(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記上部底面部は、前記高摩擦領域から前記上部容器の外周縁に向かって緩やかに上り傾斜する傾斜領域を備える請求項3〜5のいずれか1項に記載の動物用トイレの包装体。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の動物用トイレの包装体1の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
図1は、動物用トイレの包装体1を示す斜視図である。
図2は、動物用トイレの包装体1の分解斜視図である。
【0020】
動物用トイレの包装体1は、
図1及び
図2に示すように、動物用トイレ10と、ケース4と、付属品5と、付属品収容容器6と、を備える。動物用トイレの包装体1は、動物用トイレ10及び付属品収容容器6に収容された付属品5が、外部から視認可能にケース4に包装されたものである。
【0021】
まず、動物用トイレ10について、説明する。
図3は、動物用トイレ10の分解斜視図である。
図4は、動物用トイレ10における上部容器20の正面図である。
図5は、動物用トイレ10における下部容器30の正面図である。
図6は、動物用トイレ10の使用状態において、
図4に示す上部容器20のB−B線から切断した断面図であり、吸液部材8及び排泄物処理材9をそれぞれ収容させた状態を示す図である。
【0022】
動物用トイレ10は、下部容器30と、上部容器20と、を備える。動物用トイレ10は、例えば猫や犬等の室内で飼育されるペットの排泄物を収容可能なトイレである。
【0023】
下部容器30は、
図3及び
図5に示すように、下部底面部31と、下部側壁部32と、取手部33と、隅部34と、突出部38と、貫通穴39と、を有する。
図3に示すように、下部容器30は、上部が開放された容器である。
【0024】
下部底面部31は、
図5に示すように、平面視で長方形の4つの角を、各長辺及び短辺に対して斜めに切り落としたような略八角形をしている。
下部側壁部32は、下部底面部31の周縁から起立する壁である。
【0025】
取手部33は、下部側壁部32の外面に配置されている。取手部33は、下部容器30の短手方向の辺に1箇所ずつ、向かい合って計2箇所設けられている。取手部33は、下部容器30の外側に突出するように設けられている。
【0026】
隅部34は、下部容器30における略八角形の八辺のうち、長辺と短辺とを繋ぐように斜めに配置される辺により構成される。
【0027】
突出部38は、
図3及び5に示すように、隅部34の上方に平面視でくの字に突出する部分である。突出部38の上端側は、やや下り傾斜している。
貫通穴39は、突出部38の下方に形成されている。
【0028】
上部容器20は、
図3及び4に示すように、上部底面部21と、平面部24と、傾斜領域25と、上部壁部22と、延出壁部23と、を有する。上部容器20は、下部容器30の上方に配置される。上部容器20は、動物が出入りする上部が開放された容器である。
図4に示すように、上部容器20は、平面視で長方形の4つの角を丸く曲面として、一の長辺の端部を外側に突出させた動物の顔の形状をしている。
【0029】
上部底面部21は、上部容器20の底面である。また、上部底面部21は、使用時に動物用トイレ10の底面部の上面を構成する。上部底面部21は、
図3及び
図4に示すように、平面部24及び傾斜領域25を有する。
【0030】
平面部24は、平面視で上部底面部21の略中央に形成され、上部底面部21の高さ方向における最も下方に配置されている。平面部24は、上部底面部21の略水平方向に延びる面である。平面部24は、上部底面部21に形成された液体を透過可能な複数の貫通孔211と、隣接する貫通孔211と貫通孔211との間の上部底面部21の部分により構成され、平面部24は、高摩擦領域となっている。
貫通孔211は、上部容器20の幅方向に長い長円が縦横に規則的に、略格子状に並んでいる。このように、貫通孔211が複数形成されることにより、平面部24における表面が凸凹して滑りづらくなるため、貫通孔211は、高摩擦領域を構成している。
【0031】
傾斜領域25は、
図6に示すように、高摩擦領域の周縁から、上部底面部21の外周縁に向かって緩やかに上り傾斜となる面である。傾斜領域25のテーパ角度は、平面部24に対して5度〜60度であることが好ましい。傾斜領域25のテーパ角度が5度を下回る程に浅すぎると、動物の尿等を高摩擦領域側へ移動させて、下部容器30に誘導することが難しくなる。また、傾斜領域25のテーパ角度が60度を超える程に深すぎると、動物が上部容器20に乗った際に、足を安定して乗せる場所が狭くなる。このため、テーパ角度は上記の範囲が好ましい。
【0032】
上部壁部22は、
図2に示すように、上部底面部21の周縁から起立して上方へ延びている。上部壁部22は、上部容器20の上端部まで延び、上端部で外側に向かって反っている。
【0033】
延出壁部23は、上部壁部22の外面から下方に延びて形成されている。延出壁部23は、その下端部が上部底面部21よりも下方に位置するように配置される。また、
図1に示すように、延出壁部23は、上部容器20を下部容器30の上に配置した状態で、下部側壁部32よりも外側に位置している。
【0034】
延出壁部23は、足部231と、切り欠き部232と、を有する。
足部231は、本実施形態では4本形成されている。足部231は、床等の動物用トイレ10の設置面に下端部が当接して上方に延び、上部容器20を支えるように形成されている。足部231は、上部容器20の長辺と短辺とを繋ぐ曲面に沿って形成されている。足部231は、隅部34に対応する位置に、隅部34の外側に配置されている。なお、上部容器20を下部容器30の上から被せるように配置する際は、下部容器30の突出部38を避けて下部容器30の外側に位置するように足部231の位置を確認することができ、また、突出部38の上端側が下り傾斜していることにより、足部231を突出部38の上端部の下り傾斜部に沿うように移動させることができる。
【0035】
切り欠き部232は、延出壁部23の下端部側の縁が、上方に向かって弧を描くように切り欠かれて形成される。切り欠き部232からは、下部側壁部32の外面が露出する。切り欠き部232は、延出壁部23における向かい合って配置される面に対称に設けられる。
【0036】
ここで、下部容器30における上述の取手部33は、上部容器20の切り欠き部232が形成される位置と対応する位置に設けられている。このため、
図1に示すように、取手部33は、下部容器30が上部容器20の下方に配置された状態で、上部容器20の長手方向の端部側の側壁から外側に突出している。
【0037】
以上の動物用トイレ10は、
図6に示すように、使用時には下部容器30に吸液部材8を載置し、上部容器20に粒状の排泄物処理材9を収容して用いられる。
【0038】
吸液部材8は、尿等の動物の排泄物を吸収可能な部材である。吸液部材8は、液透過性の表面シートと、液保持性の中間シートと、液不透過性の裏面シートを積層して接合した四角形のシートである。
なお、吸液部材8は長方形であり、下部容器30は、略八角形で隅部34を有しているため、吸液部材8を下部容器に収容すると隅部34で曲がる場合がある。この場合、吸液部材8の角を貫通穴39から外側へ出すことで、吸液部材8に皺が寄ったりずれたりすることを防止できる。
【0039】
排泄物処理材9は、尿等液体の動物の排泄物を吸収したり、透過させたりする粒状の処理材であり、いわゆるトイレ砂である。トイレ砂としては、撥水性で多くの液体を吸液部材8へ透過させるタイプや、尿等の液体を吸収すると固化するタイプ等、様々な素材の粒状物が適宜用いられる。
【0040】
以上の動物用トイレ10は、次のように用いられるシステムトイレである。下部容器30に吸液部材8を載置し、上部容器20に粒状の排泄物処理材9を収容した状態で、動物が上部容器20に入り、排泄を行う。すると、尿等の液体は、排泄物処理材9の間を透過し、上部底面部21に形成された貫通孔211を透過して、下部容器30の吸液部材に吸収される。一方、便のような固体は、排泄物処理材9の上に残る。そこで、使用者は、付属品5のスコップにより便及び便の周りに付着している排泄物処理材9を除去して廃棄する。吸液部材8は尿を吸収後取り替えられる。また、排泄物処理材9は、除去により量が減った場合、動物が快適に排泄できるよう、適宜継ぎ足される。
【0041】
次に、ケース4について説明する。
図7は、ケース4の斜視図である。
図8Aは、ケース4の底板部41の展開図であり、
図8Bは、ケース4のカバー部42の展開図である。
ケース4は、動物用トイレ10、後述の付属品5及び付属品収容容器6を包装する。ケース4は、
図7及び
図8A、8Bに示すように、ケース底面部としての底板部41と、カバー部42と、を有する。ケース4は、動物用トイレ10を内部に配置した状態で、動物用トイレ10の四面を覆うように、略筒状に形成されている。ケース4における少なくとも動物用トイレ10の取手部33が配置される面は、開口している。
【0042】
カバー部42は、
図7及び
図8Bに示すように、略長方形の透明なシート状部材で形成されている。詳細には、カバー部42は、ポリプロピレン等の素材で構成され、動物用トイレの包装体1を積み重ねたり外側から押したりしても、容易には破けない程度の剛性を有する。カバー部42は、上面部421と、一対の側面部422(422a、422b)と、係合突起部423と、を有する。
【0043】
カバー部42は、ポリプロピレンの他、シリコンゴム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、又はこれらの複合素材を用いて形成することができる。カバー部42は、例えば、JISのK7113(プラスチックの引張試験方法)で測定した場合、降伏強度(Yield Strength)が30MPa〜40MPaの剛性を有することが好ましい。
【0044】
上面部421は、動物用トイレ10の上部容器20の開口を覆う部分であり、
図8Bに示すように、略長方形のシート状部材における長手方向の略中央部に形成される。
【0045】
一対の側面部422は、上面部421をはさんで一方と他方に配置され、上部容器20を包装した状態では互いに向かい合うように配置される。一対の側面部422と、上面部421との境界は、カバー部42を構成するシート状部材を幅方向に折り曲げることで形成される。
一対の側面部422は、それぞれ開封部424と、段差部425と、を有する。
段差部425は、一方の側面部422aにおいて、この側面部422aと上面部421との境界に配置される。段差部425は、側面部422a及び上面部421との境界線と、境界線から所定の距離離れた位置とで折られ、カバー部42の幅方向に沿って所定幅形成される部分である。段差部425は、上部容器20における動物の入り口部分となる正面近傍の上端縁が、他の部分の上端縁よりも下方に傾斜した部分に当接するように形成されている。
開封部424は、段差部425の形成されない他方の側面部422bと上面部421との境界近傍に配置され、カバー部42の幅方向に沿って形成されるミシン目である。
【0046】
係合突起部423は、カバー部42の幅方向に延びる辺から外側に突出する突起面である。係合突起部423は、カバー部42の幅方向に延びる辺にそれぞれ2つ間隔をあけて形成され、合計4つ形成されている。
【0047】
底板部41は、動物用トイレ10の底面部を構成する下部底面部31の下に配置される。底板部41は、シート状部材よりも剛性の高い略長方形の板状の部材で形成されている。底板部41は、例えばダンボール紙により形成されている。底板部41は、動物用トイレ10を載せて持ち運んでも折れたり潰れたりしない程度の剛性を有する素材で構成される。底板部41は、底板本体部411と、嵌合固定部412と、係合切り込み部413と、を有する。
【0048】
底板本体部411は、底板部41の主要な部分を構成する略長方形の部分である。
嵌合固定部412は、底板本体部411の長手方向の両端部において、幅方向に沿う側縁の略中央部から外側に突出するように形成されている。
【0049】
嵌合固定部412は、底板本体部411と同じ素材で形成され、底板本体部411との境界部分で上方に向かって起立するように折り曲げられる。
図1及び
図10に示すように、嵌合固定部412は、動物用トイレ10がケース4に包装された状態で、下部容器30の取手部33の裏側に嵌合するように配置される。したがって、嵌合固定部412と底板本体部411との境界部分から、嵌合固定部412における底板部41の長手方向の端部側までの距離Dは、嵌合固定部412が折られた状態で取手部33の裏面に嵌り込むことが可能な長さに調整される。
【0050】
係合切り込み部413は、底板本体部411の長手方向の一の側縁に沿って間隔をあけて2つ形成され、向かい合う一対の長手方向の側縁において対称に4つ形成された切込みである。係合切り込み部413は、長手方向の一の側縁における係合切り込み部413同士の間隔が、カバー部42に形成される係合突起部423同士の間隔と対応するように配置されている。また、それぞれの係合切り込み部413は、係合突起部423が挿通可能な長さに切り込まれる。
図2及び
図7に示すように、係合切り込み部413には、係合突起部423が底板本体部411の裏側から挿通されて係合する。
【0051】
以上のカバー部42の表面には、所望の印刷等を施してもよい。この場合、印刷を施したカバー部42の表面に例えばニス等の透明な被覆層を形成することで、カバー部42の表面に傷をつきにくくすることができ、印刷の剥がれを防止できる。
【0052】
次に、付属品5及び付属品収容容器6について説明する。
図9は、本実施形態の付属品5及び付属品収容容器6の斜視図である。
図10は、
図1に示す動物用トイレのA−A断面概略図である。
【0053】
付属品5は、動物用トイレ10に用いられる物品であり、本実施形態では、スコップ5である。スコップ5は、柄の先に有底のさじ部が形成されたものである。スコップ5は、動物用トイレ10の使用時に、便及び便の周りに付着している排泄物処理材9を除去する場合等に用いられる。
なお、動物用トイレの包装体1には、スコップ5のほかに、吸液部材8や排泄物処理材9が収容されていてもよい。
【0054】
付属品収容容器6は、スコップ5を収容可能な略直方体の箱である。付属品収容容器6は、収容容器本体61と、突起部62と、切り欠き部63と、を有する。付属品収容容器6は、カバー部42を構成するシート状部材よりも剛性の高い素材で形成される。付属品収容容器6は、例えばダンボールで形成される。
【0055】
収容容器本体61は、付属品収容容器6の主要な部分を構成する略直方体の部分である。収容容器本体61はスコップ5を収容する。収容容器本体61は、
図10に示すように、上部底面部21に載置された状態で、上部底面部21の内面からカバー部42の上面部421までの高さH1に略等しい高さを有する。具体的には、収容容器本体61は、高さH1に等しいか、わずかに低いことが好ましく、H1の誤差として5mm以上5mm以下の範囲の高さを有する。
【0056】
突起部62は、収容容器本体61の下端部から突出する複数の突起である。詳細には、突起部62は、収容容器本体61の側面の一部が下方に延出して形成される。突起部62は、上部底面部21に形成された貫通孔211に挿通可能な寸法を有して形成される。
図9に示すように、付属品収容容器6が上部底面部21に配置された状態で、突起部62は、貫通孔211に挿入されて係合することで収容容器本体61を固定する。
【0057】
切り欠き部63は、収容容器本体61の側面部を切り欠いて形成された貫通穴である。切り欠き部63は、収容容器本体61の側面部よりも一回り小さな略長方形の穴であり、切り欠き部63から、内部に収容されたスコップ5が外部から視認可能である。
【0058】
以上説明した本実施形態の動物用トイレの包装体1によれば、以下のような作用効果を奏する。
(1) 動物用トイレ10と、付属品5と、ケース4を備える動物用トイレの包装体1において、ケース4を、少なくとも開口を覆う上面部421と、動物用トイレ10の底面部31に接する底板部41と、向かい合う一対の側面部422と、を含むとともに、少なくとも上面部421を透明なシート状部材で構成した。また、動物用トイレの包装体1に、付属品5を収容し、動物用トイレ10の底面部の上面を構成する上部底面部21から上面部421までの高さを有する付属品収容容器6をさらに含んで構成した。これにより、動物用トイレの開口を覆う透明なシート状部材で形成されたケース4の上面部421を付属品収容容器6が支柱となって支えるため、動物用トイレの包装体1を重ねたり、上面部421の上に何かが載置されても、動物用トイレの包装体1が破損しにくい。よって、上部が大きく開口した動物用トイレ10を、外部から視認可能に包装する場合でも、流通時に必要な強度を確保することができる。
【0059】
(2) 動物用トイレ10を、動物用トイレ10の底面部の上面を構成する上部底面部21に形成される高摩擦領域を含んで構成した。これにより、高摩擦領域に付属品収容容器6を載置すると、付属品収容容器6と高摩擦領域との摩擦係数が高いため、付属品収容容器6が動物用トイレ10の中でずれたり移動しにくくなる。
【0060】
(3) 動物用トイレ10を、高摩擦領域が形成される上部容器20と、上部容器20の下方に配置される下部容器30と、を含んで構成し、高摩擦領域を、上部底面部21に形成された貫通孔211により構成した。これにより、上部容器20に排泄物処理材9を収容して動物が排泄した際に、尿等の液体を上部容器20から下部容器30に透過させることができる。
【0061】
(4) 付属品収容容器6を、付属品5が収容される収容容器本体61と、収容容器本体61の下端部から突出する突起部62と、を含んで構成し、付属品収容容器6が上部底面部21に配置された状態で、突起部62を貫通孔211に係合させた。突起部62が貫通孔211に係合するため、付属品収容容器6が上部容器20の内部で動くことを防止できる。
(5) 収容容器本体61を、内部を視認可能に切り欠かれて形成された切り欠き部63を含んで構成した。これにより、動物用トイレ10に付属品収容容器6を配置した状態で、外部から付属品収容容器6の内部に収容された付属品5を視認することができる。
【0062】
(6) 上部底面部21を、高摩擦領域から上部容器20の外周縁に向かって緩やかに上り傾斜する傾斜領域25を含んで構成した。これにより、付属品収容容器6の配置される高摩擦領域が低い面となり、その外側が緩やかに上り傾斜しているため、付属品収容容器6が高摩擦領域から外れて上部容器20の周辺部に移動することを防止できる。
付属品収容容器6は、支柱となってケース4の上面部421を支えている。ここで、付属品収容容器6が、上部底面部21における略中央側の高摩擦領域から外側に移動して上部容器20の端に移動してしまうと、上部容器20の中央部が大きく空くこととなる。このため、ケース4が潰れるリスクが高まる。しかし、上部底面部21が高摩擦領域及びその周囲の傾斜領域を含んで構成され、付属品収容容器6が高摩擦領域の周囲に移動しにくいため、付属品収容容器6を上部容器20の中央付近に固定することができる。
【0063】
(7) 付属品収容容器6を、シート状部材よりも剛性の高い部材で形成した。これにより、シート状部材で形成されるケースの上面部421が撓んだりした場合でも、剛性の高い付属品収容容器6により上面部421を支えることができる。
【0064】
(8) 底板部41を、シート状部材よりも剛性の高い部材で形成した。これにより、動物用トイレ10の荷重がかかる底板部41を頑丈に構成することができる。よって、上部容器20及び下部容器30を備える動物用トイレ10を十分支えることができる。
【0065】
(9) 動物用トイレ10を、動物用トイレ10の側壁から外側に突出する一対の取手部33を含んで構成し、ケース4を、少なくとも一対の取手部33が配置される面が開口するように構成した。これにより、動物用トイレの包装体1を持ち運ぶ際に、ケースの開口から動物用トイレ10の取手部33を把持することができ、持ち運びが容易となる。
【0066】
(10) 底板部41を、ケース4が動物用トイレ10を包装した状態で、取手部33に嵌合する嵌合固定部を含んで構成した。これにより、ケース4の底板部41が動物用トイレ10の取手部33に嵌り込むため、動物用トイレ10をケース4から外れにくくすることができる。
【0067】
以上、本発明の好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述した各実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、付属品収容容器6は、略直方体の収容容器本体61を有しているが、必ずしも直方体でなくともよい。
図11及び12は本実施形態の他の変形例に係る付属品収容容器6A、6B及び付属品5の斜視図である。
【0068】
収容容器本体は、
図11に示すように、カバー部42の上面部421に当接する収容容器本体の上面部を有さず、開口していてもよい。開口していても、収容容器本体の切り欠き部の形成されていない方の長手方向に沿う側面の上端部と、一対の幅方向に沿う側面の上端部によりカバー部42の上面部421が支持されるため、(1)と同様の効果を奏する。また、収容容器本体が上面部を有さないため、付属品収容容器6Aを構成する素材を少なくすることができ、製造コストを低減することができる。
【0069】
また、収容容器本体は、
図12に示すように、側断面視で下方が広がった台形の形状をしていてもよい。側断面視が台形形状の収容容器本体を有する付属品収容容器6Bによれば、上記(1)と同様の効果を奏するとともに、カバー部42の上面部421をより安定して支えることができる。
【0070】
また、上記実施形態では、付属品収容容器6の突起部62を貫通孔211に係合させたが、これに限らない。突起部62は、上部底面部21の高摩擦領域に接してさらに摩擦を高め、付属品収容容器6がずれることを防止できる他の部材を備えてもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、カバー部42は、上面部421と、一対の側面部422が透明なシート状部材で構成されているが、これに限られない。カバー部42は、少なくとも上面部が透明であればよく、一対の側面部は透明でなくてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、ケース4は、少なくとも一対の取手部33が配置される面が開放されているが、これに限られない。ケースは、一対の取手部が配置される側に、向かい合う第2の一対の側面部を有してもよい。すなわち、ケースは、上面部と4つの側面部、さらに底板部からなる箱体であってもよい。この場合、上面部のみ透明であれば、他の部分はダンボール等で構成されていてもよい。ケースが箱体に形成される場合、(1)〜(8)の効果に加えて、ケース内が密閉されるため、内部に塵等が入り込みにくいという効果を奏する。