特許第6206442号(P6206442)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日亜化学工業株式会社の特許一覧

特許6206442パッケージ及びその製造方法、並びに発光装置
<>
  • 特許6206442-パッケージ及びその製造方法、並びに発光装置 図000002
  • 特許6206442-パッケージ及びその製造方法、並びに発光装置 図000003
  • 特許6206442-パッケージ及びその製造方法、並びに発光装置 図000004
  • 特許6206442-パッケージ及びその製造方法、並びに発光装置 図000005
  • 特許6206442-パッケージ及びその製造方法、並びに発光装置 図000006
  • 特許6206442-パッケージ及びその製造方法、並びに発光装置 図000007
  • 特許6206442-パッケージ及びその製造方法、並びに発光装置 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6206442
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】パッケージ及びその製造方法、並びに発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/62 20100101AFI20170925BHJP
   H01L 33/48 20100101ALI20170925BHJP
【FI】
   H01L33/62
   H01L33/48
【請求項の数】12
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-93225(P2015-93225)
(22)【出願日】2015年4月30日
(65)【公開番号】特開2016-213250(P2016-213250A)
(43)【公開日】2016年12月15日
【審査請求日】2016年6月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074354
【弁理士】
【氏名又は名称】豊栖 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100104949
【弁理士】
【氏名又は名称】豊栖 康司
(72)【発明者】
【氏名】三木 倫英
【審査官】 島田 英昭
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0262925(US,A1)
【文献】 特開2008−182242(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0151149(US,A1)
【文献】 国際公開第2012/169147(WO,A1)
【文献】 特開2010−258394(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第102683552(CN,A)
【文献】 特開2007−142044(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2013−0038064(KR,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2013−0098461(KR,A)
【文献】 特開2016−111169(JP,A)
【文献】 特開2014−146763(JP,A)
【文献】 特開2013−004905(JP,A)
【文献】 特開2013−004909(JP,A)
【文献】 特開2008−060344(JP,A)
【文献】 特開2009−177093(JP,A)
【文献】 特開2013−149866(JP,A)
【文献】 特開2014−029995(JP,A)
【文献】 特開平06−312433(JP,A)
【文献】 特開2003−266439(JP,A)
【文献】 特開2012−214021(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平坦な第一上面と、該第一上面の反対側の第一下面を有する第一リードフレームと、
第二上面と、該第二上面の反対側の第二下面を有する第二リードフレームと、
前記第一上面及び前記第二上面を底面に含む凹部を有し且つ前記第一下面及び前記第二下面全体を被覆する樹脂成形体とを備え、
前記第一リードフレームは、前記第二リードフレームに近い第一領域と、該第一領域よりも前記第二リードフレームから遠い第二領域とを含み、
前記第一リードフレームの前記第一下面は窪みを有し、
前記第二領域は、前記第一下面の前記窪みによって、前記第一領域よりも薄くしており、
前記樹脂成形体は、前記窪みの直下にゲート痕を有するパッケージ。
【請求項2】
請求項1に記載のパッケージであって、
前記窪みは、前記第一リードフレームの一断面視において該第一リードフレームの両端面から離間して形成されているパッケージ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のパッケージであって、
前記窪みは、曲面状であるパッケージ。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のパッケージであって、
前記窪みの前記第一領域と第二領域の境界部分は、階段状であるパッケージ。
【請求項5】
請求項1〜のいずれか一項に記載のパッケージであって、
前記樹脂成形体を構成する樹脂材料が、射出成形用の樹脂材料であるパッケージ。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか一項に記載のパッケージであって、
前記樹脂成形体を構成する樹脂材料が、熱硬化性樹脂であるパッケージ。
【請求項7】
請求項に記載のパッケージであって、
前記樹脂成形体を構成する樹脂材料が、不飽和ポリエステル系樹脂であるパッケージ。
【請求項8】
請求項1〜のいずれか一項に記載のパッケージであって、
前記樹脂成形体が、酸化チタンを含んでなるパッケージ。
【請求項9】
請求項1〜のいずれか一項に記載のパッケージであって、
前記発光装置は、側面発光型であるパッケージ。
【請求項10】
請求項に記載のパッケージであって、
前記パッケージの厚さが、0.25mm〜1.50mmであるパッケージ。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載のパッケージと、
前記第一上面に実装された発光素子と、を備える発光装置。
【請求項12】
平坦な第一上面とその反対側の第一下面を有する第一リードフレームと、第二上面とその反対側の第二下面を有する第二リードフレームと、前記第一上面及び前記第二上面を底面に含む凹部を有し且つ前記第一下面及び前記第二下面全体を被覆する樹脂成形体とを備えるパッケージの製造方法であって、
前記第二リードフレームと、
該第二リードフレームに近い第一領域と、該第一領域よりも前記第二リードフレームから遠ざかる位置に設けられた、前記第一下面の窪みによって、該第一領域よりも薄い第二領域と、を備える第一リードフレームとを用意する工程と、
前記第一リードフレームと第二リードフレームを射出成形用金型に、前記第一上面及び前記第二上面が上側金型と接触し、かつ前記窪みの直下にゲートが位置するようにセットし、前記樹脂成形体を構成する樹脂材料を下側から注入して、前記射出成形用金型内に注入された前記樹脂材料を、前記第一リードフレームの前記窪みで受けることにより、前記第一リードフレームを上側の金型に押圧する圧力を増大させて、樹脂バリの発生を抑制しつつ、該樹脂材料を硬化又は固化させて、前記樹脂成形体を成形する工程とを含むパッケージの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージ及びその製造方法、並びに発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般照明用の灯具等において、従来の白熱電球に代わって、より低消費電力の発光ダイオード(Light Emitting Diode:以下「LED」ともいう。)の利用が進んでおり、その応用分野もバックライト用途や照明、車載用途等、各分野に拡大している。
【0003】
このようなLEDは、例えばパッケージの凹部内にLED素子を実装している。このパッケージは、正と負のリード電極が金型を用いて樹脂で一体成形されてなる(例えば特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、パッケージを形成する際に、樹脂材料の粘度や成形方法等によって、樹脂バリが発生し、素子の実装に支障をきたすことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−80822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一実施形態は、従来のこのような課題に鑑みてなされたものである。本発明の一実施形態の目的は、パッケージを形成する際の樹脂バリの発生を抑制したパッケージ若しくはその製造方法、又は発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係るパッケージによれば、平坦な第一上面と、該第一上面の反対側の第一下面を有する第一リードフレームと、第二上面と、該第二上面の反対側の第二下面を有する第二リードフレームと、前記第一上面及び前記第二上面を底面に含む凹部を有し且つ前記第一下面及び前記第二下面全体を被覆する樹脂成形体とを備え、前記第一リードフレームは、前記第二リードフレームに近い第一領域と、該第一領域よりも前記第二リードフレームから遠い第二領域とを含み、前記第一リードフレームの前記第一下面は窪みを有し、前記第二領域は、前記第一下面の前記窪みによって、前記第一領域よりも薄くしており、前記樹脂成形体は、前記窪みの直下にゲート痕を有することができる。
【0008】
また、本発明の一実施形態に係る発光装置によれば、本発明の一実施形態に係るパッケージと、前記第一上面に実装された発光素子と、を備えることができる。
【0009】
また、本発明の一実施形態に係るパッケージの製造方法によれば、平坦な第一上面とその反対側の第一下面を有する第一リードフレームと、第二上面とその反対側の第二下面を有する第二リードフレームと、前記第一上面及び前記第二上面を底面に含む凹部を有し且つ前記第一下面及び前記第二下面全体を被覆する樹脂成形体とを備えるパッケージの製造方法であって、前記第二リードフレームと、該第二リードフレームに近い第一領域と、該第一領域よりも前記第二リードフレームから遠ざかる位置に設けられた、前記第一下面の窪みによって、該第一領域よりも薄い第二領域とを備える第一リードフレームとを用意する工程と、前記第一リードフレームと第二リードフレームを射出成形用金型に、前記第一上面及び前記第二上面が上側金型と接触し、かつ前記窪みの直下にゲートが位置するようにセットし、前記樹脂成形体を構成する樹脂材料を下側から注入して、前記射出成形用金型内に注入された前記樹脂材料を、前記第一リードフレームの前記窪みで受けることにより、前記第一リードフレームを上側の金型に押圧する圧力を増大させて、樹脂バリの発生を抑制しつつ、該樹脂材料を硬化又は固化させて、前記樹脂成形体を成形する工程とを含むことができる。
【発明の効果】
【0010】
以上の構成によれば、樹脂成形体を成形する際、金型内に注入された樹脂材料を、第一リードフレームを部分的に薄くした第二領域の窪み部分で受けることにより、第一リードフレームを上側の金型に押圧する圧力を増大させて、樹脂バリの発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1Aは、本発明の実施形態1に係る発光装置を斜め上方から見た斜視図、図1Bは、斜め下方から見た斜視図、図1Cは、本発明の実施形態1に係るパッケージを斜め下方から見た斜視図である。
図2図2は、図1の発光装置の模式断面図である。
図3図3は、図2の発光装置を成形金型で成形する様子を示す模式断面図である。
図4図4は、本発明の実施形態2に係る発光装置の模式断面図である。
図5図5は、本発明の実施形態3に係る発光装置の模式断面図である。
図6図6A図6Dは、パッケージの製造工程を示す模式断面図である。
図7図7は、リードフレームシートから発光装置をカットする様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は以下のものに特定されない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。さらに、本明細書において、層上等でいう「上」とは、必ずしも上面に接触して形成される場合に限られず、離間して上方に形成される場合も含んでおり、層と層の間に介在層が存在する場合も包含する意味で使用する。
(実施形態1)
【0013】
本発明の実施形態1に係る発光装置100を斜め上方から見た斜視図を図1A、斜め下方から見た斜視図を図1Bに、またこの発光装置100の模式断面図を図2に、それぞれ示す。これらの図に示す発光装置100は、発光素子1と、この発光素子1を実装するためのパッケージ2を備える。パッケージ2は、第一リードフレーム10と、第二リードフレーム20と、樹脂成形体30とを有する。なお、実施形態1に係るパッケージ2を斜め下方から見た斜視図を図1Cに示す。
(樹脂成形体30)
【0014】
樹脂成形体30は、第一リードフレーム10と第二リードフレーム20を保持する支持体である。この樹脂成形体30は、樹脂材料で構成される。また樹脂成形体30は、扁平な略直方体状に形成されている。なお、本件明細書において、「扁平形状」の樹脂形成体乃至パッケージとは、樹脂形成体乃至パッケージの幅及び奥行きに比べて、高さが寸法的に小さい形状を指す。
【0015】
この樹脂成形体30の下面から側面に沿って、第一リードフレーム10と第二リードフレーム20が折曲されている。この第一リードフレーム10と第二リードフレーム20は、一対のリード電極を構成する。樹脂成形体30は正面側に開口した凹部32を形成しており、この凹部32が発光領域を構成する。
【0016】
樹脂成形体30の凹部32の側壁面は、その底面に実装した発光素子1の光が、樹脂成形体30の発光面側に出やすい形状とすることが好ましく、例えば発光面に向かって徐々に広がるテーパ形状とする。
【0017】
発光素子1は、一対の電極を同じ面側に設けており、いわゆるフェイスアップ型の発光素子1としている。また発光素子1の正負の各電極は、第一リードフレーム10と第二リードフレーム20とそれぞれ接続されている。第一リードフレーム10と第二リードフレーム20は、一方の端縁である先端部16、26を凹部32内に露出させて、発光素子1の電極と電気的かつ物理的に接続される。また他方の端縁は、樹脂成形体30の底面(発光装置100の実装側主面)から外部に延出させて、外部接続用の端子としている。
【0018】
第一リードフレーム10は、第一上面11と、その反対側の面である第一下面12とを有する。第一上面11は、発光素子1の実装面となる。一方、第二リードフレーム20は、第二上面21と、その反対側の面である第二下面22とを有する。第二上面21は、発光素子1と電気的に接続するための面となる。第一リードフレーム10と第二リードフレーム20は、好ましくは同一平面上に第一上面11と第二上面21が位置するように樹脂成形体30に埋設される。
(樹脂成形体30)
【0019】
樹脂成形体30は、第一リードフレーム10と第二リードフレーム20を部分的に埋設している。この樹脂成形体30は、発光素子1を実装するための凹部32を形成しており、この凹部32の底面に、第一リードフレーム10の第一上面11と第二リードフレーム20の第二上面21を露出させる。すなわち、図2の模式断面図に示すように、第一リードフレーム10と第二リードフレーム20を離間させた状態で、凹部32の底面が同一平面となるように、第一上面11と第二上面21、及びこの間(pn間ギャップ)を埋める樹脂成形体30の上面とを一致させる。また、樹脂成形体30は、第一下面12と第二下面22を被覆するように、第一リードフレーム10と第二リードフレーム20を埋設している。一方、図1Bに示すように、第一リードフレーム10と第二リードフレーム20の先端部16、26側と反対側の端部は、樹脂成形体30の底面から延出させている。
(リードフレーム)
【0020】
第一リードフレーム10と第二リードフレーム20は、導電率の高い金属材料、例えばCuやFe等で構成される。特に、熱伝導性と機械的強度の観点から、CuとFeの合金が好ましい。また、反射率を高めるため表面を金属膜で被膜することが好ましい。例えばAgめっきが好適に利用できる。より詳細には、原子拡散や腐食抑制の観点において、Agめっきの下地として、少なくともNi、好ましくはNi/Pd、又はNi/Au、又はNi/Pd/Auを形成すると良い。
【0021】
第一リードフレーム10は、第二リードフレーム20に近い第一領域13と、この第一領域13よりも第二リードフレーム20から遠い第二領域14とを有し、この第二領域14の厚さを、第一領域13よりも薄くしている。図2の模式断面図に示す例では、第一リードフレーム10の第一下面12には、窪み15を形成しており、この窪み15によって第二領域14を第一領域13よりも薄くする。この構成によって、樹脂成形体30を射出成形する際、金型内に注入された樹脂成形体用の樹脂材料68を、第一リードフレーム10を部分的に薄くした第二領域14の部分で受けることにより、第一リードフレーム10を上側の金型に押圧する圧力を増大させて、樹脂バリの発生を抑制できる。
【0022】
樹脂を金型に射出成形して樹脂成形体を形成する場合、リードフレームを上下金型で直接挟み込まない、いいかえるとリードフレームの上下面に樹脂がある構造では、リードフレームの上面、特に素子実装面に樹脂バリが発生し易くなる。これは、溶融粘度の低い熱硬化性樹脂において特に顕著である。例えば、凹部の底面に樹脂バリが大量に発生すれば、この樹脂バリを除去する作業の手間が増すという問題があった。樹脂バリの除去作業は一般に必須であるものの、樹脂バリの面積が大きくなるほど、除去作業もこれに比例して大きくなるため、樹脂バリの発生を極力抑えることが好ましい。
【0023】
そこで、第一リードフレーム10の下面に部分的に薄くした窪み15を形成し、この窪み15でもって注入される樹脂材料68の流れを制御することにより、第一リードフレーム10を上側金型61に押し付ける圧力を増大させる。この結果、図3の模式断面図に示すように、注入される樹脂材料68が窪み15で集中されて圧力が増して第一リードフレーム10が上側金型61に密着され、第一リードフレーム10のばたつきが抑えられ、樹脂バリの発生が抑制される。なお、窪み15は、エッチング、プレス、圧延、切削加工(ドリル、レーザ、ブラスト)等の方法により形成できる。
(実施形態2)
【0024】
図2の例では、窪み15は、一断面視において第一リードフレーム10の両端面から離間して形成されている。このようにすることで、図3の模式断面図に示すように、樹脂成形体30を射出成形する際、金型内に注入された樹脂材料68を第二領域14で受け易くして、樹脂材料68の流れを制御できる。これは、窪み15が全ての断面視において第一リードフレーム10の両端面から離間して形成されている場合に特に効果的である。また、窪み15は、第一リードフレーム10の横方向(長手方向;第一リードフレーム10と第二リードフレーム20が並んでいる方向)の両端面からは離間しているが、縦方向(短手方向)の両端面には貫通して形成されていてもよい。なお、窪み15の形状はこの形態に限られない。例えば、図4の実施形態2に示す発光装置200のように、段差状あるいは階段状に形成することもできる。この例では、第一リードフレーム10Bの第二領域14Bに窪み15Bを形成する結果、第一領域13Bに突部を形成しているとも捉えられる。
(実施形態3)
【0025】
あるいは、図5の実施形態3に係る発光装置300のように、窪み15Cを曲面状とすることもできる。このような第一リードフレーム10Cは、プレス、又は圧延等によって容易に加工、形成できる利点を有する。
【0026】
このように窪みは、第一領域と第二領域の相対的な形状によって形成される。本発明において窪みとは、金型内に注入される樹脂材料の第一下面12の面内の少なくとも一方向への流れを抑えることのできる形状を指す。例えば窪みを形成する第一領域と第二領域の境界部分を階段状とした第一リードフレームは、切削加工等により形成される。窪みの形状は、上記以外にも例えば点状、線状、格子状等としてもよい。また、凸形状を組み合わせてもよい。
(樹脂材料)
【0027】
樹脂成形体30を構成する樹脂材料は、例えば射出成形用の樹脂材料を使用する。このような樹脂材料としては、熱可塑性樹脂のほか、耐光性及び耐熱性に優れる熱硬化性樹脂も好適に利用できる。特に、不飽和ポリエステル系樹脂が好ましい。具体的には、特開2013−153144号公報、特開2014−207304号公報、特開2014−123672号公報等に記載されている樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂を用いてパッケージの樹脂成形体を射出成形で形成しようとすると、熱硬化性樹脂は溶融粘度が低いため、リードフレームを金型で上下から直接挟み込まない構成においては、リードフレームの上面に樹脂バリが非常に発生し易い。これに対して、本実施形態に係るパッケージでは、樹脂成形体を射出成形する際、金型内に注入された樹脂材料を第一下面12に設けた窪み15で受けることにより、第一リードフレームを上側の金型に押圧して樹脂バリの発生を抑制できる。なお、熱可塑性樹脂としては、脂肪族ポリアミド樹脂、半芳香族ポリアミド樹脂、芳香族ポリフタルアミド樹脂、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレート、液晶ポリマー、ポリカーボネート樹脂のうちのいずれか1つが好ましい。
【0028】
また樹脂成形体30は、反射率を高めることで、発光素子1からの光を効率よく反射させて外部に取り出すことができる。このため、白色など、反射率の高い色とする。例えば、樹脂成形体30中に酸化チタン(TiO2)や酸化亜鉛(ZnO)等の白色顔料を混合することが好ましい。特に、酸化チタンは、光隠蔽性に優れ、好ましい。このほか、樹脂成形体30中には、シリカ、酸化アルミニウム、ガラス、チタン酸カリウム、珪酸カルシウム(ワラストナイト)等の強化剤又は充填剤を混合してもよい。
【0029】
また樹脂成形体30は、窪み15の直下にゲート痕34を有することが好ましい。これによって、金型内に注入された樹脂材料を第二領域の窪み部分で直接的に受け易く、第一リードフレームを上側の金型に押圧する圧力を増大させ易い等の効果が得られる。なお、「ゲート痕」とは、金型内への樹脂材料の注入口であるゲート(材料注入ゲート64)の痕跡として樹脂成形体30に形成される突起である。本実施形態に係るパッケージでは、ゲート痕34は樹脂成形体の下面(背面)の略中心に位置している。
(発光素子1)
【0030】
発光素子1は、一対の電極を同じ面側に設けている。この発光素子1は、第一リードフレーム10の第一上面11に、ワイヤ3を介したワイヤボンディング等により実装される。あるいは、フリップチップ(フェイスダウン)実装することも可能である。発光素子1は、電圧を印加することで自ら発光する半導体素子であり、窒化物半導体等から構成される既知の半導体発光素子を適用できる。また発光素子は、所望の発光色を得るために任意の波長のものを選択すればよい。具体的には、青色の光(波長430nm〜490nm)や緑色の光(波長490nm〜570nm)を発光する発光素子としては、InxAlYGa1-x-yN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)で表される窒化物系半導体を、赤色の光(波長620nm〜750nm)を発光する発光素子としては、GaAlAs、AlInGaP等で表されるヒ素系化合物やリン系化合物の半導体をそれぞれ適用することができ、さらに混晶比により発光色を変化させた発光素子を利用できる。また前記半導体素子の成長基板としては、サファイアやGaN等六方晶系の基板が用いられる。
【0031】
発光素子1は、パッケージ2に収納され、パッケージ2の凹部32の底面に露出された第一リードフレーム10及び/又は第二リードフレーム20に実装される。発光素子1は一個のみを実装する他、複数個の発光素子を第一リードフレームに実装することもできるし、第一リードフレーム10と第二リードフレーム20の其々に発光素子を一以上ずつ実装することもできる。また一以上の発光素子がフリップチップ実装される場合は、第一リードフレームと第二リードフレームを跨ぐように実装される。この場合、第一リードフレームと第二リードフレームの長さを、ほぼ等しくすることもできる。
【0032】
発光素子1としては、様々な発光波長の発光ダイオードを利用することができる。特に、白色の発光を得るには、青色を発光する窒化物半導体発光素子と、青色光を吸収して黄色光や緑色光や赤色光を発する蛍光体と組み合わせる方法が好ましい。
(波長変換部材40)
【0033】
また、発光装置に波長変換部材40を含むことができる。図2に示す発光装置100は、凹部32に透光性樹脂50が充填されており、凹部32の中に実装された発光素子1を封止している。波長変換部材40は、透光性樹脂50中に含まれている。波長変換部材40は、発光素子1が発する第一ピーク波長の光を、この第一ピーク波長とは波長の異なる第二ピーク波長の光に変換する部材である。このような波長変換部材40としては蛍光体が好適に利用される。なお、透光性樹脂50としては、シリコーン樹脂又は変性シリコーン樹脂が好ましく、なかでもメチル−フェニルシリコーン樹脂が特に好ましい。
【0034】
このような構成により発光装置100は、発光素子1が発する第一波長の光と、波長変換部材40が発する第二波長の光とが混色された混色光を出力することができる。例えば、発光素子に青色LEDを、波長変換部材にYAG等の蛍光体を用いれば、青色LEDの青色光と、この青色光で励起されて蛍光体が発する黄色光の蛍光とを混合させて得られる白色光を出力する発光装置を構成できる。
(側面発光型発光装置)
【0035】
以上の例では、側面発光型(サイドビュー型)の発光装置に適用する例を説明した。側面発光型の発光装置は、パッケージ2の正面側に、発光素子1を収納するための凹部32を形成している。このタイプの発光装置は、パッケージ2の厚さが薄型であるため、パッケージ2の樹脂成型時に樹脂バリが発生し易くなり、これを抑制するために本発明を好適に利用できる。例えば、パッケージの厚さが0.25mm〜1.50mm、好ましくは0.25mm〜1.00mm、より好ましくは0.25mm〜0.60mmといった極めて薄い発光装置に対しても適用できる。ただ本発明は、側面発光型の発光装置のような薄型の装置に限定されるものでなく、例えば上面発光型(トップビュー型)の発光装置のような大型の装置に対しても適用できる。
(発光装置の製造方法)
【0036】
次に、以上の発光装置の製造方法について、説明する。まず、上述した窪み15を形成した第一リードフレーム10と第二リードフレーム20を用意する。次に、第一リードフレーム10と第二リードフレーム20を射出成形用金型にセットする。この際、第一上面11及び第二上面21が上側金型61と接触するようにセットする。この状態で下側から樹脂材料を注入して、この樹脂材料を硬化又は固化させて、樹脂成形体30を成形する。以下、図6A図6Dの模式断面図及び図7の平面図に基づいて詳細を説明する。
【0037】
第一リードフレーム10と第二リードフレーム20は、一枚の金属平板を打ち抜きしたシート状のリードフレームシートで提供される。リードフレームシートは、例えば金属平板に打ち抜き加工を施した後、Agメッキを施すことで、作製される。リードフレームは、一対のリード電極となる第一リードフレーム10と第二リードフレーム20を有しており、それらの先端部16、26は、隙間をあけて対向している。通常は一枚の金属平板に、多数の第一リードフレーム10、第二リードフレーム20を形成する。
【0038】
次に、図6Aに示すように、リードフレームを上下に分割されたパッケージ成型用の上下の成形金型60である上側金型61、下側金型62の間に配置して、挟み込む。このとき、第一リードフレーム10と第二リードフレーム20の先端部16、26を、樹脂成形体30の形状を有する成形金型60の空洞63の中に配置する。
【0039】
その後、図6Bのように、下側金型62の材料注入ゲート64より、成形金型60の空洞63内へ樹脂材料68を注入する。上側金型61には、樹脂成形体30の凹部32に対応する凸部66が形成されており、この凸部66が第一リードフレーム10及び第二リードフレーム20の先端部16、26の上面に接触した状態で樹脂材料68を注入する。これにより、得られた樹脂成形体30の凹部32の底面に先端部16、26を露出させることができる。
【0040】
なおこの例では、樹脂成形体30の凹部32の底面には、第一リードフレーム10及び第二リードフレーム20の先端部16、26が完全に露出しているが、必ずしも完全に露出している必要はない。つまり、凹部の底面において、第一リードフレーム及び第二リードフレームの一部が樹脂成形体に埋設されていてもよい。
【0041】
次に、図6Cのように、成形金型60内の樹脂材料68を硬化又は固化させる。その後、図6Dに図示するように、下側金型62と上側金型61を外す。
【0042】
なお必要に応じて、このようにして得られた樹脂成形体30から樹脂バリを除去してもよい。樹脂バリは、少なくともパッケージ2の凹部32の底面において、発光素子1を実装する領域及びワイヤボンディングを行う際には、ボンディングの領域に対して行う。いいかえると、発光素子1を実装し電気接続を得るための領域を確保すれば足り、これ以外の領域については樹脂バリを敢えて除去する必要はない。例えば、第一リードフレームと第二リードフレームが経年劣化して、反射率が低下することがある。例えば第一リードフレームと第二リードフレームの表面を被覆する金属材料にAgめっきを用いる場合、硫化によって変色して反射率が低下することがある。よって、意図的に樹脂バリを凹部の底面に残すことにより、Agめっきが露出された領域の面積を相対的に低下させることで、このような経年劣化が生じる面積を少なくして、経年劣化による出力の低下する比率を低下させる効果も期待できる。
【0043】
得られたパッケージ2に対して、発光素子1を実装する。具体的には第一リードフレーム10の第一上面11を実装面として、発光素子1を実装する。実装の方法としては、接着剤で発光素子を第一上面11に接着した後、ワイヤ3を介したワイヤボンディングが用いられる。そして、凹部32に透光性樹脂50を充填して、発光素子1を封止する。
【0044】
このようにして、パッケージに発光素子を実装・封止した後、図7に示すように、リードフレームシートをカットして、個片化した発光装置を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
以上のように、本発明に係る発光装置及びその製造方法は、液晶ディスプレイのバックライト等のように、極めて薄型の発光部品を必要とする装置を使用する装置に利用可能である。また、LEDディスプレイとして大型テレビ、ビルボード、広告、交通情報、立体表示器、照明器具等に利用できる。特に装置の小型化、低コスト化、自動化及び設計自由度を高めるのに適している。また本発明は発光素子に代えて、受光素子を実装した受光装置とすることもでき、光学センサなどに好適に利用できる。このように本明細書において発光装置とは、受光装置を含む意味で使用する。
【符号の説明】
【0046】
100、200、300…発光装置
1…発光素子
2…パッケージ
3…ワイヤ
10、10B、10C…第一リードフレーム
11…第一上面
12…第一下面
13…第一領域
14、14B…第二領域
15、15B、15C…窪み
16…先端部
20…第二リードフレーム
21…第二上面
26…先端部
30…樹脂成形体
32…凹部
34…ゲート痕
40…波長変換部材
50…透光性樹脂
60…成形金型
61…上側金型
62…下側金型
63…空洞
64…材料注入ゲート
66…凸部
68…樹脂材料
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7