特許第6206799号(P6206799)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6206799
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】遮水領域の遮水方法、及び遮水構造
(51)【国際特許分類】
   B09B 1/00 20060101AFI20170925BHJP
   E02D 31/02 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
   B09B1/00 FZAB
   E02D31/02
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-174720(P2013-174720)
(22)【出願日】2013年8月26日
(65)【公開番号】特開2015-42393(P2015-42393A)
(43)【公開日】2015年3月5日
【審査請求日】2016年3月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005902
【氏名又は名称】三井造船株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000204192
【氏名又は名称】太陽工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091306
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 友一
(74)【代理人】
【識別番号】100152261
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 隆弘
(74)【代理人】
【識別番号】100174609
【弁理士】
【氏名又は名称】関 博
(72)【発明者】
【氏名】加藤 秀治
(72)【発明者】
【氏名】山崎 太寛
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 潤
(72)【発明者】
【氏名】山口 為久
(72)【発明者】
【氏名】尾野 陽一
(72)【発明者】
【氏名】青山 克巳
(72)【発明者】
【氏名】山本 実
【審査官】 河野 隆一朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−283549(JP,A)
【文献】 特開平07−317043(JP,A)
【文献】 特開2004−211291(JP,A)
【文献】 特開2000−005718(JP,A)
【文献】 特開2002−126680(JP,A)
【文献】 特開2010−227765(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B 1/00 − 5/00
B09C 1/00 − 1/10
E02D 29/00
E02D 29/04 − 37/00
E02B 9/00 − 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製剛性構造体を設置する遮水領域可撓性の樹脂シート覆う遮水領域の遮水方法において、
前記金属製剛性構造体の表面に樹脂コーティング層を形成して前記金属製剛性構造体を前記遮水領域に設置し、
前記樹脂シートに開口部を形成して前記金属製剛性構造体を前記開口部に挿通させるとともに、前記遮水領域前記樹脂シートい、
前記開口部の内縁を前記樹脂コーティング層に溶着させることにより、前記樹脂シートと前記金属製剛性構造体間の遮水を行うことを特徴とする遮水領域の遮水方法。
【請求項2】
前記樹脂コーティング層を、前記樹脂シートと同一材料で形成することを特徴とする請求項1に記載の遮水領域の遮水方法。
【請求項3】
前記金属製剛性構造体の周囲に前記開口部よりも径の大きなフランジを設けるとともに、前記フランジ表面に前記樹脂コーティング層を形成し、
前記金属製剛性構造体を前記開口部に挿通させるとともに前記フランジの主面にある前記樹脂コーティング層を、前記開口部を封止するように前記樹脂シートに溶着させることを特徴とする請求項1または2に記載の遮水領域の遮水方法。
【請求項4】
前記金属製剛性構造体の周囲にフランジを設け、
前記フランジ表面に前記樹脂コーティング層を形成し、
前記フランジの主面に樹脂シート片を溶着し、
前記金属製剛性構造体を前記開口部に挿通させるとともに前記樹脂シート片を、前記開口部を封止するように前記樹脂シートに溶着させることを特徴とする請求項1または2に記載の遮水領域の遮水方法。
【請求項5】
前記樹脂シートの前記遮水領域側の面と前記遮水領域となる壁面により囲まれた空間を形成した状態で、前記金属製剛性構造体を前記壁面にアンカー止めすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遮水領域の遮水方法。
【請求項6】
前記空間にコンクリートを充填することを特徴とする請求項5に記載の遮水領域の遮水方法。
【請求項7】
前記樹脂シートの前記コンクリート側の面に突起を設けたことを特徴とする請求項6に記載の遮水領域の遮水方法。
【請求項8】
遮水領域を覆う可撓性の樹脂シートと、前記樹脂シートに接合させる金属製剛性構造体を備えた遮水構造において、
前記樹脂シートには、開口部が形成され、
少なくとも前記金属製剛性構造体の表面の前記樹脂シートとの接合位置には樹脂コーティング層が形成され、
前記金属製剛性構造体が前記開口部に挿通された状態で、前記樹脂コーティング層と前記開口部の内縁が溶着により接合されていることにより前記樹脂シートと前記金属製剛性構造体の間が遮水可能となっていることを特徴とする遮水領域の遮水構造。
【請求項9】
前記樹脂コーティング層は、前記樹脂シートと同一材料で形成されていることを特徴とする請求項8に記載の遮水領域の遮水構造。
【請求項10】
前記金属製剛性構造体には、その周囲に前記開口部よりも径の大きなフランジが設けられるとともに、前記フランジの表面には前記樹脂コーティング層が形成され、
前記フランジの主面にある前記樹脂コーティング層は、前記開口部を封止するように前記樹脂シートに溶着されていることを特徴とする請求項8または9に記載の遮水領域の遮水構造。
【請求項11】
前記金属製剛性構造体には、その周囲にフランジが設けられるとともに、前記フランジの表面には前記樹脂コーティング層が形成され、
前記フランジの主面には樹脂シート片が溶着され、
前記樹脂シート片は、前記開口部を封止するように前記樹脂シートに溶着されていることを特徴とする請求項8または9に記載の遮水領域の遮水構造。
【請求項12】
前記樹脂シートの前記遮水領域側の面と前記遮水領域となる壁面により囲まれた空間を形成するとともに、前記金属製剛性構造体を前記壁面にアンカー止めするアンカー部を有することを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の遮水領域の遮水構造。
【請求項13】
前記樹脂シート、及び前記壁面に囲まれた空間には、コンクリートが充填されていることを特徴とする請求項12に記載の遮水領域の遮水構造。
【請求項14】
前記樹脂シートの前記コンクリート側の面には、突起が設けられていることを特徴とする請求項13に記載の遮水領域の遮水構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮水領域の遮水方法、及び遮水構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、廃棄物処理場や駐留水槽、あるいは、特に都市部での地層における保水力の低下を補うために、地下に多量の雨水を貯水し、この雨水を十分な時間をかけて河川等に放流したり、汲み上げて防火用水等として使用する地下空洞水槽が用いられており、これらの遮水領域を遮水するための樹脂製の遮水シートが用いられている。
【0003】
ところで、廃棄物処理場や地上で貯留水槽、または地下空洞水槽を設置する場合、遮水領域を遮水するための樹脂シートと剛性構造体を接合しなければならない場合がある。この場合、当然これらの接合部においても遮水することが必要となる。剛性構造体が樹脂製のものであれば、剛性構造体に水密性を満足する樹脂コーティング層を設けることが容易であるから、樹脂シートと樹脂製の剛性構造体の場合は、溶着によって遮水を十分かつ強固に行なうことができる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−126680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のような遮水シートと樹脂製の剛性構造体の取り合い部の接合を、金属製の剛性構造体を用いる場合に適用しようとすると、単に押し出し溶接のみによって樹脂シートと金属製剛性構造体の取り合い部を接合したり、金属製のバンドを用いて樹脂シートを金属製剛性構造体に固定することが考えられる。しかし、このような方法を用いると、将来的に接合箇所を通じて外部に水が漏洩する可能性があるという問題があった。
【0006】
また、このような廃棄物処分場や、地上での貯水水槽、地下空洞水槽を大容量で形成する場合、長い年月をかけて地盤や壁面形状が経時変化することが知られている。したがって、この地盤や壁面形状の変化に伴い金属製剛性構造体が変位し、この変位により遮水シートや遮水シートと金属製剛性構造体との接合部に対して引張力が印加され、その引張力が印加された部分が破損して遮水性が破壊されるという問題が生じる可能性もあった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題点に着目し、剛性構造体が金属製である場合に、遮水シートを接合する必要がある遮水領域おいて、遮水シートと金属製剛性構造体との間の遮水性を確保することを第1の目的としている。また本発明は、地盤や空洞の形状変化に伴って金属製剛性構造体が変位しても遮水性を維持することを第2の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る遮水領域の遮水方法は、金属製剛性構造体を設置する遮水領域可撓性の樹脂シート覆う遮水領域の遮水方法において、前記金属製剛性構造体の表面に樹脂コーティング層を形成して前記金属製剛性構造体を前記遮水領域に設置し、前記遮水領域前記樹脂シート覆うととともに前記樹脂シートと前記樹脂コーティング層とを溶着することにより、前記樹脂シートと前記金属製剛性構造体間の遮水を行うことを特徴とする。
【0009】
上記方法により、金属製剛性構造体の表面に樹脂コーティング層があり、剛性構造体が樹脂製のものでなくても剛性構造体とコーティング層との間の遮水性は確保されている。またコーティング層、樹脂シートは、それぞれ樹脂材料で形成されているため、溶着を確実に行うことができ、溶着部分における遮水性を高めることができる。したがって、樹脂シートに直接溶着できない素材で形成された金属製剛性構造体が配置されていても、遮水性を確保することができる。
【0010】
そして、遮水領域は、その形状が長い時間をかけて変化し、これにより金属製剛性構造体が変位して樹脂シートを引っ張ることがあるが、この場合であっても樹脂シートには可撓性があり、引っ張りに応じて伸張することができるので、遮水性を維持することが可能となる。
【0011】
本発明において、前記樹脂シートに開口部を形成して前記金属製剛性構造体を前記開口部に挿通するとともに、前記開口部の内縁を前記樹脂コーティングに溶着させることを特徴とする。
上記方法により、金属製剛性構造体が樹脂シートを貫通する場合でも遮水性を確保することができる。
【0012】
本発明において、前記樹脂コーティング層を、前記樹脂シートと同一材料で形成することを特徴とする。
上記方法により、樹脂コーティング層と、樹脂シートとの溶着を容易に行うことができる。
【0013】
本発明において、前記金属製剛性構造体の周囲に前記開口部よりも径の大きなフランジを設けるとともに、前記フランジ表面に前記樹脂コーティング層を形成し、前記金属製剛性構造体を前記開口部に挿通させるとともに前記フランジの主面にある前記樹脂コーティング層を、前記開口部を封止するように前記樹脂シートに溶着させることを特徴とする。
【0014】
上記方法により、樹脂シートと樹脂コーティング層との接合面積を増やして、溶着を確実に行うことができる。また、フランジの主面と樹脂シート片、及び樹脂シートの面が略平行となるので、樹脂シート片を変形させることなく剛性構造体に溶着することができる。
【0015】
本発明において、前記金属製剛性構造体の周囲にフランジを設け、前記フランジ表面に前記樹脂コーティング層を形成し、前記フランジの主面に樹脂シート片を溶着し、前記金属製剛性構造体を前記開口部に挿通させるとともに前記樹脂シート片を、前記開口部を封止するように前記樹脂シートに溶着させることを特徴とする。
【0016】
上記方法により、樹脂シートを変形させることなく金属製剛性構造体に接続可能となる。また、金属製剛性構造体と樹脂シート片との溶着は工場や現場でも地上で作業可能なため高精度に行うことが可能である。一方、樹脂シートと樹脂シート片との溶着が、曲率半径の比較的大きい部分となる開口部の周囲において行なうことになるので、現場での溶着作業を容易に行うことができる。
【0017】
本発明において、前記樹脂シートの遮水領域側の面と前記遮水領域となる壁面により囲まれた空間を形成した状態で、前記金属製剛性構造体を前記壁面にアンカー止めすることを特徴とする。
上記方法により、金属製剛性構造体を安定的に配置する事ができ、特に地下空洞水槽を都市部に設置する場合等には、インフラ設備の内部空間に露出した部分を内部空間に配置した架構により支持する構成が提案されているが、このような地下空洞水槽において、架構を安定的に配置することができる。
【0018】
本発明において、前記空間にコンクリートを充填することを特徴とする。
上記方法において、金属製剛性構造体と樹脂シートとの境界に水が浸入した場合、その経路は、金属製剛性構造体の表面に沿ったものとなる。また、金属製剛性構造体にフランジを設けた場合、その経路がフランジの外形に従って折り曲げられるとともに延長されるので、壁面への水の漏出を抑制することができる。
【0019】
本発明において、前記樹脂シートの前記コンクリート側の面に突起を設けたことを特徴とする。
上記方法により、突起が抜け止めとなるため、樹脂シートのコンクリートからの剥離を防止することができる。
【0020】
一方、本発明に係る遮水領域の遮水構造は、遮水領域を覆う可撓性の樹脂シートと、前記樹脂シートに接合させる金属製剛性構造体を備えた遮水構造において、少なくとも前記金属製剛性構造体の表面の前記樹脂シートとの接合位置には樹脂コーティング層が形成され、前記樹脂コーティング層を溶着により前記樹脂シートに接合していることにより前記樹脂シートと前記金属製剛性構造体の間が遮水可能となっていることを特徴とする。
【0021】
上記構成により、金属製剛性構造体に樹脂コーティングされているため、金属製剛性構造体と樹脂コーティング層との間の遮水性は確保されている。また樹脂コーティング層、樹脂シートはそれぞれ樹脂材料で形成されているため、溶着を確実に行うことができ、溶着部分における遮水性を高めることができる。したがって、樹脂シートと直接溶着出来ない素材で形成された金属製剛性構造体が配置されていても、遮水性を確保することが可能な遮水構造となる。
【0022】
そして、遮水領域は、その形状が長い時間をかけて変化し、これにより金属製剛性構造体が変位して樹脂シートを引っ張ることがあるが、この場合であっても樹脂シートには可撓性があり、引っ張りに応じて伸張することができるので、遮水性を維持することが可能な遮水構造となる。
【0023】
本発明において、前記樹脂シートには、開口部が形成され、前記金属製剛性構造体は、前記開口部に挿通されるとともに前記金属製剛性構造体の周囲の前記樹脂コーティング層が前記開口部の内縁に溶着されていることを特徴とする。
上記構成により、金属製剛性構造体が樹脂シートを貫通する場合でも遮水性を確保することができる。
【0024】
本発明において、前記樹脂コーティング層は、前記樹脂シートと同一材料で形成されていることを特徴とする。
上記構成により、樹脂コーティング層と、樹脂シートとの溶着を容易に行うことができる。
【0025】
本発明において、前記金属製剛性構造体には、その周囲に前記開口部よりも径の大きなフランジが設けられるとともに、前記フランジの表面には前記樹脂コーティング層が形成され、前記フランジの主面にある前記樹脂コーティング層は、前記開口部を封止するように前記樹脂シートに溶着されていることを特徴とする。
【0026】
上記構成により、樹脂シートと樹脂コーティング層との接合面積を増やして、溶着を確実に行うことができる。また、フランジの主面と樹脂シート片、及び樹脂シートの面が略平行となるので、樹脂シート片を変形させることなく剛性構造体に溶着することができる。
【0027】
本発明において、前記金属製剛性構造体には、その周囲にフランジが設けられるとともに、前記フランジの表面には前記樹脂コーティング層が形成され、前記フランジの主面には樹脂シート片が溶着され、前記樹脂シート片は、前記開口部を封止するように前記樹脂シートに溶着されていることを特徴とする。
【0028】
上記構成により、樹脂シートを変形させることなく金属製剛性構造体に接続可能となる。また、金属製剛性構造体と樹脂シート片との溶着は工場や現場でも地上で作業可能なため高精度に行うことが可能である。一方、樹脂シートと樹脂シート片との溶着が、曲率半径の比較的大きい部分となる開口部の周囲において行なうことになるので、現場での溶着作業を容易に行うことができる。
【0029】
本発明において、前記樹脂シートの遮水領域側の面と前記遮水領域となる壁面により囲まれた空間を形成するとともに、前記金属製剛性構造体を前記壁面にアンカー止めするアンカー部を有することを特徴とする。
上記構成により、金属製剛性構造体を安定的に配置する事ができ、特に地下空洞水槽を都市部に設置する場合等には、インフラ設備の内部空間に露出した部分を内部空間に配置した架構により支持する構成が提案されているが、このような地下空洞水槽において、架構を安定的に配置することができる。
【0030】
本発明において、前記樹脂シート、及び前記壁面に囲まれた空間には、コンクリートが充填されていることを特徴とする。
上記構成において、金属製剛性構造体と樹脂シートとの境界に水が浸入した場合、その経路は、金属製剛性構造体の表面に沿ったものとなる。また、金属製剛性構造体にフランジを設けた場合、その経路がフランジの外形に従って折り曲げられるとともに延長されるので、壁面への水の漏出を抑制することができる。
【0031】
本発明において、前記樹脂シートの前記コンクリート側の面には、突起が設けられていることを特徴とする。
上記方法により、突起が抜け止めとなるため、樹脂シートのコンクリートからの剥離を防止することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明による、遮水領域の遮水方法、及び遮水構造によれば、樹脂シートと金属製剛性構造体の接合が必要となる遮水領域において、樹脂シートと金属製剛性構造体との間の遮水性を確保することができ、また、地盤や壁面の形状変化に伴って金属製剛性構造体が変位しても遮水性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】第1実施形態の遮水構造の適用対象となる地下空洞水槽の模式図である。
図2】第1実施形態の遮水構造の模式図である。
図3】第1実施形態の遮水構造の分解模式図である。
図4】第1実施形態の遮水構造の取り付け工程(アンカーの打ち込み作業)を示す図である。
図5】第1実施形態の遮水構造の取り付け工程(金属製剛性構造体の取り付け作業)を示す図である。
図6】第1実施形態の遮水構造の取り付け工程(セパレータ及び樹脂シートの取り付け作業)を示す図である。
図7】第1実施形態の遮水構造の取り付け工程(コンクリートの打設作業)を示す図である。
図8】第1実施形態の遮水構造の取り付け工程(不要部分の撤去作業)を示す図である。
図9】第2実施形態の遮水構造の模式図である。
図10】第3実施形態の遮水構造の模式図である。
図11】第4実施形態の遮水構造の模式図である。
図12】第5実施形態の遮水構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0035】
図1に、第1実施形態の遮水構造の適用対象となる地下空洞水槽の模式図を示す。図1に示すように、地下空洞水槽100は、地下の岩盤102を刳り貫いて形成された空洞104の遮水領域となる壁面106(空洞104の側面及び底面)を樹脂シート12で覆い、壁面106と樹脂シート12との間にコンクリート108を打設したものである。地下空洞水槽100内には、インフラ設備が貫通したり、地下空洞水槽100に蓄えられた水の状態等を監視する計測装置等が配置されている。よって地下空洞水槽100内には、これらのものを支持するための架構110が配置されている。
【0036】
架構110は支柱112により支持され、支柱112は樹脂シート12を貫通する金属製剛性構造体24により支持される。また金属製剛性構造体24は、コンクリート108内で岩盤102に打ち付けられたアンカー部36に接続され、アンカー部36に支持されている。図1においては、空洞104の底面に支柱112がアンカー止めされているが空洞104の側面に支柱112がアンカー止めされてもよい。
【0037】
図2に、第1実施形態の遮水構造の模式図を示し、図3に第1実施形態の遮水構造の分解模式図を示す。図2図3)は、図1の破線で囲まれた部分を拡大した図となっている。図2図3に示すように、本実施形態の遮水構造10は、樹脂シート12(第1の樹脂シート14、第2の樹脂シート18)、金属製剛性構造体24、アンカー部36等により構築される。
【0038】
上述の地下空洞水槽100においては、岩盤102(壁面106)に対する遮水を行なう樹脂シート12に金属製剛性構造体24が貫通しているため、樹脂シート12の金属製剛性構造体24の貫通箇所を通じて漏水する虞がある。
【0039】
このため、本実施形態に係る地下空洞水槽100の遮水方法は、金属製剛性構造体24を設置する遮水領域(地下空洞水槽100)可撓性の樹脂シート(第1の樹脂シート14、第2樹脂シート18)覆う地下空洞水槽100の遮水方法において、前記金属製剛性構造体24の表面に樹脂コーティング層(コーティング層34)を形成して前記金属製剛性構造体24を前記遮水領域に設置する。そして、前記遮水領域前記樹脂シート覆うととともに前記樹脂シートと前記樹脂コーティング層とを溶着することにより、前記樹脂シートと前記金属製剛性構造体間の遮水を行っている。
【0040】
樹脂シート12は、地下空洞水槽100の壁面106に対する遮水を行なう遮水シートである。樹脂シート12は、可撓性を有する樹脂(高分子材料)等により形成されたシートであり、本実施形態では、例えば塩化ビニル樹脂(PVC)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)、ポリエチレン樹脂(PE)等が利用できる。これらの材料を用いることにより、溶着強度及び溶着部の耐久性を高めることができる。
【0041】
樹脂シート12の一方の面は貯水された水に接触し、他方の面はコンクリート108に接触する。樹脂シート12のコンクリート108側の面には突起22が設けられている。突起22は、その幅が壁面106側に向かうにつれて末広がりとなる形状を有している。これにより、突起22がコンクリート108に対する抜け止めとなるので、樹脂シート12のコンクリート108からの剥離を防止することができる。
【0042】
樹脂シート12は、空洞104の壁面106を覆うとともに金属製剛性構造体24を挿通する開口部16(図3)を備えた第1の樹脂シート14を有する。また、樹脂シート12は、金属製剛性構造体24の外周を覆うように金属製剛性構造体24に接続されるとともに開口部16の周囲に溶着して開口部16を封止する第2の樹脂シート18を有する。
【0043】
金属製剛性構造体24は、中心線O(図3)を中心軸とした円柱形(角柱やH鋼等の他の形状を有するものでもよい)の部材である。金属製剛性構造体24の壁面106側の端部にはアンカー部36を嵌め込む貫通孔30(図3)を有する固定フランジ28が設けられ、その反対側の端部には支柱112とフランジ接続するための接続フランジ26が設けられている。また金属製剛性構造体24の両端部の間となる位置には中央フランジ32が設けられている。接続フランジ26、固定フランジ28、中央フランジ32は、金属製剛性構造体24と同心円を形成するように設けられている。
【0044】
中央フランジ32と、金属製剛性構造体24の中央フランジ32の周囲の側面には樹脂シート12と同一材料のコーティング層34が設けられている。コーティング層34は、流動浸漬法により形成することができる。すなわち、樹脂粉体を流動させた層内に、脱脂及びプライマー処理をした後260℃〜320℃に加熱した金属製剛性構造体を、前記層内に浸漬して引き上げる事によって樹脂粉体を付着させ、200℃〜320℃で後加熱した後に冷却することによって、樹脂コーティング層を形成する。その樹脂コーティング層のうち、中央フランジ32とその周辺となる金属製剛性構造体24の側面以外の部分を剥ぎ取ることによりコーティング層34が得られる。これにより、金属製剛性構造体24と樹脂コーティング層34間について、水密性のある樹脂コーティング層を被覆することが可能となる。その被覆厚さは、1.0〜5.0mmとすることが好ましい。
【0045】
コーティング層34の中央フランジ32に形成された部分に第2の樹脂シート18が溶着される。第2の樹脂シート18は、中央フランジ32よりやや小さな内径の開口部20(図3)を有している。そして、開口部20の周囲と、中央フランジ32上のコーティング層34とが互いに溶着され、溶着部分は中央フランジ32とほぼ同心状のリング形状となる。なお、接続フランジ26の直径が第2の樹脂シート18の開口部20の内径より大きくても、第2の樹脂シート18は可撓性を有するため、接続フランジ26を開口部20に挿通することは可能である。
【0046】
アンカー部36は、壁面106から空洞104側に露出した状態で岩盤102に打ち付けられたものである。また、アンカー部36は、前述のように固定フランジ28の貫通孔30に嵌め込まれることにより金属製剛性構造体24を固定するものである。さらに、本実施形態では、後述のセパレータ40を固定するためのアンカー部38(図2)も用いられる。
【0047】
次に第1実施形態の遮水構造10の取り付け工程について説明する。図4乃至図8に、第1実施形態の遮水構造の取り付け工程を示す。本実施形態の遮水構造10の取り付けは、樹脂シート12を用いた地下空洞水槽100の空洞104の壁面106に対する遮水工事と並行して行なわれる。なお、取り付け工程においては、上述の構成要素以外に、岩盤102(壁面106)と樹脂シート12との間にコンクリート108を流し込むための型枠42(図6)と、型枠42(セパレータ40)を支持するアンカー部38と、型枠42を壁面106から一定の距離で支持するためのセパレータ40(図6)と、が用いられる。
【0048】
先ず、型枠42の壁面106側の面に第1の樹脂シート14を予め貼り付け、突起22が壁面106に向くようにする(図6参照)。また金属製剛性構造体24にコーティング層34を形成するとともに、第2の樹脂シート18とコーティング層34とを溶着する(図5参照)。この溶着は、工場等で行なうが、第2の樹脂シート18の突起22が固定フランジ28側(壁面106側)に向くように溶着する。
【0049】
図4に示すように、岩盤102の壁面106(側面、底面)にアンカー部36、アンカー部38を打ち付け、図5に示すように、予めコーティング層34及び第2の樹脂シート18が設けられた金属製剛性構造体24の貫通孔30にアンカー部36を挿通させて嵌め込み、金属製剛性構造体24をアンカー部36に固定する。
【0050】
図6に示すように、セパレータ40をアンカー部38に固定し、予め第1の樹脂シート14を貼り付けた型枠42をセパレータ40により固定し、コンクリート108を打設するための空間を樹脂シート12(第1の樹脂シート、第2の樹脂シート18)と壁面106との間に形成する。このとき、型枠42は、第1の樹脂シート14と第2の樹脂シート18との間との境界を覆うように配置し、コンクリート108(図7参照)の漏れを防止している。また、第1の樹脂シート14と第2の樹脂シート18は、同一平面上に配置される。図7に示すように、樹脂シート12と壁面106との間にコンクリート108を流し込み、コンクリート108が固まるまで放置する。
【0051】
図8に示すように、コンクリート108が固まったら、型枠42を撤去し、セパレータ40の第1の樹脂シート14から露出した部分を切除する。型枠42を撤去する際、型枠42から第1の樹脂シート14を剥離することになるが、第1の樹脂シート14には突起22があるので、型枠42の撤去の際に第1の樹脂シート14がコンクリート108から剥離することはない。
【0052】
図2に示すように、第1の樹脂シート14と第2の樹脂シート18とを溶着する。この場合、第1の樹脂シート14と第2の樹脂シート18との境界を跨ぐように樹脂シート12と同一の材料となる溶着部材44をあてがい、溶着部材44を第1の樹脂シート14及び第2の樹脂シート18に溶着させる。または、第2の樹脂シート18を第1の樹脂シート14の開口部16を覆う程度の大きさにしておき、第2の樹脂シート18の第1の樹脂シート14とのオーバーラップ部分を第1の樹脂シート14に直接溶着させてもよい。いずれの場合であっても溶着部分(溶着部材44)は第2の樹脂シート18の周縁においてリング状に形成される。
【0053】
また、セパレータ40の第1の樹脂シート14からの露出部分を覆うように樹脂シート12と同一の材料となる溶着部材46をあてがい、溶着部材46を第1の樹脂シート14に溶着する。これにより壁面106(岩盤102)に対する遮水構造10が構築される。最後に、接続フランジ26に支柱112をフランジ接続する。
【0054】
ところで、廃棄物処分場や地上で貯留水槽を設置する場合には、遮水領域を遮水するための樹脂シート12の内外に挿通される導水管や配水管、漏水検知用の配線等を通すパイプ等の金属製剛性構造体24を設けたりする必要がある。また、地下空洞水槽100を都市部に設置する場合には、既に配置した水道配管や電気配線等のインフラ設備との干渉を回避することは困難である。そこで、新たに設置する地下空洞水槽100の内部空間に、既に設置したインフラ設備を通過させ、インフラ設備の内部空間に露出した部分を内部空間に配置した架構110により支持する構成が提案されている。しかし、これらの場合、樹脂シート12と金属製剛性構造体24の取り合い部(接合部)が複雑になるため、さらに遮水性が問題となる可能性があった。
【0055】
これに対して、上記工程を経て構築された遮水構造10では、金属製剛性構造体24の表面に樹脂シート12の材料であるコーティング層34があり、金属製剛性構造体24とコーティング層34との間の遮水性は確保されている。またコーティング層34、第1の樹脂シート14、第2の樹脂シート18は同一材料で形成されているため、溶着を確実に行うことができ、溶着部分における遮水性を高めることができる。したがって、樹脂シート12を貫通する態様で金属製剛性構造体24が配置されていても、第1の樹脂シート14及び第2の樹脂シート18での遮水性を確保することができる。
【0056】
また、本実施形態では、樹脂シート12に金属製剛性構造体24を挿通させる場合は、前記可撓性の第1の樹脂シート14に開口部16が形成され、前記金属製剛性構造体24が、前記開口部16に挿通され、コーティング層34が、開口部16に挿通された金属製剛性構造体24の少なくとも外周を覆うようにコーティングされており、開口部16(貫通孔)が形成され、その内縁部の一方の面が金属製剛性構造体24に溶着されると共に、外縁部が開口部16に溶着される第2の樹脂シート18(樹脂シート片)を備えている。これにより、前述のような複雑な取り合い部(接合部)においても、十分な遮水性(止水性)を有し、かつ強固に接合を行うことができる。
【0057】
また、金属製剛性構造体24と第2の樹脂シート18との溶着は工場等で高精度に行うことが可能である。一方、第1の樹脂シート14と第2の樹脂シート18との溶着が、曲率半径の比較的大きい部分となる開口部16の周囲において行なうことになるので、現場での溶着作業を容易に行うことができる。
【0058】
そして、地下水槽空洞100は、その形状が長い時間をかけて変化し、これにより金属製剛性構造体24が変位して樹脂シート12を引っ張ることがあるが、この場合であっても樹脂シート12には可撓性があるので引っ張りに応じて伸張することができるので、遮水性を維持することができる。
【0059】
本実施形態の樹脂シート12を、例えば、ポリエチレンで形成することにより難溶性の樹脂シート12となるので、樹脂シート12の材料が貯水側へ溶け出すことを回避することができる。また、本実施形態では、第2の樹脂シート18を中央フランジ32上のコーティング層34に溶着している。これにより、中央フランジ32上のコーティング層34の主面と樹脂シート12の面が平行となるので、第2の樹脂シート18を変形させることなく金属製剛性構造体24に接続することができる。
【0060】
そして、本実施形態では、樹脂シート12、金属製剛性構造体24、及び壁面106により囲まれた空間にコンクリート108を充填している。金属製剛性構造体24と樹脂シート12との境界に水が浸入した場合、その経路は、金属製剛性構造体24の表面に沿ったものとなる。また、金属製剛性構造体24は、フランジ形状になっている。したがって、その経路が中央フランジ32の外形に従って折り曲げられるとともに延長されるので、岩盤102(壁面106)への水の漏出を抑制することができる。
【0061】
また本実施形態では、金属製剛性構造体24の岩盤102側に固定フランジ28が配置されているが、この固定フランジ28によっても浸入した水の経路が折り曲げられるとともに延長されるので、岩盤102(壁面106)への水の漏出を抑制することができる。
【0062】
図9に、第2実施形態の遮水構造の模式図を示す。なお、以下の実施形態において、第1実施形態と共通の構成要素については同一番号を付し、必要な場合を除いてその説明を省略する。図9に示すように、第2実施形態の遮水構造10aは、金属製剛性構造体24に中央フランジ32は設けず、金属製剛性構造体24の外周に樹脂シート12の材料によるコーティング層34を配置し、第2の樹脂シート18をL字型に折り曲げて、金属製剛性構造体24の外周を覆うようにコーティング層34に接触させた状態で、第2の樹脂シート18をコーティング層34に溶着させている。本実施形態においても、第2の樹脂シート18とコーティング層34との溶着を工場等で行なうことができる。
【0063】
図10に第3実施形態の遮水構造の模式図を示す。第3実施形態の遮水構造10bは、金属製剛性構造体24が樹脂シート12を貫通せず、且つ壁面にアンカー止めされていない場合を示している。金属製剛性構造体24(金属板が好適)は、壁面106に埋め込まれているが樹脂シート12に対向する面が壁面106から露出しており、その対向面は、コーティング層34で覆われている。そして、このコーティング層34と樹脂シート12とを溶着することにより遮水構造10bが構築される。なお、図10に示すように、樹脂シート12に孔12aが形成されていても、この孔12aをコーティング層34で塞ぐことにより遮水構造10bが構築できる。
【0064】
図11に第4実施形態の遮水構造の模式図を示す。第4実施形態の遮水構造10cでは、金属製剛性構造体24(金属製パイプが好適)は水平に配置されるが、その長手方向の一方側が壁面106に埋め込まれているとともに、その反対側が第1の樹脂シート14を貫通している。金属製剛性構造体24の側面はコーティング層34で覆われている。一方、第1の樹脂シート14には、開口部16が形成され、この開口部16に金属製剛性構造体24が挿通されている。そして、第2の樹脂シート18(樹脂シート片)は、コーティング層34の金属製剛性構造体24の側面を周回する方向の全周に溶着されるとともに、開口部16の周囲(全周)に溶着され、開口部16を封止するように配置されている。
【0065】
図12に第5実施形態の遮水構造の模式図を示す。第5実施形態の遮水構造10dは、第4実施形態と同様に、金属製剛性構造体24(金属製パイプが好適)は水平に配置されるが、その長手方向の一方側が壁面106に埋め込まれているとともに、その反対側が第1の樹脂シート14を貫通している。また、金属製剛性構造体24はリング状の中央フランジ32に差し込まれた形となっている。ただし、中央フランジ32の主面は、第1の樹脂シート14と同一平面を形成するように配置される。
【0066】
さらに、中央フランジ32の表面と金属製剛性構造体24の側面がコーティング層34で覆われている。そして、第2の樹脂シート18(樹脂シート片)は、中央フランジ32の主面に配置されたコーティング層34の中央フランジ32の主面を周回する方向の全周に溶着されるとともに、開口部16の周囲(全周)に溶着され、開口部16を封止するように配置されている。
【0067】
第4実施形態、第5実施形態において、金属製剛性構造体24が埋め込まれる壁面106は上向きの斜面となっている。このように壁面06が斜面であっても、第2の樹脂シート18が第1の樹脂シート14(開口部16)とコーティング層34との間を封止するので遮水構造を確実に構築することができる。
【0068】
なお、第1、第2、第4、第5実施形態において、金属製剛性構造体24は中空形状とし、岩盤102を貫通する配管(不図示)を金属製剛性構造体24の固定フランジ28にフランジ接続することにより、貯水した水の排水機能を持たせた遮水構造10にすることも可能である。また、第1、第2、第4、第5実施形態において、樹脂シート12を第1の樹脂シート14と第2の樹脂シート18に分割せずに、樹脂シート12に形成した開口部(第2の樹脂シート18の開口部20)に、予めコーティング層34が設けられた金属製剛性構造体24を挿通して、その開口部を封止するようにコーティング層34を樹脂シート12に溶着してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0069】
樹脂シートと金属製剛性構造体の接合が必要となる遮水領域において、樹脂シートと金属製剛性構造体との間の遮水性を確保することができ、また、地盤や壁面の形状変化に伴って金属製剛性構造体が変位しても遮水性を維持することが可能な遮水領域の遮水方法、及び遮水構造として利用できる。
【符号の説明】
【0070】
10………遮水構造、12………樹脂シート、14………第1の樹脂シート、16………開口部、18………第2の樹脂シート、20………開口部、22………突起、24………金属製剛性構造体、26………接続フランジ、28………固定フランジ、30………貫通孔、32………中央フランジ、34………コーティング層、36………アンカー部、38………アンカー部、40………セパレータ、42………型枠、44………溶着部材、46………溶着部材、100………地下空洞水槽、102………岩盤、104………空洞、106………壁面、108………コンクリート、110………架構、112………支柱。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12