【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の1つの態様によれば、上記の諸目的及び他の諸目的は、複数の二次電池、又は複数のユニットモジュールの各々がその内部に取り付けられた2つ以上の二次電池を有する複数のユニットモジュールを有しており、前記二次電池又は前記ユニットモジュールが垂直に直立した状態でスタックされている、中型又は大型の電池モジュールを提供することによって達成される。電池モジュールは、垂直に直立した状態で二次電池又はユニットモジュールがその上にスタックされている基部プレートと、最外ユニットモジュールの外面又は最外ユニットモジュールと密に接触して配設された一対の端部プレートであって、両端部プレートのそれぞれの底部がその基部プレートに固定されている、一対の端部プレートと、それらの端部プレートを相互接続するとともに、端部プレートを支持するように、それらの端部プレートの上部又は側部の対向する側面間に接続された支持バーとを具備している。基部プレートには、その両側に、基部プレートの長手方向に延在する一対の上向き突起が設けられている。これは、垂直方向の振動に起因して基部プレートが変形するのを防止するとともに、圧力(荷重)を分散させるためである。それらの上向き突起の上部に、各ユニットモジュールの底部の両側が配設されている。
【0015】
したがって、本発明による電池モジュールは、上向き突起が基部プレートの長手方向に延在するように、基部プレート上部の両側で形成されている。それによって、電池モジュールにかかる垂直方向の振動に起因して電池モジュールが変形するのを防止するとともに、電池モジュールの機械的強度を強化している。
【0016】
本発明では、各ユニットモジュールは、二次電池とすることができ、或いは、その内部に取り付けられた2つ以上の二次電池を有する小型モジュールとすることができる。その内部に取り付けられた2つ以上の二次電池を有するユニットモジュールの例は、本出願の出願人の名義で出願された韓国特許出願第2006−12303号に開示されている。この特許出願の開示において、ユニットモジュールは、2つの二次電池が、入力端子及び出力端子を有するフレーム部材に取り付けられる構造であって、それらの二次電池が相互に密に接触した状態の構造を有するように構成されている。
【0017】
ユニットモジュールの別の例は、韓国特許出願第2006−20772号及び韓国特許出願第2006−45444号に開示されている。これらの出願も、本出願の出願人の名義で出願されている。これらの特許出願それぞれの開示において、ユニットモジュールは、2つの二次電池の外面が、一対の高強度セル被装体で覆われてなる構造であって、それらの二次電池が相互に密に接触した状態の構造を有するように構成されている。
【0018】
上記諸特許出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれている。しかし、本発明による電池モジュールの各ユニットモジュールの構造が、上記諸特許出願に開示の上記ユニットモジュール例に限定されないことは、言うまでもないことである。
【0019】
一具体例において、各上向き突起は、二次電池又はユニットモジュールそれぞれの底部が接触する上面部と、その上面部と基部プレートの本体との間に垂直方向に接続された内面部及び外面部とで構成することができる。
【0020】
即ち、各上向き突起は、複数のユニットモジュールが垂直にスタックされたときにそれらのユニットモジュールを支持する上面部と、その上面部と基部プレートとの間に垂直方向に接続された内面部及び外面部とを具備している。それゆえに、両上向き突起は、基部プレートに対して垂直の方向に発生した振動を、大幅に相殺することができる。更に、両上向き突起は、自動車の骨格を構成する自動車フレームの内側底部に対応する形状を有するように構成されている。したがって、その自動車にその電池モジュールが搭載されれば、電池モジュールの安定性は、一層向上する。
【0021】
この事例に関連して、基部プレートに上向き突起が形成されていても、各上向き突起の上面部の幅xが最適化されていない場合は、電池モジュールの強度を十分に確保できないことを、本発明の発明者らは発見した。
【0022】
参考までに、
図6は、各上向き突起の上方領域の大きさに応じた一次共振周波数を示したグラフである。
【0023】
図6を参照すると、一次共振周波数は、各上向き突起の上方領域の大きさが増加するにつれて上昇している。それゆえに、荷重表面に応じて振動が発生されているものの、振動の耐性は比較的高いことを認識することができる。一方、各上向き突起の上方領域の大きさが略52mmを超えると、一次共振周波数は突如低下することを認識することができる。これは、各上向き突起の上方領域の大きさが増大するのに応じて、変形及び応力が変わっている可能性があることを意味する。これは予想外の結果である。
【0024】
それに対し、本発明による電池モジュールは、上面部が、二次電池又はユニットモジュールがスタックされる方向に対して垂直な方向の断面二次モーメントによって決まる幅xを有している点に特徴がある。
【0025】
好適な実施例において、基部プレートの領域が完全に対称であり、且つ基部プレートの縁部が直角であると仮定すると、上面部の幅xは、断面二次モーメントがその領域に対して最大となるときの幅w
maxに基づく下記の数式(1)の条件を満足する範囲内で決まることになる。
0.5w
max≦x≦1.5w
max (1)
【0026】
上記の説明において、「断面二次モーメントが最大となるとき」は、各ユニットモジュールの荷重に対する耐性値が最大になるとき、且つ上面部の荷重(ドルーピング)が最小になるときを意味する。
【0027】
上面部の幅xが、断面二次モーメントが最大となるときの幅w
maxの50%〜150%内に決まる理由は、もし基部プレートが完全な対称でなければ、又は基部プレートの縁部に肉が盛られておれば、上面部の幅xの実際の最大値は、上記数式とは異なる可能性があるからである。
【0028】
具体的には、断面二次モーメントが最大となるときの幅w
maxは、次式によって算出することができる。
w
max=−(b
1+b
2+b
3)/a
a=(−(24t
3+36ht
2+12h
2t)L−24t
4+48h
2t
2+24h
3t)
b
1=−(27t
3+36ht
2+12h
2t)L
2
b
2=−((12t
4−72
ht
3+(−84h
2t
2)+(−24h
3−48dh
2)t)L
b
3=−(−48t
5−72ht
4)+(−132h
2+48d−48dh)t
3−(72h
3t
2)
【0029】
図4を参照すると、上記数式のhは内面部又は外面部の高さを表し、tは各上向き突起の厚さを表し、dは基部プレートの中央から内面部までの長さを表している。
【0030】
一方、上面部の幅xを最大化する別の実施例として、上面部の幅(x)は、基部プレートの中央から最短側部までの、基部プレート横方向の幅Lの20%〜50%と同等とすることができる(0.2L≦x≦0.5L)。
【0031】
上面部の幅xが小さすぎる場合、ユニットモジュールを十分な程度に支持することは困難であろう。一方、上面部の幅xが大きすぎる場合、垂直振動を相殺する効果が低下し、荷重を分散できなくなる。
【0032】
特に好適な実施例において、基部プレートには、上向き突起の間に接続された、基部プレートの横方向における1つ又は複数の補助的突起がさらに設けられることができる。好適な実施例において、それらの補助的突起は、基部プレートの前方端部及び後方端部に形成することができる。
【0033】
この構造は、端部プレートが固定される領域の面積が増大し、それによって、曲げ荷重が効果的に支持され、垂直方向の振動に起因する基部プレートの変形が最小限に抑えられるという点において有利である。その結果、基部プレートに上向き突起だけが形成される構造に比べ、全体の動的安定性を大幅に向上することが可能になる。
【0034】
各補助的突起は、各上向き突起の幅の50%〜200%と同等の幅を有するとともに、各上向き突起の高さの40%〜100%と同等の高さを有することが好ましい。
【0035】
幅及び高さが上記規定の範囲内にある場合、ユニットモジュールに対する曲げ荷重をさらにサポートすることが可能になる。
【0036】
より好ましくは、各補助的突起は、各上向き突起の幅の80%〜150%と同等の幅を有するとともに、各上向き突起の高さの50%〜80%と同等の高さを有する。
【0037】
場合によっては、応力が基部プレートの縁部に集中するのを防止するために、基部プレートの縁部が肉厚に形成されることができる。
【0038】
それゆえに、基部プレートの縁部は、かかる肉厚構造を有するように仕上げられる。したがって、基部プレートの縁部に応力が集中するのを最小限に抑えることが可能になる。
【0039】
ところで、電池モジュールが自動車のトランクに搭載される場合は、自動車のレイアウトの関係で、予備タイヤ又は予備車輪のケースが基部プレートの一部分に配置される。このため、基部プレートは、各上向き突起の内面部の方が、各上向き突起の外面部よりも低い高さを有する構造を有するように構成され、したがって、基部プレートの形状が、トランクが装着されている自動車の領域の形状に対応するように構成される。それによって、電池モジュールの自動車への安定した搭載が実現するとともに、自動車内の電池モジュールの容積が最小化する。
【0040】
本発明の別の態様によれば、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、又はプラグインハイブリッド電気自動車といった、動力源として前述の構造を有する電池モジュールを使用する装置であって、搭載空間に制約があり、頻繁な振動及び強い衝撃に直面する装置が提供される。
【0041】
もちろん、本自動車の動力源として使用される電池モジュールは、所望の動力及び容量に応じて組み合わせを定め、製造することができる。
【0042】
この事例の場合、本自動車は、電池モジュールが自動車のトランクに搭載されてなる、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、又はプラグインハイブリッド電気自動車とすることができる。
【0043】
動力源として電池モジュールを使用する電気自動車、ハイブリッド電気自動車、又はプラグインハイブリッド電気自動車は、本発明が属する当該技術分野ではよく知られている。したがって、それらの詳細な説明は、割愛することにする。