【文献】
Nobuhiro Kawatsuki, et al.,Synthesis, characterization and photoreaction of side-chain liquid-crystalline polymers and copolyme,Macromol. Chem. Phys.,1997年,Vol.198, No.9,p.2853-2866
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
この明細書における用語の使い方は次のとおりである。液晶性化合物は、ネマチック相、スメクチック相などの液晶相を有する非重合性の化合物、および液晶相を有しないが上限温度、下限温度、粘度、誘電率異方性のような液晶組成物の物性を調整する目的で混合される非重合性の化合物の総称である。この化合物は、1,4−シクロヘキシレンや1,4−フェニレンのような六員環を有し、その分子構造は棒状(rod like)である。液晶組成物は、液晶性化合物の混合物である。重合性化合物は、重合体を生成させる目的で組成物に添加する化合物である。重合性組成物は、重合性化合物を含む組成物であり、例えば重合性化合物、液晶組成物、添加物などの混合物である。液晶複合体は、この重合性組成物の重合によって生成する複合体である。液晶表示素子は、液晶表示パネルおよび液晶表示モジュールの総称である。ネマチック相の上限温度は、液晶組成物、重合性組成物、または液晶複合体におけるネマチック相−等方相の相転移温度であり、上限温度と略すことがある。ネマチック相の下限温度は、下限温度と略すことがある。重合反応性は、反応物が重合するときの容易さの度合いを指す。転化率は、反応物に対する、化学反応によって消費された反応物の重量比である。
【0010】
液晶組成物は、液晶性化合物を混合することによって調製される。液晶性化合物の割合(含有量)は、この液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)で表される。この組成物に光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤、重合開始剤、重合禁止剤のような添加物が必要に応じて添加される。添加物の割合(添加量)は、液晶性化合物の割合と同様に、液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)で表される。重量百万分率(ppm)が用いられることもある。重合開始剤および重合禁止剤の割合は、例外的に重合性化合物の重量に基づいて表される。
【0011】
式(1)で表わされる化合物を化合物(1)と略すことがある。この略記は、式(2)などで表される化合物にも適用される。化合物(1)は、式(1)で表わされる1つの化合物または2つ以上の化合物を意味する。式(1)〜(8)において、円または六角形で囲んだA
1、B
1、C
1などの記号はそれぞれ環A
1、環B
1、環C
1などに対応する。式(1)において、円を横切る斜線は、P
1−S
1基が環上の結合位置を任意に選択できることを意味する。このルールはP
2−S
2基などにも適用される。このルールは、式(1−1)などの六員環を横切る斜線にも適用される。式(1)において、a1などの添え字は、結合する基の数を表す。a1が2のとき、環A
1上に2つのP
1−S
1基が存在する。2つのP
1−S
1基が表わす2つの基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。このルールは、a1が2より大きいときにも適用される。このルールは他の基にも適用される。R
11の記号を式(2)、式(3)などの複数の式に使用する。これらの化合物において、任意の2つのR
11が表わす2つの末端基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。式(8)において、iが2のとき、2つの記号D
1が1つの式に存在する。この化合物において、2つの記号D
1が表わす2つの環は、同一であってもよいし、または異なってもよい。このルールは、Z
17などの記号にも適用される。
【0012】
「少なくとも1つの‘A’は、‘B’で置き換えられてもよい」の表現は、‘A’の数が1つのとき、‘A’の位置は任意であり、‘A’の数が2つ以上のときも、それらの位置は制限なく選択できることを意味する。「少なくとも1つのAが、B、CまたはDで置き換えられてもよい」という表現は、少なくとも1つのAがBで置き換えられる場合、少なくとも1つのAがCで置き換えられる場合、および少なくとも1つのAがDで置き換えられる場合、さらに複数のAがB、C、Dの少なくとも2つで置き換えられる場合を含むことを意味する。例えば、少なくとも1つの−CH
2−(または−CH
2CH
2−)が−O−(または−CH=CH−)で置き換えられてもよいアルキルには、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルケニルオキシアルキルが含まれる。なお、連続する2つの−CH
2−が−O−で置き換えられて、−O−O−のようになることは好ましくない。アルキルなどにおいて、メチル部分(−CH
2−H)の−CH
2−が−O−で置き換えられて−O−Hになることも好ましくない。
【0013】
2−フルオロ−1,4−フェニレンは、下記の2つの二価基を意味する。化学式において、フッ素は左向き(L)であってもよいし、右向き(R)であってもよい。このルールは、テトラヒドロピラン−2,5−ジイルのような、非対称な環の二価基にも適用される。
【0014】
本発明は、下記の項に記載された内容を包含する。
【0015】
項1. 少なくとも2つの重合性基を有し、少なくとも1つの重合性基がアクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りの重合性基が、式(P−1)、(P−2)、および(P−3)で表される基の群から選択された重合性基である重合性化合物。
式(P−1)〜(P−3)において、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、およびR
8は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;R
1が水素またはメチルのとき、R
2およびR
3の少なくとも1つは、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;R
4およびR
5の少なくとも1つは、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;R
6、R
7およびR
8の少なくとも1つは、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。
【0016】
項2. 少なくとも2つの重合性基を有し、少なくとも1つの重合性基がアクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りの重合性基が、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシである、項1に記載の重合性化合物。
【0017】
項3. 式(1)で表わされる、項1に記載の重合性化合物。
式(1)において、
P
1、P
2、P
3、およびP
4の少なくとも1つは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、式(P−1)、(P−2)および(P−3)で表される基の群から選択された重合性基であり;
式(P−1)〜(P−3)において、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、およびR
8は独立して、水素、フッ素、炭素数1から3のアルキル、または炭素数1から3のアルキルであり;R
1が水素またはメチルのとき、R
2およびR
3の少なくとも1つは、フッ素、炭素数1から3のアルキルまたは炭素数1から3のアルキルであり;R
4およびR
5の少なくとも1つは、フッ素、炭素数1から3のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から3のアルキルであり;R
6、R
7およびR
8の少なくとも1つは、フッ素、炭素数1から3のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から3のアルキルであり;
S
1、S
2、S
3、およびS
4は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH
2−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH
2−CH
2−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
a1、a2、a3、およびa4は独立して、0、1、2、3、または4であり、a1、a2、a3、およびa4の和は2から10の整数であり;
環A
1および環A
4は独立して、フェニル、ピリミジル、ピリジル、ナフチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、テトラヒドロピラニル、または1,3−ジオキサニルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から12のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
環A
2および環A
3は独立して、1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,2−ジイル、ナフタレン−1,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−1,7−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイル、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、または1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から12のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
Z
1、Z
2およびZ
3は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH
2−は、−O−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH
2−CH
2−は、−CH=CH−、−C(CH
3)=CH−、−CH=C(CH
3)−、または−C(CH
3)=C(CH
3)−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
b1、b2およびb3は独立して、0または1である。
【0018】
項4. 項3に記載の式(1)において、
P
1、P
2、P
2、およびP
4の少なくとも1つが、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りが、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;
S
1、S
2、S
3、およびS
4が独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、1つの−CH
2−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、1つの−CH
2−CH
2−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
a1、a2、a3、およびa4が独立して、0、1、2、または3であり、a1、a2、a3、およびa4の和は2から6の整数であり;
環A
1および環A
4は独立して、フェニル、ピリミジル、ピリジル、またはナフチルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から12のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
環A
2および環A
3が独立して、1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、1,4−シクロへキシレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、または1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキル、またはアルコキシで置き換えられてもよく;
Z
1、Z
2、およびZ
3が独立して、単結合、炭素数1から5のアルキレン、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−C(CH
3)=CH−COO−、−OCO−CH=C(CH
3)−、−CH=C(CH
3)−COO−、−OCO−(CH
3)C=CH−、−C(CH
3)=C(CH
3)−COO−、−OCO−C(CH
3)=C(CH
3)−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−C(CH
3)=C(CH
3)−、−CH=CH−CH
2O−、−OCH
2−CH=CH−、−CH=CH−OCH
2−、または−CH
2O−CH=CH−であり;
b1、b2およびb3が独立して、0または1である、項1に記載の重合性化合物。
【0019】
項5. 式(1−1)で表される、項1に記載の重合性化合物。
式(1−1)において、
P
5、P
6、P
7、P
8、P
9、およびP
10の少なくとも1つは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;
S
5、S
6、S
7、S
8、S
9、およびS
10は独立して、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、1つの−CH
2−は、−O−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、1つの−CH
2−CH
2−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく;
c1、c2、c3、およびc4は独立して、0、1または2であり、c1、c2、c3、およびc4の和は0から5の整数であり;
環A
5、環A
6、環A
7、および環A
8は独立して、1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、1,4−シクロへキシレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、または1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキル、またはアルコキシで置き換えられてもよく;
Z
4、Z
5、およびZ
6は独立して、単結合、炭素数1から5のアルキレン、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−C(CH
3)=CH−COO−、−OCO−CH=C(CH
3)−、−CH=C(CH
3)−COO−、−OCO−(CH
3)C=CH−、−C(CH
3)=C(CH
3)−COO−、−OCO−C(CH
3)=C(CH
3)−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−C(CH
3)=C(CH
3)−、−CH=CH−CH
2O−、−OCH
2−CH=CH−、−CH=CH−OCH
2−、または−CH
2O−CH=CH−であり;
d1、d2およびd3は独立して、0または1である。
【0020】
項6. 項5の式(1−1)において、P
5およびP
10が独立して、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、P
6、P
7、P
8、およびP
9の少なくとも一つがアクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りが、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;S
5、S
6、S
7、S
8、S
9、およびS
10が、単結合であり;c1、c2、c3、およびc4が独立して、0または1であり、c1、c2、c3、およびc4の和は1、2または3であり;環A
5、環A
6、環A
7、および環A
8が独立して、1,4−フェニレン、であり少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキル、またはアルコキシで置き換えられてもよく;;Z
4、Z
5、およびZ
6が単結合であり;d1、d2およびd3が独立して、0または1であり、d1、d2およびd3の和は、1、2または3である、項5に記載の重合性化合物。
【0021】
項7. 式(1−1−1)〜(1−1−3)のいずれか1つで表される、項1に記載の重合性化合物。
式(1−1−1)において、
P
11、P
12、P
13、P
14、P
15、およびP
16の少なくとも1つは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;
式(1−1−2)において、
P
11、P
12、P
13、P
15、およびP
16の少なくとも1つは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;
式(1−1−3)において、
P
11、P
12、P
15、およびP
16の少なくとも1つは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;
式(1−1−1)〜(1−1−3)において、
S
11、S
12、S
13、S
14、S
15、およびS
16は独立して、単結合、−CH
2−、−CH
2O−、−OCH
2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH
2CH
2O−、−OCH
2CH
2−、−CH=CH−O−、または−O−CH=CH−であり;
e1、e2、e3、およびe4は独立して、0、1または2であり;
Z
7、Z
8、およびZ
9は独立して、単結合、−CO−、−COO−、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−C(CH
3)=CH−COO−、−CH=C(CH
3)−COO−、−C(CH
3)=C(CH
3)−COO−、−COCH=CH−、−C(CH
3)=C(CH
3)−、−CH=CH−CH
2O−、または−CH=CH−OCH
2−であり;
h1は0、1、または2であり;
Y
1はハロゲン、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルコキシである。
【0022】
項8. 式(1−2)〜(1−4)のいずれか1つで表される、項1に記載の重合性化合物。
式(1−2)において、
P
11、P
12、P
13、P
14、P
15、およびP
16の少なくとも1つは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;
式(1−3)において、
P
11、P
12、P
13、P
15、およびP
16の少なくとも1つは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;
式(1−4)において、
P
11、P
12、P
15、およびP
16の少なくとも1つは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;
式(1−2)〜(1−4)において、
S
11、S
12、S
13、S
14、S
15、およびS
16は独立して、単結合、−CH
2−、−CH
2O−、−OCH
2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH
2CH
2O−、−OCH
2CH
2−、−CH=CH−O−、または−O−CH=CH−であり;
e1、e2、e3、およびe4は独立して、0、1または2であり;
Z
7、Z
8、およびZ
9は独立して、単結合、−CO−、−COO−、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−C(CH
3)=CH−COO−、−CH=C(CH
3)−COO−、−C(CH
3)=C(CH
3)−COO−、−COCH=CH−、−C(CH
3)=C(CH
3)−、−CH=CH−CH
2O−、または−CH=CH−OCH
2−である。
【0023】
項9. 項7に記載の式(1−2)〜(1−4)において、P
11およびP
16が独立して、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、P
12、P
13、P
14、およびP
15の少なくとも1つが、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りが、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;S
11、S
12、S
13、S
14、S
15、およびS
16が単結合であり;e1、e2、e3、およびe4が独立して、0、1または2であり、e1、e2、e3、およびe4の和は、1、2、3、または4であり;Z
7、Z
8およびZ
9が単結合である、項7に記載の重合性化合物。
【0024】
項10. 式(1−1−4)または(1−1−5)で表される、項1に記載の重合性化合物。
式(1−1−4)および(1−1−5)において、P
17、P
18およびP
19の少なくとも1つはアクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、式(P−1)、(P−2)および(P−3)で表される基の群から選択された重合性基であり:
式(P−1)〜(P−3)において、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、およびR
8は独立して、水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
式(P−1)において、R
1が水素またはメチルのとき、R
2およびR
3の少なくとも1つは、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
式(P−2)において、R
4およびR
5の少なくとも1つは、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
式(P−3)において、R
6、R
7およびR
8の少なくとも1つは、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
f1およびh2は、独立して1または2であり;
Y
2はハロゲン、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルコキシである。
【0025】
項11. 式(1−5)または(1−6)で表される、項1に記載の重合性化合物。
式(1−5)および(1−6)において、P
17、P
18およびP
19の少なくとも1つはアクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、式(P−1)、(P−2)および(P−3)で表される基の群から選択された重合性基であり:
式(P−1)〜(P−3)において、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、およびR
8は独立して、水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
式(P−1)において、R
1が水素またはメチルのとき、R
2およびR
3の少なくとも1つは、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
式(P−2)において、R
4およびR
5の少なくとも1つは、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
式(P−3)において、R
6、R
7およびR
8の少なくとも1つは、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;f1は1または2である。
【0026】
項12. 項9に記載の式(1−5)および(1−6)において、P
17、P
18およびP
19の少なくとも1つがアクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りが、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;f1は1または2である、項9に記載の重合性化合物。
【0027】
項13. 項1〜12のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つを含有する重合性組成物。
【0028】
項14. 式(2)〜(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項13に記載の重合性組成物。
式(2)〜(4)において、
R
11およびR
12は独立して、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、このアルキルまたはアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH
2−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環B
1、環B
2、環B
3、および環B
4は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
Z
11、Z
12およびZ
13は独立して、単結合、−CH
2CH
2−、−CH=CH−、−C≡C−、または−COO−である。
【0029】
項15. 式(5)〜(7)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項13または14に記載の重合性組成物。
式(5)〜(7)において、
R
13は炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH
2−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
X
11は、フッ素、塩素、−OCF
3、−OCHF
2、−CF
3、−CHF
2、−CH
2F、−OCF
2CHF
2、または−OCF
2CHFCF
3であり;
環C
1、環C
2および環C
3は独立して、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
Z
14、Z
15およびZ
16は独立して、単結合、−CH
2CH
2−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CH
2O−、または−(CH
2)
4−であり;
L
11およびL
12は独立して、水素またはフッ素である。
【0030】
項16. 式(8)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項13〜15のいずれか1項に記載の重合性組成物。
式(8)において、
R
14は炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、アルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH
2−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
X
12は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;
環D
1は、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
Z
17は、単結合、−CH
2CH
2−、−C≡C−、−COO−、−CF
2O−、−OCF
2−、または−CH
2O−であり;
L
13およびL
14は独立して、水素またはフッ素であり;
iは、1、2、3、または4である。
【0031】
項17. 項13〜16のいずれか1項に記載の重合性組成物の重合によって生成する液晶複合体。
【0032】
項18. 項13〜16のいずれか1項に記載の重合性組成物の重合によって生成する光学異方性体。
【0033】
項19. 項13〜16のいずれか1項に記載の重合性組成物または項17に記載の液晶複合体を含有する液晶表示素子。
【0034】
項20. 液晶表示素子において、項1〜12のいずれか1項に記載の化合物、項13〜16のいずれか1項に記載の重合性組成物、および項17に記載の液晶複合体の群から選択される少なくとも1つの使用。
【0035】
本発明は、次の項も含む。(a) 光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤、重合開始剤、重合禁止剤などの添加物の少なくとも1つをさらに含有する上記の重合性組成物。(b) 式(1)で表される化合物とは異なる重合性化合物をさらに含有する上記の重合性組成物。(c) 上記の重合性組成物を含有するAM素子。(d) 上記の重合性組成物を含有し、そしてPS−TN、PS−IPS、PS−FFS、PSA−VA、またはPSA−OCBのモードを有する素子。(e) 上記の重合性組成物を含有する透過型の素子。(f) 上記の重合性組成物を、ネマチック相を有する組成物としての使用。(g) 上記の組成物に光学活性な化合物を添加することによって光学活性な組成物としての使用。
【0036】
本発明は、次の項も含む。(h) 式(1)で表わされる化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有し、そして正の誘電率異方性を有する重合性組成物。(i) 式(1)で表わされる化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物、式(2)〜(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物、および式(5)〜(7)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有する重合性組成物。(j) 式(1)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物、式(2)〜(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物、および式(8)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有する重合性組成物。(k) 式(1)で表わされる化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物、式(2)〜(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物、式(5)〜(7)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物、および式(8)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有する重合性組成物。(l) 2,3−ジフルオロフェニレンを有し、誘電率異方性が負の液晶性化合物をさらに含有する上記の重合性組成物。(m) 上記の重合性組成物の重合によって生成する液晶複合体。(n) PSAモードを有する液晶表示素子において、上記の重合性組成物または上記の液晶複合体の使用。
【0037】
1. 重合性化合物
本発明の重合性化合物についてまず説明し、そのあとに、合成法、重合性組成物、液晶複合体、液晶表示素子の順で説明をする。この重合性化合物は、少なくとも2つの重合性基を有し、少なくとも1つの重合性基がアクリロイルオキシ(−OCO−CH=CH
2)またはメタクリロイルオキシ(−OCO−C(CH
3)=CH
2)であり、少なくとも1つある残りの重合性基が、式(P−1)、(P−2)、および(P−3)で表される基の群から選択された重合性基である。
式(P−1)〜(P−3)において、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、およびR
8は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数1から5のアルキルである。しかしながら、これらの基は、アクリロイルオキシおよびメタクリロイルオキシとは異なる。
【0038】
本発明の重合性化合物の典型的な例は、式(1)で表される下記の化合物である。第一に、化合物(1)は棒状の分子構造を有することを特徴とする。市販されている液晶表示素子に用いられる液晶組成物は、棒状の分子構造を有する液晶性化合物の混合物である。両者の分子構造は類似している。したがって、化合物(1)は、液晶組成物への高い溶解度を有する。第二に、化合物(1)は、高い重合性を有する基と低い重合性を有する基とを有することを特徴とする。前者はアクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシである。後者は、2−ブテノイルオキシなどである。化合物(1)は少なくとも2種類の重合性基を有する。したがって、分子の対称性が低下するので、液晶組成物への溶解度が向上すると期待される。
【0039】
式(1)において、P
1、P
2、P
3、およびP
4の少なくとも1つは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、式(P−1)、(P−2)および(P−3)で表される基の群から選択された重合性基である。
【0040】
式(P−1)〜(P−3)において、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、およびR
8は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;R
1が水素またはメチルのとき、R
2およびR
3の少なくとも1つは、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;R
4およびR
5の少なくとも1つは、フッ素、炭素数1から5のアルキルまたは炭素数1から5のアルキルであり;R
6、R
7およびR
8の少なくとも1つは、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。「P
1、P
2、P
3、およびP
4の少なくとも1つ」ということは、「一つの化合物中に存在するP
1、P
2、P
3、およびP
4からで、複数存在するときはこれら全部から、少なくとも1つ」ということを意味する。このルールは、他の「少なくとも1つ」にも適用される。
【0041】
基(P−1)〜(P−3)の好ましい例は、2−ブテノイルオキシ(−OCO−CH=CH−CH
3)、2−メチル−2−ブテノイルオキシ(−OCO−C(CH
3)=CH−CH
3)、2−メチレンブタノイルオキシ(−OCO−C(=CH
2)−CH
2−CH
3)、2−メチル−1−プロペニルオキシ(−O−CH=C(CH
3)
2)、2,2−ジフルオロビニルオキシ(−O−CH=CF
2)、2−ブテニルオキシ(−O−CH
2−CH=CH−CH
3)、2−メチル−2−プロペニルオキシ(−O−CH
2−C(CH
3)=CH
2)である。基(P−1)〜(P−3)のさらに好ましい例は、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、または2−メチレンブタノイルオキシである。また、基(P−1)〜(P−3)のさらに好ましい例は、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシでもある。
【0042】
式(1)において、S
1、S
2、S
3、およびS
4は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH
2−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH
2−CH
2−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
【0043】
S
1、S
2、S
3、またはS
4の好ましい例は、単結合、−CH
2−、−CH
2O−、−OCH
2−、−COO−、−OCO−、−CH
2CH
2−、−CH=CH−、−C≡C−、−(CH
2)
3−、−CH
2CH
2O−、−OCH
2CH
2−、−CH=CH−O−、−O−CH=CH−、−C≡C−O−、−O−C≡C−、−(CH
2)
4−、−(CH
2)
3−O−、−O−(CH
2)
3−、−(CH
2)
4O−、または−O(CH
2)
4−である。さらに好ましい例は、単結合、−CH
2−、−CH
2O−、−OCH
2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH
2CH
2O−、−OCH
2CH
2−、−CH=CH−O−、または−O−CH=CH−である。特に好ましい例は、単結合、−CH
2−、−CH=CH−、−CH=CH−O−、−O−CH=CH−、−CH
2CH
2O−、または−OCH
2CH
2−である。最も好ましい例は、単結合である。−CH=CH−の二重結合の立体配置はシス型であっても、トランス型であってもよい。トランス型はシス型より好ましい。
【0044】
式(1)において、a1、a2、a3、およびa4は独立して、0、1、2、3、または4であり、a1、a2、a3、およびa4の和は2から10の整数である。a1、a2、a3、またはa4の好ましい例は、0、1、2または3である。さらに好ましい例は、0、1または2である。
【0045】
式(1)において、環A
1および環A
4は独立して、フェニル、ピリミジル、ピリジル、ナフチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、テトラヒドロピラニル、または1,3−ジオキサニルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から12のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよい。
環A
2および環A
3は独立して、1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,2−ジイル、ナフタレン−1,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−1,7−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイル、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、または1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から12のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよい。
【0046】
環A
1、環A
2、環A
3、または環A
4の好ましい例は、1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、1,4−シクロへキシレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、または1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つまたは2つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から3のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から3のアルキルで置き換えられてもよい。この少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられたアルキルの好ましい例は、−CH
2F、−CHF
2、−CF
3、−CClF
2、−CH
2CF
3、−CF
2CF
3、および−CH
2H
2CF
3である。
【0047】
環A
1、環A
2、環A
3、または環A
4のより好ましい例は、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−クロロ−1,4−フェニレン、2−クロロ−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−エチル−1,4−フェニレン、2−ジフルオロメチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリジン−2,5−ジイルである。さらに好ましい例は、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイルまたはナフタレン−2,6−ジイルでもある。特に好ましい例は、1,4−フェニレン、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルである。最も好ましい例は、1,4−フェニレンである。
【0048】
式(1)において、Z
1、Z
2、およびZ
3は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH
2−は、−O−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH
2−CH
2−は、−CH=CH−、−C(CH
3)=CH−、−CH=C(CH
3)−、または−C(CH
3)=C(CH
3)−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
【0049】
好ましいZ
1、Z
2またはZ
3は、単結合、炭素数1から5のアルキレン、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−C(CH
3)=CH−COO−、−OCO−CH=C(CH
3)−、−CH=C(CH
3)−COO−、−OCO−(CH
3)C=CH−、−C(CH
3)=C(CH
3)−COO−、−OCO−C(CH
3)=C(CH
3)−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−C(CH
3)=C(CH
3)−、−CH=CH−CH
2O−、−OCH
2−CH=CH−、−CH=CH−OCH
2−、または−CH
2O−CH=CH−である。さらに好ましいZ
1、Z
2またはZ
3は、単結合、−COO−、−OCO−、または−CH=CH−である。最も好ましいZ
1、Z
2またはZ
3は、単結合である。これらの結合基が−CH=CH−を有するとき、立体配置はシス型であってもよく、またはトランス型であってもよい。好ましい立体配置はトランス型である。
【0050】
式(1)において、b1、b2およびb3は独立して、0または1である。b1、b2およびb3の和は、0、1、2、または3である。和の好ましい例は、1、2または3である。さらに好ましい例は、2または3である。さらに好ましい例は、2でもある。
【0051】
化合物(1)における、重合性基P、連結基S、環A、および結合基Zの好ましい例は、以上のとおりである。この例は、化合物(1)の下位式にも適用される。上記の好ましい例を参照しながら、重合性基(P
1〜P
4)、連結基(S
1〜S
4)、環(A
1〜A
4)、および結合基(Z
1〜Z
3)の組み合わせを適切に選択することによって、目的とする物性を有する重合性化合物を得ることができる。なお、P
1に結合するS
1の元素が酸素であるのは好ましくない。−COO−O−、−O−O−のような二価基が生成するからである。このルールは、P
2とS
2との結合などにも適用される。化合物の物性に大きな差異がないので、化合物(1)は、
2H(重水素)、
13Cなどの同位体を天然存在比の量より多く含んでもよい。
【0052】
化合物(1)の好ましい例は、化合物(1−1)である。さらに好ましい例は、化合物(1−2)〜(1−4)、および化合物(1−1−1)〜(1−1−3)である。特に好ましい例として、化合物(1−2−a)〜(1−2−m)、化合物(1−3−a)〜(1−3−o)化合物(1−4−a)〜(1−4−g)、化合物(1−1−1−a)〜(1−1−1−f)、化合物(1−1−2−a)〜(1−1−2−g)、および化合物(1−1−3−a)〜(1−1−3−g)を挙げることができる。
【0061】
化合物(1−2−a)〜(1−2−m)、化合物(1−3−a)〜(1−3−o)、および化合物(1−4−a)〜(1−4−g)、化合物(1−1−1−a)〜(1−1−1−f)、化合物(1−1−2−a)〜(1−1−2−g)、および化合物(1−1−3−a)〜(1−1−3−g)において、
P
11、P
12、P
13、P
14、P
15、およびP
16の少なくとも1つは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;
S
11、S
12、S
13、S
14、S
15、およびS
16は独立して、単結合、−CH
2O−、−OCH
2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH
2CH
2O−、−OCH
2CH
2−、−CH=CH−O−、または−O−CH=CH−であり;
Z
7、Z
8、およびZ
9は独立して、単結合、−CO−、−COO−、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−C(CH
3)=CH−COO−、−CH=C(CH
3)−COO−、−C(CH
3)=C(CH
3)−COO−、−COCH=CH−、−C(CH
3)=C(CH
3)−、−CH=CH−CH
2O−、または−CH=CH−OCH
2−である。
【0062】
「P
11、P
12、P
13、P
14、P
15、およびP
16の少なくとも1つ」ということは、「一つの化合物中に存在するP
11〜P
16から少なくとも1つ」ということを意味する。化合物(1−2−a)〜(1−2−j)、化合物(1−3−a)〜(1−3−o)、および化合物(1−4−a)〜(1−4−g)、化合物(1−1−1−a)〜(1−1−1−f)、化合物(1−1−2−a)〜(1−1−2−g)、および化合物(1−1−3−a)〜(1−1−3−g)において、P
11およびP
16はアクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであることが好ましく、P
11およびP
16がメタクリロイルオキシであることがより好ましい。さらに、S
11およびS
16は単結合であることが好ましく、Z
7、Z
8、およびZ
9は単結合であることが好ましい。これらの化合物のなかで、好ましい例は、化合物(1−2−c)、化合物(1−2−d)、化合物(1−2−e)、化合物(1−2−h)、化合物(1−3−c)、化合物(1−3−d)、化合物(1−3−i)、化合物(1−3−k)、化合物(1−3−m)、および化合物(1−4−f)である。さらに好ましい例は、化合物(1−3−c)および化合物(1−3−d)である。
【0063】
また、化合物(1−1−1−a)〜(1−1−1−f)、化合物(1−1−2−a)〜(1−1−2−g)、および化合物(1−1−3−a)〜(1−1−3−g)において、Y
1がハロゲンであり、P
9、P
11、およびP
14の少なくとも1つがアクロイルオキシ基であり、他方がメタクロイルオキシ基であるときにおいても、(分子の対称性低下による液晶組成物への溶解度の向上が期待され、)好ましい。
【0064】
化合物(1)の特に好ましい例として、ナフタレンから誘導される二価基を有する化合物(1−7−1)〜(1−7−5)を挙げることもできる。
【0065】
化合物(1−7−1)〜(1−7−5)において、
P
20、P
21、およびP
22の少なくとも1つは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであり、少なくとも1つある残りは、2−ブテノイルオキシ、2−メチル−2−ブテノイルオキシ、2−メチレンブタノイルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2,2−ジフルオロビニルオキシ、2−ブテニルオキシ、または2−メチル−2−プロペニルオキシであり;
S
20、S
21、およびS
22は独立して、単結合、−CH
2O−、−OCH
2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH
2CH
2O−、−OCH
2CH
2−、−CH=CH−O−、または−O−CH=CH−であり;
Z
10は、単結合、−CO−、−COO−、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−C(CH
3)=CH−COO−、−CH=C(CH
3)−COO−、−C(CH
3)=C(CH
3)−COO−、−COCH=CH−、−C(CH
3)=C(CH
3)−、−CH=CH−CH
2O−、または−CH=CH−OCH
2−である。
【0066】
化合物(1−7−1)〜(1−7−5)において、P
20およびP
22はアクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシであることが好ましい。S
20およびS
22は単結合であることが好ましい。
【0067】
また、化合物(1−7−1)〜(1−7−5)において、Y
1がハロゲンであり、P
9、P
11、およびP
14の少なくとも1つがアクロイルオキシ基であり、他方がメタクロイルオキシ基であるときにおいても、(分子の対称性低下による液晶組成物への溶解度の向上が期待され、)好ましい。
【0068】
2. 合成法
化合物(1)の合成法を説明する。化合物(1)は、有機合成化学の方法を適切に組み合わせることにより合成できる。出発物質に目的の末端基、環および結合基を導入する方法は、フーベン−ヴァイル(Houben-Wyle, Methoden der Organische Chemie, Georg-Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック・シンセシズ(Organic Syntheses, John Wily & Sons, Inc.)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wily & Sons Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載されている。
【0069】
2−1. 結合基Zの生成
化合物(1)における結合基Z
1〜Z
3を生成する方法の例は、下記のスキームのとおりである。このスキームにおいて、MSG
1(またはMSG
2)は、少なくとも1つの環を有する一価の有機基である。複数のMSG
1(またはMSG
2)が表わす一価の有機基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。化合物(1A)〜(1I)は、化合物(1)に相当する。エステルの生成においては、−COO−を有する化合物の合成法を示した。−OCO−を有する化合物もこの合成法によって合成することが可能である。他の非対称な結合基についても同様である。
【0072】
(1) 単結合の生成
アリールホウ酸(21)と公知の方法で合成される化合物(22)とを、炭酸塩水溶液中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で反応させて化合物(1A)を合成する。この化合物(1A)は、公知の方法で合成される化合物(23)にn−ブチルリチウムを、次いで塩化亜鉛を反応させ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で化合物(22)を反応させることによっても合成される。
【0073】
(2) −COO−の生成
化合物(23)にn−ブチルリチウムを、続いて二酸化炭素を反応させてカルボン酸(24)を得る。化合物(24)と、公知の方法で合成されるフェノール(25)とをDCC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)とDMAP(N,N−ジメチル−4−アミノピリジン)の存在下で脱水縮合させて化合物(1B)を合成する。
【0074】
(3) −CF
2O−の生成
化合物(1B)をローソン試薬のような硫黄化剤で処理して化合物(26)を得る。化合物(26)をフッ化水素ピリジン錯体とNBS(N−ブロモスクシンイミド)でフッ素化し、化合物(1C)を合成する。M. Kuroboshi et al., Chem. Lett., 1992, 827.を参照。化合物(1C)は化合物(26)を(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(DAST)でフッ素化しても合成される。W. H. Bunnelle et al., J. Org. Chem. 1990, 55, 768.を参照。Peer. Kirsch et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2001, 40, 1480.に記載の方法によってこの結合基を生成させることも可能である。
【0075】
(4) −CH=CH−の生成
化合物(22)をn−ブチルリチウムで処理した後、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などのホルムアミドと反応させてアルデヒド(28)を得る。公知の方法で合成されるホスホニウム塩(27)をカリウムtert−ブトキシドのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(28)に反応させて化合物(1D)を合成する。反応条件によってはシス体が生成するので、必要に応じて公知の方法によりシス体をトランス体に異性化する。
【0076】
(5) −CH
2O−の生成
化合物(28)を水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で還元して化合物(29)を得る。これを臭化水素酸などでハロゲン化して化合物(31)を得る。炭酸カリウムなどの存在下で、化合物(31)を化合物(30)と反応させて化合物(1E)を合成する。
【0077】
(6)−CH=CH−COO−の生成
水素化ナトリウムなどの塩基をジエチルホスホノ酢酸エチルに作用させてリンイリドを調製し、このリンイリドをアルデヒド(32)と反応させてエステル(33)を得る。エステル(33)を水酸化ナトリウムなどの塩基の存在下で加水分解してカルボン酸(34)を得る。この化合物と化合物(25)とを脱水縮合させて化合物(1F)を合成する。
【0078】
(7) −C(CH
3)=CH−COO−の生成
水素化ナトリウムなどの塩基をジエチルホスホノ酢酸エチルに作用させてリンイリドを調製し、このリンイリドをメチルケトン(35)と反応させてエステル(36)を得る。次にエステル(36)を水酸化ナトリウムなどの塩基の存在下で加水分解してカルボン酸(37)を得たのち、化合物(25)との脱水縮合によって化合物(1G)を合成する。
【0079】
(8) −CH=C(CH
3)−COO−の生成
公知の方法で合成される化合物(38)と公知の方法で合成される化合物(39)とをN,N−ジシクロヘキシルメチルアミン(Cy
2NMe)のような塩基、およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で反応させて化合物(1H)を合成する。
【0080】
(9) −C(CH
3)=C(CH
3)−COO−の生成
化合物(25)とピルビン酸との脱水縮合によって化合物(40)を得る。亜鉛および四塩化チタンの存在下、化合物(40)を化合物(35)と反応させることにより、化合物(1I)を合成する。
【0081】
2−2. 連結基Sの生成
重合性基が−OCO−(M
1)C=CH(M
2)である化合物において、連結基Sの生成法を項(1)〜(5)で説明する。重合性基が置換されたビニルオキシ(P−2)または置換されたアリルオキシ(P−3)である化合物については、項(6)で説明する。
(1) 単結合
連結基Sが単結合である化合物(1)を生成する方法の例は、下記のスキームのとおりである。このスキームにおいて、MSG
1は、少なくとも1つの環を有する一価の有機基である。化合物(1J)〜化合物(1M)は、化合物(1)に相当する。
【0083】
M
1およびM
2がともに−CF
3ではない場合、M
1がフッ素であり、M
2が−CF
3ではない場合、またはM
1が−CF
3であり、M
2がフッ素ではない場合は、上のスキームに示したカルボン酸(41)が市販されている。このカルボン酸(41)と化合物(30)をDCCとDMAPの存在下で脱水縮合させて化合物(1J)を合成する。
【0084】
M
1およびM
2がともに−CF
3である場合は、カルボン酸(42)と化合物(30)とをDCCとDMAPの存在下で脱水縮合させて化合物(43)を得る。ヨウ化銅の触媒の存在下、化合物(43)と2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸メチルとを反応させて化合物(1K)を合成する。
【0085】
M
1がフッ素であり、M
2が−CF
3である場合は、カルボン酸(44)と化合物(30)をDCCとDMAPの存在下で脱水縮合させて化合物(45)を得る。化合物(45)をDSTなどのフッ素化剤でフッ素化し、化合物(46)を得る。ヨウ化銅の触媒の存在下、化合物(46)と2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸メチルとを反応させて化合物(1L)を合成する。
【0086】
M
1が−CF
3であり、M
2がフッ素である場合は、カルボン酸(47)を出発物質に用い、前記の方法に従って化合物(1M)を合成する。
【0087】
化合物(1)における連結基(S≠単結合)を生成する方法の例は、下記のスキームのとおりである。このスキームにおいて、MSG
1は、少なくとも1つの環を有する一価の有機基である。化合物(1N)〜化合物(1Q)は、化合物(1)に相当する。
【0089】
(2) −(CH
2)
g−O−の生成
炭酸カリウムなどの存在下で、公知の方法で合成される化合物(49)と化合物(30)とを反応させて化合物(50)を得る。化合物(50)を水素化リチウムアルミニウムなどの還元剤で還元し、化合物(51)を得る。化合物(51)とカルボン酸(41)との脱水縮合によって化合物(1N)を得る。
【0090】
(3) −(CH
2)
g−CH=CH−の生成
公知の方法で合成されるホスホニウム塩(52)をカリウムtert−ブトキシドのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(32)に反応させて化合物(53)を得る。化合物(53)とカルボン酸(41)との脱水縮合によって化合物(1O)を得る。
【0091】
(4) −CH=CH−の生成
炭酸カリウムなどの存在下で、公知の方法で合成されるアルデヒド(54)と酸無水物(55)とカルボン酸ナトリウム(56)とを反応させることによって化合物(1P)を得る。
【0092】
(5) −(CH
2)g−CH
2CH
2−の生成
化合物(53)をパラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、アルコール(57)を合成する。このアルコールとカルボン酸(41)とを脱水縮合させることによって化合物(1Q)を得る。
【0093】
(6) 基(P−2)および基(P−3)
重合性基が置換されたビニルオキシ(P−2)である化合物において、単結合は、次のように生成する。HO−MGS
1(30)と置換された臭化ビニルとを炭酸カリウムの存在下で反応させ、置換されたビニルオキシを有する化合物を得る。重合性基が置換されたアリルオキシ(P−3)である化合物において、単結合はウィリアムソン合成によって生成される。すなわち、HO−MGS
1(30)のナトリウム塩と置換された臭化アリルとの反応によって、置換されたアリルオキシを有する化合物を得る。
【0094】
3. 重合性組成物
重合性組成物は、化合物(1)の少なくとも1つを第一成分として含む。組成物の成分が第一成分だけであってもよい。組成物は、第二成分、第三成分などを含んでもよい。第二成分などの種類は、目的とする重合体の種類や用途に依存する。この重合性組成物は、第二成分として、化合物(1)とは異なる、その他の重合性化合物をさらに含んでもよい。その他の重合性化合物の好ましい例は、アクリレート、メタクリレート、ビニル化合物、ビニルオキシ化合物、プロペニルエーテル、エチレンオキシド(オキシラン、オキセタン)、およびビニルケトンである。さらに好ましい例は、少なくとも1つのアクリロイルオキシを有する化合物および少なくとも1つのメタクリロイルオキシを有する化合物である。さらに好ましい例には、アクリロイルオキシとメタクリロイルオキシとを有する化合物も含まれる。
【0095】
その他の重合性化合物の追加例は、化合物(M−1)〜(M−12)である。化合物(M−1)〜(M−12)において、R
25、R
26およびR
27は独立して、水素またはメチルであり;u、xおよびyは独立して、0または1であり;vおよびwは独立して、1から10の整数であり;L
21、L
22、L
23、L
24、L
25、およびL
26は独立して、水素またはフッ素である。
【0097】
重合性組成物の第二成分が液晶相を有する重合性化合物であるとき、液晶分子の配向を制御しながら重合させることによって光学異方体が生成する。この光学異方体は、位相差膜、偏光素子、円偏光素子、楕円偏光素子、反射防止膜、選択反射膜、色補償膜、視野角補償膜などに用いることができる。光学異方体の物性を調整する目的で重合開始剤などの添加物を重合性組成物に添加してもよい。
【0098】
重合性組成物は、第二成分として液晶組成物を含んでもよい。PS−TN、PS−IPS、PS−FFS、PSA−VA、PSA−OCBなどのモード用の液晶表示素子を目的とする場合、この組成物は、化合物(1)を成分Aとして含み、下に示す成分B、CおよびDから選択された化合物をさらに含むことが好ましい。成分Bは、化合物(2)〜(4)である。成分Cは化合物(5)〜(7)である。成分Dは、化合物(8)である。このような組成物を調製するときには、誘電率異方性の大きさなどを考慮して成分B、CおよびDを選択することが好ましい。この組成物は、成分B、CおよびDとは異なる、その他の液晶性化合物を含んでもよい。成分を適切に選択した組成物は、高い上限温度、低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性(すなわち、大きな光学異方性または小さな光学異方性)、大きな誘電率異方性、および適切な弾性定数(すなわち、大きな弾性定数または小さな弾性定数)を有する。
【0099】
重合性組成物は、液晶組成物に化合物(1)を添加することによって調製される。このような組成物において、化合物(1)、すなわち成分Aの添加量は、液晶組成物の重量に基づいて0.05重量%〜20重量%の範囲である。さらに好ましい添加量は、0.1重量%〜10重量%の範囲である。最も好ましい添加量は、0.2重量%〜1重量%の範囲である。化合物(1)とは異なる、その他の重合性化合物の少なくとも1つをさらに添加してもよい。この場合、化合物(1)とその他の重合性化合物の合計の添加量は、上記の範囲内であることが好ましい。その他の重合性化合物を適切に選択することによって、生成する重合体の物性を調整することができる。その他の重合性化合物の例は、先に説明したとおり、アクリレート、メタクリレートなどである。この例には、化合物(M−1)〜(M−12)も含まれる。
【0100】
成分Bは、2つの末端基がアルキルなどである化合物である。成分Bの好ましい例として、化合物(2−1)〜(2−11)、化合物(3−1)〜(3−19)、および化合物(4−1)〜(4−7)を挙げることができる。成分Bの化合物において、R
11およびR
12の定義は項12に記載の式(2)〜(4)と同一である。
【0102】
成分Bは、誘電率異方性の絶対値が小さいので、中性に近い化合物である。化合物(2)は、主として粘度の調整または光学異方性の調整に効果がある。化合物(3)および(4)は、上限温度を高くすることによってネマチック相の温度範囲を広げる効果、または光学異方性の調整に効果がある。
【0103】
成分Bの含有量を増加させると組成物の粘度が小さくなるが、誘電率異方性が小さくなる。そこで、素子のしきい値電圧の要求値を満たす限り、含有量は多いほうが好ましい。したがって、PS−IPS、PSA−VAなどのモード用の組成物を調製する場合には、成分Bの含有量は、液晶組成物の重量に基づいて、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上である。
【0104】
成分Cは、右末端にハロゲンまたはフッ素含有基を有する化合物である。成分Cの好ましい例として、化合物(5−1)〜(5−16)、化合物(6−1)〜(6−113)、化合物(7−1)〜(7−57)を挙げることができる。成分Cの化合物において、R
13およびX
11の定義は、項13に記載の式(5)〜(7)と同一である。
【0111】
成分Cは、誘電率異方性が正であり、熱、光などに対する安定性が非常に優れているので、PS−IPS、PS−FFS、PSA−OCBなどのモード用の組成物を調製する場合に用いられる。成分Cの含有量は、液晶組成物の重量に基づいて1重量%〜99重量%の範囲が適しており、好ましくは10重量%〜97重量%の範囲、さらに好ましくは40重量%〜95重量%の範囲である。成分Cを誘電率異方性が負である組成物に添加する場合、成分Cの含有量は液晶組成物の重量に基づいて30重量%以下が好ましい。成分Cを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。
【0112】
成分Dは、右末端基が−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nである化合物(8)である。成分Dの好ましい例として、化合物(8−1)〜(8−64)を挙げることができる。成分Dの化合物において、R
14およびX
12の定義は、項14に記載の式(8)と同一である。
【0115】
成分Dは、誘電率異方性が正であり、その値が大きいので、PS−TNなどのモード用の組成物を調製する場合に主として用いられる。この成分Dを添加することにより、組成物の誘電率異方性を大きくすることができる。成分Dは、液晶相の温度範囲を広げる、粘度を調整する、または光学異方性を調整する、という効果がある。成分Dは、素子の電圧−透過率曲線の調整にも有用である。
【0116】
PS−TNなどのモード用の組成物を調製する場合には、成分Dの含有量は、液晶組成物の重量に基づいて1重量%〜99重量%の範囲が適しており、好ましくは10重量%〜97重量%の範囲、さらに好ましくは40重量%〜95重量%の範囲である。成分Dを誘電率異方性が負である組成物に添加する場合、成分Dの含有量は液晶組成物の重量に基づいて30重量%以下が好ましい。成分Dを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。
【0117】
重合性組成物の調製は、必要な成分を室温よりも高い温度で溶解させるなどの方法により行われる。用途に応じて、この組成物に添加物を添加してよい。添加物の例は、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤、重合開始剤、重合禁止剤などである。このような添加物は当業者によく知られており、文献に記載されている。
【0118】
光学活性化合物は、液晶分子にらせん構造を誘起して必要なねじれ角を与えることによって逆ねじれを防ぐ、という効果を有する。光学活性化合物を添加することによって、らせんピッチを調整することができる。らせんピッチの温度依存性を調整する目的で2つ以上の光学活性化合物を添加してもよい。光学活性化合物の好ましい例として、下記の化合物(Op−1)〜(Op−18)を挙げることができる。化合物(Op−18)において、環Jは1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニレンであり、R
28は炭素数1〜10のアルキルである。
【0120】
酸化防止剤は、大きな電圧保持率を維持するために有効である。酸化防止剤の好ましい例として、下記の化合物(AO−1)および(AO−2)、IRGANOX 415、IRGANOX 565、IRGANOX 1010、IRGANOX 1035、IRGANOX 3114、およびIRGANOX 1098(商品名:BASF社)を挙げることができる。紫外線吸収剤は、上限温度の低下を防ぐために有効である。紫外線吸収剤の好ましい例は、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾエート誘導体、トリアゾール誘導体などであり、具体例として下記の化合物(AO−3)および(AO−4)、TINUVIN 329、TINUVIN P、TINUVIN 326、TINUVIN 234、TINUVIN 213、TINUVIN 400、TINUVIN 328、TINUVIN 99−2(商品名:BASF社)、および1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)を挙げることができる。立体障害のあるアミンのような光安定剤は、大きな電圧保持率を維持するために好ましい。光安定剤の好ましい例として、下記の化合物(AO−5)および(AO−6)、TINUVIN 144、TINUVIN 765、およびTINUVIN 770DF(商品名:BASF社)を挙げることができる。また、熱安定剤も大きな電圧保持率を維持するために有効であり、好ましい例としてIRGAFOS 168(商品名:BASF社)を挙げることができる。消泡剤は、泡立ちを防ぐために有効である。消泡剤の好ましい例は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどである。
【0122】
化合物(AO−1)において、R
29は炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルコキシ、−COOR
32、または−CH
2CH
2COOR
32であり、ここでR
32は炭素数1〜20のアルキルである。化合物(AO−2)および(AO−5)において、R
30は炭素数1〜20のアルキルである。化合物(AO−5)において、R
31は水素、メチルまたはO
・(酸素ラジカル)であり、環Kおよび環Lは1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニレンであり、xは0、1または2である。
【0123】
4. 液晶複合体
化合物(1)は、高い重合反応性、高い転化率および液晶組成物への高い溶解度を有する。化合物(1)と液晶組成物とを含む重合性組成物を重合させることによって液晶複合体が生成する。化合物(1)は、重合によって液晶組成物の中に重合体を生成する。この重合体は、液晶分子にプレチルトを生じさせる効果がある。重合は、重合性組成物が液晶相を示す温度で行うのが好ましい。重合は、熱、光などによって進行する。好ましい反応は光重合である。光重合は、熱重合が併起するのを防ぐために、100℃以下で行うのが好ましい。電場または磁場を印加した状態で重合させてもよい。
【0124】
化合物(1)の重合反応性および転化率は調整することができる。化合物(1)はラジカル重合に適している。反応温度を最適化することによって、残存する化合物(1)の量を減少させることができる。化合物(1)は、重合開始剤を添加することによって、速やかに重合させることができる。光ラジカル重合開始剤の例は、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)のダロキュアシリーズからTPO、1173および4265であり、イルガキュアシリーズから184、369、500、651、784、819、907、1300、1700、1800、1850、および2959である。
【0125】
光ラジカル重合開始剤の追加例は、4−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2−(4−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン混合物、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール混合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物である。
【0126】
重合性組成物に光ラジカル重合開始剤を添加したあと、電場を印加した状態で紫外線を照射することによって重合を行うことができる。しかし、未反応の重合開始剤または重合開始剤の分解生成物は、素子に焼き付きなどの表示不良を引き起こすかもしれない。これを防ぐために重合開始剤を添加しないまま光重合を行ってもよい。照射する光の好ましい波長は150nm〜500nmの範囲である。より好ましい波長は250nm〜450nmの範囲であり、最も好ましい波長は300nm〜400nmの範囲である。
【0127】
重合性化合物を保管するとき、重合を防止するために重合禁止剤を添加してもよい。重合性化合物は、通常は重合禁止剤を除去しないまま組成物に添加される。重合禁止剤の例は、ヒドロキノン、メチルヒドロキノンのようなヒドロキノン誘導体、4-tert-ブチルカテコール、4-メトキシフェノ−ル、フェノチアジンなどである。
【0128】
5. 液晶表示素子
液晶表示素子における重合体の効果は、次のように解釈される。重合性組成物は、液晶性化合物、重合性化合物などの混合物である。この組成物に電場を印加することによって、液晶分子が電場の方向に配向する。この配向に従って、重合性化合物も配向する。組成物に紫外線を照射して、配向を維持したまま重合性化合物を重合させ、三次元の網目構造を形成させる。電場を除去した場合でも、重合体の配向は維持される。液晶分子は、この重合体の効果によって電場の方向に配向した状態で安定化される。したがって、素子の応答時間が短縮されることになる。
【0129】
重合性組成物の重合は、表示素子の中で行うのが好ましい。一例は次のとおりである。透明電極と配向膜とを備えた二枚のガラス基板を有する表示素子を用意する。化合物(1)、液晶組成物、添加物などを成分とする重合性組成物を調製する。この組成物を表示素子に注入する。この表示素子に電場を印加しながら紫外線を照射して化合物(1)を重合させる。この重合によって液晶複合体が生成する。この方法によって液晶複合体を有する液晶表示素子を容易に作製することができる。この方法では、配向膜のラビング処理を省略してもよい。なお、電場がない状態で液晶分子を安定化させる方法を採用してもよい。
【0130】
重合体の添加量が液晶組成物の重量に基づいて0.1重量%から2重量%の範囲であるとき、PSAモードの液晶表示素子が作製される。PSAモードの素子は、AM(active matrix)、PM(passive matrix)のような駆動方式で駆動させることができる。このような素子は、反射型、透過型、半透過型のいずれのタイプにも適用ができる。重合体の添加量を増やすことによって、高分子分散(polymer dispersed)モードの素子も作製することができる。
[実施例]
【0131】
実施例により本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例によっては制限されない。
【0132】
6. 化合物(1)の実施例
化合物(1)は、実施例1などに示した手順により合成した。合成した化合物は、NMR分析などの方法により同定した。化合物の物性は、下記に記載した方法により測定した。
【0133】
NMR分析
測定装置は、DRX−500(ブルカーバイオスピン(株)社製)を用いた。
1H−NMRの測定では、試料をCDCl
3などの重水素化溶媒に溶解させ、測定は、室温で、500MHz、積算回数16回の条件で行った。テトラメチルシランを内部標準として用いた。
19F−NMRの測定では、CFCl
3を内部標準として用い、積算回数24回で行った。核磁気共鳴スペクトルの説明において、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、quinはクインテット、sexはセクステット、mはマルチプレット、brはブロードであることを意味する。
【0134】
HPLC分析
測定装置は、島津製作所製のProminence(LC−20AD;SPD−20A)を用いた。カラムはワイエムシー製のYMC−Pack ODS−A(長さ150mm、内径4.6mm、粒子径5μm)を用いた。溶出液はアセトニトリルと水を適宜混合して用いた。検出器としてはUV検出器、RI検出器、CORONA検出器などを適宜用いた。UV検出器を用いた場合、検出波長は254nmとした。試料はアセトニトリルに溶解して、0.1重量%の溶液となるように調製し、この溶液1μLを試料室に導入した。記録計としては島津製作所製のC−R7Aplusを用いた。
【0135】
紫外可視分光分析
測定装置は、島津製作所製のPharmaSpec UV−1700用いた。検出波長は190nmから700nmとした。試料はアセトニトリルに溶解して、0.01mmol/Lの溶液となるように調製し、石英セル(光路長1cm)に入れて測定した。
【0136】
測定試料
相構造および転移温度(透明点、融点、重合開始温度など)を測定するときには、化合物そのものを試料として用いた。ネマチック相の上限温度、粘度、光学異方性、誘電率異方性などの物性を測定するときには、化合物と母液晶との混合物を試料として用いた。
【0137】
測定方法
物性の測定は下記の方法で行った。これらの多くは、社団法人電子情報技術産業協会(JEITA;Japan Electronics and Information Technology Industries Association)で審議制定されるJEITA規格(JEITA・ED−2521B)に記載された方法、またはこれを修飾した方法であった。測定に用いたTN素子には、薄膜トランジスター(TFT)を取り付けなかった。
【0138】
(1) 相構造
偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー社FP−52型ホットステージ)に試料を置き、3℃/分の速度で加熱しながら相状態とその変化を偏光顕微鏡で観察し、相の種類を特定した。
【0139】
(2) 転移温度(℃)
パーキンエルマー社製の走査熱量計、Diamond DSCシステムまたはエスエスアイ・ナノテクノロジー社製の高感度示差走査熱量計、X−DSC7000を用いて測定した。試料は、3℃/分の速度で昇降温し、試料の相変化に伴う吸熱ピークまたは発熱ピークの開始点を外挿により求め、転移温度を決定した。化合物の融点、重合開始温度もこの装置を使って測定した。化合物が固体からスメクチック相、ネマチック相などの液晶相に転移する温度を「液晶相の下限温度」と略すことがある。化合物が液晶相から液体に転移する温度を「透明点」と略すことがある。
【0140】
結晶はCと表した。結晶の種類の区別がつく場合は、それぞれをC
1、C
2のように表した。スメクチック相はS、ネマチック相はNと表した。スメクチック相の中で、スメクチックA相、スメクチックB相、スメクチックC相、またはスメクチックF相の区別がつく場合は、それぞれS
A、S
B、S
C、またはS
Fと表した。液体(アイソトロピック)はIと表した。転移温度は、例えば、「C 50.0 N 100.0 I」のように表記した。これは、結晶からネマチック相への転移温度が50.0℃であり、ネマチック相から液体への転移温度が100.0℃であることを示す。
【0141】
(3) ネマチック相の上限温度(T
NIまたはNI;℃)
偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度を測定した。ネマチック相の上限温度を「上限温度」と略すことがある。試料が化合物と母液晶との混合物であるときは、T
NIの記号で示した。試料が化合物と成分B、C、D、またはEとの混合物であるときは、NIの記号で示した。
【0142】
(4) ネマチック相の下限温度(T
C;℃)
ネマチック相を有する試料を0℃、−10℃、−20℃、−30℃、および−40℃のフリーザー中に10日間保管したあと、液晶相を観察した。例えば、試料が−20℃ではネマチック相のままであり、−30℃では結晶またはスメクチック相に変化したとき、T
Cを≦−20℃と記載した。ネマチック相の下限温度を「下限温度」と略すことがある。
【0143】
(5) 粘度(バルク粘度;η;20℃で測定;mPa・s)
東京計器株式会社製のE型回転粘度計を用いて測定した。
【0144】
(6) 光学異方性(屈折率異方性;25℃で測定;Δn)
測定は、波長589nmの光を用い、接眼鏡に偏光板を取り付けたアッベ屈折計により行なった。主プリズムの表面を一方向にラビングしたあと、試料を主プリズムに滴下した。屈折率(n‖)は偏光の方向がラビングの方向と平行であるときに測定した。屈折率(n⊥)は偏光の方向がラビングの方向と垂直であるときに測定した。光学異方性(Δn)の値は、Δn=n‖−n⊥、の式から計算した。
【0145】
(7) 比抵抗(ρ;25℃で測定;Ωcm)
電極を備えた容器に試料1.0mLを注入した。この容器に直流電圧(10V)を印加し、10秒後の直流電流を測定した。比抵抗は次の式から算出した。(比抵抗)={(電圧)×(容器の電気容量)}/{(直流電流)×(真空の誘電率)}。
【0146】
(8) 電圧保持率(VHR−1;25℃で測定;%)
測定に用いたTN素子はポリイミド配向膜を有し、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)は5μmであった。この素子は試料を入れたあと紫外線で硬化する接着剤で密閉した。この素子にパルス電圧(5Vで60マイクロ秒)を印加して充電した。減衰する電圧を高速電圧計で16.7ミリ秒のあいだ測定し、単位周期における電圧曲線と横軸との間の面積Aを求めた。面積Bは減衰しなかったときの面積であった。電圧保持率は面積Bに対する面積Aの百分率で表した。
【0147】
(9) 電圧保持率(VHR−2;80℃で測定;%)
25℃の代わりに、80℃で測定した以外は、上記と同じ手順で電圧保持率を測定した。得られた結果をVHR−2の記号で示した
【0148】
誘電率異方性が正の試料と負の試料とでは、物性の測定法が異なることがある。誘電率異方性が正であるときの測定法を、項(10)〜(14)に記載した。
【0149】
(10) 粘度(回転粘度;γ1;25℃で測定;mPa・s)
測定は、M. Imai et al., Molecular Crystals and Liquid Crystals, Vol. 259, 37 (1995) に記載された方法に従った。ツイスト角が0度であり、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5μmであるTN素子に試料を入れた。この素子に16Vから19.5Vの範囲で0.5V毎に段階的に印加した。0.2秒の無印加のあと、ただ1つの矩形波(矩形パルス;0.2秒)と無印加(2秒)の条件で印加を繰り返した。この印加によって発生した過渡電流(transient current)のピーク電流(peak current)とピーク時間(peak time)を測定した。これらの測定値とM.Imaiらの論文、40頁の計算式(8)とから回転粘度の値を得た。この計算で必要な誘電率異方性の値は、この回転粘度を測定した素子を用い、下に記載した方法で求めた。
【0150】
(11) 誘電率異方性(Δε;25℃で測定)
2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が9μmであり、そしてツイスト角が80度であるTN素子に試料を入れた。この素子にサイン波(10V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。この素子にサイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
【0151】
(12) 弾性定数(K;25℃で測定;pN)
測定には横河・ヒューレットパッカード株式会社製のHP4284A型LCRメータを用いた。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmである水平配向素子に試料を入れた。この素子に0ボルトから20ボルト電荷を印加し、静電容量および印加電圧を測定した。測定した静電容量(C)と印加電圧(V)の値を「液晶デバイスハンドブックク」(日刊工業新聞社)、75頁にある式(2.98)、式(2.101)を用いてフィッティングし、式(2.99)からK
11およびK
33の値を得た。次に171頁にある式(3.18)に、先ほど求めたK
11およびK
33の値を用いてK
22を算出した。弾性定数Kは、このようにして求めたK
11、K
22およびK
33の平均値で表した。
(13) しきい値電圧(Vth;25℃で測定;V)
測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が0.45/Δn(μm)であり、ツイスト角が80度であるノーマリーホワイトモード(normally white mode)のTN素子に試料を入れた。この素子に印加する電圧(32Hz、矩形波)は0Vから10Vまで0.02Vずつ段階的に増加させた。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%である電圧−透過率曲線を作成した。しきい値電圧は透過率が90%になったときの電圧で表した。
【0152】
(14) 応答時間(τ;25℃で測定;ms)
測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。ローパス・フィルター(Low-pass filter)は5kHzに設定した。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5.0μmであり、ツイスト角が80度であるノーマリーホワイトモード(normally white mode)のTN素子に試料を入れた。この素子に矩形波(60Hz、5V、0.5秒)を印加した。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%であるとみなした。立ち上がり時間(τr:rise time;ミリ秒)は、透過率が90%から10%に変化するのに要した時間である。立ち下がり時間(τf:fall time;ミリ秒)は透過率10%から90%に変化するのに要した時間である。応答時間は、このようにして求めた立ち上がり時間と立ち下がり時間との和で表した。
【実施例1】
【0153】
化合物(1−3−89)の合成
【0154】
第1工程:
4−ブロモフェノール(T−1)(50.0g、289.01mmol;東京化成工業株式会社)およびジイソプロピルエチルアミン(56.03g、433.5mmol)のトルエン(250ml)溶液を氷冷し、クロロメチルメチルエーテル(34.9g、433.51mmol)を滴下した。3時間撹拌した後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)へ注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を水(300ml)および飽和食塩水(200ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/ヘプタン=2/1(容積比))によって精製し、化合物(T−2)(57.6g、265.1mol、91.7%)を得た。
【0155】
第2工程:
第1工程で得られた化合物(T−2)(57.6g、265.1)のTHF(290ml)溶液を−40℃に冷却し、n−BuLi(1.59M、200.3ml、318.4mmol)を滴下した。−40℃にて2時間撹拌したのち、トリメトキシホウ素(35.85g、344.97mmol)を滴下した。室温にて8時間撹拌し、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(300ml)へ注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を水(300ml)および飽和食塩水(200ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮することによって、化合物(T−3)(32.7g、179.69mol、67.7%)を得た。
【0156】
第3工程:
2,5−ジブロモヒドロキノン(T−4)(25.0g、93.32mmol;和光純薬株式会社)および水酸化ナトリウム(8.21g、205.3mmol)を1,3−ジオキサン(250ml)および水(250ml)の混合溶媒に溶解し、氷冷した。この溶液に、塩化クロチル(8.45g、93.3mmol)を滴下した。氷冷下にて1時間撹拌したのち、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(300ml)へ注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を水(300ml)および飽和食塩水(200ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/酢酸エチル=10/1(容積比))にて精製することによって、化合物(T−5)(12.1g、37.6mmol、40.3%)を得た。
【0157】
第4工程:
第3工程で得られた化合物(T−5)(12.1g、37.6mmol)、ジイソプロピルエチルアミン、7.28g、56.37mmol)、トルエン(60ml)、およびクロロメチルメチルエーテル(4.54g、56.37mmol)を用い、第1工程と同様の操作を行なうことによって、化合物(T−6)(7.8g、21.3mmol、56.7%)を得た。
【0158】
第5工程:
第2工程で得られた化合物(T−3)(9.3g、51.1mmol)、第4工程で得られた化合物(T−6)(7.8g、21.3mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(0.0754g、0.11mmol)、炭酸カリウム(8.83g、63.93mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)(1.37g、4.26mmol)、トルエン(78ml)、イソプロパノール(78ml)、および水(78ml)を混合し、8時間加熱還流した。反応混合物を室温まで放冷したのち濾過を行ない、濾液を水(100ml)および飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/酢酸エチル=9/1(容積比))によって精製し、化合物(T−7)(4.2g、8.74mmol、41.0%)を得た。
【0159】
第6工程:
第5工程で得られた化合物(T−7)(4.2g、8.74mmol)のTHF(21ml)溶液に、濃塩酸(13.11ml、157.3mmol)を加え、70℃にて3時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷したのち、水(100ml)に注ぎ、酢酸エチル(50ml)にて抽出した。抽出液を水(100ml)、飽和重曹水(50ml)、水(100ml)、および飽和食塩水(50ml)にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮することによって、化合物(T−8)(3.0g、8.61mmol、98.5%)を得た。
【0160】
第7工程:
第6工程で得られた化合物(T−8)(3.0g、8.61mmol)、メタクリル酸(2.44g、28.4mmol)、およびN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP;0.79g、6.46mmol)をジクロロメタン(30ml)に溶解し、氷冷した。ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC;6.22g、30.14mmol)を固体のまま少しずつ添加したのち、室温にて8時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液をカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/ヘプタン=2/1(容積比))にて精製し、さらに再結晶(トルエン/酢酸エチル=10/1(容積比))することによって、化合物(1−3−89)(0.2g、0.36mmol、4.2%)を得た。
【0161】
融点:114.1℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.47(d,2H),7.16(dd,5H),6.99(s,1H),6.37(s,2H),6.17(s,1H),5.80−5.62(m,5H),4.63−4.48(m,2H),2.08(s,6H),1.92(s,3H),1.71(d,3H).
【実施例2】
【0162】
化合物(1−3−58)の合成
【0163】
第1工程:
2,5−ジブロモヒドロキノン(T−4)(9.55g、35.66mmol)、水酸化ナトリウム(7.1g、78.45mmol)、1,3−ジオキサン(100ml)、水(100ml)、および塩化クロチル(3.14g、78.45mmol)を用い、実施例1の第3工程と同様の操作を行なうことによって、化合物(T−9)(12.1g、32.17mmol、90.2%)を得た。
【0164】
第2工程:
実施例1の第2工程で得られた化合物(T−3)(12.88g、70.78mmol)、第1工程で得られた化合物(T−9)(12.1g、32.17mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(0.11g、0.16mmol)、リン酸三ナトリウム12水和物(39.69g、96.52mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)(2.07g、6.43mmol)、トルエン(120ml)、イソプロパノール(120ml)、および水(120ml)を用い、実施例1の第5工程と同様の操作を行なうことによって、化合物(T−10)(9.1g、18.55mmol、57.7%)を得た。
【0165】
第3工程:
第2工程で得られた化合物(T−10)(4.1g、8.36mmol)、THF(20ml)、および濃塩酸(9.19ml、110.3mmol)を用い、実施例1の第6工程と同様の操作を行なうことによって、化合物(T−11)(3.2g、7.95mmol、95.1%)を得た。
【0166】
第4工程:
第3工程で得られた化合物(T−11)(3.2g、7.95mmol)、メタクリル酸(1.37g、15.9mmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP;0.19g、1.59mmol)、トルエン(30ml)、およびジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC;3.44g、16.7mmol)を用い、実施例1の第7工程と同様の操作を行なうことによって、化合物(1−3−58)(2.9g、5.38mmol、67.7%)を得た。
【0167】
融点:122.7℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.61(d,4H),7.17(d,4H),6.98(s,2H),6.38(s,2H),5.78−5.60(m,6H),4.40(d,4H),2.09(s,6H),1.70(d,6H).
【実施例3】
【0168】
化合物(1−3−21)の合成
【0169】
第1工程:
実施例1の第1工程で得られた化合物(T−2)(50g、230mmol)、THF(250ml、n−BuLi(1.59M、173.8ml、276.4mmol)、および2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(T−12)(51.4g、276.4mmol)を用い、実施例1の第2工程と同様の操作を行なうことによって、化合物(T−13)(50.3g、182.9mmol、79.5%)を得た。
【0170】
第2工程:
2,5−ジクロロフェノール(T−14)(25.0g、153.37mmol;東京化成株式会社)、臭化ベンジル(28.85g、168.71mmol)、リン酸カリウム(48.83g、230.06mmol)、およびDMF(125ml)を混合し、50℃にて8時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷したのち濾過を行ない、濾液を水にあけてトルエン(100ml)にて抽出した。抽出層を水(100ml)および飽和食塩水(50ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/ヘプタン=2/1(容積比))にて精製することによって、化合物(T−15)(36.2g、142.87mmol、93.1%)を得た。
【0171】
第3工程:
第1工程で得られた化合物(T−13)(22.96g、86.91mmol)、第2工程で得られた化合物(T−15)(10.0g、39.51mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(0.14g、0.20mmol)、リン酸三ナトリウム12水和物(45.05g、118.52mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)(5.09g、15.80mmol)、トルエン(50ml)、イソプロパノール(50ml)、および水(50ml)を用い、実施例1の第5工程と同様の操作を行なうことによって、化合物(T−16)(10.2g、22.32mmol、56.5%)を得た。
【0172】
第4工程:
第3工程で得られた化合物(T−16)(10.2g、22.32mmol)をイソプロパノール(100ml)へ溶解したのち、5%パラジウム/炭素(0.51g)を加え、水素雰囲気下にて24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮したのち、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/酢酸エチル=5/1(容積比))にて精製することによって、化合物(T−17)(7.2g、19.63mmol、87.9%)を得た。
【0173】
第5工程:
第4工程で得られた化合物(T−17)(2.2g、6.00mmol)、チグリン酸(0.66g、6.60mmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)(0.15g、1.23mmol)、ジクロロメタン(20ml)、およびジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(1.36g、6.59mmol)を用い、実施例1の第7工程と同様の操作を行なうことによって、化合物(T−18)(2.65g、5.91mmol、98.4%)を得た。
【0174】
第6工程:
第5工程で得られた化合物(T−18)(2.60g、5.80mmol)をジクロロメタン(25ml)に溶解し、氷冷した。この溶液に、トリメチルシリルブロミド(8.87g、57.97mmol)を滴下したのち、室温にて5時間撹拌した。反応混合物を水(20ml)へ注ぎ、酢酸エチル(40ml))にて抽出した。抽出液を水(50ml)および飽和食塩水(20ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮することによって、化合物(T−19)(1.8g、4.99mmol、86.2%)を得た。
【0175】
第7工程:
第6工程で得られた化合物(T−19)(1.8g、4.99mmol)、メタクリル酸(0.94g、10.92mmol)、およびN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)(0.24g、1.96mmol)、ジクロロメタン(18ml)、およびジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC;2.37g、11.49mmol)を用い、実施例1の第7工程と同様の操作を行なうことによって、化合物(1−3−21)(1.4g、2.81mmol、56.2%)を得た。
【0176】
融点:119.4℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.53−7.47(m,4H),7.38(s,1H),7.20(d,2H),7.15(d,2H),6.96(q,1H),6.37(d,2H),5.78(s,2H),2.08(s,6H),1.82(d,6H).
【実施例4】
【0177】
化合物(1−3−15)
【0178】
第1工程:
3−フルオロ−4−ヨード−ブロモベンゼン(T−20)(300g、997mmol;東京化成株式会社)、水酸化カリウム(112g、1.996mol)、およびDMF(800ml)を混合したのち氷冷した。この溶液の中へ氷冷下にて2,2,2−トリフルオロエタノール(200g、1.992mmol)を滴下したのち反応液をゆっくりと昇温し、60℃にて5時間撹拌した。反応液を室温まで放冷したのち、反応液を水(800ml)にあけてヘプタン(500ml)にて抽出した。抽出層を水(500ml)および飽和食塩水(300ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮することによって、化合物(T−21)(270g、708.8mmol、71.1%)を得た。
【0179】
第2工程:
化合物(T−22)(179.7g、784.5mmol)、ビスピナコラートジボラン(239.0g、941.4mmol)、酢酸カリウム(92.4g、941.4mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロロパラジウム(II)(10.0g、13.7mmol)、および1,3−ジオキサン(1000ml)を混合し、90℃にて4時間撹拌した。反応液を室温まで放冷したのち、反応液を水にあけてトルエン(800ml)にて抽出した。抽出層を水(1000ml)および飽和食塩水(500ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘプタン)にて精製することによって、化合物(T−23)(182g、659mmol、84.1%)を得た。
【0180】
第3工程:
第1工程で得られた化合物(T−21)(104.6g、274.6mmol)、第2工程で得られた化合物(T−23)(182g、659mmol)、炭酸カリウム(141.0g、1.02mol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)(27.0g、83.7mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロロパラジウム(II)(10.0g、13.7mmol)、水(1000ml)、およびエタノール(100ml)を混合し、85℃にて4時間撹拌した。反応液を室温まで放冷したのち、反応液を水にあけてトルエン(800ml)にて抽出した。抽出層を水(1000ml)および飽和食塩水(500ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をヘプタンにて洗浄することによって、化合物(T−24)(97.1g、205.5mmol、74.8%)を得た。
【0181】
第4工程:
第3工程で得られた化合物(T−24)(30.0g、63.5mmol)をTHF(200ml)へ溶解したのち、−70℃以下へ冷却した。この溶液の中へリチウムジイソプロピルアミド(2M、34.9ml、69.8mmol)を滴下したのち、−70℃以下にて2時間撹拌した。反応液を水にあけてトルエン(200ml)にて抽出した。抽出層を水(200ml)および飽和食塩水(100ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をヘプタンにて洗浄することによって、化合物(T−25)(23.5g、51.9mmol、81.7%)を得た。
【0182】
第5工程:
第4工程で得られた化合物(T−25)(5.0g、11.0mmol)、濃塩酸(8ml、96mmol)、THF(50ml)、およびアセトン(20ml)を混合したのち、60℃にて2時間撹拌した。室温まで放冷した反応液を濃縮し、水(300ml)を加えた。析出した沈殿物を濾別したのち水で洗浄することによって、化合物(T−26)(3.74g、10.9mmol、99.1%)を得た。
【0183】
第6工程:
第5工程で得られた化合物(T−26)(3.74g、10.9mmol)にトルエン(50ml)を加えて加熱還流したのち、室温まで放冷した。この溶液の中へ2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)(50mg)、メタクリル酸無水物(4.1g、26.6mmol)、およびDMF(50ml)を加えた。得られた溶液を、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)(0.24g、2.2mmol)、炭酸カリウム(5.46g、39.5mmol)、およびトルエン(50ml)の混合物の中へ90℃を保ちながら滴下したのち、3時間加熱還流した。反応液を室温まで放冷したのち濾過を行ない、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン/ヘプタン=1/3(容積比))、および再結晶(ヘプタン)にて精製することによって、化合物(1−3−15)(4.1g、86mmol、78.9%)を得た。
【0184】
融点:141.0℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.64−7.58(m,4H),7.45(d,1H),7.36(dd,1H),7.26−7.19(m,5H),6.38(d,2H),6.06(dd,1H),5.79−5.78(m,2H),2.09(d,6H).
【実施例5】
【0185】
化合物(1−3−26)
【0186】
第1工程:
水素化ナトリウム(60%、21.9g、547mmol)をDMF(800ml)へ加えたのち、ベンジルアルコール(59.3g、548.4mmol)を加え、90℃にて30分間撹拌した。室温まで放冷した反応液の中へ、3−フルオロ−4−ヨード−ブロモベンゼン(T−20)(150.0g、498.5mmol;東京化成株式会社)を滴下したのち、90℃にて10時間撹拌した。反応液を室温まで放冷したのち、減圧下にて濃縮した。水(800ml)を残渣へ80℃にて滴下したのち、0℃に冷却した。析出した固体を濾別したのち水にて洗浄し、イソプロパノール(450ml)およびトルエン(25ml)から再結晶することによって、化合物(T−27)(125g、321.3mmol、64.4%)を得た。
【0187】
第2工程:
第1工程で得られた化合物(T−27)(15.0g、99.2mmol)、化合物(T−28)(15.0g、77.3mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.5g、1.3mmol)、炭酸カリウム(16.0g、115.7mmol)、DMF(300ml)、エタノール(200ml)、および水(100ml)を混合し、90℃にて12時間撹拌した。反応液に水(400ml)を加えたのち室温まで放冷し、析出した固体を水にて洗浄した。得られた固体にトルエン(300ml)を加えて1時間加熱還流したのち、室温まで放冷し、シリカゲル(20g)を加えて10分間撹拌した。この混合物をシリカゲル(100g)に通して濾過を行ない、濾液を減圧下にて濃縮し、約100mlとなったところでヘプタン(100ml)を加えた。析出した固体をヘプタンにて洗浄することで、化合物(T−29)(15.1g、31.2mmol、40.4%)を得た。
【0188】
第3工程:
第2工程で得られた化合物(T−29)(15.1g、31.2mmol)をTHF(150ml)へ溶解したのち、5%パラジウム/炭素(0.5g)を加え、水素雰囲気下にて12時間撹拌した。反応液を濾過したのち、濾液を濃縮し、残渣にトルエン(100ml)およびヘプタン(300ml)を加えた。析出した固体をヘプタンにて洗浄することで、化合物(T−30)(12.1g、30.7mmol、98.4%)を得た。
【0189】
第4工程:
第3工程で得られた化合物(T−30)(3.5g、9mmol)、2−メチル−2−プロペニルクロリド(0.98g、10.8mmol)、炭酸カリウム(1.85g、13.4mmol)、およびDMF(25ml)を混合し、75℃にて12時間撹拌した。室温まで放冷した反応液へトルエン(50ml)を加えたのち濾過を行なった。濾液を減圧下にて濃縮したのち、残渣をメタノール(60ml)および水(100ml)から再結晶することで、化合物(T−31)(3.9g、8.8mmol、98%)を得た。
【0190】
第5工程:
第4工程で得られた化合物(T−31)(3.9g、8.8mmol)、濃塩酸(10ml、120mmol)、THF(150ml)、およびアセトン(30ml)を用い、実施例4の第5工程と同様の操作を行なうことによって、化合物(T−32)(2.9g、8.8mmol、100%)を得た。
【0191】
第6工程:
第5工程にて得られた化合物(T−32)(2.9g、8.8mmol)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)(50mg)、メタクリル酸無水物(3.33g、21.6mmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)(0.24g、1.96mmol)、炭酸カリウム(7.45g、54.0mmol)、DMF(50ml)、およびトルエン(100ml)を用い、実施例4の第6工程と同様の操作を行なうことによって、化合物(1−3−26)(3.3g、7.1mmol、80.6%)を得た。
【0192】
融点:116.1℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.64−7.61(m,4H),7.41(d,1H),7.25−7.15(m,6H),6.38(d,2H),5.79−5.77(m,2H),5.04(s,1H),4.95(s,1H),4.50(s,2H),2.10(s,6H),1.78(s,3H).
【実施例6】
【0193】
実施例1から5に示した手法により、対応した出発原料を用いて様々な化合物を合成し、それが目的とする化合物であることを確認した。
【0194】
化合物(1−3−25)
【0195】
融点:93.04℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.64(d,2H),7.56−7.44(m,4H),7.40(s,1H),7.21(d,2H),7.16(d,2H),6.37(d,2H),6.24(s,1H),5.78(d,2H),5.64(s,1H),2.31(q,2H),2.09(s,3H),2.08(s,3H),1.04(s,3H).
【0196】
化合物(1−3−23)
【0197】
融点:119.47℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.53−7.47(m,4H),7.38(s,1H),7.20(d,2H),7.15(d,2H),6.38(d,2H),6.15(q,1H),5.78(s,2H),2.08(s,6H),1.92(s,3H),1.90(s,3H).
【0198】
化合物(1−3−19)
【0199】
融点:145.80℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.53−7.47(m,4H),7.38(s,1H),7.20(d,2H),7.16(d,2H),7.07(m,1H),6.37(s,2H),5.93(d,1H),5.78(s,2H),2.17(s,6H),2.05(s,6H),1.91(d,3H).
【0200】
化合物(1−3−18)
【0201】
融点:134.23℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(dd,2H),7.47(d,2H),7.27(d,1H),7.24(d,1H),7.22(d,2H),7.18(d,2H),7.07(m,1H),6.37(s,2H),5.93(d,1H),5.78(s,2H),2.17(s,6H),2.05(s,6H),1.91(d,3H).
【0202】
化合物(1−3−27)
【0203】
融点:155.76℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.53−7.47(m,4H),7.36(s,1H),7.20(d,2H),7.17(d,2H),6.37(d,2H),5.80(s,1H),5.77(s,2H),2.24(s,3H),2.21(d,6H),1.98(s,3H).
【0204】
化合物(1−3−28)
【0205】
融点:115.11℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.53−7.47(m,4H),7.36(s,1H),7.20(d,2H),7.17(d,2H),7.03(dd,1H),6.37(d,2H),5.86(d,1H),5.77(s,2H),2.51(q,1H),2.08(d,6H),1.08(d,6H).
【0206】
化合物(1−3−61)
【0207】
融点:188.64℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.48(d,4H),7.25(d,2H),7.15(d,4H),6.95(q,2H),6.36(s,2H),5.77(s,2H),2.06(s,6H),1.81(d,12H).
【0208】
化合物(1−3−29)
【0209】
融点:115.17℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.50(d,2H),7.16(d,4H),7.05(s,1H),6.98(s,1H),6.93(q,1H),6.37(s,2H),5.77(d,2H),3.84(s,3H),2.08(s,6H),1.81(m,6H).
【0210】
化合物(1−3−30)
【0211】
融点:176.22℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.50(d,2H),7.16(d,4H),7.05(s,1H),6.98(s,1H),6.93(q,1H),6.37(s,2H),5.78(d,3H),3.83(s,3H),2.10(s,3H),2.08(s,6H),1.91(s,3H).
【0212】
化合物(1−3−39)
【0213】
融点:124.28℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.62(d,2H),7.48(d,2H),7.16(d,4H),7.13(s,1H),6.97(s,1H),6.93(q,1H),6.37(s,2H),5.77(s,2H),3.98(t,2H),2.08(s,6H),1.82(s,3H),1.80(d,3H),1.72(m,2H),1.42(m,2H),0.92(t,3H).
【0214】
化合物(1−3−40)
【0215】
融点:102.71℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.62(d,2H),7.49(d,2H),7.17(d,2H),7.16(d,2H),7.12(s,1H),6.97(s,1H),6.37(s,2H),5.77(s,3H),3.98(t,2H),2.10(s,3H),2.08(s,6H),1.91(s,3H),1.72(m,2H),1.42(m,2H),0.92(t,3H).
【0216】
化合物(1−3−169)
【0217】
融点:114.70℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.53−7.47(m,4H),7.37(s,1H),7.18(d,2H),7.14(d,4H),6.96(q,1H),1.97(s,6H),1.90(d,6H),1.83(m,6H).
【0218】
化合物(1−3−172)
【0219】
融点:124.23℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.53−7.47(m,4H),7.38(s,1H),7.20(d,3H),7.16(d,3H),7.06(m,1H),6.08(d,2H),5.93(d,1H),1.99(d,6H),1.91(d,3H).
【0220】
化合物(1−3−173)
【0221】
融点:165.29℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.47(d,2H),7.22(m,3H),7.16(m,4H),7.03(m,1H),6.96(s,1H),6.07(d,2H),5.90(d,1H),3.96(t,2H),1.98(d,6H),1.90(d,3H),1.72(m,2H),1.43(m,2H),0.92(t,3H).
【0222】
化合物(1−3−170)
【0223】
融点:94.27℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.64(d,2H),7.56−7.44(m,4H),7.40(s,1H),7.21(d,2H),7.16(d,2H),6.40(d,2H),6.24(s,1H),5.75(d,2H),5.64(s,1H),2.47(m,4H),2.31(q,2H),1.18(s,6H),1.04(t,3H).
【0224】
化合物(1−3−174)
【0225】
融点:161.38℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.53−7.47(m,4H),7.35(s,1H),7.18(d,2H),7.14(d,2H),5.94(s,2H),5.80(s,1H),2,25(s,6H),2.11(s,3H),2.00(s,6H),1.92(s,3H).
【0226】
化合物(1−3−175)
【0227】
融点:141.55℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.63(d,2H),7.53−7.47(m,4H),7.38(s,1H),7.20(d,2H),7.17(d,2H),7.04(dd,1H),6.01(d,2H),5.85(d,1H),2.56(m,2H),2.47(m,1H),1.14(d,12H),1.08(d,6H).
【0228】
化合物(1−3−171)
【0229】
融点:93.77℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.53(m,4H),7.36(d,1H),7.19(d,1H),7.13(s,1H),6.97(m,4H),5.94−5.62(m,6H),4.51(s,6H),1.78(d,6H),1.72(d,3H).
【0230】
化合物(1−4−11)
【0231】
融点:103.41℃
1H−NMR(CDCl
3;δppm):7.54(d,2H),7.32(d,1H),7.16(d,2H),6.79(d,1H),6.76(d,1H),6.37(td,2H),5.77(td,2H),5.39(tt,1H),4.50(d,2H),2.08(m,6H),1.74(s,3H),1.67(s,3H).
【0232】
実施例1〜6に記載された実験操作と「2. 合成法」とを参照することによって、以下に示す化合物(1−2−1)〜(1−2−49)、化合物(1−3−1)〜(1−3−182)、化合物(1−4−1)〜(1−4−37)、および化合物(1−7−1)〜(1−7−14)を合成することが可能である。
【0233】
【0234】
【0235】
【0236】
【0237】
【0238】
【0239】
【0240】
【0241】
【0242】
【0243】
【0244】
【0245】
【0246】
【0247】
【0248】
【0249】
【0250】
【0251】
(比較化合物の合成)
比較化合物(R−1)、[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジイル ビス(2−メタクリレート)の合成を下記の反応式に従って合成を行い、比較化合物(R−1)の無色結晶を得た。
【0252】
1H−NMR(DMSO−d;δ ppm):7.24(d,4H),6.96(d,4H),6.41(d,2H),6.26(d,2H),1.98(s,6H).
【0253】
比較化合物(R−1)の物性は、次の通りであった。融点:150.0℃.
【0254】
[比較例1]
(液晶組成物への溶解度の比較)
液晶組成物Aに化合物(1−3−89)を0.3重量%の割合で添加し、50℃で30分間加熱した。得られた溶液を室温で2日間放置した。その後、結晶が析出したか否かを目視により観察した。一方、比較化合物(R−1)についても同様な方法で観察した。表1に結果を示す。表2中の記号において“○”は結晶析出しなかったことを、“×”は結晶が析出したことを示す。表2から、本発明の重合性化合物は、液晶組成物Aへの溶解度が良好であることが分かる。なお、液晶組成物Aの成分とその割合は以下のとおりであった。
【0255】
【0256】
表1.液晶組成物への溶解度の比較
【0257】
7. 重合性組成物の実施例
実施例における化合物は、下記の表2の定義に基づいて記号により表した。表2において、1,4−シクロヘキシレンに関する立体配置はトランスである。実施例において記号の後にあるかっこ内の番号は化合物の番号に対応する。(−)の記号はその他の液晶性化合物を意味する。液晶性化合物の含有量(百分率)は、液晶組成物に基づいた重量百分率(重量%)である。最後に、重合性組成物の物性値をまとめた。物性は、先に記載した方法にしたがって測定し、測定値を(外挿することなく)そのまま記載した。
【0258】
【実施例7】
【0259】
3−HB−O2 (2−5) 10%
5−HB−CL (5−2) 13%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 7%
3−PyB(F)−F (5−15) 10%
5−PyB(F)−F (5−15) 10%
3−PyBB−F (6−80) 10%
4−PyBB−F (6−80) 8%
5−PyBB−F (6−80) 10%
5−HBB(F)B−2 (4−5) 10%
5−HBB(F)B−3 (4−5) 12%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−58)を0.15重量%の割合で添加した。
NI=101.2℃;Δn=0.191;Δε=7.8;η=39.8mPa・s.
【実施例8】
【0260】
2−HB−C (8−1) 5%
3−HB−C (8−1) 12%
3−HB−O2 (2−5) 13%
2−BTB−1 (2−10) 3%
3−HHB−F (6−1) 4%
3−HHB−1 (3−1) 10%
3−HHB−O1 (3−1) 5%
3−HHB−3 (3−1) 14%
3−HHEB−F (6−10) 4%
5−HHEB−F (6−10) 4%
2−HHB(F)−F (6−2) 7%
3−HHB(F)−F (6−2) 7%
5−HHB(F)−F (6−2) 7%
3−HHB(F,F)−F (6−3) 5%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−89)を0.3重量%の割合で添加した。
NI=103.3℃;Δn=0.101;Δε=4.6;η=18.5mPa・s.
【実施例9】
【0261】
7−HB(F,F)−F (5−4) 3%
3−HB−O2 (2−5) 7%
2−HHB(F)−F (6−2) 10%
3−HHB(F)−F (6−2) 10%
5−HHB(F)−F (6−2) 10%
2−HBB(F)−F (6−23) 7%
3−HBB(F)−F (6−23) 9%
5−HBB(F)−F (6−23) 16%
2−HBB−F (6−22) 4%
3−HBB−F (6−22) 4%
5−HBB−F (6−22) 5%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 5%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 10%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−13)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=86.7℃;Δn=0.115;Δε=5.7;η=24.7mPa・s.
【実施例10】
【0262】
5−HB−CL (5−2) 16%
3−HH−4 (2−1) 10%
3−HH−5 (2−1) 4%
3−HHB−F (6−1) 4%
3−HHB−CL (6−1) 3%
4−HHB−CL (6−1) 4%
3−HHB(F)−F (6−2) 10%
4−HHB(F)−F (6−2) 11%
5−HHB(F)−F (6−2) 9%
7−HHB(F)−F (6−2) 8%
5−HBB(F)−F (6−23) 4%
1O1−HBBH−5 (4−1) 3%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 2%
4−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
5−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
3−HH2BB(F,F)−F (7−15) 3%
4−HH2BB(F,F)−F (7−15) 3%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−15)を0.3重量%の割合で添加した。
NI=115.7℃;Δn=0.092;Δε=3.9;η=20.1mPa・s.
【実施例11】
【0263】
3−HHB(F,F)−F (6−3) 11%
3−H2HB(F,F)−F (6−15) 8%
4−H2HB(F,F)−F (6−15) 8%
5−H2HB(F,F)−F (6−15) 8%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 21%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 20%
3−H2BB(F,F)−F (6−27) 10%
5−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
5−HHEBB−F (7−17) 2%
3−HH2BB(F,F)−F (7−15) 3%
1O1−HBBH−4 (4−1) 2%
1O1−HBBH−5 (4−1) 4%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−17)を0.3重量%の割合で添加した。
NI=94.5℃;Δn=0.114;Δε=9.1;η=34.3mPa・s.
【実施例12】
【0264】
5−HB−CL (5−2) 9%
3−HH−4 (2−1) 8%
3−HHB−1 (3−1) 7%
3−HHB(F,F)−F (6−3) 8%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 20%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 15%
3−HHEB(F,F)−F (6−12) 10%
4−HHEB(F,F)−F (6−12) 3%
5−HHEB(F,F)−F (6−12) 3%
2−HBEB(F,F)−F (6−39) 3%
3−HBEB(F,F)−F (6−39) 5%
5−HBEB(F,F)−F (6−39) 3%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 6%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−19)を0.3重量%の割合で添加した。
NI=83.4℃;Δn=0.104;Δε=8.6;η=22.9mPa・s.
【実施例13】
【0265】
3−HH−4 (2−1) 4%
3−HHB−1 (3−1) 2%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 33%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 30%
3−H2HB(F,F)−F (6−15) 10%
4−H2HB(F,F)−F (6−15) 10%
5−H2HB(F,F)−F (6−15) 8%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−21)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=66.7℃;Δn=0.105;Δε=8.5;η=29.6mPa・s.
【実施例14】
【0266】
5−HB−CL (5−2) 3%
7−HB(F)−F (5−3) 7%
3−HH−4 (2−1) 9%
3−HH−EMe (2−2) 23%
3−HHEB−F (6−10) 10%
5−HHEB−F (6−10) 8%
3−HHEB(F,F)−F (6−12) 10%
4−HHEB(F,F)−F (6−12) 5%
4−HGB(F,F)−F (6−103) 5%
5−HGB(F,F)−F (6−103) 6%
2−H2GB(F,F)−F (6−106) 4%
3−H2GB(F,F)−F (6−106) 5%
5−GHB(F,F)−F (6−109) 5%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−61)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=81.7℃;Δn=0.065;Δε=5.4;η=19.1mPa・s.
【実施例15】
【0267】
1V2−BEB(F,F)−C (8−15) 6%
3−HB−C (8−1) 18%
2−BTB−1 (2−10) 10%
5−HH−VFF (2−1) 30%
3−HHB−1 (3−1) 6%
VFF−HHB−1 (3−1) 8%
VFF2−HHB−1 (3−1) 9%
3−H2BTB−2 (3−17) 5%
3−H2BTB−3 (3−17) 4%
3−H2BTB−4 (3−17) 4%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−23)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=81.7℃;Δn=0.130;Δε=6.4;η=11.8mPa・s.
【実施例16】
【0268】
3−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−57) 5%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 1%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 7%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 3%
3−HH−V (2−1) 41%
3−HH−V1 (2−1) 7%
3−HHEH−5 (3−13) 5%
3−HHB−1 (3−1) 4%
V−HHB−1 (3−1) 5%
V2−BB(F)B−1 (3−6) 5%
1V2−BB−F (5−1) 3%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (6−97) 6%
3−GB(F,F)XB(F,F)−F (6−113) 5%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−25)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=82.5℃;Δn=0.100;Δε=6.7;η=12.4mPa・s.
【実施例17】
【0269】
5−HB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−41) 5%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 3%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 7%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 3%
3−HH−V (2−1) 38%
3−HH−V1 (2−1) 7%
3−HHEH−5 (3−13) 3%
3−HHB−1 (3−1) 4%
V−HHB−1 (3−1) 5%
V2−BB(F)B−1 (3−6) 5%
1V2−BB−F (5−1) 3%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (6−97) 14%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−89)を0.1重量%の割合で添加した。
さらに、同組成物に基づいて、下記の化合物(S−1)を0.3重量%の割合で添加した。
NI=80.3℃;Δn=0.107;Δε=7.2;η=14.0mPa・s.
【実施例18】
【0270】
1V2−BEB(F,F)−C (8−15) 6%
3−HB−C (8−1) 18%
2−BTB−1 (2−10) 10%
5−HH−VFF (2−1) 30%
3−HHB−1 (3−1) 6%
VFF−HHB−1 (3−1) 8%
VFF2−HHB−1 (3−1) 9%
3−H2BTB−2 (3−17) 5%
3−H2BTB−3 (3−17) 4%
3−H2BTB−4 (3−17) 4%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−15)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=81.9℃;Δn=0.130;Δε=6.3;η=11.7mPa・s.
【実施例19】
【0271】
3−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−57) 5%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 1%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 7%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 3%
3−HH−V (2−1) 41%
3−HH−V1 (2−1) 7%
3−HHEH−5 (3−13) 5%
3−HHB−1 (3−1) 4%
V−HHB−1 (3−1) 5%
V2−BB(F)B−1 (3−6) 5%
1V2−BB―F (2−8) 3%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (6−97) 6%
3−GB(F,F)XB(F,F)−F (6−113) 5%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
上記の組成物に基づいて、下記の化合物(1−3−26)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=82.4℃;Δn=0.101;Δε=6.7;η=12.6mPa・s.
【実施例20】
【0272】
3−HB−O2 (2−5) 10%
5−HB−CL (5−2) 13%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 7%
3−PyB(F)−F (5−15) 10%
5−PyB(F)−F (5−15) 10%
3−PyBB−F (6−80) 10%
4−PyBB−F (6−80) 8%
5−PyBB−F (6−80) 10%
5−HBB(F)B−2 (4−5) 10%
5−HBB(F)B−3 (4−5) 12%
上記組成物に下記化合物(1−3−18)を0.15重量%の割合で添加した。
NI=101.2℃;Δn=0.191;Δε=7.8;η=39.8mPa・s.
【実施例21】
【0273】
2−HB−C (8−1) 5%
3−HB−C (8−1) 12%
3−HB−O2 (2−5) 13%
2−BTB−1 (2−10) 3%
3−HHB−F (6−1) 4%
3−HHB−1 (3−1) 10%
3−HHB−O1 (3−1) 5%
3−HHB−3 (3−1) 14%
3−HHEB−F (6−10) 4%
5−HHEB−F (6−10) 4%
2−HHB(F)−F (6−2) 7%
3−HHB(F)−F (6−2) 7%
5−HHB(F)−F (6−2) 7%
3−HHB(F,F)−F (6−3) 5%
上記組成物に下記化合物(1−3−28)を0.3重量%の割合で添加した。
NI=103.3℃;Δn=0.101;Δε=4.6;η=18.5mPa・s.
【実施例22】
【0274】
7−HB(F,F)−F (5−4) 3%
3−HB−O2 (2−5) 7%
2−HHB(F)−F (6−2) 10%
3−HHB(F)−F (6−2) 10%
5−HHB(F)−F (6−2) 10%
2−HBB(F)−F (6−23) 7%
3−HBB(F)−F (6−23) 9%
5−HBB(F)−F (6−23) 16%
2−HBB−F (6−22) 4%
3−HBB−F (6−22) 4%
5−HBB−F (6−22) 5%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 5%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 10%
上記組成物に下記化合物(1−4−11)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=86.7℃;Δn=0.115;Δε=5.7;η=24.7mPa・s.
【実施例23】
【0275】
5−HB−CL (5−2) 16%
3−HH−4 (2−1) 10%
3−HH−5 (2−1) 4%
3−HHB−F (6−1) 4%
3−HHB−CL (6−1) 3%
4−HHB−CL (6−1) 4%
3−HHB(F)−F (6−2) 10%
4−HHB(F)−F (6−2) 11%
5−HHB(F)−F (6−2) 9%
7−HHB(F)−F (6−2) 8%
5−HBB(F)−F (6−23) 4%
1O1−HBBH−5 (4−1) 3%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 2%
4−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
5−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
3−HH2BB(F,F)−F (7−15) 3%
4−HH2BB(F,F)−F (7−15) 3%
上記組成物に下記化合物(1−3−27)を0.3重量%の割合で添加した。
NI=115.7℃;Δn=0.092;Δε=3.9;η=20.1mPa・s.
【実施例24】
【0276】
3−HHB(F,F)−F (6−3) 11%
3−H2HB(F,F)−F (6−15) 8%
4−H2HB(F,F)−F (6−15) 8%
5−H2HB(F,F)−F (6−15) 8%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 21%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 20%
3−H2BB(F,F)−F (6−27) 10%
5−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
5−HHEBB−F (7−17) 2%
3−HH2BB(F,F)−F (7−15) 3%
1O1−HBBH−4 (4−1) 2%
1O1−HBBH−5 (4−1) 4%
上記組成物に下記化合物(1−3−30)を0.3重量%の割合で添加した。
NI=94.5℃;Δn=0.114;Δε=9.1;η=34.3mPa・s.
【実施例25】
【0277】
5−HB−CL (5−2) 9%
3−HH−4 (2−1) 8%
3−HHB−1 (3−1) 7%
3−HHB(F,F)−F (6−3) 8%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 20%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 15%
3−HHEB(F,F)−F (6−12) 10%
4−HHEB(F,F)−F (6−12) 3%
5−HHEB(F,F)−F (6−12) 3%
2−HBEB(F,F)−F (6−39) 3%
3−HBEB(F,F)−F (6−39) 5%
5−HBEB(F,F)−F (6−39) 3%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 6%
上記組成物に下記化合物(1−3−29)を0.3重量%の割合で添加した。
NI=83.4℃;Δn=0.104;Δε=8.6;η=22.9mPa・s.
【実施例26】
【0278】
3−HH−4 (2−1) 4%
3−HHB−1 (3−1) 2%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 33%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 30%
3−H2HB(F,F)−F (6−15) 10%
4−H2HB(F,F)−F (6−15) 10%
5−H2HB(F,F)−F (6−15) 8%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
上記組成物に下記化合物(1−3−172)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=66.7℃;Δn=0.105;Δε=8.5;η=29.6mPa・s.
【実施例27】
【0279】
5−HB−CL (5−2) 3%
7−HB(F)−F (5−3) 7%
3−HH−4 (2−1) 9%
3−HH−EMe (2−2) 23%
3−HHEB−F (6−10) 10%
5−HHEB−F (6−10) 8%
3−HHEB(F,F)−F (6−12) 10%
4−HHEB(F,F)−F (6−12) 5%
4−HGB(F,F)−F (6−103) 5%
5−HGB(F,F)−F (6−103) 6%
2−H2GB(F,F)−F (6−106) 4%
3−H2GB(F,F)−F (6−106) 5%
5−GHB(F,F)−F (6−109) 5%
上記組成物に下記化合物(1−3−171)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=81.7℃;Δn=0.065;Δε=5.4;η=19.1mPa・s.
【実施例28】
【0280】
1V2−BEB(F,F)−C (8−15) 6%
3−HB−C (8−1) 18%
2−BTB−1 (2−10) 10%
5−HH−VFF (2−1) 30%
3−HHB−1 (3−1) 6%
VFF−HHB−1 (3−1) 8%
VFF2−HHB−1 (3−1) 9%
3−H2BTB−2 (3−17) 5%
3−H2BTB−3 (3−17) 4%
3−H2BTB−4 (3−17) 4%
上記組成物に下記化合物(1−3−169)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=81.7℃;Δn=0.130;Δε=6.4;η=11.8mPa・s.
【実施例29】
【0281】
3−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−57) 5%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 1%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 7%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 3%
3−HH−V (2−1) 41%
3−HH−V1 (2−1) 7%
3−HHEH−5 (3−13) 5%
3−HHB−1 (3−1) 4%
V−HHB−1 (3−1) 5%
V2−BB(F)B−1 (3−6) 5%
1V2−BB―F (2−8) 3%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (6−97) 6%
3−GB(F,F)XB(F,F)−F (6−113) 5%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
上記組成物に下記化合物(1−3−173)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=82.5℃;Δn=0.100;Δε=6.7;η=12.4mPa・s.
【実施例30】
【0282】
5−HB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−41) 5%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 3%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 7%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F
(7−47) 3%
3−HH−V (2−1) 38%
3−HH−V1 (2−1) 7%
3−HHEH−5 (3−13) 3%
3−HHB−1 (3−1) 4%
V−HHB−1 (3−1) 5%
V2−BB(F)B−1 (3−6) 5%
1V2−BB−F (5−1) 3%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (6−97) 14%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
上記組成物に下記化合物(1−3−170)を0.1重量%の割合で添加し、
上記組成物に下記化合物を0.3重量%の割合で添加した。
NI=80.3℃;Δn=0.107;Δε=7.2;η=14.0mPa・s.
【実施例31】
【0283】
3−HB−O2 (2−5) 10%
5−HB−CL (5−2) 13%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 7%
3−PyB(F)−F (5−15) 10%
5−PyB(F)−F (5−15) 10%
3−PyBB−F (6−80) 10%
4−PyBB−F (6−80) 8%
5−PyBB−F (6−80) 10%
5−HBB(F)B−2 (4−5) 10%
5−HBB(F)B−3 (4−5) 12%
上記組成物に下記化合物(1−3−174)を0.15重量%の割合で添加した。
NI=101.2℃;Δn=0.191;Δε=7.8;η=39.8mPa・s.
【実施例32】
【0284】
2−HB−C (8−1) 5%
3−HB−C (8−1) 12%
3−HB−O2 (2−5) 13%
2−BTB−1 (2−10) 3%
3−HHB−F (6−1) 4%
3−HHB−1 (3−1) 10%
3−HHB−O1 (3−1) 5%
3−HHB−3 (3−1) 14%
3−HHEB−F (6−10) 4%
5−HHEB−F (6−10) 4%
2−HHB(F)−F (6−2) 7%
3−HHB(F)−F (6−2) 7%
5−HHB(F)−F (6−2) 7%
3−HHB(F,F)−F (6−3) 5%
上記組成物に下記化合物(A15)を0.3重量%の割合で添加した。
NI=103.3℃;Δn=0.101;Δε=4.6;η=18.5mPa・s.
【実施例33】
【0285】
7−HB(F,F)−F (5−4) 3%
3−HB−O2 (2−5) 7%
2−HHB(F)−F (6−2) 10%
3−HHB(F)−F (6−2) 10%
5−HHB(F)−F (6−2) 10%
2−HBB(F)−F (6−23) 7%
3−HBB(F)−F (6−23) 9%
5−HBB(F)−F (6−23) 16%
2−HBB−F (6−22) 4%
3−HBB−F (6−22) 4%
5−HBB−F (6−22) 5%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 5%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 10%
上記組成物に下記化合物(1−3−40)を0.2重量%の割合で添加した。
NI=86.7℃;Δn=0.115;Δε=5.7;η=24.7mPa・s.
【実施例34】
【0286】
5−HB−CL (5−2) 16%
3−HH−4 (2−1) 10%
3−HH−5 (2−1) 4%
3−HHB−F (6−1) 4%
3−HHB−CL (6−1) 3%
4−HHB−CL (6−1) 4%
3−HHB(F)−F (6−2) 10%
4−HHB(F)−F (6−2) 11%
5−HHB(F)−F (6−2) 9%
7−HHB(F)−F (6−2) 8%
5−HBB(F)−F (6−23) 4%
1O1−HBBH−5 (4−1) 3%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 2%
4−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
5−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
3−HH2BB(F,F)−F (7−15) 3%
4−HH2BB(F,F)−F (7−15) 3%
上記組成物に下記化合物(1−3−39)を0.3重量%の割合で添加した。
NI=115.7℃;Δn=0.092;Δε=3.9;η=20.1mPa・s.