【実施例】
【0023】
下記合成例1乃至合成例3、比較合成例1及び比較合成例2に示す重量平均分子量及び多分散度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、本明細書ではGPCと略称する。)による測定結果に基づく。測定には、東ソー(株)製GPC装置を用い、測定条件は下記のとおりである。
GPCカラム:TSKgel SuperMultipore〔登録商標〕Hz−N(東ソー(株))
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:0.35ml/分
標準試料:ポリスチレン(東ソー(株))
【0024】
(合成例1)
窒素下、300mL四口フラスコに4,4’−ビフェノール(15.00g、0.0806mol、東京化成工業(株)製)、1−ピレンカルボキシアルデヒド(18.548g、0.0806mol、アルドリッチ社製)及びパラトルエンスルホン酸一水和物(33.2096g、0.0161mol、東京化成工業(株)製)を加え、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテル(44.93g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、120℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後室温まで放冷し、メタノール(1800g、関東化学(株)製)中へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間乾燥し、目的とするポリマー(以下、本明細書では4,4’−BPOH−Pyと略称する。)19.08gを得た。4,4’−BPOH−Pyの、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2200、多分散度Mw/Mnは2.10であった。本合成例で得られたポリマーは、式(1−4)で表される構造単位と式(1−76)で表される構造単位を有する。
【0025】
(合成例2)
窒素下、1000mL四口フラスコに2,2’−ビフェノール(70.00g、0.3759mol、東京化成工業(株)製)、1−ピレンカルボキシアルデヒド(86.559g、0.3759mol、アルドリッチ社製)及びメタンスルホン酸(10.8389g、0.1126mol、東京化成工業(株)製)を加え、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテル(167.40g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、120℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後室温まで放冷し、メタノール(3000g、関東化学(株)製)中へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間乾燥し、目的とするポリマー(以下、本明細書では2,2’−BPOH−Pyと略称する。)84.1gを得た。2,2’−BPOH−Pyの、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1400、多分散度Mw/Mnは1.49であった。本合成例で得られたポリマーは、式(1−16)で表される構造単位と式(1−88)で表される構造単位を有する。
【0026】
(合成例3)
窒素下、200mL四口フラスコに4,4’−チオジフェノール(12.50g、0.0573mol、東京化成工業(株)製)、1−ピレンカルボキシアルデヒド(13.19g、0.0573mol、東京化成工業(株)製)及びメタンスルホン酸(1.1008g、0.0115mol、関東化学(株)製)を加え、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテル(32.74g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、120℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後室温まで放冷し、メタノール(1000g、関東化学(株)製)中へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間さらに120℃、24時間乾燥し、目的とするポリマー(以下、本明細書ではTDP−Pyと略称する。)11.6gを得た。TDP−Pyの、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1010、多分散度Mw/Mnは1.67であった。本合成例で得られたポリマーは、式(1−28)で表される構造単位と式(1−100)で表される構造単位を有する。
【0027】
(合成例4)
窒素下、300mL四口フラスコに4,4’−ビフェノール(10.00g、0.0537mol、東京化成工業(株)製)、1−ピレンカルボキシアルデヒド(24.731g、0.1074mol、アルドリッチ社製)及びパラトルエンスルホン酸一水和物(4.2795g、0.0215mol、東京化成工業(株)製)を加え、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテル(47.68g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、120℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後室温まで放冷し、メタノール(1800g、関東化学(株)製)中へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間乾燥し、目的とするポリマー(以下、本明細書では4,4’−BPOH−Py2と略称する。)21.58gを得た。4,4’−BPOH−Py2の、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2180、多分散度Mw/Mnは2.11であった。本合成例で得られたポリマーは、式(1−40)で表される構造単位を有する。
【0028】
(合成例5)
窒素下、1000mL四口フラスコに2,2’−ビフェノール(25.00g、0.1343mol、東京化成工業(株)製)、1−ピレンカルボキシアルデヒド(61.828g、0.2685mol、アルドリッチ社製)及びメタンスルホン酸(7.7421g、0.0806mol、東京化成工業(株)製)を加え、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテル(94.57g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、120℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後室温まで放冷し、メタノール(3000g、関東化学(株)製)中へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間乾燥し、目的とするポリマー(以下、本明細書では2,2’−BPOH−Py2と略称する。)68.22gを得た。2,2’−BPOH−Py2の、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1270、多分散度Mw/Mnは1.77であった。本合成例で得られたポリマーは、式(1−52)で表される構造単位を有する。
【0029】
(合成例6)
窒素下、200mL四口フラスコに4,4’−チオジフェノール(8.00g、0.0367mol、東京化成工業(株)製)、1−ピレンカルボキシアルデヒド(16.88g、0.0773mol、東京化成工業(株)製)及びメタンスルホン酸(1.4090g、0.0147mol、関東化学(株)製)を加え、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテル(32.13g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、120℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後室温まで放冷し、メタノール(1000g、関東化学(株)製)中へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間さらに120℃、24時間乾燥し、目的とするポリマー(以下、本明細書ではTDP−Py2と略称する。)13.2gを得た。TDP−Py2の、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1100、多分散度Mw/Mnは1.64であった。本合成例で得られたポリマーは、式(1−64)で表される構造単位を有する。
【0030】
(合成例7)
窒素下、500mL四口フラスコに4,4’−ビフェノール(30.00g、0.1611mol、東京化成工業(株)製)、1−ナフトアルデヒド(50.324g、0.3222mol、アルドリッチ社製)及びパラトルエンスルホン酸一水和物(12.8384g、0.0644mol、東京化成工業(株)製)を加え、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテル(113.87g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、120℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後室温まで放冷し、メタノール/純水=80/20(3000g、関東化学(株)製)へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間乾燥し、目的とするポリマー(以下、本明細書では4,4’−BPOH−Np2と略称する。)21.08gを得た。4,4’−BPOH−Np2の、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2450、多分散度Mw/Mnは2.03であった。本合成例で得られたポリマーは、式(1−38)で表される構造単位を有する。
【0031】
(合成例8)
窒素下、100mL四口フラスコに2,2’−ビフェノール(7.50g、0.0403mol、東京化成工業(株)製)、1−ナフトアルデヒド(12.581g、0.0806mol、アルドリッチ社製)及びメタンスルホン酸(1.5484g、0.0161mol、東京化成工業(株)製)を加え、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテル(26.43g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、120℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後室温まで放冷し、メタノール(800g、関東化学(株)製)中へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間乾燥し、目的とするポリマー(以下、本明細書では2,2’−BPOH−Np2と略称する。)5.87gを得た。2,2’−BPOH−Np2の、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1690、多分散度Mw/Mnは2.27であった。本合成例で得られたポリマーは、式(1−50)で表される構造単位を有する。
【0032】
(合成例9)
窒素下、200mL四口フラスコに4,4’−チオジフェノール(10.00g、0.0458mol、東京化成工業(株)製)、1−ナフトアルデヒド(14.311g、0.0916mol、東京化成工業(株)製)及びメタンスルホン酸(1.7613g、0.0183mol、関東化学(株)製)を加え、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテル(31.87g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、120℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後室温まで放冷し、メタノール(1000g、関東化学(株)製)中へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間さらに120℃、24時間乾燥し、目的とするポリマー(以下、本明細書ではTDP−Np2と略称する。)6.13gを得た。TDP−Np2の、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1090、多分散度Mw/Mnは1.49であった。本合成例で得られたポリマーは、式(1−62)で表される構造単位を有する。
【0033】
(合成例10)
窒素下、100mL四口フラスコに2,2’−ビフェノール(25.00g、0.1343mol、東京化成工業(株)製)、1−ナフトアルデヒド(10.484g、0.0671mol、アルドリッチ社製)、1−ピレンカルボキシアルデヒド(15.457g、0.0671mol、東京化成工業(株)製)及びメタンスルホン酸(3.871g、0.0403mol、東京化成工業(株)製)を加え、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテル(54.81g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、120℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後室温まで放冷し、メタノール(2500g、関東化学(株)製)中へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間乾燥し、目的とするポリマー(以下、本明細書では2,2’−BPOH−NpPcAと略称する。)28.02gを得た。2,2’−BPOH−NpPcAの、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2000、多分散度Mw/Mnは2.12であった。本合成例で得られたポリマーは、式(1−14)、(1−16)、(1−86)、(1−88)で表される構造単位を有すると推定される。
【0034】
(比較合成例1)
窒素下、100mL四口フラスコに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(6.00g、0.0224mol、東京化成工業(株)製)、ホルムアルデヒド36%溶液(1.87g、0.0224mol、東京化成工業(株)製)及びメタンスルホン酸(0.1075g、0.0011mol、東京化成工業(株)製)を加え、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテル(6.69g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、120℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後60℃まで放冷し、テトラヒドロフラン(13g、関東化学(株)製)を加え希釈し、メタノール(320g、関東化学(株)製)中へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で80℃、24時間乾燥し、目的とする下記式(3)で表される構造単位を有するポリマー(以下、本明細書ではBHPCH−FAと略称する。)4.45gを得た。BHPCH−FAの、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは10700、多分散度Mw/Mnは3.64であった。
【化24】
【0035】
(比較合成例2)
窒素下、100mL四口フラスコにカルバゾール(6.69g、0.040mol、東京化成工業(株)製)、9−フルオレノン(7.28g、0.040mol、東京化成工業(株)製)及びパラトルエンスルホン酸一水和物(0.76g、0.0040mol、東京化成工業(株)製)を加え、さらに1,4−ジオキサン(6.69g、関東化学(株)製)を仕込み、撹拌し、100℃まで昇温して溶解させ、重合を開始した。24時間後60℃まで放冷し、クロロホルム(34g、関東化学(株)製)を加え希釈し、メタノール(168g、関東化学(株)製)中へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で80℃、24時間乾燥し、目的とする下記式(4)で表される構造単位を有するポリマー(以下、本明細書ではPCzFLと略称する。)9.37gを得た。PCzFLの、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2800、多分散度Mw/Mnは1.77であった。
【化25】
【0036】
(実施例1)
合成例1で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0037】
(実施例2)
合成例1で得たポリマー20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(King社製、トリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0038】
(実施例3)
合成例2で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0039】
(実施例4)
合成例2で得たポリマー20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(King社製、トリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0040】
(実施例5)
合成例3で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0041】
(実施例6)
合成例3で得たポリマー20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(King社製、トリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g及び界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0042】
(実施例7)
合成例4で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0043】
(実施例8)
合成例4で得たポリマー20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(King社製、トリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0044】
(実施例9)
合成例5で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0045】
(実施例10)
合成例5で得たポリマー20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(King社製、トリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0046】
(実施例11)
合成例6で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0047】
(実施例12)
合成例6で得たポリマー20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(King社製、トリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0048】
(実施例13)
合成例7で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0049】
(実施例14)
合成例7で得たポリマー20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(King社製、トリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0050】
(実施例15)
合成例8で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0051】
(実施例16)
合成例8で得たポリマー20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(King社製、成分はトリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0052】
(実施例17)
合成例9で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0053】
(実施例18)
合成例9で得たポリマー20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(King社製、トリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0054】
(実施例19)
合成例10で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0055】
(実施例20)
合成例10で得たポリマー20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(King社製、トリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、シクロヘキサノン88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0056】
(比較例1)
市販のクレゾールノボラック樹脂(クレゾールとホルムアルデヒドを用いて得られたノボラック樹脂)20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。本比較例で使用したクレゾールノボラック樹脂の、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは4000、多分散度Mw/Mnは2.1であった。
【0057】
(比較例2)
比較合成例1で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0058】
(比較例3)
比較合成例2で得たポリマー20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(DIC(株)製)0.06gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、リソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。
【0059】
(フォトレジスト溶剤への溶出試験)
実施例1乃至実施例20及び比較例1で調製したレジスト下層膜形成組成物を、それぞれスピンコーターを用いてシリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で400℃,2分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.25μm)を形成した。このレジスト下層膜を、レジストに使用する溶剤である乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びシクロヘキサノンに浸漬し、それらの溶剤に不溶であることを確認した。
【0060】
(ドライエッチング速度の測定)
ドライエッチング速度の測定に用いたエッチャー及びエッチングガスは以下のものである。
エッチャー:ES401(日本サイエンティフィック(株)製)
エッチングガス:CF
4
実施例1乃至実施例20、比較例1及び比較例2で調製したレジスト下層膜形成組成物を、それぞれスピンコーターを用いてシリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で240℃,1分間、又は400℃,2分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.25μm)を形成した。エッチングガスとしてCF
4ガスを使用して、それらのレジスト下層膜のドライエッチング速度を測定した。また、フェノ−ルノボラック樹脂(市販品、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2000、多分散度Mw/Mnは2.5)溶液を、スピンコーターを用いてシリコンウェハー上に塗布し、ホットプレート上で205℃,1分間ベークしてフェノールノボラック樹脂膜(膜厚0.25μm)を形成した。エッチングガスとしてCF
4ガスを使用して、そのフェノールノボラック樹脂膜のドライエッチング速度を測定した。このフェノールノボラック樹脂膜のドライエッチング速度を1.00とした時の、実施例1乃至実施例20、比較例1及び比較例2で調製したレジスト下層膜形成組成物から形成したレジスト下層膜のドライエッチング速度を、ドライエッチング速度比として算出した結果を表1に示す。ドライエッチング速度比が小さいほど、CF
4ガスに対する耐エッチング性が高いことを示す。
ドライエッチング速度比=(レジスト下層膜のドライエッチング速度)/(フェノ−ルノボラック樹脂膜のドライエッチング速度)
【0061】
【0062】
(ホールウェハーへの埋め込み性試験)
実施例1乃至実施例20及び比較例3で調製したレジスト下層膜形成組成物を、それぞれスピンコーターを用いてホールウェハー上に塗布した。ホットプレート上で400℃,2分間ベークし、レジスト下層膜(ホールパターン未形成部の膜厚0.25μm)を形成した。前記ホールウェハーとして、直径100nm、高さ400nmのホールパターンが形成されたウェハーを用いた。実施例1乃至実施例20で調製したレジスト下層膜形成組成物を、それぞれ上述のように塗布し、ベークした後の各ホールウェハーの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した
図1乃至
図20に示す断面SEM写真から、ホール内部まで十分にレジスト下層膜で充填されていることが分かった。一方、比較例3で調製したレジスト下層膜形成組成物を、上述のように塗布し、ベークした後のホールウェハーの断面を走査型電子顕微鏡で観察した
図21に示す断面SEM写真から、ホール内部に部分的に空洞が存在していることが分かった。