【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって、本発明は、陰極活物質を含む陰極合剤が集電体に塗布されている二次電池用陰極において、前記陰極活物質は、架橋高分子コーティング層が表面に形成されたリチウムチタン酸化物(Lithium Titanium Oxide:LTO)粒子であって、前記コーティング層が形成されたリチウムチタン酸化物粒子は、それぞれの粒子の間に形成された気孔構造を維持し、前記架橋高分子はホスフェート系化合物であることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る二次電池用陰極は、ホスフェート系化合物が表面に塗布されたリチウムチタン酸化物を陰極活物質として使用し、電池の出力特性を向上させると同時に、電極界面の安定化によって寿命を向上させることができる。
【0013】
具体的に、前記リチウムチタン酸化物粒子は、コーティング層が表面に形成されたとしても、所定の気孔構造を維持することから、陰極活物質層の比表面積が広くなり、気孔の連結度が高くなり得るので、結果的に電解液の含浸比率が高くなり、速い充放電特性などを示すことができる。
【0014】
すなわち、前記ホスフェート系化合物は、ラジカルとの反応性に優れ、重合反応の進捗度向上を通じた陰極活物質の電気化学的安定性の向上を図るものと推測される。
【0015】
具体的に、LTO電極の場合、充電・放電時にTi
4+<―――>Ti
3+に変化しながら電解液分解反応を加速化することができ、また、塩(Salt)の陰イオンの場合、LTO触媒及び電気化学的反応を加速化することができる。このような側面で、ホスフェート基(Phosphate group)の場合、陰イオンとの結合を通じた安定化及び還元反応性が大きいTi
3+に結合し、液体電解質の分解を減少させ得ると見なされ、また、生成された被膜は、構造的な分解反応を抑制する役割もする。
【0016】
さらに、陰極活物質として使用するリチウムチタン酸化物が所定の触媒として作用し、ホスフェート系化合物の架橋重合を促進させ得るので、前記効果を極大化することができる。
【0017】
一つの例として、前記ホスフェート系化合物は、下記の化学式1で表示されるホスフェート系アクリレート、下記の化学式2で表示されるパイロホスフェート系アクリレート、及びホスフェート系ウレタンアクリレートからなる群より選ばれる一つ以上であってもよい。
【0018】
【化1】
【化2】
【0019】
前記化学式1及び2において、R
1及びR
2は、それぞれ独立に水素、メチル基、またはFであって、nは、1〜20の整数である。
【0020】
より詳細には、前記化学式1及び/または化学式2において、R
1は水素であって、nは1であってもよい。
【0021】
前記陰極は、ホスフェート系化合物と重合可能な多官能性化合物をさらに含めてもよい。
【0022】
前記ホスフェート系化合物と重合可能な多官能性化合物を共に使用して陰極活物質のコーティング層を形成する場合、電池の諸般の特性がさらに向上し得る。
【0023】
すなわち、リチウムイオンを効率的に配位可能な構造を通じて、優れた結合力を示すホスフェート系化合物と優れた弾力性の多官能性化合物を共に架橋重合し、陰極活物質のコーティング層を形成する場合、各物質の電気化学的特性と機械的特性とが互いに補完され得る。
【0024】
一つの例として、前記多官能性化合物は、(メタ)アクリル酸エステル系化合物、不飽和カルボン酸系化合物、及びビニル系化合物からなる群より選ばれた1種以上であってもよい。
【0025】
前記(メタ)アクリル酸エステル系化合物は、分子内にアクリレート基が2個以上含まれた(メタ)アクリレート系化合物であって、このような(メタ)アクリレート系化合物は、下記の化学式3で表示される単量体またはそのオリゴマーであってもよい。
【0026】
【化3】
【0027】
前記式において、R
3、R
4及びR
5は、それぞれ独立に水素、置換または非置換のC1―C4のアルキル基であり、mは1〜20の整数である。
【0028】
また、前記(メタ)アクリル酸エステル系化合物は、ジエチレングリコールジアクリレート(diethylene glycol diacrylate;Di(EG)DA)、ジエチレングリコールジメタクリレート(diethylene glycol dimethacrylate;Di(EG)DM)、エチレングリコールジメタクリレート(ethylene glycol dimethacrylate;EGDM)、ジプロピレングリコールジアクリレート(dipropylene glycol diacrylate;Di(PG)DA)、ジプロピレングリコールジメタクリレート(dipropylene glycol dimethacrylate;Di(PG)DM)、エチレングリコールジビニルエーテル(ethylene glycol divinyl ether;EGDVE)、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(ethoxylated trimethylolpropane triacrylate;ETMPTA)、ジエチレングリコールジビニルエーテル(diethylene glycol divinyl ether;Di(EG)DVE)、トリエチレングリコールジメタクリレート(triethylene glycol dimethacrylate;Tri(EG)DM)、ジペタエリスリトールペンタアクリレート(dipentaerythritol pentaacrylate;DPentA)、トリメチロールプロパントリアクリレート(trimethylolpropane triacrylate、TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート(trimethylolpropane trimethacrylate、TMPTM)、プロポキシル化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート(propoxylated(3)trimethylolpropane triacrylate;PO(3)TMPTA)、プロポキシル化(6)トリメチロールプロパントリアクリレート(propoxylated(6)trimethylopropane triacrylate;PO(6)TMPTA)、ポリエチレングリコールジアクリレート(poly(ethylene glycol)diacrylate、PA1)及びポリエチレングリコールジメタクリレート(poly(ethylene glycol)dimethaacrylate)で構成される群より選ばれる1種以上であってもよいが、前記化合物のみに制限されることはない。
【0029】
前記多官能性化合物は、ホスフェート系化合物と多様な形態の共重合体、例えば、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマーなどを形成してもよいことは当然である。
【0030】
前記ホスフェート系化合物の含量は、陰極活物質100重量部に対して0.01重量部〜50重量部であってもよく、具体的には1重量部〜30重量部であってもよい。
【0031】
前記ホスフェート系化合物のコーティング層の厚さは、0.001μm〜10μmであってもよく、具体的には0.1μm〜5μmであってもよい。
【0032】
このような前記陰極の気孔率は、10%〜50%であってもよく、具体的には30%〜40%であってもよい。
【0033】
前記‘気孔率’は、多孔質材料において空いている部分がその全体の体積に占める比率を意味し、気孔度または空隙度などと表現することもある。
【0034】
本発明に係る二次電池用陰極は、
(A)陰極活物質としてリチウムチタン酸化物を含む陰極スラリーを集電体上に塗布及び乾燥するステップ;
(B)前記(A)で製造された陰極を前記ホスフェート系化合物が溶解された溶液に含浸させ、陰極活物質粒子の表面にホスフェート系化合物コーティング層を形成するステップ;
(C)熱硬化、電子ビームまたはガンマ線の照射による光硬化、または30℃〜80℃での安定化反応を行い、前記ホスフェート系化合物を重合するステップ;を含む方法で製造されてもよい。
【0035】
前記ステップ(B)において、ホスフェート系化合物は、溶媒重量を基準にして0.1重量%〜30重量%で含まれてもよい。
【0036】
前記ホスフェート系化合物の比率が0.1重量%未満である場合は、コーティング層の形成が難しく、その一方、30重量%を超える場合は、リチウムイオン伝達速度が減少し、電池性能が低下し得る。これは、ホスフェート系化合物に前記多官能性化合物が添加される場合にも同様である。すなわち、ホスフェート系化合物と前記多官能性化合物の全体重量は、溶媒重量を基準にして0.1重量%〜30重量%であってもよく、具体的には1重量%〜20重量%であってもよい。
【0037】
前記ステップ(B)の溶液には、ホスフェート系化合物と重合可能な多官能性化合物が溶媒重量を基準にして0.1重量%〜10重量%で含まれてもよく、より詳細には、0.1重量%〜0.5重量%で含まれてもよい。これより過度に少ない場合は、その効果を発揮しにくく、これより過度に多い場合は、ホスフェート系化合物との重合が難しくなり得るので好ましくない。
【0038】
前記ホスフェート系化合物が溶解された溶液には、重合開始剤、電解液(可塑剤)及びリチウム塩が含まれていてもよい。
【0039】
前記重合開始剤としては、例えば、2,2―アゾビス(2―シアノブタン)、2,2―アゾビス(メチルブチロニトリル)、2,2’―アゾイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスジメチル―バレロニトリル(AMVN)などのアゾ(azo)系列の化合物;ベンゾイル過酸化物、アセチル過酸化物、ジラウリル過酸化物、ジ―t―ブチル過酸化物(Di―tert―butyl peroxide)、酸化されたクミル過酸化物、過酸化水素などの過酸化物(peroxy)系列の化合物;及びヒドロ過酸化物類などが使用されてもよく、具体的には、AIBN、2,2’―アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル)(V65)、ジ―(4―ターシャリーブチルシクロヘキシル)―ペルオキシジカーボネート(DBC)などが使用されてもよい。
【0040】
前記重合開始剤は、40℃〜80℃の所定の温度で分解してラジカルを形成し、フリーラジカル重合によってモノマーと反応することができる。一般に、フリーラジカル重合は、反応性の強い一時的な各分子または活性点が形成される開始反応、活性連鎖末端に単量体が付加され、再び鎖末端に活性点が形成される成長反応、活性点を他の各分子に移動させる連鎖移動反応、活性連鎖中心が破壊される停止反応の過程を通じて行われる。一方、重合開始剤を使用せずに重合を行ってもよいことは当然である。
【0041】
前記電解液は、可塑剤としての役割も行い、前記電解液としては、例えば、N―メチル―2―ピロリジノン、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ガンマ―ブチロラクトン、1,2―ジメトキシエタン、テトラヒドロキシフラン(franc)、2―メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3―ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、ギ酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3―ジメチル―2―イミダゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エーテル、ピロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの非プロトン性有機溶媒が使用されてもよい。これらは、一つまたは二つ以上の混合形態で使用されてもよい。
【0042】
前記リチウム塩は、非水系電解液に溶解され、リチウムイオンが解離される物質であって、前記リチウム塩としては、例えば、LiCl、LiBr、LiI、LiClO
4、LiBF
4、LiB
10Cl
10、LiPF
6、LiCF
3SO
3、LiCF
3CO
2、LiAsF
6、LiSbF
6、LiAlCl
4、CH
3SO
3Li、CF
3SO
3Li、(CF
3SO
2)
2NLi、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、4フェニルホウ酸リチウム、イミドなどが使用されてもよい。これらは、一つまたは二つ以上の混合形態で使用されてもよい。
【0043】
このようなリチウム塩は、全体の固形分に対して0.01重量%〜30重量%の含量で含まれてもよく、具体的には0.1重量%〜20重量%の含量で含まれてもよい。
【0044】
また、前記電解液には、充放電特性、難燃性などの改善を目的として、例えば、ピリジン、トリエチルホスファイト、トリエタノールアミン、環状エーテル、エチレンジアミン、n―グリム(glyme)、ヘキサリン酸トリアミド、ニトロベンゼン誘導体、硫黄、キノンイミン染料、N―置換オキサゾリジノン、N,N―置換イミダゾリジン、エチレングリコールジアルキルエーテル、アンモニウム塩、ピロール、2―メトキシエタノール、三塩化アルミニウムなどが添加されてもよい。場合に応じては、不燃性を付与するために、四塩化炭素、三フッ化エチレンなどのハロゲン含有溶媒をさらに含ませてもよく、高温保存特性を向上させるために二酸化炭酸ガスをさらに含ませてもよい。
【0045】
更に他の例において、本発明に係る二次電池用陰極は、
(a)陰極活物質としてリチウムチタン酸化物及び前記ホスフェート系化合物を含む陰極スラリーを集電体上に塗布及び乾燥するステップ;
(b)前記(a)で製造された陰極に対して熱硬化、電子ビームまたはガンマ線の照射による光硬化、または30℃〜80℃での安定化反応を行い、前記ホスフェート系化合物を重合するステップを含んで製造されてもよい。
【0046】
また、本発明は、前記二次電池用陰極を含む二次電池を提供する。
【0047】
前記二次電池は、陽極と陰極との間に分離膜が介在した電極組立体に電解液が含まれるように構成して製造される。
【0048】
前記陽極は、例えば、陽極集電体上に陽極活物質、導電剤及びバインダーの混合物を塗布した後、乾燥及びプレッシングすることによって製造され、必要に応じて、前記混合物に充填剤をさらに添加してもよい。
【0049】
前記陽極集電体は、一般に3μm〜500μmの厚さに製作する。このような陽極集電体としては、当該電池に化学的変化を誘発しないと共に、高い導電性を有するものであれば特別に制限されなく、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、またはアルミニウムやステンレススチールの表面をカーボン、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したものなどが使用されてもよい。集電体は、その表面に微細な凹凸を形成することによって陽極活物質の接着力を高めることもでき、フィルム、シート、ホイル、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体などの多様な形態が可能である。
【0050】
前記陽極活物質としては、リチウムコバルト酸化物(LiCoO
2)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO
2)などの層状化合物や、1またはそれ以上の遷移金属に置換された化合物;化学式Li
1+xMn
2−xO
4(ここで、xは、0〜0.33である)、LiMnO
3、LiMn
2O
3、LiMnO
2などのリチウムマンガン酸化物;リチウム銅酸化物(Li
2CuO
2);LiV
3O
8、LiFe
3O
4、V
2O
5、Cu
2V
2O
7などのバナジウム酸化物;化学式LiNi
1−xM
xO
2(ここで、M=Co、Mn、Al、Cu、Fe、Mg、BまたはGaであって、x=0.01〜0.3である)で表現されるNiサイト型リチウムニッケル酸化物;化学式LiMn
2−xM
xO
2(ここで、M=Co、Ni、Fe、Cr、ZnまたはTaであって、x=0.01〜0.1である)またはLi
2Mn
3MO
8(ここで、M=Fe、Co、Ni、CuまたはZnである)で表現されるリチウムマンガン複合酸化物;化学式のLiの一部がアルカリ土類金属イオンに置換されたLiMn
2O
4;ジスルフィド化合物;Fe
2(MoO
4)
3などを挙げてもよいが、これらのみに限定されることはない。
【0051】
前記導電剤は、通常、陽極活物質を含む混合物の全体重量を基準にして1重量%〜50重量%で添加される。このような導電剤としては、当該電池に化学的変化を誘発しないと共に、導電性を有するものであれば特別に制限されなく、例えば、天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛;カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サマーブラックなどのカーボンブラック;炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維;フッ化カーボン、アルミニウム、ニッケル粉末などの金属粉末;酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの導電性素材などが使用されてもよい。
【0052】
前記バインダーは、活物質と導電剤などの結合と集電体に対する結合を補助する成分であって、通常、陽極活物質を含む混合物の全体重量を基準にして1重量%〜50重量%で添加される。このようなバインダーの例としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、澱粉、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン―プロピレン―ジエンテルポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブチレンゴム、フッ素ゴム、多様な共重合体などを挙げてもよい。
【0053】
前記充填剤は、陽極の膨張を抑制する成分として選択的に使用され、当該電池に化学的変化を誘発しないと共に、繊維状材料であれば特別に制限されるものではなく、前記充填剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系重合体;ガラス繊維、炭素繊維などの繊維状物質が使用される。
【0054】
前記陰極は、陰極集電体上に陰極活物質を塗布・乾燥することによって製作され、必要に応じて、上述した成分をさらに含めてもよい。
【0055】
前記陰極集電体は、一般に3μm〜500μmの厚さに製作される。このような陰極集電体は、当該電池に化学的変化を誘発しないと共に、導電性を有するものであれば特別に制限されず、陰極集電体としては、例えば、銅、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅やステンレススチールの表面をカーボン、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したもの、アルミニウム―カドミウム合金などが使用されてもよい。また、陽極集電体と同様に、前記陰極集電体は、表面に微細な凹凸を形成することによって陰極活物質の結合力を強化させることもでき、フィルム、シート、ホイル、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体などの多様な形態で使用されてもよい。
【0056】
前記陰極活物質としては、上述したように、リチウムチタン酸化物を使用してもよい。
【0057】
前記リチウムチタン酸化物は、具体的には、Li
4Ti
5O
12、LiTi
2O
4またはその混合物であってもよく、より具体的にはLi
4Ti
5O
12であってもよい。
【0058】
さらに、前記陰極活物質としては、難黒鉛化炭素、黒鉛系炭素などの炭素;Li
xFe
2O
3(0≦x≦1)、Li
xWO
2(0≦x≦1)、Sn
xMe
1−xMe’
yO
z(Me:Mn、Fe、Pb、Ge;Me’:Al、B、P、Si、周期律表の1族、2族、3族元素、ハロゲン;0<x≦1;1≦y≦3;1≦z≦8)などの金属複合酸化物;リチウム金属;リチウム合金;ケイ素系合金;スズ系合金;SnO、SnO
2、PbO、PbO
2、Pb
2O
3、Pb
3O
4、Sb
2O
3、Sb
2O
4、Sb
2O
5、GeO、GeO
2、Bi
2O
3、Bi
2O
4、及びBi
2O
5などの金属酸化物;ポリアセチレンなどの導電性高分子;Li―Co―Ni系材料などを混合して使用してもよい。
【0059】
本発明に係る二次電池は、リチウム二次電池であってもよく、例えば、リチウム金属二次電池、リチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二次電池またはリチウムイオンポリマー二次電池などであってもよい。前記二次電池は多様な形態に製造されてもよく、例えば、電極組立体は、ゼリーロール型、スタック型、スタック/フォルディング型などに製作されてもよく、電池の形態は、円筒形缶、角形缶または金属層及び樹脂層を含むラミネートシートの電池ケースなどに内蔵されている形態であってもよい。これは、当業界に広く知られているので、これについての詳細な説明は省略する。
【0060】
前記二次電池は、小型電子機器のみならず、下記で説明するように中大型デバイスの電源として使用されてもよい。
【0061】
また、本発明は、前記二次電池を単位電池として含む電池モジュールを提供し、前記電池モジュールを含む電池パックを提供する。
【0062】
前記電池パックは、高温安定性、長いサイクル特性及び高いレート特性などが要求される中大型デバイスの電源として使用されてもよい。
【0063】
前記中大型デバイスの具体的な例としては、電気モーターによって受けた動力によって動くパワーツール(power tool);電気自動車(Electric Vehicle、EV)、ハイブリッド電気自動車(Hybrid Electric Vehicle、HEV)、プラグ―インハイブリッド電気自動車(Plug―in Hybrid Electric Vehicle、PHEV)などを含む電気車;電気自転車(E―bike)、電気スクーター(E―scooter)を含む電気二輪車;電気ゴルフカート(electric golf cart);電力保存用システムなどを挙げてもよいが、これに限定されることはない。