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特許6190130色信号変換装置、色信号復元装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6190130
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】色信号変換装置、色信号復元装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 9/67 20060101AFI20170821BHJP
   H04N 1/46 20060101ALI20170821BHJP
   H04N 1/60 20060101ALI20170821BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20170821BHJP
【FI】
   H04N9/67 A
   H04N1/46 Z
   H04N1/40 D
   G06T1/00 510
【請求項の数】7
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2013-55154(P2013-55154)
(22)【出願日】2013年3月18日
(65)【公開番号】特開2014-183366(P2014-183366A)
(43)【公開日】2014年9月29日
【審査請求日】2016年2月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(73)【特許権者】
【識別番号】591053926
【氏名又は名称】一般財団法人NHKエンジニアリングシステム
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100161148
【弁理士】
【氏名又は名称】福尾 誠
(72)【発明者】
【氏名】西田 幸博
(72)【発明者】
【氏名】正岡 顕一郎
(72)【発明者】
【氏名】日下部 裕一
(72)【発明者】
【氏名】金澤 勝
【審査官】 西谷 憲人
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−505661(JP,A)
【文献】 特開2011−166545(JP,A)
【文献】 特開平01−280989(JP,A)
【文献】 特開平04−337994(JP,A)
【文献】 特開平06−105337(JP,A)
【文献】 特開平06−062254(JP,A)
【文献】 特開2000−332998(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 9/67
G06T 1/00
H04N 1/46
H04N 1/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
色信号を輝度・色差信号へ変換する色信号変換装置であって、
入力される色信号r,g,bに対して線形変換を行い、輝度信号Lを生成するマトリクス演算部と、
前記輝度信号L及び前記色信号r,bに対して所定のブロックごとに平均処理を行い、信号Lave,rave,baveを生成する平均化部と、
前記輝度信号L、及び前記信号Lave,rave,baveに対してガンマ変換を行い、信号Γ(L),Γ(Lave),Γ(rave),Γ(bave)を生成するガンマ補正部と、
前記信号Γ(rave)及び前記信号Γ(Lave)の差分信号と、前記信号Γ(bave)及び前記信号Γ(Lave)の差分信号とに対してサブサンプリング処理を行うサブサンプリング部と、
を備えることを特徴とする色信号変換装置。
【請求項2】
輝度・色差信号を色信号へ変換する色信号復元装置であって、
輝度・色差信号に対して線形変換を行い、色信号を生成する逆マトリクス演算部と、
前記色信号に対して内挿処理を行い、色信号の低周波成分信号Rlow,Glow,Blowを生成する内挿部と、
前記信号Rlow,Glow,Blowに対して線形変換を行い、輝度信号の低周波成分を生成するマトリクス演算部と、
前記輝度信号の低周波成分に対する高周波成分の割合を示す係数Wを生成する係数生成部と、
前記色信号の低周波成分Rlow,Glow,Blowに係数Wを乗じた信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wを生成する乗算部と、
前記信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wに対して所定のブロックごとに平均処理を行い、信号Rave,Gave,Baveを生成する平均化部と、
前記信号Rlowに前記信号Rlow・Wを加えて前記信号Raveを減じた信号R、前記信号Glowに前記信号Glow・Wを加えて前記信号Gaveを減じた信号G、及び前記信号Blowに前記信号Blow・Wを加えて前記信号Baveを減じた信号Bを生成する手段と、
前記信号R,G,Bに対して逆ガンマ変換を行う逆ガンマ補正部と、
を備えることを特徴とする色信号復元装置。
【請求項3】
輝度・色差信号を色信号へ変換する色信号復元装置であって、
輝度・色差信号に対して線形変換を行い、色信号を生成する逆マトリクス演算部と、
前記輝度信号及び色信号に対して逆ガンマ変換を行う逆ガンマ補正部と、
前記ガンマ変換した色信号に対して内挿処理を行い、色信号の低周波成分信号Rlow,Glow,Blowを生成する内挿部と、
前記信号Rlow,Glow,Blowに対して線形変換を行い、前記ガンマ変換した輝度信号の低周波成分を生成するマトリクス演算部と、
前記ガンマ変換した輝度信号の低周波成分に対する高周波成分の割合を示す係数Wを生成する係数生成部と、
前記色信号の低周波成分Rlow,Glow,Blowに係数Wを乗じた信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wを生成する乗算部と、
前記信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wに対して所定のブロックごとに平均処理を行い、信号Rave,Gave,Baveを生成する平均化部と、
前記信号Rlowに前記信号Rlow・Wを加えて前記信号Raveを減じた信号r、前記信号Glowに前記信号Glow・Wを加えて前記信号Gaveを減じた信号g、及び前記信号Blowに前記信号Blow・Wを加えて前記信号Baveを減じた信号bを生成する手段と、
を備えることを特徴とする色信号復元装置。
【請求項4】
前記内挿部は、前記色信号に対して0次内挿を行い、前記信号Rlow,Glow,Blowを生成することを特徴とする、請求項又はに記載の色信号復元装置。
【請求項5】
前記内挿部は、
前記色信号に対して0次内挿を行い、信号Rip,Gip,Bipを生成する0次内挿部と、
前記信号Rip,Gip,Bipの低周波成分信号Rlpf,Glpf,Blpfを抽出するLPF部と、
前記信号Rlpf,Glpf,Blpfに対して所定のブロックごとに平均処理を行い、信号(Rlpf)ave,(Glpf)ave,(Blpf)aveを生成する平均化部と、を備え、
前記信号Rip,Gip,Bipに前記信号Rlpf,Glpf,Blpfを加えて前記信号(Rlpf)ave,(Glpf)ave,(Blpf)aveを減じ、前記信号Rlow,Glow,Blowを生成することを特徴とする、請求項又はに記載の色信号復元装置。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1に記載の色信号変換装置として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
コンピュータを、請求項からのいずれか一項に記載の色信号復元装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色信号を輝度・色差信号へ変換する色信号変換装置、輝度・色差信号を色信号に変換する色信号復元装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、映像信号となる色信号(RGB信号)を伝送する際には、輝度・色差信号(YCC信号)への変換が行われ、この変換はガンマ補正、マトリクス演算、及びLPF(低域通過型フィルター)の組み合わせにより行っていた(例えば、特許文献1参照)。図9は色信号を輝度・色差信号に変換する従来の色信号変換装置を示している。ここでは、入力される色信号をR,G,Bそれぞれの色の光に比例した値のr,g,bと表記し、伝送される輝度・色差信号をY,C,Cと表記している。図10は輝度・色差信号を色信号に変換する従来の色信号復元装置を示している。色信号復元装置7の出力信号は色信号変換装置6の入力信号r,g,bとは一致しないため、r,g,bと表記している。
【0003】
ガンマ補正部10は、光の強度に比例した信号から映像信号に変換するガンマ変換を行う。入力をX、出力をYとすると、Y=Xγとなる。ここでγは定数であり、通常γ=0.45である。
【0004】
マトリクス演算部12は、(1)式で表される3×3の線形変換により、入力される色信号R,G,Bを輝度・色差信号Y,C,Cに変換する。ここで、C,C,CはR,G,Bから輝度への寄与を示す定数であり、C+C+C=1.0である。例えばハイビジョンの場合は、C=0.2126、C=0.7152、C=0.0722である。
【0005】
【数1】
【0006】
LPF部30は低周波数成分のみを通過させる低域通過型フィルタであり、入力をX(i,j)、出力をY(i,j)、係数をCnm(n=−N〜N,m=−M〜M)とするとき、LPFの処理は(2)式で表される。ここで、i,jは画素の位置であり、N,Mはフィルタのタップ数である。
【0007】
【数2】
【0008】
逆マトリクス演算部22は、マトリクス演算部12の逆変換を行い、変換式は(3)式で表される。
【0009】
【数3】
【0010】
逆ガンマ補正部40は、ガンマ補正部10の逆変換を行い、変換式はX=Y1/γで表される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第3253316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従来の手法の課題について、以下に説明する。画像は2次元であるが、説明を簡単に行うため1次元で説明する。すなわち、色信号変換装置への入力信号をr(i),g(i),b(i)とし、色信号変換装置からの出力信号をY(i),C(2i),C(2i)、i=1,2,・・・,Iとする。
【0013】
第1の課題として、入力画像によっては、出力信号が数式上では表現できても物理的に表示不可能な負の信号となる場合があるという問題があった。この点について、(4)式で表される信号Rの細かな縞模様を入力した場合を例に説明する。また、マトリクス変換及び逆マトリクス変換の演算についてのみ考える。
【0014】
【数4】
【0015】
ここで、G(i)=B(i)=0とは、信号G,Bについてはすべてのiにおいて同じ値という意味である。マトリクス変換後の信号Y,C,Cは(5)式となる。
【0016】
【数5】
【0017】
輝度・色差信号Y,C,Cを逆マトリクス変換すると、出力信号R,G,Bは(6)式となる。
【0018】
【数6】
【0019】
(6)式に示すように、信号Rについては値が正なので問題ないが、信号G,Bについては偶数の項の値が負となり、物理的には再現できない信号になる。
【0020】
第2の課題として、変換を繰り返し行うと信号が劣化するという問題があった。信号処理としてLPFを使用するので、信号r,g,bと信号Y,C,Cの変換を繰り返すと信号が劣化する。LPFの入力Xが(7)式で表される単一周波数fの場合、その周波数に応じてLPFの出力Yは(8)式に示すように変化する。
【0021】
【数7】
【0022】
理想的なLPFではF=Fであり、(8)式の2項目がなくなるが、実際に使用するLPFはタップ数を大きくできない等により2項目に示す遷移域が生じる。説明例としてF<f<Fの周波数をとり、色信号変換装置に入力される信号r,g,bを(9)式とし、簡単のためガンマ補正、逆ガンマ補正については無視する。
【0023】
【数8】
【0024】
このとき、色信号変換装置6から出力される信号Y,C,Cは(10)式となる。
【0025】
【数9】
【0026】
(10)式の信号Y,C,Cを色信号復元装置7に入力したとき、色信号復元装置7から出力される信号r,g,bは(11)式となる。(11)式の値は(9)式のr,g,b値とは異なるので、r,g,bとの表記にしている。
【0027】
【数10】
【0028】
さらに、(11)式の信号を色信号変換装置6に入力したとき、色信号変換装置6から出力される信号Y,C,Cは(12)式となる。
【0029】
【数11】
【0030】
このように伝送信号の変換を繰り返すと、信号の値が異なり劣化する。入力信号r,g,bと伝送後に再生した信号r,g,bが異なるのは、伝送信号で色差信号にLPFによるフィルタ処理を行っているので当然と考えられるが、変換を繰り返し行うたびに信号が劣化していくのは望ましくない。
【0031】
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、色信号から輝度・色差信号への変換及び輝度・色差信号から色信号への変換で生じる信号のクリップや、変換の繰り返しによる信号の劣化を改善することが可能な色信号変換装置、色信号復元装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0033】
上記課題を解決するため、本発明に係る色信号変換装置は、色信号を輝度・色差信号へ変換する色信号変換装置であって、入力される色信号r,g,bに対して線形変換を行い、輝度信号Lを生成するマトリクス演算部と、前記輝度信号L及び前記色信号r,bに対して所定のブロックごとに平均処理を行い、信号Lave,rave,baveを生成する平均化部と、前記輝度信号L、及び前記信号Lave,rave,baveに対してガンマ変換を行い、信号Γ(L),Γ(Lave),Γ(rave),Γ(bave)を生成するガンマ補正部と、前記信号Γ(rave)及び前記信号Γ(Lave)の差分信号と、前記信号Γ(bave)及び前記信号Γ(Lave)の差分信号とに対してサブサンプリング処理を行うサブサンプリング部と、を備えることを特徴とする。
【0034】
上記課題を解決するため、本発明に係る色信号復元装置は、輝度・色差信号を色信号へ変換する色信号復元装置であって、輝度・色差信号に対して線形変換を行い、色信号を生成する逆マトリクス演算部と、前記色信号に対して内挿処理を行い、色信号の低周波成分信号Rlow,Glow,Blowを生成する内挿部と、前記信号Rlow,Glow,Blowに対して線形変換を行い、輝度信号の低周波成分を生成するマトリクス演算部と、前記輝度信号の低周波成分に対する高周波成分の割合を示す係数Wを生成する係数生成部と、前記色信号の低周波成分Rlow,Glow,Blowに係数Wを乗じた信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wを生成する乗算部と、前記信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wに対して所定のブロックごとに平均処理を行い、信号Rave,Gave,Baveを生成する平均化部と、前記信号Rlowに前記信号Rlow・Wを加えて前記信号Raveを減じた信号R、前記信号Glowに前記信号Glow・Wを加えて前記信号Gaveを減じた信号G、及び前記信号Blowに前記信号Blow・Wを加えて前記信号Baveを減じた信号Bを生成する手段と、前記信号R,G,Bに対して逆ガンマ変換を行う逆ガンマ補正部と、を備えることを特徴とする。
【0035】
また、本発明に係る色信号復元装置は、輝度・色差信号を色信号へ変換する色信号復元装置であって、輝度・色差信号に対して線形変換を行い、色信号を生成する逆マトリクス演算部と、輝度・色差信号に対して線形変換を行い、色信号を生成する逆マトリクス演算部と、前記輝度信号及び色信号に対して逆ガンマ変換を行う逆ガンマ補正部と、前記ガンマ変換した色信号に対して内挿処理を行い、色信号の低周波成分信号Rlow,Glow,Blowを生成する内挿部と、前記信号Rlow,Glow,Blowに対して線形変換を行い、前記ガンマ変換した輝度信号の低周波成分を生成するマトリクス演算部と、前記ガンマ変換した輝度信号の低周波成分に対する高周波成分の割合を示す係数Wを生成する係数生成部と、前記色信号の低周波成分Rlow,Glow,Blowに係数Wを乗じた信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wを生成する乗算部と、前記信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wに対して所定のブロックごとに平均処理を行い、信号Rave,Gave,Baveを生成する平均化部と、前記信号Rlowに前記信号Rlow・Wを加えて前記信号Raveを減じた信号r、前記信号Glowに前記信号Glow・Wを加えて前記信号Gaveを減じた信号g、及び前記信号Blowに前記信号Blow・Wを加えて前記信号Baveを減じた信号bを生成する手段と、を備えることを特徴とする。
【0036】
さらに、本発明に係る色信号復元装置において、前記内挿部は、前記色信号に対して0次内挿を行い、前記信号Rlow,Glow,Blowを生成することを特徴とする。
【0037】
あるいは、本発明に係る色信号復元装置において、前記内挿部は、前記色信号に対して0次内挿を行い、信号Rip,Gip,Bipを生成する0次内挿部と、前記信号Rip,Gip,Bipの低周波成分信号Rlpf,Glpf,Blpfを抽出するLPF部と、前記信号Rlpf,Glpf,Blpfに対して所定のブロックごとに平均処理を行い、信号(Rlpfave,(Glpfave,(Blpfaveを生成する平均化部と、を備え、前記信号Rip,Gip,Bipに前記信号Rlpf,Glpf,Blpfを加えて前記信号(Rlpfave,(Glpfave,(Blpfaveを減じ、前記信号Rlow,Glow,Blowを生成することを特徴とする。
【0038】
また、上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、上記色信号変換装置として機能させることを特徴とする。
【0039】
また、上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、上記色信号復元装置として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、色信号から輝度・色差信号への変換及び輝度・色差信号から色信号への変換で生じる信号のクリップや、変換の繰り返しによる信号の劣化を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の第1の実施形態に係る色信号変換装置の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る色信号変換装置における変換処理部の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る色信号復元装置の構成を示すブロック図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る色信号復元装置における復元処理部の構成を示すブロック図である。
図5】本発明の第2の実施形態に係る色信号復元装置における復元処理部の構成を示すブロック図である。
図6】本発明の第2の実施形態に係る色信号復元装置における内挿フィルタ部の構成を示すブロック図である。
図7】本発明の第3の実施形態に係る色信号変換装置の構成を示すブロック図である。
図8】本発明の第3の実施形態に係る色信号復元装置の構成を示すブロック図である。
図9】従来の色信号変換装置の構成を示すブロック図である。
図10】従来の色信号復元装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0043】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る色信号変換装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、色信号変換装置1は、ガンマ補正部10と、変換処理部11とを備える。ガンマ補正部10は、図9に示した従来の色信号変換装置6のガンマ補正部10と同一であり、光の強度に比例した信号から映像信号に変換する処理を行う。変換処理部11は、LPFを用いず、平均化処理を用いて色変換処理を行う。
【0044】
図2は、色信号変換装置1における変換処理部11の構成を示すブロック図である。変換処理部11は、マトリクス演算部12と、平均化部13と、サブサンプリング部14とを備える。
【0045】
以降の説明のため、色信号変換装置1から出力される輝度信号Yの画素数をI×J、色信号変換装置1から出力される色差信号C,Cの画素数をI×Jとする。また、I,I及びJ,Jの比を(13)式とする。
【0046】
【数12】
【0047】
マトリクス演算部12は、図9に示した従来の色信号変換装置4のマトリクス演算部12と同一であり、(1)式で表される3×3の線形変換を行って輝度・色差信号を生成し、平均化部13に出力する。
【0048】
平均化部13は、入力信号をP×P画素のブロックごとに平均処理を行い、サブサンプリング部14に出力する。入力信号の画素数をI×Jとし、入力画像をZ(i,j)(ここで、i=1〜I,j=1〜J)とし、平均処理を行う関数をAve(Z)と表記する。平均化部13の出力信号の画素数もI×J画素となり、出力信号をAve(Z)(i,j)(ここで、i=1〜I,j=1〜J)と表記すると、Ave(Z)(i,j)は(14)式で計算される。ここで、(14)式におけるi,jは(15)式で表される。(15)式におけるi,jは(16)式で表される。int( )は切り捨てで実数を整数に変換する関数である。
【0049】
【数13】
【0050】
【数14】
【0051】
また、平均をとるという性質から(17)式が成り立つ。
【0052】
【数15】
【0053】
サブサンプリング部14は、平均化部13から入力される信号に対してサブサンプリング処理を行う。入力信号の画素数をI×Jとし、入力画像をZ(i,j)(ここで、i=1〜I,j=1〜J)とし、サブサンプリング処理を行う関数をSS(Z)と表記する。サブサンプリング部14の出力信号の画素数はI×Jとなり、出力信号をU(i,j)(ここで、i=1〜I,j=1〜J)と表記すると、U(i,j)は(18)式で計算される。
【0054】
【数16】
【0055】
変換処理部11の入力映像信号をR(i,j),G(i,j),B(i,j)とするとき、色信号変換装置1の出力信号Y(i,j),C(i,j),C(i,j)は(19)式で表される。
【0056】
【数17】
【0057】
この第2項、第3項にあるAve(Y(i,j))は第1項から得られる値なので、色信号変換装置1は等価的に(20)式の値を伝送していることになる。
【0058】
【数18】
【0059】
さらに(21)式より、色信号変換装置1は(22)式の値を伝送していることと等価である。
【0060】
【数19】
【0061】
【数20】
【0062】
次に、この色信号変換装置1から入力される輝度・色差信号から色信号を復元する色信号復元装置について説明する。
【0063】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る色信号復元装置2の構成を示すブロック図である。図3に示すように、色信号復元装置2は、復元処理部20と、逆ガンマ補正部40とを備える。復元処理部20は、色信号変換装置1から入力される輝度・色差信号から色信号を復元する。逆ガンマ補正部40は、図10に示した従来の色信号復元装置7の逆ガンマ補正部40と同一であり、ガンマ補正部10の逆変換を行う。
【0064】
図4は、色信号復元装置2における復元処理部20の構成を示すブロック図である。図4に示すように、復元処理部20は、係数生成部21と、乗算部27と、平均化部13と、減算部25と、加算部28とを備える。
【0065】
係数生成部21は、輝度信号の低周波成分に対する高周波成分の割合を示す係数Wを生成する。具体的には、係数生成部21は、平均化部13と、サブサンプリング部14と、逆マトリクス演算部22と、内挿部23と、マトリクス演算部24と、減算部25と、除算部26とを備える。平均化部13及びサブサンプリング部14は、色信号変換装置1における平均化部13及びサブサンプリング部14と同一の処理を行う。
【0066】
逆マトリクス演算部22は、従来の色信号復元装置7の逆マトリクス演算部22と同一の処理を行い、(3)式で表される3×3の線形変換により、入力信号であるSS(Ave(Y(i,j)))、C(i,j)、C(i,j)から、SS(Ave(R(i,j)))、SS(Ave(G(i,j)))、SS(Ave(B(i,j)))を生成し、内挿部23に出力する。
【0067】
内挿部23は、逆マトリクス演算部22からの入力信号に内挿処理を行い、色信号の低周波成分Rlow,Glow,Blowを生成し、マトリクス演算部24及び乗算部27に出力する。入力信号の画素数をI×Jとし、入力画像をU(i,j)(ここで、i=1〜I,j=1〜J)とし、内挿処理を行う関数をIP(U)と表記する。内挿部23の出力信号の画素数はI×Jとなり、出力信号をZ(i,j)(ここで、i=1〜I,j=1〜J)と表記すると、Z(i,j)は(23)式で計算される。ここでは単純な0次内挿とする。ここで、(22)式におけるi,jは(16)式で示した通りである。
【0068】
【数21】
【0069】
内挿部23の入力信号はSS(Ave(R(i,j)))、SS(Ave(G(i,j)))、SS(Ave(B(i,j)))であるため、内挿部23の出力信号は、Rlow=IP(SS(Ave(R(i,j))))、Glow=IP(SS(Ave(G(i,j))))、Blow=IP(SS(Ave(B(i,j))))と表される。
【0070】
マトリクス演算部24は、入力信号であるRlow,Glow,Blowに対して(24)式で表される線形変換(マトリクス演算)を行い、IP(SS(Ave(Y(i,j))))を生成する。
【0071】
【数22】
【0072】
減算部25、及び除算部26により、係数生成部21の出力信号である係数W(i,j)が(25)式により求まる。なお、IP(SS(Ave(Z)))=Ave(Z)であるため、(25)式は(26)式で表せる。
【0073】
【数23】
【0074】
【数24】
【0075】
乗算部27は、内挿部23から入力される色信号の低周波成分Rlow,Glow,Blowに係数Wを乗じた信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wを生成し、平均化部13に出力する。
【0076】
平均化部13は、入力される信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wに対して所定のブロックごとに平均処理を行い、信号Rave,Gave,Baveを生成し、減算部25に出力する。
【0077】
減算部25、及び加算部28により、復元処理部20は、(27)式に示すように、信号Rlowに信号Rlow・Wを加えて信号Raveを減じた信号R、信号Glowに信号Glow・Wを加えて信号Gaveを減じた信号G、及び信号Blowに信号Blow・Wを加えて信号Baveを減じた信号Bを出力する。
【0078】
【数25】
【0079】
本発明による演算処理を行うことにより、従来の課題を解決できることを以下に示す。復元処理部20による演算結果が負の値となる場合があるという第1の課題に対しては、入力が(1)式の値として1次元で説明する。R,G,BやYの平均値は(28)式となる。
【0080】
【数26】
【0081】
Y(i,j)の平均は(29)式となるので、(27)式の係数Wは(30)式となる。
【0082】
【数27】
【0083】
これらを(27)式に適応すると(31)式となり、少なくともこの例では負の信号は現れなくなり、信号の劣化が改善される。
【0084】
【数28】
【0085】
次に変換を繰り返し行うと信号が劣化するという第2の課題について説明する。第2の課題を解決するには、色復元された(27)式から再度色変換を行うと、その値が(21)式と等価になればよい。まず(27)式から輝度Yを生成すると、(32)式となる。
【0086】
【数29】
【0087】
ここで、(26)式より(33)式が成り立つ。
【0088】
【数30】
【0089】
このため、(32)式は(34)式となる。
【0090】
【数31】
【0091】
ここで、さらに平均、サブサンプル、内挿の定義よりすべての値に対して(35)式が成り立つので、(34)式の第2項目は0となる。従って、(36)式が成立する。
【0092】
【数32】
【0093】
次に、(27)式のR,G,Bについて平均をとる。(17)式と(35)式より(37)式が成立する。同様に、(38)式及び(39)式も成立する。
【0094】
【数33】
【0095】
このように本発明によれば、色信号復元装置2の出力信号を色信号変換装置1に入力して再度色変換を行うと、変換後の輝度信号Yは当初の輝度信号Yと同一の値となり、色信号R,G,Bは当初の色信号R,G,Bと平均値が保存されるので、変換の繰り返しによる劣化を改善することができる。
【0096】
(第2の実施形態)
次に、本発明による第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では内挿部23において(22)式のように0次内挿とした。この場合、絵柄によっては色のブロック構造が見える可能性がある。これを防ぐために、第2の実施形態の色信号復元装置では、LPFと平均を併用する。色信号変換装置については第1の実施形態と同一であるため、色信号復元装置3についてのみ説明する。また、第1の実施形態と同じ構成要素には同一の参照番号を付して説明を省略する。
【0097】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る色信号復元装置3の構成を示すブロック図である。図5に示すように、復元処理部20は、係数生成部21’と、乗算部27と、平均化部13と、減算部25と、加算部28とを備える。第2の実施形態の色信号復元装置3は、第1の実施形態の色信号復元装置2と比較して、内挿部23に替えて内挿フィルタ部29を備える点のみ相違する。よって、以下、内挿フィルタ部29について説明する。
【0098】
図6は、内挿フィルタ部29の構成を示すブロック図である。図6に示すように、内挿フィルタ部29は、内挿部23と、LPF部291と、平均化部13と、減算部25と、加算部28とを備える。平均化部13及び内挿部23は、第1の実施形態の平均化部13及び内挿部23と同一である。
【0099】
LPF部291は、内挿部23から入力される信号Rip,Gip,Bipに対して、(40)式に示す演算を行い、信号Rlpf,Glpf,Blpfを抽出する。
【0100】
【数34】
【0101】
ここで、P(n,m)はLPFの特性を決める定数列である。一例を(41)式に示す。(40)式のNは定数であり、(41)式の例ではN=3である。
【0102】
【数35】
【0103】
このLPFを内挿として使用すると平均値が保たれるとは限らないので課題は満足できない。そのため、平均値が保たれるようにするために、平均化部13は、LPF部291から入力される信号Rlpf,Glpf,Blpfに対して所定のブロックごとに平均処理を行い、信号(Rlpf)ave,(Glpf)ave,(Blpf)aveを生成する。
【0104】
内挿フィルタ部29は、減算部25及び加算部28により、信号Rip,Gip,Bipに信号Rlpf,Glpf,Blpfを加えて信号(Rlpf)ave,(Glpf)ave,(Blpf)aveを減じ、Rip,Gip,Bipの低周波成分信号Rlow=JP(SS(Ave(R(i,j))))、Glow=JP(SS(Ave(G(i,j))))、Blow=JP(SS(Ave(B(i,j))))を生成する。この処理を行う関数を、第1の実施形態の0次内挿の関数IP( )と区別するため、JP( )と表記する。内挿フィルタ部29は、入力信号をU(i,j)としたとき、(42)式に基づき、信号JP(U(i,j))(i,j)を生成する。
【0105】
【数36】
【0106】
係数生成部21’は、(43)式により係数W’を生成する。
【0107】
【数37】
【0108】
復元処理部20は、(27)式と同様に、(44)式により色信号R,G,Bを生成する。
【0109】
【数38】
【0110】
このように、第2の実施形態では、内挿フィルタ部29にて0次内挿した後LPF処理を行うことにより、さらに復元画像の画質を向上させることが可能となる。また、第1の実施形態と同様に、信号のクリップや変換の繰り返しによる劣化を改善することができる。
【0111】
(第3の実施形態)
次に、本発明による第3の実施形態について説明する。一般的に、映像システムで使用している輝度信号は色彩工学上では正確な輝度ではない。色彩工学の定義では、入力の光に比例した信号r,g,bから直接生成したものを輝度Lとする。本実施形態では、このような場合に各色成分の平均を伝送する場合について説明する。
【0112】
図7は、本発明の第3の実施形態に係る色信号変換装置の構成を示すブロック図である。図7に示すように、色信号変換装置4は、マトリクス演算部12’と、平均化部13と、ガンマ補正部10と、減算部25と、サブサンプリング部14と、定数倍部30とを備える。
【0113】
マトリクス演算部12’は、入力信号r,g,bに対して(45)式で表される線形変換を行い、輝度信号Lを生成する。
【0114】
【数39】
【0115】
平均化部13は、輝度信号L、及び信号r,bに対して平均処理を行い、信号Lave=Ave(L(i,j)),rave=Ave(r(i,j)),bave=Ave(b(i,j))を生成し、ガンマ補正部10に出力する。
【0116】
ガンマ補正部10は、輝度信号L、及び平均化部13から入力される信号Lave,rave,baveに対してガンマ変換を行い、信号Γ(L),Γ(Lave),Γ(rave),Γ(bave)を生成する。ここで、Γ( )はガンマ変換を表す関数である。
【0117】
サブサンプリング部14は、信号Γ(rave)及び信号Γ(Lave)の差分信号と、信号Γ(bave)及び信号Γ(Lave)の差分信号とに対してサブサンプリング処理を行う。
【0118】
最終的に、色信号変換装置4は、(46)式に基づき輝度・色差信号Y,C,Cを生成する。定数倍部30−1,30−2は、(46)式に示すように、それぞれ1/2(1−C)倍、1/2(1−C)倍の演算処理を行う。
【0119】
【数40】
【0120】
これは(19)式から(22)式への導出と同様に、等価的に(47)式を伝送しているのと同じである。
【0121】
【数41】
【0122】
図8は、本発明の第3の実施形態に係る色信号復元装置の構成を示すブロック図である。図8に示すように、色信号復元装置5は、係数生成部21”と、乗算部27と、平均化部13と、減算部25と、加算部28とを備える。
【0123】
係数生成部21”は、平均化部13と、サブサンプリング部14と、逆マトリクス演算部22と、逆ガンマ補正部40と、内挿部23と、マトリクス演算部31と、減算部25と、除算部26とを備える。平均化部13及びサブサンプリング部14は、色信号変換装置1における平均化部13及びサブサンプリング部14と同一の処理を行う。
【0124】
逆マトリクス演算部22は、従来の色信号復元装置7の逆マトリクス演算部22と同一の処理を行い、(3)式で表される3×3の線形変換により、入力信号であるSS(Ave(Y(i,j)))、C(i,j)、C(i,j)から、SS(Ave(R(i,j)))、SS(Ave(G(i,j)))、SS(Ave(B(i,j)))を生成し、逆ガンマ補正部40に出力する。
【0125】
逆ガンマ補正部40は、輝度信号Y、及び逆マトリクス演算部22から入力される色信号に対して逆ガンマ変換を行い、L(i,j)、Γ−1(D(i,j)、Γ−1(D(i,j)、Γ−1(D(i,j)を生成する。ここで、Γ−1( )は逆ガンマ変換を表す関数である。
【0126】
内挿部23は、逆マトリクス演算部22からの入力信号に内挿処理を行い、色信号の低周波成分Rlow=IP(Γ−1(D(i,j))),Glow=IP(Γ−1(D(i,j))),Blow=IP(Γ−1(D(i,j)))を生成し、マトリクス演算部31及び乗算部27に出力する。
【0127】
マトリクス演算部31は、内挿部23から入力される信号Rlow,Glow,Blowに対して線形変換を行い、輝度信号Lの低周波成分を生成する。
【0128】
係数生成部21”は、(48)式で表される係数W”を生成する。
【0129】
【数42】
【0130】
乗算部27は、内挿部23から入力される色信号の低周波成分Rlow,Glow,Blowに係数Wを乗じた信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wを生成し、平均化部13に出力する。
【0131】
平均化部13は、入力される信号Rlow・W,Glow・W,Blow・Wに対して所定のブロックごとに平均処理を行い、信号Rave,Gave,Baveを生成し、減算部25に出力する。
【0132】
減算部25、及び加算部28により、色信号復元装置5は、(49)式に示すように、信号Rlowに信号Rlow・Wを加えて信号Raveを減じた信号r、信号Glowに信号Glow・Wを加えて信号Gaveを減じた信号g、及び信号Blowに信号Blow・Wを加えて信号Baveを減じた信号bを生成する。
【0133】
【数43】
【0134】
このように第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、信号のクリップや変換の繰り返しによる劣化を改善することができる。また、本実施形態では内挿部23により内挿処理を行うが、第2の実施形態と同様に、内挿部23に代えて内挿フィルタ部29を備えてもよい。この場合、復元画像の画質を向上させることが可能となる。
【0135】
なお、上述した色信号変換装置1,4として機能させるためにコンピュータを好適に用いることができ、そのようなコンピュータは、色信号変換装置1,4の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、当該コンピュータの記憶部に格納しておき、当該コンピュータのCPUによってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。
【0136】
また、上述した色信号復元装置2,3,5として機能させるためにコンピュータを好適に用いることができ、そのようなコンピュータは、色信号復元装置2,3,5の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、当該コンピュータの記憶部に格納しておき、当該コンピュータのCPUによってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。
【0137】
上述の実施形態は、代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0138】
このように、本発明は色信号を輝度・色差信号へ変換する用途や、輝度・色差信号を色信号に変換する用途に有用である。
【符号の説明】
【0139】
1,4 色信号変換装置
2,3,5 色信号復元装置
10 ガンマ補正部
11 変換処理部
12,12’ マトリクス演算部
13 平均化部
14 サブサンプリング部
20 復元処理部
21,21’,21” 係数生成部
22 逆マトリクス演算部
23 内挿部
24,31 マトリクス演算部
25 減算部
26 除算部
27 乗算部
28 加算部
29 内挿フィルタ部
30 定数倍部
40 逆ガンマ補正部
291 LPF部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10