【文献】
Androider+ 2013年6月号付録 今からでも遅くない! パズドラ攻略ブック,株式会社インプレスジャパン,2015年 4月23日,p.3−4,7,平成25年4月23日特許庁受入
【文献】
『パズル&ドラゴンズ』を10倍楽しむ!! 俺たちのパズドラ部,ファミ通App NO.008 iPhone,株式会社エンターブレイン,2013年 6月20日,p.90,100−103
【文献】
パズドラZ,週刊ファミ通,株式会社エンターブレイン,2013年 4月18日,第28巻,第18号,p.235−230
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2ゲーム実行手段は、前記第2ゲームに係る所与のキャラクタのパラメータを、前記第1ゲームの進行状況に基づいて変更するパラメータ変更手段を有し、当該パラメータに基づいて前記第2ゲームを進行制御する、
請求項1〜5の何れか一項に記載のプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、1つの表示装置の表示画面に複数の表示部を設定する従来のゲームでは、表示割合は固定であるため、ゲーム画面内でいくら演出を凝らしても効果が十分に発揮されない問題がある。
【0008】
本発明は、表示装置の画面を分割して、複数の表示部を表示させながらプレイするゲームにおいて、演出効果をより高めることのできる表示制御を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するための第1の発明は、コンピュータを、プレイヤの操作に従って第1ゲームを実行する第1ゲーム実行手段(例えば、
図7の処理部200、ゲーム演算部202、第1ゲーム実行部204、
図10のステップS4)、前記第1ゲームの進行状況に基づいて第2ゲームを実行する第2ゲーム実行手段(例えば、
図7の処理部200、ゲーム演算部202、第2ゲーム実行部212、
図10のステップS4,S30)、前記第1ゲームの進行状況が所定条件を満たす状況となった場合に、一つの表示装置に表示する前記第1ゲームに係る第1表示部と、前記第2ゲームに係る第2表示部との表示割合を、一時的に変更する特別制御を行う表示制御手段(例えば、
図7の処理部200、ゲーム演算部202、表示制御部210、
図9の表示割合変更設定データ530、
図10のステップS24)、として機能させるためのプログラムである。
【0010】
また、別形態として、プレイヤの操作に従って第1ゲームを実行する第1ゲーム実行手段と、前記第1ゲームの進行状況に基づいて第2ゲームを実行する第2ゲーム実行手段と、前記第1ゲームの進行状況が所定条件を満たす状況となった場合に、一つの表示装置に表示する前記第1ゲームに係る第1表示部と、前記第2ゲームに係る第2表示部との表示割合を一時的に変更する特別制御を行う表示制御手段と、を備えたプレイヤ端末を構成することができる。
【0011】
また、更に別形態として、プレイヤ端末に通信接続され、前記プレイヤ端末のプレイヤの操作に従ってゲームを実行し、前記プレイヤ端末における表示を制御するサーバシステムであって、前記プレイヤの操作に従って第1ゲームを実行する第1ゲーム実行手段(例えば、
図12の制御基板1150、
図13の第1ゲーム実行部204)と、前記第1ゲームの進行状況に基づいて第2ゲームを実行する第2ゲーム実行手段(例えば、
図12の制御基板1150、
図13の第2ゲーム実行部212)と、前記第1ゲームの進行状況が所定条件を満たす状況となった場合に、前記プレイヤ端末の一の表示装置に表示する前記第1ゲームに係る第1表示部と、前記第2ゲームに係る第2表示部との表示割合を、一時的に変更させる特別御を行う表示制御手段(例えば、
図12の制御基板1150、
図13の表示制御部210)と、を備えたサーバシステムを構成することができる。
【0012】
第1の発明および別形態によれば、第1ゲーム及び/又は第2ゲームの進行状況に応じて第1表示部及び第2表示部を表示装置に表示させる比率・割合を変えることができる。例えば、第2ゲームにおいて印象づけたいシーンを表示するタイミングで、第2表示部の占める割合を大きくし表示サイズを相対的に大きくするならば、表示割合が固定されている場合よりも高い演出効果を発揮できる。
【0013】
より、印象的な演出を期待するならば、例えば、前記表示制御手段が、前記第2表示部の表示サイズを前記第1表示部の表示サイズより大きくする、或いは、前記第1表示部の表示サイズをゼロとして前記第2表示部を最大の表示サイズとする割合として定められた第2表示部広大割合に変更することで前記特別制御を行う、第1の発明のプログラムを構成することができる。
【0014】
更には、第2の発明として、前記第2ゲームの進行状況には、複数の進行段階があり、前記表示制御手段は、前記第2ゲームの進行段階に応じて前記表示割合を変更する、第1の発明のプログラムを構成することができる。
【0015】
ここで言う「進行段階」とは、例えばゲームの進行状況が大きく変化する設定を言う。例えば、敵キャラクタにある程度攻撃を与えると、当該敵キャラクタの本格的な反転攻勢が始まったり、敵の増援が出現したり、といった設定がこれに該当する。
第2の発明によれば、第2ゲームが進行する間でも進行段階に応じて表示割合を変更できるので多彩な演出が可能となり高い演出効果が期待できる。
【0016】
第3の発明は、コンピュータを、プレイヤの操作に従って第1ゲームを実行する第1ゲーム実行手段(例えば、
図7の処理部200、ゲーム演算部202、第1ゲーム実行部204、
図10のステップS4)、前記第1ゲームの進行状況に基づいて第2ゲームを実行する第2ゲーム実行手段(例えば、
図7の処理部200、ゲーム演算部202、第2ゲーム実行部212、
図10のステップS4,S30)、前記第1ゲームの進行状況が所定条件を満たす状況となった場合に、一つの表示装置に表示している前記第1ゲームに係る第1表示部と前記第2ゲームに係る第2表示部との何れか又は両方に重ねるように、第3表示部を一時的に表示する特別制御を行う表示制御手段(例えば、
図12の制御基板1150、
図13の表示制御部210、
図9の第3表示部設定538、
図11のステップS60〜S62)、として機能させるためのプログラムである。
【0017】
また更に別形態として、プレイヤ端末に通信接続され、前記プレイヤ端末のプレイヤの操作に従ってゲームを実行し、前記プレイヤ端末における表示を制御するサーバシステムであって、前記プレイヤの操作に従って第1ゲームを実行する第1ゲーム実行手段と、前記第1ゲームの進行状況に基づいて第2ゲームを実行する第2ゲーム実行手段と、前記第1ゲームの進行状況が所定条件を満たす状況となった場合に、前記プレイヤ端末の一の表示装置に表示する前記第1ゲームに係る第1表示部と前記第2ゲームに係る第2表示部との何れか又は両方に重ねるように、第3表示部を一時的に表示させる特別制御を行う表示制御手段と、を備えたサーバシステムを構成することができる。
【0018】
また、第3の発明の別形態として、プレイヤの操作に従って第1ゲームを実行する第1ゲーム実行手段と、前記第1ゲームの進行状況に基づいて第2ゲームを実行する第2ゲーム実行手段と、前記第1ゲームの進行状況が所定条件を満たす状況となった場合に、一つの表示装置に表示している前記第1ゲームに係る第1表示部と前記第2ゲームに係る第2表示部との何れか又は両方に重ねるように、第3表示部を一時的に表示する特別制御を行う表示制御手段と、を備えたプレイヤ端末を構成できる。
【0019】
第3の発明およびその別形態によれば、更に第3表示部を一時的に表示することで、演出効果を更に高めることができる。
【0020】
第4の発明は、前記第1ゲームの進行状況が所定条件を満たす状況となった場合に、プレイヤの操作入力を保留として当該操作入力に対する応答制御を一時的に保留とする、或いは、当該操作入力の受付を一時的に停止する操作入力受付制御手段(例えば、
図7の処理部200、ゲーム演算部202、操作入力受付制御部207、
図10のステップS16,
図11のS86)として前記コンピュータを更に機能させる、第1〜第3の何れかの発明のプログラムである。
【0021】
第4の発明によれば、第1ゲームに係る応答制御を一時保留として、ノンプレイアブルな状態にすることができる。よって、表示割合の変更が行われる間、間違って第1ゲームで応答制御されるのを防ぐことができる。また、所定条件を、第2ゲームへの操作入力を受け付け、それに対する応答制御を開始するための進行開始条件とすれば、ゲームの主体が第2ゲームへ移行する間、間違って第1ゲームで応答制御されるのを防ぐことができる。
【0022】
第5の発明は、前記第2ゲーム実行手段が、前記第2ゲームに係る所与のキャラクタのパラメータを、前記第1ゲームの進行状況に基づいて変更するパラメータ変更手段(例えば、
図7のパラメータ変更制御部214、
図10のS10)を有し、当該パラメータに基づいて前記第2ゲームを進行制御する、第1〜第4の何れかの発明のプログラムである。
【0023】
第5の発明によれば、更に第1ゲームの結果が第2ゲームに反映されるようになる。
【0024】
第6の発明は、前記パラメータ変更手段によって前記キャラクタのパラメータが変更されたことを示す表示制御を行うパラメータ変更報知手段(例えば、
図2のステータスアイコン9、
図7のパラメータ変更報知部216、
図10のS10)として前記コンピュータを更に機能させる、第5の発明のプログラムである。
【0025】
第6の発明によれば、パラメータの値が変更されたことを報知できる。
【0026】
第7の発明は、前記表示制御手段が、前記第1ゲームの進行状況が、前記キャラクタのパラメータを所定値に達するように変更する状況となることを前記所定条件として、前記所定条件を満たす状況となったか否かを判定する、第5又は第6の発明のプログラムである。
【0027】
第7の発明によれば、更にキャラクタのパラメータが所定値に達したのに呼応させて表示割合の変更制御をすることができる。
【0028】
第8の発明は、前記表示制御手段が、前記キャラクタをクローズアップした画像を表示するように前記特別制御を行う、第5〜第7の何れかの発明のプログラムである。
【0029】
第8の発明によれば、更にクローズアップ画像を表示させることで演出効果を高めることができる。
【0030】
ゲームの内容については適宜設定可能である。
例えば、第9の発明として、前記第1ゲームが、プレイヤの操作に従って貯留子でなる遊技媒体を消去していくパズルゲームであり、前記パズルゲームでの遊技媒体の消去を検知する検知手段(例えば、
図7のゲーム演算部202、表示制御部210)として前記コンピュータを更に機能させ、前記表示制御手段は、前記検知手段の検知に基づいて前記所定条件を満たす状況となったか否かを判定する、第1〜第8の何れかの発明のプログラムを構成できる。
【0031】
第9の発明によれば、第1ゲームをパズルゲームとするタイプ、例えばパズルRPGに適用することができる。
【0032】
表示割合を変更している間に関しては、第10の発明として、前記第2ゲーム実行手段は、前記特別制御が実行されている間、前記第2ゲームの進行を一時停止し、前記制御の終了後に再開する、第1〜第9の何れかの発明のプログラムを構成することができる。
【0033】
第10の発明によれば、表示割合が変わる間、第2ゲームの進行をノンプレイアブルな状態又は一時停止しておくことができる。プレイヤにとってみれば第2ゲームのゲーム操作を一時的に忘れることができるので、表示変更に伴う演出効果を存分に味わうことができる。
【発明を実施するための形態】
【0035】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態として、パズルRPG(role-playing game)をスタンドアローンのコンピュータで実行する例を説明する。
【0036】
[ハードウェア構成の説明]
図1は、本実施形態におけるプレイヤ端末1500の構成例を示す正面外観図である。プレイヤ端末1500は、プレイヤが使用するコンピュータであり電子装置(電子機器;コンピュータ)である。
図1では、スマートフォンとして示しているがこれに限らない。付属する機能・大きさ・想定される使い方・デザイン等により、携帯型ゲーム装置や家庭用ゲーム装置、家庭用ゲーム装置のゲームコントローラー、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータなどに本発明を適用することも可能である。
【0037】
プレイヤ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、表示装置兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、内蔵バッテリー1509と、スピーカー1510と、マイク1512と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリーカード1540からデータを読み書きできるメモリーカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が適宜設けられている。
【0038】
制御基板1550は、CPU(Central Processing Unit)1551やGPU(Graphics Processing Unit),DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサと、ASIC(Application Specific Integrated Circuit),VRAM,RAM,ROM等の各種ICメモリー1552と、通信回線Nに接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553とが搭載されている。その他、タッチパネル1506のドライバー回路、方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、スピーカー1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、メモリーカード読取装置1542への信号入出力回路といった所謂I/F回路1557(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板1550に搭載されている各要素は、それぞれバス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0039】
制御基板1550は、ゲームを実行するためのプログラムやデータをICメモリー1552に一時記憶する。そして、当該プログラムを実行して演算処理を実行し、方向入力キー1502やボタンスイッチ1504,タッチパネル1506からの操作入力に応じてプレイヤ端末1500の各部を制御してゲームを実行する。なお、本実施形態では、プレイヤ端末1500は必要なプログラムや各種設定データをメモリーカード1540から読み出す構成としているが、無線通信モジュール1553を介して通信回線Nに接続して外部のサーバシステム等から取得する構成としても良い。
【0040】
なお、通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)、WWAN(wireless wide area network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0041】
図2は、本実施形態におけるゲーム画面の例を示す図である。
本実施形態ではタッチパネル1506の全表示範囲を第1表示部21と第2表示部22とに2分割してゲーム画面を表示する。本実施形態のゲームは“パズルRPG”なので、第1表示部21は第1ゲームであるパズルゲームに係る画像を表示するエリアとなり、第2表示部22は第2ゲームであるRPGに係る画面を表示するエリアとなる。標準状態(ゲーム開始時点の初期状態)における第1表示部21と第2表示部22との全画面に占める割合すなわち表示割合は、図示のごとく第1表示部21が第2表示部22よりも大きくなるように設定されている。
【0042】
ゲーム開始当初は、第1ゲームのプレイからスタートする。すなわち、第1ゲームは操作入力に対して応答制御が行われるプレイアブルな状態にある。ゆえに、初期状態の表示割合では第1表示部21の方が大きいことに意味がある。第2ゲームは、第2表示部22に画面は表示されるがノンプレイアブルな状態、すなわち操作入力に対する応答制御が保留又は停止された状態とされる。
【0043】
第1ゲームとするパズルゲームの内容は適宜選択可能である。
本実施形態では、格子状にランダム配列されている複数種類の貯留子5(遊技媒体;図では四角タイル型をベースにして、丸や三角などのマークの有無で種類を分けて表記)を揃えて消すパズルゲームである。プレイヤがある貯留子5をタッチして配置を入れ替えたいと思う隣の格子位置へ向けてスライド操作をすると、スライド操作されている貯留子と、スライド操作した先の位置に元々あった隣の貯留子との位置が入れ替わる。
【0044】
貯留子の入れ替わりの結果、縦方向又は横方向に同種の貯留子による3つ以上の並び(以降、「貯留子セット」と呼ぶ)が成立すると、該当する貯留子は自動的に消される。貯留子が消えた格子位置には空間が生じるので、それより上側(第1表示部21における上側)に有った貯留子がその空間を埋めるように画面上側から下側へ自動的に移動するように制御される。そして、当該移動が終了してなお残っている空間へは、第1表示部21の画面外から新たな貯留子が出現して補充される。つまり、同種の貯留子5の並びを作って消すことが、当該パズルゲームにおいて「パズルを解く」ことに当たる。
【0045】
そして、3つ以上の同種貯留子を並べて消すこと、換言すれば貯留子の消去検知は、第2ゲームを進行させる起因となる。第1表示部21で貯留子消去の検知に伴う演出表示や通知表示が終わると第1ゲームは一時的にノンプレイアブルとなる。代わりに第2ゲームがプレイアブルに変更される。
【0046】
本実施形態の第2ゲームはRPGである。第2ゲームの進行制御により、第2表示部22ではプレイヤキャラクタ2(2a、2b)が敵キャラクタ4を攻撃したり敵からの攻撃を防御するといった様々な行動をする様子が表示される。どのような行動が可能になるかは第1ゲームでのゲーム進行状況により決まる。基本的には、第1ゲームにて好成績であるほど、第2ゲームにおいてより好成績を得られる可能性が高い行動が可能となる。
【0047】
例えば、第1ゲームで消去した貯留子の数や連鎖的に消した貯留子セットの数が多ければ、プレイヤキャラクタ2はより強力な攻撃や防御が可能になり、より良いアイテムを取得できる可能性が高くなる。
より具体的には、各プレイヤキャラクタ2には第1ゲームの貯留子5の種類が対応づけられている。第1ゲームで貯留子5が消されると、消去された貯留子の種類が対応づけられているプレイヤキャラクタについて、消された貯留子の数に応じた行動力等のパラメータが変更されるように制御される。例えば、行動力や、攻撃力、ヒットポイントなどを加算したり、防御力を時限的に加算したりなどである。そして、所定のパラメータ値が発動条件値に達すると特殊能力、例えば特別攻撃が発動する。
【0048】
第2表示部22には、各プレイヤキャラクタ2(2a、2b)に対応するステータスアイコン9(9a,9b;例えば、キャラクタ毎の意匠が施されたカード状の表示体)が表示されており、各プレイヤキャラクタのパラメータが変更されたことを示す。変更されたパラメータは、そのまま第2ゲームに反映されるのは勿論である。
【0049】
第2ゲームがプレイ可能になると、プレイヤは行動内容の選択操作(本実施形態では攻撃技や防御技の選択に相当)や、行動させるプレイヤキャラクタの選択操作、攻撃対象とする敵キャラクタ4の選択操作をすることができる。勿論、それらの操作の幾つか又は全部を自動で行う構成でもよい。
【0050】
そして、本実施形態では、第1表示部21と第2表示部22との表示割合が、第1ゲームの進行状況や第2ゲームの進行状況に応じて変更される。
【0051】
図3は、表示割合の変更の例を示す図であって、(1)が変更前、(2)が変更後を示す。
図3の例では、第1ゲームの進行状況と第2ゲームの進行状況のうち、いずれかが所定の変更開始条件を満たすことで、第2表示部22のサイズが拡大し、全画面のうち第2表示部22の占める割合が第1表示部21の占める割合よりも大きくなるように各表示部の設定が変更される。
【0052】
図3の例では、第1ゲームの進行状況が変更開始条件を満たしたので表示割合の変更が発動している。詳しくは、貯留子5の消去が検知されたこと、すなわちパズルの一部が解かれたことを変更開始条件とする。貯留子の消え方(例えば、一度に消えた数、連鎖的に消えた貯留子のセットの数、連鎖的に消えた貯留子セットの順番など)が変更開始条件を満たしたと判定され、第2表示部22の下端位置が標準位置から
図3(2)の位置まで拡大するように表示割合が変更されている。
表示割合の変更開始条件の詳細は後述するが、適宜設定可能である。
【0053】
第2表示部22の面積が大きくなることで、第2ゲームの画像をより印象的に見せることが可能になる。例えば、
図3に示すように、表示割合の変更が実行された第1ゲームや第2ゲームの状況を示す状況表示体25を大きく表示させて、プレイヤが何を達成したかが明確に報知されるようになる。これにより、プレイヤのやる気と達成感を盛り上げることができる。状況表示体25は、例えば、第1ゲームの進行状況に関してならば、1回の操作で消した貯留子の数や連鎖的に消えた貯留子セット数、ボーナスタイムの残時間、などを報知するためのテキストや画像などである。もし、第2ゲームにプレイヤキャラクタ2に無敵化時間の発動など時限性の特殊状況がルール上設定されているならば、その残時間表示などを表示するとしてもよい。
【0054】
また、第2表示部22の面積が大きくなることで、例えば
図4に示すように、これから行動するプレイヤキャラクタ2bや、攻撃アクションを演出するエフェクト表示体6をクローズアップして、変更前よりも大きくみせることができる。なお、クローズアップの対象となるのは、行動を行うプレイヤキャラクタ本体に限らず、当該キャラクタのステータスアイコン9bを標準よりも大きくなるようにクローズアップ表示することを含めることができる。また、クローズアップの対象は、直前に最もパラメータの値が大きく変化したキャラクタとしてもよい。
【0055】
更に、画面内のレイアウトを適切に設定することでスペースを確保し、第3表示部23を表示させることができる。
図4の例では、第3表示部23として、プレイヤキャラクタ2の技が発動した時のかけ声をイメージしたカットインを画面端から飛び込むように挿入表示している。こうした演出は、初期状態の面積が小さい第2表示部22では不可能であり、表示割合の変更により初めて実現可能となる。なお、第3表示部23の大きさ、表示時間、第3表示部23を表示したり消したりするときのエフェクトなどは適宜設定可能であり、プレイヤキャラクタ2の行動の種類、当該行動を実行するに至ったそもそもの変更開始条件の種類等に対応づけて異なる定義をすれば好適である。
【0056】
そして、第2ゲームにてプレイヤキャラクタ2による動作が行われ、敵キャラクタ4がダメージを受けるなどの一連の表示が行われて第2ゲームの進行に一区切りがつくと、第2ゲームの進行は再びノンプレイアブルとなり、変更されていた表示割合は初期状態に戻される。第3表示部23も消去される。つまり、第2表示部22は
図3や
図4の状態から、
図2に示す元の位置・元の大きさに戻される。
【0057】
図5は、第2ゲームの進行状況が表示割合の変更開始条件を満たして表示割合が変更される例を示す図である。
詳しくは、第2ゲーム内でプレイヤキャラクタ2が複数の進行段階が設定された敵ボスキャラクタ7と対峙している。この敵ボスキャラクタ7には、例えば1次と2次といった具合に複数の進行段階が設定されている。敵ボスキャラクタ7は、1次進行段階で所定のダメージを受けると呪文を唱えて巨大化し2次進行段階に移行する。巨大化した敵ボスキャラクタ7は、1次進行段階よりもはるかに強力な攻撃技を発動するようになる。そして、本実施形態では、2次進行段階へ移行すると表示割合の変更開始条件を満たすと判定される。
【0058】
図5(1)に示すように、敵ボスキャラクタ7が1次進行段階であれば表示割合は初期状態のままであるが、敵ボスキャラクタ7が2次進行段階に移行すると第2表示部22は徐々に最終拡大位置まで拡張され、例えば
図5(2)に示すような状態に至る。そして、第2表示部22では敵ボスキャラクタ7が巨大化する様子が描かれる。
【0059】
第2表示部22が拡大され、画面に占める割合が第1表示部21より大きくなることで、プレイヤキャラクタ2の表示サイズを1次進行段階に近いサイズに維持したまま、巨大化した敵ボスキャラクタ7を表示することが可能となり、スケール感ある戦闘が存分に演出可能となる。もし、こうした表示割合の変更がなされずに、第2表示部22が
図5(1)のように狭いままであったならば、敵ボスキャラクタ7が巨大化したという印象よりもプレイヤキャラクタ2が縮小化されたようにしか見えず、ゲームデザイナーがこのシーンで表現したかった危機感とスケール感ある演出効果は実現できないであろう。
【0060】
なお、表示割合の変更パターンは、
図3〜
図5の例に限らず適宜設定することができる。
例えば、
図6(1)に示すように、第2表示部22の表示割合を100%、第1表示部21の表示割合を0%とすることもできる。
また、
図3〜
図5の例では拡大された第2表示部22が第1表示部21に覆いかぶさっており第1表示部21の上部分が隠されている。しかし、
図6(2)に示すように、第2表示部22が拡大するだけ第1表示部21が所定方向に縮小されるパターンも可能である。勿論、
図6(3)に示すように、第1表示部21が縮小される際には第1表示部21の元の縦横比を維持して縮小するパターンも可能である。
【0061】
また、
図3〜
図5では、表示割合の変更前後でも第2表示部22の横幅は、タッチパネル1506の横幅に対してほぼ一杯に設定されているがこれに限らない。
図6(4)に示すように、表示割合の変更に伴って第2表示部22の縦横比やタッチパネル1506の横幅に対する比率を変えるパターンも可能である。また、各表示部の輪郭は矩形に限らない。
【0062】
なお、
図6では、タッチパネル1506の輪郭(すなわち全画面)と第1表示部21と第2表示部22とを認識し易いように、タッチパネル1506の輪郭との間に余白を設けているが実際には省略できる。また、表示割合の変更制御は、変更後の状態まで連続する1つの過程で行われるのを基本とするが、複数の過程に分割されて段階的に変更するように実行される制御も可能である。
【0063】
[機能構成の説明]
図7は、本実施形態におけるプレイヤ端末1500の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるプレイヤ端末1500は、操作入力部100と、処理部200と、音出力部350と、画像表示部360と、通信部370と、プログラムやデータを記憶することのできる記憶部500とを備える。
【0064】
操作入力部100は、プレイヤによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサー、ジャイロ、CCDモジュール、などによって実現できる。
図1の方向入力キー1502や、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0065】
処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリーなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、プレイヤ端末1500の動作を制御する。
図1の制御基板1550がこれに該当する。そして、本実施形態における処理部200は、ゲーム演算部202と、音生成部250と、画像生成部260と、通信制御部270とを備える。
【0066】
ゲーム演算部202は、本実施形態のゲーム実行に係る各種制御を行う。そして、本実施形態では、第1ゲーム実行部204と、検知部206と、操作入力受付制御部207と、特典状況検知部208と、表示制御部210と、第2ゲーム実行部212と、状況表示体表示制御部218と、を有する。
【0067】
第1ゲーム実行部204は、プレイヤの操作に基づいて第1ゲームを実行するための制御を行う。本実施形態ではパズルゲームを実行するための制御を行う。
第1ゲームを実行するための各種初期設定データは、第1ゲーム用初期設定データ520に格納されており、第1ゲーム実行部204はこれを参照する。また、第1ゲーム実行部204は、第1ゲームの進行状況を記述する各種データを第1ゲーム進行制御データ540として記憶部500に記憶・管理する。
【0068】
第1ゲーム進行制御データ540は、例えば
図8に示すように、貯留子配置データ542と、第1ゲーム進行履歴544とを含む。貯留子配置データ542は、各貯留子の種類及び配置位置情報を格納する。第1ゲーム進行履歴544は、操作入力毎のゲーム進行の進捗を記述する。本実施形態の第1ゲームはパズルゲームなので、操作入力は貯留子の移動操作に相当する。進捗を記述する情報としては、その移動操作に起因して単独及び連鎖的に消去された貯留子のリストや、消去されたタイミングに係る情報などがある。
【0069】
図8の例では、例えば第1回入力を行ったことで、種別「丸マーク」の貯留子「3つ」からなる貯留子セットと、種別「マーク無し」の貯留子「4つ」からなる貯留子セットとがこの順で消えたことを示している。そして、貯留子セットの消去開始がボーナスタイム(第1ゲーム開始から断続的に自動設定される期間)に該当していたことを示している。つまり、どのタイミングでどのような貯留子の消去が行われたかが参照可能となっている。
【0070】
図7に戻って、検知部206は、第1ゲーム進行制御データ540を監視し、第1ゲームの進行状況が、第2ゲームの進行条件(第2ゲームを再開させてプレイアブルにするための条件)を満たしたことを検知する。本実施形態では、パズルゲームの遊技媒体である貯留子の消去に基づいて進行条件を満たしたか否かを検知する。
【0071】
操作入力受付制御部207は、第1ゲームの進行状況が所定条件を満たす状況となった場合に、(本実施形態では検知部206により検知された場合に)、プレイヤの操作入力を保留として当該操作入力に対する応答制御を一時的に保留とする、或いは、当該操作入力の受付を一時的に停止する。
【0072】
特典状況検知部208は、第1ゲームの進行状況が所定の特典状況に至ったことを検知する。特典状況とは、ゲームルール上、プレイヤが有利となるように特別に制御される限定的な状況である。本実施形態では、表示割合の変更開始条件のうちの幾つかの特定の変更開始条件を満たした状況が特典状況に設定されている。また、特典状況検知部208は、第1ゲームのプレイ開始からの経過時間を計時し、経過時間が所定値(例えば、5分)に達する都度、有期限のボーナスタイムの開始とみなし、ボーナスタイム中で貯留子が消去された状況を特典状況として検知する。そして、特典状況の検知結果は、記憶部500の特典状況発生履歴566に格納する。ちなみに、ボーナスタイムは、第1表示部21の枠が明滅するなどの視覚的に識別可能な形式でプレイヤに通知する。
【0073】
表示制御部210は、第1ゲームの進行状況が所定条件を満たす状況となった場合に、一つの表示装置に表示する第1表示部と第2表示部との表示割合を一時的に変更する制御を行う。また、第1ゲームの進行状況が所定条件を満たす状況となった場合に、一つの表示装置に表示している第1表示部と第2表示部との何れか又は両方に重ねるように、第3表示部を一時的に表示する特別制御を行うことができる。
【0074】
より具体的には、検知部206による、検知数や、検知された遊技媒体の順番(本実施形態では、連鎖的に消去された貯留子の種類など)、検知されたタイミングに基づいて表示割合の変更開始条件を満たしているか判定し表示割合の変更制御等をする。
本実施形態では、第1ゲームの進行状況に応じて第2ゲームのプレイヤキャラクタ2のパラメータの値が変更されるので、実質的に第1ゲームの進行状況が、表示割合の変更開始条件を満たす状況になった否かを判定することとも言える。
【0075】
変更開始条件を定義する情報は、記憶部500に記憶されている表示割合変更設定データ530に格納されている。例えば、
図9に示すように、表示割合変更設定データ530は、表示割合の変更開始条件532と対応づけて、表示割合データ534と、特典状況設定536と、第3表示部設定538とを格納する。
【0076】
変更開始条件532には、第1ゲームの進行状況のうち、ある特定の状況を記述するデータが格納される。本実施形態の第1ゲームは貯留子を揃えて消すパズルゲームなので、
(1)1操作で単独又は連鎖して消えた貯留子の数、
(2)特定の種別の貯留子の消去、
(3)1操作で連鎖して消えた貯留子の種類の数、
(4)消去された貯留子の種類の順番、
(5)貯留子が消えたタイミング、より具体的にはボーナスタイムにおける貯留子の消去、などを設定することができる。
これら以外にも、第1ゲームの内容に応じて適宜設定することができる。例えば、いわゆる「コンボ数」であったり、特定の操作コマンドなども可能である。
【0077】
表示割合データ534は、変更後の表示割合(第2表示部広大割合)を定義する情報を格納する。具体的には、第2表示部22の下端や四隅の画面座標系座標、初期状態に対する割合や比率、変更後の表示部の縦横比などを適宜含めることができる。定義には、表示割合を漸次変更する場合には、表示割合の目標値や、その目標値に達するタイミング、表示割合の変更速度などを含めることもできる。
【0078】
特典状況設定536には、対応する変更開始条件532に設定されている特典状況の識別情報(図中の「特典状況01」など)を格納する。対応する変更開始条件532に特典状況が設定されていなければ識別情報は格納されない。特典状況検知部208による検知の1つの方法は、条件が満たされたと判定された変更開始条件532に対応する特典状況設定536に特典状況の識別情報が格納されているか否かを見ることである。
【0079】
こうした変更開始条件532の設定内容と相まって、本実施形態の表示制御部210は、(1)検知部206による検知数に基づいて表示割合を変更するか否かを判定する機能と、(2)検知部206により検知された遊技媒体の順番に基づいて表示割合を変更するか否かを判定する機能と、(3)検知部206により検知されたタイミングに基づいて表示割合を変更するか否かを判定する機能と、を有することとなる。
【0080】
また、表示割合データ534の設定内容と相まって、本実施形態の表示制御部210は、特典状況検知部208により第1ゲームの進行状況が所定の特典状況に至ったことが検知された場合に、第2表示部22の表示サイズを第1表示部21の表示サイズより大きい、或いは、第1表示部21の表示サイズをゼロ(表示割合0%)として第2表示部22を最大の表示サイズ(表示割合100%)とする割合として定められた第2表示部広大割合に変更する機能、を有することとなる。
【0081】
第3表示部設定538は、表示割合の変更に伴う第3表示部23(
図4参照)の表示内容と、表示させる位置、表示のさせかた、表示開始や終了時の画像エフェクトの種類を定義する。例えば、図中の「カットイン01」がこれらを表す。
当該設定により、表示制御部210は、第1ゲームの進行状況が所定条件を満たす状況となった場合に、一つの表示装置に表示している第1表示部と第2表示部との何れか又は両方に重ねるように、第3表示部を一時的に表示する特別制御を行うことが可能となる。
【0082】
なお、表示割合の変更に当たって、表示制御部210は、記憶部500に記憶されている表示部設定データ560の第1表示部四隅座標562や第2表示部四隅座標564を、検知された変更開始条件に応じた表示割合データ534に示す割合となるように変更する。その後、第2ゲーム進行制御データ550が変更解除条件を満たしたことを検知して(本実施形態では、第2ゲームが一定区切りだけ進行したことを意味する)、表示部設定データ560を元の初期値に戻して表示割合の変更を解除する。
【0083】
図7に戻って、第2ゲーム実行部212は、第2ゲームを実行するための各種制御を行う。具体的には、第1ゲームのゲーム進行状況が所定の進行条件を満たした場合に、第2ゲームの進行を一区切り分だけプレイアブルにする。
また、パラメータ変更制御部214を有し、第2ゲームに係る所与のキャラクタのパラメータを、第1ゲームの進行状況に基づいて変更することができる。本実施形態では、検知部206による検知があると進行条件を満たしたと判定する。また、検知部206により検知された第1ゲームの進行状況に応じて第2ゲームに係る所与のキャラクタのパラメータを変更する。そして、パラメータ変更報知部216が、キャラクタのパラメータが変更されたことを示す表示制御を行うことができる。本実施形態では、ステータスアイコン9の表示制御により実現される。
【0084】
第2ゲームがプレイアブルになると、第2ゲーム実行部212は、プレイヤによる操作入力への応答制御を行う。本実施形態では、プレイヤキャラクタ2が所与の攻撃対象キャラクタ(
図2の敵キャラクタ4など)に対して第1ゲームの進行状況に応じた攻撃を加えて当該攻撃対象キャラクタを撃破するゲームを実行するための制御をする。また、特典状況検知部208によって特典状況が検知された場合には、プレイヤキャラクタ2に特別な行動(例えば、特別に強力な攻撃技や防御技など)をさせる。
【0085】
“ゲーム進行の一区切り”とは、プレイヤキャラクタ2の攻撃とその攻撃を受けた敵キャラクタ4のリアクションが表示完了するまでであったり、敵キャラクタ4の出現から撃退まで、アイテムを拾うなどの各種イベントの開始から完了まで、などである。詳細はゲーム内容に応じて適宜設定することができる。そして、一区切り分だけゲームを進行させる、あるいは一定区切り分進行するまで操作入力への応答制御を行うことで、第2ゲーム実行部212は第2ゲームをノンプレイアブルとする。
【0086】
なお、ノンプレイアブルの状態では、プレイヤによる操作入力への応答制御が保留される。本実施形態では少なくともプレイヤキャラクタ2の攻撃が行われなければよい。実質的なゲームの進行が抑制されていれば、出現済みの各キャラクタの仕草や自動的な体力の回復や使用するアイテムの換装などに係る制御や、敵キャラクタ4の出現などの制御は実行することができる。勿論、これらも停止した完全な一時停止状態であってもよい。
【0087】
第2ゲームを実行するための各種初期設定データは、記憶部500の第2ゲーム用初期設定データ522に格納されており、第2ゲーム実行部212はこれを参照する。本実施形態では、複数の進行段階を有する状況が設定されているので、第2ゲーム用初期設定データ522には、進行段階の移行を検知・判定するための各種条件を定義した進行段階設定データ524が含まれる。
【0088】
そして、第2ゲーム実行部212は、第2ゲームの進行状況を記述する各種データ(例えば、プレイヤキャラクタ2の位置やステータス、敵キャラクタ4の位置やステータス、ステータスアイコン9の表示位置や表示サイズなど)を第2ゲーム進行制御データ550として記憶部500に記憶させて管理する。
【0089】
状況表示体表示制御部218は、特別制御の実行中に、変更開始条件を満たした第1ゲームの状況を示す状況表示体25(
図3,
図4)の表示制御を行う。具体的には、第1ゲーム進行制御データ540の第1ゲーム進行履歴544を参照し、消去貯留子リスト等の内容に応じて状況表示体25を選択・表示させる。
【0090】
音生成部250は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサー、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、第1ゲームや第2ゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部350に出力する。
【0091】
音出力部350は、音生成部250から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を出力する装置によって実現される。
図1のスピーカー1510がこれに該当する。
【0092】
画像生成部260は、例えば、GPU、DSPなどのプロセッサー、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファー等の描画フレーム用ICメモリー等によって実現される。そして、画像生成部260は、1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚の第1ゲームや第2ゲームの画像を生成し、生成した画像を表示させるための信号を画像表示部360に出力する。
【0093】
画像表示部360は、画像生成部260から入力される画像信号に基づいて各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。本実施形態では、
図1のタッチパネル1506がこれに該当する。
【0094】
通信制御部270は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部370を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。通信部370は、通信回線Nと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、
図1の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0095】
記憶部500は、処理部200にプレイヤ端末1500を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームプレイに必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリー、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
図1の制御基板1550が搭載するICメモリー1552やメモリーカード1540がこれに該当する。
【0096】
本実施形態の記憶部500は、システムプログラム501と、アプリケーションプログラム502とを記憶している。
システムプログラム501は、プレイヤ端末1500のコンピュータとしての入出力の基本機能を実現するためのプログラムである。
アプリケーションプログラム502は、処理部200が読み出して実行することによってゲーム演算部202としての機能を実現させるためのソフトウェアであるが、システムプログラム501の一部として組み込まれた構成であっても良い。本実施形態では、第1ゲームを実行するための第1ゲームプログラム502aと、第2ゲームを実行するための第2ゲームプログラム502bとを含む。
【0097】
また、記憶部500は、第1ゲーム用初期設定データ520と、第2ゲーム用初期設定データ522と、表示割合変更設定データ530とを予め記憶している。
また、ゲームプレイの開始に伴って、第1ゲーム進行制御データ540や、第2ゲーム進行制御データ550、第3表示部フラグ568、表示部設定データ560、特典状況発生履歴566、計時のためのカウンタ、各種フラグなどを適宜記憶することができる。
【0098】
特典状況発生履歴566は、発生した特典状況の識別情報と、その特典状況の発生に応じた特典制御の実行履歴とを対応づけて格納する。ここで言う“特典制御”は適宜設定可能であるが、本実施形態では第2ゲームにおけるプレイヤキャラクタによる特別攻撃等の特殊能力の発動である。
【0099】
具体的には、特典状況発生履歴566には、特典状況検知部208により検知される都度、新たに発生した特典状況の識別情報が登録される。
例えば、表示割合変更設定データ530(
図9)の変更開始条件532が満たされたと判定された場合には、対応する特典状況設定536に格納されている特典状況の識別情報が発生順に登録される。また、ボーナスタイム中に貯留子が消去された場合には、ボーナスタイム中の発生で有ることを示す固有の識別情報が登録される。そして、新たに登録される識別情報に対応づけて、実行履歴のフラグに初期値「0(未実行)」が設定される。
【0100】
第3表示部フラグ568は、第3表示部23(
図4)の表示制御に係るフラグであって、第1ゲームにおいて第2ゲームの進行条件を満たしたと判定されると、表示制御部210によって「0(第3表示部23の表示は未実行)」にリセットされる。そして、第2ゲームがプレイアブルになって、第3表示部23の表示が開始し終了すると「1(実行済み)」に変更される。
【0101】
[処理の流れの説明]
次に、プレイヤ端末1500における処理の流れについて説明する。ここで説明する処理の流れは、処理部200がシステムプログラム501を実行した状態で、アプリケーションプログラム502を実行することより実現される。
【0102】
図10〜
図11は、プレイヤ端末1500における処理の流れを説明するためのフローチャートである。
処理部200は、先ず初期化を行う(ステップS2)。この際、表示部設定データ560は所定の初期値に設定される。
次いで、処理部200は第1ゲームの進行制御を開始する(ステップS4)。本実施形態ではパズルゲームがプレイ可能となる。また、第1ゲームの開始とともにボーナスタイミング用の計時処理が開始される。なお、第2ゲームの制御も開始されるがノンプレイアブルの状態で待機となる。
【0103】
第1ゲームが実行されている間、処理部200は第1ゲームの進行状況が第2ゲームの進行条件を満たしているかを判定する(ステップS8)。本実施形態では、第1ゲームで貯留子が消された場合に第2のゲームの進行条件を満たすと判定する。
【0104】
そして、肯定判定ならば(ステップS8のYES)、処理部200は、第1ゲームの進行状況に応じて第2ゲームに係るプレイヤキャラクタ2のパラメータを変更し、変更後のパラメータをプレイヤに報知する(ステップS10)。
具体的には、本実施形態では消去された貯留子5の種類や連鎖的に消えた貯留子セットの数などに応じて、消去された貯留子5の種類が対応づけられているキャラクタについて、消去された数やセット数に応じた行動力や、体力値、攻撃力、防御力などを変更する。これに伴い、パラメータの値が変更されたキャラクタのステータスアイコン9を更新する。
【0105】
次いで、第1ゲームの進行状況が第2ゲームの進行条件を満たしていると判定されたタイミングが、ボーナスタイミング中であるか否かの判定、つまり所定タイミングでの貯留子の消去であることの検知是非を行う。そして、もしボーナスタイミング中であるならば(ステップS12のYES)、処理部200は特典状況発生履歴566に所定タイミングでの貯留子消去であること、すなわち特典状況であることを示す特典状況識別情報を登録し、これに対応づけて特典制御の実行フラグを「0(未実行)」として登録する(ステップS14)。
【0106】
次に、処理部200は、第1ゲームの進行制御を一時停止する(ステップS16)。具体的には、プレイヤの操作入力を保留として当該操作入力に対する応答制御を一時的に保留とする。そして、表示割合変更設定データ530と第1ゲーム進行制御データ540とを参照して、第1ゲームの進行状況が何れかの変更開始条件532(
図9参照)を満たしているか判定する(ステップS18)。
【0107】
もし、満たしている変更開始条件532が有れば(ステップS18のYES)、処理部200は、当該変更開始条件に対応する特典状況設定536を参照し、特典状況が設定されているかを判定する。そして、設定されていれば(ステップS20のYES)、特典状況設定536に格納されている特典状況の識別情報を特典状況発生履歴566に新たに登録し、更にこれに対応づけて特典制御の実行フラグを「0(未実行)」として登録する(ステップS22)。
【0108】
そして、満たされている変更開始条件532に対応する表示割合データ534が示す表示割合を実現するように、第1表示部21や第2表示部22の四隅座標を徐々に変更させる(ステップS24)。これにより、表示割合は初期状態から変更されることとなる。なお、表示割合の変更は、各表示部のサイズを徐々に変更する制御に限るものではなく一気に変更後の状態に変更するとする構成(一瞬で切り替えるような変更)も可能である。
【0109】
そして、処理部200は、キャラクタのクローズアップ画像を表示させる制御と、状況表示体25の表示制御とを実行する(ステップS26)。なお、特別制御は、毎回行うとは限らず、演出の観点から不要と判断される場合には適宜省略するとしてもよい。
【0110】
表示割合の変更が完了すると、処理部200は第2ゲームをプレイアブルに変更する(ステップS30)。
【0111】
図11のフローチャートに移って、特典状況発生履歴566を参照し、特典制御の実行フラグが「0」のままになっている特典状況の履歴の有無を確認する(ステップS32)。もし、該当する履歴があれば未実行の特典制御があると判断し(ステップS32のYES)、処理部200は第2ゲームにてプレイヤキャラクタ2による特別能力を発動(行動)させて実行フラグを「0」から「1(実行済み)」へ変更する(ステップS34)。
【0112】
次に、ステップS18で条件を満たすと判定された変更開始条件532(
図9)に対応する第3表示部設定538に第3表示部23が設定されている場合には(ステップS40のYES)、処理部200は、当該設定内容に従って第3表示部23を表示開始し、設定されている表示時間が経過した後に、表示を終了させる(ステップS42)。
【0113】
次に、もし第2ゲームが進行する過程で進行段階がアップしたならば(ステップS50のYES)、処理部200は表示部設定データ560を参照して表示割合が初期状態から変更されているかを判定する。そして、もし変更されていなければ(ステップS52のNO)、第2ゲームを一時的にノンプレイアブルに変更して、プレイヤキャラクタ2による攻撃を抑制し(ステップS60)、表示割合を所定の設定まで徐々に変更する(ステップS62)。なお、ここでの表示割合の設定は、進行段階がアップした時の専用設定であって、例えば第2ゲーム用初期設定データ522の進行段階設定データ524内に定義されている。
そして、表示割合の変更が完了すると、処理部200は第2ゲームを再びプレイアブルに戻す(ステップS64)。
【0114】
第2ゲームの進行が一区切り分完了すると(ステップS80のYES)、処理部200は、第2ゲームの進行制御をノンプレイアブルに変更してから(ステップS82)、表示割合を初期状態に戻す(ステップS84)。そして、表示割合が初期状態に戻ったならば第1ゲームの進行制御を再開する(ステップS86)。つまり、保留されていたプレイヤの操作入力に対する応答制御を再開する。
【0115】
ここまで説明したステップのうち、ステップS8〜S86は、本実施形態のゲーム(第1ゲーム、第2ゲームを内包する全体を意味するゲーム)の終了条件を満たすまで繰り返される(ステップS88のNO)。終了条件は、第1ゲームと第2ゲームのいずれかのゲームクリア又はゲームオーバーとすれば良い。あるいは制限時間制としてもよい。
そして、やがて終了条件を満たすに至ると(ステップS88のYES)、処理部200は一連の処理を終了する。
【0116】
以上のように、第1実施形態によれば、第1ゲームを表示する第1表示部と、第2ゲームを表示する第2表示部との一の表示装置での表示割合を、第1ゲームの進行状況や第2ゲームの進行状況に応じて変更することが可能になる。そして、表示割合が変更されると、第2表示部の表示画面に占める割合は初期状態に比べて拡大するとともに、表示サイズに関しても第2表示部のサイズが第1表示部のサイズを上回るようになる。
【0117】
つまり、表示画面が比較的小型の表示装置でも、初期状態では第1ゲームをメインでプレイするのに適当な表示割合を設定しておいて操作性を確保しておく一方で、状況に応じて第2表示部を拡大して第2ゲームに係る効果的な演出が可能となる。
【0118】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以降では主に第1実施形態との差異について述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与して説明は省略する。
【0119】
図12は、本実施形態におけるシステム構成例を示す図である。本実施形態のプレイヤ端末1501は、通信回線Nを介してサーバシステム1100に接続して、クライアント・サーバ型のシステムを構成し、プレイヤ端末1501でオンラインゲームをプレイ可能にする。
【0120】
サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを備える。本体装置1101には、制御基板1150が搭載されている。制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリー1152、通信装置1153が搭載されている。
【0121】
サーバシステム1100は、通信接続されたプレイヤ端末1501へゲームを実行するのに必要なプログラムやデータを随時管理・配信するゲーム管理機能を有する。
図示の例では、サーバシステム1100は単体として記しているが、サーバシステム1100には複数のブレードサーバを搭載し、相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続された構成であっても良い。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを通信回線Nを介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であっても良い。
【0122】
本実施形態のプレイヤ端末1501は、サーバシステム1100から取得したゲームクライアントプログラムやデータをICメモリー1552に一時記憶する。そして、当該プログラムを実行してサーバシステム1100に接続することで、ゲームプレイ可能となる。
【0123】
すなわち、プレイヤ端末1501は、ハードウェアの構成としては第1実施形態のプレイヤ端末1500と同様の構成を有しており、方向入力キー1502やボタンスイッチ1504,タッチパネル1506からの操作入力に応じた操作入力信号をサーバシステム1100へ送信する。サーバシステム1100は、操作入力信号を受信してゲーム実行のための各種演算処理を実行し、ゲーム画面を表示させるためのデータを生成して返信する。プレイヤ端末1500は、これを受信しタッチパネル1506へ表示する。
なお、本実施形態では、プレイヤ端末1501は、ゲーム実行に必要なプログラムや各種設定データをサーバシステム1100から取得する構成としているが、別途入手したメモリーカード1540から読み出す構成としても良い。
【0124】
図13は、本実施形態におけるサーバシステム1100の機能構成例を示す機能ブロック図である。
【0125】
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。
図12のキーボード1106がこれに該当する。
【0126】
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリーなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、プレイヤ端末1501から受信したデータに基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。そして、本実施形態のサーバ処理部200sは、ゲーム管理部203と、画像生成部260sと、通信制御部270sとを含む。
【0127】
ゲーム管理部203は、第1実施形態におけるゲーム演算部202と同様の機能を有するとともに、プレイヤ端末1501から操作入力信号を受信する機能や、受信した操作入力信号に基づいてゲーム実行のための各種演算処理を実行する機能、プレイヤ端末1501にてゲーム画面を表示させるためのデータを生成し返信する機能を有する。
【0128】
画像生成部260sは、サーバシステム1100の保守に関する画像を生成し、画像表示部360sへ出力することができる。また、本実施形態では、プレイヤ端末1501にて表示させる各種画像の生成処理も実行することができる。
【0129】
画像表示部360sは、画像生成部260sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
図12のタッチパネル1108がこれに該当する。
【0130】
通信制御部270sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部370sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0131】
通信部370sは、通信回線Nと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプター)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
図12の通信装置1153がこれに該当する。
【0132】
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを管理するために必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリー、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
図12では本体装置1101が搭載するICメモリー1152やハードディスクなどの記憶媒体及びストレージ1140がこれに該当する。
【0133】
そして、サーバ記憶部500sには、サーバシステムプログラム503と、ゲーム管理プログラム504と、配信用ゲームクライアントプログラム506と、を記憶している。
【0134】
サーバシステムプログラム503は、サーバ処理部200sが読み出して実行することでサーバシステム1100にコンピュータとして必要な基本的な入出力機能を実現する為のシステムプログラムである。
【0135】
ゲーム管理プログラム504は、サーバ処理部200sが読み出して実行することで、ゲーム管理部203としての機能を実現させるためのプログラムである。
【0136】
配信用ゲームクライアントプログラム506は、本実施形態におけるプレイヤ端末1501へ提供されるゲームクライアントプログラムのオリジナルである。
【0137】
また、サーバ記憶部500sは、第1ゲーム用初期設定データ520、第2ゲーム用初期設定データ522、表示割合変更設定データ530、第1ゲーム進行制御データ540、第2ゲーム進行制御データ550、表示部設定データ560、特典状況発生履歴566、その他の計時のためのカウンタ、各種フラグなどを適宜記憶する。
【0138】
図14は、本実施形態におけるプレイヤ端末1501の機能構成例を示す機能ブロック図である。プレイヤ端末1501は、プレイヤの操作入力を受け付けとゲーム画面の表示とをする端末装置として機能する。処理部200は、端末演算部240を有する。
【0139】
端末演算部240は、当該コンピュータをゲームプレイのための端末として機能させるための各種演算処理を実行する。例えば、本実施形態のオンラインゲームをウェブゲームとして実現するならば、ウェブブラウザをベースとしてHTMLとともにJava(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)を利用して能動的に画面表示を制御するウェブ技術や、Adobe(登録商標) Flashなどのプラグインを用いて実現できる。勿論、その他の方法でもかまわない。
そして、端末演算部240は、操作信号送信制御部242と、ゲーム画面表示制御部244とを含み、適宜計時等のその他の機能に係る処理を行う。
【0140】
操作信号送信制御部242は、操作入力部100へ為された操作に応じて、各種データやリクエストをサーバシステム1100へ送信するための処理を実行する。
【0141】
ゲーム画面表示制御部244は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいてゲーム画面を表示するための制御を行う。本実施形態では、タッチパネル1506に表示するゲーム画像(第1表示部21、第2表示部22を含む)をサーバシステム1100にて生成する構成とするが、ゲーム画像をプレイヤ端末1501で生成する構成も可能である。その場合、ゲーム画面表示制御部244は、ゲーム画像を生成する制御を含むこととなる。
【0142】
本実施形態の記憶部500には、システムプログラム501と、ゲームクライアントプログラム507とを記憶している。また、本実施形態の記憶部500には、サーバシステム1100から受信した、各種データを一時的に記憶することができる。
【0143】
ゲームクライアントプログラム507は、処理部200が読み出して実行することによって端末演算部240としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトであるが、システムプログラム501の一部として組み込まれた構成であっても良い。ゲームクライアントプログラム507は、オンラインゲームを実現する技術手法に応じて専用のクライアントプログラムであっても良いし、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグインなどにより構成するとしても良い。
【0144】
サーバシステム1100におけるゲーム実行に関する処理の流れは、第1実施形態におけるプレイヤ端末1500での処理の流れ(
図10〜
図11)と同様である。すなわち、第1実施形態のプレイヤ端末1500のゲーム演算部202の機能を、サーバシステム1100が担うのが第2実施形態であるためである。そして、第2実施形態でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0145】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したがこれらに限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0146】
[その1]
例えば、上記実施形態では、表示割合の変更は第1ゲームの進行状況が変更開始条件を満たした場合と、第2ゲームの進行状況が変更開始条件を満たした場合の両方で実行したが、何れか一方のみで実行する構成とすることもできる。
【0147】
[その2]
また、第1ゲームをパズルゲームとしたが、その他のジャンルのゲームとすることができる。例えば、
図15に示すように、第1ゲームをメダル30や、非メダル体32などの遊技媒体を用いる仮想的なメダルプッシャーゲーム(プッシャー型メダルゲーム)とすることもできる。
【0148】
具体的には、第1表示部21では、画面下側をメダル30の落下口33として、固定テーブル34と、落下口33に向けて進退するように往復運動するプッシャー36とが仮想的なゲーム空間に配置構成され、落下口33には第2ゲームに登場するプレイヤキャラクタ2に対応づけられたキャラクタアイコン38と無効アイコン40とが配置される。
また、第1表示部21の最下端には、新たなメダル30を投入する位置を入力するための投入位置入力部42が配置される。プレイヤが当該入力部にタッチ操作すると、タッチ位置に応じて、プッシャー36の上に示された投入口43が左右に移動され、タッチされている間、所定周期で新たなメダルが投入口43から投入されるように制御される。
【0149】
固定テーブル34の下端から落下するメダル30がキャラクタアイコン38の上(イメージ的には正面)を通過すると、その枚数分の行動力が対応するプレイヤキャラクタ2に補充される。現在の行動力は、例えば第2表示部22の画面内に吹き出し状の行動ポイント表示部44にて表示される。そして、行動力が所定値(例えば「10」)に達すると、第2ゲームの進行条件が満たされたと判断されて第2ゲームがプレイアブルとなる。プレイヤが操作入力してプレイヤキャラクタ2に攻撃や防御の行動を取らせると、その分の行動ポイントが消費される。勿論、プレイヤキャラクタ2の操作を半自動又は全自動とする構成でも良い。
【0150】
機能的には、検知部206がメダルプッシャーゲームにおける遊技媒体の前記落下口への落下を検知することとなる。よって、第1ゲームを仮想的なメダルプッシャーゲームとする場合、変更開始条件532は、例えば
図16のように設定すると好適である。この場合の変更開始条件532の判定は、第2ゲームがプレイアブルになるまでの期間毎に判定されるとしてもよい。
【0151】
その他、パチンコ、スロットマシン、ピンボール、ルーレット、あみだくじ、じゃんけん、カードバトルゲーム、手下を使ってお宝を盗む盗賊ゲーム、ポーカーなど、適宜設定可能であるが、第2ゲームを進めるための前段としての意味を考慮すれば、ゲーム進行の区切りが比較的明確なゲームが望ましい。勿論、シングルプレイに限らずマルチプレイでも良い。
【0152】
[その3]
また、上記実施形態では、第2ゲームをRPGとしたが、他のジャンルのゲームとすることもできる。格闘ゲームや、レースゲーム、シューティングゲーム、育成ゲーム、防衛ゲーム(ディフェンスゲーム)、野球やサッカーなどのスポーツゲーム、恋愛シミュレーションゲーム、狩猟ゲームなど適宜設定できる。第2ゲームは、ゲームを続けるモチベーションを与える意味合いが大きいので、ある程度の連続性やストーリー性を有する内容のものが望ましい。
【0153】
[その4]
また、上記実施形態では、第2ゲームがプレイアブルである間、第1ゲームの進行制御をノンプレイアブルな状態としていたがこれに限らない。制御を完全に停止しておく構成も可能である。第2ゲームについても同様である。
【0154】
[その5]
また、上記実施形態では、表示割合の変更により第2表示部22が拡大し、全画面に占める割合も第1表示部21より大きくなる構成としたがこれに限らない。例えば、ゲームの内容によって、第1表示部21と第2表示部22の関係を逆転させた構成も可能である。あるいは、表示変更が第2表示部22のサイズの変更ではなく、第1表示部21のサイズの変更により実現される構成も可能である。
【0155】
[その6]
また、上記実施形態では、表示割合を変更する際、表示部のサイズを徐々に変更する例や、一気に変更する例について述べたが、表示サイズの変更に伴って適宜画像エフェクトを付加して、変更をより印象的に見せる構成も可能である。
具体的には、表示割合変更設定データ530(
図9)にて、変更開始条件532に対応づけて画像エフェクトの種類を定義する。そして、ステップS24(
図10)にてステップS18で条件を満たしたと判定された変更開始条件532に対応づけられた画像エフェクトを伴うように、表示サイズの変更を行う。
なお、画像エフェクトとしては、例えば、回転、変形、ワイプ、オーバーラップ、フェードイン・フェードアウト、元の画面をモザイク状に分断させて回転や移動をさせつつ、各モザイクの大きさを変更した後、再び一体に合体するエフェクト、など適宜設定可能である。
【0156】
[その7]
また、上記実施形態では、第2表示部22は1つであるかのように扱ってきたが、他の表示部とすることも可能である。
例えば、
図17、18に示すように、第2ゲームを、プレイヤが所有する(使用権を有している)ゲームカードを任意に選択してデッキを構成するカードゲームタイプとする。ゲームカードには、それぞれプレイヤが使用可能なプレイヤキャラクタと、その初期能力や、特殊能力の種類や発動条件に関する情報が紐付けされている。カードそのものは、実際のカードを所持して利用登録する形式や、オンラインショッピング等で仮想のカードを購入し利用登録する形式などでもよい。
【0157】
ゲーム画面の構成としては、第1表示部21と第2表示部22の間に、デッキ表示部27を設ける(
図17参照)。デッキ表示部27には、プレイヤが選択したゲームカードを示すカードアイコン28(28a、28b)が表示される。ゲームカードはキャラクタと紐付けされているので、カードアイコン28は実質的にステータスアイコン9(
図2)として機能する構成でもよい。
そして、当該構成では、カードアイコン28をそれぞれ小さなサブ表示部と見なし、上記実施形態における第2表示部22と同様に扱うものとする。
【0158】
具体的には、表示制御部210が、上記実施形態で言うところの第2表示部22に加えて、最新の第1ゲームの進行状況の結果に応じて第2表示部22と同様に扱うカードアイコン28を選択する機能を有する。選択条件は、例えば、最新の第1ゲームでの操作入力の結果、最もパラメータの値が変化したキャラクタに対応するものや、第2ゲームにて行動をするキャラクタに対応するもの、第2ゲームにて特殊能力を発動するキャラクタに対応するもの、などが可能である。
【0159】
なお、この構成の場合、表示割合変更設定データ530の表示割合データ534には、カードアイコン28の拡大割合を定義すると好適である。