特許第6182222号(P6182222)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6182222
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】冷蔵生麺類とその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/109 20160101AFI20170807BHJP
【FI】
   A23L7/109 C
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-561106(P2015-561106)
(86)(22)【出願日】2014年2月6日
(86)【国際出願番号】JP2014052785
(87)【国際公開番号】WO2015118647
(87)【国際公開日】20150813
【審査請求日】2016年10月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】398012306
【氏名又は名称】日清フーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077562
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 登志雄
(74)【代理人】
【識別番号】100096736
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100117156
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 正樹
(74)【代理人】
【識別番号】100111028
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 博人
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 武紀
(72)【発明者】
【氏名】入江 謙太朗
(72)【発明者】
【氏名】菅 洋平
(72)【発明者】
【氏名】小泉 典夫
(72)【発明者】
【氏名】味谷 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】吉田 亜彦
【審査官】 森井 文緒
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−83610(JP,A)
【文献】 特開平11−290010(JP,A)
【文献】 特開平7−8194(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3081969(JP,U)
【文献】 特開2002−335893(JP,A)
【文献】 特開平5−268896(JP,A)
【文献】 特開2012−44981(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/157309(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/094724(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/171930(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 7/109
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料粉100質量部に対してアルギン酸を0.01〜0.5質量部含有する生地を80kgf/cm2〜200kgf/cm2の圧力で押出製麺して得られた生麺類を、チルド温度帯まで冷却する工程を含む、冷蔵生麺類の製造方法。
【請求項2】
原料粉100質量部に対してアルギン酸を0.01〜0.5質量部含有する生地を80kgf/cm2〜200kgf/cm2の圧力で押出製麺して得られた生麺類を、チルド温度帯で冷蔵保存する工程を含む、生麺類の保存方法。
【請求項3】
原料粉100質量部に対してアルギン酸を0.01〜0.5質量部含有する生地を80kgf/cm2〜200kgf/cm2の圧力で押出製麺して得られた生麺類を、チルド温度帯で冷蔵保存する工程を含む、生麺類の品質劣化防止方法。
【請求項4】
生麺類を、ソースと共にチルド温度帯で冷蔵するものである、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記生地が原料粉100質量部に対して20〜35質量部の練り水を加えて混練して得られたものである、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記押出製麺を−200mmHg〜真空下で行う、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵保存によっても品質低下が少ない生麺類に関する。より詳細には、本発明は、冷蔵保存での経時劣化耐性に優れており、保存後に調理しても、製造後すぐに茹でた麺のような良好な食感を維持できる生麺類に関する。
【背景技術】
【0002】
生麺又は生麺を茹で調理後に冷蔵保存することにより製造される麺類は、茹で調理に乾麺ほどの長時間を要せず短時間に調理可能で、かつ、独特の良好な風味と食感とを有することから、家庭や外食産業で好適に用いられている。
【0003】
一方で、生麺は、製造後すぐに茹でて喫食する場合には良好な食感が得られるが、製造後又は茹でた後は、比較的短時間の間に硬さや弾力を失い食感が低下する。生麺や茹でた生麺をチルド温度帯で冷蔵保存した場合でも、喫食のために再加熱することにより、麺が軟らかくなり且つコシを失って、食感が低下する。さらに、これらの麺類を再加熱後放置しておくと、食感の低下が進み、喫食に適さないものとなる。また、従来の冷蔵保存した麺類は、汁、たれ、ソース、ふりかけ等をかけた状態で置いておくと、麺が当該汁やソース等を吸収することにより、麺の外観が劣化することがあった。したがって、従来の冷蔵保存した麺類の品質は十分満足できるものではなかった。
【0004】
茹でた生麺の経時的な食感の低下を防止する方法が知られている。特許文献1には、アルギン酸等の増粘剤を0.01〜3重量%配合して製麺し、茹で調理後に冷凍する、解凍後に食感の優れた冷凍麺類が開示されている。特許文献2には、麺類にアルギン酸を配合することにより、当該麺類の加熱殺菌処理に伴う食感の低下を防止できることが開示されている。特許文献3には、小麦粉、アルギン酸、アルカリ剤、及び活性グルテンや化工澱粉等を配合して得た生麺線を、α化後にpH調整して冷蔵または常温保存した場合、再調理時にも麺線のほぐれが良く、ちぢれが少なく、且つ再調理した麺線が、茹であげ直後と同様の粘りがあり弾力性と硬さのバランスのとれた食感を維持できることが開示されている。しかしながら、これらの麺には、調理条件や保存条件によっては、アルギン酸に由来する特有の硬い食感を呈する場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−219823号公報
【特許文献2】特開平5−15331号公報
【特許文献3】特開2000−83610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、従来の生麺またはその茹で麺は、保存用の麺としては満足できるものではなかった。そのため、冷蔵して長期保存が可能で、且つ保存中の経時劣化耐性に優れており、保存後に調理すると、茹でたての麺のような食感を長時間維持することができる生麺類が所望されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく種々研究を重ねた結果、アルギン酸を特定量で含有する生地を高圧力で押出製麺して得られた生麺を茹で調理せずに冷蔵保存すると、そのまま生麺の品質を維持した状態で、長期間チルド温度帯で冷蔵保存可能であること、また保存後の麺を調理すれば、製造後すぐに茹でた麺のような良好な食感を長時間維持することができる生麺が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、原料粉100質量部に対してアルギン酸を0.01〜0.5質量部含有する生地を80kgf/cm2〜200kgf/cm2の圧力で押出製麺して得られた生麺類を、チルド温度帯まで冷却する工程を含む、冷蔵生麺類の製造方法を提供する。
また本発明は、原料粉100質量部に対してアルギン酸を0.01〜0.5質量部含有する生地を80kgf/cm2〜200kgf/cm2の圧力で押出製麺して得られた生麺類を、チルド温度帯で冷蔵保存する工程を含む、生麺類の保存方法を提供する。
また本発明は、原料粉100質量部に対してアルギン酸を0.01〜0.5質量部含有する生地を80kgf/cm2〜200kgf/cm2の圧力で押出製麺して得られた生麺類を、チルド温度帯で冷蔵保存する工程を含む、生麺類の品質劣化防止方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によって得られた生麺類は、チルド温度帯で長期冷蔵保存が可能である。また当該生麺類は、保存中及び調理後の経時劣化耐性に優れており、長期冷蔵保存後であっても、調理すれば、製造後すぐに茹でた麺のような硬さと弾力のある食感を有する。さらに当該生麺類においては、ソースと接した状態で冷蔵保存しても、保存中に麺にソースが染み込むことによる外観や食感の劣化が防止される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の方法において使用される生麺類とは、乾燥工程及び茹で又は蒸し調理工程を経ないで製造された麺類であればよく、その種類や形状は特に限定されない。例えば、上記生麺類としては、マカロニ、スパゲティ等のパスタ、うどん、ひやむぎ、そうめん、平めん、日本蕎麦、中華麺、ビーフン、麺皮類(餃子、焼売、春巻き、ワンタンの皮、ピザ生地等)等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0011】
上記生麺類用の生地は、原料粉に練り水を加えて混練して得られた麺生地であり得る。当該原料粉としては、通常麺用粉として使用されている粉であれば特に制限されず、例えば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム小麦粉、デュラムセモリナ、うどん粉等の小麦粉が挙げられる。上記原料粉は、単独で用いてもよいが、二種以上を混合して用いてもよい。
【0012】
上記原料粉は、上記小麦粉に加えて、通常麺に配合され得るその他の成分、例えば、グルテン、澱粉類、上述した小麦粉以外の穀粉類、卵、乳化剤、粘度調整剤、調味料、pH調整剤、日持ち向上剤、保存料等を配合してもよい。上記生地における当該その他の成分の含有量としては、原料粉100質量部中、30質量部以下であることが好ましい。
【0013】
上記生麺類用の生地はさらに、アルギン酸を含有する。当該アルギン酸を生地に含有させるためには、アルギン酸、アルギン酸塩、及びアルギン酸のエステルからなる群より選択されるいずれか1種以上を生地材料に添加すればよい。当該アルギン酸塩としては、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム等の1価塩;アルギン酸カルシウム等の2価塩;アルギン酸アンモニウム等の塩基性塩が挙げられる。当該アルギン酸のエステルとしては、アルギン酸プロピレングリコールエステル等が挙げられる。
【0014】
上記生地における上記アルギン酸の含有量は、原料粉100質量部に対して、0.01〜0.5質量部であればよいが、好ましくは0.05〜0.2質量部であり得る。アルギン酸の含有量が0.01質量部未満であると、冷蔵保存後に調理された生麺類が、時間経過とともにのびた麺のような軟らかくコシのない食感になる。他方、アルギン酸の含有量が0.5質量部を超えると、麺が、硬くなって食感が悪くなる。
【0015】
上記生地にアルギン酸を添加する際に、アルカリ剤を一緒に加えると、生地へのアルギン酸の分散性が向上するため好ましい。アルカリ剤としては、かん水、リン酸ナトリウム、焼成カルシウム等が好ましい例として挙げられるが、これらに限定されない。上記生地における当該アルカリ剤の含有量は、原料粉100質量部に対して、0.01〜0.5質量部、好ましくは0.05〜0.2質量部である。
【0016】
上記生地は、上記原料粉と、粉状の上記アルギン酸と、必要に応じて上記アルカリ剤とを混合した後、練り水を加えて混捏することによって製造することができる。あるいは、上記生地は、上記アルギン酸および必要に応じて上記アルカリ剤を、あらかじめ水、かん水等に溶いて水溶液を調製し、当該水溶液を、練り水と一緒又は別途に原料粉やその他の成分に加え、混捏することによって製造することができる。
【0017】
上記練り水としては、水、食塩水、かん水など、通常の製麺に用いるいずれの水も使用することができる。練り水の添加量は、得られた生地が後述する高い押出し圧にかけられることを考慮すると、原料粉100質量部に対して20〜35質量部が好ましく、23〜32質量部がより好ましい。練り水の添加量が20質量部未満であると、押出した麺線が硬く崩れやすくなり、他方35質量部を超えると、得られた生麺類の経時劣化耐性が低下する。なお、上記アルギン酸を水溶液として加える場合、練り水とアルギン酸水溶液との合計量が、上記の練り水の添加量となるよう調製すればよい。
【0018】
本発明において使用される生麺類は、上記生地を、80kgf/cm〜200kgf/cm、好ましくは120〜160kgf/cmの圧力で押出製麺することによって製造することができる。
【0019】
従来の一般的な生麺類の製法においては、麺の乾燥を行う必要がないことから、また麺の硬すぎずモチモチとした食感が損なわれないようにするため、高い圧力をかけて製麺されることはなかった。従来の生麺類の製法では、麺生地にかける圧力は、圧延製麺ではほぼ0kgf/cm、また押出製麺でも20kgf/cm程度であった。
【0020】
一方、本発明に使用される生麺類を製造するための上記押出し圧力80kgf/cm〜200kgf/cmは、乾麺製造の際に通常使用されている押出し圧(70〜160kgf/cm程度)と同等又はそれ以上であり、生麺類の押出し圧としては極めて高い圧力である。上記押出圧力が80kgf/cm未満であると、冷蔵保存後に調理された生麺類が、時間経過とともにのびた麺のような軟らかくコシのない食感になる。他方、押出圧力が200kgf/cmを超えると、麺が、硬くなって食感が悪くなる。
【0021】
本発明に使用される生麺類は、そばや乾パスタ等の麺の製造に用いられる押出製麺機等を用いて上述の圧力下で生地を押出製麺することによって、製造することができる。押出製麺の際に、麺生地を減圧条件にして押出しを行うと、製造された麺の耐久性が向上するため好ましい。減圧度は−200mmHg〜真空、好ましくは−400〜−750mmHgであり得る。
【0022】
製造する生麺類の形状は特に限定されない。例えば、麺生地を高圧で押出して麺帯とした後、常法により圧延、切り出し等により麺線等の所望の形状としてもよく、又は適当な形状の孔を有するダイスから所望の形状の麺類を高圧で押出成型してもよい。
【0023】
本発明の方法において、上述の手順で得られた生麺類は、乾燥工程や、茹で又は蒸し等の加熱調理の工程を経ることなく、そのままチルド温度帯まで冷却されて、冷蔵生麺類となる。あるいは、上述の手順で得られた生麺類は、チルド温度帯で冷蔵保存される。本明細書において、「チルド温度帯」とは、平均温度が0℃〜10℃の範囲内にある温度条件をいい、「麺類をチルド温度帯まで冷却」とは、麺類を、品温が上記チルド温度帯になるよう冷却することをいい、「チルド温度帯での冷蔵保存」とは、上記チルド温度帯での保存をいう。なお、「チルド温度帯」には、冷蔵装置の稼働状況や、本発明の生麺類の移送時、搬入・搬出時などの作業中における、一時的な上記温度からの逸脱(一般的には、品温として±2℃程度)も含まれるものとする。したがって、本明細書において「チルド温度帯での冷蔵保存」とはまた、品温が−2℃〜+12℃に維持される温度条件下での保存であり得る。
【0024】
本発明の方法における、生麺類のチルド温度帯への冷却処理、及びチルド温度帯での冷蔵保存処理には、麺類に対して通常行われるチルド温度帯での冷蔵処理を採用することができる。例えば、上記の手順で製造した生麺類をそのまま、必要に応じて所定の分量、例えば一人分として150〜300g取り分け、トレイ等に盛り付けた後、上記チルド温度帯に維持された冷蔵庫で保存すればよい。本発明の冷蔵生麺類は、従来の冷蔵麺類の保存可能期間、例えば1日〜2週間程度、その品質が劣化することなく良好な外観と食感を維持したまま冷蔵保存することができる。
【0025】
上記冷蔵処理では、生麺類はソース類と接した状態で冷蔵処理されてもよい。例えば、上述のように製造した麺類をトレイ等に取り分けた後、ソース類をかけて冷蔵処理してもよく、生麺類を容器に充填されたソース類に絡めるか浸漬した後冷蔵処理してもよく、また加熱時に溶解するよう固形化されたソース類に生麺類を積層した状態で冷蔵処理してもよい。生麺類をソースと接した状態で冷蔵保存することにより、電子レンジや湯せん等の簡便な調理で喫食可能な麺類を提供することができる。
【0026】
上記ソース類としては、麺類の種類や消費者の嗜好に応じて、任意のソース類が用いられ得る。例えば、マカロニやスパゲッティ等のパスタに対してはミートソース、ナポリタンソース、アラビアータソース等のトマト系ソース、カルボナーラソース等のホワイト系ソース、ペペロンチーノソース等のオイル系ソース、ブラウン系ソース等が挙げられ;うどん、ひやむぎ、そうめん、日本蕎麦等に対してはめんつゆ、だし汁、カレーソース等が挙げられ;中華麺、ビーフン等に対しては中華スープ、醤等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
上述したソース類は、液状、半固形、ゾル状、ゲル状、ゼリー状、固体、フレーク状、顆粒、粉末、ブロック状など任意の形態であり得る。例えば上記ソース類は、液体でもよいが、ゲル状のソースであってもよい。さらに、当該ソース類には、野菜類、キノコ類、肉類、魚介類、卵類、香辛料等の具材が適宜含まれていてもよい。
【実施例】
【0028】
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
【0029】
(製造例1〜8)
デュラムセモリナ100質量部に対してアルギン酸を下記表1に記載の量で混合し、さらに水26質量部を加え、混練して麺生地とした。該生地を、パスタ製造機を用いて、−600mmHgの減圧条件下、120kgf/cmの圧力条件で押出製麺し、8種類の生スパゲティ(太さ1.8mm)を得た。得られた生スパゲティを200gずつ小分けし、約5℃に冷却して製造例1〜8の生スパゲティを製造した。
【0030】
(試験例1)
製造例1〜8の生スパゲティを、トレイから外してポリプロピレン製の袋に包装し、5℃の冷蔵庫で保存した。4日後、冷蔵した生スパゲティを袋から取り出し、熱湯で5分間茹で調理し、茹でスパゲティを製造した。茹でスパゲティを各製造例ごとに100gずつ2つの皿に取り分け、片方はそのまま、もう片方は市販の缶詰ミートソース(日清フーズ製)50gをのせた。これらの茹でスパゲティについて、茹でた後粗熱を取った直後及び室温で4時間経過後に喫食し、その食感を調べた。別に、製造例1〜8と同様にして生スパゲティを製造し、すぐに熱湯で5分間茹で調理して茹でスパゲティを製造した。これを上記と同様にそのままの状態とミートソースをのせたものについてその食感を調べた。生スパゲティの製造直後(非冷蔵品)と4日間冷蔵保存後(冷蔵品)との比較、および4日間冷蔵保存生スパゲティの茹でた直後(茹で直後)と茹でた後4時間室温経過後(4時間経過後)との比較により、食感を評価した。評価は、10名のパネルにより表2及び3記載の評価基準に従って行い、平均点を求めた。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
製造例9〜14
スパゲティ製造時の押出し圧力を表4記載のように変更した以外は、製造例5と同様の手順で、製造例9〜14の生スパゲティを製造した。
【0035】
(試験例2)
製造例9〜14の生スパゲティを、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表4に示す。なお、表4には製造例5の結果を再掲する。
【0036】
【表4】
【0037】
製造例15〜19
麺生地の混練の際に加える水の量を表5記載のように変更した以外は、製造例5と同様の手順で、製造例15〜19の生スパゲティを製造した。
【0038】
(試験例3)
製造例15〜19の生スパゲティを、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表5に示す。なお、表5には製造例5の結果を再掲する。
【0039】
【表5】
【0040】
製造例20〜23
押出製麺の際の減圧条件を表6記載のように変更した以外は、製造例5と同様の手順で、製造例20〜23の生スパゲッティを製造した。
【0041】
(試験例4)
製造例20〜23の生スパゲティを、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表6に示す。なお、表6には製造例5の結果を再掲する。
【0042】
【表6】