(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1のピックに保持された第1の基板と、前記第1のピックに保持された前記第1の基板から基板の厚み方向に第1の間隔を空けて第2のピックに保持された第2の基板とを、前記第1の基板を保持してアライメント位置を決定する第1のアライメント部と、前記第1のアライメント部に保持された前記第1の基板から前記厚み方向に第2の間隔を空けて前記第2の基板を保持してアライメント位置を決定する第2のアライメント部とにそれぞれ搬入する搬入ステップと、
前記第1のアライメント部により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第1の搬送位置に前記第1のピックを搬送する第1の搬送ステップと、
前記第1のピックを前記厚み方向に移動させることで前記第1のアライメント部から第1の基板を受け取る第1の受け取りステップと、
前記第2のアライメント部により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第2の搬送位置に前記第2のピックを搬送する第2の搬送ステップと、
前記第2のピックを前記厚み方向に移動させることで前記第2のアライメント部から前記第2の基板を受け取る第2の受け取りステップと
を含むことを特徴とする基板搬送方法。
前記第1の間隔は、基板搬送容器に保持されている基板各々の前記厚み方向における保持間隔となることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板搬送方法。
前記第1のピックと前記第2のピックとは、基板を保持する面となる第1の面と前記第1の面に対向する第2の面とを有し、前記第2のピックの前記第2の面と前記第1のピックの前記第1の面とが前記第1の間隔を空けて対向するように同一のアームに設けられ、
前記第1のアライメント部と前記第2のアライメント部とは、基板を保持する面となる第3の面と前記第3の面に対向する第4の面とを有し、前記第2のアライメント部の前記第4の面と前記第1のアライメント部の前記第3の面とが前記第2の間隔を空けて対向するように設けられ、
前記第1の搬送ステップは、前記第1のアライメント部により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第1の搬送位置に前記第1のピックが位置するように前記第1のピックと前記第2のピックとを搬送し、
前記第1の受け取りステップは、前記第1のアライメント部から前記第2のアライメント部へと向かう前記厚み方向に前記第1のピックと前記第2のピックとを移動させることで、前記第1のアライメント部に保持されている前記第1の基板を前記第1のピックに受け取り、
前記第2の搬送ステップは、前記第2のアライメント部により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第2の搬送位置に前記第2のピックが位置するように前記第1のピックと前記第2のピックとを搬送し、
前記第2の受け取りステップは、前記第1のアライメント部から前記第2のアライメント部へと向かう前記厚み方向に前記第1のピックと前記第2のピックとを移動させることで、前記第2のアライメント部に保持されている前記第2の基板を前記第2のピックに受け取ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板搬送方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、開示する基板搬送方法の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施例により開示する発明が限定されるものではない。各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0011】
(第1の実施形態)
第1の実施形態における基板搬送方法によれば、第1のピックに保持された第1の基板と、第1のピックに保持された第1の基板から基板の厚み方向に第1の間隔を空けて第2のピックに保持された第2の基板とを、第1の基板を保持してアライメント位置を決定する第1のアライメント部と、第1のアライメント部に保持された第1の基板から厚み方向に第2の間隔を空けて第2の基板を保持してアライメント位置を決定する第2のアライメント部とにそれぞれ搬入する搬入ステップを含む。また、第1のアライメント部により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第1の搬送位置に第1のピックを搬送する第1の搬送ステップを含む。また、第1のピックを厚み方向に移動させることで第1のアライメント部から第1の基板を受け取る第1の受け取りステップを含む。また、第2のアライメント部により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第2の搬送位置に第2のピックを搬送する第2の搬送ステップを含む。また、第2のピックを厚み方向に移動させることで第2のアライメント部から第2の基板を受け取る第2の受け取りステップを含む。
【0012】
また、第1の実施形態における基板搬送方法によれば、例えば、第1の間隔と第2の間隔とが異なる。
【0013】
また、第1の実施形態における基板搬送方法によれば、例えば、第1の間隔が第2の間隔より狭い。
【0014】
また、第1の実施形態における基板搬送方法によれば、例えば、第1の間隔は、基板搬送容器に保持されている基板各々の厚み方向における保持間隔となる。
【0015】
また、第1の実施形態における基板搬送方法によれば、例えば、第1のピックと第2のピックとは、基板を保持する面となる第1の面と第1の面に対向する第2の面とを有し、第2のピックの第2の面と第1のピックの第1の面とが第1の間隔を空けて対向するように同一のアームに設けられる。また、第1のアライメント部と第2のアライメント部とは、基板を保持する面となる第3の面と第3の面に対向する第4の面とを有し、第2のアライメント部の第4の面と第1のアライメント部の第3の面とが第2の間隔を空けて対向するように設けられる。また、第1の搬送ステップは、第1のアライメント部により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第1の搬送位置に第1のピックが位置するように第1のピックと第2のピックとを搬送する。また、第1の受け取りステップは、第1のアライメント部から第2のアライメント部へと向かう厚み方向に第1のピックと第2のピックとを移動させることで、第1のアライメント部に保持されている第1の基板を第1のピックに受け取る。また、第2の搬送ステップは、第2のアライメント部により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第2の搬送位置に第2のピックが位置するように第1のピックと第2のピックとを搬送する。また、第2の受け取りステップは、第1のアライメント部から第2のアライメント部へと向かう厚み方向に第1のピックと第2のピックとを移動させることで、第2のアライメント部に保持されている第2の基板を第2のピックに受け取る。
【0016】
また、第1の実施形態における搬送装置によれば、第1の基板を保持する第1のピックと、第1のピックに保持された第1の基板から基板の厚み方向に第1の間隔を空けて第2の基板を保持する第2のピックとを有し、第1の間隔が、アライメント位置を決定する第1のアライメント部に保持された第1の基板と、アライメント位置を決定する第2のアライメント部に保持された第2の基板との基板の厚み方向における第2の間隔とは異なる。
【0017】
また、第1の実施形態における搬送装置によれば、例えば、1つのアーム部を更に有し、第1のピックと第2のピックとは、基板を保持する面となる第1の面と第1の面に対向する第2の面とを有し、第2のピックの第2の面と第1のピックの第1の面とが第1の間隔を空けて対向するようにアーム部に設けられ、第1のアライメント部と第2のアライメント部とが、基板を保持する面となる第3の面と第3の面に対向する第4の面とを有し、第2のアライメント部の第4の面と第1のアライメント部の第3の面とが第2の間隔を空けて対向するように設けられる。
【0018】
(第1の実施形態に係る搬送装置)
図1は、第1の実施形態に係る搬送装置の1例を示す斜視図である。搬送装置1は、例えば、ベルヌーイ効果を利用したベルヌーイチャックを用いてウエハWを吸着し、ウエハWを搬送する。なお、ウエハWは、「基板」とも称される。
図1に示すように、搬送装置1は、第1のウエハW−1を保持する第1のピック31−1と、第1のピック31−1に保持された第1のウエハW−1からウエハWの厚み方向に第1の間隔31cを空けて第2のウエハW−2を保持する第2のピック31−2とを有する。
【0019】
また、詳細については後述するように、搬送装置1が搭載される半導体製造装置8は、アライメント位置を決定するための第1のペデスタル6−1と、アライメント位置を決定するための第2のペデスタル6−2とを有する。ここで、第1の間隔31cは、第1のペデスタル6−1に保持された第1のウエハW−1と、第2のペデスタル6−2に保持された第2のウエハW−2とのウエハWの厚み方向における第2の間隔6cとは異なる間隔となる。
【0020】
例えば、第1の間隔31cは、第2の間隔6cより狭くなる。より好ましくは、第1の間隔31cは、基板搬送容器に保持されているウエハW各々の厚み方向における保持間隔となる。なお、基板搬送容器とは、例えば、FOUP(Front Opening Unified Pod)である。
【0021】
また、
図1に示すように、搬送装置1は、1つのアーム部を更に有する。
図1に示す例では、中段アーム部11と旋回アーム部12とを有する。第1のピック31−1及び第2のピック31−2の基端側は中段アーム部11の先端側に、中段アーム部11の基端側は旋回アーム部12の先端側に夫々鉛直軸回りに回転自在に連結される。搬送装置1は、周知の関節型(スカラ型)搬送アームとして構成される。また、旋回アーム部12の基端側は基台13に鉛直軸回りに回転自在に接続されている。
【0022】
ここで、
図1に示すように、第1のピック31−1と第2のピック31−2とは、ウエハWを保持する面となる第1の面31aと第1の面31aに対向する第2の面31bとを有する。また、第2のピック31−2の第2の面31bと第1のピック31−1の第1の面31aとは、第1の間隔31cを空けて対向するようにアーム部に設けられる。
【0023】
また、第1のピック31−1と第2のピック31−2とは、ウエハWを保持する面となる第1の面31aと第1の面31aに対向する第2の面31bとを有し、第2のピック31−2の第2の面31bと第1のピック31−1の第1の面31aとが第1の間隔31cを空けて対向するようにアーム部に設けられる。
【0024】
図2は、第1の実施形態における第1のピックの1例を示す上面図である。
図3は、第1の実施形態における第1のピックの1例を示す縦断側面図である。なお、以下では、第1のピック31−1を例に説明するが、第2のピック31−2についても第1のピック31−1と同様である。
【0025】
加熱部43及び冷却部44は温度調整部4を構成しており、加熱部43はエア通流路にヒータを設けて構成され、制御部1Aによりそのヒータへ供給される電力が制御され、エア供給管41aを通過するエアの温度が制御される。冷却部44は熱交換器の二次側流路として構成され、熱交換器の1時側流路を流れる冷媒との間の交換熱量を、例えば制御部1Aによってその冷媒の流通量を調整することで制御し、以ってエア供給管41bのガスの温度が制御される。また、制御部1Aは流量制御部46を介してエア供給管41a、41bを夫々流通するエアの流量を制御する。
【0026】
第1のピック31−1は、例えば先端側が二股に分かれたフォーク形状を有しており、例えばセラミックスやアルミニウムなどにより構成されている。第1のピック31−1はベルヌーイチャックとして構成されている。
図3において、L1で示すその厚さは、例えば、2mm〜4mmである。第1のピック31−1の内部には第1のピック31−1の基端側から先端側に向かって伸びるエアの流路33が形成されている。第1のピック31−1の第1の面31aには、流路33に連通したエアの吐出口34が複数開口している。流路33の基端側は前記エア供給管41に接続されており、従って加熱部43で加熱されたエアあるいは冷却部44で冷却されたエアが吐出口34から吐出することとなる。
図4に示す例では、各吐出口34の口径L2は5mm〜20mmである。
【0027】
第1のピック31−1の上面には凸部である複数の棒状のパッド35が設けられており、ウエハWの裏面がこのパッド35上に押圧される。第1のピック31−1が進退及び鉛直軸回りに回転するときウエハWがパッド35上を横滑りして落下しないようにパッド35はウエハWの裏面に対して摩擦力の大きい材質により構成される。ウエハWの裏面がシリコンにより構成される場合には、例えばゴム、樹脂、セラミックスなどにより構成されることが好ましい。
図3において、L3で示すこのパッド35の高さは0.5mm〜2mmである。
【0028】
ここで、搬送装置1は、例えばコンピュータからなる制御部1Aを有する。制御部1Aは、プログラム、メモリ、CPUからなるデータ処理部などを備える。プログラムは、制御部1Aから搬送装置1の各部に制御信号を送り、詳細については後述する種々のステップを実施し、ウエハWを搬送するようになっている。また、例えば、メモリは種々のパラメータの値が書き込まれる領域を備えており、CPUがプログラムの各命令を実行する際これらの処理パラメータが読み出され、そのパラメータ値に応じた制御信号がこの搬送装置1の各部位に送られることになる。このプログラム(処理パラメータの入力操作や表示に関するプログラムも含む)は、コンピュータ記憶媒体例えばフレキシブルディスク、コンパクトディスク、MO(光磁気ディスク)などの記憶部に格納されて制御部1Aにインストールされる。
【0029】
(第1の実施形態における半導体製造装置)
第1の実施形態に係る搬送装置が搭載された半導体製造装置の1例について説明する。より詳細には、半導体製造装置において、搬送装置1がウエハWの位置合わせが行われるオリエンタとウエハWの受け渡しを行う場合について説明する。
【0030】
図4は、第1の実施形態におけるオリエンタの1例を示す縦断側面図である。
図5は、第1の実施形態におけるオリエンタの1例を示す横断平面図である。オリエンタ5は、筐体51と、筐体51内を上部室52及び下部室53に仕切る仕切り板54とを有する。筐体51の側壁にはウエハWを搬入出するための搬送口55が開口している。筐体51内は大気雰囲気に構成されている。
【0031】
上部室52には、ベルヌーイチャックとして構成された円形の第1のペデスタル6−1と第2のペデスタル6−2とが水平に設けられる。第1のペデスタル6−1は、第1のピック31−1に保持された第1のウエハW−1を保持してアライメント位置を決定するためのものである。また、第2のペデスタル6−2は、第1のペデスタル6−1に保持された第1のウエハW−1から厚み方向に第2の間隔6cを空けて、第1のピック31−1に保持された第1のウエハW−1からウエハWの厚み方向に第1の間隔31cを空けて第2のピック31−2に保持された第2のウエハW−2を保持して、第2のウエハW−2のアライメント位置を決定するためのものである。
【0032】
ここで、第1のペデスタル6−1と第2のペデスタル6−2とは、ウエハWを保持する面となる第3の面6aと第3の面6aに対向する第4の面6bとを有する。また、第2のペデスタル6−2の第4の面6bと第1のペデスタル6−1の第3の面6aとは、第2の間隔6cを空けて対向するように設けられる。ここで、上述したように、第1の間隔31cと第2の間隔6cとは異なる間隔となり、好ましくは、第1の間隔31cが第2の間隔6cより狭い。なお、第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2は、それぞれ、第1のアライメント部及び第2のアライメント部とも称される。
【0033】
第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2は下部室53側に設けられた回転駆動機構56にシャフト57を介して接続され、鉛直軸回りに回転できるように構成されている。
【0034】
第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2内にはエアの流路61が形成されており、流路61は第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2の第3の面6aに開口した複数のエアの吐出口63に連通している。また第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2の上面には前記パッド35と同様に構成されたパッド64が設けられており、吐出口63からエアが吐出された状態でウエハWの中央部の裏面がパッド64上に載置されると、前記搬送装置1と同様にベルヌーイ効果によりウエハWに下方へ向かう力が働き、ウエハWがパッド64に押圧されて水平に保持されるようになっている。
【0035】
第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2の流路61にはエア供給管71の一端が開口しており、エア供給管71の他端は例えばシャフト57内に形成された配管路58を通って、更にシャフト57の外部に引き出され、エア供給管71a、エア供給管71bに分岐しており、エア供給管71aの端部は加熱部73及び流量制御部76を介してエア供給源75に接続され、エア供給管71bの端部は冷却部74及び流量制御部76を介してエア供給源75に接続されている。加熱部73、冷却部74、エア供給源75、流量制御部76は夫々加熱部43、冷却部44、エア供給源45、流量制御部46と同様に構成されており、加熱部73及び冷却部74により温度調整部7が構成されている。
【0036】
ここで、第1の実施形態では、
図4に示されるように、第1のペデスタル6−1と第2のペデスタル6−2とが縦方向に第2の間隔6c空けて設けられている。この結果、
図5に示されるように、シャフト57は、第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2から水平方向に延びた後、例えば、オリエンタ5の壁面を沿って設けられた後、回転駆動機構56へと延びるように設けられる。この回転駆動機構56は、例えばモータ(図示しない)によって第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2を鉛直軸回りに回転できるように構成されている。
【0037】
また、第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2上に載置されたウエハWの周縁の位置を検出するための検出機構67が筐体51内に設けられている。検出機構67は下部室53側に設けられた例えばLEDからなる発光部65と、上部室52側に設けられた例えばCCDセンサからなる受光部66とで構成されており、前記発光部65から放出された光が前記仕切り板54に形成された孔部54aを介して受光部66に入射し、受光部66は入射した光量に対応する信号を制御部5Aに出力する。
【0038】
図4に示す例では、2つあるペデスタル各々に対して、それぞれ検出機構67が設けられる。具体的には、第1のペデスタル6−1についての検出機構として、発光部65−1及び受光部66−1とが設けられ、第2のペデスタル6−2についての検出機構として、発光部65−2及び受光部66−2とが設けられる。
【0039】
制御部5Aは制御部1Aと同様に構成されており、記憶部5Bに格納されたプログラムを実行し、オリエンタ5の各部の動作を制御し、後述のようにウエハWの位置合わせ及び第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2から吐出されるエアの流量などを制御する。なお、第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2と搬送装置1との間のウエハWの受け渡しの詳細については後述する。
【0040】
ここで、オリエンタ5では、第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2に保持されたウエハW各々について、位置合わせを行う。より詳細には、制御部5Aは、ウエハWの中央裏面を保持するペデスタルを介してウエハWを鉛直軸回りに回転させ、ウエハWの周縁に形成されたノッチが所定の方向を向くようにウエハWの位置合わせを行う。また、制御部5Aは、ウエハWの中心位置を決定する。この結果、オリエンタ5からウエハWが搬出される際には、ノッチが所定の方向を向くようにウエハWの位置合わせが行われた上で、第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2に保持されてウエハW各々が、オリエンタ5にて決定された中心位置(アライメント位置)において、第1のピック31−1及び第2のピック31−2にて受け取られて搬出されることになる。なお、オリエンタ5からのウエハWの搬出処理の流れの詳細については後述するため、ここでは説明を省略する。
【0041】
図6は、第1の実施形態における半導体製造装置の1例を示す平面図である。
図7は、第1の実施形態における半導体製造装置の1例を示す縦断側面図である。
図6及び
図7に示す半導体製造装置は、マルチチャンバシステムとも称される。
【0042】
図6に示す例では、半導体製造装置8は、処理対象のウエハWを所定枚数格納する基板搬送容器Cを載置するキャリア載置台81を3つ有する。また、半導体製造装置8は、大気雰囲気下でウエハWを搬送する第1の搬送室82を有する。また、半導体製造装置8は、室内を大気雰囲気と真空雰囲気とに切り替えてウエハWを待機させるための、例えば、左右に2個並んだロードロック室83を有する。また、半導体製造装置8は、真空雰囲気下でウエハWを搬送する第2の搬送室84と、搬入されたウエハWにプロセス処理を施すための例えば4個の処理モジュール85a〜85dと、を備えている。なお、基板搬送容器は、「キャリア」とも称される。
【0043】
これらの機器は、ウエハWの搬入方向に対して、第1の搬送室82、ロードロック室83、第2の搬送室84、処理モジュール85a〜85dの順で並んでおり、隣り合う機器同士はドアG1やゲートバルブG2〜G4を介して気密に接続されている。なお、以下の説明では第1の搬送室82のある向きを手前側として説明する。
【0044】
図7に示すように、キャリア載置台81上に載置された基板搬送容器Cは、第1の搬送室82に対してドアG1を介して接続され、このドアG1は基板搬送容器Cの蓋を開閉する役割を果たす。また、第1の搬送室82の天井部には室内に大気を送り込むファンとその大気を清浄化するフィルタとからなるファンフィルタユニット82aを備え、これと対向する床部には排気ユニット82bを備えることにより、第1の搬送室82内には清浄空気の下降気流が形成される。
【0045】
第1の搬送室82内には上述の搬送装置1が設置されている。搬送装置1は、搬送装置1と同様に構成されており、基台13が、不図示の駆動機構により第1の搬送室82の長さ方向に沿って移動自在且つ昇降自在に構成され、後述するようにアライメント室86と基板搬送容器Cとの間でウエハWを受け渡すことができるようになっている。また第1の搬送室82の側面には、オリエンタ5を備えたアライメント室86が設けられている。
【0046】
左右2つのロードロック室83は、搬入されたウエハWの載置される載置台83a−1及び載置台83a−2を備え、各々のロードロック室83を大気雰囲気と真空雰囲気とに切り替えるための図示しない真空ポンプ及びリーク弁と接続されている。
【0047】
第2の搬送室84は、
図6に示すように平面形状、例えば、六角形状に形成され、手前側の2辺は既述のロードロック室83と接続されると共に、残る4辺は処理モジュール85a〜85dと接続されている。第2の搬送室84内には、ロードロック室83と各処理モジュール85a〜85dとの間で真空雰囲気にてウエハWを搬送するための、回転及び伸縮自在な第2の搬送装置87が設置され、また第2の搬送室84は、その内部を真空雰囲気に保つための図示しない真空ポンプと接続されている。
【0048】
処理モジュール85a〜85dは不図示の真空ポンプと接続され、真空雰囲気下で行われるプロセス処理、例えばエッチングガスによるエッチング処理、CVDなどの成膜ガスを用いた成膜処理、アッシングガスによるアッシング処理等を行うことができるように構成されており、例えば処理容器91と、ウエハWが載置される載置台92と、プロセスガスを処理容器91内に供給するガスシャワーヘッド93とを備えている。また載置台92には、ウエハW処理時にそこに載置されたウエハWを所定の温度に加熱するヒータ94が設けられている。
【0049】
各処理モジュール85a〜85dで行われるプロセス処理の内容は、互いに同じであっても良いし、異なる処理を行うように構成しても良い。また、搬送装置1、87、処理モジュール85a〜85d等は、半導体製造装置8全体の動作を統括制御する制御部8Aと接続されている。制御部8Aは、前記制御部1Aと同様に構成されており、記憶部8Bに格納された後述の半導体製造装置8の作用を実施することができるようにステップ群が組まれたプログラムを実行できるように構成される。
【0050】
続いて、半導体製造装置8におけるウエハWの搬送経路について説明する。キャリア載置台81上の基板搬送容器Cに格納されたウエハWは、搬送装置1によって基板搬送容器Cより取り出され、第1の搬送室82、続いてアライメント室86に搬送されると共に搬送装置1により所定の温度例えば40℃に加熱される。アライメント室86に搬送されたウエハWは、そのノッチNが所定の方向を向くように位置決めをされると共に第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2により続けて前記所定の温度に調整され、位置決めの後、搬送装置1により左右いずれかのロードロック室83に受け渡されて待機する。
【0051】
その後、ロードロック室83内が真空雰囲気となったら、ウエハWは第2の搬送装置87によってロードロック室83より取り出され、第2の搬送室84内を搬送されて、いずれかの処理モジュール85a〜85dに搬送される。そしてその処理モジュール85a〜85dの載置台92に載置され、所定の温度に加熱されて所定のプロセス処理を受ける。ここで処理モジュール85a〜85dにて異なる連続処理が行われる場合には、ウエハWは第2の搬送室84との間を往復しながら連続処理に必要な処理モジュール85a〜85d間を搬送される。
【0052】
処理モジュール85a〜85dで必要な処理を終えたウエハWは、第2の搬送装置87によって左右いずれかのロードロック室83に受け渡されて待機する。そしてロードロック室83内が真空雰囲気となると共にウエハWの温度が所定の温度に冷却されたら搬送装置1がウエハWを再び基板搬送容器Cへ搬送し、その搬送中にウエハWが所定の温度例えば60℃になるように冷却される。
【0053】
なお、
図7に示す例では、ロードロック室83が2つの載置台83を有し、第2の搬送室84に設けられる第2の搬送装置87が1つのウエハWを同時に搬送し、各処理モジュール85a〜85dがそれぞれ1つの載置台92を有する場合を示したが、これに限定されるものではない。例えば、ロードロック室83が1つの載置台83を有しても良く、第2の搬送室84に設けられる第2の搬送装置87が、2つのウエハWを同時に搬送しても良く、各処理モジュール85a〜85dの1つ又は複数が2つの載置台92を有してもよく、これらを組み合わせても良い。
【0054】
(第1の間隔と第2の間隔)
図8は、第1の実施形態における基板搬送容器における基板保持間隔と第1の間隔との関係の1例を示す図である。
図8に示す例では、基板搬送容器Cが、ウエハWを保持するスロットC−1〜C−5を有する場合を例に示したが、スロットの数は5つに限定されるものではなく、任意の数であって良い。
【0055】
図8に示すように、基板搬送容器Cにおけるスロット間の間隔Ccは、第1の間隔31cと同一であることが好ましい。この結果、基板搬送容器Cから迅速に複数のウエハWを受け取ることが可能となる。ただし、これに限定されるものではなく、スロット間の間隔Ccと第1の間隔31cとが異なっても良い。
【0056】
図9は、第1の実施形態における第1の間隔と第2の間隔との関係の1例を示す図である。
図9に示す例では、説明の便宜上、第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2、第1のピック31−1、及び、第2のピック31−2を示した。
図9に示すように、第1の間隔31cは、好ましくは、第2の間隔6cより短くなる。
【0057】
(基板搬送容器から第1のピック及び第2のピックへのウエハの受け渡しの流れ)
図10は、第1の実施形態における基板搬送容器から第1のピック及び第2のピックへのウエハの受け渡しの流れの1例を示すフローチャートである。
図11は、基板搬送容器から第1のピック及び第2のピックへのウエハの受け渡しの流れの1例について説明するための図である。
【0058】
図10に示すように、処理開始タイミングとなると(ステップS101肯定)、搬送装置1は、アーム部を動作させることで第1のピック31−1及び第2のピック31−2を基板搬送容器Cに保持されているウエハWの下部に搬送する(ステップS102)。すなわち、搬送装置1は、
図11の(1)に示すように、第1のピック31−1及び第2のピック31−2を基板搬送容器Cへと搬送し、
図11の(2)に示すように、基板搬送容器Cに保持されているウエハWの下部へと第1のピック31−1及び第2のピック31−2をそれぞれ搬送する。
【0059】
そして、搬送装置1は、第1のピック31−1及び第2のピック31−2に基板搬送容器CからウエハWを受け取る(ステップS103)。すなわち、搬送装置1は、
図11の(3)に示すように、アーム部を動作させることで第1のピック31−1及び第2のピック31−2をウエハWの厚み方向に上昇させ、ウエハWの下面に接触させる。
【0060】
そして、搬送装置1は、第1のピック31−1及び第2のピック31−2に受け取ったウエハWを基板搬送容器Cから搬出する(ステップS104)。すなわち、搬送装置1は、
図11の(4)に示すように、第1のピック31−1及び第2のピック31−2をウエハWの厚み方向に更に上昇させることで、ウエハWを基板搬送容器Cから搬出する高さにまで移動し、
図11の(5)に示すように、第1のピック31−1及び第2のピック31−2を基板搬送容器Cから搬出することで、ウエハWを基板搬送容器Cから搬出する。
【0061】
(オリエンタと搬送装置との間における受け渡し)
以下に詳細に説明するように、搬送装置1は、第1のピック31−1に保持された第1のウエハW−1と、第2のピック31−2に保持された第2のウエハW−2とを、第1のペデスタル6−1と、第2のペデスタル6−2とにそれぞれ搬入する。そして、搬送装置1は、第1のペデスタル6−1により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第1の搬送位置に第1のピック31−1を搬送し、第1のピック31−1を厚み方向に移動させることで第1のペデスタル6−1から第1のウエハW−1を受け取り、その後、第2のペデスタル6−2により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第2の搬送位置に第2のピック31−2を搬送し、第2のピック31−2を厚み方向に移動させることで第2のペデスタル6−2から第2のウエハW−2−2を受け取る。
【0062】
以下では、オリエンタ5の第1のペデスタル6−1及び第2のペデスタル6−2にウエハWを搬入する際における処理の流れと、オリエンタ5からウエハWを搬出する処理の流れとに分けて、処理の流れの詳細な1例を説明する。
【0063】
(オリエンタへのウエハWの搬入の流れ)
図12は、第1の実施形態におけるオリエンタへのウエハの搬入の流れの1例を示すフローチャートである。
図13は、第1の実施形態におけるオリエンタへのウエハの搬入の流れの1例を示す図である。
【0064】
図12に示すように、処理タイミングとなると(ステップS201肯定)、搬送装置1は、アーム部を動作させることで、ウエハWを保持している第1のピック31−1及び第2のピック31−2をオリエンタ5に搬送する。すなわち、搬送装置1は、
図13の(1)に示すように、第1のピック31−1及び第2のピック31−2をオリエンタ5へと搬送する。
【0065】
そして、搬送装置1は、第2のペデスタル6−2にウエハW−2を受け渡す(ステップS202)。例えば、
図13の(2)に示すように、第2のピック31−2の水平面における位置が第2のペデスタル6−2にウエハWを受け渡す位置にするように、第1のピック31−1及び第2のピック31−2を搬送し、
図13の(3)に示すように、ウエハWの厚み方向に下降することで、第2のペデスタル6−2にウエハW−2を受け渡す。
【0066】
そして、搬送装置1は、第1のペデスタル6−1にウエハW−1を受け渡す(ステップS203)。例えば、
図13の(4)に示すように、ウエハWの厚み方向に更に下降することで、第1のペデスタル6−1にウエハW−1を受け渡す。
【0067】
そして、搬送装置1は、第1のピック31−1及び第2のピック31−2をオリエンタ5から搬出する(ステップS204)。すなわち、搬送装置1は、
図13の(5)に示すように、第1のピック31−1及び第2のピック31−2を更に下降することで、オリエンタ5から搬出する高さにまで移動し、
図13の(6)に示すように、第1のピック31−1及び第2のピック31−2をオリエンタ5から搬出する。
【0068】
(オリエンタからのウエハWの受け取りの流れ)
図14は、第1の実施形態におけるオリエンタからのウエハの搬出の流れの1例を示すフローチャートである。
図15は、第1の実施形態におけるオリエンタからのウエハの搬出の流れの1例を示す図である。
【0069】
図14に示すように、処理タイミングとなると(ステップS301肯定)、搬送装置1は、第1のペデスタル6−1により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第1の搬送位置に第1のピック31−1を搬送する(ステップS302)。例えば、搬送装置1は、第1のペデスタル6−1により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第1の搬送位置に第1のピック31−1が位置するように第1のピック31−1と第2のピック31−2とを搬送する。すなわち、
図15の(1)に示すように、搬送装置1は、第1のピック31−1をオリエンタ5内に搬送し、
図15の(2)に示すように、ウエハWの厚み方向に動かす。ウエハWのアライメント位置にてウエハW−1を第1のピック31−1が受け取り可能な位置となる第1の搬送位置に第1のピック31−1が位置するように、第1のピック31−1及び第2のピック31−2を搬送する。この結果、搬送装置1が第1のピック31−1及び第2のピック31−2を水平方向において移動する距離は、ウエハWをオリエンタ5に搬入する際における距離とは必ずしも同一とはならない。
【0070】
そして、搬送装置1は、第1のピック31−1を厚み方向に移動させることで第1のペデスタル6−1から第1のウエハW−1を受け取る(ステップS303)。例えば、搬送装置1は、第1のペデスタル6−1から第2のペデスタル6−2へと向かう厚み方向に第1のピック31−1と第2のピック31−2とを移動させることで、第1のペデスタル6−1に保持されている第1のウエハW−1を第1のピック31−1に受け取る。すなわち、
図15の(3)に示すように、搬送装置1は、第1のピック31−1及び第2のピック31−2を垂直方向に上昇させることで、
図15の(4)に示すように、第1のピック31−1にウエハW−1を取得する。
【0071】
そして、搬送装置1は、第2のペデスタル6−2により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第2の搬送位置に第2のピック31−2を搬送する(ステップS304)。例えば、搬送装置1は、第2のペデスタル6−2により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第2の搬送位置に第2のピック31−2が位置するように第1のピック31−1と第2のピック31−2とを搬送する。すなわち、
図15の(5)に示すように、搬送装置1は、第1のピック31−1及び第2のピック31−2を水平方向において搬送することで、
図15の(6)に示すように、ウエハWの厚み方向に動かすことでウエハWのアライメント位置にてウエハW−2を第2のピック31−2が受け取り可能な位置となる第2の搬送位置に第2のピック31−2を位置させる。
【0072】
そして、搬送装置1は、第2のピック31−2を厚み方向に移動させることで第2のペデスタル6−2から第2のウエハW−2を受け取る(ステップS305)。例えば、搬送装置1は、第1のペデスタル6−1から第2のペデスタル6−2へと向かう厚み方向に第1のピック31−1と第2のピック31−2とを移動させることで、第2のペデスタル6−2に保持されている第2のウエハW−2を第2のピック31−2に受け取る。すなわち、
図15の(7)に示すように、搬送装置1は、第1のピック31−1及び第2のピック31−2を垂直方向に上昇させることで、
図15の(8)に示すように、第2のピック31−2にウエハW−2を取得する。
【0073】
そして、
図15の(9)に示すように、搬送装置1は、第1のピック31−1と第2のピック31−2とをオリエンタ5から搬出する(ステップS306)。
【0074】
(ロードロック室への搬入)
図16は、第1の実施形態におけるロードロック室へのウエハの搬入の流れの1例を示すフローチャートである。
図17は、第1の実施形態におけるロードロック室へのウエハの搬入の流れの1例を示す図である。
【0075】
図16に示すように、処理タイミングとなると(ステップS401肯定)、搬送装置1は、アーム部を動作させることで第1のピック31−1及び第2のピック31−2をロードロック室83に搬送する(ステップS402)。すなわち、搬送装置1は、
図17の(1)に示すように、第1のピック31−1及び第2のピック31−2をロードロック室83に搬送し、
図17の(2)に示すように、ロードロック室83の載置台83a−1及び83a−2の下部へと第1のピック31−1及び第2のピック31−2をそれぞれ搬送する。
【0076】
そして、ロードロック室83の載置台83a−1及び83a−2にウエハWを受け渡す(ステップS403)。すなわち、搬送装置1は、
図17の(3)に示すように、アーム部を動作させることで第1のピック31−1及び第2のピック31−2をウエハWの厚み方向に下降させることで、
図17の(4)に示すように、ウエハW−1及びウエハW−2を、載置台83a−1及び83a−2の下面に受け渡す。
【0077】
そして、
図17の(5)に示すように、搬送装置1は、第1のピック31−1及び第2のピック31−2をロードロック室83から搬出する(ステップS404)。
【0078】
(第1の実施形態による効果)
上述したように、第1の実施形態によれば、第1のピック31−1に保持された第1のウエハW−1と、第2のピック31−2に保持された第2のウエハW−2とを、第1のペデスタル6−1と、第2のペデスタル6−2とにそれぞれ搬送し、第1のペデスタル6−1により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第1の搬送位置に第1のピック31−1を搬送し、第1のピック31−1を厚み方向に移動させることで第1のペデスタル6−1から第1のウエハW−1を受け取り、第2のペデスタル6−2により決定されたアライメント位置に基づいて決定される第2の搬送位置に第2のピック31−2を搬送し、第2のピック31−2を厚み方向に移動させることで第2のペデスタル6−2から第2のウエハW−2を受け取る。この結果、位置合わせを効率良く行うことが可能となる。例えば、アームの伸縮回数を削減可能となり、搬送能力を向上可能となる。
【0079】
また、第1の実施形態によれば、第1の間隔31cと第2の間隔6cとが異なる。すなわち、例えば、オリエンタにペデスタルが1つのみある場合や、オリエンタに複数のペデスタルがあったとしても、複数あるペデスタルごとにウエハの受け渡しを行う場合と比較して、上述の実施形態によれば、オリエンタ5におけるウエハWの保持間隔となる第2の距離6cと第1のピック31−1と第2のピック31−2との間の保持間隔となる第1の間隔31cとを異なる間隔とすることで、受け渡しタイミングをずらすことが可能となり、このずれたタイミングを利用してピックを水平方向に移動することでウエハWのピック位置を調整可能となった。この結果、搬送能力を向上可能となる。
【0080】
すなわち、位置検出機構をウエハWの厚み方向に複数配置し、複数ごとのウエハWの位置合わせを並行して処理可能とした上で、ウエハWとオリエンタ5との間のウエハの受け渡しを効率良く実行できる。この結果、ウエハごとに位置検出を行う手法と比較して、効率良く位置合わせを実行でき、ウエハWの搬送能力を向上可能となる。
【0081】
また、位置検出機構をウエハWの厚み方向に複数配置することで、位置検出機構を水平方向に設けた上で、複数ごとのウエハWが水平方向に複数ごと並べられる場合と比較して、省スペースにて実行可能となり、コストを低減することも可能となる。
【0082】
また、上述したように、複数のピックが1つのアーム部に設けられる結果、駆動系を共通化することができ、コストの低減が可能となるとともに、複数のピックを確実に搬送可能となる。
【0083】
また、第1の実施形態によれば、第1の間隔31cは、基板搬送容器に保持されているウエハW各々の厚み方向における保持間隔となる。この結果、基板搬送容器Cから効率良くウエハWを受け取ることが可能となる。
【0084】
また、第1の実施形態によれば、第1のウエハW−1を保持する第1のピック31−1と、第1のピック31−1に保持された第1のウエハW−1からウエハWの厚み方向に第1の間隔31cを空けて第2のウエハW−2を保持する第2のピック31−2を有し、第1の間隔31cが、アライメント位置を決定するための第1のペデスタル6−1に保持された第1のウエハW−1と、アライメント位置を決定するための第2のペデスタル6−2に保持された第2のウエハW−2とのウエハWの厚み方向における第2の間隔6cとは異なる。この結果、効率良く搬送可能な搬送装置を実現可能となる。
【0085】
また、第1の実施形態によれば、1つのアーム部を更に有し、第1のピック31−1と第2のピック31−2とは、ウエハWを保持する面となる第1の面31aと第1の面31aに対向する第2の面31bとを有し、第2のピック31−2の第2の面31bと第1のピック31−1の第1の面31aとが第1の間隔31cを空けて対向するようにアーム部に設けられ、第1のペデスタル6−1と第2のペデスタル6−2とが、ウエハWを保持する面となる第3の面6aと第3の面6aに対向する第4の面6bとを有し、第2のペデスタル6−2の第4の面6bと第1のペデスタル6−1の第3の面6aとが第2の間隔6cを空けて対向するように設けられる。この結果、効率良く搬送可能な搬送装置を実現可能となる。
【0086】
(他の実施形態)
第1の実施形態に係る基板搬送方法及び搬送装置について説明したが、これに限定されるものではなく、種々の実施形態にて基板搬送方法及び搬送装置を実現して良い。
【0087】
例えば、第1の実施形態によれば、第1の間隔31cが第2の間隔6cより狭い場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1の間隔31cが第2の間隔6cより広くても良い。
【0088】
(搬送装置)
また、例えば、上述の実施形態では、搬送装置1において、複数のピックが同一のアーム部に設けられる場合を例に示したが、これに限定されるものではない。例えば、複数のピックがそれぞれ異なるアーム部に設けられても良い。
【0089】
(検出機構)
また、例えば、上述の実施形態では、複数のペデスタルごとに別個の検出機構が設けられる場合を例に示したが、これに限定されるものではない。例えば、検出機構の1部又はすべてを共通化しても良い。より詳細な1例をあげて説明すると、同一の発光部65からの光が、鏡やプリズムを介してペデスタルごとに設けられる受光部66に入射するようにしても良い。
【0090】
(位置合わせの場所)
また、上述の実施形態では、位置合わせが、半導体製造装置8の第1の搬送室82に面したオリエンタ5にて実行される場合を例に示したが、これに限定されるものではない。例えば、ロードロック室83にて位置合わせを行い、位置合わせにおける上述したウエハWの受け渡しを実行しても良く、第2の搬送室84内に位置合わせを行う場所を設けた上で、上述したウエハWの受け渡しを実行しても良い。位置合わせにおける上述したウエハWの受け渡しは、真空環境下において実行しても良く、真空環境下でない環境下において実行しても良い。
【0091】
(ピック)
また、上述した実施形態では、第1のピック31−1及び第2のピック31−2が、エアの流量の制御によりウエハWを保持する場合を例に示したが、これに限定されるものではなく、任意の手法にてウエハWを保持して良い。例えば、バキュームチャックや静電吸着などによってウエハWを保持して良い。
【0092】
(制御部)
また、上述した各種の制御部は、共通して1つの制御部としても良い。
【0093】
(半導体製造装置)
また、例えば、上述の実施形態では、搬送装置1が搭載される半導体製造装置がマルチチャンバシステムである場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、マルチチャンバシステムでなくても良い。