特許第6193765号(P6193765)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6193765
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】測定データ表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09B 29/00 20060101AFI20170828BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20170828BHJP
   G06T 11/60 20060101ALI20170828BHJP
【FI】
   G09B29/00 F
   G09B29/00 A
   G09B29/10 A
   G06T11/60 300
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-557575(P2013-557575)
(86)(22)【出願日】2013年2月7日
(86)【国際出願番号】JP2013052917
(87)【国際公開番号】WO2013118837
(87)【国際公開日】20130815
【審査請求日】2016年1月20日
(31)【優先権主張番号】特願2012-25624(P2012-25624)
(32)【優先日】2012年2月8日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000155023
【氏名又は名称】株式会社堀場製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(72)【発明者】
【氏名】バタイエ ジュリアン
【審査官】 鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−227521(JP,A)
【文献】 特開2008−170249(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3118287(JP,U)
【文献】 特表2003−524259(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0023446(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 29/00−10
G06T 11/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の測定器によって測定された複数の測定データと前記測定データを測定した位置の位置データとが対応付けて記録された1つのデータファイルを示すアイコンを表示するとともに、地図を表示するためのウィンドウを表示する画面と、
前記画面の表示を制御する表示制御部と、を備えてなり、
前記表示制御部が、前記1つのアイコンを前記ウィンドウに表示された地図上に移動させた際に、そのアイコンが示すデータファイルに含まれる各測定データの値に応じて予め定めてある所定態様のシンボルを、測定データに対応する位置データが示す地図上の位置に表示させることを特徴とする測定データ表示装置。
【請求項2】
前記測定データに、当該測定データを測定した時刻を示す時刻データがさらに対応付けられて前記データファイルが形成されている請求項1記載の測定データ表示装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、複数のアイコンを一括して前記ウィンドウに移動させた際に、各アイコンのデータファイルの全ての測定データ、又は異なる位置に係る全ての測定データを、前記シンボルにより地図上に表示させる請求項1記載の測定データ表示装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記ウィンドウに移動されたアイコンのデータファイルに含まれる全ての測定データ又は異なる位置に係る全ての測定データのシンボルが、ウィンドウ内に表示されるように地図の縮尺を設定する請求項1記載の測定データ表示装置。
【請求項5】
携帯可能な測定器から前記測定データを受信し、受信した測定データにGPS受信機構によって取得した前記位置データを対応付けてデータファイルを作成する携帯端末を介して前記データファイルが前記表示制御部に入力される請求項1記載の測定データ表示装置。
【請求項6】
前記携帯端末は、近距離無線又は有線通信により前記測定データを前記測定器から受信する請求項5記載の測定データ表示装置。
【請求項7】
前記携帯端末がスマートフォンであり、近距離無線通信がブルートゥースである請求項6記載の測定データ表示装置。
【請求項8】
前記シンボルが、前記測定データの値に応じて色分けされる点である請求項1記載の測定データ表示装置。
【請求項9】
所定の測定器によって測定された複数の測定データと前記測定データを測定した位置の位置データとが対応付けて記録された1つのデータファイルを示すアイコンを表示するとともに、地図を表示するためのウィンドウを画面に表示し、
前記1つのアイコンを前記ウィンドウに表示された地図上に移動させた際に、そのアイコンが示すデータファイルに含まれる各測定データの値に応じて予め定めてある所定態様のシンボルを、測定データに対応する位置データが示す地図上の位置に表示させることを特徴とする測定データ表示方法。
【請求項10】
所定の測定器によって測定された複数の測定データと前記測定データを測定した位置の位置データとが対応付けて記録された1つのデータファイルを示すアイコンを表示するとともに、地図を表示するためのウィンドウを画面に表示し、
前記1つのアイコンを前記ウィンドウに表示された地図上に移動させた際に、そのアイコンが示すデータファイルに含まれる各測定データの値に応じて予め定めてある所定態様のシンボルを、測定データに対応する位置データが示す地図上の位置に表示させる機能をコンピュータに発揮させることを特徴とする測定データ表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、任意の場所で測定した環境放射線量などの測定データを、その場所に対応する地図上の位置に表示する測定データ表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、自身の居住地を含むその近傍の生活圏において、環境放射線量を測定したいとの要求が高まっている。そしてこのような要求に対応して、環境放射線量を測定するための携帯可能な線量計が普及し始めている。
【0003】
例えば特許文献1に記載された環境放射線モニタリング装置は、測定現場において放射線量測定を行う多数の移動可能な子局と、子局から離れた場所でデータ処理を行う親局とからなり、各子局は、それぞれその設置場所を検知するGPS受信機と、一定時間毎に放射線量を測定する放射線測定器と、検知した位置データと測定した放射線量データとを無線で親局に伝送するデータ送信装置とを具備し、親局は、各子局から伝送されてくる位置データと放射線量データとを受信するデータ受信装置と、受信したデータを瞬時にデータベース化しリアルタイムで放射線量率のコンターマップを描かせ、地理情報システム上に重ねて測定エリアの放射線量率マップとして画像化するデータ処理を行うデータ処理装置を具備する構成である。
【0004】
しかしながら、従来の放射線モニタリング装置において、地図上に放射線測定データを描かせるときのユーザインタフェースについては、なんら考えられていない。
例えば、計測した測定データを全て地図上に表示するとなると地図が煩雑になって極めて見にくくなったり、あるいは、地図表示のために測定データを選ぶときの操作性が悪かったりするなど、多くのユーザインタフェースに係る問題点が未解決の状態である。
そして、かかる問題点は、放射線測定器のみならず、CO濃度やNOx濃度、pH濃度などの環境状態測定器や、運行計などのような移動型車両測定器などのように、測定場所と測定データとの関係に大きな意味がある測定器において、同様に生じている。つまり、頻繁に移動して各所で測定したり、多くの地点に測定器を設置したりするような場合、その測定データをできるだけ簡単な操作で地図上に反映させるようにすることは、測定データの値分布等を多くの人が知る上で重要な課題であると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−334563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、任意の場所で測定された放射線量などの測定データを、簡単な画面操作のみで地図上に反映させることができる使い勝手の良い測定データ表示装置を提供することをその主たる課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明に係る測定データ表示装置は、所定の測定器で測定された測定データと前記測定データを測定した位置の位置データとが対応付けて記録されたデータファイルを示すアイコンを1又は複数表示するとともに、地図を表示するためのウィンドウを表示する画面と、前記画面の表示を制御する表示制御部と、を備えてなり、前記表示制御部が、前記アイコンを前記ウィンドウ上に移動させた際に、前記測定データの値に応じて予め定めてある所定態様のシンボルを、該測定データに対応する位置データが示す地図上の位置に表示させることを特徴とする。
【0008】
このようなものであれば、アイコンをウィンドウに移動させるという直感的に分かりやすい操作だけで、そのアイコンの示すデータファイルの測定データに対応付けられたシンボルが測定場所に対応する地図上に表示されるので、測定場所における測定値を把握することが可能になる。また、一連の測定データ毎にアイコンが分かれていて、所望の測定データだけをアイコンによってユーザが選択できるので、地図表示が無用に煩雑になることも容易に防止できる。
【0009】
前記測定データに、当該測定データを測定した時刻を示す時刻データがさらに対応付けられて前記データファイルが形成されているものが望ましい。時刻データが付帯されていることによって、測定時間は異なるものの、同じ場所又は近い場所で測定された測定データが複数存在する場合に、例えば表示制御部が、最新の測定データのみを選択してそのシンボルをマッピングしたり、最新のものが地図の最前面に表示されるようにしたりして、見やすくすることができる。最新のものに限らず、例えば過去の一時期における測定データのみをマッピング表示させるようなこともできる。
【0010】
異なる場所における測定データを同時に把握可能にするためには、前記表示制御部は、複数のアイコンを一括して前記ウィンドウに移動させた際に、各アイコンのデータファイルの全ての測定データを、前記シンボルにより地図上に表示させるものが望ましい。この場合、前記表示制御部は、前記ウィンドウに移動されたアイコンのデータファイルに含まれる全ての測定データに係るシンボルが、ウィンドウ内に表示されるように地図の縮尺を設定するものが挙げられる。一方、ウィンドウに表示させるべき測定データとして、データファイルに含まれる全てではなく、同一位置又は近似位置で測定された測定データについては、そのうちの少なくとも1つが含まれるように、測定データを一部間引いても構わない。つまり、位置データから判断される異なる位置に係る測定データを全て表示するようにしてもよい。
【0011】
測定器の付加機能を可及的に少なくして低コスト化を図るためには、GPS受信機構を有し、該GPS受信機構によって取得した前記位置データを付加することが可能な携帯端末を利用したものが望ましい。例えば携帯可能な測定器から送信されてくる測定データに前記位置データを対応付けてデータファイルを携帯端末に作成させ、該携帯端末に前記データファイルを前記表示制御部に入力(送信)するようにしたものを挙げることができる。
【0012】
前記携帯端末としては、近距離無線又は有線通信により前記測定データを前記線量計から受信するスマートフォンを挙げることができる。近距離無線又は有線通信としては、ブルートゥースやUSBケーブルなどによる有線通信が挙げられる。このように、ブルートゥース等を搭載するスマートフォンであれば、測定器とスマートフォンとの距離が短くなり、測定データに対応付ける位置データが測定現場のものと異なる、つまり位置がずれた位置データになる可能性を低減することができ、位置データの精度を高くすることができる。なお、携帯端末としては、インターネットへの接続が可能でGPS受信機構などの位置特定機構を有し、さらに近距離無線又は有線通信機能を有するタブレット型コンピュータなどでも構わない。
【0013】
測定データの視認性を高くするためには、前記シンボルが、前記測定データの値に応じて色分けされたものであることが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
このように構成した本発明によれば、アイコンをウィンドウに移動させる簡単な操作だけで、そのアイコンの示すデータファイルの測定データに対応付けられたシンボルが地図上に表示されるので、特定の場所における測定値や地域の測定値の傾向を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態における測定データ表示装置の構成を示す模式的全体図。
図2】同実施形態における全体構成を示す機能ブロック図。
図3】同実施形態におけるデータファイルの内容に示す表。
図4】同実施形態における表示装置の表示内容を示す画面図。
図5】同実施形態における表示装置の表示内容を示す画面図。
【符号の説明】
【0016】
1・・・測定データ表示装置
2・・・コンピュータ
3・・・画面
5・・・線量計
6・・・スマートフォン
9・・・アイコン
11・・・ウィンドウ
12・・・点
13・・・地図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0018】
本実施形態に係る測定データ表示装置1は、図1に示すように、ノートパソコン2により実現される。ノートパソコン2は、画面3と、キーボードを含む入力装置が一体になったコンピュータ本体4とからなる。ノートパソコン2に代えて、表示装置とコンピュータ本体とからなるデスクトップ型のパソコン等の情報処理装置であってもよい。
【0019】
測定データ表示装置1に測定データを伝送するシステムとしては、図1及び図2に示すように、環境放射線量を測定する携帯可能な測定器たる線量計5と、線量計5が測定した環境放射線量の測定データを受信する、通信可能な携帯端末であるスマートフォン6とで構成される。
【0020】
各部について説明する。
【0021】
ノートパソコン2は、構造的には、CPU、内部メモリ、ハードディスク等の記憶装置、I/Oインターフェース、通信インターフェース等を有する。ノートパソコン2は、記憶装置に記憶させた各種のアプリケーションソフトウェア(以下、プログラムと言う)に基づいてCPUが動作することにより、各種の機能を発揮するものである。記憶装置には、システムソフトウェア、通信プログラム、メールプログラム、地図に放射線量を表示するためのプログラム(以下、表示プログラムと言う)等が格納してある。ノートパソコン2は、図2に示すように、そのコンピュータ本体4が、スマートフォン6から測定データを例えばメールを介して受信する受信部2aと、画面3の表示を制御する表示制御部2bとして機能する。
【0022】
線量計5は、図示しないシンチレータを利用したものであって、外部から飛来したγ線などの放射線を捕らえて受光器やカウンタなどでその量を測定し、単位時間あたりの放射線量を示す測定データを出力するものである。なお、他の方式で放射線を測定するものでももちろん構わない。
【0023】
またこの線量計5は、近距離無線通信機能として、ブルートゥースを搭載している。線量計5は、環境放射線量の測定中、測定データをブルートゥースによりリアルタイムで携帯端末たるスマートフォン6に伝送する。従って、線量計5で環境放射線量を測定する場合、常にスマートフォン6を携帯し、スマートフォン6はブルートゥースによる測定データを受信できる状態に設定しておくものである。環境放射線量の測定は、線量計5の電源スイッチ7を操作して電源オンにすると、所定間隔、例えば10秒間隔で繰り返し環境放射線量を測定し、電源スイッチ7を操作して電源オフにすることで測定を中止する。具体的には、線量計5は、例えば60秒間に測定した測定値を積算し、その移動平均を算出して一時間当たりの環境放射線量(マイクロシーベルト/時間)を取得して、10秒間隔で測定データを作成し、自身の有する簡易ディスプレイに出力する。また、かかる測定データは、この線量計5に蓄積されることなく、逐次、スマートフォン6に送信される。なお、符号8は、内蔵するブザーのオンオフのためのスイッチである。
【0024】
スマートフォン6は、位置特定機能たるGPS(Global Positioning System)機能を搭載する機種であり、GPS衛星ASから電波を受信し、位置データを取得する。位置データは、経度データ、緯度データ及び標高データで構成される。なお、標高データは必ずしも必要ではない。スマートフォン6は、線量計5から測定データを受信した場合、測定データと、測定データを受信した時刻に対応する時刻データと、測定データを受信した時の場所に対応する位置データとを対応付けてデータファイルDFを作成する。上述したように、測定継続状態となった場合は、その間に受信した各測定データに対して、位置データと時刻データとを対応付けて1つのデータファイルDFを作成する。このスマートフォンに代えて、位置特定機能を有したノートパソコンやタブレットコンピュータなどの携帯端末を利用することもできる。
【0025】
データファイルDFは、図3に示すように、例えばCSV(Comma−Separated Values)形式のファイルである。データファイルDFは、線量計5の一回の測定、つまり線量計5の電源がオンまたはブルートゥースの電源がオンとなった時点からオフになるまでの期間での測定で1つ作成される。例えば、電源スイッチ7の操作が略一分で切り替えられた場合には、1個の測定データとその測定データに関連する位置データ及び時刻データとで1つのデータファイルDFが作成される。
【0026】
一方、電源スイッチ7が、10分程度継続してオンの状態を維持しその後にオフにされると、環境放射線量の測定が、所定間隔で繰り返し行われることになり、所定間隔をあけて得られた一連の測定データ、つまり複数の測定データとそれらの測定データに対応する位置データ及び時刻データとにより1つのデータファイルDFが作成される。以上のようにして作成されたデータファイルDFは、スマートフォン6からノートパソコン2に伝送される。
【0027】
ノートパソコン2へのデータファイルDFの伝送は、遠方にノートパソコン2が置かれている場合は、例えばメールに添付して行われる。一方、スマートフォン6の近くにノートパソコン2がある場合で、ブルートゥースを使用することができる場合はブルートゥースで、またはUSBケーブルがある場合はUSB接続で行う。なお、線量計5からブルートゥース又はUSBケーブルを介して直接ノートパソコンに伝送し、データファイルDFを作成するようにしても良い。ノートパソコン2に伝送され、格納されたデータファイルDFは、記憶装置の指定された場所に保存され、そのアイコン9がノートパソコン2の画面3、すなわちデスクトップ10に直接に、あるいはデータファイルDFが入れられたフォルダにより表示される。図4に示す例にあっては、アイコン9をデスクトップ10に表示している。
【0028】
以上の構成において、ノートパソコン2において表示プログラムを起動させると、図4に示すように、画面3のデスクトップ10に表示されるウィンドウ11が表示され、そのウィンドウ11内には任意の地図(図示しない)が表示される。任意の地図とは、例えば全世界を表示する世界地図、日本とその周辺を表示する地図、近畿地方を表示する地図等、いずれの地図であってもよい。また、ウィンドウ11には、初期設定された地図が表示されるものであってもよい。
【0029】
次に、図4に点線で示すように、1又は複数のアイコン9をウィンドウ11内に移動、つまりドラッグ(及びドロップ)することにより、その、又はそれらのアイコン9のデータファイルDFの測定データの値に応じて予め定めてある所定態様のシンボルである円形の点12が、図5に示すように、ウィンドウ11内の地図13上に表示される。シンボルは、円形以外に、正方形や正三角形等の多角形状をする点であってもよい。また形状と色とを組み合わせて、測定データの放射線量を区別できるようにするものであってもよい。
このとき、地図の縮尺は、ウィンドウ11内に、全ての測定データが含まれてそのシンボルが表示される最大の縮尺に設定される。
【0030】
まず、1個の測定データからなるデータファイルDFのアイコン9をドラッグすると、そのデータファイルDFの位置データに対応する位置を含む地図13がウィンドウ11内に表示され、位置データに対応するその地図13上の位置に着色された点12で測定データが表示される。すなわち、測定データは、環境放射線量の値に応じて色分けされた点12で表示される。例えば、緑色の点12は低レベル、黄色の点12は中レベル、茶色の点12は高レベル、赤色の点12は警戒レベル、といったように、環境放射線量を直感的に把握し得るように、それぞれの点12を設定する。
【0031】
次に、一つのデータファイルDF内に複数の測定データがある場合は、それぞれの測定データが、時刻データと位置データとに対応して、ウィンドウ11内の地図13上に点12で表示される。すなわち、測定データが複数の場合は、全ての測定データが一画面の地図13上に一括して表示される。この場合、測定位置が変化していない測定データでは、同じ位置に時系列の測定データに係る点が重ねて表示されることになる。一方、時刻と共に測定位置が変わる複数の測定データでは、それぞれの測定データが所定間隔で取得されたものであるので、互いに接した一連の点により線状になって地図13上に表示される。それぞれの測定データが異なる場合は、異なる色の点12が連なる線状になって表示される。なお、測定時間は異なるものの、同じ場所又は近い場所で測定された測定データが複数存在する場合には、例えば、最新の測定データのみを選択してそのシンボルをマッピングしたり、最新のものが地図の最前面に表示されるようにしたりして、見やすくするようにしてもよい。
【0032】
上記の場合とは異なり、複数のデータファイルDFをウィンドウ11内にドラッグした場合は、それぞれのデータファイルDFの測定データが点12により同一の地図13上に全て表示される。言い換えれば、それぞれのデータファイルDF毎に個別にウィンドウ11が開かれて、それぞれのウィンドウ11に地図13が表示されるのではなく、それぞれのデータファイルDFに含まれる位置データの全てをカバーする領域を示す地図13上に一括して表示される。この場合、それぞれのデータファイルDFの測定データが取得された場所が例えば、市町村単位等の近距離領域ではなく都道府県単位あるいは国単位等の遠距離領域であっても、その全てのデータファイルDFに含まれる測定データの点12を同一の地図13上に全て表示するものである。
【0033】
点12が地図13上に表示されている状態で、マウスカーソルを点12に重ね合わせると、図5に示すように、その点12の時刻データ、測定データ及び位置データの各値が吹き出し14の中に、文字で表示される。従って、点12により測定データの大雑把な値を把握することができるとともに、各点12に対応する測定データ等の詳細を把握することができる。この場合、マウスカーソルを点12に重ね合わせるのみで吹き出し14が表示されるので、マウスカーソルを表示されている点12上を移動させることにより、連続的に測定データ等の詳細を見ることができる。
【0034】
このように、広域に点在する測定データであっても同一の地図13上に表示するので、ウィンドウ11内に表示される地図13の縮尺は常に同一ではなく、ドラッグされたデータファイルDFに含まれる位置データに対応して表示制御部2bが縮尺を変化させる。つまり、上記した測定位置が複数で広域に拡散している1つのデータファイルDF、及び測定地点が例えば都道府県単位の距離で離れている場所で作成された複数のデータファイルDFを、ウィンドウ11内にドラッグした場合は、縮尺が小さくなる傾向にある。従って、測定位置により環境放射線量がどのように変化しているかを把握することができる。
【0035】
しかも、デスクトップ10上に表示されているアイコン9を、表示プログラムにおける開いているウィンドウ11上にドラッグアンドドロップするだけで、適切と判断できる地図を選択することなく自動的に、測定場所に対応する適切な地図12上に、アイコン9で関連付けられた全ての測定データが、環境放射線量の違いに応じて異なる色の点12で表示されるので、直感的に環境放射線量を認識することができる。
【0036】
加えて、この実施形態では携帯可能な線量計5を、携帯するスマートフォン6と組み合わせて測定データのデータファイルDFを作成しているので、その両者を携帯して行ける場所であればどこでも環境放射線量を測定することができ、機動性を発揮することができる。
【0037】
また、例えば数秒、数十秒単位で自動的に連続的に測定データを出力し、多くの測定データを含むデータファイルが複数生成される場合であっても極めて容易にかつ見やすい態様で地図上にマッピングすることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0038】
上記実施形態においては、スマートフォン6からコンピュータ2への測定データの伝送を、メール等により行うものを説明したが、クラウドコンピューティング又はネットワークコンピューティングに代表されるインターネットをベースにしたアプリケーションソフトや記憶装置を利用するものであってよい。この場合、例えばクラウドコンピューティングにおいて使用できるCSV形式のデータを作成できるアプリケーションソフトを使用してデータファイルを作成し、そのデータファイルをクラウドコンピューティングの記憶装置に保存し、その記憶装置にインターネットを介してアクセスすることにより、種々の場所から環境放射線量を確認することができるようにする構成であってもよい。
【0039】
このような構成であれば、インターネット上の保存場所を共有することにより、さまざまな場所で測定した環境放射線量を、測定した人以外の複数の人が環境放射線量を確認することができる。また、クラウドコンピューティングを使用する場合、アプリケーションソフトウェアも共有することができるので、測定データの閲覧に要する各人の負担を軽減することができる。
【0040】
また、スマートフォン6に代えて、GPS機能及びブルートゥース等を備えるタブレット型コンピュータを用いるものであってよい。この場合、上記したノートパソコン2はなくてもよい。
測定データとしては、NOx濃度やCO濃度、pHなどのイオン濃度、その他の環境関連パラメータ、それら以外にも測定位置と関連づけて測定値を把握すべきパラメータであればよい。
【0041】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
図1
図2
図3
図4
図5