特許第6203219号(P6203219)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6203219
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】ケーブル型二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/058 20100101AFI20170914BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20170914BHJP
   H01M 10/0565 20100101ALI20170914BHJP
   H01M 4/78 20060101ALI20170914BHJP
   H01M 4/70 20060101ALI20170914BHJP
   H01M 4/74 20060101ALI20170914BHJP
   H01M 4/66 20060101ALI20170914BHJP
   H01M 10/0568 20100101ALI20170914BHJP
   H01M 10/0569 20100101ALI20170914BHJP
   H01M 4/505 20100101ALI20170914BHJP
   H01M 4/525 20100101ALI20170914BHJP
   H01M 4/58 20100101ALI20170914BHJP
   H01M 4/485 20100101ALI20170914BHJP
   H01M 4/36 20060101ALI20170914BHJP
   H01M 4/38 20060101ALI20170914BHJP
   H01M 2/16 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   H01M10/058
   H01M10/052
   H01M10/0565
   H01M4/78 A
   H01M4/70 A
   H01M4/74 C
   H01M4/66 A
   H01M10/0568
   H01M10/0569
   H01M4/505
   H01M4/525
   H01M4/58
   H01M4/485
   H01M4/36 A
   H01M4/38 Z
   H01M2/16 M
   H01M2/16 P
【請求項の数】18
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-158564(P2015-158564)
(22)【出願日】2015年8月10日
(62)【分割の表示】特願2014-535663(P2014-535663)の分割
【原出願日】2012年10月15日
(65)【公開番号】特開2016-29657(P2016-29657A)
(43)【公開日】2016年3月3日
【審査請求日】2015年10月13日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0104872
(32)【優先日】2011年10月13日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2012-0114446
(32)【優先日】2012年10月15日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000040
【氏名又は名称】特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】クォン、ヨ−ハン
(72)【発明者】
【氏名】ウ、サン−ウク
(72)【発明者】
【氏名】チュン、ヘ−ラン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジェ−ヨン
【審査官】 青木 千歌子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/093661(WO,A2)
【文献】 実開平02−143779(JP,U)
【文献】 特表2010−534389(JP,A)
【文献】 特表2014−519167(JP,A)
【文献】 特開2011−054891(JP,A)
【文献】 特開昭64−060971(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/04−10/0587
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定形状の水平断面を有して長さ方向に延びたケーブル型二次電池であって、
電解質を含むリチウムイオン供給コア部;
前記リチウムイオン供給コア部の外面を囲んで形成された開放構造の内部電極であり、開放構造の内部集電体と、前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層とを備える内部電極;
前記内部電極の外面を囲んで形成され、電極の短絡を防止する分離層;並びに
前記分離層の外面を囲んで形成され、外部電極活物質層及び外部集電体を備える外部電極;を含み
前記電解質は、非水電解液またはゲル型高分子電解質であり、
前記開放構造の内部集電体が、巻き取られたワイヤ型集電体であるケーブル型二次電池の製造方法であって、
前記電解質がゲル型高分子又は担体に注入された非水電解液である場合は、
前記電解質を含むリチウムイオン供給コア部を用意し、
線状のワイヤ型の内部集電体で、前記電解質を含むリチウムイオン供給コア部を巻き取り、
前記巻き取られたワイヤ型の内部集電体の表面に前記内部電極活物質層をコーティングし、
前記内部電極活物質層を包むように分離層を形成し、
前記分離層の外面に前記外部電極活物質層及び前記外部集電体を備える前記外部電極を形成することを含むか、若しくは、
前記電解質が担体に注入されていない非水電解液である場合は、
中空の巻き取られたワイヤ型の内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備える内部電極を用意し、
前記内部電極活物質層を包むように分離層を形成し、
前記分離層の外面に前記外部電極活物質層及び前記外部集電体を備える前記外部電極を形成し、
前記外部電極の外面に保護コーティングを適用し、
前記内部集電体の中心部に非水電解液を注入することを含む
ケーブル型二次電池の製造方法。
【請求項2】
前記外部電極を形成する工程において、前記外部電極活物質層が、前記分離層の外面を囲んで形成され、かつ前記外部集電体が、前記外部電極活物質層の外面を囲んで形成されるか;
前記外部集電体が、前記分離層の外面を囲んで形成され、かつ前記外部電極活物質層が、前記外部集電体の外面を囲んで形成されるか;
前記外部集電体が、前記分離層の外面を囲んで形成され、かつ前記外部電極活物質層が、前記外部集電体の外面を包み、前記分離層と接するように形成されるか;または、
前記外部電極活物質層が、前記分離層の外面を囲んで形成され、かつ前記外部集電体が、前記外部電極活物質層内に被覆され、前記分離層の外面を離隔した状態で囲んで形成されることを特徴とする請求項1に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項3】
前記外部集電体が、パイプ型集電体、巻き取られたワイヤ型集電体、巻き取られたシート型集電体、またはメッシュ型集電体であることを特徴とする請求項1または2に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項4】
前記内部集電体が、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、もしくは銅;カーボン、ニッケル、チタンもしくは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;または、伝導性高分子から製造されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項5】
前記導電材が、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、酸化インジウムスズ(ITO)、銀、パラジウム、及びニッケルから選択された1種または2種以上の混合物であることを特徴とする請求項4に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項6】
前記伝導性高分子が、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、及びポリ窒化硫黄から選択された1種または2種以上の混合物であることを特徴とする請求項4に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項7】
前記外部集電体が、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、もしくは銅;カーボン、ニッケル、チタンもしくは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;伝導性高分子;Ni、Al、Au、Ag、Al、Pd/Ag、Cr、Ta、Cu、BaもしくはITOの金属粉末を含む金属ペースト;または、黒鉛、カーボンブラックもしくは炭素ナノチューブの炭素粉末を含む炭素ペーストから製造されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項8】
前記電解質が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルホルメート(MF)、γ‐ブチロラクトン(γ−BL)、スルホラン、メチルアセテート(MA)またはメチルプロピオネート(MP)を使用した非水電解液;およびポリエチレンオキサイド(PEOポリフッ化ビニリデン(PVdFポリメチルメタクリレート(PMMAポリアクリロニトリル(PANまたはポリビニルアセテート(PVAc)を使用したゲル型高分子電解質;から選択された電解質を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項9】
前記電解質が、リチウム塩をさらに含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項10】
前記リチウム塩が、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO22NLi、クロロほう酸リチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムから選択された1種または2種以上であることを特徴とする請求項9に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項11】
前記内部電極が負極であり、前記外部電極が正極であるか、または前記内部電極が正極であり、前記外部電極が負極であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項12】
前記内部電極が負極であり、前記外部電極が正極である場合、前記内部電極活物質層は、天然黒鉛、人造黒鉛、もしくは炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO)、Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiもしくはFeを含む金属類(Me);前記金属類の合金類;前記金属類の酸化物(MeOx);及び前記金属類と炭素との複合体からなる群から選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含み、
前記外部電極活物質層は、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiCoPO4LiFePO4、及びLiNi1-x-y-zCoxM1yM2z2(M1及びM2は互いに独立してAl、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg及びMoからなる群から選択され、x、y及びzは互いに独立した酸化物組成元素の原子分率であって、0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、0<x+y+z≦1である)からなる群から選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項13】
前記内部電極が正極であり、前記外部電極が負極である場合、前記内部電極活物質層は、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiCoPO4LiFePO4、及びLiNi1-x-y-zCoxM1yM2z2(M1及びM2は互いに独立してAl、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg及びMoからなる群から選択され、x、y及びzは互いに独立した酸化物組成元素の原子分率であって、0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、0<x+y+z≦1である)からなる群から選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含み、
前記外部電極活物質層は、天然黒鉛、人造黒鉛、もしくは炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO)、Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiもしくはFeを含む金属類(Me);前記金属類の合金類;前記金属類の酸化物(MeOx);及び前記金属類と炭素との複合体からなる群から選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項14】
前記分離層が、電解質層またはセパレータであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項15】
前記電解質層が、ポリエチレンオキサイド(PEOポリフッ化ビニリデン(PVdFポリメチルメタクリレート(PMMAポリアクリロニトリル(PANまたはポリビニルアセテート(PVAc)を使用したゲル型高分子電解質;および、PEO、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリエーテルイミン(PEI)、ポリエチレンスルフィド(PES)またはポリビニルアセテート(PVAc)を使用した固体電解質;から選択された電解質を含むことを特徴とする請求項14に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項16】
前記電解質層が、リチウム塩をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項17】
前記リチウム塩が、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO22NLi、クロロほう酸リチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムから選択された1種または2種以上であることを特徴とする請求項16に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【請求項18】
前記セパレータが、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン‐ブテン共重合体、エチレン‐ヘキセン共重合体及びエチレン‐メタクリレート共重合体からなる群から選択されたポリオレフィン系高分子から製造された多孔性基材;ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルファイド及びポリエチレンナフタレンからなる群から選択された高分子から製造された多孔性基材;または、無機物粒子とバインダー高分子との混合物から形成された多孔性基材であることを特徴とする請求項14〜17のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池の製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変形自在なケーブル型二次電池に関し、より詳しくは、リチウムイオン供給コア部を含むケーブル型二次電池に関する。
【0002】
本出願は、2011年10月13日出願の韓国特許出願第10−2011−0104872号、及び2012年10月15日出願の韓国特許出願第10−2012−0114446号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に援用される。
【背景技術】
【0003】
二次電池は、外部の電気エネルギーを化学エネルギーの形態に変換して貯蔵しておき、必要なときに電気を作る装置であり、充電を繰り返すことができるという意味で「充電式電池(rechargeable battery)」とも呼ばれる。広く使用される二
次電池としては、鉛蓄電池、ニッケル‐カドミウム電池(NiCd)、ニッケル水素蓄電池(NiMH)、リチウムイオン電池(Li‐ion)、リチウムイオンポリマー電池(Li‐ion polymer)がある。二次電池は使い捨ての一次電池に比べて経済的
な利点と環境的な利点を共に提供する。
【0004】
現在、二次電池は低い電力を要する所に使用されている。例えば、自動車の始動を補助する機器、携帯用装置、道具、無停電電源装置が挙げられる。近年の無線通信技術の発展は携帯用装置の大衆化を主導しており、従来の多くの装置が無線化される傾向もあるため、二次電池に対する需要が爆発的に伸びている。また、環境汚染防止の面でハイブリッド自動車、電気自動車が実用化されているが、これら次世代自動車は二次電池を使用することで、コストと重量を下げ、寿命を伸ばす技術を採用している。
【0005】
一般に、二次電池は円筒型、角形、またはパウチ型の電池が殆どである。二次電池が、負極、正極及び分離膜で構成された電極組立体を円筒型または角形の金属缶またはアルミニウムラミネートシートのパウチ型ケースの内部に収納し、前記電極組立体に電解質を注入して製造されるためである。したがって、このような二次電池の装着には一定空間が必要となるため、二次電池の円筒型、角形、またはパウチ型の形態は多様な形態の携帯用装置の開発に制約となる。そこで、形態の変形が自在な新たな形態の二次電池が求められている。
【0006】
このような要求に応えて、断面の直径に対する長さの比が非常に大きい電池である線型電池が提案された。韓国特許公開第2005−99903号(特許文献1)には、内部電極、外部電極、及びこれら電極の間に介在する電解質層で構成される可変型電池が開示されているが、可撓性が良くない。また、該線型電池では電解質層を形成するためにポリマー電解質を使用するため、電解質が電極の活物質に流入し難く、電池の抵抗が増加して容量特性及びサイクル特性が低下するという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特許公開第2005−99903号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、変形が容易であり、二次電池の安
定性と優れた性能を維持でき、電解質が電極の活物質に流入し易い新規な線型構造の二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を達成するため、本発明は、電解質を含むリチウムイオン供給コア部;前記リチウムイオン供給コア部の外面を囲んで形成された開放構造の内部集電体、及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備える内部電極;前記内部電極の外面を囲んで形成され、電極の短絡を防止する分離層;並びに前記分離層の外面を囲んで形成され、外部電極活物質層及び外部集電体を備える外部電極;を含み、所定形状の水平断面を有して長さ方向に延びたケーブル型二次電池を提供する。
【0010】
前記開放構造の内部集電体は、巻き取られたワイヤ型集電体またはメッシュ型集電体を使用することが望ましいが、特にこれらに限定されることはない。
【0011】
前記外部電極は、前記分離層の外面を囲んで形成された外部電極活物質層、及び前記外部電極活物質層の外面を囲んで形成された外部集電体を備えるか;前記分離層の外面を囲んで形成された外部集電体、及び前記外部集電体の外面を囲んで形成された外部電極活物質層を備えるか;前記分離層の外面を囲んで形成された外部集電体、及び前記外部集電体の外面を包み、前記分離層と接するように形成された外部電極活物質層を備えるか;または、前記分離層の外面を囲んで形成された外部電極活物質層、及び前記外部電極活物質層内に被覆され、前記分離層の外面を離隔した状態で囲んで形成された外部集電体を備えることができる。
【0012】
また、前記外部集電体としては、その形態を特に制限することはないが、パイプ型集電体、巻き取られたワイヤ型集電体、巻き取られたシート型集電体、またはメッシュ型集電体を使用することが望ましい。
【0013】
前記内部集電体としては、その種類を特に限定することはないが、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅;カーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;または、伝導性高分子などを含むものを使用することができる。
【0014】
前記導電材としては、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、ITO(Indium Thin Oxide)、銀、パラジウム、及びニッケルなどを使用することができる。また、前記伝導性高分子としては、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、及びポリ窒化硫黄のうち選択された1種の化合物または2種以上の混合物などを使用することができる。
【0015】
前記外部集電体としては、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅;カーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;伝導性高分子;Ni、Al、Au、Ag、Al、Pd/Ag、Cr、Ta、Cu、BaまたはITOの金属粉末を含む金属ペースト;若しくは、黒鉛、カーボンブラックまたは炭素ナノチューブの炭素粉末を含む炭素ペーストで製造されたものを使用することができる。
【0016】
本発明のリチウムイオン供給コア部は、電解質を含む。このような電解質としては、その種類を特に限定しないが、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(E
MC)、メチルホルメート(MF)、γ‐ブチロラクトン、スルホラン、メチルアセテート(MA)またはメチルプロピオネート(MP)を使用した非水電解液;PEO、PVdF、PMMA、PANまたはPVACを使用したゲル型高分子電解質;若しくは、PEO、PPO(polypropylene oxide)、PEI(polyethyle
ne imine)、PES(polyethylene sulphide)またはPVAc(polyvinyl acetate)を使用した固体電解質などを使用すること
ができる。また、このような電解質は、リチウム塩をさらに含むことができ、このようなリチウム塩としては、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、L
iAlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO22NLi、クロロほう酸リチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムなどを使用することが望ましい。
【0017】
本発明の内部電極は負極または正極であり得、外部電極は前記内部電極に対応する正極または負極であり得る。
【0018】
また、本発明の内部電極が負極であって、外部電極が正極である場合、前記内部電極活物質層は、天然黒鉛、人造黒鉛、炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO)、Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeである金属類(Me);前記金属類(Me)で構成された合金類;前記金属類(Me)の酸化物(MeOx);及び前記金属類(Me)と炭素との複合体からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含む負極活物質層であり得、前記外部電極活物質層は、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiCoPO4、LiFePO4、LiNiMnCoO2、及びLiNi1-x-y-zCoxM1yM2z2(M1及びM2は互いに独立してAl、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg及びMoからなる群より選択され、x、y及びzは互いに独立した酸化物組成元素の原子分率であって、0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、x+y+z≦1である)からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含む正極活物質層であり得る。
【0019】
また、前記内部電極が正極であり、前記外部電極が負極である場合、前記内部電極活物質層は、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiCoPO4、LiFePO4、LiNiMnCoO2、及びLiNi1-x-y-zCoxM1yM2z2(M1及びM2は互いに独立してAl、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg及びMoからなる群より選択され、x、y及びzは互いに独立した酸化物組成元素の原子分率であって、0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、x+y+z≦1である)からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含む正極活物質層であり得、前記外部電極活物質層は、天然黒鉛、人造黒鉛、炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO)、Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeである金属類(Me);前記金属類(Me)で構成された合金類;前記金属類(Me)の酸化物(MeOx);及び前記金属類(Me)と炭素との複合体からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含む負極活物質層であり得るが、これらに限定されることはない。
【0020】
本発明の分離層は、電解質層またはセパレータを使用することができる。
【0021】
前記電解質層としては、その種類を特に限定しないが、PEO、PVdF、PMMA、PANまたはPVACを使用したゲル型高分子電解質;若しくは、PEO、PPO、PEI、PESまたはPVAcを使用した固体電解質などを使用することが望ましい。また、前記電解質層は、リチウム塩をさらに含むことができ、前記リチウム塩の非制限的な例と
しては、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO22NLi、クロロほう酸リチウム、低
級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムなどが挙げられる。
【0022】
前記分離層としてセパレータを使用する場合は、本発明のケーブル型二次電池は電解液を必要とする。前記セパレータとしては、その種類を限定しないが、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン‐ブテン共重合体、エチレン‐ヘキセン共重合体及びエチレン‐メタクリレート共重合体からなる群より選択されたポリオレフィン系高分子で製造した多孔性基材;ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルファイド及びポリエチレンナフタレンからなる群より選択された高分子で製造した多孔性基材;または、無機物粒子とバインダー高分子との混合物で形成された多孔性基材などを使用することができる。
【0023】
また、本発明は、複数の内部電極を備えるケーブル型二次電池を提供する。また、本発明は、分離層が形成される複数の内部電極を備えるケーブル型二次電池を提供する。
【発明の効果】
【0024】
本発明の電解質を含むリチウムイオン供給コア部は内部電極の内部に位置し、前記内部電極は開放構造を有するため、リチウムイオン供給コア部の電解質が電極の活物質に浸透し易く、リチウムイオンの供給及び交換を容易に行うことができる。したがって、本発明のケーブル型二次電池は、リチウムイオン供給コア部を備えることで、電池の容量特性及びサイクル特性に優れる。また、本発明のケーブル型二次電池は、開放構造の内部電極を備えることで、可撓性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
図1】本発明の一実施例による1つのメッシュ型内部電極を有するケーブル型二次電池を示した図である。
図2】本発明の一実施例による1つの巻き取られたワイヤ型内部電極を有するケーブル型二次電池を示した図である。
図3】本発明の一実施例による複数の内部電極を有するケーブル型二次電池の断面図である。
図4】本発明の一実施例による複数の分離層を備える内部電極を有するケーブル型二次電池の断面図である。
図5】実施例と比較例によるケーブル型二次電池の一回目充放電プロファイルを示したグラフである。
図6】実施例と比較例によるケーブル型二次電池の放電寿命特性を示したグラフである。
図7】実施例と比較例によるケーブル型二次電池のACインピーダンス測定実験結果を示したグラフである。
図8】実施例によるケーブル型二次電池の可撓性を評価する引張実験機のグリップ部分を撮影した写真である。
図9】実施例によるケーブル型二次電池の可撓性評価の結果を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0027】
図1には、本発明によるケーブル型二次電池の一実施例が概略的に示されている。しかし、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0028】
所定形状の水平断面を有して長さ方向に延びた本発明のケーブル型二次電池100は、電解質を含むリチウムイオン供給コア部110;前記リチウムイオン供給コア部110の外面を囲んで形成された開放構造の内部集電体120、及び前記内部集電体120の表面に形成された内部電極活物質層130を備える内部電極;前記内部電極の外面を囲んで形成され、電極の短絡を防止する分離層140;並びに前記分離層140の外面を囲んで形成され、外部電極活物質層及び外部集電体を備える外部電極を含む。
【0029】
このとき、前記外部電極は、分離層と接するようになる、外部電極活物質層と外部集電体の配置によって様々な具現例があり得る。
【0030】
図1による外部電極は前記分離層140の外面を囲んで形成された外部電極活物質層150、及び前記外部電極活物質層150の外面を囲んで形成された外部集電体160を備える。
【0031】
また、本発明の一実施例によるケーブル型二次電池の外部電極は、前記分離層の外面を囲んで形成された外部集電体、及び前記外部集電体の外面を囲んで形成された外部電極活物質層を備える構造;前記分離層の外面を囲んで形成された外部集電体、及び前記外部集電体の外面を包み、前記分離層と接するように形成された外部電極活物質層を備える構造;または、前記分離層の外面を囲んで形成された外部電極活物質層、及び前記外部電極活物質層内に被覆され、前記分離層の外面を離隔した状態で囲んで形成された外部集電体を備える構造;などであり得る。
【0032】
また、ここで、所定の形状とは、特に形状を制限しないということであり、本発明の本質から逸脱しない如何なる形状も可能であるという意味である。本発明のケーブル型二次電池は、所定形状の水平断面を有し、水平断面に対する長さ方向に長く延びた線型構造であり、可撓性を有するため、変形が自在である。また、ここで、開放構造とは、その開放構造を境界面にし、該境界面を通過して内部から外部への物質の移動が自在な形態の構造を言う。
【0033】
従来のケーブル型二次電池は、内部電極と外部電極との間に電解質層を備え、これら電解質層は、短絡を防止するため、内部電極と外部電極とを隔離させなければならないため、一定水準の機械的物性を有するゲル型高分子電解質や固体高分子電解質を使用する必要がある。しかし、このようなゲル型高分子電解質や固体高分子電解質は、リチウムイオン源としての性能が優れず、電極活物質層にリチウムイオンを十分供給するためには電解質層の厚さを増加させるしかない。しかし、このような電解質層の厚さの増加によって電極間の間隔が広がり、かえって抵抗の増加による電池性能の低下をもたらすという問題がある。一方、本発明のケーブル型二次電池100は、電解質を含むリチウムイオン供給コア部110を備え、本発明の内部集電体120は開放構造を有するため、リチウムイオン供給コア部110の電解質は内部集電体120を通過して内部電極活物質層130及び外部
電極活物質層140に到達することができる。したがって、電解質層の厚さを無理に増加させる必要がなく、さらに電解質層を必須構成要素としないため、選択的にセパレータのみを使用することもできる。すなわち、本発明のケーブル型二次電池は、電解質を含むリチウムイオン供給コア部110を備えることで、電極活物質に浸透し易く、電極におけるリチウムイオンの供給及び交換を容易に行うことができるため、電池の容量特性及びサイクル特性に優れる。
【0034】
前記リチウムイオン供給コア部110は、電解質を含む。このような電解質としては、その種類を特に限定しないが、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルホルメート(MF)、γ‐ブチロラクトン、スルホラン、メチルアセテート(MA)またはメチルプロピオネート(MP)を使用した非水電解液;PEO、PVdF、PMMA、PANまたはPVACを使用したゲル型高分子電解質;若しくは、PEO、PPO、PEI、PESまたはPVAcを使用した固体電解質などを使用することができる。また、このような電解質は、リチウム塩をさらに含むことができ、このようなリチウム塩としては、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、Li
AlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO22NLi、クロロほう酸リチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムなどを使用することが望ましい。また、このようなリチウムイオン供給コア部110は、電解質のみで構成でき、液体電解質の場合には多孔質の担体を使用して構成することもできる。
【0035】
本発明の内部集電体120は、リチウムイオン供給コア部110の電解質が容易に浸透できるように開放構造を有し、このような開放構造としては電解質が浸透し易い形態の構造であれば全て採択することができる。図1及び図2を参照すれば、このような開放構造の内部集電体の非制限的な例として、メッシュ型内部集電体120及び巻き取られたワイヤ型内部集電体220が示されている。
【0036】
前記内部集電体120、220としては、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅、ステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀で表面処理したもの、アルミニウム‐カドミウム合金、導電材で表面処理された非伝導性高分子、または伝導性高分子を使用して製造されたものが望ましい。
【0037】
集電体は、活物質の電気化学反応によって生成された電子を集めるか、または、電気化学反応に必要な電子を供給する役割をするものであり、一般に銅やアルミニウムなどの金属を使用する。特に、導電材で表面処理された非伝導性高分子または伝導性高分子からなる高分子伝導体を使用する場合には、銅やアルミニウムのような金属を使用した場合より相対的に可撓性に優れる。また、金属集電体に代えて高分子集電体を使用することで、電池の軽量性を達成することができる。
【0038】
前記導電材としては、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、ITO、銀、パラジウム、及びニッケルなどが使用でき、伝導性高分子としては、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、及びポリ窒化硫黄などが使用できる。ただし、集電体に使用される非伝導性高分子は特に種類を限定しない。
【0039】
本発明の内部電極活物質層130は、前記内部集電体120の表面に形成される。このとき、前記内部集電体120の外面を囲んで形成され、内部集電体120の開放構造が内部電極活物質層130の外面に露出しない場合だけでなく、内部電極活物質層130が前
記内部集電体120の開放構造の表面に形成され、前記内部集電体120の開放構造が内部電極活物質層130の外面に露出する場合も含む。例えば、巻き取られたワイヤ型集電体の表面に活物質層を形成する場合、及び電極活物質層が形成されたワイヤ型集電体を巻き取って使用する場合が挙げられる。
【0040】
本発明の外部集電体としては、特にその形態を制限しないが、パイプ型集電体、巻き取られたワイヤ型集電体、巻き取られたシート型集電体、またはメッシュ型集電体を使用することができる。また、外部集電体としては、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅;カーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;伝導性高分子;Ni、Al、Au、Ag、Al、Pd/Ag、Cr、Ta、Cu、BaまたはITOの金属粉末を含む金属ペースト;若しくは、黒鉛、カーボンブラックまたは炭素ナノチューブの炭素粉末を含む炭素ペーストで製造されたものを使用することができる。
【0041】
前記内部電極は負極または正極であり得、前記外部電極は前記内部電極に対応する正極または負極であり得る。
【0042】
本発明の電極活物質層は、集電体を通じてイオンを移動させる作用をし、これらイオンの移動は電解質層からのイオンの吸蔵及び電解質層へのイオンの放出を通じた相互作用による。
【0043】
このような電極活物質層は、負極活物質層と正極活物質層とに区分することができる。
【0044】
具体的に、前記内部電極が負極であり、前記外部電極が正極である場合、前記内部電極活物質層は負極活物質層であって、天然黒鉛、人造黒鉛、炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO)、Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeである金属類(Me);前記金属類(Me)で構成された合金類;前記金属類(Me)の酸化物(MeOx);及び前記金属類(Me)と炭素との複合体からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含むことができ、前記外部電極活物質層は正極活物質層として、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiCoPO4、LiFePO4、LiNiMnCoO2、及びLiNi1-x-y-zCoxM1yM2z2(M1及びM2は互いに独立してAl、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg及びMoからなる群より選択され、x、y及びzは互いに独立した酸化物組成元素の原子分率であって、0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、x+y+z≦1である)からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含むことができる。
【0045】
また、前記内部電極が正極であり、前記外部電極が負極である場合には、内部電極活物質層は正極活物質層になって、外部電極活物質層は負極活物質層になり得る。
【0046】
上述したように、前記外部電極は、図1を参照すれば、前記分離層140の外面を囲んで形成された外部電極活物質層150、及び前記外部電極活物質層150の外面を囲んで形成された外部集電体160を備えることができる。
【0047】
また、前記外部電極は、前記分離層の外面を囲んで形成された外部集電体、及び前記外部集電体の外面を囲んで形成された外部電極活物質層を備えるか;前記分離層の外面を囲んで形成された外部集電体、及び前記外部集電体の外面を包み、前記分離層と接するように形成された外部電極活物質層を備えるか;または、前記分離層の外面を囲んで形成された外部電極活物質層、及び前記外部電極活物質層内に被覆され、前記分離層の外面を離隔
した状態で囲んで形成された外部集電体を備えることができる。
【0048】
具体的に、このような分離層の外面に外部集電体を巻き取る場合、活物質層との接触面積が十分広くなるため、一定水準の電池性能が保障される。特に、本発明の外部電極活物質層は、例えば、活物質スラリー形態で製造され、外部集電体の外面にコーティングされて形成されるため、前記分離層と接することができる。また、前記外部集電体は、外部電極活物質層の内部に被覆されて含まれ、かつ、前記分離層の外面を外部電極活物質層によって離隔した状態で囲んで形成され得るため、その結果、外部集電体と外部電極活物質との間の電気接点(electric contact)を向上でき、電池特性の向上に寄
与する。
【0049】
例えば、外部集電体として可撓性を有する巻き取られたワイヤ型外部集電体が使用される場合、前記巻き取られたワイヤ型外部集電体は、その形態から弾性が与えられ、全体的なケーブル型二次電池の可撓性を向上させる役割を果たす。また、本発明のケーブル型二次電池に外部から過度な力が加えられる場合にも、本発明のワイヤ型外部集電体は、形態的特性上、崩れや折れなどの過度な変形が少ないため、内部集電体との接触による短絡の恐れが少ない。
【0050】
電極活物質層は、電極活物質、バインダー及び導電材を含み、集電体と結合して電極を構成する。電極に、外部の力によって折り畳まれるか又は酷く曲がるなどの変形が起きる場合、電極活物質の脱離が発生し、このような電極活物質の脱離により、電池性能及び電池容量が低下することがある。しかし、巻き取られたワイヤ型外部集電体は弾性を有するため、外部の力による変形の際にも力を分散させ、活物質層に対する変形を抑え、それにより活物質の脱離を予防することができる。本発明の分離層は、電解質層またはセパレータを使用することができる。
【0051】
このようなイオンの通路になる電解質層としては、PEO、PVdF、PMMA、PANまたはPVACを使用したゲル型高分子電解質、若しくは、PEO、PPO、PEI、PESまたはPVAcを使用した固体電解質などを使用する。固体電解質のマトリクスは、高分子またはセラミックガラスを基本骨格にすることが望ましい。一般的な高分子電解質の場合は、イオン伝導度が満たされても、反応速度の面でイオンの移動が遅すぎることがあり得るため、固体よりはイオンの移動が容易なゲル型高分子電解質を使用することが望ましい。しかし、ゲル型高分子電解質は機械的特性が良好ではなく、それを補うために気孔構造の支持体または架橋高分子を含み得る。本発明の電解質層はセパレータの役割を果たせるため、別途のセパレータを使用しなくても良い。
【0052】
本発明の電解質層は、リチウム塩をさらに含むことができる。リチウム塩はイオン伝導度及び反応速度を向上させることができ、その非制限的な例としては、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3
LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO22NLi、クロロほう酸リチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムが挙げられる。
【0053】
前記セパレータとしては、その種類を限定しないが、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン‐ブテン共重合体、エチレン‐ヘキセン共重合体及びエチレン‐メタクリレート共重合体からなる群より選択されたポリオレフィン系高分子で製造した多孔性基材;ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルファイド及びポリエチレンナフタレンからなる群より選択された高分子で製造した多孔性基材;または、無機物粒子とバインダー高分子との混合物で形成された多
孔性基材などを使用することができる。特に、リチウムイオン供給コア部のリチウムイオンが外部電極にも伝達され易くするためには、前記ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルファイド及びポリエチレンナフタリンからなる群より選択された高分子で製造した多孔性基材に該当する不織布材質のセパレータを使用することが望ましい。
【0054】
本発明は保護被覆を備えるが、保護被覆は絶縁体であって、空気中の水分及び外部衝撃から電極を保護するために外部集電体の外面に形成される。保護被覆としては、通常の高分子樹脂を使用することができ、一例としてPVC、HDPE、またはエポキシ樹脂を使用することができる。
【0055】
以下、本発明の一実施例によるケーブル型二次電池及びその製造方法を図2を参照して簡略に説明する。
【0056】
本発明の一実施例によるケーブル型二次電池200は、電解質を含むリチウムイオン供給コア部210;前記リチウムイオン供給コア部210の外面を囲んで形成された開放構造の内部集電体220、及び前記内部集電体220の表面に形成された内部電極活物質層230を備える内部電極;前記内部電極の外面を囲んで形成され、電極の短絡を防止する分離層240;並びに前記分離層240の外面を囲んで形成された外部電極活物質層250、及び前記外部電極活物質層250の外面を囲んで形成された外部集電体260を備える外部電極;を備える。
【0057】
まず、高分子電解質を使用し、押出機などでワイヤ状のリチウムイオン供給コア部210を形成する。または、中空の内部電極を用意した後、内部電極の中心部に非水電解液を注入してリチウムイオン供給コア部210を形成することもでき、保護コーティングまで適用された電池組立体を用意した後、電池の内部電極支持体の中心部に非水電解液を注入して形成することもできる。さらに、他の方法としては、スポンジ材質のワイヤ状の担体を用意した後、それに非水電解液を注入してリチウムイオン供給コア部210を用意することもできる。
【0058】
次いで、線型のワイヤ型内部集電体220を用意し、前記リチウムイオン供給コア部210に巻き取る。巻き取られたワイヤ型内部集電体220の表面に内部電極活物質層230をコーティングする。コーティング方法としては一般的なコーティング方法が適用でき、具体的には電気メッキ(electroplating)または陽極酸化処理(anodic oxidation process)法が使用可能であるが、一定間隔を維持するためには活物質を含む電極スラリーを押出機を用いて押出コーティングする方法で製造することが望ましい。また、活物質を含む電極スラリーである場合は、ディップコーティング(dip coating)または押出機を使用する押出コーティング法で製造する
こともできる。
【0059】
次いで、前記内部電極活物質層230を包むように高分子電解質層からなる分離層240を形成する。電解質層である分離層240を形成する方法も特に限定されないが、線型であるケーブル型二次電池の特性上、押出コーティング法で製造することが容易である。
【0060】
コーティングされた電解質である前記分離層240の外面に、外部電極活物質層250をコーティングして形成する。内部電極活物質層230のコーティング方法を外部電極活物質層250のコーティングにも同様に適用することができる。
【0061】
また、ワイヤ状の外部集電体を用意し、前記外部電極活物質層250の外面に巻いて、
巻き取られたワイヤ型外部集電体260を形成する。このとき、前記外部集電体としては、巻き取られたシート型集電体、パイプ型集電体、またはメッシュ型集電体を適用することもできる。このとき、外部電極活物質層を外部集電体に予め形成した後、それを分離層上に適用して外部電極を形成することもできる。例えば、巻き取られたシート型集電体の場合、シート型集電体上に外部電極活物質層を形成し、それを所定の幅で切断してシート型外部電極を形成することができる。その後、前記外部電極活物質層が分離層に接するように、用意したシート型外部電極で分離層の外面を巻いて外部電極を分離層上に形成することができる。
【0062】
他には、外部電極の形成時に、分離層の外面を包むように外部集電体をまず形成し、前記外部集電体の外面を包むように外部電極活物質層を形成することもできる。
【0063】
一方、外部電極が、前記分離層の外面を囲んで形成された外部集電体、及び前記外部集電体の外面を包み、前記分離層と接するように形成された外部電極活物質層を備える構造である場合、まず、前記分離層の外面に、例えば、ワイヤ型またはシート型の外部集電体を巻き取る。巻き取る方法を特に限定することはないが、ワイヤ型外部集電体の場合は巻線機を用いて分離層の外面に巻き取ることができる。また、巻き取られたワイヤ型またはシート型の外部集電体の外面に外部電極活物質層をコーティングする。このような外部電極活物質層は巻き取られたワイヤ型外部集電体を囲んで、分離層と接するように形成される。
【0064】
また、外部電極が、前記分離層の外面を囲んで形成された外部電極活物質層、及び前記外部電極活物質層内に被覆され、前記分離層の外面を離隔した状態で囲んで形成された外部集電体を備える構造である場合は、まず前記分離層の外面に最終的に得ようとする外部電極活物質層の一部を形成し、その上部を包むように外部集電体を形成し、前記外部集電体上に外部電極活物質層をさらに形成して前記外部集電体を完全に被覆する。このとき、外部集電体は、分離層と離隔した状態で外部電極活物質層の内部に存在するようになるため、集電体と活物質との間の電気接点を向上でき、電池特性の向上に寄与する
最後に、前記電極組立体の外面を包むように保護被覆270を形成する。前記保護被覆270は絶縁体であって、空気中の水分及び外部衝撃から電極を保護するために最外面に形成される。保護被覆270としては、通常の高分子樹脂を使用でき、一例としてPVC、HDPE、またはエポキシ樹脂を使用することができる。
【0065】
以下、さらに他の可能な実施例を図3及び図4を参考して説明する。
【0066】
図3を参照すれば、一実施例による本発明のケーブル型二次電池300は、電解質を含む2以上のリチウムイオン供給コア部310;それぞれの前記リチウムイオン供給コア部310の外面を囲んで形成された開放構造の内部集電体320、及び前記内部集電体320の表面に形成された内部電極活物質層330を備える、互いに平行に配置された2以上の内部電極;前記内部電極の外面を一緒に囲んで形成され、電極の短絡を防止する分離層340;並びに前記分離層340の外面を囲んで形成された外部電極活物質層350、及び前記外部電極活物質層350の外面を囲んで形成された外部集電体360を備える外部電極;を含む。このようなケーブル型二次電池300は、複数の電極からなる内部電極を備えるため、負極と正極とのバランス調整が容易であり、複数の電極を備えることで、断線を防止することができる。
【0067】
図4を参照すれば、一実施例による本発明のケーブル型二次電池400は、電解質を含む2以上のリチウムイオン供給コア部410;それぞれの前記リチウムイオン供給コア部410の外面を囲んで形成された開放構造の内部集電体420、前記内部集電体420の表面に形成された内部電極活物質層430、及び前記内部電極活物質層430の外面を囲
んで形成された分離層440を備える、互いに平行に配置された2以上の内部電極;並びに前記内部電極の外面を一緒に囲んで形成された外部電極活物質層450、及び前記外部電極活物質層450の外面を囲んで形成された外部集電体460を備える外部電極;を含む。このようなケーブル型二次電池400は、複数の電極からなる内部電極を備えるため、負極と正極とのバランス調整が容易であり、複数の電極を備えることで、断線を防止することができる。
【0068】
このような複数の電極からなる内部電極を備えるケーブル型二次電池の場合にも、上述したように、前記外部電極は、前記分離層の外面を囲んで形成された外部電極活物質層、及び前記外部電極活物質層の外面を囲んで形成された外部集電体を備える構造の外にも、前記分離層の外面を囲んで形成された外部集電体、及び前記外部集電体の外面を囲んで形成された外部電極活物質層を備える構造;前記分離層の外面を囲んで形成された外部集電体、及び前記外部集電体の外面を包み、前記分離層と接するように形成された外部電極活物質層を備える構造;または、前記分離層の外面を囲んで形成された外部電極活物質層、及び前記外部電極活物質層内に被覆され、前記分離層の外面を離隔した状態で囲んで形成された外部集電体を備える構造であり得る。
【実施例】
【0069】
以下、本発明を具体的な実施例を挙げて説明する。しかし、本発明による実施例は多くの他の形態に変形されることができ、本発明の範囲が後述する実施例に限定されると解釈されてはならない。本発明の実施例は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0070】
[実施例]
直径125μmの銅(Cu)ワイヤに、電気メッキ法でNi‐Snが形成されたワイヤ電極(Ni‐Snコーティングされた銅ワイヤ)を形成した。ワイヤ電極に剛性を付与するため、Ni‐Snコーティングされた銅ワイヤ電極3本を螺旋状に撚ってツイスト型(twisted)Ni‐Snワイヤ束(wire bundle)を用意した。用意した
束4本を巻き取ることで、バネ状に内部が空いてリチウムイオン供給コア部が位置可能な開放構造の内部電極を形成した。内部電極の周りに、セパレータ及び外部集電体であるAlワイヤを順に巻き、その外部にLiCoO2/デンカブラック(Denka black)/PVdF(=90/5/5wt%)をコーティングして外部電極を形成した。AlタブとNiタブを外部電極と内部電極にそれぞれ連結して端子を形成した。前記電池組立体を保護被覆である熱収縮チューブに挿入し、加熱してチューブを収縮させた後、開放構造の内部電極集電体(ツイスト型Ni‐Snワイヤ束)の中心部に非水電解液(1M Li
PF6、EC/PC=1/1、vol%)を注射器を用いて注入してリチウムイオン供給
コア部を形成した。その後、完全に密封してケーブル型二次電池を製造した。
【0071】
[比較例]
実施例の電極の本数と同じ12本のNi‐Snコーティングされた銅ワイヤ電極を螺旋状に撚り、内部が詰まった内部電極を形成した。セパレータ、外部集電体であるAlワイヤ、外部電極活物質層、Ni/Alタブを実施例と同様に形成し、リチウムイオン源を電池内に形成するため、電解液槽に一日中浸漬して電解液成分を電池内に含浸させた。非水電解液の成分は実施例と同様である。その後、熱収縮チューブに挿入し密封してケーブル型二次電池を製造した。
【0072】
[実験例1.電池性能実験]
用意した実施例と比較例のケーブル電池に対し、0.1Cの電流密度で4.2〜2.5Vの電圧条件で充放電実験を行った。図5に示された一回目充放電プロファイル及び図6に示された放電寿命特性から、実施例の場合、設計された容量(1mAh/cm)の電池
容量具現と安定したサイクル寿命特性を見せる一方、比較例の電池は電池容量を具現できず、不安定なサイクル寿命特性を見せることが確認できた。このことから、実施例のように、リチウムイオン供給コア部を含む開放構造の内部電極を有するケーブル電池の場合、リチウムイオン供給コア部を備えることで電解質が電極活物質に浸透し易く、電極におけるリチウムイオン供給及び交換が円滑に行われ、優れた電池容量特性と安定したサイクル寿命特性を見せることが分かる。
【0073】
[実験例2.ACインピーダンス測定実験]
実施例と比較例の電池を0.1C電流密度で4.2〜2.5Vの電圧条件で1回充放電した後、電池抵抗を確認するためにインピーダンス測定実験を100kHz〜1Hzの周波数範囲で行った。図7に示されたように、実施例のオーム抵抗(100kHz)と界面抵抗(半球の測定された直径)が比較例よりかなり低く測定され、これは実施例の電池抵抗が比較例に比べて低いことを意味する。実施例のリチウムイオン供給コア部を含む開放構造の内部電極構造を通じて、電解質が電極活物質に浸透し易く、電極におけるリチウムイオン供給及び交換が容易に行われることで、電池の抵抗が低く形成されると考えられる。
【0074】
[実験例3.電池の可撓性を確認するためのリアルタイム曲げ実験]
実施例による電池の可撓性を確認するため、図8のように、引張実験機のグリップに電池を固定した後、グリップ間のギャップを1cmないし6cmの範囲で500mm/minの速度で曲げて戻すことを繰り返した。このとき、実施例の電池の実質的な可撓性を確認するため、電池の両終端に充放電器の(+)(−)端子を連結して0.1Cの電流密度で放電した。図9に示された実験結果から、苛酷な曲げ条件でも、放電プロファイルが変化することなく安定的に電池性能が具現されることが確認でき、このことから、巻き取られた形態のバネ構造を有する開放構造の内部電極及び巻き取られたAlワイヤによって優れた電池柔軟性が与えられることが確認できる。
【符号の説明】
【0075】
100、200、300、400:ケーブル型二次電池
110、210、310、410:リチウムイオン供給コア部
120、220、320、420:内部集電体
130、230、330、430:内部電極活物質層
140、240、340、440:分離層
150、250、350、450:外部電極活物質層
160、260、360、460:外部集電体
170、270、370、470:保護被覆
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9