(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6202760
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】複数の電子パッケージを含む電子アセンブリ、電子システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
H05K 7/10 20060101AFI20170914BHJP
G06F 1/18 20060101ALI20170914BHJP
H01L 23/32 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
H05K7/10 C
G06F1/18 E
H01L23/32 D
【請求項の数】21
【外国語出願】
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-225046(P2015-225046)
(22)【出願日】2015年11月17日
(65)【公開番号】特開2016-129219(P2016-129219A)
(43)【公開日】2016年7月14日
【審査請求日】2015年11月17日
(31)【優先権主張番号】14/583,372
(32)【優先日】2014年12月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ラピタン、デイビッド ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】スマリー、ジェフォリー エル.
(72)【発明者】
【氏名】チャウラ、ガウラフ
(72)【発明者】
【氏名】ヘップナー、ジョシュア ディー.
(72)【発明者】
【氏名】クリシヴァサン、ビヤイクマール
(72)【発明者】
【氏名】シバドゥ、ジョナサン ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】リウ、クアン
(72)【発明者】
【氏名】ムアタジアン、グレゴリオ
【審査官】
馬場 慎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−352929(JP,A)
【文献】
特開2002−324644(JP,A)
【文献】
特開2002−313510(JP,A)
【文献】
特開2001−250654(JP,A)
【文献】
特開2000−173735(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/02 − 7/10
G06F 1/00
G06F 1/16 − 1/18
H01L 21/64 − 21/66
H01L 23/32
H01R 33/00 − 33/975
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
前記フレームに実装されており、第1のピングリッドアレイを有する第1の電子パッケージと、
前記フレームに実装されており、第2のピングリッドアレイを有する第2の電子パッケージと、
前記フレームに設けられているアクチュエーション機構であって、前記アクチュエーション機構の動作時に前記フレームと相対的に前記第1の電子パッケージおよび前記第2の電子パッケージを同時に逆方向に動かすアクチュエーション機構と
を備える電子アセンブリ。
【請求項2】
フレームと、
前記フレームに実装されており、第1のピングリッドアレイを有する第1の電子パッケージと、
前記フレームに実装されており、第2のピングリッドアレイを有する第2の電子パッケージと、
前記フレームの前記第1の電子パッケージと前記第2の電子パッケージとの間に設けられているアクチュエーション機構であって、前記アクチュエーション機構の動作時に前記フレームと相対的に前記第1の電子パッケージおよび前記第2の電子パッケージを動かすアクチュエーション機構と
を備える電子アセンブリ。
【請求項3】
前記アクチュエーション機構は、カム機構である請求項1または請求項2に記載の電子アセンブリ。
【請求項4】
前記第1の電子パッケージに実装されており、前記第1のピングリッドアレイを含む第1のピンキャリアと、
前記第2の電子パッケージに実装されており、前記第2のピングリッドアレイを含む第2のピンキャリアと
をさらに備え、
前記アクチュエーション機構は、前記アクチュエーション機構の動作時に、前記フレームと相対的に前記第1のピンキャリアおよび前記第2のピンキャリアを動かす請求項1または請求項2に記載の電子アセンブリ。
【請求項5】
前記フレームは、前記第1のピンキャリアの周囲を取り囲み、前記フレームは、前記第2のピンキャリアの周囲を取り囲む請求項4に記載の電子アセンブリ。
【請求項6】
前記アクチュエーション機構の一部分は、前記アクチュエーション機構の動作時に前記フレームと相対的に前記第1のピンキャリアおよび前記第2のピンキャリアを動かすように回転する
請求項4または請求項5に記載の電子アセンブリ。
【請求項7】
電子アセンブリと、
第1のピン受け取りフィールドおよび第2のピン受け取りフィールドを有するソケットと
アクチュエーション機構と
を備える電子システムであって、
前記電子アセンブリは、フレームと、前記フレームに実装されている第1の電子パッケージとを有し、
前記第1の電子パッケージは、第1のピングリッドアレイを含み、
前記電子アセンブリはさらに、前記フレームに実装されている第2の電子パッケージを有し、前記第2の電子パッケージは、第2のピングリッドアレイを含み、
前記第1のピン受け取りフィールドは、第1の複数の電気コンタクトを含み、前記第2のピン受け取りフィールドは第2の複数の電気コンタクトを含み、
前記アクチュエーション機構は、前記アクチュエーション機構の動作時に、前記フレームと相対的に前記第1の電子パッケージおよび前記第2の電子パッケージを同時に逆方向に動かし、前記第1のピングリッドアレイを前記第1の複数の電気コンタクトと係合させ、前記第2のピングリッドアレイを前記第2の複数の電気コンタクトと係合させる電子システム。
【請求項8】
電子アセンブリと、
第1のピン受け取りフィールドおよび第2のピン受け取りフィールドを有するソケットと、
アクチュエーション機構と
を備える電子システムであって、
前記電子アセンブリは、フレームと、前記フレームに実装されている第1の電子パッケージとを有し、
前記第1の電子パッケージは、第1のピングリッドアレイを含み、
前記電子アセンブリはさらに、前記フレームに実装されている第2の電子パッケージを有し、前記第2の電子パッケージは、第2のピングリッドアレイを含み、
前記第1のピン受け取りフィールドは、第1の複数の電気コンタクトを含み、前記第2のピン受け取りフィールドは第2の複数の電気コンタクトを含み、
前記アクチュエーション機構は、前記第1の電子パッケージと前記第2の電子パッケージとの間にあり、前記アクチュエーション機構の動作時に、前記第1のピングリッドアレイを前記第1の複数の電気コンタクトと係合させ、前記第2のピングリッドアレイを前記第2の複数の電気コンタクトと係合させる電子システム。
【請求項9】
前記ソケットは、前記第1のピン受け取りフィールドを含む第1のソケットと、前記第2のピン受け取りフィールドを含む第2のソケットとを含む請求項7または請求項8に記載の電子システム。
【請求項10】
前記第1の電子パッケージに取り付けられており、前記第1のピングリッドアレイを含む第1のピンキャリアと、
前記第2の電子パッケージに取り付けられており、前記第2のピングリッドアレイを含む第2のピンキャリアと
をさらに備える請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の電子システム。
【請求項11】
前記第1のピンキャリアは、前記第2のピンキャリアと同じサイズである請求項10に記載の電子システム。
【請求項12】
前記ソケットは基板に実装されている請求項7または請求項8に記載の電子システム。
【請求項13】
前記第1のピンキャリアおよび前記第2のピンキャリアは、前記アクチュエーション機構の動作時に、前記フレームと相対的に直線状に動く請求項10または請求項11に記載の電子システム。
【請求項14】
フレーム、前記フレームに実装されている第1の電子パッケージおよび前記フレームに実装されている第2の電子パッケージを含む電子アセンブリをソケットに挿入する段階と、
前記第1の電子パッケージおよび前記第2の電子パッケージが前記ソケットに電気的に係合するように、前記フレームの一部であるアクチュエーション機構を動作させる段階と
を含む方法であって、
前記アクチュエーション機構を動作させる段階は、前記フレームと相対的に前記第1の電子パッケージおよび前記第2の電子パッケージを同時に逆向きに移動させる段階を有する、方法。
【請求項15】
フレーム、前記フレームに実装されている第1の電子パッケージおよび前記フレームに実装されている第2の電子パッケージを含む電子アセンブリをソケットに挿入する段階と、
前記第1の電子パッケージおよび前記第2の電子パッケージが前記ソケットに電気的に係合するように、前記フレームの前記第1の電子パッケージと前記第2の電子パッケージとの間に設けられているアクチュエーション機構を動作させる段階と
を含む方法。
【請求項16】
前記アクチュエーション機構を動作させる段階は、前記アクチュエーション機構の一部分を回転させる段階を含む請求項14または請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記電子アセンブリをソケットに挿入する段階は、前記第1の電子パッケージの第1のピングリッドアレイを前記ソケットに形成されている第1のピン受け取りフィールドに挿入し、前記第2の電子パッケージの第2のピングリッドアレイを前記ソケットに形成されている第2のピン受け取りフィールドに挿入する段階を含む請求項14から請求項16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記アクチュエーション機構を動作させる段階は、前記第1のピングリッドアレイが前記第1のピン受け取りフィールドの第1の複数のコンタクトに係合し、且つ、前記第2のピングリッドアレイが前記第2のピン受け取りフィールド内の第2の複数のコンタクトに係合するように、前記アクチュエーション機構を動作させる段階を含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のピングリッドアレイを前記第1のピン受け取りフィールドに挿入する段階は、前記第1のピングリッドアレイを含む第1のピンキャリアを前記第1のピン受け取りフィールドに挿入する段階を含み、
前記第1の電子パッケージは前記第1のピンキャリアに取り付けられており、
前記第2のピングリッドアレイを前記第2のピン受け取りフィールドに挿入する段階は、前記第2のピングリッドアレイを含む第2のピンキャリアを前記第2のピン受け取りフィールドに挿入する段階を含み、
前記第2の電子パッケージは前記第2のピンキャリアに取り付けられている請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のピングリッドアレイを前記第1のピン受け取りフィールドに挿入する段階は、前記第1のピングリッドアレイを第1のソケットに挿入する段階を含み、
前記第2のピングリッドアレイを前記第2のピン受け取りフィールドに挿入する段階は、前記第2のピングリッドアレイを第2のソケットに挿入する段階を含む請求項17から請求項19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記フレームを電子システムから取り外す段階をさらに備える請求項14または請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一部の実施形態例は、複数の電子パッケージを含む電子アセンブリに関する。より具体的には、複数の電子パッケージを含み、ソケットに係合する電子アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路等の電子アセンブリに含まれるプロセッサは、処理が求められている信号の数が増加する一方である。 多くの場合、通常のプロセッサは、動作周波数を高くするために、そして、同時に実行する論理演算およびメモリ演算の数を増やすために、さらに多くの信号が必要となる。
【0003】
電子アセンブリは通常、プロセッサを含む電子パッケージを、システムボード(例えば、マザーボードまたはプリント配線基板(PCB))に接続および固定するために用いられる。大半の電子アセンブリは通常、電子アセンブリのソケットへの搭載および交換が簡単になるように構成されている。多くのソケットには、システムボードと電子アセンブリとの間を電気接続するために、コンタクトが設けられている。
【0004】
通常、パッケージ上のメモリとして利用される構成可能メモリには、空間的に厳しい条件の下で接続される電子パッケージが含まれる。体積は、電子アセンブリが通常実装される基板上のフォームファクタである空間が限定されているので、非常に厳しく制限される。
【0005】
従来の電子アセンブリ(例えば、低挿入力コネクタ(ロー・インサーション・フォース・コネクタ))の多くは通常、電子パッケージをソケットに挿入するために、または、イネーブルするために必要な力が大き過ぎ、人間工学的な要件を超えてしまうことがしばしばである。また、電子アセンブリをソケットに搭載するためには特別な用具が大抵の場合に必要である。また、複数の電子アセンブリが一の基板に実装される場合、基板上に通常必要とされる実装禁止ゾーンが大きく望ましくない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】電子アセンブリの一例の一部分を示す斜視図である。
【
図2】
図1に図示した電子アセンブリの一例の一部分を示す別の斜視図である。
【
図3】
図1および
図2に図示した電子アセンブリの一部分を示す上面図である。
【
図4】
図3に図示した電子アセンブリの一部分を示す上面図であって、電子アセンブリの各部分は電子アセンブリのフレームに対して移動している。
【
図5】
図1および
図2に図示した電子アセンブリの一部分を示す底面図である。
【
図6】
図5に図示した電子アセンブリの一部分を示す底面図であって、電子アセンブリの各部分は電子アセンブリのフレームに対して移動している。
【
図7】電子システムの一例を示す部分展開斜視図である。
【
図8】
図7に図示した電子システムを示す上面図である。
【
図9】
図7に示す電子システムを示す側面図である。
【
図10】
図6から
図9に図示した電子システムのうち複数が一の基板上に実装されている電子デバイスの一例を示す斜視図である。
【
図11】電子システムを形成する方法の一例を示すフローチャートである。
【
図12】本明細書に記載する電子アセンブリおよび/または電子システムを含む電子装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に記載する詳細な説明は添付図面を参照しつつ進める。同様の数字は、複数の図面のそれぞれにおいて略同様の構成要素を指し示す。他の実施形態を利用するとしてもよく、構造、論理および電気的構成を変更する。本明細書に記載する電子アセンブリおよび電子システムは、多くの姿勢および向きで製造、利用または出荷することが可能である。
【0008】
本明細書に記載する電子アセンブリおよび電子システムの例は、電子アセンブリ1つに2またはそれより多いパッケージを実装することが可能となり、挿入力がゼロにまで低減されるとしてよい。また、本明細書に記載する電子アセンブリおよび電子システムの例は電子パッケージをソケットに実装する際に特別な用具が不要であるとしてよい。
【0009】
2つのパッケージに対して利用するフレームが1つのみであるので、許容誤差に対する電子アセンブリの高さの寄与分が小さくなるとしてよく、ヒートシンクとの接触性が改善される。本明細書に記載する電子アセンブリの一部の構成によれば、電子パッケージメモリを基板上の既存のフィーチャ(例えば、ソケット負荷フレーム)の上に搭載することが可能になるとしてよい。基板上の既存のフィーチャの上に電子パッケージメモリを搭載することで空間利用がさらに最適化されるとしてよい。
【0010】
図1、
図2、
図3、
図4、
図5、
図6は、電子アセンブリ10の一例の一部分を示す図である。一例である電子アセンブリ10はフレーム11を備える。一部の形態では、一例である電子アセンブリ10はさらに、第1のピンキャリア12Aおよび第2のピンキャリア12Bを備えるとしてよい。第1のピンキャリア12Aは第1のピングリッドアレイを含み、第2のピンキャリア12Bは第2のピングリッドアレイを含む。
【0011】
一例である電子アセンブリ10はさらに、アクチュエーション機構14を備える。アクチュエーション機構14は、第1のピングリッドアレイをソケット23(ソケット23は
図7から
図10にのみ示す)上の第1の複数の電気コンタクトと係合させるように構成されている。アクチュエーション機構14は、第2のピングリッドアレイをソケット23上の第2の複数の電気コンタクトと係合させるように構成されている。一部の形態によると、第1のピングリッドアレイは第1の複数の電気コンタクトに係合するが、第2のピングリッドアレイは同時に第2の複数の電気コンタクトに係合する。
【0012】
電子アセンブリ10はさらに、
図1から
図6には不図示であるが、第1および第2の電子パッケージ13A、13Bを備える。第1および第2の電子パッケージ13A、13Bは後程、
図7、
図8、
図9および
図10において、本明細書で説明する電子アセンブリ10および電子システム20に関して図示する。
【0013】
アクチュエーション機構14は、現時点において公知または今後発見される任意の種類のアクチュエーション機構であってよいことに留意されたい。ソケット10に含まれるアクチュエーション機構14の種類は、ソケット23に接続される予定の電子パッケージ13A、13Bの種類およびフレーム11のサイズによって、(他の要因もあるが)決まるとしてよい。
【0014】
図1から
図6に図示した一例となるアクチュエーション機構14では、アクチュエーション機構14は第1のピンキャリア12Aと第2のピンキャリア12Bとの間に配置されるカム機構である。別の形態では、アクチュエーション機構14は第1のピンキャリア12Aおよび第2のピンキャリア12Bに対して別の位置に配置されるとしてもよい。
【0015】
図3から
図6に図示されているように、第1のピンキャリア12Aおよび第2のピンキャリア12Bは、アクチュエーション機構14の動作時にはフレーム11と相対的に動く。第1のピンキャリア12Aおよび第2のピンキャリア12Bは、フレーム11に対して直線状に動く(
図3と
図4とを比較、および、
図5と
図6とを比較)ものとして図示されているが、第1のピンキャリア12Aおよび第2のピンキャリア12Bがフレーム11と相対的に非直線状に(例えば、回転するように)動く他の形態も考えらえる。
【0016】
図1から
図6に図示した一例の電子アセンブリ10では、フレーム11は第1のピンキャリア12Aの周囲を取り囲み、フレーム11は第2のピンキャリア12Bの周囲を取り囲んでいる。第1のピンキャリア12Aおよび第2のピンキャリア12Bに対するフレーム11の構成は、(他の要因もあるが)(i)第1および第2のピンキャリア12A、12Bのサイズ、種類および構成、(ii)第1および第2の電子パッケージ13A、13Bのサイズ、種類および構成、および/または、(iii)第1および第2のピングリッドアレイのサイズ、種類および構成に応じて決まる。
【0017】
本明細書に記載した一例となるソケット23では、ソケット23は第1の複数の電気コンタクトおよび第2の複数の電気コンタクトを有する。第1の複数の電気コンタクトおよび第2の複数の電気コンタクトに含まれるコンタクトの数および種類は、(他の要因もあるが)(i)ソケット23に接続される予定の電子パッケージ13A、13Bのサイズおよび種類、および、(ii)電子パッケージ13A、13Bをソケット23に電気接続するために用いられるピンのサイズおよび種類に応じて決まる。
【0018】
図3から
図6に図示しているように、アクチュエーション機構14の一部分17は、フレーム11と相対的に第1のピンキャリア12Aおよび第2のピンキャリア12Bを動かすように回転する。フレーム11と相対的に第1のピンキャリア12Aおよび第2のピンキャリア12Bを動かすデバイスとしては他の種類のデバイス(例えば、レバー)も考えられることに留意されたい。
【0019】
図7から
図10は、一例となる電子システム20を示す図である。電子システム20は、本明細書に記載する一例である電子アセンブリ10のうちいずれかを含む。上述したように、電子アセンブリ10はさらに、第1の電子パッケージ13Aおよび第2の電子パッケージ13Bを備える。
【0020】
図7から
図10のそれぞれは第1のピンキャリア12Aおよび第2のピンキャリア12Bを含むものとして電子アセンブリ10を図示しているが、電子アセンブリ10が第1のピンキャリア12Aおよび第2のピンキャリア12Bを含まない形態例が考えられる。一例として、第1の電子パッケージ13Aは第1のピングリッドアレイを含み、第2の電子パッケージ13Bは第2のピングリッドアレイを含むとしてよい。
【0021】
各ピングリッドアレイに含まれるピンの数、位置およびサイズは、他にも要因はあるが、電子アセンブリ10に含まれる第1および第2の電子パッケージ13A、13Bの種類および電子アセンブリ10の用途の種類に応じて決まると留意されたい。また、第1の電子パッケージ13Aは、第2の電子パッケージ13Bと同じサイズであってよく、または、第1の電子パッケージ13Aは第2の電子パッケージ13Bとは異なるサイズであってもよい。
【0022】
アクチュエーション機構14は、ソケット23内の第1の複数の電気コンタクトを第1のピンキャリア12A上の第1のピングリッドアレイに係合させるように構成されている。アクチュエーション機構14はさらに、ソケット23内の第2の複数の電気コンタクトを第2のピンキャリア12B上の第2のピングリッドアレイに係合させるように構成されている。
【0023】
上述したように、電子アセンブリ10はさらに、第1の電子パッケージ13Aに取り付けられている第1のピンキャリア12Aを備えるとしてよい。第1のピンキャリア12Aは、第1のピングリッドアレイを有する。電子アセンブリ10はさらに、第2の電子パッケージ13Bに取り付けられている第2のピンキャリア12Bを備えるとしてよい。第2のピンキャリア12Bは、第2のピングリッドアレイを有する。第1および第2のピンキャリア12A、12Bのサイズ、種類および構成は、他の要因もあるが、(i)第1および第2の電子パッケージ13A、13Bのサイズおよび種類、(ii)第1および第2のピングリッドアレイのサイズおよび種類、および/または、(iii)電子システム20で利用されるソケット23のサイズおよび種類に応じて決まる。
【0024】
電子アセンブリ10は、第1および第2の電子パッケージ13A、13Bを固定するために一のアクチュエーション機構14を利用する。2またはそれより多い別個のアクチュエーション機構を利用する場合、電子システム(1または複数)20が実装される基板30(
図10を参照のこと)上の貴重なXY空間が無駄になってしまう。
【0025】
動作させる必要があるのは一のアクチュエーション機構14のみなので、電子アセンブリ10を製造するために必要な組み立て時間が短くなるとしてよい。一のアクチュエーション機構14を用いて3つ以上の電子パッケージ(または3つ以上のピンキャリア)を固定する電子アセンブリ10の形態が考えられることに留意されたい。
【0026】
図7から
図10に図示しているように、ソケット23は第1のソケット24Aおよび第2のソケット24Bを含むとしてよい。一部の形態では、第1のピングリッドアレイは第1のソケット24A上に実装されており、第2のピングリッドアレイは第2のソケット24B上に実装されている。一部の形態では、第1のソケット24Aおよび第2のソケット24Bは、第1のソケット24Aと第2のソケット24Bとの間に電子部品が追加で実装され得るように、離れているとしてよい。このため、第1のソケット24Aおよび第2のソケット24Bが実装される基板30上の貴重な空間を節約している。他の形態によると、アクチュエーション機構14は第1のソケット24Aと第2のソケット24Bとの間には設けられておらず、アクチュエーション機構14の下方に(アクチュエーション機構14が配置されている場所であればどこでもよい)追加の空間があるとしてよい。
【0027】
また、第1および第2の電子パッケージ13A、13Bの一方または両方は、所与のタイミングでソケット24A、24Bに搭載される(または、いずれも搭載されない)としてよい(
図10を参照のこと)。一例として、ソケット10は、アクチュエーション機構14の一部分17を回転させると(i)電子パッケージ13A、13Bの両方を押して、または、(ii)一方の電子パッケージを押して他方の電子パッケージを引いて、第1および第2のピングリッドアレイをソケット24A、24Bに係合させるように設計されているとしてよい。
【0028】
図7から
図10に図示した電子システム20の一例では、アクチュエーション機構14は、第1の電子パッケージ13Aと第2の電子パッケージ13Bとの間に配置されているカム機構である。別の形態では、アクチュエーション機構14は、第1の電子パッケージ13Aおよび第2の電子パッケージ13Bに対して他の位置に配置されているとしてもよい。
【0029】
図10に図示されているように、ソケット24A、24Bは基板30に実装されているとしてよい(例えば、インターポーザ)。一部の形態では、基板30はプリント配線基板であってよく、ソケット24A、24Bは当該プリント配線基板に実装されるとしてよい。一例として、ソケット24A、24Bはボールグリッドアレイを用いてプリント配線基板に実装されるとしてよい。
【0030】
電子アセンブリ20はさらに、基板30に実装されるソケット負荷フレーム(不図示)を備えるとしてよい。ソケット負荷フレームは、ソケット24A、24Bの全体または一部の周囲を取り囲むとしてよい。一部の形態によると、第1の電子パッケージ13Aおよび第2の電子パッケージ13Bの少なくとも一方は、ソケット負荷フレームの上方まで延在している(つまり、重なる)としてよい。
【0031】
一例として、電子アセンブリ20においてより大型の電子パッケージ(例えば、メモリモジュール)を利用するとしてもよい。このようなより大型の電子パッケージはソケット負荷フレーム32と重なるとしてよい。一部の形態によると、この余剰空間は、受動素子、ルーティング、インターポーザ等に利用されるとしてよい。
【0032】
図11は、電子システム20を形成する方法1100を示す図である。方法1100は、電子アセンブリ10をソケット(1または複数)24A、24Bに挿入すること1110を含む。電子アセンブリ10は、フレーム11、フレーム11に実装されている第1の電子パッケージ13Aおよびフレーム11に実装されている第2の電子パッケージ13Bを備える。方法1100はさらに、フレーム11の一部であるアクチュエーション機構14を、第1および第2の電子パッケージ13A、13Bがソケット(1または複数)24A、24Bに電気的に係合するように、動作させること1120を含む。第1の電子パッケージ13A上の第1のピングリッドアレイおよび第2の電子パッケージ13B上の第2のピングリッドアレイは、他にも要因はあるが、それぞれのピンおよびコンタクトのサイズ、種類および配置に応じて決まるとしてよい。
【0033】
図4および
図6に示すように、アクチュエーション機構14を動作させること1120は、アクチュエーション機構14の一部分17を回転させることを含むとしてよい。ソケット(1または複数)24A、24Bと相対的に第1および第2の電子パッケージ13A、13Bを移動させるデバイスとして他の種類のデバイスも考えられることに留意されたい。また、一部分17は回転以外の他の方法で動かすとしてもよい(例えば、レバーを利用して直線状に動かす)。
【0034】
一部の形態では、電子アセンブリ10をソケット(1または複数)24A、24Bに挿入すること1110は、第1の電子パッケージ13Aの第1のピングリッドアレイを、ソケット24Aに形成されている第1のピン受け取りフィールドに挿入すること、および、第2の電子パッケージ13Bの第2のピングリッドアレイを、ソケット24Bに形成されている第2のピン受け取りフィールドに挿入することを含むとしてよい。一部の形態によると、第1の電子パッケージ13Aの第1のピングリッドアレイをソケット24Aに形成されている第1のピン受け取りフィールドに挿入すること1110は、第1のピングリッドアレイを含む第1のピンキャリア12Aを第1のピン受け取りフィールドに挿入することを含むとしてよい。尚、第1の電子パッケージ13Aは第1のピンキャリア12Aに取り付けられる。また、第2の電子パッケージ13Bの第2のピングリッドアレイをソケット24Bに形成されている第2のピン受け取りフィールドに挿入すること1110は、第2のピングリッドアレイを含む第2のピンキャリア12Bを第2のピン受け取りフィールドに挿入することを含むとしてよい。尚、第2の電子パッケージ13Bは第2のピンキャリア12Bに取り付けられる。
【0035】
方法1100はさらに、フレーム11を電子システム20から取り外すこと1130を含むとしてよい。フレーム11を電子システム20から取り外す方法は、(他の要因もあるが)(i)第1および第2のピンキャリア12A、12Bのサイズ、種類および構成、(ii)第1および第2の電子パッケージ13A、13Bのサイズ、種類および構成、(iii)第1および第2のピングリッドアレイのサイズ、種類および構成、および/または、(iv)電子システム20で利用されているソケット23のサイズ、種類および構成に応じて決まる。
【0036】
本明細書で説明する電子システム、電子アセンブリおよび方法は、必要となる挿入力がゼロであるとしてよく、アセンブリおよび電子システムのロバスト性についてカスタマイズされた用具が必要ないとしてよい。また、本明細書で説明する電子システム、電子アセンブリおよび方法によれば、製造プロセスおよび/またはシステム組み立ての任意の都合の良いタイミングで、または、サービスまたはメンテナンスの一環として、電子パッケージを搭載することが可能となるとしてよい。
【0037】
本明細書で説明した電子システムおよび電子アセンブリは、複数の異なる形態で実施されるとしてよい。構成要素、材料、形状および寸法はすべて、特定のパッケージング要件に適するように変更し得る。
【0038】
図12は、本明細書で説明した少なくとも1つの電子アセンブリ10、電子システム20および/または方法1100を組み込んだ電子装置1200を示すブロック図である。電子装置1200は、本明細書で説明した電子アセンブリ10、電子システム20および/または方法1100の複数の形態が利用され得る電子装置の一例に過ぎない。
【0039】
電子装置1200の例には、これらに限定されないが、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯電話、ゲームデバイス、MP3またはその他のデジタル音楽プレーヤ等が含まれる。本例では、電子装置1200は、電子装置1200のさまざまな構成要素を結合するためのシステムバス1202を有するデータ処理システムを備える。システムバス1202は、電子装置1200のさまざまな構成要素同士の間の通信リンクとなり、一のバスとして、複数のバスの組み合わせとして、または、任意のその他の適切な方法で実現されるとしてよい。
【0040】
本明細書で説明した少なくとも1つの電子アセンブリ10、電子システム20および/または方法1100を含む電子アセンブリ1210は、システムバス1202に結合されているとしてよい。電子アセンブリ1210は、任意の一の回路または複数の回路の組み合わせを含むとしてよい。一実施形態によると、電子アセンブリ1210は、任意の種類のプロセッサであってよいプロセッサ1212を含む。本明細書で用いられる場合、「プロセッサ」は、これらに限定されないが、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、グラフィクスプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、マルチコアプロセッサ、または任意のその他の種類のプロセッサまたは処理回路等の、任意の種類の計算回路を意味する。
【0041】
電子アセンブリ1210に含まれ得る他の種類の回路は、カスタム回路、特定用途向け集積回路(ASIC)等である。例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、送受信兼用無線機および同様の電子システムなどの無線デバイスにおいて使用するための、1または複数の回路(通信回路1214等)等である。ICは、任意のその他の種類の機能を実行することができる。
【0042】
電子装置1200はさらに、外部メモリ1220を備えるとしてよい。外部メモリ1220は、特定用途に適した1または複数のメモリ要素を有するとしてよく、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)であるメインメモリ1222、1または複数のハードドライブ1224、および/または、コンパクトディスク(CD)、フラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク(DVD)等のリムーバブルメディア1226を取り扱う1または複数のドライブを有するとしてよい。
【0043】
電子装置1200はさらに、ディスプレイデバイス1216、1または複数のスピーカ1218、および、キーボードならびに/もしくはコントローラ1230を備えるとしてよい。キーボードならびに/もしくはコントローラ1230は、マウス、トラックボール、タッチスクリーン、音声認識デバイス、または、システムユーザによる電子装置1200への情報の入力および電子装置1200からの情報の受信を可能にする任意の他のデバイスを含むとしてよい。
【0044】
本明細書で開示した方法、ソケットおよび電子アセンブリをさらに説明するべく、本明細書では、これらに限定するものではないが、実施形態を列挙する。
【0045】
例1は電子アセンブリを含む。電子アセンブリは、フレームと、当該フレームに実装されている第1の電子パッケージとを備える。第1の電子パッケージは、第1のピングリッドアレイを有する。電子アセンブリはさらに、フレームに実装されている第2の電子パッケージを備える。第2の電子パッケージは、第2のピングリッドアレイを有する。電子アセンブリは、フレームに設けられているアクチュエーション機構を備える。アクチュエーション機構は、アクチュエーション機構の動作時に、フレームと相対的に第1の電子パッケージおよび第2の電子パッケージを動かす。
【0046】
例2は、例1の電子アセンブリを含み、アクチュエーション機構がカム機構である。
【0047】
例3は、例1および例2のうち任意の1つの電子アセンブリを含み、アクチュエーション機構が第1の電子パッケージと第2の電子パッケージとの間に設けられている。
【0048】
例4は、例1から例3のうち任意の1つの電子アセンブリを含み、第1の電子パッケージに実装されている第1のピンキャリアをさらに備える。第1のピンキャリアは第1のピングリッドアレイを含む。第2の電子パッケージには第2のピンキャリアが実装されている。第2のピンキャリアは第2のピングリッドアレイを含む。アクチュエーション機構は、アクチュエーション機構の動作時に、フレームと相対的に第1のピンキャリアおよび第2のピンキャリアを動かす。
【0049】
例5は、例4の電子アセンブリを含む。フレームは第1のピンキャリアの周囲を取り囲み、フレームは第2のピンキャリアの周囲を取り囲む。
【0050】
例6は、例4および例5のうち任意の1つの電子アセンブリを含み、アクチュエーション機構の動作時に、アクチュエーション機構の一部分が回転すると、フレームと相対的に第1のピンキャリアおよび第2のピンキャリアが動く。
【0051】
例7は、電子システムを含む。電子システムは、フレームと、当該フレームに実装されている第1の電子パッケージとを有する電子アセンブリを備える。第1の電子パッケージは、第1のピングリッドアレイを含む。電子アセンブリはさらに、フレームに実装されている第2の電子パッケージを有する。第2の電子パッケージは、第2のピングリッドアレイを含む。電子アセンブリはさらに、第1のピン受け取りフィールドおよび第2のピン受け取りフィールドを含むソケットを有する。第1のピン受け取りフィールドは、第1の複数の電気コンタクトを含み、第2のピン受け取りフィールドは、第2の複数の電気コンタクトを含む。アクチュエーション機構は、アクチュエーション機構の動作時に、第1のピングリッドアレイを第1の複数の電気コンタクトに係合させ、第2のピングリッドアレイを第2の複数の電気コンタクトに係合させる。
【0052】
例8は、例7の電子システムを含み、アクチュエーション機構は第1の電子パッケージと第2の電子パッケージとの間に設けられる。
【0053】
例9は、例7および例8のうち任意の1つの電子システムを含み、ソケットは、第1のピン受け取りフィールドを含む第1のソケットと、第2のピン受け取りフィールドを含む第2のソケットとを含む。
【0054】
例10は、例7から例9のうち任意の1つの電子システムを含み、第1の電子パッケージに取り付けられている第1のピンキャリアをさらに含む。第1のピンキャリアは第1のピングリッドアレイを含む。第2の電子パッケージには第2のピンキャリアが取り付けられている。第2のピンキャリアは第2のピングリッドアレイを含む。
【0055】
例11は、例7から例10のうち任意の1つの電子システムを含み、第1の電子パッケージは第2の電子パッケージと同じサイズである。
【0056】
例12は、例7から例11のうち任意の1つの電子システムを含み、ハウジングが基板に実装されている。
【0057】
例13は、例10から例12のうち任意の1つの電子システムを含み、第1のピンキャリアおよび第2のピンキャリアは、アクチュエーション機構の動作時に、フレームと相対的に直線状に動く。
【0058】
例14は、電子アセンブリをソケットに挿入することを含む方法を含む。電子アセンブリは、フレームと、当該フレームに実装されている第1の電子パッケージと、当該フレームに実装されている第2の電子パッケージとを含む。当該方法はさらに、フレームの一部であるアクチュエーション機構を、第1および第2の電子パッケージが電気的にソケットに係合するように、動作させることを含む。
【0059】
例15は、例14の方法を含み、アクチュエーション機構を動作させることは、アクチュエーション機構の一部分を回転させることを含む。
【0060】
例16は、例14および例15のうち任意の1つの方法を含む。電子アセンブリをソケットに挿入することは、第1の電子パッケージの第1のピングリッドアレイを、ソケットに形成されている第1のピン受け取りフィールドに挿入することと、第2の電子パッケージの第2のピングリッドアレイを、ソケットに形成されている第2のピン受け取りフィールドに挿入することとを含む。
【0061】
例17は、例16の方法を含み、アクチュエーション機構を動作させることは、第1のピングリッドアレイが第1のピン受け取りフィールド内の第1の複数のコンタクトに係合するように、そして、第2のピングリッドアレイが第2のピン受け取りフィールド内の第2の複数のコンタクトに係合するように、アクチュエーション機構を動作させることを含む。
【0062】
例18は、例16および例17のうち任意の1つの方法を含む。第1のピングリッドアレイを第1のピン受け取りフィールドに挿入することは、第1のピングリッドアレイを含む第1のピンキャリアを第1のピン受け取りフィールドに挿入することを含む。第1の電子パッケージは第1のピンキャリアに取り付けられている。第2のピングリッドアレイを第2のピン受け取りフィールドに挿入することは、第2のピングリッドアレイを含む第2のピンキャリアを第2のピン受け取りフィールドに挿入することを含む。第2の電子パッケージは第2のピンキャリアに取り付けられている。
【0063】
例19は、例16から例18のうち任意の1つの方法を含む。第1のピングリッドアレイを第1のピン受け取りフィールドに挿入することは、第1のピングリッドアレイを第1のソケットに挿入することを含み、第2のピングリッドアレイを第2のピン受け取りフィールドに挿入することは、第2のピングリッドアレイを第2のソケットに挿入することを含む。
【0064】
例20は、例14から例19のうち任意の1つの方法を含み、電子システムからフレームを取り外すことをさらに含む。
【0065】
上述のまとめは、本発明の主題の例を記載したものであるが、これらに限定されるものではない。上記以外を除外するものではなく、また、上記ですべてを網羅しているものでもない。上記の方法についてさらに情報を提供するべく詳細に説明した。
【0066】
上記の詳細な説明は、添付図面を参照しているが、添付図面は詳細な説明の一部を成している。図面は、一例として、本発明を実施し得る具体的な実施形態を図示している。これらの実施形態は、本明細書において、「例」とも記載している。これらの例は、図示または説明した構成要素に加えて他の構成要素を含むとしてもよい。しかし、本願の発明者はさらに、図示または説明した構成要素のみを提供する例も考案している。また、本願の発明者はさらに、図示または説明した構成要素(または当該構成要素の1または複数の側面)の任意の組み合わせまたは並び替えを利用する例を、特定の例(または当該例の1または複数の側面)に関して、または、本明細書で図示または説明した他の例(または当該例の1または複数の側面)に関して、考案している。
【0067】
本明細書では、「a」または「an」といった用語は、特許文献で一般的であるように、任意で他に「少なくとも1つ(at least one)」または「1または複数(one or more)」が使用または記載されていることとは無関係に、1または複数を含むものとして用いられている。本明細書では、「or(または)」という用語は非排他的な意味を持ち、つまり、特に明記されていない限り、「A or B(AまたはB)」は、「AであってBではない」、「BであってAではない」および「AおよびB」を含む。本明細書では、「including」および「in which」といった用語はそれぞれ、「comprising」および「wherein」という用語に対応し、より平易な英語単語として用いている。また、以下に記載する請求項では、「including」および「comprising」という用語は限定的ではなく、つまり、これらの用語に続いて請求項内で記載された構成要素以外の構成要素も含むシステム、デバイス、物品、組成物、剤形またはプロセスも、当該請求項の範囲に含まれるとする。さらに、以下に記載する請求項では、「第1」、「第2」および「第3」等の用語は、単に符号として用いられており、該当のものに対して数的な要件を課すことを意図していない。
【0068】
上記の説明は、例示を目的としており、限定するものではない。例えば、上述した例(または、これらの例の1または複数の側面)を互いに組み合わせて用いるとしてもよい。また、本明細書で説明した方法の順序は、電気インターコネクトおよび/または電気インターコネクトを含むパッケージの製造を可能とする限り、どのような順序であってもよい。例えば、当業者が上記の説明を参照することで、他の実施形態を利用するとしてもよい。
【0069】
要約は、技術的開示内容の本質および要点を確認できるように要約を求めている米国特許法施行規則セクション1.72(b)に準拠して記載している。要約は、請求項の範囲または意味を限定または解釈するうえで利用されないという理解のもとで提出する。以下に記載する請求項は、詳細な説明に組み込まれ、各請求項はそれぞれ別個の実施形態として成立する。
[項目1]
フレームと、
上記フレームに実装されており、第1のピングリッドアレイを有する第1の電子パッケージと、
上記フレームに実装されており、第2のピングリッドアレイを有する第2の電子パッケージと、
上記フレームに設けられているアクチュエーション機構であって、上記アクチュエーション機構の動作時に上記フレームと相対的に上記第1の電子パッケージおよび上記第2の電子パッケージを動かすアクチュエーション機構と
を備える電子アセンブリ。
[項目2]
上記アクチュエーション機構は、カム機構である項目1に記載の電子アセンブリ。
[項目3]
上記アクチュエーション機構は、上記第1の電子パッケージと上記第2の電子パッケージとの間にある項目1または項目2に記載の電子アセンブリ。
[項目4]
上記第1の電子パッケージに実装されており、上記第1のピングリッドアレイを含む第1のピンキャリアと、
上記第2の電子パッケージに実装されており、上記第2のピングリッドアレイを含む第2のピンキャリアと
をさらに備え、
上記アクチュエーション機構は、上記アクチュエーション機構の動作時に、上記フレームと相対的に上記第1のピンキャリアおよび上記第2のピンキャリアを動かす項目1に記載の電子アセンブリ。
[項目5]
上記フレームは、上記第1のピンキャリアの周囲を取り囲み、上記フレームは、上記第2のピンキャリアの周囲を取り囲む項目4に記載の電子アセンブリ。
[項目6]
上記アクチュエーション機構の一部分は、上記アクチュエーション機構の動作時に上記フレームと相対的に上記第1のピンキャリアおよび上記第2のピンキャリアを動かすように回転する
項目4または項目5に記載の電子アセンブリ。
[項目7]
電子アセンブリと、
第1のピン受け取りフィールドおよび第2のピン受け取りフィールドを有するソケットと
アクチュエーション機構と
を備える電子システムであって、
上記電子アセンブリは、フレームと、上記フレームに実装されている第1の電子パッケージとを有し、
上記第1の電子パッケージは、第1のピングリッドアレイを含み、
上記電子アセンブリはさらに、上記フレームに実装されている第2の電子パッケージを有し、上記第2の電子パッケージは、第2のピングリッドアレイを含み、
上記第1のピン受け取りフィールドは、第1の複数の電気コンタクトを含み、上記第2のピン受け取りフィールドは第2の複数の電気コンタクトを含み、
上記アクチュエーション機構は、上記アクチュエーション機構の動作時に、上記第1のピングリッドアレイを上記第1の複数の電気コンタクトと係合させ、上記第2のピングリッドアレイを上記第2の複数の電気コンタクトと係合させる電子システム。
[項目8]
上記アクチュエーション機構は、上記第1の電子パッケージと上記第2の電子パッケージとの間にある項目7に記載の電子システム。
[項目9]
上記ソケットは、上記第1のピン受け取りフィールドを含む第1のソケットと、上記第2のピン受け取りフィールドを含む第2のソケットとを含む項目7に記載の電子システム。
[項目10]
上記第1の電子パッケージに取り付けられており、上記第1のピングリッドアレイを含む第1のピンキャリアと、
上記第2の電子パッケージに取り付けられており、上記第2のピングリッドアレイを含む第2のピンキャリアと
をさらに備える項目7から項目9のいずれか一項に記載の電子システム。
[項目11]
上記第1のピンキャリアは、上記第2のピンキャリアと同じサイズである項目10に記載の電子システム。
[項目12]
上記ソケットは基板に実装されている項目7に記載の電子システム。
[項目13]
上記第1のピンキャリアおよび上記第2のピンキャリアは、上記アクチュエーション機構の動作時に、上記フレームと相対的に直線状に動く項目10または項目11に記載の電子システム。
[項目14]
フレーム、上記フレームに実装されている第1の電子パッケージおよび上記フレームに実装されている第2の電子パッケージを含む電子アセンブリをソケットに挿入する段階と、
上記第1の電子パッケージおよび上記第2の電子パッケージが上記ソケットに電気的に係合するように、上記フレームの一部であるアクチュエーション機構を動作させる段階と
を含む方法。
[項目15]
上記アクチュエーション機構を動作させる段階は、上記アクチュエーション機構の一部分を回転させる段階を含む項目14に記載の方法。
[項目16]
上記電子アセンブリをソケットに挿入する段階は、上記第1の電子パッケージの第1のピングリッドアレイを上記ソケットに形成されている第1のピン受け取りフィールドに挿入し、上記第2の電子パッケージの第2のピングリッドアレイを上記ソケットに形成されている第2のピン受け取りフィールドに挿入する段階を含む項目14または項目15に記載の方法。
[項目17]
上記アクチュエーション機構を動作させる段階は、上記第1のピングリッドアレイが上記第1のピン受け取りフィールドの第1の複数のコンタクトに係合し、且つ、上記第2のピングリッドアレイが上記第2のピン受け取りフィールド内の第2の複数のコンタクトに係合するように、上記アクチュエーション機構を動作させる段階を含む項目16に記載の方法。
[項目18]
上記第1のピングリッドアレイを上記第1のピン受け取りフィールドに挿入する段階は、上記第1のピングリッドアレイを含む第1のピンキャリアを上記第1のピン受け取りフィールドに挿入する段階を含み、
上記第1の電子パッケージは上記第1のピンキャリアに取り付けられており、
上記第2のピングリッドアレイを上記第2のピン受け取りフィールドに挿入する段階は、上記第2のピングリッドアレイを含む第2のピンキャリアを上記第2のピン受け取りフィールドに挿入する段階を含み、
上記第2の電子パッケージは上記第2のピンキャリアに取り付けられている項目16に記載の方法。
[項目19]
上記第1のピングリッドアレイを上記第1のピン受け取りフィールドに挿入する段階は、上記第1のピングリッドアレイを第1のソケットに挿入する段階を含み、
上記第2のピングリッドアレイを上記第2のピン受け取りフィールドに挿入する段階は、上記第2のピングリッドアレイを第2のソケットに挿入する段階を含む項目16から項目18のいずれか一項に記載の方法。
[項目20]
上記フレームを電子システムから取り外す段階をさらに備える項目14に記載の方法。