(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ストーリ情報における所定の名詞が前記名詞のカテゴリ種別を表すカテゴリ種別情報に置き換えられたストーリテンプレート情報を記憶するストーリテンプレート記憶部と、
名詞のカテゴリ種別ごとに、アルファベット文字に対応付けられた単語を記憶する単語記憶部と、
アルファベット文字および数字により構成されたパスワード情報を取り込むパスワード取得部と、
前記ストーリテンプレート記憶部に記憶された前記ストーリテンプレート情報と前記パスワード取得部が取り込んだ前記パスワード情報とに基づいて、前記ストーリテンプレート情報における前記カテゴリ種別情報と前記パスワード情報における文字とを対応付け、前記カテゴリ種別情報に対応する文字に対応付けられた単語を、前記単語記憶部に記憶された前記複数の単語を参照することによって取得し、取得した単語で前記カテゴリ種別情報を置き換えたパスワードストーリ情報を生成するパスワードストーリ生成部と、
前記パスワードストーリ生成部が生成した前記パスワードストーリ情報を出力する情報出力部と、
を備えるパスワードストーリ生成装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態であるパスワードストーリ生成装置を適用したパスワード発行装置の機能構成の例を示すブロック図である。同図に示すように、パスワード発行装置1は、パスワード生成部10と、パスワードストーリ生成装置20とを含む。
【0012】
パスワード生成部10は、図示しないユーザの端末が送信したパスワード発行要求情報を受信すると、例えば、アルファベット文字と数字とを組み合わせた文字列を含むパスワード情報を生成する。パスワード発行要求情報は、ネットワーク上のあるサービスに端末がログインするために必要となるパスワード情報の発行を要求する情報である。パスワード生成部10は、例えば、アスキーコード(ASCII Code)における26個のアルファベット子文字と10個の数字とを、乱数に基づいて組み合わせることによって、所定文字数のパスワード情報を生成する。パスワード情報の文字数(数字を含む。)が多いほど、セキュリティ上の安全性は高まる。本実施形態では、パスワード情報の文字数を、例えば8文字として説明する。パスワード生成部10は、生成したパスワード情報をパスワードストーリ生成装置20に供給する。
【0013】
なお、パスワード生成部10は、パスワード発行要求情報の内容に基づいてパスワード情報を生成してもよい。また、パスワード生成部10は、パスワード発行要求情報の内容そのものを、パスワード情報としてもよい。また、パスワード生成部10は、パスワード発行要求情報に伴って端末が送信する情報をパスワード情報としてもよい。
【0014】
パスワードストーリ生成装置20は、パスワード生成部10が供給するパスワード情報を取り込み、このパスワード情報に対するパスワードストーリ情報を生成する。パスワードストーリ情報は、パスワード情報の各文字に対応する単語および数字を含む情報である。パスワードストーリ情報は、ユーザがパスワード情報を覚える際に参照される情報であり、例えば、周知のストーリをベースとした内容を有する。周知のストーリは、例えば、物語、おとぎ話、民話、落語等である。パスワードストーリ情報の具体例については、後述する。パスワードストーリ生成装置20は、パスワード情報とパスワードストーリ情報とを、パスワード発行要求情報の送信元である端末に送信する。
【0015】
図1に示すように、パスワードストーリ生成装置20は、ストーリテンプレート記憶部21と、単語記憶部22と、パスワード取得部23と、パスワードストーリ生成部24と、情報出力部25とを備える。
【0016】
ストーリテンプレート記憶部21は、一つまたは複数のテンプレート情報を記憶する。テンプレート情報は、例えば、タイトル情報と、ストーリテンプレート情報と、カテゴリ識別対応情報とを関連付けて含む。タイトル情報は、あるストーリを表すストーリ情報のタイトルを表す情報である。ストーリテンプレート情報は、ストーリ情報における所定の名詞がこの名詞のカテゴリ種別を表すカテゴリ種別情報に置き換えられた情報である。カテゴリ識別対応情報は、置き換えられた名詞とこの名詞のカテゴリ識別情報とを対応付けた情報である。
【0017】
単語記憶部22は、名詞のカテゴリ種別ごとに、アルファベット文字(例えば、小文字)に対応付けられた複数の単語を含む単語情報を記憶する。
パスワード取得部23は、パスワード生成部10が供給するパスワード情報を取り込み、このパスワード情報をパスワードストーリ生成部24に供給する。
【0018】
パスワードストーリ生成部24は、パスワード取得部23が供給するパスワード情報を取り込み、ストーリテンプレート記憶部21からテンプレート情報を読み込む。ストーリテンプレート記憶部21に複数のテンプレート情報が記憶されている場合、パスワードストーリ生成部24は、例えば、ユーザによる選択を受け付けて、ストーリテンプレート記憶部21から一のテンプレート情報を読み込む。
【0019】
パスワードストーリ生成部24は、ストーリテンプレート情報とパスワード情報とに基づいて、ストーリテンプレート情報におけるカテゴリ種別情報とパスワード情報における文字とを対応付け、カテゴリ種別情報に対応する文字に対応付けられた単語を、単語記憶部22に記憶された単語情報における複数の単語を参照することによって取得し、取得した単語でカテゴリ種別情報を置き換えたパスワードストーリ情報を生成する。パスワードストーリ生成部24によるパスワードストーリ情報の生成処理については、後述する。
パスワードストーリ生成部24は、パスワード情報とパスワードストーリ情報とを情報出力部25に供給する。
【0020】
情報出力部25は、パスワードストーリ生成部24が供給するパスワード情報とパスワードストーリ情報とを取り込み、これらパスワード情報とパスワードストーリ情報とを対応付けて、パスワード発行要求情報の送信元である端末に送信する。
なお、情報出力部25は、パスワードストーリ情報のみを端末に送信してもよい。また、情報出力部25は、パスワードストーリ情報に対応するタイトル情報をストーリテンプレート記憶部21から読み込み、パスワード情報とパスワードストーリ情報とタイトル情報とを対応付けて、端末に送信してもよい。
【0021】
図2は、ストーリ情報とこのストーリ情報を基に生成されたストーリテンプレート情報との具体例を示す図である。同図の例では、ストーリ情報は、日本のおとぎ話「桃太郎」の内容の一部を有する。このストーリ情報に対応するストーリテンプレート情報は、ストーリ情報における名詞(主体、場所、もの、数)がこの名詞のカテゴリ種別を表すカテゴリ種別情報に置き換えられた情報である。具体的に、同図に示すストーリテンプレート情報では、ストーリ情報における“桃太郎”(主体)がカテゴリ識別情報[S1]、“山”(場所)が[P1]、“犬”(主体)が[S2]、“1”(数)が[N1]、“鬼が島”(場所)が[P2]、“鬼”(もの)が[T1]、“きびだんご”(もの)が[T2]、“1”(数)が[N2]、“森”(場所)が[P3]、“猿”(主体)が[S3]、“1”(数)が[N3]にそれぞれ置き換えられている。
【0022】
ストーリテンプレート情報は、コンピュータ等の情報処理装置がユーザによる操作にしたがってストーリ情報から生成したものであってもよいし、情報処理装置が構文解析処理を実行して自動的に生成したものであってもよい。
【0023】
図3は、ストーリ情報およびストーリテンプレート情報に対応するカテゴリ識別対応情報の具体例を示す図である。同図のカテゴリ識別対応情報は、
図2のストーリテンプレート情報におけるカテゴリ識別情報と、同図のストーリ情報における所定の名詞(主体、場所、もの、数)とを対応付けた情報である。
【0024】
図4は、ストーリテンプレート記憶部21に記憶されるテンプレート情報のデータ構成の例を示す図である。同図に示すように、テンプレート情報は、タイトル情報と、ストーリテンプレート情報と、カテゴリ識別対応情報とを関連付けて含む。
【0025】
図5は、単語記憶部22に記憶される単語情報のデータ構成の例を示す図である。同図に示す単語情報は、名詞のカテゴリ種別(主体、場所、およびもの)ごとに、アルファベット小文字のそれぞれが、ローマ字または英語により表現した場合の頭文字となる単語により構成される。
【0026】
次に、パスワードストーリ生成部24が実行するパスワードストーリ情報の生成処理について説明する。
図6は、パスワードストーリ生成部24がストーリテンプレート情報とパスワード情報とからパスワードストーリ情報を生成する過程を説明するための図である。パスワードストーリ生成部24は、同図に例示するストーリテンプレート情報をストーリテンプレート記憶部21から読み込み、また、同図に例示するパスワード情報“gdkhs3bu”をパスワード取得部23から取り込む。
【0027】
次に、パスワードストーリ生成部24は、ストーリテンプレート情報の文頭からカテゴリ識別情報を検索して重複させずに抽出し、これらカテゴリ識別情報の一次元配列であるスロット列を生成する。
図6の例によれば、パスワードストーリ生成部24は、ストーリテンプレート情報に基づいて、スロット列[S1][P1][S2][N1][P2][T1][T2][N2][P3][S3][N3]を生成する。ただし、スロット列は、構成要素(カテゴリ識別情報)単位で区切られている。
【0028】
次に、パスワードストーリ生成部24は、パスワード情報とスロット列とをパスワード情報の文字(数字を含む。)ごとに対応付けて、パスワードスロット対応表を生成する。ただし、パスワード情報における文字が数字である一方スロット列におけるスロットのカテゴリが数字以外である場合、または、パスワード情報における文字が数字以外である一方スロット列におけるスロットのカテゴリが数字である場合、
図6に示すように、文字とのカテゴリが一致しないスロットを除外して(飛ばして)、パスワード情報の文字とスロット列のスロットとを対応付ける。
【0029】
具体的に、
図6の例では、パスワード情報における文字“h”とスロット列におけるカテゴリ識別情報[N1]とについてカテゴリが一致しないため、パスワードストーリ生成部24は、カテゴリ識別情報[N1]を抜かして次のカテゴリ識別情報[P2]と文字“h”とを対応付けている。また、パスワード情報における数字“3”とスロット列におけるカテゴリ識別情報[T2]とについてカテゴリが一致しないため、パスワードストーリ生成部24は、カテゴリ識別情報[T2]を抜かして次のカテゴリ識別情報[N2]と数字“3”とを対応付けている。
【0030】
次に、パスワードストーリ生成部24は、パスワードスロット対応表と、単語記憶部22に記憶された単語情報と、ストーリテンプレート記憶部21に記憶されたカテゴリ識別対応情報とに基づいて、パスワード単語対応表を生成する。
【0031】
具体的に、パスワードストーリ生成部24は、パスワードスロット対応表におけるアルファベット文字およびカテゴリ識別情報のペアに応じて単語記憶部22から単語を抽出し、この単語と当該アルファベット文字とを対応付けてパスワード単語対応表に格納する。また、パスワードストーリ生成部24は、パスワードスロット対応表における数字およびカテゴリ識別情報のペアに応じて、当該数字と同一の数字を当該数字に対応付けてパスワード単語対応表に格納する。また、パスワードストーリ生成部24は、パスワードスロット対応表において数字のカテゴリ識別情報のみしかない項目(例えば、[N1],[N3])に応じて、例えば“ヌル”(null)を対応付けてパスワード単語対応表に格納する。また、パスワードストーリ生成部24は、パスワードスロット対応表において数字以外のカテゴリ識別情報のみしかない項目(例えば、[T2])に応じて、カテゴリ識別情報対応情報から名詞を(
図3の例では“きびだんご”)を抽出し、この名詞を対応付けてパスワード単語対応表に格納する。
【0032】
次に、パスワードストーリ生成部24は、ストーリテンプレート情報におけるカテゴリ識別情報をパスワード単語対応表における単語(数字を含む。)で置き換えて、パスワードストーリ情報を生成する。ただし、パスワード単語対応表における“ヌル”に対応するカテゴリ識別情報については、当該カテゴリ識別情報とこのカテゴリ識別情報に付属する助数詞とを削除する。
【0033】
具体的に、パスワードストーリ生成部24は、
図6に示したパスワード単語対応表を適用することにより、例えば、ストーリテンプレート情報の“[S1]はずんずん行きますと、大きな[P1]の上に来ました。・・・”を、“[ゴリラ]はずんずん行きますと、大きな[ダム]の上に来ました。・・・”に変換する。
【0034】
なお、
図6のパスワードストーリ情報において、“[カニ]が[N1]ぴきかけて来ました。”の“[N1]ぴき”に二重取消線が付されているが、この二重取消線は説明の便宜上設けたものであり、実際は、“[N1]ぴき”(二重取消線)が削除された状態となる。同図における“[N3]ぴき”(二重取消線)についても同様である。
【0035】
図6によれば、“桃太郎が山に行って犬と出会い、鬼ヶ島に鬼の征伐に行くことを告げ、きびだんごを1つあげてその犬を従者にする。・・・”という内容のおとぎ話「桃太郎」と、ランダムに生成されたパスワード情報“gdkhs3bu”とに基づき、パスワードストーリ生成装置20は、“ゴリラがダムに行ってカニと出会い、ハワイにサメの征伐に行くことを告げ、きびだんごを3つあげてそのカニを従者にする。・・・”という内容のパスワードストーリ情報を生成する。
【0036】
次に、本発明の実施形態におけるパスワード発行装置1の動作について説明する。
図7は、パスワード発行装置1の処理手順を示すフローチャートの例である。
ステップS1において、パスワード生成部10は、ユーザの端末が送信したパスワード発行要求情報を受信する。
次に、ステップS2において、パスワード生成部10は、例えば、アルファベット文字と数字とを組み合わせた文字列を含むパスワード情報を生成し、このパスワード情報をパスワードストーリ生成装置20に供給する。そして、パスワードストーリ生成装置20のパスワード取得部23は、パスワード生成部10が供給するパスワード情報を取り込み、このパスワード情報をパスワードストーリ生成部24に供給する。
【0037】
次に、ステップS3において、パスワードストーリ生成部24は、パスワード取得部23が供給するパスワード情報を取り込み、ストーリテンプレート記憶部21に記憶されたテンプレート情報を読み込む。
次に、ステップS4において、パスワードストーリ生成部24は、ストーリテンプレート情報の先頭からカテゴリ識別情報を検索して重複させずに抽出し、これらカテゴリ識別情報の配列であるスロット列を生成する。次に、パスワードストーリ生成部24は、パスワード情報とスロット列とをパスワード情報の文字(数字を含む。)ごとに対応付けて、パスワードスロット対応表を生成する。
【0038】
次に、ステップS5において、パスワードストーリ生成部24は、パスワードスロット対応表と、単語記憶部22に記憶された単語情報と、ストーリテンプレート記憶部21に記憶されたカテゴリ識別対応情報とに基づいて、パスワード単語対応表を生成する。
次に、ステップS6において、パスワードストーリ生成部24は、ストーリテンプレート情報におけるカテゴリ識別情報をパスワード単語対応表における単語(数字を含む。)で置き換えて、パスワードストーリ情報を生成する。ただし、パスワード単語対応表における“ヌル”に対応するカテゴリ識別情報については、当該カテゴリ識別情報とこのカテゴリ識別情報に付属する助数詞とを削除する。次に、パスワードストーリ生成部24は、パスワードストーリ生成部24は、パスワード情報とパスワードストーリ情報とを情報出力部25に供給する。
【0039】
次に、ステップS7において、情報出力部25は、パスワードストーリ生成部24が供給するパスワード情報とパスワードストーリ情報とを取り込み、これらパスワード情報とパスワードストーリ情報とを対応付けて、パスワード発行要求情報の送信元である端末に送信する。
なお、情報出力部25は、パスワードストーリ情報のみを端末に送信してもよいし、パスワードストーリ情報に対応するタイトル情報をストーリテンプレート記憶部21から読み込み、パスワード情報とパスワードストーリ情報とタイトル情報とを対応付けて端末に送信してもよい。
【0040】
図8は、情報出力部25が出力したパスワード情報とパスワードストーリ情報とタイトル情報とを受信した端末が、自端末に接続された表示装置にこれらの情報を表示させた例を示す図である。同図に示すように、端末は、パスワード発行装置1が発行したパスワード情報と、このパスワード情報を覚えるための補助情報としてのパスワードストーリ情報と、このパスワードストーリ情報のもととなるストーリ情報のタイトルを表すタイトル情報とを、表示装置に表示させる。ただし、同図のパスワードストーリ情報の例では、パスワード情報の文字とカテゴリ識別情報とを対応付けている(例えば、“[gゴリラ]”、[dダム]等)。
これにより、端末のユーザは、パスワード発行装置1が発行するアルファベット文字および数字からなる無作為な並びの文字列を、パスワードストーリ情報が表すパスワードストーリになぞらえて記憶することができる。また、パスワードストーリ情報の基となるストーリ情報のタイトルも提示することにより、ユーザにパスワードストーリを想起し易くさせることができる。
【0041】
例えば、
図8の例で示したパスワードストーリ情報の基となったストーリ情報は、周知なおとぎ話である「桃太郎」の一部である。このタイトル「桃太郎」を表すタイトル情報をユーザに提示することにより、本来の「桃太郎」の内容と相違する部分からパスワード情報の文字を想起させることが可能となる。具体的に、“ゴリラ”、“ダム”、“カニ”、“ハワイ”、“サメ”、“3”、“ビル”、および“ウサギ”の各関連語をローマ字または英語とした場合の先頭文字(関連語が数字である場合はその数字)を繋げることで、パスワード情報“gdkhs3bu”が得られる。
【0042】
図9は、パスワード発行装置1が発行したパスワード情報を用いて、あるサービスにログインする場合のログイン画面の例を示す図である。同図のログイン画面の例では、ユーザIDおよびパスワードの入力受付を行う際に、パスワード情報の入力補助となる情報として、パスワードストーリ情報から関連語を例えば“[ ]”に置き換えた補助情報を提示している。ユーザは、この補助情報を見ることにより、ユーザ自身が覚えている“[ ]”部分の関連語に基づいてパスワード情報を得ることができる。
【0043】
以上、詳述したように、本実施形態であるパスワードストーリ生成装置20は、ストーリ情報における所定の名詞がこの名詞のカテゴリ種別を表すカテゴリ種別情報に置き換えられたストーリテンプレート情報を記憶するストーリテンプレート記憶部21を備える。また、パスワードストーリ生成装置20は、名詞のカテゴリ種別ごとに、アルファベット文字に対応付けられた単語を記憶する単語記憶部22を備える。また、パスワードストーリ生成装置20は、アルファベット文字および数字により構成されたパスワード情報を取り込むパスワード取得部23を備える。また、パスワードストーリ生成装置20は、ストーリテンプレート記憶部21に記憶されたストーリテンプレート情報とパスワード取得部23が取り込んだパスワード情報とに基づいて、ストーリテンプレート情報におけるカテゴリ種別情報とパスワード情報における文字とを対応付け、カテゴリ種別情報に対応する文字に対応付けられた単語を、単語記憶部22に記憶された複数の単語を参照することによって取得し、取得した単語でカテゴリ種別情報を置き換えたパスワードストーリ情報を生成するパスワードストーリ生成部を備える。また、パスワードストーリ生成部24が生成したパスワードストーリ情報を出力する情報出力部25を備える。
【0044】
この構成により、パスワードストーリ生成装置20は、パスワード情報をユーザに覚えさせるための補助情報であるパスワードストーリ情報を出力する。これによって、ユーザは、パスワード生成部10が生成するセキュリティ上の安全性が高いパスワード情報を、パスワードストーリ情報を手掛かりに覚えることができる。
【0045】
なお、上述した実施形態であるパスワードストーリ生成装置20の一部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。この場合、その機能を実現するためのパスワードストーリ生成プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたパスワードストーリ生成プログラムをコンピュータシステムに読み込ませて、このコンピュータシステムが実行することにより、当該機能を実現してもよい。なお、このコンピュータシステムとは、オペレーティングシステム(Operating System;OS)や周辺装置のハードウェアを含むものである。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリカード等の可搬型記録媒体、コンピュータシステムに備えられる磁気ハードディスクやソリッドステートドライブ等の記憶装置のことをいう。さらに、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、インターネット等のコンピュータネットワーク、および電話回線や携帯電話網を介してプログラムを送信する場合の通信回線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、さらには、その場合のサーバ装置やクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでもよい。また上記のパスワードストーリ生成プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであってもよい。
【0046】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はその実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。