第2光学部材貼合体PA2及び第2シート片F2mが重なり合った状態で導入され、これら第2光学部材貼合体PA2及び第2シート片F2mが、各貼合ローラ23aに挟圧されつつパネル搬送下流側に送り出される。これにより、第2光学部材貼合体PA2の表面または裏面のうち他方の面(第2光学部材貼合体PA2の第1光学部材F11が貼合された面とは反対の面)に第2シート片F2mが一体的に貼合され、第3光学部材貼合体PA3となる。
【0051】
第2反転装置14Bは、第3光学部材貼合体PA3を第2切断装置15Bの切断位置へ搬送するとともに、この搬送時に第3光学部材貼合体PA3の表裏を反転し、液晶パネルPの第2シート片F2mが貼合された面を上面とした状態で第2切断装置15Bに受け渡す。
【0052】
第2切断装置15Bは、第3光学部材貼合体PA3に貼合された第2シート片F2mから液晶パネルPの表示領域P4と対向する部分の外側に配置された余剰部分を切り離し、液晶パネルPの表示領域P4に対応する大きさを有する第2光学部材F12(
図3参照)を形成する。第2切断装置15Bにより第3光学部材貼合体PA3から第2シート片F2mの余剰部分が切り離されることにより、液晶パネルPの表面または裏面のうち他方の面に第2光学部材F12が貼合され、且つ、液晶パネルPの表面または裏面のうち一方の面に第1光学部材F11が貼合された第4光学部材貼合体PA4が形成される。
【0053】
ここで、第1切断装置15Aおよび第2切断装置15Bは、例えばCO
2レーザーカッターである。第1切断装置15A、第2切断装置15Bによって、シート片F1m,F2mから表示領域P4と対向する部分の外側に配置された余剰部分Yを切り離し、表示領域P4に対応する大きさを有する第1光学部材F11、第2光学部材F12を形成する。
【0054】
切断装置15は、液晶パネルPの表示領域P4の外周縁をカメラ等の検出装置で検出し、液晶パネルPに貼合されたシート片FXmを表示領域P4の外周縁に沿って前記シート片FXmの端部が生じないように(無端状に)切断する。表示領域P4の外周縁は、液晶パネルPの端部、液晶パネルPに設けられたアライメントマーク、若しくは、表示領域P4に設けられたブラックマトリクスの最外縁などを撮像することによって検出される。表示領域P4の外側には、液晶パネルPの第1及び第2基板P1,P2を接合するシール剤等を配置する所定幅の額縁部G(
図3参照)が設けられており、この額縁部Gの幅内で切断装置15によるシート片FXmが切断(カットライン:WCL)される。
【0055】
上記実施形態では、切断装置15の一例としてCO
2レーザーを用いたが、切断装置15はCO
2レーザーに限定されない。切断刃などの他の切断機能を有する部材や装置を切断装置15として用いることも可能である。
【0056】
第2回収装置40は、余剰部分を外周面に巻きつけて回転する剥離ロール46と、液晶パネルPを吸着する吸着テーブル41と、を備えている。吸着テーブル41は、下流側コンベア7の下方に配置されている。第2回収装置40は、第2シート片F2mから切り離された余剰部分Yを第2シート片F2mの角部に対応する部分(余剰部分Yの角部Ye)から剥離し回収する。
【0057】
余剰部分Yの回収処理後、吸着テーブル41は、液晶パネルPの長辺及び短辺を剥離ロール46の回転軸に対して斜めに傾けた状態で液晶パネルPを第2旋回装置19の方向に移動する。
【0058】
第2旋回装置19は、液晶パネルPの長辺及び短辺を剥離ロール36の回転軸36aに対して斜めに傾けた状態で搬送されていた第4光学部材貼合体PA4を表示領域P4の短辺に沿う方向に搬送されるように旋回させる。
欠陥検査装置21は、第2旋回装置19を経て表示面に向いている面を上向きにした第4光学部材貼合体PA4を、その下面の下(バックライトに向いている面の下)から光を当てて上面の上(表示面に向いている面の上)よりカメラ21aで撮像し、この撮像データに基づき第4光学部材貼合体PA4の欠陥(貼合不良等)の有無を検査する。
【0059】
以下、第1回収装置30について説明する。第2回収装置40も同様の構成を有する。
【0060】
図5は、本発明の第1の実施形態に係る第1回収装置30の概略構成図である。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る第1回収装置30が、余剰部分Yを剥離し回収する際の平面図である。
図5及び
図6に示すように、第1回収装置30は、余剰部分Yを外周面36sに巻きつけて回転する剥離ロール36と、液晶パネルPを吸着し、液晶パネルPの長辺および短辺を剥離ロール36の回転軸36aに対して斜めに傾けた状態で液晶パネルPを剥離ロール36の回転軸36aと直交する方向に相対的に移動させる吸着テーブル31と、余剰部分Yの一部をニップする送りロール38と、を備えている。剥離ロール36の回転、吸着テーブル31の移動、及び送りロール38による余剰部分Yのニップは、制御装置により制御される。
【0061】
図6に示すように、余剰部分Yは平面視矩形の枠状に形成されている。尚、
図6において、符号Y1は余剰部分Yのうち液晶パネルPの長辺に沿う長手部分、符号Y2は余剰部分Yのうち液晶パネルPの短辺に沿う短手部分、符号Yeは余剰部分Yのうち長手部分Y1の端部と短手部分Y2の端部とが重なる角部である。符号θ1は液晶パネルPの長辺と剥離ロール36の回転軸36aとが形成する角度、符号θ2は液晶パネルPの短辺と剥離ロール36の回転軸36aとが形成する角度である。
【0062】
本実施形態において、吸着テーブル31は、制御装置の制御により、液晶パネルPの長辺および短辺を剥離ロール36の回転軸36aに対して45°傾けた状態で(θ1=θ2=45°)、液晶パネルPを剥離ロール36の回転軸36aと直交する方向に相対的に移動させるように構成されている。
【0063】
剥離ロール36は、パネル搬送方向と直交する方向と平行に配置されている。
図5に示すように、剥離ロール36は、余剰部分Yの角部Yeを機械的な力で固定(チャック)するチャックユニット37を内蔵している。剥離ロール36は、制御装置の制御に基づき、チャックユニット37により余剰部分Yの角部Yeを固定した状態で回転することにより、余剰部分Yを巻き取るよう構成されている。
【0064】
チャックユニット37は、余剰部分Yの角部Yeを固定するチャック部37aと、チャック部37aに連結されたピストン・シリンダ機構37bと、を備えている。
【0065】
チャック部37aは、剥離ロール36の一部に形成された開口部36hから露出している。チャック部37aは、余剰部分Yの角部Yeを固定する前の初期状態において、剥離ロール36の下方に位置し、余剰部分Yの角部Yeを固定できるよう開いた状態になっている。
【0066】
ピストン・シリンダ機構37bは、チャック部37aを摺動自在に保持する。ピストン・シリンダ機構37bは、チャック部37aが余剰部分Yの角部Yeを固定する前の開いた状態と、余剰部分Yの角部Yeを固定したときの閉じた状態と、を調整する。
【0067】
吸着テーブル31は、液晶パネルP(以下の説明では第2光学部材貼合体PA2を含む意味とする)をその下方から例えばエア吸引により吸着保持する。
【0068】
吸着テーブル31は、パネル搬送方向に沿って移動可能に設けられるテーブル本体32と、テーブル本体32に上下昇降可能に支持されるステージ33と、液晶パネルPの内側(表示領域P4)の下面を吸着するべくステージ33に支持される内側吸着パッド34と、液晶パネルPの外側(電気部品取り付け部等)の下面を吸着するべくステージ33に支持される外側吸着パッド35と、を有する。
【0069】
テーブル本体32は、制御装置の制御により、
図1に示す第1切断装置15Aの下方位置と第1旋回装置18の下方位置との間で移動可能になっている。
【0070】
液晶パネルPは、例えばTFT(Thin Film Transistor)基板からなるベース板部(前記第1基板P1に相当)P6と、ベース板部P6に対向配置される対向板部P7とを有する。対向板部P7は、ベース板部P6と対向する比較的小形の基板(前記第2基板P2に相当)とこれらの間に封入される液晶層P3とを含む。第1回収装置30において、液晶パネルPはバックライトに面している面(ベース板部P6側)が上を向くように配置される。
【0071】
ステージ33の内側吸着パッド34は、液晶パネルPにおける対向板部P7を含む厚板部P8の下面に吸着する。ステージ33の外側吸着パッド35は、液晶パネルPにおける厚板部P8の外側でベース板部P6を主に含む薄板部P9の下面に吸着する。厚板部P8の下面と薄板部P9の下面とは段差状に連なり、これらの間の略垂直な段差面に外側吸着パッド35が接することで、吸着テーブル31に対する液晶パネルPの位置決めが行われる。尚、液晶パネルPの表示領域P4は厚板部P8の外形内に形成される。
【0072】
吸着テーブル31は、制御装置の制御に基づき、チャックユニット37によって余剰部分Yの角部Yeが固定された状態で剥離ロール36の下方に相対的に変位することにより、余剰部分Yの一部を剥離させるように構成されている。
【0073】
送りロール38は、制御装置の制御に基づき、吸着テーブル31が剥離ロール36の下方に相対的に変位した後、余剰部分Yの一部をニップして剥離ロール36による余剰部分Yの巻取り方向と同方向(送りロール38によるニップ部分におけるロール38aの回転方向の接線方向)に余剰部分Yを送るように構成されている。
【0074】
ステージ33は、制御装置の制御により、ステージ33が下降位置にあるときに、各吸着パッド34,35を液晶パネルPの対応部位の下面に吸着させるように構成されている。この状態から、ステージ33が上昇位置に変位することで、ステージ33が吸着した液晶パネルPも一体的に上昇する。
【0075】
次に、第1回収装置30の作用について説明する。
図7A〜
図9Cは、本発明の第1の実施形態に係る第1回収装置30の作用を示す説明図である。尚、
図7A〜
図9Cにおいては、便宜上、吸着テーブル31の移動方向を
図1に示すパネル搬送方向とは逆に示す。
【0076】
まず、
図7Aに示すように、ステージ33が下降位置にあるとき、吸着テーブル31は、余剰部分Yの角部Yeを剥離ロール36のチャック部37aの下方に移動させる。
本実施形態においては、
図6に示すように、吸着テーブル31の移動により、液晶パネルPの長辺および短辺を剥離ロール36の回転軸36aに対して45°傾けた状態で、液晶パネルPを剥離ロール36の回転軸36aと直交する方向に移動させる。これにより、余剰部分Yの長手部分Y1及び短手部分Y2が均等に剥離される。
【0077】
尚、本実施形態においては、制御装置の制御により、剥離ロール36を移動させずに、吸着テーブル31のみを移動させているが、相対的な移動の方法はこの方法に限らない。例えば、吸着テーブル31を移動させずに剥離ロール36のみを移動させたり、吸着テーブル31及び剥離ロール36の双方を移動させることにより、吸着テーブル31と剥離ロール36とを相対的に移動させる方法においても本発明を適用することができる。
【0078】
次いで、
図7Bに示すように、ステージ33を上昇させて、余剰部分Yの角部Yeをチャック部37aに近接させる。例えば、余剰部分Yの角部Yeをチャック部37aの開いた部分に入り込むよう移動させる。
【0079】
次いで、
図8Aに示すように、ピストン・シリンダ機構37bがチャック部37aを摺動させることにより、チャック部37aにより余剰部分Yの角部Yeを固定する。
【0080】
次いで、
図8Bに示すように、チャック部37aによって余剰部分Yの角部Yeが固定された状態で、ステージ33を下降させ、余剰部分Yの一部を剥離する。これにより、余剰部分Yの角部Yeがチャック部37aによって持ち上げられる。
【0081】
図6に示すように、余剰部分Yの角部Yeと液晶パネルPの接触面積は、余剰部分Yの長手部分Y1と液晶パネルPの接触面積又は短手部分Y2と液晶パネルPの接触面積よりも小さい。
【0082】
余剰部分Yを、前記余剰部分Yの長手部分Y1又は短手部分Y2から剥離させた場合、液晶パネルPとの接触面積が大きいため強い負荷を必要とし、余剰部分Yに過度の力が加わり、余剰部分Yの一部がちぎれて余剰部分Yの回収を中断させることがある。
【0083】
これに対し、本実施形態においては、余剰部分Yを、前記余剰部分Yの角部Yeから剥離するため、余剰部分Yの長手部分Y1又は短手部分Y2から剥離する場合に比べて、剥離する際の負荷が低減され、剥離しやすくなる。
【0084】
次いで、
図8Cに示すように、余剰部分Yの角部Yeがチャック部37aによって持ち上げられた後、送りロール38が余剰部分Yの一部をニップする。余剰部分Yの一部がニップされることにより、余剰部分Yの剥離位置が規制される。
【0085】
ここで、剥離ロール36と送りロール38との間には、剥離ロール36の回転力を送りロール38に伝達する動力伝達機構39が配置されている。動力伝達機構39は、剥離ロール36に当接して配置された第1ギア39aと、第1ギア39aと送りロール38のロール38aに当接して配置された第2ギア39bと、を備えている。これにより、剥離ロール36の回転に同期して、第1ギア39a、第2ギア39b、及び送りロール38が回転するように構成されている。
【0086】
余剰部分Yは、剥離ロール36の回転によって、液晶パネルPより剥離されつつ巻き取られる。具体的には、送りロール38が余剰部分Yの一部をニップしつつチャック部37aにより余剰部分Yの角部Yeを固定した状態で剥離ロール36が回転することにより、余剰部分Yが巻き取られる。送りロール38は、動力伝達機構39により、剥離ロール36の回転に同期して、剥離ロール36による余剰部分Yの巻取り方向と同方向に余剰部分Yを送る。
【0087】
図9Aに示すように、剥離ロール36がさらに回転すると、余剰部分Yにおける剥離されずに残された部分(余剰部分Yの長手部分Y1及び短手部分Y2)がパネル搬送下流側から漸次剥離される。
【0088】
このとき、吸着テーブル31は、液晶パネルPの長辺及び短辺を剥離ロール36の回転軸36aに対して斜めに傾けた状態で液晶パネルPを剥離ロール36の回転軸36aと直交する方向(
図9Aの矢印方向)に移動する。吸着テーブル31は、剥離ロール36の回転に同期して、前記方向に移動する。このように、剥離ロール36の回転に同期して、第1ギア39a、第2ギア38a、及び送りロール38が回転するとともに吸着テーブル31が前記方向に移動するように構成されている。
【0089】
次いで、
図9Bに示すように、吸着テーブル31がさらに前記方向に移動し、剥離ロール36から離れる。一方、剥離ロール36の回転により、剥離ロール36に巻き取られた余剰部分Yが送りロール38によるニップから解除される。すると、余剰部分Yは、自身の弾性力によって、捲回された状態から側面視直線状に復元する。
【0090】
そして、
図9Cに示すように、制御装置の制御により、チャック部37aが開かれることにより、余剰部分Yが下方に配置された回収ボックス50に廃棄される。
【0091】
尚、余剰部分Yの回収後は、例えば、吸着テーブル31がもとの位置に戻り、ステージ33が所定量下降する。以下、吸着テーブル31が上流側の液晶パネルPを吸着した後、前記同様の各処理が繰り返される。
【0092】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態に係るフィルム貼合システム1によれば、表示領域P4よりも大きいシート片FXmを液晶パネルPに貼合した後に、シート片FXmの余剰部分Yを切り離すことで、表示領域P4に対応するサイズの光学部材を液晶パネルPの面上で形成することができる。これにより、光学部材を表示領域P4の際まで精度よく設けることができ、表示領域P4外側の額縁部を狭めて表示エリアの拡大及び機器の小型化を図ることができる。
そして、シート片FXmから切り離した余剰部分Yを回収する際、余剰部分Yの角部Yeから剥離させることで、接触面積が小さいため弱い力で剥離させることができ、余剰部分Yの一部がちぎれることを抑制し、余剰部分Yの回収を中断させることなく余剰部分Yを途切れなく連続的に回収することができる。
【0093】
また、吸着テーブル31が液晶パネルPの長辺及び短辺を剥離ロール36の回転軸36aに対して斜めに傾けた状態で液晶パネルPを剥離ロール36の回転軸36aと直交する方向(
図9Aの矢印方向)に移動するため、余剰部分Yを剥離する際、剥離している部分に余分な力がかかることが抑制される。そのため、枠状の余剰部分Y全体が液晶パネルPより無理なく剥離される。
【0094】
また、送りロール38が剥離ロール36の回転に同期して回転するため、枠状の余剰部分Y全体が液晶パネルPより無理なく剥離される。
【0095】
また、吸着テーブル31が、液晶パネルPの長辺および短辺を剥離ロール36の回転軸36aに対して45°傾けた状態で、液晶パネルPを剥離ロール36の回転軸36aと直交する方向に移動させるため、余剰部分Yの長手部分Y1及び短手部分Y2が均等に剥離される。そのため、枠状の余剰部分Y全体が液晶パネルPより無理なく剥離される。
【0096】
尚、本実施形態においては、チャックユニット37として余剰部分Yの角部Yeを機械的な力で固定するメカニカルチャックを挙げて説明したが、固定方法(チャック方法)はこれに限らない。例えば、余剰部分Yの角部Yeを真空吸引して固定する真空チャックを用いてもよい。
【0097】
また、本実施形態においては、回収装置が余剰部分Yを角部Yeから剥離し回収する例を挙げて説明したが、本発明はこの方法に限られない。
【0098】
例えば、
図10に示すように、回収装置が余剰部分Yを短手部分Y2の一部CPから剥離し回収してもよい。この場合、吸着テーブル31は、制御装置の制御により、液晶パネルPの長辺を剥離ロール36の回転軸36aに対して直交させた状態で(θ3=90°)、液晶パネルPを剥離ロール36の回転軸36aと直交する方向に相対的に移動させるように構成される。そして、チャック部37a(
図5参照)により余剰部分Yの短手部分Y2の一部CPを固定する。以下、前記実施形態と同様の動作により余剰部分Yを剥離し回収する。
このような構成においても、本発明を適用できる。
【0099】
また、回収装置が余剰部分Yを長手部分Y1の一部から剥離し回収してもよい。すなわち、回収装置が余剰部分Yを固定して光学部材から剥離し回収するよう構成されていればよい。
【0100】
尚、本発明は上記実施形態に限られない。例えば、余剰部分Yは平面視矩形の枠状に限らず、L字等の様々な平面視形状であってもよい。
【0101】
尚、液晶パネルに偏光フィルムを貼合する場合について説明したが、光学部材が貼り付けられる光学表示部品としては液晶パネルに限られず、例えば、有機ELパネルにも適用できる。貼合される光学部材としては偏光フィルムに限られず、例えば、反射防止フィルム、光拡散フィルムなどにも適用できる。
なお、本発明の上記実施形態では、液晶パネルPの表面が第1面であり、裏面が第2面である場合について説明したが、液晶パネルPの表面が第2面であって、裏面が第1面であってもよい。
【0102】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。