【実施例】
【0052】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。以下の反応は乾燥窒素ガス雰囲気下に行い、溶媒はすべて脱水および脱気したものを使用した。また、各特性の評価は下記の方法により行った。実験結果の一覧を表1に示す。
【0053】
[試験方法]
(1)アルミニウム含量
メチルアルミノキサン組成物のアルミニウム含量は、基本的に0.5Nの硫酸水溶液で加水分解した溶液に過剰量のエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを加えた後に、ジチゾンを指示薬とし硫酸亜鉛で逆滴定することにより求めた。測定濃度が希薄な場合は、原子吸光分析法を用いて測定を行った。
【0054】
(2)メチル基のモル分率
メチルアルミノキサン組成物中のそれぞれの成分のモル分率は、メチルアルミノキサン組成物の
1H−NMR測定により、それぞれの成分に帰属される面積比から求めた。以下にメチルアルミノキサン組成物の具体的なMe(MAO),Me(TMAL)のモル分率の求め方を例示する。メチルアルミノキサン化合物に由来するメチル基のモル分率をMe(MAO)と表す。トリメチルアルミニウムに由来するメチル基のモル分率をMe(TMAL)と表す。ここで求めたMe(TMAL)は、メチルアルミノキサン組成物中のトリメチルアルミニウム残留量の指標としての意味を有する。
【0055】
まず、重溶媒にはd
8−THFを用いてメチルアルミノキサン組成物の
1H−NMR測定を実施する。
1H−NMR測定は300MHz バリアン・テクノロジーズ・ジャパン・リミテッドのGemini 2000NMR測定装置を用い、測定温度24℃で行った。
1H−NMRチャートの例を
図2に示す。
(i)−0.3ppmから−1.2ppm程度に現われるトリメチルアルミニウムを含むメチルアルミノキサン化合物のMe基ピークの全体の積分値を求め、これをI(メチルアルミノキサン)とする。
(ii)−1.1ppm付近のTMALに由来するMe基ピークを接線−1により切り出し、その積分値I(TMAL−Me)を求める。
(iii)(ii)で求めたそれぞれの積分値を、(i)で求めた積分値 I(メチルアルミノキサン)から引くと、トリメチルアルミニウムを含まないメチルアルミノキサン化合物のみのMe−基の積分値I(MAO−Me)を求めることができる。I(TMAL−Me)およびI(MAO−Me)をI(メチルアルミノキサン)で割って規格化すると、Me(MAO,Me(TMAL)のモル分率を求めることが出来る。
【0056】
なお、それぞれのピークの切り出し方法としては、市販のカーブフィッティングプログラムを用いる方法やベースラインコレクションを用いる方法などにより簡便に行うことが出来る。
また、メチルアルミノキサン組成物の分析サンプルは、メチルアルミノキサン組成物の約0.05mlに対しd
8−THFを約0.5ml添加することにより調製した。
【0057】
(実施例1)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
安息香酸(1.99g, 16.3mmol)を100ml 二口フラスコに入れ真空乾燥した。フラスコを氷浴で冷やしながら、TMALトルエン溶液(20ml,44.4mmol)を窒素雰囲気下ゆっくりと滴下した後、後室温に戻し1時間撹拌した。この溶液を前駆体溶液として加熱反応に使用([Al]/[O]=1.36)。氷浴で冷却中の反応容器内は白色固体の懸濁液であり、室温での撹拌により無色透明の溶液。溶液のNMR から安息香酸の消費を確認。グローブボックス中で、前駆体溶液(3ml)を耐圧ガラスチューブにはかり取り、セプタムキャップ後、グローブボックスから取り出した。その後、マイクロ波照射装置にセットし、10分間のマイクロ波加熱を行った。マイクロ波照射は、反応温度が140℃となるようにプログラムした。得られた反応液は透明な液体で、着色や不溶性固体の存在は認められなかった。(
図3)
【0058】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は19.2mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた収率は100%であった。
【0059】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
攪拌装置を有する500mlのフラスコにトルエン250mlを導入し、これにAl原子基準で0.16gのメチルアルミノキサン組成物のトルエン溶液を加えた。次いで、Al/Zrモル比5000となるようにジシクロペンタジエニルジルコニウムクロライドを加え、40℃でエチレンガスを吹き込んだ。重合系内の圧力は1気圧で、重合時間は10minとした。重合停止は酸性メタノールを添加することにより行い、生成したポリエチレンを濾取、減圧乾燥後に重量測定することで重合活性を求めたところ、65×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0060】
(4)メチルアルミノキサン組成物の室温保存安定性
得られたメチルアルミノキサン組成物をガラス製サンプル瓶中で室温下に保管したところ、25日後にゲル状物のガラス壁への付着を認めた。
【0061】
(実施例2)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
マイクロ波照射による加熱温度の設定値を120℃にプログラムしたこと以外は、実施例1と同様にしてメチルアルミノキサン組成物合成検討を行った。得られた反応液を
1H−NMR測定したところ、反応中間体の残留が確認され、十分にメチルアルミノキサン組成物へ変換されていなかった。(
図3)そこで、更にマイクロ波照射による120℃の加熱を30分間行ったところ、メチルアルミノキサン組成物の形成が完結しており、得られた反応液は透明な液体であった。
【0062】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液を実施例1(3)記載の方法と同様に
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は19.5mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた収率は100%であった。
【0063】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液を実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、その重合活性は64×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0064】
(実施例3)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
安息香酸量を調整して[Al]/[O]比を1.75とし、マイクロ波照射による加熱温度の設定値を120℃にプログラムしたこと以外は、実施例1と同様にメチルアルミノキサン組成物合成を行った。得られた反応液は透明な液体で、着色や不溶性固体の存在は認められなかった。(
図4)
【0065】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は43.2mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた全工程の収率は100%であった。
【0066】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、その重合活性は41×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0067】
(実施例4)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
マイクロ波照射による加熱温度の設定値を100℃にプログラムしたこと以外は、実施例3と同様にメチルアルミノキサン組成物合成を行った。得られた反応液は透明な液体で、着色や不溶性固体の存在は認められなかった。(
図4)
【0068】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は42.5mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた全工程の収率は100%であった。
【0069】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、その重合活性は42×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0070】
(実施例5)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
安息香酸量を調整して[Al]/[O]比を1.50とし、マイクロ波照射による加熱温度の設定値を120℃にプログラムしたこと以外は、実施例1と同様にメチルアルミノキサン組成物合成を行った。得られた反応液を
1H−NMR測定したところ、反応中間体の残留が確認され、十分にメチルアルミノキサン組成物へ変換されていなかった。(
図5)そこで、更にマイクロ波照射による120℃の加熱を30分間行ったところ、メチルアルミノキサン組成物の形成が完結しており、得られた反応液は透明な液体であった。
【0071】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は30.4mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた全工程の収率は100%であった。
【0072】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、その重合活性は56.3×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0073】
(実施例6)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
安息香酸量を調整して[Al]/[O]比を1.50とし、マイクロ波照射による加熱温度の設定値を130℃にプログラムしたこと以外は、実施例1と同様にメチルアルミノキサン組成物合成を行った。得られた反応液を
1H−NMR測定したところ、反応中間体の残留が確認され、十分にメチルアルミノキサン組成物へ変換されていなかった。(
図5)そこで、更にマイクロ波照射による130℃の加熱を10分間行ったところ、メチルアルミノキサン組成物の形成が完結しており、得られた反応液は透明な液体であった。(
図5)
【0074】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は30.0mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた全工程の収率は100%であった。
【0075】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、その重合活性は56×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0076】
(実施例7)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
安息香酸量を調整して[Al]/[O]比を1.50とし、マイクロ波照射による加熱時間を5分間にプログラムしたこと以外は、実施例1と同様にメチルアルミノキサン組成物合成を行った。得られた反応液を
1H−NMR測定したところ、メチルアルミノキサン組成物の形成が完結しており、得られた反応液は透明な液体であった。(
図5)
【0077】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は29.5mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた全工程の収率は100%であった。
【0078】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、その重合活性は58×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0079】
(実施例8)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
マイクロ波照射による加熱温度の設定値を150℃にプログラムし、マイクロ波照射による加熱時間を3分間にプログラムしたこと以外は、実施例4と同様にメチルアルミノキサン組成物合成を行った。得られた反応液は透明な液体で、着色や不溶性固体の存在は認められなかった。(
図5)
【0080】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は30.2mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた全工程の収率は100%であった。
【0081】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、その重合活性は57×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0082】
(実施例9)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
図1に示したフロー型反応器を用いた。フロー型反応器は内径0.8mmのテフロンチューブであり、シリンジポンプにてメチルアルミノキサン前駆体のトルエン溶液を流速0.5mL/minで送液した。マイクロ波照射部での滞留時間は10分間となるようにした。
【0083】
フロー型反応器を用いたこと以外は、実施例1と同様にメチルアルミノキサン組成物合成を行った。得られた反応液は透明な液体で、着色や不溶性固体の存在は認められなかった。
【0084】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は19.5mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた全工程の収率は100%であった。
【0085】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、その重合活性は66×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0086】
(4)メチルアルミノキサン組成物の室温保存安定性
得られたメチルアルミノキサン組成物を実施例1と同様な条件下に保存したところ、52日後にゲル状物の反応器壁への付着を認めた。
【0087】
(比較例1)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
マイクロ波を使用せず、140℃に設定したオイルバスに前駆体溶液を入れた耐圧ガラスチューブに浸けて加熱を、実施例1と同様にしてメチルアルミノキサン組成物合成検討を行った。得られた反応液を
1H−NMR測定したところ、反応中間体の残留が確認され、十分にメチルアルミノキサン組成物へ変換されていなかった。そこで、更に140℃のオイルバス加熱を分間行ったところ、メチルアルミノキサン組成物の形成が完結しており、得られた反応液は透明な液体であった。
【0088】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は24.0mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた収率は100%であった。
【0089】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液を実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、その重合活性は60×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0090】
(4)メチルアルミノキサン組成物の室温保存安定性
得られたメチルアルミノキサン組成物をガラス製サンプル瓶中で室温下に保管したところ、15日後にゲル状物のガラス壁への付着を認めた。
【0091】
(比較例2)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
マイクロ波を使用せず、100℃に設定したオイルバスに前駆体溶液を入れた耐圧ガラスチューブに浸けて加熱を、実施例3と同様にしてメチルアルミノキサン組成物合成検討を行った。得られた反応液を
1H−NMR測定したところ、反応中間体の残留が確認され、十分にメチルアルミノキサン組成物へ変換されていなかった。そこで、更に100℃のオイルバス加熱を60分間行ったところ、メチルアルミノキサン組成物の形成が完結しており、得られた反応液は透明な液体であった。
【0092】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は49.2mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた収率は100%であった。
【0093】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液を実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、その重合活性は38×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0094】
(比較例3)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
安息香酸量を調整して[Al]/[O]比を1.50としたこと以外は、実施例7と同様にメチルアルミノキサン組成物合成を行った。得られた反応液を
1H−NMR測定したところ、反応中間体の残留が確認され、十分にメチルアルミノキサン組成物へ変換されていなかった。そこで、更に100℃のオイルバス加熱を60分間行ったところ、メチルアルミノキサン組成物の形成が完結しており、得られた反応液は透明な液体であった。
【0095】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は33.4mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた全工程の収率は100%であった。
【0096】
(3)メチルアルミノキサン組成物のエチレン重合評価
実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、その重合活性は56×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0097】
(比較例4)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
実施例1と同様に調製したメチルアルミノキサン前駆体反応液を耐圧密閉容器でない通常のガラスフラスコに還流冷却器(水冷)を付け、オイルバスにて80℃で4時間加熱し、その後60℃で6.5時間加熱することにより、メチルアルミノキサン組成物のトルエン溶液を得た。得られた溶液は、ゲル状物のない透明な液体であった。
【0098】
(2)メチルアルミノキサン組成物の評価
得られたメチルアルミノキサン組成物の溶液をd
8−THF溶媒を用いて
1H−NMR測定を行ったところ、Me(TMAL)値は24.4mol%であった。この液のAl濃度測定より求めた全工程の収率は100%であった。また、得られた反応液のAl濃度は、9.3wt%であった。
【0099】
(3)エチレン重合評価
実施例1(3)記載の方法と同様にエチレン重合を行ったところ、63×10
6g−PE/mol−Zr・atm・hrであった。
【0100】
(4)メチルアルミノキサン組成物の室温保存安定性
得られたメチルアルミノキサン組成物をガラス製サンプル瓶中で室温下に保管したところ、30日後にゲル状物のガラス壁への付着を認めた。
【0101】
図6に比較例4に相当する合成法にてメチルアルミノキサン組成物を調製した際の[Al]/[O]比設定値と生成メチルアルミノキサン組成物のMe(TMAL)値の関係を示す。
近似式は、Me(TMAL)=65.4×[Al]/[O]−64.66。
比較例4に相当する合成法とは、メチルアルミノキサン前駆体溶液の加熱処理に際し、全体の加熱時間の約4割を80℃で加熱し、残りを60℃加熱処理する方法を指す。
【0102】
(比較例5)
(1)メチルアルミノキサン組成物の合成
実施例1と同様に調製したメチルアルミノキサン前駆体反応液を、耐圧密閉容器でない通常のガラスフラスコに還流冷却器(水冷)を付け、オイルバスにて90℃で加熱しメチルアルミノキサン組成物のトルエン溶液を得ようとしたところ、途中で急激な反応によりリフラックスが起こり、反応制御不能となった。得られた溶液は、ゲル状物が認められる粘調性の高い液体であった。
【0103】
【表1】