(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6183441
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】酸性ガス処理剤および酸性ガス処理方法
(51)【国際特許分類】
B01D 53/40 20060101AFI20170814BHJP
B01D 53/50 20060101ALI20170814BHJP
B01D 53/68 20060101ALI20170814BHJP
C01D 7/42 20060101ALN20170814BHJP
【FI】
B01D53/40ZAB
B01D53/50 100
B01D53/68 100
!C01D7/42
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-228838(P2015-228838)
(22)【出願日】2015年11月24日
(65)【公開番号】特開2017-94266(P2017-94266A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2016年9月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001063
【氏名又は名称】栗田工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086911
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100144967
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】村田 裕之
【審査官】
岡田 三恵
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−035547(JP,A)
【文献】
特開2008−068251(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/036012(WO,A1)
【文献】
特開2001−218128(JP,A)
【文献】
特開2001−314757(JP,A)
【文献】
特開2005−186037(JP,A)
【文献】
特開平04−170315(JP,A)
【文献】
国際公開第2015/009330(WO,A1)
【文献】
特開2006−239689(JP,A)
【文献】
特開2013−193005(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/135823(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/40
B01D 53/50
B01D 53/68
C01D 7/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭酸水素ナトリウムと炭酸水素ナトリウムの固結防止剤との粉体混合物よりなる酸性ガス処理剤であって、該固結防止剤がカーボンブラック、或いはカーボンブラック及び疎水性シリカであることを特徴とする酸性ガス処理剤。
【請求項2】
請求項1において、前記カーボンブラックの平均粒径が0.1〜10μmであることを特徴とする酸性ガス処理剤。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記炭酸水素ナトリウムの平均粒径が5〜30μmであることを特徴とする酸性ガス処理剤。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、前記固結防止剤の含有量が0.1〜2.0重量%であることを特徴とする酸性ガス処理剤。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の酸性ガス処理剤を酸性ガスを含む排ガスに添加することを特徴とする酸性ガス処理方法。
【請求項6】
カーボンブラック、或いはカーボンブラック及び疎水性シリカよりなる炭酸水素ナトリウムの固結防止剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物処理装置や発電ボイラなどから排出される燃焼排ガス中の塩化水素や硫黄酸化物等の酸性ガスを中和処理する酸性ガス処理剤および酸性ガス処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、廃棄物処理装置や発電ボイラなどから排出される燃焼排ガス中の塩化水素や硫黄酸化物等の酸性ガスの処理剤としては、水酸化カルシウムなどのカルシウム系排ガス処理剤や炭酸水素ナトリウムなどのナトリウム系排ガス処理剤が用いられている。
【0003】
排ガス処理剤として、水酸化カルシウムを使用した場合、酸性ガスに対して3〜4倍当量と過剰に使用する必要があるため、発生する煤塵量が増加してしまう欠点がある。一方、炭酸水素ナトリウムは、水酸化カルシウムと比較して使用量は少なくて済むが、微粒状の炭酸水素ナトリウムは、粒子同士が凝集して固結しやすいことが知られている。
【0004】
この固結を防止する方法として、従来、微粉重曹にヒュームドシリカ(親水性固結防止剤)の微細粒子を添加する方法(特許文献1,2)や、固結防止剤として湿式シリカを用い、バグフィルター濾布面に形成された炭酸水素ナトリウムの剥離性向上剤として金属石鹸を適当な比率で添加・混合する方法(特許文献3)が提案されている。
特許文献4には、ゼオライトと炭酸水素ナトリウムを含み、更に合成シリカを配合した酸性ガス処理剤が提案されているが、この特許文献4でも、合成シリカとして親水性合成シリカが使用されている。
また、特許文献5には、固結防止剤として活性炭を用いた排ガス処理剤が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−218128号公報
【特許文献2】特開2001−314757号公報
【特許文献3】特開2005−186037号公報
【特許文献4】特開2013−193005号公報
【特許文献5】特開2004−141718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ヒュームドシリカのような平均粒径が小さい乾式シリカは、一般に高価であり固結防止剤に掛る費用が高くなってしまうため、実用上好ましくない。また、湿式シリカや親水性合成シリカは、安価で固結防止効果が大きい反面、その親水性に起因して流動性が悪いため、バグフィルター濾布面の剥離性が悪く、濾布の通気性を低下させ、圧力損失を上昇させる問題がある。活性炭は、配合割合を多くしないと十分な固結防止効果が得られない問題がある。
炭酸水素ナトリウムの固結防止剤として湿式シリカを用い、バグフィルター濾布面に形成された炭酸水素ナトリウムの剥離性向上剤として金属石鹸を適当な比率で添加・混合する方法は、固結防止剤と剥離性向上剤という2種の薬剤に掛る費用が高くなってしまうため、実用上好ましくない。
【0007】
このようなことから、固結防止機能と剥離性向上機能を併せ持った効率の良い薬剤が求められている。
【0008】
本発明は、酸性ガスの中和剤として炭酸水素ナトリウムを用いた酸性ガス処理剤であって、固結し難く、かつ剥離性にも優れた酸性ガス処理剤と、この酸性ガス処理剤を用いた酸性ガス処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、検討の結果、カーボンブラック及び疎水性シリカが、固結防止機能と剥離性向上機能を兼ね備え、上記課題を解決することができることを見出した。
【0010】
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
【0011】
[1] 炭酸水素ナトリウムと炭酸水素ナトリウムの固結防止剤との粉体混合物よりなる酸性ガス処理剤であって、該固結防止剤がカーボンブラック、或いはカーボンブラック及び疎水性シリカであることを特徴とする酸性ガス処理剤。
[2] [1]において、前記カーボンブラックの平均粒径が0.1〜10μmであることを特徴とする酸性ガス処理剤。
[3] [1]又は[2]において、前記炭酸水素ナトリウムの平均粒径が5〜30μmであることを特徴とする酸性ガス処理剤
。
【0012】
[
4] [1]ないし[
3]のいずれかにおいて、前記固結防止剤の含有量が0.1〜2.0重量%であることを特徴とする酸性ガス処理剤。
【0016】
[
5] [1]ないし[
4]のいずれかに記載の酸性ガス処理剤を酸性ガスを含む排ガスに添加することを特徴とする酸性ガス処理方法。
【0017】
[
6] カーボンブラック、或いはカーボンブラック及び疎水性シリカよりなる炭酸水素ナトリウムの固結防止剤。
【発明の効果】
【0018】
本発明の酸性ガス処理剤によれば、固結防止剤として配合したカーボンブラック及び/又は疎水性シリカが、炭酸水素ナトリウムの固結を防止するだけではなく、バグフィルター濾布面等に付着した場合の剥離性を向上させる機能を発揮するため、以下のような効果で効率的な酸性ガス処理が可能となる。
【0019】
(1) 固結し難く、流動性に優れるため、貯留及び輸送時や酸性ガス処理時の取り扱い性に優れる。
(2) 固結が防止され、微粉状態で酸性ガスに添加することができるため、酸性ガスとの反応性、処理効率が高い。
(3) バグフィルター濾布面等に付着し難く、かつ剥離し易いため、バグフィルターの圧力損失の上昇を抑制して安定に処理を継続することができる。
(4) カーボンブラック及び/又は疎水性シリカを少量配合するのみで十分な固結防止効果と剥離性向上効果を得ることができるため、酸性ガス処理剤に占める酸性ガス中和のための炭酸水素ナトリウムの配合比を高めることができ、酸性ガスの処理効率に優れた酸性ガス処理剤とすることができる。
(5) カーボンブラック及び疎水性シリカは、添加濃度が少なくて良いため、カーボンブラック及び/又は疎水性シリカの配合で安価な酸性ガス処理剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】実施例における荷重試験装置を示す断面図である。
【
図2】実施例におけるバグフィルター試験装置を示す系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
なお、本発明において、薬剤の平均粒径は、レーザ回折・散乱法(島津製作所(株)製「SALD−7500nano」)により測定された重量メジアン径D
50をさす。
【0023】
<炭酸水素ナトリウム>
本発明の酸性ガス処理剤は、酸性ガスの中和剤として炭酸水素ナトリウムを用いたものである。炭酸水素ナトリウムとしては、粗重曹を平均粒径5〜30μmに粉砕したものが好ましく用いられる。
炭酸水素ナトリウムの平均粒径が30μmを超えると、排ガス中の塩化水素や硫黄酸化物等の酸性ガスとの反応性、除去率が極めて低くなるため、炭酸水素ナトリウムとしては一般的に平均粒径30μm以下の微粉重曹を用いることが好ましい。
本発明による固結防止効果を有効に得る上で、炭酸水素ナトリウムは、特に固結し易い平均粒径20μm以下の微粉であることが好ましい。
【0024】
本発明の酸性ガス処理剤では、固結防止剤として配合するカーボンブラック及び/又は疎水性シリカが少量の添加量で高い固結防止、剥離性向上効果を奏することから、カーボンブラック及び/又は疎水性シリカの配合比を低く、相対的に酸性ガス処理成分である炭酸水素ナトリウムの配合比を高くすることができ、酸性ガス処理効率に優れた酸性ガス処理剤とすることができる。
本発明の酸性ガス処理剤は、後述の好適な含有量で固結防止剤を含み、炭酸水素ナトリウムの含有量は95重量%以上、特に98重量%以上であることが好ましい。
【0025】
<固結防止剤>
本発明においては、固結防止機能と剥離性向上機能を併せ持つ固結防止剤として、カーボンブラック及び/又は疎水性シリカを用いる。
【0026】
カーボンブラックとしては、平均粒径0.1〜10μm、特に0.1〜1μmのものを用いることが好ましい。カーボンブラックの平均粒径が大き過ぎると固結防止効果が低くなる。平均粒径が過度に小さいカーボンブラックは、取り扱い性、コストの面で実用的でない上に、剥離性向上効果が低く、バグフィルターの圧力損失上昇を引き起こし易い。
【0027】
疎水性シリカとしては、粒子表面をシリコーンオイルやシラザン化合物等の疎水化処理剤で表面処理したシリカを用いることができ、その平均粒径は1〜20μm、特に1〜5μmであることが好ましい。疎水性シリカの平均粒径が大き過ぎると固結防止効果が低くなる。疎水性シリカの平均粒径が1μm未満であると、十分な剥離性向上効果が得られず、バグフィルターの圧力損失上昇を引き起こし易い。
【0028】
固結防止剤として用いるカーボンブラック又は疎水性シリカは、酸性ガス処理剤中の含有量が0.1〜2.0重量%、特に0.1〜1.0重量%となるように用いることが好ましい。固結防止剤の含有量が少な過ぎると十分な固結防止効果を得ることができず、逆に多過ぎると剥離性向上効果が得られず、バグフィルターにおける圧力損失の上昇を引き起し易くなる。
【0029】
固結防止剤としては、カーボンブラックと疎水性シリカとを併用してもよく、その場合であっても、酸性ガス処理剤中のカーボンブラックと疎水性シリカとの合計の含有量が0.1〜2.0重量%、特に0.1〜1.0重量%となるように用いることが好ましく、特に、カーボンブラックが0.1〜1.0重量%、疎水性シリカが0.1〜1.0重量%の範囲内で上記合計の含有量となるように用いることが好ましい。
【0030】
<酸性ガス処理剤の調製>
本発明の酸性ガス処理剤は、例えば、粗重曹を平均粒径5〜30μmに粉砕したものとカーボンブラック及び/又は疎水性シリカとを所定の割合でリボンブレンダーやナウターミキサー等を用いて均一に混合することにより調製される。
【0031】
本発明の酸性ガス処理剤の調製に当たり、炭酸水素ナトリウムとカーボンブラック及び/又は疎水性シリカ以外の他の薬剤を混合してもよい。即ち、本発明の酸性ガス処理剤は、炭酸水素ナトリウムとカーボンブラック及び/又は疎水性シリカ以外の薬剤を含有していてもよいが、カーボンブラック及び/又は疎水性シリカによる炭酸水素ナトリウムの固結防止及び剥離性向上の効果と、炭酸水素ナトリウムによる酸性ガスの処理効果を有効に得る上で、本発明の酸性ガス処理剤は、炭酸水素ナトリウムとカーボンブラック及び/又は疎水性シリカよりなることが好ましい。
【0032】
<酸性ガス処理方法>
本発明の酸性ガス処理方法は、本発明の酸性ガス処理剤を酸性ガスを含む排ガスに添加して排ガス処理を行うものである。
本発明の酸性ガス処理剤及び酸性ガス処理方法で処理する排ガスとしては、例えば、廃棄物処理施設や石炭ボイラ、バイオマスボイラなどの発電ボイラからの塩化水素や硫黄酸化物等の酸性ガスを含む排出ガスが挙げられる。
【0033】
排ガスへの本発明の酸性ガス処理剤の添加量には特に制限はなく、排ガス量に対して0.1〜10g/m
3の範囲で、酸性ガス濃度等に応じて適宜決定されるが、前述の通り、本発明の酸性ガス処理剤では、酸性ガス処理の有効成分である炭酸水素ナトリウムの配合比を高くすることができるため、必要な添加量を抑えて効率的な処理を行える。
【0034】
酸性ガスを含む排ガスは、本発明の酸性ガス処理剤が添加された後、通常、バグフィルターで除塵処理されるが、本発明の酸性ガス処理剤は、カーボンブラック及び/又は疎水性シリカにより、剥離性が改善されているため、バグフィルターの圧力損失の上昇を抑えて安定な処理を継続することができる。
【実施例】
【0035】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0036】
[薬剤]
以下の実施例、比較例及び参考例では、処理薬剤として以下のものを用いた。
炭酸水素ナトリウム:粗重曹を平均粒径10μmに粉砕したもの
(以下「粉砕重曹」と記載する。)
カーボンブラック:平均粒径0.25μmのカーボンブラック
疎水性シリカ:粒子表面をシリコーンオイルで疎水処理した、平均粒径1.55μmの疎水性シリカ
湿式シリカ:平均粒径13.85μmの湿式シリカ
ステアリン酸カルシウム:平均粒径4.22μmのステアリン酸カルシウム
天然ゼオライト:平均粒径8.10μmの天然ゼオライト
【0037】
[実施例1〜5、比較例1,2.参考例1〜4]
表1に示す薬剤配合で酸性ガス処理剤を調製し、各酸性ガス処理剤について、以下の荷重試験とバグフィルター試験を行い、結果を表1に示した。
【0038】
<荷重試験>
図1に示す荷重試験装置を用いて、以下の通り固着性を評価した。
100mm×100mmの枠状升1内に酸性ガス処理剤2を100g充填し、10kgの荷重3を3時間掛けた。その後、酸性ガス処理剤を目開き355μmのステンレス製篩上に置き、微粉分を落下させ、篩上に残った粗粒の重量を計量し、試験に供した重量に対する割合(重量%)を算出した。この篩上割合が少ない程、固結が防止され、微粉分が落下したことを示す。
また、試料10gを高さ600mmのガラス円筒上部から落下させ、下部のウォッチグラスへ落下させることにより、ウォッチグラスの上に残った重量Mgを秤量し、下記式で分散度(試料10gのうちの飛散した重量の割合)を算出した。この分散度が大きい程分散性が高く、固結が防止されていることを示す。
分散度(%)={(10−M)/10}×100
【0039】
<バグフィルター試験>
図2に示すバグフィルター試験装置を用いて、バグフィルター入口/出口圧力を計測することにより、酸性ガス処理剤によるバグフィルターの圧力損失の上昇から、剥離性を評価した。
図2において、11はヒーターであり、ヒーター11からの高温の酸性ガスは配管12を経てバグフィルター15に送給される。この酸性ガス配管12には薬剤定量供給機13から配管
14より酸性ガス処理剤が供給される。また、配管12のバグフィルター入口部分には圧力計P1が設けられており、入口圧力が測定される。バグフィルター15で集塵処理されたガスは、配管16を経て、冷却塔17、中和塔18で順次処理され、誘引送風機19により配管20,21を経て排出される。配管16のバグフィルター15出口部には圧力計P2が設けられており、出口圧力が測定される。
【0040】
試験条件は、以下の通りとした。
ガス風量:0.43m
3/min
バグフィルター濾過面積:0.43m
2
バグフィルター濾過速度:1m/min
バグフィルター集塵室温度:180℃
薬剤添加量:116g/m
3
圧力設定:0.5kPa
(バグフィルターの圧力損失が0.5kPaに到達すると自動逆洗)
試験時間:70分間
【0041】
試験期間中の逆洗回数が少ない程、剥離性が良好で、バグフィルターの圧力損失の上昇が防止されていることを示す。
【0042】
【表1】
【0043】
表1より次のことが分かる。
実施例1は、荷重試験において、比較例よりも優れた固結防止効果が認められたが、バグフィルターの圧力損失が比較例よりも高い結果となった。
実施例2は、固結防止剤配合比を実施例1よりも下げることにより、比較例と同等な固結防止効果・圧力損失となった。比較例よりも固結防止剤配合比が少なく、酸性ガス処理成分である粉砕重曹の配合比を高められ優位である。
実施例3および実施例4は、荷重試験において比較例よりも優れた固結防止効果が認められ、バグフィルターの圧力損失は比較例と同等となった。比較例よりも固結防止剤配合比が少なく、酸性ガス処理成分である粉砕重曹の配合比を高められ優位である。
実施例5は、2種類の固結防止剤を用いた結果であるが、比較例と同等な固結防止効果・圧力損失となった。比較例よりも固結防止剤配合比が少なく、酸性ガス処理成分である粉砕重曹の配合比を高められ優位である。
参考例1,3は、カーボンブラック又は疎水性シリカの配合量が少なく、固結防止効果が劣るが圧力損失は小さい。
参考例2,4は、カーボンブラック又は疎水性シリカの配合量が多く、固結防止効果は非常に高いが圧力損失が大きい。
【符号の説明】
【0044】
1 升
2 酸性ガス処理剤
3 荷重
11 ヒーター
13 薬剤定量供給機
15 バグフィルター
17 冷却塔
18 中和塔
19 誘引送風機