特許第6179483号(P6179483)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6179483複合粒子、その製造方法、当該粒子を含有する樹脂組成物、当該組成物で形成されたリフレクター、及び該リフレクターを用いた発光半導体装置
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  • 特許6179483-複合粒子、その製造方法、当該粒子を含有する樹脂組成物、当該組成物で形成されたリフレクター、及び該リフレクターを用いた発光半導体装置 図000010
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6179483
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】複合粒子、その製造方法、当該粒子を含有する樹脂組成物、当該組成物で形成されたリフレクター、及び該リフレクターを用いた発光半導体装置
(51)【国際特許分類】
   C01B 33/18 20060101AFI20170807BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20170807BHJP
   C08K 3/22 20060101ALI20170807BHJP
   H01L 23/15 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   C01B33/18 Z
   C08L101/00
   C08K3/22
   H01L23/14 C
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-162371(P2014-162371)
(22)【出願日】2014年8月8日
(65)【公開番号】特開2015-63448(P2015-63448A)
(43)【公開日】2015年4月9日
【審査請求日】2016年7月28日
(31)【優先権主張番号】特願2013-176286(P2013-176286)
(32)【優先日】2013年8月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002060
【氏名又は名称】信越化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
(72)【発明者】
【氏名】塩原 利夫
(72)【発明者】
【氏名】堤 吉弘
【審査官】 廣野 知子
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5059251(JP,B1)
【文献】 特開平04−236217(JP,A)
【文献】 特開平08−040830(JP,A)
【文献】 特開2008−162849(JP,A)
【文献】 特開2006−140207(JP,A)
【文献】 特開2010−285307(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 33/00−33/193
H01L 23/12−23/14
C08K 3/00−13/08
C08L 1/00−101/14
H01L 33/00
H01L 33/48−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1)(1−1)BET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカ、及び
(1−2)一般式(1):
Si(OR4−a (1)
(式中、R1は互いに独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜15の1価炭化水素基であり、Rは互いに独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは0〜3の整数である。)で表されるアルコキシシラン
から選ばれる、少なくとも1種のケイ素含有化合物、
及び
2)(2−1)アルコキシシラン以外の金属アルコキシド、及び
(2−2)シリカ以外の、平均粒子径が1〜50nmの範囲の金属酸化物粉末
から選ばれる、ケイ素以外の金属を含む少なくとも1種の金属化合物、
を含む原料であって、成分1)及び2)のいずれか一方が酸化物であり、他方がアルコキシドである前記原料を混合又は混練して得たゾル又はゲル状物を、300℃以上の温度で焼結させてガラス状物質とした後、粉砕することを特徴とする、複合酸化物粒子の製造方法。
【請求項2】
1)(1−1)BET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカ、及び
(1−2)一般式(1):
Si(OR4−a (1)
(式中、R1は互いに独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜15の1価炭化水素基であり、Rは互いに独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは0〜3の整数である。)で表されるアルコキシシラン
から選ばれる、少なくとも1種のケイ素含有化合物、
及び
2)(2−1)アルコキシシラン以外の金属アルコキシド、及び
(2−2)シリカ以外の、平均粒子径が1〜50nmの範囲の金属酸化物粉末
から選ばれる、ケイ素以外の金属を含む少なくとも1種の金属化合物、
を含む原料であって、成分1)及び2)のいずれか一方が酸化物であり、他方がアルコキシドである前記原料を混合又は混練して得たゾル又はゲル状物を、火炎中で溶融し球状化することを特徴とする、金属酸化物とシリカが一体化した球状複合酸化物粒子の製造方法。
【請求項3】
前記火炎中での溶融による球状化が、1800℃以上の温度で行われる、請求項に記載の球状複合酸化物粒子の製造方法。
【請求項4】
ゾル又はゲル状物を、火炎中で溶融し球状化する前に、300℃以上の温度で焼結させてガラス状物質とし、そして粉砕する工程を含む、請求項に記載の球状複合酸化物粒子の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光反射率が高く、かつ光が透過しにくい発光半導体装置のリフレクター、これに最適な樹脂組成物、及び当該樹脂組成物に配合する複合粒子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、発光半導体装置のリフレクターには、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂に、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛などの白色充填材と、シリカなどが配合された組成物が多用されてきた。
【0003】
しかし、熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂で形成されたリフレクターは、高輝度LEDなどを搭載した場合、温度や光で樹脂が劣化し黄変するといった問題がある(特許文献1,2)。また、白色に着色するため酸化チタンなどの微粉を多量に使用しなければならず、その結果樹脂の流動性が低下し、トランスファーやインジェクション成形などでリフレクターを成形する際、未充填やボイドなどの成形不良が出やすいといった問題を生じていた(特許文献3)。
【0004】
一方、シリコーン樹脂を用いれば高輝度LED搭載時でもリフレクターの変色は全く起こらないが、充填材にシリカを使用した場合、シリカの屈折率とシリコーン樹脂の屈折率が近いことから、発光した光が外部に抜けるといった問題があった(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−140207号公報
【特許文献2】特開2008−189833号公報
【特許文献3】特許第4778085号
【特許文献4】特開2009−221393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明は、光反射率が高く、かつ光が透過しにくい発光半導体装置のリフレクターとして最適な樹脂組成物、ならびに当該組成物に配合する複合粒子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
斯かる実情に鑑み本発明者らは鋭意検討した結果、1)BET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカ、又はアルコキシシラン類と、2)当該アルコキシシラン類以外の金属アルコキシド、又は二酸化ケイ素(シリカ)以外のナノオーダーの金属酸化物とを焼結した下記複合粒子を用いることで、光反射率が高く、かつ光が透過しにくい発光半導体装置のリフレクターとして最適な樹脂組成物を提供できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、次の通りである。
【0008】
<1>
1)(1−1)BET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカ、及び
(1−2)一般式(1):
Si(OR4−a (1)
(式中、R1は互いに独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜15の1価炭化水素基であり、Rは互いに独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは0〜3の整数である。)で表されるアルコキシシラン
から選ばれる少なくとも1種のケイ素含有化合物、
及び
2)(2−1)アルコキシシラン以外の金属アルコキシド、及び
(2−2)シリカ以外の平均粒子径が1〜50nmの範囲の金属酸化物粉末
から選ばれる、ケイ素以外の金属を含む少なくとも1種の金属化合物
を含む原料であって、且つ成分1)及び2)のいずれか一方が酸化物であり、他方がアルコキシドである前記原料を混合又は混練して得たゾル又はゲル状物を、300℃以上の温度で焼結させてガラス状物質とした後、粉砕した複合酸化物粒子。
【0009】
<2>
1)(1−1)BET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカ、及び
(1−2)一般式(1):
Si(OR4−a (1)
(式中、R1は互いに独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜15の1価炭化水素基であり、Rは互いに独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは0〜3の整数である。)で表されるアルコキシシラン
から選ばれる、少なくとも1種のケイ素含有化合物、
及び
2)(2−1)アルコキシシラン以外の金属アルコキシド、及び
(2−2)シリカ以外の、平均粒子径が1〜50nmの範囲の金属酸化物粉末
から選ばれる、ケイ素以外の金属を含む少なくとも1種の金属化合物、
を含む原料であって、成分1)及び2)のいずれか一方が酸化物であり、他方がアルコキシドである前記原料を混合又は混練して得たゾル又はゲル状物を、火炎中で溶融し球状化した、金属酸化物とシリカとが一体化した球状複合酸化物粒子。
【0010】
<3>
1)(1−1)BET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカ、及び
(1−2)一般式(1):
Si(OR4−a (1)
(式中、R1は互いに独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜15の1価炭化水素基であり、Rは互いに独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは0〜3の整数である。)で表されるアルコキシシラン
から選ばれる、少なくとも1種のケイ素含有化合物、
及び
2)(2−1)アルコキシシラン以外の金属アルコキシド、及び
(2−2)シリカ以外の、平均粒子径が1〜50nmの範囲の金属酸化物粉末
から選ばれる、ケイ素以外の金属を含む少なくとも1種の金属化合物、
を含む原料であって、成分1)及び2)のいずれか一方が酸化物であり、他方がアルコキシドである前記原料を混合又は混練して得たゾル又はゲル状物を、300℃以上の温度で焼結させてガラス状物質とした後、粉砕することを特徴とする、複合酸化物粒子の製造方法。
【0011】
<4>
1)(1−1)BET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカ、及び
(1−2)一般式(1):
Si(OR4−a (1)
(式中、R1は互いに独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜15の1価炭化水素基であり、Rは互いに独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは0〜3の整数である。)で表されるアルコキシシラン
から選ばれる、少なくとも1種のケイ素含有化合物、
及び
2)(2−1)アルコキシシラン以外の金属アルコキシド、及び
(2−2)シリカ以外の、平均粒子径が1〜50nmの範囲の金属酸化物粉末
から選ばれる、ケイ素以外の金属を含む少なくとも1種の金属化合物、
を含む原料であって、成分1)及び2)のいずれか一方が酸化物であり、他方がアルコキシドである前記原料を混合又は混練して得たゾル又はゲル状物を、火炎中で溶融し球状化することを特徴とする、金属酸化物とシリカが一体化した球状複合酸化物粒子の製造方法。
【0012】
<5>
(A)熱硬化性樹脂、及び
(B)上記<1>記載の複合酸化物粒子
を含む熱硬化性樹脂組成物。
【0013】
<6>
(A)熱硬化性樹脂、及び
(B)上記<2>に記載の球状複合酸化物粒子
を含む熱硬化性樹脂組成物。
【0014】
<7>
上記<5>に記載の熱硬化性樹脂組成物で形成された発光半導体装置用リフレクター。
【0015】
<8>
上記<6>に記載の熱硬化性樹脂組成物で形成された発光半導体装置用リフレクター。
【0016】
<9>
上記<7>に記載の発光半導体装置用リフレクターに発光半導体素子を搭載した発光半導体装置。
【0017】
<10>
上記<8>に記載の発光半導体装置用リフレクターに発光半導体素子を搭載した発光半導体装置。
【0018】
<11>
上記<5>に記載の熱硬化性樹脂組成物で発光半導体素子を封止した発光半導体装置。
【0019】
<12>
上記<6>に記載の熱硬化性樹脂組成物で発光半導体素子を封止した発光半導体装置。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、光反射率が高く、かつ光が透過しにくい発光半導体装置のリフレクターとして最適な樹脂組成物、ならびに当該組成物に配合する複合粒子を提供することができる。なかでも複合粒子が球状化したものは多量に樹脂に充填することが可能となるうえ、更に、BET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカ又はアルコキシシラン類と金属アルコキシド又はナノオーダーの金属酸化物粉末の配合比を変えることで、複合粒子の屈折率を自由に制御することが出来ることから、光抜けや光反射の不具合を解決できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施例1Aで得られた複合酸化物粒子中のケイ素(Si)の電子線マイクロプローブアナライザ(EPMA)マッピング図である。
図2】実施例1Aで得られた複合酸化物粒子中のチタン(Ti)の電子線マイクロプローブアナライザ(EPMA)マッピング図である。
図3】実施例7のリフレクターを示す図である。図3aはマトリックスタイプ凹型リフレクター基板、図3bは個片化リフレクター基板にLED素子を搭載した装置の断面図、図3cはその平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下本発明について詳細に説明する。
[1)ケイ素含有化合物]
(1−1)BET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカ
本発明で使用されるBET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカとしては、代表的には、四塩化ケイ素やテトラアルコキシシランなどを高温下で噴霧燃焼させて得られるフュームドシリカ(煙霧質シリカ)等の乾式シリカ;四塩化珪素やテトラアルコキシシランを水と反応させ、加水分解及び縮合させることで得られる沈降シリカ;及びゾル‐ゲル法シリカ等の湿式シリカが挙げられる。これらは表面積の大きな微細なシリカである。
【0023】
上市されているBET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカとしては、アエロジル90、アエロジル130、アエロジル380(商品名、日本アエロジル社製)などの親水性フュームドシリカ;親水性フュームドシリカをシラン、シラザン又はシロキサン等の有機ケイ素化合物で化学的に処理したアエロジルR972、アエロジルR974(商品名、日本アエロジル社製)などの疎水性フュームドシリカであるフュームドシリカが代表的なものとして挙げられる。これらのシリカの比表面積は、通常、BET吸着法による比表面積が50m/g以上、特には、100〜400m/gと非常に大きいものである。また、これらBET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカは、通常、平均粒子径が0.1μm(100nm)以下、特に0.001〜0.05μm(1〜50nm)程度に相当する、いわゆるナノシリカと称されるものである。なお、ここで平均粒子径とは、通常、レーザー光回折法による粒度分布測定における累積質量平均径D50(又はメジアン径)等として求めることができる。
【0024】
(1−2)アルコキシシラン
本発明で使用されるアルコキシシランは下記一般式(1)で表される。
Si(OR4−a (1)
(式中、R1は互いに独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜15の1価炭化水素基であり、Rは互いに独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは0〜3の整数である。)
【0025】
上記Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;及び2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基等のアラルキル基が挙げられる。これらの中では、原料の入手の容易さからメチル基が好ましい。
【0026】
上記Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。これらの中では、原料の入手の容易さからメチル基が好ましい。
【0027】
aは0〜2であるのが好ましく、更に0又は1、特に0であるのが好ましい。
【0028】
上市されている上記一般式(1)で表されるアルコキシシランとしては、信越化学工業(株)製の商品名:KBM-04のテトラメトキシシラン、KBE-04のテトラエトキシシラン、KBM-13のメチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0029】
[2)金属化合物]
成分2)の金属化合物の金属はケイ素以外の金属である。
(2−1)金属アルコキシド
本発明で使用される金属アルコキシドとしては、金属アルコキシドを構成する金属が、チタン、アルミニウム、タンタルおよびジルコニウムから選択された少なくとも1つの金属であるものが好ましい。該金属アルコキシドとしては、室温で液状であるものが好ましい。具体的な金属アルコキシドとしては、テトライソプロポキシチタン、トリイソプロポキシアルミニウム(アルミニウムイソプロポキド)、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、ペンタエトキシタンタル(タンタルペンタエトキシド)等が例示できるが、これらに限定されない。これらの中で、室温で液状であるテトライソプロポキシチタンが好ましい。本発明において、金属アルコキシドは、1種類で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
【0030】
(2−2)ナノオーダーの金属酸化物粉末
本発明で使用される、シリカ以外のナノオーダーの金属酸化物粉末としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(フュームドアルミナ)、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの酸化物が挙げられる。なお、ナノオーダーとは、平均粒子径が1〜50nm(0.001〜0.05μm)の範囲の粒子であることをいう。ここで平均粒子径とは、通常、レーザー光回折法による粒度分布測定における累積質量平均径D50(又はメジアン径)等として求めることができる。
【0031】
ここで用いる二酸化チタンとしては、石原産業(株)製の商品名:CR50、CR80、R820、堺化学(株)製の商品名:R62N、GTR100、D918、R39、日本アエロジル(株)製の商品名:AEROXIDE TiO2P25などの、平均粒子径が25nm程度の微細なTiO粒子が挙げられる。ルチル型及びアナターゼ型のいずれの二酸化チタンも使用可能である。また、酸化亜鉛としてはテイカ(株)製の商品名MZ306X、MZ506Xのような、平均粒子径が25nmや35nmの微細な酸化物粉末が挙げられる。フュームドアルミナとしてはキャボット社製の商品名:SpectrAl 100などが挙げられる。
【0032】
金属酸化物粉末としては、上記のものを主に使用することが好ましいが、水酸化物など酸化物以外のものも、本発明の効果を損なわない範囲で併用することもできる。
【0033】
[複合酸化物粒子の製造方法]
本発明の複合酸化物粒子(以下、本発明の複合粒子ともいう)を製造するには、例えば、まず、成分1)のBET比表面積が50m/g以上の微粉末シリカ、又はアルコキシシラン類と、成分2)のアルコキシシラン以外の、好ましくは液状の金属アルコキシド、又はシリカ以外のナノオーダーの金属酸化物粉末(ただし、1)又は2)のいずれか一方が固体の酸化物であり、他方が液体のアルコキシド(アルコキシシランを含む)であるのが好ましい)とをミキサーなどの高速混合装置で均一にゾル又はゲル状物になるまで混合する。その後、ゾル又はゲル状物となった混合物をセラミック容器などの耐熱容器に入れ、300℃以上、好ましくは400℃以上、更に好ましくは600℃以上の高温で焼結処理を行うことで、均一な焼結体を製造することが出来る。この焼結体をボールミルなどの粉砕装置で微粉になるまで粉砕することで、二種以上の酸化物(即ち、少なくとも1種は二酸化ケイ素、その他は1種以上のケイ素以外の金属の酸化物)が均一に分散し焼結した複合酸化物粉末を得ることが出来る。
【0034】
球状の複合酸化物粉末の製造方法は種々考えられるが、例えば上記したような焼結と粉砕により得られる焼結微粉末を、火炎中、高温で溶融球状化することで、球状の複合酸化物粉末を得ることが出来る。
【0035】
簡便な方法としては、上記成分1)及び2)を、ミキサーなどの高速混合装置で均一にゾル又はゲル状物を製造し、これを火炎中、高温で溶融球状化することにより球状の複合酸化物粉末を得ることも出来る。
溶融球状化は、上記焼結微粉末又は上記ゾル又はゲル状物を、1800℃以上の火炎中で溶融させることにより行われる。この温度は、特に2000℃以上が望ましい。
【0036】
[複合酸化物粒子]
本発明の複合酸化物粒子は、シリカ(SiO)の含有量が10〜99質量%、好ましくは10〜90質量%、更に好ましくは15〜80質量%、特に30〜80質量%、他の酸化物が1〜90質量%、好ましくは10〜90質量%、更に好ましくは20〜85質量%、特に20〜70質量%程度のものが望ましい。特に、シリカ含有量が30〜80質量%の場合、安定した特性の複合酸化物が得られることから特に望ましい。
シリカ含有量が10質量%未満では他の酸化物とのバインダー効果が乏しく、また99質量%を超えると本発明の複合酸化物粒子特有の効果が得られないことがある。
【0037】
複合粒子の粒度は、LED用リフレクター材料の充填材として使用する場合は、最大粒径は150μm以下で平均粒径が5〜30μmのものが望ましい。なかでも最大粒径は100μm以下、更に望ましくは75μm以下である。該複合酸化物粒子の形状は、球状であると、多量に樹脂に充填できることから望ましいが、破砕形状でも上記粒度のものであれば、なんら問題なく使用できる。また、球状と破砕形状のものを併用しても構わない。なお、ここで平均粒径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における累積質量平均径D50(又はメジアン径)として求めたものである。
【0038】
[樹脂組成物]
本発明の複合粒子を配合する樹脂としては、リフレクター材料としての用途を考慮すると、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン・エポキシハイブリッド樹脂、シアネート樹脂などの熱硬化性樹脂や、ポリフタル酸アミドなどの熱可塑性樹脂が好ましい樹脂として挙げられる。特に熱硬化性シリコーン樹脂が好ましい。該組成物は、必要に応じて添加剤、例えば硬化触媒、離型剤、カップリング剤等、を含んでもよい。
【0039】
本発明の複合粒子の配合量は、上記したような樹脂100質量部に対し、本発明の複合粒子を50〜1200質量部、特に100〜1000質量部とすることが好ましい。
【0040】
[リフレクター]
本発明のリフレクターは、本発明の樹脂組成物以外に従来公知の結晶性シリカ、溶融シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、ガラス繊維、カーボンファイバー、窒化アルミ、酸化マグネシウム、クリストバライトなどをリフレクターや封止剤の特性を損なわない範囲で配合することができる。
【0041】
また、リフレクター用の着色材としては、酸化チタン、アルミニウム、酸化亜鉛、カーボンブラック、など公知の材料が使用可能である。酸化チタンを含有する本発明の複合粒子を使用した場合は白色顔料を使用する必要はないが、より白色度を上げたいような場合は、更に酸化チタンを単独で加えても良い。着色材の添加量としては樹脂100質量%に対し、0.5質量%〜20質量%とすることが好ましい。
【0042】
本発明の発光半導体装置用リフレクターは、本発明の樹脂組成物を、銀メッキした銅のリードフレーム上に、トランスファー成形やインジェクション成形などで成形することで製造することが出来る。
【0043】
[発光半導体装置]
本発明の複合粒子を発光半導体素子の封止剤(即ち、封止用樹脂組成物)中の充填材として使用する場合は、透明なシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン・エポキシ混成樹脂などの樹脂100質量%に対し、0.1〜500質量%、望ましくは0.5質量%〜300質量%の量で用いることが好ましい。
【0044】
本発明の複合粒子を充填した樹脂組成物は硬化後できるだけ透明である必要があることから、複合粒子の屈折率は硬化した樹脂の屈折率に近いものが望ましい。そのため、封止剤の充填材として使用する複合粒子はシリカと組み合わせる無機質粒子の比率を変化させることで、屈折率を調整することが好ましい。
【0045】
例えば、屈折率が1.53程度のシリコーン樹脂に配合する複合粒子の場合、微粉末シリカ100質量部と微粉末アルミナ100質量部とを均一に混合し、焼結及び/又は火炎中で溶融した破砕状及び/又球状の微粉末複合酸化物が、透明性や放熱性の面から望ましい。
【0046】
上記封止剤がシリコーン樹脂を含む封止用樹脂組成物である場合には、本発明の複合粒子以外に、YAGなどの蛍光体やチキソコントロールのために微粉末のアルミナやシリカが充填されていてもよい。
【0047】
発光半導体素子の封止方法としては、本発明の複合粒子を含んだシリコーン樹脂組成物を、発光半導体素子が搭載したリフレクターの凹部に、ディスペンサーなどの吐出装置を用いて滴下し、100℃以上の温度で1〜4時間ほど加熱することで硬化封止する方法が挙げられる。
【実施例】
【0048】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。使用原料は以下の通りである。
1)親水性フュームドシリカ(SiO2):日本アエロジル(株)製、品名 Aerosil 380、比表面積約380m/g
2)疎水性フュームドシリカ(SiO2):日本アエロジル(株)製、品名 Aerosil R-812、室温で固体
3)テトラメトキシシラン(Si(OCH3)4):信越化学工業(株)製、品名 KBM-04、室温で液体
4)テトライソプロポキシチタン(Ti(O-i-C3H7)4):東京化成工業(株)製、室温で液体
5)アルミニウムイソプロポキシド(Al(O-i-C3H7)3):東京化成工業(株)製、室温で固体
6)フュームド混合酸化物(シリカとアルミナの物理的混合物、SiO2/Al2O3):日本アエロジル(株)製、品名 Aerosil MOX 84、室温で固体
7)親水性フュームド金属酸化物(TiO2):日本アエロジル(株)製、品名 AEROXIDE TiO2 P25、室温で固体
8)親水性フュームドアルミナ(Al2O3):日本アエロジル(株)製、品名 AEROXIDE Alu C、室温で固体
9)ヒュームドアルミナ(Al2O3):キャボット社製、品名 SpectrAl 100、室温で固体
10)二酸化チタン(TiO2):石原産業(株)社製 品名 CR-60、室温で固体
【0049】
実施例1
表1に示されるように、フュームドシリカ(SiO2)(日本アエロジル社製、Aerosil 380)と、テトライソプロポキシチタン(Ti(O-i-C3H7)4)(東京化成工業(株)製)又は/及びアルミニウムイソプロポキシド(Al(O-i-C3H7)3)(東京化成工業(株)製)とを、攪拌装置で均一になるまで混合することで粘土状の混合物を製造した。この混合物を400℃、600℃又は800℃のマッフル炉にいれて5時間熱処理行った後、室温まで冷却することで焼結物を得た。
【0050】
【表1】
【0051】
実施例1A〜1Fの800℃で焼成しガラス化したブロックを粗割りした後、ボールミルで粉砕することで破砕状の複合酸化物粒子を製造した。この粉末粒子の分布状況を分析したところ、アルミニウム元素やチタン元素が均一な分布で存在した。粉砕した粒子の粒度分布を下記表2に示す。なお、粒度分布はレーザー回折式粒度分布測定装置(日機装(株)製「MicrotracHRA(X-100)」)により質量基準で求めた。表2中の数値は、質量%を示す。
【0052】
【表2】
【0053】
比較例1
フュームドシリカ(SiO2)(日本アエロジル社製、Aerosil 380)50質量部、テトライソプロポキシチタン(Ti(O-i-C3H7)4)(東京化成工業(株)製)50質量部を攪拌装置で均一になるまで混合することで、粘土状の混合物を製造した。この混合物を200℃マッフル炉にいれて5時間熱処理行った後、室温まで冷却した。得られた製品は全く焼結されていないもので、容易に手で擦ると崩れる粉体であった。
【0054】
実施例2
表3に示されるように、テトラメトキシシラン(Si(OCH3)4)(信越化学工業(株)製、品名KBM-04)と、親水性フュームド金属酸化物(TiO2)(日本アエロジル(株)製、品名 AEROXIDE TiO2 P25)又は/及びヒュームドアルミナ(Al2O3)(キャボット社製、品名 SpectrAl 100)とを攪拌装置で均一になるまで混合することで粘土状の混合物を製造した。この混合物を400℃、600℃又は800℃のマッフル炉にいれて5時間熱処理行った後、室温まで冷却することで焼結物を得た。
【0055】
【表3】
【0056】
実施例2A〜2Fの800℃で焼成しガラス化したブロックを粗割りした後、ボールミルで粉砕することで、破砕状の複合酸化物粒子2A−2Fを製造した。この粉末粒子の分布状況を分析したところ、アルミニウム元素やチタン元素が均一な分布で存在した。粉砕した粒子の粒度分布を表4に示す。なお、粒度分布はレーザー回折式粒度分布測定装置(日機装(株)製「MicrotracHRA(X-100)」)により質量基準で求めた。表4中の数値は、質量%を示す。
【0057】
【表4】
【0058】
比較例2
テトラメトキシシラン(Si(OCH3)4)(信越化学工業(株)製 品名KBM-04)50質量部及び二酸化チタン(TiO2)(石原産業(株)社製 品名 CR-60)50質量部を攪拌装置で均一になるまで混合することで粘土状の混合物を製造した。この混合物を200℃マッフル炉にいれて5時間熱処理行った後、室温まで冷却した。得られた製品は全く焼結しておらず、手で擦ると容易に崩れる粉体であった。
【0059】
実施例3
実施例1A〜1Fにおいて、400℃で焼成して得た複合酸化物を、微粉になるまでボールミルで粉砕し、粉砕した粉末を篩で粒度が50μm以下になるように調整した。この粉末を2000℃の火炎中に降らせることで溶融させ、冷却することで球状の複合酸化物3A〜3Fを製造した。この複合酸化物は形状が球状で均一な組成分布からなる粒子であった。複合酸化物の粒度分布を表5に示す。表5中の数値は、質量%を示す。
実施例1Aにおいて、400℃で焼成して得られた複合酸化物のケイ素(Si)及びチタン(Ti)の電子線マイクロプローブアナライザ(EPMA)マッピング図を、それぞれ図1及び図2に示す。
【0060】
【表5】
【0061】
実施例4
表6で示される配合割合の原料(混合微粉末)を、少量の水の存在下、造粒装置で造粒させた。得られた造粒粉末を2000℃の火炎中に降らせることで溶融させて、球状の複合酸化物粒子4A〜4Dを得た。得られた複合粒子の粒度分布を表7に示した。
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
以下の合成例、実施例及び比較例で使用した各成分を以下に示す。
尚、以下において重量平均分子量は下記測定条件により測定されたものである。
展開溶媒:テトラヒドロフラン
流量:0.35mL/min
検出器:RI
カラム:TSK−GEL Hタイプ(東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:5μL
【0065】
(A)オルガノポリシロキサンの合成
[合成例1]
メチルトリクロロシラン100質量部及びトルエン200質量部を1Lのフラスコに入れ、これに氷冷下で水8質量部及びイソプロピルアルコール60質量部の混合液を、内温−5〜0℃で5〜20hrかけて液中滴下した。その後、得られた混合物を加熱して、還流温度で20分間撹拌した。それから該混合物を室温まで冷却し、水12質量部を30℃以下、30分間で滴下し、20分間撹拌した。これに更に水25質量部を滴下後、40〜45℃で60分間撹拌した。その後、得られた混合物に水200部を加えて有機層を分離した。この有機層を中性になるまで洗浄し、その後、共沸脱水、濾過、減圧ストリップをすることにより、下記平均式(A−1)で示される無色透明の固体(融点76℃、重量平均分子量3,060)36.0質量部の熱硬化性オルガノポリシロキサン(A)を得た。
(CH1.0Si(OC0.07(OH)0.101.4 (A−1)
【0066】
実施例5
合成例1で製造した(A)オルガノポリシロキサン100質量部、(B)実施例3Aで製造した球状複合酸化物粒子750質量部、下記の(C)硬化触媒2質量部、(D)離型剤2質量部、及び(E)カップリング剤0.5部を予備混合し、連続混練装置で混練することで、白色の熱硬化性シリコーン樹脂組成物を製造した。
(C)硬化触媒
安息香酸亜鉛(和光純薬工業(株)製)
(D)離型剤
ステアリン酸カルシウム(和光純薬工業(株)製)
(E)カップリング剤
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製 品名 KBM−803)
【0067】
比較例3
合成例1で製造した(A)オルガノポリシロキサン100質量部、(B)平均粒径13μmの溶融球状シリカ((株)龍森 製、品名:CS-6103 53C2)630質量部と酸化チタン(石原産業(株)製、品名:CR-95)120質量部との混合酸化物、(C)上記の硬化触媒2質量部、(D)上記の離型剤2質量部、及び(E)上記のカップリング剤0.5部を連続混練装置で混練することで、白色の熱硬化性シリコーン樹脂組成物を製造した。
【0068】
実施例5と比較例3の組成物につき、以下の諸特性を測定した。結果を表8に示す。成型はすべてトランスファー成型機で行った。
【0069】
<スパイラルフロー値>
EMMI規格に準じた金型を使用して、成型温度175℃、成型圧力6.9N/mm、成形時間120秒の条件で行った。
<溶融粘度>
降下式フローテスターを用い、25kgfの加圧下、直径1mmのノズルを用い、温度175℃で粘度を測定した。
<曲げ強度及び曲げ弾性率>
JIS−K6911規格に準じた金型を使用して、成型温度175℃、成型圧力6.9N/mm、成形時間120秒の条件で成形し、その後180℃で4時間ポストキュアした試験片を室温で曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。
<光反射率及び光透過率>
成型温度175℃、成型圧力6.9N/mm、成形時間120秒の条件で、1辺50mm、厚さ0.35mmの正方形の硬化物を作成し、エス・デイ・ジー(株)製X-rite8200を使用して450nmの光反射率及び光透過率を測定した。
【0070】
【表8】
【0071】
表8から、本発明により製造した複合酸化物粒子を使用することで、樹脂組成物の硬化物を、機械強度などの特性を維持したまま、光特性、特に光透過率を向上させることができることがわかった。
【0072】
実施例6
(リフレクターの成形と物性)
実施例5及び比較例3で製造した樹脂組成物、及び全面銀メッキした銅リードフレーム102を用い、図3のマトリックスタイプの凹型リフレクター10(表面銀メッキした銅基板上に封止剤の厚み1mmで縦38mm、横16mmで成形)を、下記の成形条件でトランスファー成形し作製した。
【0073】
成形条件は下記の通りである。
成形温度:175℃
成形圧力:70kg/cm
成形時間:120秒
更にポストキュアを180℃で4時間行った。
【0074】
<反り測定>
反りはポストキュアした上記形状の成形リフレクターを樹脂側で対角線の二方向で測定し、平均値で示した。その結果、実施例5で製造した樹脂組成物では反りは250μmであるのに対し、比較例3で製造した樹脂組成物では510μmとなり、本発明の複合酸化物の使用は、樹脂組成物の成形物のそり特性にも有効であることがわかった。
【0075】
実施例7
実施例5及び比較例3の樹脂組成物を用いて成形したマトリックスタイプのリフレクター10の、各リフレクター100の凹状底辺に露出したリードフレーム102上に、青色LED素子104を、シリコーンダイボンド剤105(品名:LPS632D、信越化学(株)製)で接着固定し、金線103で、もう一方のリード部とLED素子電極を電気的に接続した。その後、シリコーン封止剤(LPS380:信越化学(株)製)106を、LED素子104が配置された凹部開口部内にそれぞれ注入し、120℃で1時間、更に150℃で1時間硬化させて、LED素子104を封止した。
このマトリックスタイプのリフレクターをダイシングすることで個片化した。これら個片型した実施例5及び比較例3の樹脂組成物を成形したリフレクターで組み立てたLED装置を5個用い、コニカミノルタ(株)製CS−2000Aを用いて輝度を測定した。実施例5の樹脂組成物を成形したリフレクターを用いたLEDの輝度を100とした場合、比較例3の樹脂組成物で作製したLEDの輝度は92と低下していた。また、LEDパッケージの側面から発光しているLEDを見ると比較例3の樹脂組成物で作製したリフレクターを用いたものは光が漏れていた。
【符号の説明】
【0076】
10:凹型リフレクター基板
100:個片化した凹型リフレクター基板
101:樹脂組成物
102:リードフレーム
103:金線
104:LED素子
105:ダイボンド剤
106:透明封止樹脂
図1
図2
図3