(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
下記一般式(1)で表され、更に下記(ii
)の条件
を満たす化合
物を少なくとも一種含有してなる染料(A)、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有する着色感光性組成物。
【化1】
(式中、Aは下記の群Iの(a)
で表される基を表し、A’は下記の群IIの(a’)
で表される基を表し、
Qは炭素原子数1〜9のメチン鎖を構成し、鎖中に環構造を含んでもよい連結基を表し、該メチン鎖中の水素原子は水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、−NRR’、アリール基、アリールアルキル基又はアルキル基で置換されていてもよく、該−NRR’、アリール基、アリールアルキル基及びアルキル基は更に水酸基、ハロゲン原子、シアノ基又は−NRR’で置換されていてもよく、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO
2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は−CH=CH−で中断されてもよく、
R及びR’は、アリール基、アリールアルキル基又はアルキル基を表し、
An
q-はq価のアニオンを表し、qは1〜3の整数を表し、pは電荷を中性に保つ係数を表す。)
【化2】
(式中、環C及び環C’は、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環又はピリジン環を表し、
R
1及びR
1’は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO
3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、フェロセニル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
該炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基及び炭素原子数1〜8のアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO
3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基又はフェロセニル基で置換されていてもよく、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO
2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合で中断されていてもよく
、
X及びX’は、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、−CR
51R
52−、炭素原子数3〜6のシクロアルカン−1,1−ジイル基、−NH−又は−NY
2−を表し、
R
51及びR
52は、R
1及びR
1’と同様の基又は水素原子を表し、
Y、Y’及びY
2は、水素原子、又は水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、フェロセニル基、−SO
3H若しくはニトロ基で置換されてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基若しくは炭素原子数7〜30のアリールアルキル基を表し、
該Y、Y’及びY
2中のアルキル基、アリール基及びアリールアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO
2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は−CH=CH−で中断されていてもよく、
r及びr’は、0又は(a)
若しくは(a’
)において置換可能な数を表す。)
(ii)上記一般式(1)における環A又は環A’中に、ニトロ
基を少なくとも一つ有する
。
上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)が、アルカリ現像性を有する、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B')である着色アルカリ現像性感光性組成物である請求項1又は2に記載の着色感光性組成物。
上記染料(A)0.01〜50質量%、上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)30〜99質量%、及び光重合開始剤(C)0.1〜30質量%を含有する請求項1〜3の何れか1項に記載の着色感光性組成物。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の着色感光性組成物及び着色アルカリ現像性感光性組成物(以下単に着色組成物ともいう)について、好ましい実施形態に基づき説明する。
【0016】
本発明の着色組成物は、染料(A)、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)(アルカリ現像性を有する、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B')を含む)、光重合開始剤(C)、並びに必要に応じて更に無機顔料及び/又は有機顔料(D)を含有する。以下、各成分について順に説明する。
【0017】
<染料(A)>
本発明の着色組成物に用いられる染料(A)は、上記一般式(1)〜(4)の何れかで表わされる化合物を少なくとも一種含有する。尚、上記一般式(2)における2つのB並びに一般式(3)、(4)におけるB及びB’としては、化合物として電荷が中性となるように、ノニオン性基一つとカチオン性基を一つ選択する。
上記一般式(1)〜(4)において、R
1〜R
9及びR
1’ 〜R
9’並びにX及びX’中のR
51及びR
52で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、
炭素原子数6〜30のアリール基としては、フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−iso−プロピルフェニル、4−iso−プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−iso−ブチルフェニル、4−tert−ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、2,5−ジ−tert−ブチルフェニル、2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、2,4−ジ−tert−ペンチルフェニル、2,5−ジ−tert−アミルフェニル、2,5−ジ−tert−オクチルフェニル、2,4−ジクミルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、(1,1’−ビフェニル)−4−イル、2,4,5−トリメチルフェニル、フェロセニル等が挙げられ、
炭素原子数7〜30のアリールアルキル基としては、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル、フェロセニルメチル、フェロセニルプロピル等が挙げられ、
炭素原子数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、iso−ブチル、アミル、iso−アミル、tert−アミル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、iso−ヘプチル、tert−ヘプチル、1−オクチル、iso−オクチル、tert−オクチル等が挙げられる。
上記炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基及び炭素原子数1〜8のアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO
3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基又はフェロセニル基で置換されていてもよく、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO
2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合で中断されてもよく、これらの置換及び中断の数及び位置は任意である。
例えば、上記炭素原子数1〜8のアルキル基がハロゲン原子で置換された基としては、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ノナフルオロブチル等が挙げられ、
上記炭素原子数1〜8のアルキル基が−O−で中断された基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、iso−プロピルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、iso−ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ等のアルコキシ基や、2−メトキシエチル、2−(2−メトキシ)エトキシエチル、2−エトキシエチル、2−ブトキシエチル、4−メトキシブチル、3−メトキシブチル等のアルコキシアルキル基等が挙げられ、
上記炭素原子数1〜8のアルキル基がハロゲン原子で置換され、且つ−O−で中断された基としては、例えば、クロロメチルオキシ、ジクロロメチルオキシ、トリクロロメチルオキシ、フルオロメチルオキシ、ジフルオロメチルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、ノナフルオロブチルオキシ等が挙げられる。
【0018】
上記一般式(1)〜(4)において、X及びX’で表される炭素原子数3〜6のシクロアルカン−1,1−ジイル基としては、シクロプロパン−1,1−ジイル、シクロブタン−1,1−ジイル、2,4−ジメチルシクロブタン−1,1−ジイル、3,3−ジメチルシクロブタン−1,1−ジイル、シクロペンタン−1,1−ジイル、シクロヘキサン−1,1−ジイル等が挙げられる。
【0019】
上記一般式(1)〜(4)において、Y、Y’及びY
2で表されるハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基及び炭素原子数7〜30のアリールアルキル基としては、上記R
1等の説明で例示した基が挙げられ、これらの置換基中の水素原子は、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、フェロセニル基、−SO
3H又はニトロ基で任意の数で置換されてもよい。
また、これらのY、Y’、Y
2中のアルキル基、アリール基及びアリールアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO
2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は−CH=CH−で中断されてもよい。例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、iso−ブチル、アミル、iso−アミル、tert−アミル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、iso−ヘプチル、tert−ヘプチル、1−オクチル、iso−オクチル、tert−オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、iso−ノニル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル等のアルキル基;フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−iso−プロピルフェニル、4−iso−プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−iso−ブチルフェニル、4−tert−ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、シクロヘキシルフェニル等のアリール基;ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等のアリールアルキル基等が、エーテル結合、チオエーテル結合等で中断されたもの、例えば、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、2−ブトキシエチル、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、3−メトキシブチル、2−フェノキシエチル、3−フェノキシプロピル、2−メチルチオエチル、2−フェニルチオエチル等が挙げられる。
【0020】
上記一般式(1)におけるQで表わされる炭素原子数1〜9のメチン鎖を構成し、鎖中に環構造を含んでもよい連結基としては、下記(Q−1)〜(Q−11)の何れかで表される基が、製造が容易であるため好ましい。炭素原子数1〜9のメチン鎖における炭素原子数には、メチン鎖又はメチン鎖中に含まれる環構造をさらに置換する基の炭素原子(例えば、連結基(Q−1)〜(Q−11)における両末端の炭素原子、Z’又はR
14〜R
19が炭素原子を含む場合はその炭素原子)を含まない。
【0021】
【化4】
(式中、R
14、R
15、R
16、R
17、R
18、R
19及びZ’は、各々独立に、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、−NRR’、アリール基、アリールアルキル基又はアルキル基を表し、該−NRR’、アリール基、アリールアルキル基及びアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基又は−NRR’で置換されていてもよく、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO
2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は−CH=CH−で中断されていてもよく、
R及びR’は、アリール基、アリールアルキル基又はアルキル基を表す。)
【0022】
上記R
14、R
15、R
16、R
17、R
18、R
19及びZ’で表わされるハロゲン原子、アリール基、アリールアルキル又はアルキル基としては、R
1等の説明で例示したものが挙げられ、R及びR’で表されるアリール基、アリールアルキル基又はアルキル基としてはR
1等の説明で例示したものが挙げられる。
【0023】
上記一般式(1)におけるAn
q-で表されるアニオンとしては、例えば、有機スルホン酸アニオンが挙げられる。有機スルホン酸アニオンとは、有機基を有するスルホン酸アニオンであり、該有機基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、シクロヘキシル等のアルキル基;フェニル、ナフチル等のアリール基、チエニル、ピロリル等の複素環基等が挙げられる。上記アルキル基、アリール基及び複素環基は、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アルキル基、アルコキシ基等で置換されていてもよい。また、上記有機スルホン酸アニオンは、一価でも二価でも三価でもよい。
一価の有機スルホン酸アニオンとしては、メタンスルホン酸アニオン、ドデシルスルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ナフタレンスルホン酸アニオン、ジフェニルアミン−4−スルホン酸アニオン、2−アミノ−4−メチル−5−クロロベンゼンスルホン酸アニオン、2−アミノ−5−ニトロベンゼンスルホン酸アニオン、特開平10−235999号公報、特開平10−337959号公報、特開平11−102088号公報、特開2000−108510号公報、特開2000−168223号公報、特開2001−209969号公報、特開2001−322354号公報、特開2006−248180号公報、特開2006−297907号公報、特開平8−253705号公報、特表2004−503379号公報、特開2005−336150号公報、国際公開2006/28006号公報等に記載されたスルホン酸アニオン等の有機スルホン酸アニオン等が挙げられ、二価の有機スルホン酸アニオンとしては、例えば、ベンゼンジスルホン酸アニオン、ナフタレンジスルホン酸アニオン、ナフタレン―1,5−ジスルホン酸アニオン、9,10−ジエトキシアントラセン−2,6−スルホン酸アニオン、ジフルオロメタンスルホン酸アニオン、テトラフルオロエタンジスルホン酸アニオン等が挙げられ、三価の有機スルホン酸アニオンとしては、ナフタレン−1,3,6−トリスルホン酸アニオン、トリフルオロエタントリスルホン酸アニオン等が挙げられる。
この他、一価のアニオンとしては、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、フッ素アニオン等のハロゲンアニオン;過塩素酸アニオン、塩素酸アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リン酸アニオン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化ホウ素アニオン等の無機系アニオン;オクチルリン酸アニオン、ドデシルリン酸アニオン、オクタデシルリン酸アニオン、フェニルリン酸アニオン、ノニルフェニルリン酸アニオン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスホン酸アニオン等の有機リン酸系アニオン;ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸アニオン、ビスパーフルオロブタンスルホニルイミドアニオン、パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンスルホネートアニオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸アニオン、トリス(フルオロアルキルスルホニル)カルボアニオン、ジベンゾイル酒石酸アニオン等が挙げられる。また、励起状態にある活性分子を脱励起させる(クエンチングさせる)機能を有するクエンチャーアニオンやシクロペンタジエニル環にカルボキシル基やホスホン酸基、スルホン酸基等のアニオン性基を有するフェロセン、ルテオセン等の金属錯体化合物であるクエンチャーアニオンも本発明の波長変換機能を阻害しない範囲で必要に応じて用いることができる。
【0024】
上記のクエンチャーアニオンとしては、例えば、下記一般式(5)又は(6)で表されるもの、下記式(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)又は(16)で表されるものが挙げられ、特開昭60−234892号公報、特開平5−43814号公報、特開平5−305770号公報、特開平6−239028号公報、特開平9−309886号公報、特開平9−323478号公報、特開平10−45767号公報、特開平11−208118号公報、特開2000−168237号公報、特開2002−201373号公報、特開2002−206061号公報、特開2005−297407号公報、特公平7−96334号公報、国際公開第98/29257号パンフレット等に記載されたアニオンも挙げられる。
【0025】
【化5】
(式中、Mは、Fe、Co、Ni、Ti、Cu、Zn、Zr、Cr、Mo、Os、Mn、Ru、Sn、Pd、Rh、Pt又はIrを表し、R
18及びR
19は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は−SO
2−G基を表し、Gは、アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ピペリジノ基又はモルホリノ基を表し、a及びbは、各々独立に、0〜4の数を表す。また、R
20、R
21、R
22及びR
23は、各々独立にアルキル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基又はハロゲン化フェニル基を表す。)
【0028】
上記一般式(1)中のAn
q-で表されるアニオンとしては、以上に挙げた各種アニオンの中でも、原料の入手及び製造が容易であるため、ハロゲンアニオン、六フッ化リン酸アニオン、四フッ化ホウ素アニオン及び過塩素酸アニオンの何れかの無機系アニオン、並びに、メタンスルホン酸アニオン、1−ブタンスルホン酸アニオン、1−ヘキサンスルホン酸アニオン、1−ヘプタンスルホン酸アニオン、イセチオン酸アニオン、ヒドロキシプロパンスルホン酸アニオン、2−アミノエタンスルホン酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオン、1,3−ベンゼンジスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、1−ナフトール−8−スルホン酸アニオン、p−スチレンスルホン酸アニオン、アリルスルホン酸アニオン、メタクリロキシイセチオン酸アニオン、メタクリロキシプロパンスルホン酸アニオン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオン、1,3−ベンゼンジスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、1−ナフトール−8−スルホン酸アニオン、p−スチレンスルホン酸アニオン、アリルスルホン酸アニオン、メタクリロキシイセチオン酸アニオン、メタクリロキシプロパンスルホン酸アニオン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、ナフタレンスルホン酸アニオン、ナフタレンジスルホン酸アニオン、1,8−ナフトールスルホン酸アニオン、2−メチル−2−プロペン酸3−スルホプロピルエステルアニオン、p−ドデシルベンゼンスルホン酸アニオン、2,6−ナフチルジスルホン酸アニオン及びビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸アニオンの何れかの有機スルホン酸アニオンが好ましい。
【0029】
上記(1)〜(4)で表わされる化合物の中でも、上記一般式(1)で表わされる化合物は、溶解性に優れるため好ましく、更に下記(i)〜(vi)の何れかの条件を少なくとも一つ満たす化合物は、それぞれ下記の点からより好ましい。
下記(i)の条件を満たす化合物:着色組成物の波長特性が優れる。
下記(ii)の条件を満たす化合物:着色組成物の、可視光吸収帯における半値幅が小さい又は耐熱性が高い。
下記(iii)又は(vi)の条件を満たす化合物:溶解性に優れるため、着色組成物及び硬化物の製造が容易であり、また着色組成物の安定性が高い。
下記(iv)又は(v)の条件を満たす化合物:着色組成物の耐熱性が高いため好ましい。
また、上記(2)〜(4)の何れかで表わされる化合物は、着色組成物の所望の可視光波長領域を十分に吸収し、且つ吸収の無い波長領域における透過率が高いため好ましい。
(i)上記一般式(1)におけるQを構成するメチン鎖の炭素原子数が3〜9である。
(ii)上記一般式(1)における環A又は環A’中に、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO
3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、フェロセニル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルキル基から選ばれる基を少なくとも一つ有する。
但し、上記炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基及び炭素原子数1〜8のアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO
3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、又はフェロセニル基で置換されていてもよく、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO
2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合で中断されてもよい(但し、無置換の炭素原子数1〜8のアルキル基は除く)。
(iii)上記一般式(1)で表される化合物が左右非対称である。
(iv)上記一般式(1)における環Aが、(b)〜(m)から選ばれる基であるか、又は環A’が、(b’)〜(m’)から選ばれる基である。
(v)上記一般式(1)における環Aが(a)であるか、又は環A’が(a’)であり、(a)中の環C又は(a’)中の環C’が、ナフタレン環、フェナントレン環又はピリジン環である。
(vi)上記一般式(1)におけるAn
q-で表わされるアニオンが、有機スルホン酸アニオンである。
【0030】
上記(i)の条件を満たす化合物の中でも、合成の容易さ及び吸収波長の点から、Qが上記(Q−1)、(Q−2)、(Q−6)及び(Q−9)で表される基である化合物がより一層好ましい。
上記(ii)の条件を満たす化合物の中でも、合成の容易さ、溶解性及び吸収波長の点から、環A又は環A’中に、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、炭素原子数6〜30(特に6〜12)のアリール基、炭素原子数7〜30(特に7〜15)のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8(特に1〜4)のアルキル基から選ばれる基を少なくとも一つ有する化合物がより一層好ましい。
但し、上記炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基及び炭素原子数1〜8のアルキル基は、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、又はフェロセニル基で置換されていてもよく、−O−又は−CH=CH−で中断されてもよい(但し、無置換の炭素原子数1〜8のアルキル基は除く)
上記(vi)の条件を満たす化合物の中でも、耐熱性及び溶解性の点から、An
q-で表わされるアニオンが、ベンゼンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ナフタレンスルホン酸アニオン、ナフタレンジスルホン酸アニオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸アニオン、1,8−ナフトールスルホン酸アニオン、2−メチル−2−プロペン酸3−スルホプロピルエステルアニオン、p−ドデシルベンゼンスルホン酸アニオン、2,6−ナフチルジスルホン酸アニオンである化合物がより一層好ましい。
【0031】
また、上記群Iの(a)〜(m)から選ばれる基及び群IIの(a’)〜(m’)から選ばれる基においては、以下のものが好ましい。
Y及びY’は、ハロゲン原子、カルボキシル基、フェロセニル基若しくはニトロ基で置換されてもよく、−O−、−CH=CH−若しくは−CO−で中断されていてもよい炭素原子数1〜20(特に1〜5)のアルキル基、炭素原子数6〜30(特に6〜12)のアリール基又は炭素原子数7〜30(特に7〜15)のアリールアルキル基であることが好ましい。
r及びr’は、0〜2が好ましい。
r及びr’が1以上の場合、R
1及びR
1’は、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、無置換の炭素原子数1〜8(特に1〜4)のアルキル基又は炭素原子数1〜8(特に1〜4)のハロゲン置換アルキル基が好ましい。
R
2及びR
2’は、水素原子が好ましい。
X及びX’は、酸素原子、硫黄原子、−CR
51R
52−〔特に、R
51及びR
52が無置換の炭素原子数1〜8(特に1〜4)のアルキル基、炭素原子数7〜20(特に7〜15)のアリールアルキル基〕又は炭素原子数3〜6のシクロアルカン−1,1−ジイル基が好ましい。
【0032】
本発明に係る上記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、下記化合物No.1−1〜1−99が挙げられる。尚、以下の例示では、これらの化合物は、アニオンを省いたシアニンカチオンで示している。
【0043】
本発明に係る上記一般式(2)で表される化合物の具体例としては、下記化合物No.2−1〜2−70が挙げられる。
【0050】
本発明に係る上記一般式(3)で表される化合物の具体例としては、下記化合物No.3−1〜3−23が挙げられる。
【0054】
本発明に係る上記一般式(4)で表される化合物の具体例としては、下記化合物No.4−1〜4−40が挙げられる。
【0060】
上記一般式(1)〜(4)で表される化合物は、その製造方法は特に限定されず、周知一般の反応を利用した方法で得ることができる。上記一般式(1)で表わされる化合物の製造方法としては、例えば、特開2010−209191号公報に記載されているルートの如く、該当する構造を有する化合物と、イミン誘導体との反応により合成する方法が挙げられ、上記一般式(2)〜(4)で表わされる化合物の製造方法としては、例えば、特開2004−315789号公報、特開2007−19942号公報に記載されているルートの如く、該当する構造を有する環構造を誘導する化合物とスクエア酸誘導体との反応により合成する方法が挙げられる。
【0061】
本発明の着色組成物に用いられる染料(A)は、上記一般式(1)〜(4)の何れかで表される化合物を少なくとも一種含有していればよく、単独又は複数種を組み合わせて用いることができる。また、上記一般式(1)〜(4)で表される化合物以外に公知の染料を用いることも可能である。公知の染料としては例えば、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、トリアリールメタン染料、キサンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料スチルベン染料、チアゾール染料、ナフトール染料、キノリン染料、ニトロ染料、インダミン染料、オキサジン染料、フタロシアニン染料、シアニン染料等の染料等が挙げられ、これらは複数を混合して用いてもよい。
【0062】
上記染料(A)において、上記一般式(1)〜(4)で表わされる化合物の含有量は、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%である。上記一般式(1)〜(4)で表わされる化合物の含有量が50質量%より小さいと、溶媒への溶解性が低下したり、耐熱性が低下したりする場合がある。
【0063】
上記染料(A)は、塗膜の極大吸収波長(λmax)が430〜700nmであるのが好ましく、430〜610nmがより好ましく、480〜600nmがさらに好ましい。塗膜の極大吸収波長(λmax)が430nm未満であると、目的の波長の光を吸収しないため本発明の効果を発揮しない場合があり、700nmより大きいと耐熱性が低くなる場合がある。
【0064】
本発明の着色組成物において、上記染料(A)の含有量は、本発明の着色組成物中、好ましくは0.01〜50質量%、より好ましくは0.1〜30質量%である。染料(A)の含有量が0.01質量%より小さいと、本発明の硬化物において所望する濃度の色が得られない場合があり、50質量%より大きいと、着色組成物中で染料(A)の析出が起こる場合がある。
【0065】
<エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)>
上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)としては、特に限定されず、従来、感光性組成物に用いられているものを用いることができるが、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等の不飽和脂肪族炭化水素;(メタ)アクリル酸、α―クロルアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、シトラコン酸、フマル酸、ハイミック酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、桂皮酸、ソルビン酸、メサコン酸、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、フタル酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート・マレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート或いは1個のカルボキシル基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレート等の不飽和多塩基酸;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、下記化合物No.121〜No.124、(メタ)アクリル酸メチル、 (メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリ(エトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリ[(メタ)アクリロイルエチル]イソシアヌレート、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー等の不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステル;(メタ)アクリル酸亜鉛、(メタ)アクリル酸マグネシウム等の不飽和多塩基酸の金属塩;マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等の不飽和多塩基酸の酸無水物;(メタ)アクリルアミド、メチレンビス−(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和一塩基酸及び多価アミンのアミド;アクロレイン等の不飽和アルデヒド;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン、シアン化アリル等の不飽和ニトリル;スチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ビニル安息香酸、ビニルフェノール、ビニルスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル等の不飽和芳香族化合物;メチルビニルケトン等の不飽和ケトン;ビニルアミン、アリルアミン、N−ビニルピロリドン、ビニルピペリジン等の不飽和アミン化合物;アリルアルコール、クロチルアルコール等のビニルアルコール;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のビニルエーテル;マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;インデン、1−メチルインデン等のインデン類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ジビニルスクシナート、ジアリルフタラート、トリアリルホスファート、トリアリルイソシアヌラート、ビニルチオエーテル、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾリン、ビニルカルバゾール、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、水酸基含有ビニルモノマー及びポリイソシアネート化合物のビニルウレタン化合物、水酸基含有ビニルモノマー及びポリエポキシ化合物のビニルエポキシ化合物、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の水酸基含有多官能アクリレートとトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の多官能イソシアネートの反応物、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の水酸基含有多官能アクリレートと無水コハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の二塩基酸無水物の反応物である酸価を有する多官能アクリレートが挙げられる。
【0066】
これらの重合性化合物は、単独で又は2種以上を混合して使用することができ、また2種以上を混合して使用する場合には、それらを予め共重合して共重合体として使用してもよい。
【0068】
また、本発明の着色組成物において、上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)として、アルカリ現像性を有するエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B')(以下、エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性化合物(B')ともいう)を用いると、本発明の着色感光性組成物は、着色アルカリ現像性感光性組成物となる。該エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性化合物(B')としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー ト、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メ タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;N−ビニルピロリドン;スチレン及びその誘導体、α−メチルスチレン等のスチレン類;(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、アルコキ シメチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド類;(メタ)アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、ブチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等のその他のビニル化合物、及びポリメチルメタクリレートマクロモノマー、ポリスチレンマクロモノマー等のマクロモノマー類、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート、N−フェニルマレイミド、メタクリロイルオキシメチル−3−エチルオキセタン等と、(メタ)アクリル酸との共重合体及びこれらに昭和電工(株)社製カレンズMOI、AOIのような不飽和結合を有するイソシアネート化合物を反応させた(メタ)アクリル酸の共重合体や、フェノール及び/又はクレゾールノボラックエポキシ樹脂、ビフェニル骨格、ナフタレン骨格を有するノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物、多官能エポキシ基を有するポリフェニルメタン型エポキシ樹脂、下記一般式(I)で表されるエポキシ化合物等のエポキシ基に不飽和一塩基酸を作用させ、更に多塩基酸無水物を作用させて得られた樹脂を用いることができる。これらのモノマーは、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。また、上記エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性化合物は、不飽和基を0.2〜1.0当量含有していることが好ましい。
【0069】
【化32】
(式中、X
41は直接結合、メチレン基、炭素原子数1〜4のアルキリデン基、炭素原子数3〜20の脂環式炭化水素基、−O−、−S−、−SO
2−、−SS−、−SO−、−CO−、−OCO−又は下記[化33]〜[化35]で表される置換基を表し、該アルキリデン基はハロゲン原子で置換されていてもよく、R
41、R
42、R
43及びR
44は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基はハロゲン原子で置換されていてもよく、rは0〜10の整数である。)
【0070】
【化33】
(式中、Z
11は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基若しくはアルコキシ基により置換されていてもよいフェニル基又は炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を表し、Y
1は炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基はハロゲン原子で置換されていてもよく、dは0〜5の整数である。)
【0072】
【化35】
(式中、Y
2及びZ
12は、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールチオ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールアルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数2〜20の複素環基又はハロゲン原子を表し、該アルキル基及びアリールアルキル基中のメチレン基は不飽和結合、−O−又は−S−で中断されていてもよく、Z
12は、隣接するZ
12同士で環を形成していてもよく、eは0〜4の数を表し、fは0〜8の数を表し、gは0〜4の数を表し、hは0〜4の数を表し、gとhの数の合計は2〜4である。)
【0073】
上記エポキシ化合物のエポキシ基に作用させる上記不飽和一塩基酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、ヒドロキシエチルメタクリレート・マレート、等が挙げられる。ヒドロキシエチルアクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルアクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート等が挙げられる。
また、上記不飽和一塩基酸を作用させた後に作用させる上記多塩基酸無水物としては、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、2,2'−3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等が挙げられる。
【0074】
上記エポキシ化合物、上記不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応モル比は、以下の通りとすることが好ましい。すなわち、上記エポキシ化合物のエポキシ基1個に対し、上記不飽和一塩基酸のカルボキシル基が0.1〜1.0個で付加させた構造を有するエポキシ付加物において、該エポキシ付加物の水酸基1個に対し、上記多塩基酸無水物の酸無水物構造が0.1〜1.0個となる比率となるようにするのが好ましい。
上記エポキシ化合物、上記不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応は、常法に従って行なうことができる。
【0075】
酸価調整して本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物の現像性を改良するため、上記エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性化合物と共に、更に単官能又は多官能エポキシ化合物を用いることができる。上記エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性化合物は、固形分の酸価が5〜120mgKOH/gの範囲であることが好ましく、単官能又は多官能エポキシ化合物の使用量は、上記酸価を満たすように選択するのが好ましい。
【0076】
上記単官能エポキシ化合物としては、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、ヘプチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、プロパルギルグリシジルエーテル、p−メトキシエチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メトキシグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、2−メチルクレジルグリシジルエーテル、4−ノニルフェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、p−クミルフェニルグリシジルエーテル、トリチルグリシジルエーテル、2,3−エポキシプロピルメタクリレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、グリシジルブチレート、ビニルシクロヘキサンモノオキシド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、スチレンオキシド、ピネンオキシド、メチルスチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキシド、上記化合物No.122及びNo.123等が挙げられる。
【0077】
上記多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノール型エポキシ化合物及びグリシジルエーテル類からなる群から選択される一種以上を用いると、特性の一層良好な着色アルカリ現像性感光性組成物を得ることができるので好ましい。該ビスフェノール型エポキシ化合物としては、上記一般式(I)で表されるエポキシ化合物を用いることができる他、例えば、水添ビスフェノール型エポキシ化合物等のビスフェノール型エポキシ化合物も用いることができる。上記グリシジルエーテル類としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)メタン、1,1,1,1−テトラ(グリシジルオキシメチル)メタンが挙げられる。
その他、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物;3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ化合物;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミン類;1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ化合物;ジシクロペンタジエンジオキシド等のジオキシド化合物;ナフタレン型エポキシ化合物、トリフェニルメタン型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物等を用いることもできる。
【0078】
上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)(上記エチレン性不飽和結合を有するアルカル現像性化合物(B')を含む)の中でも、相溶性、アルカリ現像性及び耐熱性の点から、不飽和脂肪族炭化水素、不飽和多塩基酸、酸価を有する多官能アクリレート、(メタ)アクリル酸エステル類が好ましく、不飽和脂肪族炭化水素、不飽和多塩基酸がより好ましい。
【0079】
本発明の着色組成物において、上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)(上記エチレン性不飽和結合を有するアルカル現像性化合物(B')を含む)の含有量は、本発明の着色組成物中、30〜99質量%、特に60〜95質量%が好ましい。上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)の含有量が30質量%より小さいと、硬化物の力学的強度が不足しクラックが入ったり、アルカリ現像性を有する場合、現像不良が起こったりする場合があり、99質量%より大きいと、露光による硬化が不十分になりタックが発生したり、アルカリ現像性を有する場合、現像時間が長くなり硬化部分もアルカリで膜やられを起こしたりする場合がある。
【0080】
<光重合開始剤(C)>
上記光重合開始剤(C)としては、従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、ベンゾフェノン、フェニルビフェニルケトン、1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルシクロヘキサン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、1−ベンジル−1−ジメチルアミノ−1−(4'−モルホリノベンゾイル)プロパン、2−モルホリル−2−(4'−メチルメルカプト)ベンゾイルプロパン、チオキサントン、1−クロル−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチルアントラキノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルスルフィド、ベンゾインブチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−ベンゾイルプロパン、2−ヒドロキシ−2−(4'−イソプロピル)ベンゾイルプロパン、4−ブチルベンゾイルトリクロロメタン、4−フェノキシベンゾイルジクロロメタン、ベンゾイル蟻酸メチル、1,7−ビス(9'−アクリジニル)ヘプタン、9−n−ブチル−3,6−ビス(2'−モルホリノイソブチロイル)カルバゾール、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ナフチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1−2’−ビイミダゾール、4、4−アゾビスイソブチロニトリル、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、過酸化ベンゾイル等が挙げられ、市販品としては、N−1414、N−1717、N−1919、PZ−408、NCI−831、NCI−930((株)ADEKA社製)、IRGACURE369、IRGACURE907、IRGACURE OXE 01、IRGACURE OXE 02(BASF(株)社製)等が挙げられる。
【0081】
上記光重合開始剤(C)の中でも、感度の点から、2−モルホリル−2−(4'−メチルメルカプト)ベンゾイルプロパン、9−n−ブチル−3,6−ビス(2'−モルホリノイソブチロイル)カルバゾールが好ましく、2−モルホリル−2−(4'−メチルメルカプト)ベンゾイルプロパンがより好ましい。
【0082】
本発明の着色組成物において、上記光重合開始剤(C)の含有量は、本発明の着色組成物中、0.1〜30質量%、特に0.5〜10質量%が好ましい。上記光重合開始剤(C)の含有量が0.1質量%より小さいと、露光による硬化が不十分になる場合があり、30質量%より大きいと、樹脂組成物中に開始剤(C)が析出する場合がある。
【0083】
<無機顔料及び/又は有機顔料(D)>
本発明の着色組成物には、更に無機顔料及び/又は有機顔料(D)を含有させてもよい。これらの顔料は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0084】
上記無機顔料及び/又は有機顔料(D)としては、例えば、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、アントラキノン化合物、クマリン化合物、フタロシアニン化合物、イソインドリノン化合物、イソインドリン化合物、キナクリドン化合物、アンタンスロン化合物、ペリノン化合物、ペリレン化合物、ジケトピロロピロール化合物、チオインジゴ化合物、ジオキサジン化合物、トリフェニルメタン化合物、キノフタロン化合物、ナフタレンテトラカルボン酸;アゾ染料、シアニン染料の金属錯体化合物;レーキ顔料;ファーネス法、チャンネル法、サーマル法によって得られるカーボンブラック、或いはアセチレンブラック、ケッチェンブラック又はランプブラック等のカーボンブラック;上記カーボンブラックをエポキシ樹脂で調整、被覆したもの、上記カーボンブラックを予め溶媒中で樹脂で分散処理し、20〜200mg/gの樹脂を吸着させたもの、上記カーボンブラックを酸性又はアルカリ性表面処理したもの、平均粒径が8nm以上でDBP吸油量が90ml/100g以下のもの、950℃における揮発分中のCO、CO
2から算出した全酸素量が、カーボンブラックの表面積100m
2当たり9mg以上であるもの;黒鉛、黒鉛化カーボンブラック、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンナノホーン、カーボンエアロゲル、フラーレン;アニリンブラック、ピグメントブラック7、チタンブラック;疎水性樹脂、酸化クロム緑、ミロリブルー、コバルト緑、コバルト青、マンガン系、フェロシアン化物、リン酸塩群青、紺青、ウルトラマリン、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリーン、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、合成鉄黒、アンバー等の無機含量又は有機顔料を用いることができる。これらの顔料は単独で、或いは複数を混合して用いることができる。
【0085】
上記無機顔料及び/又は有機顔料(D)としては、市販の顔料を用いることもでき、例えば、ピグメントレッド1、2、3、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48、49、88、90、97、112、119、122、123、144、149、166、168、169、170、171、177、179、180、184、185、192、200、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254;ピグメントオレンジ13、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、65、71;ピグメントイエロー1、3、12、13、14、16、17、20、24、55、60、73、81、83、86、93、95、97、98、100、109、110、113、114、117、120、125、126、127、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、166、168、175、180、185;ピグメントグリ−ン7、10、36;ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、22、24、56、60、61、62、64;ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、50等が挙げられる。
【0086】
本発明の着色組成物において、上記無機顔料及び/又は有機顔料(D)の含有量は、上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)100質量部に対して、好ましくは0〜350質量部、より好ましくは0〜250質量部である。350質量部を超える場合、本発明の着色組成物、特に着色アルカリ現像性感光性組成物を用いた硬化物、表示デバイス用カラーフィルタの光透過率が低下し、表示デバイスの輝度が低下してしまうため好ましくない。
【0087】
<溶媒(E)>
本発明の着色組成物には、更に溶媒(E)を加えることができる。該溶媒としては、通常、必要に応じて上記の各成分(本発明の染料(A)等)を溶解又は分散しえる溶媒、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル、テキサノール等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール、アミルアルコール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート等のエーテルエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等のBTX系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;カルビトール系溶媒、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられ、これらの溶媒は1種又は2種以上の混合溶媒として使用することができる。これらの中でもケトン類、エーテルエステル系溶媒等、特にプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、シクロヘキサノン等が、感光性組成物においてレジストと光重合開始剤の相溶性がよいので好ましい。
【0088】
本発明の着色組成物において、上記溶媒(E)の使用量は、溶媒(E)以外の組成物の濃度が5〜30質量%になることが好ましく、5質量%より小さい場合、膜厚を厚くする事が困難であり所望の波長光を十分に吸収できないため好ましくなく、30質量%を超える場合、組成物の析出による組成物の保存性が低下したり、粘度が向上したりするためハンドリングが低下するため好ましくない。
【0089】
本発明の着色組成物には、更に無機化合物を含有させることができる。該無機化合物としては、例えば、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化イリジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、シリカ、アルミナ等の金属酸化物;層状粘土鉱物、ミロリブルー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、コバルト系、マンガン系、ガラス粉末、マイカ、タルク、カオリン、フェロシアン化物、各種金属硫酸塩、硫化物、セレン化物、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、水酸化アルミニウム、白金、金、銀、銅等が挙げられ、これらの中でも、酸化チタン、シリカ、層状粘土鉱物、銀等が好ましい。本発明の着色組成物において、無機化合物の含有量は、上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物100質量部に対して、好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは0.5〜20質量部であり、これらの無機化合物は1種又は2種以上を使用することができる。
【0090】
これら無機化合物は、例えば、充填剤、反射防止剤、導電剤、安定剤、難燃剤、機械的強度向上剤、特殊波長吸収剤、撥インク剤等として用いられる。
【0091】
本発明の着色組成物において、顔料及び/又は無機化合物を用いる場合、分散剤を加えることができる。該分散剤としては色材、無機化合物を分散、安定化できるものであれば何でも良く、市販の分散剤、例えばビックケミー社製、BYKシリーズ等を用いることができ、塩基性官能基を有するポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタンからなる高分子分散剤、塩基性官能基として窒素原子を有し、窒素原子を有する官能基がアミン、及び/又はその四級塩であり、アミン価が1〜100mgKOH/gのものが好適に用いられる。
【0092】
また、本発明の着色組成物には、必要に応じて、p−アニソール、ハイドロキノン、ピロカテコール、t−ブチルカテコール、フェノチアジン等の熱重合抑制剤;可塑剤;接着促進剤;充填剤;消泡剤;レベリング剤;表面調整剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;分散助剤;凝集防止剤;触媒;効果促進剤;架橋剤;増粘剤等の慣用の添加物を加えることができる。
【0093】
本発明の着色組成物において、染料(A)、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)及び光重合開始剤(C)以外の任意成分(但し、無機顔料及び/又は有機顔料(D)及び溶媒(E)は除く)の含有量は、その使用目的に応じて適宜選択され特に制限されないが、好ましくは、上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)100質量部に対して合計で50質量部以下とする。
【0094】
また、上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)とともに、他の有機重合体を用いることによって、本発明の着色組成物からなる硬化物の特性を改善することもできる。上記有機重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ウレタン樹脂、ポリカーボネートポリビニルブチラール、セルロースエステル、ポリアクリルアミド、飽和ポリエステル、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの中でも、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、エポキシ樹脂が好ましい。
他の有機重合体を使用する場合、その使用量は、上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)100質量部に対して、好ましくは10〜500質量部である。
【0095】
本発明の着色組成物には、更に、不飽和結合を有するモノマー、連鎖移動剤、増感剤、界面活性剤、シランカプリング剤、メラミン等を併用することができる。
【0096】
上記不飽和結合を有するモノマーとしては、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸ステアリル 、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸亜鉛、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ビスフェノールZジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0097】
上記連鎖移動剤、増感剤としては、一般的に硫黄原子含有化合物が用いられる。例えばチオグリコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプトニコチン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)カルバモイル]プロピオン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)アミノ]プロピオン酸、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メルカプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、ドデシル(4−メチルチオ)フェニルエーテル、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトベンゾチアゾール、メルカプト酢酸、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)等のメルカプト化合物、該メルカプト化合物を酸化して得られるジスルフィド化合物、ヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨードエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨードプロパンスルホン酸等のヨード化アルキル化合物、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、下記化合物No.125、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の脂肪族多官能チオール化合物、昭和電工社製カレンズMT BD1、PE1、NR1等が挙げられる。
【0099】
上記界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等のフッ素界面活性剤、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド等の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等の界面活性剤を用いることができ、これらは組み合わせて用いてもよい。
【0100】
上記シランカップリング剤としては、例えば信越化学社製シランカップリング剤を用いることができ、その中でもKBE−9007、KBM−502、KBE−403等、イソシアネート基、メタクリロイル基、エポキシ基を有するシランカップリング剤が好適に用いられる。
【0101】
上記メラミン化合物としては、(ポリ)メチロールメラミン、(ポリ)メチロールグリコールウリル、(ポリ)メチロールベンゾグアナミン、(ポリ)メチロールウレア等の窒素化合物中の活性メチロール基(CH
2OH基)の全部又は一部(少なくとも2つ)がアルキルエーテル化された化合物を挙げることができる。ここで、アルキルエーテルを構成するアルキル基としては、メチル基、エチル基又はブチル基が挙げられ、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、アルキルエーテル化されていないメチロール基は、一分子内で自己縮合していてもよく、二分子間で縮合して、その結果オリゴマー成分が形成されていてもよい。具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラブトキシメチルグリコールウリル等を用いることができる。これらのなかでも、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン等のアルキルエーテル化されたメラミンが好ましい。
【0102】
本発明の着色組成物は、スピンコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、ソーダガラス、石英ガラス、半導体基板、金属、紙、プラスチック等の支持基体上に適用することができる。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
【0103】
また、本発明の着色組成物を硬化させる際に用いられる活性光の光源としては、波長300〜450nmの光を発光するものを用いることができ、例えば、超高圧水銀、水銀蒸気アーク、カーボンアーク、キセノンアーク等を用いることができる。
【0104】
更に、露光光源にレーザー光を用いることにより、マスクを用いずに、コンピューター等のデジタル情報から直接画像を形成するレーザー直接描画法が、生産性のみならず、解像性や位置精度等の向上も図れることから有用であり、そのレーザー光としては、340〜430nmの波長の光が好適に使用されるが、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムネオンレーザー、YAGレーザー、及び半導体レーザー等の可視から赤外領域の光を発するものも用いられる。これらのレーザーを使用する場合には、可視から赤外の当該領域を吸収する増感色素が加えられる。
【0105】
本発明の着色組成物(又はその硬化物)は、光硬化性塗料或いはワニス、光硬化性接着剤、プリント基板、或いはカラーテレビ、PCモニタ、携帯情報端末、デジタルカメラ等のカラー表示の液晶表示パネルにおけるカラーフィルタ、CCDイメージセンサのカラーフィルタ、プラズマ表示パネル用の電極材料、粉末コーティング、印刷インク、印刷版、接着剤、歯科用組成物、光造形用樹脂、ゲルコート、電子工学用のフォトレジスト、電気メッキレジスト、エッチングレジスト、液状及び乾燥膜の双方、はんだレジスト、種々の表示用途用のカラーフィルタを製造するための或いはプラズマ表示パネル、電気発光表示装置、及びLCDの製造工程において構造を形成するためのレジスト、電気及び電子部品を封入するための組成物、ソルダーレジスト、磁気記録材料、微小機械部品、導波路、光スイッチ、めっき用マスク、エッチングマスク、カラー試験系、ガラス繊維ケーブルコーティング、スクリーン印刷用ステンシル、ステレオリトグラフィによって三次元物体を製造するための材料、ホログラフィ記録用材料、画像記録材料、微細電子回路、脱色材料、画像記録材料のための脱色材料、マイクロカプセルを使用する画像記録材料用の脱色材料、印刷配線板用フォトレジスト材料、UV及び可視レーザー直接画像系用のフォトレジスト材料、プリント回路基板の逐次積層における誘電体層形成に使用するフォトレジスト材料或いは保護膜等の各種の用途に使用することができ、その用途に特に制限はない。
【0106】
本発明の着色組成物(特に着色アルカリ現像性感光性組成物)は、カラーフィルタの画素を形成する目的で使用され、特に液晶表示パネル等の画像表示装置用の表示デバイス用カラーフィルタを形成するための感光性組成物として有用である。
また、本発明の表示デバイス用カラーフィルタは、本発明の硬化物の他に、赤、緑、青、橙、紫及び黒の光学要素を有していてもよい。
【0107】
上記表示デバイス用カラーフィルタは、(1)本発明の着色組成物(特に着色アルカリ現像性感光性組成物)の塗膜を基板上に形成する工程、(2)該塗膜に所定のパターン形状を有するマスクを介して活性光を照射する工程、(3)露光後の被膜を現像液(特にアルカリ現像液)にて現像する工程、(4)現像後の該被膜を加熱する工程により好ましく形成される。また、本発明の着色組成物は、現像工程の無いインクジェット方式、転写方式の着色組成物としても有用である。
液晶表示パネルなどに用いるカラーフィルタの製造は、本発明又はそれ以外の着色組成物を用いて、上記(1)〜(4)の工程を繰り返し行い、2色以上のパターンを組み合わせて作成することができる。
【実施例】
【0108】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0109】
[実施例]着色アルカリ現像性感光性組成物の調製
<ステップ1>アルカリ現像性感光性組成物No.1の調製
(B)成分としてACA Z250(ダイセルサイテック社製)を30.33g並びにアロニックスM−450(東亜合成社製)を11.04g、(C)成分としてイルガキュア907(BASF社製)を1.93g、(E)成分としてPGMEAを36.60g並びにシクロヘキサノンを20.08g、及び、その他成分としてFZ2122(東レ・ダウコーニング社製)を0.01g混合し、不溶物が無くなるまで撹拌し、アルカリ現像性感光性組成物No.1を得た。
<ステップ2>染料液の調製
(A)成分として下記[表1A]又は[表1B]に記載の化合物0.10gに、ジメチルアセトアミド1.90gを加え、撹拌して溶解させて染料液とした。
<ステップ3>着色アルカリ現像性感光性組成物の調製
ステップ1で得られたアルカリ現像性感光性組成物No.1を5.0gとステップ2で得られた染料液を2.0gとを混合して均一になるまで撹拌し、本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物を得た。
【0110】
[評価例1−1〜1−47]吸収波長特性評価
実施例で得られた着色アルカリ現像性感光性組成物をそれぞれ、ガラス基板に410rpm×7secの条件で塗工し、ホットプレートで乾燥(90℃、90sec)させた。得られた塗膜に超高圧水銀ランプで露光(150mJ/cm
2)した。露光後の塗膜の極大吸収波長(λmax)を測定し、吸収波長特性を評価した。結果を下記[表1A]及び[表1B]に示す。
【0111】
【表1A】
【0112】
【表1B】
【0113】
上記[表1A]及び[表1B]の結果から、染料として、上記一般式(1)〜(4)の何れかで表される化合物を用いた本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物は好適な波長特性を有することが明らかである。
【0114】
[評価例2−1〜2−35]耐熱性評価
上記評価例1−1〜1−47で得られた露光後の塗膜のうち、下記[表2]に記載の塗膜をそれぞれ、230℃×30minの条件で焼成した。露光後の塗膜の極大吸収波長(λmax)における塗膜の吸光度を100として、焼成後の塗膜の吸光度が100に近いほど耐熱性が高いとして評価した。結果を下記[表2]に示す。
【0115】
【表2】
【0116】
上記[表2]の結果から、染料として、上記一般式(1)〜(4)の何れかで表される化合物を用いた本発明の着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物は耐熱性が高いことが明らかである。
【0117】
以上の結果より、染料として、上記一般式(1)〜(4)の何れかで表される化合物を用いた本発明の着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物は、好適な波長特性を有し、また、耐熱性に優れるものである。よって、本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物は表示デバイス用カラーフィルタに有用である。