【実施例】
【0028】
以下に実施例などによって本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の例によって何ら限定されない。
【0029】
《実施例1》
(1) 水3550gに、酢酸50gおよび食塩400gを添加し溶解させて酢酸水溶液4000gを調製した。
(2) 小麦粉(日清製粉株式会社製「特雀」)6000gに、ヒドロキシプロピル化デンプン(松谷化学工業社製「ゆり」)4000gを混合し、上記(1)で調製した酢酸水溶液の全量を加えて混捏装置(トーキョーメンキ社製の横型ミキサー)を使用して、20℃で10分間混捏して麺生地を調製した。
(3)上記(2)で得られた麺生地を製麺ロールにてロール間隔10mmで麺帯にまとめ、室温下(20℃)にビニール袋中で30分間熟成させた。熟成後、この麺帯を更に製麺ロールにて圧延して約2.5mm厚の麺帯にした後、No.10角切刃を用いて麺線に切り出して生麺(生うどん)を製造した。
(4) 上記(3)で得られた生麺(生うどん)を十分量の沸騰水中で茹で歩留りが250%になるようにして茹で時間を調節しながら茹上げた後、直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切って茹麺(茹うどん)を製造した。
(5) 上記(4)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(4)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0030】
《実施例2〜7》
(1) 実施例1の(2)において、ヒドロキシプロピル化デンプン4000gの代わりに、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン(松谷化学工業社製「あさがお」)、アセチル化デンプン(松谷化学工業社製「さくら」)、アセチル化リン酸架橋デンプン(松谷化学工業社製「すいせん」)、モチ米デンプン(上越スターチ社製「モチールB」)、ワキシーコーンデンプン(日本食品化工株式会社製「日食ワキシースターチ」)または馬鈴薯モチデンプン(AVEBE社製「Eliane」)4000gを混合した以外は、実施例1の(1)〜(4)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0031】
《実施例8》
(1) 実施例1の(1)において、酢酸50gの代わりに、乳酸50gを用いた以外は、実施例1の(1)〜(4)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0032】
《実施例9》
(1) 実施例5において、酢酸50gの代わりに、クエン酸50gを用いた以外は、実施例5と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0033】
《比較例1〜6》
(1) 実施例1の(2)において、ヒドロキシプロピル化デンプン4000gの代わりに、酸化デンプン(松谷化学工業社製「スタビローズTA−8」)、リン酸架橋デンプン(松谷化学工業社製「フードスターチT−1」)、米デンプン(ウルチ種デンプン)(上越スターチ社製「ファインスノウ」)、コーンスターチ(ウルチ種デンプン)(日本コーンスターチ社製「コーンスターチ」)、馬鈴薯デンプン(ウルチ種デンプン)(東海澱粉社製「美幌」)または小麦デンプン(ウルチ種デンプン)(長田産業社製「宝船」)4000gを用いた以外は、実施例1の(1)〜(4)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
上記の表2の結果にみるように、実施例1〜9では、小麦粉に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれるデンプンを、小麦粉と当該デンプンの合計質量に基づいて3〜50質量%の範囲内の量で配合し、さらに有機酸を、小麦粉と当該デンプンの合計質量に基づいて0.03〜1質量%の範囲内の量で添加して麺生地を調製し、当該麺生地を用いて麺類を製造したことにより、実施例1〜9で得られた麺(茹麺)は、小麦粉に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプン以外のデンプンを配合し、有機酸を添加して製造した比較例1〜6の麺(茹麺)に比べて、麺の粘弾性が強くてソフトでモチモチとした食感を有し、しかも滑らかさにも優れている。
【0037】
《実施例10》
(1) 実施例1において、小麦粉とヒドロキシプロピル化デンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は実施例1と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
【0038】
《実施例11》
(1) 実施例3において、小麦粉とアセチル化デンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は実施例3と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
【0039】
《実施例12》
(1) 実施例5において、小麦粉とモチ米デンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は実施例5と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
【0040】
《実施例13》
(1) 実施例6において、小麦粉とワキシーコーンデンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は実施例6と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
【0041】
【表3】
【0042】
上記の表3の結果から、麺生地の調製に用いる穀粉に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれるデンプンと有機酸を配合して麺生地を調製し、当該麺生地を用いて麺類を製造するに当たっては、前記デンプンの配合量を、穀粉とデンプンの合計質量に基づいて3〜50質量%とすることによって、粘弾性および滑らかさに優れる高品質の麺類が得られることが分かる。
【0043】
《実施例14》
(1) 実施例1において、酢酸の添加量を下記の表4に示すように変えた以外は実施例1と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0044】
《実施例15》
(1) 実施例3において、酢酸の添加量を下記の表4に示すように変えた以外は実施例3と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0045】
《実施例16》
(1) 実施例5において、酢酸の添加量を下記の表4に示すように変えた以外は実施例5と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0046】
《実施例17》
(1) 実施例6において、酢酸の添加量を下記の表4に示すように変えた以外は実施例6と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0047】
【表4】
【0048】
上記の表4の結果から、麺生地の調製に用いる穀粉に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれるデンプンと有機酸を配合して麺生地を調製し、当該麺生地を用いて麺類を製造するに当たっては、有機酸を、穀粉と前記デンプンの合計質量に基づいて0.03〜1質量%の割合で添加することによって、粘弾性および滑らかさに優れ、酸味がないか、酸味の低い、高品質の麺類が得られることが分かる。
【0049】
《実施例18》
(1) 実施例1において、小麦粉の使用量を8000gおよびヒドロキシプロピル化デンプンの使用量を2000gに変え、酢酸の量を10g(小麦粉とデンプンの合計質量に基づいて0.1質量%)に変えた以外は、実施例1の(1)〜(4)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
【0050】
《実施例19》
(1) 実施例18の(1)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
【0051】
《実施例20》
(1) 実施例18において、ヒドロキシプロピル化デンプン2000gの代わりに、アセチル化デンプン2000gを用いた以外は、実施例18と同様にして、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
【0052】
《実施例21》
(1) 実施例20の(1)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
【0053】
《実施例22》
(1) 実施例18において、ヒドロキシプロピル化デンプン2000gの代わりに、モチ米デンプン2000gを用いた以外は、実施例18と同様にして、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
【0054】
《実施例23》
(1) 実施例22の(1)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
【0055】
《実施例24》
(1) 実施例18において、ヒドロキシプロピル化デンプン2000gの代わりに、ワキシーコーンデンプン2000gを用いた以外は、実施例18と同様にして、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
【0056】
《実施例25》
(1) 実施例
24の(1)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
【0057】
《実施例26〜33》
(1) 実施例18〜25において、酢酸10gの代わりに、酢酸100g(小麦粉とデンプンの合計質量に基づいて1.0質量%)を用いた以外は、実施例18〜25と同様に行って、かんすい水溶液で浸漬してない茹麺およびかんすい水溶液で浸漬処理した茹麺をそれぞれ製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
【0058】
【表5】
【0059】
上記の表5の結果にみるように、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれる少なくとも1種のデンプンを、穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて3〜50質量%の割合で配合し、さらに有機酸を、穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて0.03〜1質量%の割合で添加して麺生地を調製し、当該麺生地を用いて製造した茹麺を、かんすい水溶液で処理すると、麺の粘弾性および滑らかさが一層向上し、しかも茹麺に酸味がある場合は、酸味がなくなって食味がより良好になることがわかる。
【0060】
《実施例34》
(1) 実施例19において、浸漬処理に用いるかんすい水溶液のかんすい濃度を下記の表6に示すように変え、それ以外は実施例19と同様に行った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表6に示すとおりであった。
【0061】
【表6】
【0062】
上記の表6の結果から、茹麺をかんすい水溶液で処理するに当たっては、濃度が0.05〜1.5質量%のかんすい水溶液を用いるのがより好ましいことがわかる。