特許第6190684号(P6190684)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6190684
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】断線検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/02 20060101AFI20170821BHJP
   H02H 3/00 20060101ALI20170821BHJP
   B62D 1/04 20060101ALI20170821BHJP
   B60R 21/203 20060101ALI20170821BHJP
【FI】
   G01R31/02
   H02H3/00 L
   B62D1/04
   B60R21/203
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-202712(P2013-202712)
(22)【出願日】2013年9月27日
(65)【公開番号】特開2015-68715(P2015-68715A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2016年6月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】391045897
【氏名又は名称】古河AS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130247
【弁理士】
【氏名又は名称】江村 美彦
(74)【代理人】
【識別番号】100167863
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 恵
(72)【発明者】
【氏名】安倍 文彦
【審査官】 荒井 誠
(56)【参考文献】
【文献】 実開平04−071038(JP,U)
【文献】 特開平10−122900(JP,A)
【文献】 特開2001−037071(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/02
B60R 21/203
B62D 1/04
H02H 3/00−3/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のステアリングに配設される多重化された信号線としての本線および予備線の断線の有無を検出する断線検出装置において、
並列接続された前記本線および前記予備線の一部に対して所定の検出信号を印加する印加手段と、
前記本線または前記予備線の一部に接続され、前記印加手段によって印加された前記検出信号の成分の少なくとも一部を減衰させる減衰手段と、
前記本線または前記予備線の前記減衰手段近傍の電圧、ならびに、前記本線および前記予備線の1または複数箇所の電圧を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された電圧の状態に基づいて前記本線および前記予備線の断線の有無を判定する判定手段と、を有し、
前記印加手段は、前記検出信号として交流信号を印加し、
前記減衰手段は、前記本線または前記予備線の一部に接続され、直流信号を通過させ、前記交流信号を遮断する特性を有することにより、前記交流信号に対しては前記本線と前記予備線の並列接続状態を解除して直列接続状態とし、
前記検出手段は、直列接続状態とされた前記本線と前記予備線の複数箇所に現れる前記交流信号の電圧を検出し、
前記判定手段は、前記検出手段によって検出された前記交流信号の電圧の状態に基づいて、前記本線および前記予備線の断線の有無を判定する、
ことを特徴とする断線検出装置。
【請求項2】
車両のステアリングに配設される多重化された信号線としての本線および予備線の断線の有無を検出する断線検出装置において、
並列接続された前記本線および前記予備線の一部に対して所定の検出信号を印加する印加手段と、
前記本線または前記予備線の一部に接続され、前記印加手段によって印加された前記検出信号の成分の少なくとも一部を減衰させる減衰手段と、
前記本線または前記予備線の前記減衰手段近傍の電圧、ならびに、前記本線および前記予備線の1または複数箇所の電圧を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された電圧の状態に基づいて前記本線および前記予備線の断線の有無を判定する判定手段と、を有し、
前記減衰手段は、前記本線または前記予備線の一部に接続されたダイオードによって構成され、
前記印加手段は、前記検出信号として直流信号または交流信号を印加し、
前記検出手段は、前記本線と前記予備線の複数箇所に現れる前記直流信号の電圧または前記交流信号の波形を検出し、
前記検出手段によって検出された前記直流信号の電圧または前記交流信号の波形に基づいて、前記本線および前記予備線の断線の有無を判定する、
ことを特徴とする断線検出装置。
【請求項3】
前記本線および前記予備線は、ステアリングホイールに配設されたホーンスイッチと、車両に配置されたホーンに流れる電流を制御するホーンリレーとを電気的に接続することを特徴とする請求項1または2に記載の断線検出装置。
【請求項4】
前記本線および前記予備線は、ステアリングホイールに配設されたエアバッグと、車両に配置されたエアバッグの制御手段とを電気的に接続することを特徴とする請求項1または2に記載の断線検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断線検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動車のステアリングに配設される回転コネクタ(SRC:Steering Roll Connector)に関する技術が開示されている。特許文献1に開示されるように、回転コネクタ内には、ステアリングホイールに配置されるホーンスイッチまたはエアバッグと接続される配線が配設されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−120900号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示された技術では、ホーンの鳴動を制御する信号をステアリング側からボディ側に前述した配線によって伝えるが、この配線が断線した場合には鳴動操作をするまで断線に気づかないため、ホーンが必要な際に機能しないおそれがある。また、仮に断線を検出できても、検出により警報を出してから、故障車両を交換または修理拠点(修理工場)に移動する間にも当然必要機能であることから予備線(冗長線)等で補完することが望ましいが、その場合には、信号本線/予備線の断線を個別に検出し警報を出す必要があるが、そのような技術はこれまで存在しなかった。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ステアリングに配置された本線および予備線の断線を検出することが可能な断線検出装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、車両のステアリングに配設される多重化された信号線としての本線および予備線の断線の有無を検出する断線検出装置において、並列接続された前記本線および前記予備線の一部に対して所定の検出信号を印加する印加手段と、前記本線または前記予備線の一部に接続され、前記印加手段によって印加された前記検出信号の成分の少なくとも一部を減衰させる減衰手段と、前記本線または前記予備線の前記減衰手段近傍の電圧、ならびに、前記本線および前記予備線の1または複数箇所の電圧を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された電圧の状態に基づいて前記本線および前記予備線の断線の有無を判定する判定手段と、を有し、前記印加手段は、前記検出信号として交流信号を印加し、前記減衰手段は、前記本線または前記予備線の一部に接続され、直流信号を通過させ、前記交流信号を遮断する特性を有することにより、前記交流信号に対しては前記本線と前記予備線の並列接続状態を解除して直列接続状態とし、前記検出手段は、直列接続状態とされた前記本線と前記予備線の複数箇所に現れる前記交流信号の電圧を検出し、前記判定手段は、前記検出手段によって検出された前記交流信号の電圧の状態に基づいて、前記本線および前記予備線の断線の有無を判定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、直流信号によって駆動される負荷は正常に動作可能としつつ、断線を検出することができる。
【0007】
また、本発明の一側面は、車両のステアリングに配設される多重化された信号線としての本線および予備線の断線の有無を検出する断線検出装置において、並列接続された前記本線および前記予備線の一部に対して所定の検出信号を印加する印加手段と、前記本線または前記予備線の一部に接続され、前記印加手段によって印加された前記検出信号の成分の少なくとも一部を減衰させる減衰手段と、前記本線または前記予備線の前記減衰手段近傍の電圧、ならびに、前記本線および前記予備線の1または複数箇所の電圧を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された電圧の状態に基づいて前記本線および前記予備線の断線の有無を判定する判定手段と、を有し、前記減衰手段は、前記本線または前記予備線の一部に接続されたダイオードによって構成され、前記印加手段は、前記検出信号として直流信号または交流信号を印加し、前記検出手段は、前記本線と前記予備線の複数箇所に現れる前記直流信号の電圧または前記交流信号の波形を検出し、前記検出手段によって検出された前記直流信号の電圧または前記交流信号の波形に基づいて、前記本線および前記予備線の断線の有無を判定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、このような構成によれば、交流信号の波形に基づいて判定をすることで、断線の有無を正確に判定することが可能になる。
【0009】
また、本発明の一側面は、前記本線および前記予備線は、ステアリングホイールに配設されたホーンスイッチと、車両に配置されたホーンに流れる電流を制御するホーンリレーとを電気的に接続することを特徴とする。
このような構成によれば、ホーンの動作を保証しつつ、断線の有無を確実に検出することができる。
【0010】
また、本発明の一側面は、前記本線および前記予備線は、ステアリングホイールに配設されたエアバッグと、車両に配置されたエアバッグの制御手段とを電気的に接続することを特徴とする。
このような構成によれば、エアバッグの動作を保証しつつ、断線の有無を確実に検出することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ステアリングに配置された本線および予備線の断線を検出することが可能な断線検出装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係る断線検出装置の構成例を示す図である。
図2図1に示す高周波遮断フィルタの構成例を示す図である。
図3】本発明の第2実施形態に係る断線検出装置の構成例を示す図である。
図4】本発明の第3実施形態に係る断線検出装置の構成例を示す図である。
図5図4に示す断線検出装置の動作を説明するための図である。
図6】本発明の第4実施形態に係る断線検出装置の構成例を示す図である。
図7図6に示す第4実施形態の動作を説明するための図である。
図8】本発明の第5実施形態に係る断線検出装置の構成例を示す図である。
図9図8に示す第5実施形態の動作を説明するための図である。
図10】本発明の第6実施形態に係る断線検出装置の構成例を示す図である。
図11図10に示す第6実施形態の動作を説明するための図である。
図12】本発明の第7実施形態に係る断線検出装置の構成例を示す図である。
図13図12に示す第7実施形態の動作を説明するための図である。
図14】本発明の変形実施形態に係る断線検出装置の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施形態について説明する。
【0014】
(A)本発明の第1実施形態の説明
図1は、本発明の第1実施形態に係る断線検出装置の構成例を示す図である。この図1に示すように、第1実施形態に係る断線検出装置は、回転コネクタ本線11、回転コネクタ予備線12、ホーンスイッチ13、高周波遮断フィルタ14、ホーンリレーコイル15、車載電池16、および、CPU(Central Processing Unit)30を有している。ここで、回転コネクタ本線11は、図示しない回転コネクタに内蔵され、図示しないステアリングホイールに設置されたホーンスイッチ13と、車体の一部に設けられたホーンリレーコイル15とを電気的に接続する信号線である。回転コネクタ予備線12は、高周波遮断フィルタ14を介して回転コネクタ本線11に並列接続される予備の接続線(信号線)である。ホーンスイッチ13は、ステアリングホイールに配置され、運転者の押圧操作によってオン/オフされるスイッチである。高周波遮断フィルタ14は、減衰手段の一例であって、CPU30から供給される検出信号のうち、交流信号成分を減衰させ、直流信号成分を通過させるフィルタである。なお、本明細書における減衰手段は、検出信号の成分の少なくとも一部を減衰する(完全に遮断するものも含む)手段である。ホーンリレーコイル15は、ホーンスイッチ13がオンの状態になった場合に電流が通じて磁化され、図示しない接点を吸引してオンの状態になり、ホーンに車載電池16から電流が供給される。車載電池16は、例えば、鉛蓄電池によって構成され、直流電力を出力して各部に供給する。CPU30は、内蔵されている記憶部に記憶されているプログラムを実行することにより、回転コネクタ本線11に対して交流信号を供給する印加手段であるとともに、各部の電圧を検出する検出手段であり、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12が断線しているか否かを判定する判定手段でもある。
【0015】
図2は、図1に示す高周波遮断フィルタ14の構成例を示す図である。この図2に示すように、高周波遮断フィルタ14は、端子141、パワーインダクタ142、キャパシタ143、電流制限抵抗144、および、端子145を有している。ここで、端子141は、回転コネクタ予備線12の一端に接続される。パワーインダクタ142は、インダクタンス素子であり、例えば、インダクタンス値1.5μHおよび直流抵抗値1mΩの素子値を有する。キャパシタ143は、例えば、電解コンデンサによって構成され、例えば、1μFの素子値を有する。電流制限抵抗144は、導通状態の場合に、印加された交流信号がキャパシタ143を介してグランドと短絡状態となることを防ぐために電流を制限する。端子145は、ホーンリレーコイル15の一端に接続される。高周波遮断フィルタ14は、例えば、カットオフ周波数が130kHzのLPF(Low Pass Filter)として機能する。なお、図2では、1段のフィルタを例に挙げて説明したが、多段接続フィルタを用いることも可能である。
【0016】
つぎに、図1に示す実施形態の動作にてついて説明する。以下では、まず、ホーンスイッチ13が運転者によって押圧された場合の動作について説明し、続いて、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の断線を検出する動作について説明する。
【0017】
まず、ホーンスイッチ13が押圧された場合の動作について説明する。運転者によって、ホーンスイッチ13が押圧されてオンの状態になると、車載電池16のプラス端子から回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12および車体を介して車載電池16のマイナス端子に通じる閉回路が形成される。この結果、ホーンリレーコイル15に電流が通じ、図示しない接点がオンの状態になり、ホーンに電流が流れてホーンが鳴動する。ところで、いまの例は、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の双方が正常な場合であるが、例えば、回転コネクタ本線11が断線した場合、回転コネクタ予備線12による閉回路が形成されるので、これによってホーンリレーコイル15に電流が通じる。すなわち、高周波遮断フィルタ14は、車載電池16からの直流は通過させることから、閉回路が形成されてホーンリレーコイル15に電流が通じる。一方、回転コネクタ予備線12が断線した場合には、回転コネクタ本線11を介してホーンリレーコイル15に電流が通じる。このため、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12のいずれか一方が断線した場合であっても、他方が断線していなければホーンリレーコイル15に電流が通じ、ホーンが鳴動する。
【0018】
つぎに、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の断線を検出する動作について説明する。断線を検出する場合、CPU30は、高周波遮断フィルタ14のカットオフ周波数(例えば、130kHz)よりも高い周波数の交流信号(例えば、260kHz)の信号を生成し、ポイントP1に印加する。高周波遮断フィルタ14は、印加された交流信号を遮断することから、この交流信号に対しては開放の状態となる。このため、回転コネクタ予備線12の一端を開放端とする回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12による直列回路が形成され、回転コネクタ本線11の一端(ポイントP1)に交流信号が印加される。CPU30は、ポイントP2とポイントP3に現れる電圧を観察する。この結果、ポイントP3に交流信号が現れている場合には、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の双方が断線していないと判定する。また、ポイントP3に交流信号が現れていない場合であって、ポイントP2に交流信号が現れている場合には回転コネクタ予備線12が断線していると判定する。また、ポイントP3に交流信号が現れていない場合であって、ポイントP2にも交流信号が現れていない場合には回転コネクタ本線11が少なくとも断線していると判定する。CPU30は、得られた判定結果を、例えば、上位の装置に伝達することにより、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の状態(正常または断線)を運転者に通知することができる。
【0019】
以上に説明したように、本発明の第1実施形態によれば、回転コネクタ予備線12を回転コネクタ本線11と並列に接続することにより、いずれか一方が断線した場合でも他方が存在することから、ホーンが鳴動しない事態を回避することができる。また、並列接続された回転コネクタ本線11と回転コネクタ予備線12の間に高周波遮断フィルタ14を設けるとともに、高周波遮断フィルタ14のカットオフ周波数よりも高い周波数の交流信号を印加し、各部の電圧を検出することで、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の状態を検出することができる。
【0020】
(B)本発明の第2実施形態の説明
つぎに、本発明の第2実施形態について説明する。図3は、本発明の第3実施形態の構成例を示す図である。なお、図3において、図1と共通する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図3では、図1と比較すると、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の接続点(ステアリング側の接続点)に対して回転コネクタパイロット線21が新たに接続されている。また、CPU30から出力される交流信号が、ポイントP1だけでなく、ポイントP2にも印加されるようになっている。なお、CPU30は、これらのポイントP1およびポイントP2のいずれか一方に対して交流信号を印加することができる構成とされている。また、CPU30は、ポイントP3に現れる電圧を検出する。
【0021】
つぎに、第2実施形態の動作について説明する。なお、ホーンスイッチ13が押圧されたときの動作は、第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。断線を検出する場合、CPU30は、まず、高周波遮断フィルタ14のカットオフ周波数よりも周波数が高い交流信号をポイントP1に対して印加する。このとき、ポイントP2に対しては、交流信号は印加しない。ポイントP1に交流信号が印加されると、この交流信号は、回転コネクタ本線11および回転コネクタパイロット線21を介してポイントP3に伝達される。CPU30は、ポイントP3の電圧を検出することにより、回転コネクタ本線11が断線しているか否かを判定する。すなわち、ポイントP3に交流電圧が現れた場合には、回転コネクタ本線11は断線していないと判定することができる。つぎに、CPU30は、ポイントP2に前述の場合と同様の交流信号を印加する。このとき、ポイントP1に対しては、交流信号は印加しない。ポイントP2に交流信号が印加されると、この交流信号は、回転コネクタ予備線12および回転コネクタパイロット線21を介してポイントP3に伝達される。CPU30は、ポイントP3に交流電圧が現れた場合には、回転コネクタ予備線12は断線していないと判定することができる。なお、ポイントP1,P2のうち、ポイントP1に交流信号を印加した場合のみポイントP3に交流信号が検出されたときは、回転コネクタ予備線12が断線していると判定でき、また、ポイントP2に交流信号を印加した場合のみポイントP3に交流信号が検出されたときは、回転コネクタ本線11が断線していると判定でき、いずれも検出できないときは回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の双方および/または回転コネクタパイロット線21が断線していると判定することができる。CPU30は、このような判定結果を、例えば、上位の装置に伝えることにより、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の状態を運転者に提示することができる。
【0022】
以上に説明したように、本発明の第2実施形態によれば、回転コネクタ予備線12を回転コネクタ本線11と並列に接続することにより、第1実施形態と同様に、いずれか一方が断線した場合でも他方が存在することから、ホーンが鳴動しない事態を回避することができる。また、第2実施形態では、回転コネクタパイロット線21を設けるようにしたので、ステアリングホイール側で信号を検出できない場合であっても、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の状態を検出することができる。
【0023】
なお、図3に示す構成例では、高周波遮断フィルタ14は、回転コネクタ予備線12側のみに設けるようにしたが、回転コネクタ本線11側にも設けるようにしてもよい。このような構成によれば、ポイントP1に交流信号を印加した際に、ホーンリレーコイル15を介して車載電池16に流れる交流信号を減らすことができる。
【0024】
(C)本発明の第3実施形態の説明
つぎに、本発明の第3実施形態について説明する。図4は第3実施形態の構成例を示す図である。なお、図4において、図1と共通する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図4では、図1と比較すると、減衰手段が高周波遮断フィルタ14からダイオード31に変更されている。具体的には、高周波遮断フィルタ14に代えて、回転コネクタ予備線12のステアリングホイール側の一端に接続されているダイオード31となっており、検出信号である直流信号成分を、ダイオード31の順方向電圧降下により減衰(電圧降下)させるものである。また、印加手段がCPU30から車載電池16に変更されている。具体的には、CPU30は、交流信号は印加せずに、車載電池16によって生ずるポイントP1,P2の直流電圧を検出する。なお、これら以外の構成は図1の場合と同様である。
【0025】
つぎに、第3実施形態の動作について図5を参照して説明する。なお、ホーンスイッチ13が押圧された場合の動作については第1および第2実施形態と同様であるのでその説明は省略する。まず、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の双方が正常である場合には、ポイントP1は回転コネクタ本線11によって車載電池16のプラス端子に接続された状態となり、また、ポイントP2は回転コネクタ予備線12によって車載電池16のプラス端子に接続された状態となることから、これらは車載電池16の電圧Vbと同電位(図5の第1列目参照)になる。このため、CPU30は、ポイントP1,P2の電圧がVbで同じである場合には、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の双方が正常であると判定する。つぎに、回転コネクタ本線11が断線している場合には、ポイントP1には車載電池16の電圧Vbからダイオード31の順方向電圧Vfを減算した値(Vb−Vf)の電圧が現れ、ポイントP2には車載電池16の電圧Vbが現れる(図5の第2列目参照)。このため、CPU30は、ポイントP1の電圧が(Vb−Vf)であり、ポイントP2の電圧がVbである場合には回転コネクタ本線11が断線したと判定する。つぎに、回転コネクタ予備線12が断線している場合には、ポイントP1には車載電池16の電圧Vbが現れ、ポイントP2には0Vが現れる(図5の第3列目参照)。このため、CPU30は、ポイントP1の電圧がVbであり、ポイントP2の電圧が0Vである場合には回転コネクタ予備線12が断線したと判定する。なお、ポイントP1およびポイントP2の双方の電圧が0Vである場合には、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の双方が断線したと判定することができる。このようにして判定された結果は、上位の装置に伝えられ、上位の装置は運転者に対して断線の有無に関する情報を提示する。これにより、運転者は断線の有無を知ることができる。
【0026】
以上に説明したように、本発明の第3実施形態によれば、回転コネクタ予備線12を回転コネクタ本線11と並列に接続することにより、第1実施形態と同様に、いずれか一方が断線した場合でも他方が存在することから、ホーンが鳴動しない事態を回避することができる。また、第3実施形態では、ダイオード31を用いるようにしたので、第1および第2実施形態の場合のように、交流信号を用いなくてもよいので、装置の構成を簡易化することができる。
【0027】
(D)本発明の第4実施形態の説明
つぎに、本発明の第4実施形態について説明する。図6は第4実施形態の構成例を示す図である。なお、図6において、図4と共通する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図6では、図4と比較すると、減衰手段としてのダイオード31が回転コネクタ予備線12のステアリングホイール側の端部から、ボディ側の端部に移動されている。これ以外の構成は図4の場合と同様である。
【0028】
つぎに、第4実施形態の動作について図7を参照して説明する。なお、ホーンスイッチ13が押圧された場合の動作については第1〜第3実施形態と同様であるのでその説明は省略する。第4実施形態では、CPU30は、ポイントP1の電圧に基づいて、断線の有無を判定する。すなわち、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の双方が正常である場合には、ポイントP1の電圧はVbとなる(図7の第1列目参照)。このため、CPU30は、ポイントP1の電圧がVbである場合には、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の双方が正常と判定する。なお、Vbを正確に確定する方法として、ポイントP2の電圧を測定し、その電圧をVbとして用いることができる。つぎに、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の少なくとも一方が断線している場合には、ポイントP1の電圧は(Vb−Vf)となる(図7の第2,3列目参照)。このため、CPU30は、ポイントP1の電圧が(Vb−Vf)である場合には回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の少なくとも一方が断線していると判定する。
【0029】
なお、図6に示す第4実施形態では、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12のいずれが断線したかを判定することはできないが、例えば、回転コネクタ予備線12のステアリング側の端部にあるポイントP3の電圧を測定することにより、いずれが断線したかを判別することができる。すなわち、ポイントP3の電圧が(Vb−Vf)である場合には回転コネクタ本線11が断線したと判定し、ポイントP3の電圧がVbである場合には回転コネクタ予備線12が断線したと判定することができる。
【0030】
以上に説明したように、本発明の第4実施形態によれば、回転コネクタ予備線12を回転コネクタ本線11と並列に接続することにより、いずれか一方が断線した場合でも他方が存在することから、ホーンが鳴動しない事態を回避することができる。また、第4実施形態では、ダイオード31を用いるようにしたので、第1および第2実施形態の場合のように、交流信号を用いなくてもよいので、装置の構成を簡易化することができる。
【0031】
(E)本発明の第5実施形態の説明
つぎに、第5実施形態について説明する。図8は第5実施形態の構成例を示す図である。なお、図8において、図6と共通する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図8図6と比較すると、回転コネクタ予備線22および減衰手段としてのダイオード32が新たに追加されている。また、CPU30は、ダイオード32のカソード端子であるポイントP3の電圧を観測する。これら以外の構成は、図6の場合と同様である。
【0032】
つぎに、第5実施形態の動作について図9を参照して説明する。なお、図8の実施形態では、ホーンスイッチ13が押圧された場合には、回転コネクタ本線11だけでなく、回転コネクタ予備線12,22を経由して直流信号が伝達されるので、これらの少なくとも1本が断線していなければ、ホーンリレーコイル15に電流が通じるため、断線によってホーンが鳴動しない事態を回避できる。つぎに、断線の検出動作について説明する。回転コネクタ本線11、回転コネクタ予備線12、および、回転コネクタ予備線22が正常である場合には、ポイントP1,P3の電圧はともにVbになる(図9の第1列目参照)。このため、CPU30は、ポイントP1,P3の電圧がともにVbである場合には、回転コネクタ本線11、回転コネクタ予備線12、および、回転コネクタ予備線22は正常であると判定する。なお、Vbの電圧として、例えば、ポイントP2(ダイオード31のアノード端子)の電圧を測定し、これを用いることができる。つぎに、回転コネクタ本線11が断線した場合には、ポイントP1,P3の電圧はともに(Vb−Vf)となる(図9の第2列目参照)。このため、CPU30は、ポイントP1,P3の電圧がともに(Vb−Vf)である場合には、回転コネクタ本線11が断線していると判定する。つぎに、回転コネクタ予備線の12が断線した場合には、ポイントP1の電圧は(Vb−Vf)になり、ポイントP3の電圧はVbになる(図9の第3列目参照)。このため、CPU30は、ポイントP1の電圧が(Vb−Vf)になり、ポイントP3の電圧がVbである場合には、回転コネクタ予備線12が断線していると判定する。つぎに、回転コネクタ予備線の22が断線した場合には、ポイントP1の電圧はVbになり、ポイントP3の電圧は(Vb−Vf)になる(図9の第4列目参照)。このため、CPU30は、ポイントP1の電圧がVbになり、ポイントP3の電圧が(Vb−Vf)である場合には、回転コネクタ予備線22が断線していると判定する。このようにして判定された結果は、上位の装置に伝えられ、上位の装置は運転者に対して断線の有無に関する情報を提示する。これにより、運転者は断線の有無を知ることができる。
【0033】
以上に説明したように、本発明の第5実施形態によれば、2本の回転コネクタ予備線12,22を回転コネクタ本線11と並列に接続することにより、これら3本の最大2本が断線した場合でも残る一本が存在することから、ホーンが鳴動しない事態を回避することができる。また、第5実施形態では、ダイオード31,32を用いるようにしたので、第1および第2実施形態の場合のように、交流信号を用いなくてもよいので、装置の構成を簡易化することができる。
【0034】
(F)本発明の第6実施形態の説明
つぎに、第6実施形態について説明する。図10は第6実施形態の構成例を示す図である。なお、図10において、図6と共通する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図10では図6と比較すると、キャパシタ41〜43がポイントP1〜P3とCPU30の間に接続されている。なお、キャパシタ41〜43の素子値は、例えば、CPU30によって印加される検出信号としての交流信号が大幅に減衰されずに通過できる素子値であればよい。図10では、ダイオード31は、交流信号を減衰させる減衰手段として機能する。また、CPU30は、ポイントP1に交流信号を印加する印加手段として機能し、ポイントP2,P3の交流信号の波形を観測する点が異なっている。これら以外の構成は、図6と同様である。
【0035】
つぎに、第6実施形態の動作について図11を参照して説明する。なお、ホーンスイッチ13が押圧された場合の動作については第1〜第3実施形態と同様であるのでその説明は省略する。第6実施形態によって、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の状態を検出する場合、CPU30は、キャパシタ41を介してポイントP1に検出信号として交流信号を印加する。なお、この交流信号としては、キャパシタ41〜43によって大幅に減衰されず、また、ダイオード31によって整流可能な周波数であればよく、例えば、100kHz程度の周波数とすることができる。もちろん、これ以外の周波数でもよい。ポイントP1に交流信号が印加された場合に、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12が正常であるときには、キャパシタ42,43を介して観測される交流信号は全波の状態となる(図11の第1列目参照)。ここで、「全波」とは交流信号の一周期分全ての波形が観測されることをいう。このため、CPU30は、ポイントP1に交流信号を印加した場合に、キャパシタ42,43を介して交流信号の全波が観測されたときには、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12が正常であると判定する。また、ポイントP1に交流信号が印加された場合に、回転コネクタ本線11が断線しているときには、交流信号は減衰手段としてのダイオード31を介して伝送されることから、キャパシタ42,43を介して観測される交流信号は0V(入力される交流波形の最大の波高に比較して十分に小さい値(例えば、数m〜数百mV))の状態となる(図11の第2列目参照)。ここで、「半波」とは交流信号の半周期分の波形が観測されることをいう。このため、CPU30は、ポイントP1に交流信号を印加した場合に、キャパシタ42,43を介して交流信号の半波が観測されたときには、回転コネクタ本線11が断線していると判定する。また、ポイントP1に交流信号が印加された場合に、回転コネクタ予備線12が断線しているときには、キャパシタ42を介して観測される交流信号は半波の状態となり、キャパシタ43を介して観測される交流信号は全波の状態となる(図11の第3列目参照)。このため、CPU30は、ポイントP1に交流信号を印加した場合に、キャパシタ42を介して観測される交流信号が半波の状態であり、キャパシタ43を介して観測される交流信号が全波の状態であるときには、回転コネクタ予備線12が断線していると判定する。このようにして判定された結果は、上位の装置に伝えられ、上位の装置は運転者に対して断線の有無に関する情報を提示する。これにより、運転者は断線の有無を知ることができる。
【0036】
以上に説明したように、本発明の第6実施形態によれば、回転コネクタ予備線12を回転コネクタ本線11と並列に接続することにより、これらの一方が断線した場合でも、他方が存在することから、ホーンが鳴動しない事態を回避することができる。また、第6実施形態では、ダイオード31およびキャパシタ41〜43を介して波形を観測することで断線状態を判定するようにしたので、電圧で判定する場合に比較して、断線状態を確実に検出することができる。また、キャパシタ41〜43を介して観測することで、車載電池16からの直流電圧の影響を防ぐことができる。なお、図10では、車体側にダイオード31を設けるようにしたが、ステアリングホイール側に設けるようにしてもよい。
【0037】
なお、図10に示す構成において実測を行った。詳細には、キャパシタ41として0.1μF、キャパシタ42として1nF、キャパシタ42とCPU30の間に1kΩの抵抗素子50(図中破線で示す抵抗素子)を接続した場合において、キャパシタ41から周波数が100kHzのパルス波形(0V〜5V)を印加した場合、抵抗素子50には、非断線時には±3.6Vのパルス列が現れ、断線時には±40mV以下のパルス列が現れることが確かめられた。同様の条件において、キャパシタ41から振幅が5Vで、周波数が100kHzの正弦波を印加した場合、抵抗素子50には、非断線時には±2.3Vの正弦波が現れ、断線時には±20mV以下の正弦波が現れることが確かめられた。
【0038】
(G)本発明の第7実施形態の説明
つぎに、第7実施形態について説明する。図12は第7実施形態の構成例を示す図である。なお、図12において、図10と共通する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図12では図10と比較すると、キャパシタ42を介してポイントP2にパルス信号が印加され、キャパシタ41,43を介してポイントP1,P3の波形が観測される。なお、パルス信号としては、例えば、ローの状態で0Vとなり、ハイの状態で5Vとなる信号を用いることができる。なお、キャパシタ41〜43の素子値およびパルス信号の周期は、パルス信号がキャパシタ41〜43によって大幅に減衰されない素子値および周期に設定すればよい。
【0039】
つぎに、第7実施形態の動作について図13を参照して説明する。なお、ホーンスイッチ13が押圧された場合の動作については第1〜第3実施形態と同様であるのでその説明は省略する。第7実施形態によって、断線を検出する場合、CPU30は、キャパシタ42を介してポイントP2にパルス信号を印加し、キャパシタ41,43を介してポイントP1,P3の電圧を検出する。回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の双方が正常である場合には、キャパシタ41,43を介して検出される電圧は、ともに5Vとなる(図13の第1列目参照)。このため、CPU30は、キャパシタ41,43を介して観測されるポイントP1,P3の電圧がともに5Vである場合には、回転コネクタ本線11および回転コネクタ予備線12の双方が正常であると判定する。また、回転コネクタ本線11が断線している場合には、キャパシタ41を介して検出される電圧は0Vとなり、キャパシタ43を介して検出される電圧は5Vとなる(図13の第2列目参照)。このため、CPU30は、キャパシタ41を介して観測されるポイントP1の電圧が0Vで、キャパシタ43を介して観測されるポイントP3の電圧が5Vである場合には、回転コネクタ本線11が断線していると判定する。また、回転コネクタ予備線12が断線している場合には、キャパシタ41,43を介して検出される電圧はともに0Vとなる(図13の第3列目参照)。このため、CPU30は、キャパシタ41,43を介して観測されるポイントP1,P3の電圧がともに0Vである場合には、回転コネクタ予備線12が断線していると判定する。このようにして判定された結果は、上位の装置に伝えられ、上位の装置は運転者に対して断線の有無に関する情報を提示する。これにより、運転者は断線の有無を知ることができる。
【0040】
以上に説明したように、本発明の第7実施形態によれば、回転コネクタ予備線12を回転コネクタ本線11と並列に接続することにより、これらの一方が断線した場合でも、他方が存在することから、ホーンが鳴動しない事態を回避することができる。また、第7実施形態では、ダイオード31およびキャパシタ41〜43を介してダイオード31による整流の有無により、断線状態を判定するようにしたので、ダイオード31の順方向電圧に基づいて判定する場合に比較して、断線状態を確実に検出することができる。また、キャパシタ41〜43を介して観測することで、車載電池16からの直流電圧の影響を防ぐことができる。なお、図12では、車体側にダイオード31を設けるようにしたが、ステアリングホイール側に設けるようにしてもよい。
【0041】
(E)変形実施形態の説明
以上の実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の各実施形態では、ステアリングホイールにホーンスイッチ13が配置される場合を例に挙げて説明したが、例えば、図14に示すように、ステアリングホイールにエアバッグ33が配置される場合に本発明を適用することも可能である。図14の例では、ステアリングホイールに配置されたエアバッグ33にエアバッグ本線11,21が接続されるとともに、これらと並列にエアバッグモニタ線12,22が接続されている。エアバッグモニタ線12,22のボディ側の端部には高周波遮断フィルタ14,24と抵抗素子18,28が直列に接続されている。ポイントP1,P2にはキャパシタ41,42を介してCPU30が接続されている。また、エアバッグ本線11,21のボディ側端部にはECU(Electric Control Unit)34が接続されている。ここで、ECU34は、車両の衝突時にエアバッグ33を制御して展開させるとともに、エアバッグ33が正常か否かを判定する機能を有する。また、高周波遮断フィルタ24は、高周波遮断フィルタ14と同じ特性を有している。
【0042】
つぎに、図14に示す変形実施形態の動作について説明する。ECU34は、例えば、車両の衝突時の衝撃を検出した場合には、エアバッグ本線11,21を介してエアバッグ33に電力を供給することで、エアバッグ33を展開させる。また、ECU34は、エアバッグ本線11,21およびエアバッグ33の抵抗値を検出し、この検出された抵抗値が所定の閾値よりも大きい場合には不具合が発生したと判定し、上位の装置に対してエアバッグ33に異常が発生したことを通知する。より具体的には、エアバッグ33は、例えば、2Ωの抵抗値を有し、エアバッグ本線11,21はそれぞれ0.5Ωの抵抗値を有する。このため、ECU34は、エアバッグ本線11,21およびエアバッグ33のトータルの抵抗値(これらを直列接続したときの抵抗値)が3Ωを超える場合には異常が発生したと判定して上位の装置に通知する。また、抵抗素子18,28としては、直列接続された場合に、ECU34によって異常と判定される素子値を有しているので、エアバッグ本線11,21の少なくとも一方が断線したときには、ECU34は抵抗値が閾値(例えば、3Ω)を超えたことから、エアバッグ本線11,21が断線したと判定し、上位の装置に通知する。なお、エアバッグ本線11,21が断線した場合であっても、エアバッグモニタ線12,22および抵抗素子18,28を介してエアバッグ33に電流が通じるので、エアバッグ33を展開されることができる。また、CPU30は、キャパシタ41を介してポイントP1に交流信号を印加する。この交流信号は、エアバッグモニタ線12、エアバッグ33、および、エアバッグモニタ線22を介してポイントP2に現れ、キャパシタ42を介してCPU30に入力される。このため、CPU30は、ポイントP2に交流信号が現れた場合には、エアバッグモニタ線12,22が正常であると判定し、交流信号が現れない場合には異常が発生したとして、上位の装置に通知する。以上のような実施形態によれば、エアバッグ本線11,21が断線した場合であっても、エアバッグモニタ線12,22が存在することから、エアバッグ33を展開することができる。また、エアバッグ本線11,21が断線した場合には、抵抗素子18,28の存在によってトータルの抵抗値が上昇するので、ECU34が異常の発生を検出することができる。また、CPU30がエアバッグモニタ線12,22に対して交流信号を印加し、これを検出するようにしたので、エアバッグモニタ線12,22の断線を検出することができる。
【0043】
また、図1,3,14に示す実施形態では、減衰手段である高周波遮断フィルタとして、図2に示すローパスフィルタを用いるようにしたが、直流信号を通過し、交流信号を遮断する特性を有すればよいので、例えば、交流信号を遮断帯域とする帯域遮断特性(バンドリジェクション特性またはバンドエリミネーション特性)を有するフィルタを用いるようにしてもよい。また、図2に示すフィルタは、LCの1段のフィルタを例に挙げて説明したが複数段のフィルタを用いるようにしてもよい。
【0044】
また、図4,6,8に示す実施形態では、減衰手段として単体のダイオードを用いるようにしたが、検出をより正確に行うために、複数のダイオードを直列接続して用いるようにしてもよい。そのような構成によれば、直列接続されるダイオードの個数に応じて順方向電圧を高くすることができるので、検出を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0045】
11 回転コネクタ本線(本線)
12 回転コネクタ予備線(予備線)
13 ホーンスイッチ
14,24 高周波遮断フィルタ(減衰手段)
15 ホーンリレーコイル
16 車載電池(印加手段)
18,28 抵抗素子
21 回転コネクタパイロット線
22 回転コネクタ予備線
30 CPU(印加手段、検出手段、判定手段)
31,32 ダイオード(減衰手段)
33 エアバッグ
34 ECU
41〜43 キャパシタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図14