特許第6207515号(P6207515)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6207515
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】イソオキサゾリジン化合物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 261/02 20060101AFI20170925BHJP
   C07D 413/06 20060101ALI20170925BHJP
   B01J 31/02 20060101ALI20170925BHJP
   C07B 53/00 20060101ALN20170925BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20170925BHJP
【FI】
   C07D261/02
   C07D413/06
   B01J31/02 102Z
   B01J31/02 103Z
   !C07B53/00 B
   !C07B61/00 300
【請求項の数】7
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2014-536900(P2014-536900)
(86)(22)【出願日】2013年9月19日
(86)【国際出願番号】JP2013075275
(87)【国際公開番号】WO2014046172
(87)【国際公開日】20140327
【審査請求日】2016年7月6日
(31)【優先権主張番号】特願2012-206320(P2012-206320)
(32)【優先日】2012年9月19日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100117743
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 美由紀
(74)【代理人】
【識別番号】100163658
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 順造
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(72)【発明者】
【氏名】竹本 佳司
(72)【発明者】
【氏名】小林 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】猪熊 翼
(72)【発明者】
【氏名】谷口 大和
【審査官】 新留 素子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/117064(WO,A1)
【文献】 BALDWIN, Jack E. et al.,Total synthesis of antitumor agent AT-125, (αS,5S)-α-amino-3-chloro-4,5-dihydro-5-isoxazoleacetic,Journal of the American Chemical Society,1981年,Vol.103, No.4,pp.942-943
【文献】 CHEN, Young K. et al.,Enantioselective Organocatalytic Amine Conjugate Addition,Journal of the American Chemical Society,2006年,Vol.128, No.29,pp.9328-9329
【文献】 NODES, William J. et al.,Enantioselective Intramolecular Michael Addition of Nitronates onto Conjugated Esters: Access to Cyc,Journal of the American Chemical Society,2009年,Vol.131, No.44,pp.16016-16017
【文献】 INOKUMA, Tsubasa et al.,Organocatalyzed Isomerization of α-Substituted Alkynoates into Trisubstituted Allenoates by Dynamic,ChemCatChem,2012年 3月,Vol.4, No.7,pp.983-985
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1):
【化1】
(式中、
Rは、ニトロ基、シアノ基、−COOR、−SO、−CORまたは−PO(OR)(OR)(ここで、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)を示し;
Xは、
(1)水素原子、
(2)−OR(式中、Rは、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)、
(3)−NR(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、または−OR(式中、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)を示すか、あるいは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい環状アミノ基を形成してもよい。)、
(4)置換されていてもよい炭化水素基、または
(5)置換されていてもよい複素環基を示す。)
で表される化合物を、水素結合供与部位を分子内に有する3級アミン触媒の存在下、一般式(2):
【化2】
(式中の各記号は前記同義である。)
で表される化合物に転換することを特徴とする、一般式(2)で表される化合物の製造方法であって、ここで、水素結合供与部位を分子内に有する3級アミン触媒における水素結合供与部位が、
【化3】
(式中、
は、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示し;
Yは、O、SまたはNR(式中、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示すか、あるいはN=CNHRと一緒になって、置換されていてもよい含窒素複素環を形成してもよい。)を示し;
*は結合部位を示す。)
で表される部分構造、または
【化4】
(式中、
は前記と同義であり;
環Aは、置換されていてもよいC3−10シクロアルケンを示し;
*は結合部位を示す。)
で表される部分構造であり、かつ水素結合供与部位を分子内に有する3級アミン触媒における3級アミンが、ジ(C1−6アルキル)アミノC3−8シクロアルキル基(ここで、C1−6アルキルは置換されていてもよい)、環状アミノ基で置換されたC3−8シクロアルキル基、ジ(C1−6アルキル)アミノC7−14アラルキル基(ここで、C1−6アルキルは置換されていてもよい)、または置換されていてもよいキヌクリジン基を含む3級アミンである、製造方法
【請求項2】
3級アミン触媒が、
【化5】
から選択される、請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
3級アミン触媒が不斉触媒であり、かつ一般式(2)で表される化合物が、光学活性化合物である、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
Rが、式:−COOR(式中、Rは、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)で表される基、または式:−SO(式中、Rは、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)で表される基である、請求項1記載の製造方法。
【請求項5】
が、C1−6アルキル基またはC7−16アラルキル基である、請求項記載の製造方法。
【請求項6】
が、C1−6アルキル基で置換されていてもよいC6−14アリール基である、請求項記載の製造方法。
【請求項7】
Xが、
(1)C1−10アルコキシ基、
(2)C6−14アリールオキシ基、
(3)C7−16アラルキルオキシ基、
(4)C1−6アルキル基およびC6−14アリール基から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されたアミノ基、または
(5)オキソ基で置換されていてもよい環状アミノ基
である、請求項1記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬合成の中間体として有用なイソオキサゾリジン化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記式で表されるアトルバスタチンに代表されるスタチン類はHMG−CoA還元酵素を阻害し、血中のコレステロール濃度を低下させることが知られており、高脂血症治療薬として広く用いられている。
【0003】
【化1】
【0004】
近年においても、副作用の低減や肝組織移行性の向上を目的として様々なスタチン誘導体の合成研究が活発に行われている。そのスタチン誘導体合成の鍵となる中間体として、
【0005】
【化2】
【0006】
が知られており、その効率的な合成法の開発が今もなお活発に行われている。その1つとして、イソオキサゾリジン化合物を経由するルートが考えられている。イソオキサゾリジン化合物を製造する方法として、例えば、特許文献1、非特許文献1〜3の方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−261544号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Tetrahedron, vol.41, No.22, p5241-5260, 1985
【非特許文献2】J.Am. Chem. Soc., 2006, vol.128, p9328-9329
【非特許文献3】J.Am. Chem. Soc., 2009, vol.131, p9614-9615
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、イソオキサゾリジン化合物を収率よく製造できる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、特定の触媒の存在下、ヒドロキシルアミン化合物を用いた分子内オキサマイケル付加反応により、イソオキサゾリジン化合物を収率よく、製造できることを見出し、発明を完成するに至った。
【0011】
即ち、本発明は以下の通りである。
[1] 一般式(1):
【0012】
【化3】
【0013】
(式中、
Rは、電子吸引性基を示し;
Xは、
(1)水素原子、
(2)−OR(式中、Rは、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)、
(3)−NR(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、または−OR(式中、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)を示すか、あるいは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい環状アミノ基を形成してもよい。)、
(4)置換されていてもよい炭化水素基、または
(5)置換されていてもよい複素環基を示す。)
で表される化合物(以下、化合物(1)ともいう)を、水素結合供与部位を分子内に有する3級アミン触媒の存在下、一般式(2):
【0014】
【化4】
【0015】
(式中の各記号は前記同義である。)
で表される化合物(以下、化合物(2)ともいう)に転換することを特徴とする、一般式(2)で表される化合物の製造方法。
[2] 水素結合供与部位が、
【0016】
【化5】
【0017】
(式中、
は、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示し;
Yは、O、SまたはNR(式中、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示すか、あるいはN=CNHRと一緒になって、置換されていてもよい含窒素複素環を形成してもよい。)を示し;
*は結合部位を示す。)
で表される部分構造、または
【0018】
【化6】
【0019】
(式中、
は前記と同義であり;
環Aは、置換されていてもよいC3−10シクロアルケンを示し;
*は結合部位を示す。)
で表される部分構造である、上記[1]記載の製造方法。
[3] 3級アミン触媒が、ジ(C1−6アルキル)アミノC3−8シクロアルキル基(ここで、C1−6アルキルは置換されていてもよい)、環状アミノ基で置換されたC3−8シクロアルキル基、ジ(C1−6アルキル)アミノC7−14アラルキル基(ここで、C1−6アルキルは置換されていてもよい)、または置換されていてもよいキヌクリジン基を含む3級アミンである、上記[1]記載の製造方法。
[4] 3級アミン触媒が、
【0020】
【化7】
【0021】
から選択される、上記[1]記載の製造方法。
[5] 3級アミン触媒が不斉触媒であり、かつ一般式(2)で表される化合物が、光学活性化合物である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6] Rが、式:−COOR(式中、Rは、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)で表される基、または式:−SO(式中、Rは、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)で表される基である、上記[1]記載の製造方法。
[7] Rが、C1−6アルキル基またはC7−16アラルキル基である、上記[6]記載の製造方法。
[8] Rが、C1−6アルキル基で置換されていてもよいC6−14アリール基である、上記[6]記載の製造方法。
[9] Xが、
(1)C1−10アルコキシ基、
(2)C6−14アリールオキシ基、
(3)C7−16アラルキルオキシ基、
(4)C1−6アルキル基およびC6−14アリール基から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されたアミノ基、または
(5)オキソ基で置換されていてもよい環状アミノ基
である、上記[1]記載の製造方法。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、イソオキサゾリジン化合物を収率よく製造できる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明について詳細に説明する。
本明細書中、「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。
【0024】
本明細書中、「炭化水素基」としては、例えば、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C2−10アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C3−10シクロアルケニル基、C4−10シクロアルカジエニル基、C6−14アリール基、C7−13アラルキル基等が挙げられる。
【0025】
本明細書中、「C1−10アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等が挙げられる。なかでも、C1−6アルキル基が好ましく、C1−4アルキル基がより好ましい。
本明細書中の「C1−6アルキル(基)」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル等が挙げられる。なかでも、C1−4アルキル(基)が好ましく、C1−2アルキル(基)がより好ましい。
【0026】
本明細書中、「C1−6アルコキシ(基)」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。中でも、C1−4アルコキシ(基)が好ましい。
【0027】
本明細書中、「C2−10アルケニル基」としては、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−ヘプテニル、1−オクテニル等が挙げられる。なかでも、C2−6アルケニル基が好ましい。
本明細書中の「C2−6アルケニル(基)」としては、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル等が挙げられる。
【0028】
本明細書中、「C2−10アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−ヘプチニル、1−オクチニル等が挙げられる。なかでも、C2−6アルキニル基が好ましい。
本明細書中の「C2−6アルキニル(基)」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等が挙げられる。
【0029】
本明細書中、「C3−10シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。なかでも、C3−6シクロアルキル基が好ましい。
本明細書中の「C3−8シクロアルキル(基)」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。なかでも、C3−6シクロアルキル基が好ましい。
【0030】
本明細書中、「C3−10シクロアルケニル基」としては、例えば、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル等が挙げられる。なかでも、C4−6シクロアルケニル基が好ましい。
本明細書中、「C3−10シクロアルケン」としては、例えば、2−シクロペンテン、3−シクロペンテン、2−シクロヘキセン、3−シクロヘキセン等が挙げられる。なかでも、C4−6シクロアルケンが好ましい。
本明細書中の「C3−8シクロアルケニル(基)」としては、例えば、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル等が挙げられる。なかでも、C4−6シクロアルケニル基が好ましい。
【0031】
本明細書中、「C4−10シクロアルカジエニル基」としては、例えば、2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル等が挙げられる。なかでも、C4−6シクロアルカジエニル基が好ましい。
本明細書中の「C4−8シクロアルカジエニル(基)」としては、例えば、2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル等が挙げられる。なかでも、C4−6シクロアルカジエニル基が好ましい。
【0032】
本明細書中、「C6−14アリール基」としては、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル、ビフェニリル等が挙げられる。なかでも、C6−10アリール基が好ましい。
【0033】
本明細書中、「C7−16アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、(1−ナフチル)メチル、(2−ナフチル)メチル等が挙げられる。なかでも、C7−13アラルキル基が好ましい。
【0034】
本明細書中、「複素環基」とは、「芳香族複素環基」又は「非芳香族複素環基」を意味する。
【0035】
本明細書中、「芳香族複素環基」とは、環構成原子として炭素原子に加えて、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有する、芳香族性を示す単環式又は多環式(縮合)複素環基を意味する。
本明細書中、「単環式芳香族複素環基」としては、例えば、フリル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル(1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル)、チアジアゾリル(1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル)、トリアゾリル(1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル)、テトラゾリル、トリアジニル等の5〜8員の単環式芳香族複素環基が挙げられる。なかでも、5又は6員の単環式芳香族複素環基が好ましい。
【0036】
本明細書中、「縮合芳香族複素環基」とは、上記単環式芳香族複素環基が、単環式芳香族環(好ましくは、ベンゼン環又は単環式芳香族複素環)と縮合した基を意味し、例えば、キノリル、イソキノリル、キナゾリル、キノキサリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、インダゾリル、ピロロピリジル、ピラゾロピリジル、イミダゾピリジル、チエノピリジル、ピロロピラジニル、ピラゾロピラジニル、イミダゾピラジニル、チエノピラジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、イミダゾピリミジニル、チエノピリミジニル、ピラゾロチエニル等が挙げられる。
【0037】
本明細書中、「非芳香族複素環基」とは、環構成原子として炭素原子に加えて、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有する、芳香族性を示さない単環式又は多環式(縮合)複素環基を意味する。
本明細書中、「単環式非芳香族複素環基」としては、例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ヘキサメチレンイミニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、イミダゾリニル、ジオキソリル、ジオキソラニル、ジヒドロオキサジアゾリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、チオピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフリル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、テトラヒドロピリミジニル、ジヒドロトリアゾリル、テトラヒドロトリアゾリル(例、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)等の3〜8員の単環式非芳香族複素環基が挙げられる。なかでも、5又は6員の単環式非芳香族複素環基が好ましい。
【0038】
本明細書中、「縮合非芳香族複素環基」とは、上記単環式非芳香族複素環基が、単環式芳香族環(例えば、ベンゼン環、単環式芳香族複素環)または単環式非芳香族環(例えば、シクロアルカン、単環式非芳香族複素環)と縮合した基を意味し、例えば、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、ジヒドロベンゾジオキシニル、ジヒドロベンゾジオキセピニル、テトラヒドロベンゾフラニル、クロメニル、ジヒドロクロメニル、ジヒドロキノリル、テトラヒドロキノリル、ジヒドロイソキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ジヒドロフタラジニル等が挙げられる。
【0039】
本明細書中、「環状アミノ基」とは、環構成原子として炭素原子に加えて、少なくとも1個の窒素原子を含有し、さらに酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有してもよい、単環式又は多環式(縮合)複素環基を意味する。
本明細書中、「単環式環状アミノ基」としては、ピロール−1−イル、ピラゾール−1−イル、イミダゾール−1−イル等の4〜8員の芳香族の単環式環状アミノ基;
アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジン−1−イル、ヘキサメチレンイミン−1−イル、オキサゾリジン−3−イル、チアゾリジン−3−イル、イミダゾリジン−1−イル、ピラゾリジン−1−イル等の4〜8員の非芳香族の単環式環状アミノ基が挙げられる。なかでも、5又は6員の芳香族または非芳香族の単環式環状アミノ基が好ましい。
本明細書中、「縮合環状アミノ基」としては、上記単環式環状アミノ基が、単環式芳香族環(好ましくは、ベンゼン環又は単環式芳香族複素環)と縮合した基、又は該基の部分飽和により得られる基を意味し、例えば、インドール−1−イル、イソインドール−2−イル、インドリン−1−イル、イソインドリン−2−イル、テトラヒドロキノリン−1−イル、テトラヒドロイソキノリン−2−イル等が挙げられる。なかでも、ベンゼン環と縮合した5又は6員の芳香族または非芳香族の単環式環状アミノ基が好ましい。
【0040】
本明細書中、「含窒素複素環」としては、環構成原子として炭素原子に加えて、少なくとも1個の窒素原子を含有し、さらに酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有してもよい、単環式又は多環式(縮合)複素環を意味する。
本明細書中、「単環式含窒素複素環」としては、ピロール、ピラゾール、イミダゾール等の4〜8員の芳香族の単環式環状アミノ基;
アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、ヘキサメチレンイミン、オキサゾリジン、チアゾリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン等の4〜8員の非芳香族の単環式環状アミノ基が挙げられる。なかでも、5又は6員の芳香族または非芳香族の単環式含窒素複素環が好ましい。
本明細書中、「縮合含窒素複素環」としては、上記単環式含窒素複素環が、単環式芳香族環(好ましくは、ベンゼン環又は単環式芳香族複素環)と縮合した基、又は該基の部分飽和により得られる基を意味し、例えば、インドール、イソインドール、インドリン、イソインドリン、テトラヒドロキノリン(例、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン)、テトラヒドロイソキノリン(例、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン)、ジヒドロキナゾリン(例、3,4−ジヒドロキナゾリン)、1,1−ジオキシドジヒドロベンゾチアジアジン(例、1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−1,2,4−ベンゾチアジアジン)等が挙げられる。なかでも、ベンゼン環と縮合した5又は6員の芳香族または非芳香族の単環式含窒素複素環が好ましい。
【0041】
本明細書中、「電子吸引基」としては、ニトロ基、シアノ基、−COOR、−SO、−COR、−PO(OR)(OR)(ここで、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)等が挙げられる。
【0042】
本明細書中、「置換されていてもよい炭化水素基」、「置換されていてもよい複素環基」、「置換されていてもよい環状アミノ基」、「置換されていてもよい含窒素複素環」および「置換されていてもよいC3−10シクロアルケン」の「置換基」としては、以下の置換基Aが挙げられる。
[置換基A]
1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C3−8シクロアルケニル基、C4−8シクロアルカジエニル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、複素環基;
ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(C1−6アルキルオキシ基)、C2−6アルケニルオキシ基、C2−6アルキニルオキシ基、C3−8シクロアルキルオキシ基、C3−8シクロアルケニルオキシ基、C4−8シクロアルカジエニルオキシ基、C6−14アリールオキシ基、C7−16アラルキルオキシ基、複素環オキシ基;
ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C2−6アルケニル−カルボニル基、C2−6アルキニル−カルボニル基、C3−8シクロアルキル−カルボニル基、C3−8シクロアルケニル−カルボニル基、C4−8シクロアルカジエニル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、複素環カルボニル基;
カルボキシ基、C1−6アルコキシ(C1−6アルキルオキシ)−カルボニル基、C2−6アルケニルオキシ−カルボニル基、C2−6アルキニルオキシ−カルボニル基、C3−8シクロアルキルオキシ−カルボニル基、C3−8シクロアルケニルオキシ−カルボニル基、C4−8シクロアルカジエニルオキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、複素環オキシカルボニル基;
1−6アルキル−カルボニルオキシ基、C2−6アルケニル−カルボニルオキシ基、C2−6アルキニル−カルボニルオキシ基、C3−8シクロアルキル−カルボニルオキシ基、C3−8シクロアルケニル−カルボニルオキシ基、C4−8シクロアルカジエニル−カルボニルオキシ基、C6−14アリール−カルボニルオキシ基、C7−16アラルキル−カルボニルオキシ基、複素環カルボニルオキシ基;
スルファニル基、C1−6アルキルスルファニル基、C2−6アルケニルスルファニル基、C2−6アルキニルスルファニル基、C3−8シクロアルキルスルファニル基、C3−8シクロアルケニルスルファニル基、C4−8シクロアルカジエニルスルファニル基、C6−14アリールスルファニル基、C7−16アラルキルスルファニル基、複素環スルファニル基;
スルフィノ基、C1−6アルキルスルフィニル基、C2−6アルケニルスルフィニル基、C2−6アルキニルスルフィニル基、C3−8シクロアルキルスルフィニル基、C3−8シクロアルケニルスルフィニル基、C4−8シクロアルカジエニルスルフィニル基、C6−14アリールスルフィニル基、C7−16アラルキルスルフィニル基、複素環スルフィニル基;
スルホ基、C1−6アルキルスルホニル基、C2−6アルケニルスルホニル基、C2−6アルキニルスルホニル基、C3−8シクロアルキルスルホニル基、C3−8シクロアルケニルスルホニル基、C4−8シクロアルカジエニルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C7−16アラルキルスルホニル基、複素環スルホニル基;
1−6アルキルスルホニルオキシ基、C2−6アルケニルスルホニルオキシ基、C2−6アルキニルスルホニルオキシ基、C3−8シクロアルキルスルホニルオキシ基、C3−8シクロアルケニルスルホニルオキシ基、C4−8シクロアルカジエニルスルホニルオキシ基、C6−14アリールスルホニルオキシ基、C7−16アラルキルスルホニルオキシ基、複素環スルホニルオキシ基;
アミノ基、モノまたはジ−C1−6アルキルアミノ基、モノまたはジ−C2−6アルケニルアミノ基、モノまたはジ−C2−6アルキニルアミノ基、モノまたはジ−C3−8シクロアルキルアミノ基、モノまたはジ−C3−8シクロアルケニルアミノ基、モノまたはジ−C4−8シクロアルカジエニルアミノ基、モノまたはジ−C6−14アリールアミノ基、モノまたはジ−C7−16アラルキルアミノ基、モノまたはジ−複素環アミノ基;
カルバモイル基、モノまたはジ−C1−6アルキルカルバモイル基、モノまたはジ−C2−6アルケニルカルバモイル基、モノまたはジ−C2−6アルキニルカルバモイル基、モノまたはジ−C3−8シクロアルキルカルバモイル基、モノまたはジ−C3−8シクロアルケニルカルバモイル基、モノまたはジ−C4−8シクロアルカジエニルカルバモイル基、モノまたはジ−C6−14アリールカルバモイル基、モノまたはジ−C7−16アラルキルカルバモイル基、モノまたはジ−複素環カルバモイル基;
チオカルバモイル基、モノまたはジ−C1−6アルキルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C2−6アルケニルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C2−6アルキニルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C3−8シクロアルキルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C3−8シクロアルケニルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C4−8シクロアルカジエニルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C6−14アリールチオカルバモイル基、モノまたはジ−C7−16アラルキルチオカルバモイル基、モノまたはジ−複素環チオカルバモイル基;
ハロゲン原子;
シアノ基;
ニトロ基;
オキソ基;
チオキソ基;
等が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。上記の置換基は、置換基Aでさらに置換されていてもよい。
【0043】
以下、式(1)および(2)の各置換基について説明する。
Rは、電子吸引性基を示す。
Rは、好ましくは、式:−COOR(式中、Rは前記と同義である。)で表される基、または式:−SO(式中、Rは前記と同義である。)で表される基である。
Rは、より好ましくは、式:−COOR(式中、Rは、置換されていてもよい炭化水素基である。)で表される基、または式:−SO(式中、Rは、置換されていてもよい炭化水素基である。)で表される基である。
Rは、さらに好ましくは、式:−COOR(式中、Rは、置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、メチル、tert-ブチル)または置換されていてもよいC7−16アラルキル基(好ましくは、ベンジル)である。)で表される基、または式:−SO(式中、Rは、置換されていてもよいC6−14アリール基(好ましくは、フェニル)である。)で表される基である。
Rは、さらにより好ましくは、式:−COOR(式中、Rは、C1−4アルキル基(好ましくは、メチル、tert-ブチル)またはC7−13アラルキル基(好ましくは、ベンジル)である。)で表される基、または式:−SO(式中、Rは、C1−2アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよいC6−10アリール基(好ましくは、フェニル)である。)で表される基である。
Rは、さらに一層好ましくは、式:−COOR(式中、Rは、メチル、tert-ブチルまたはベンジルである。)で表される基、または式:−SO(式中、Rは、メチルで置換されていてもよいフェニルである。)で表される基である。
Rは、特に好ましくは、式:−COOR(式中、Rは、メチル、tert-ブチルまたはベンジルである。)で表される基である。
【0044】
Xは、
(1)水素原子、
(2)−OR(式中、Rは、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)、
(3)−NR(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、または−OR(式中、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。)を示すか、あるいは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい環状アミノ基を形成してもよい。)、
(4)置換されていてもよい炭化水素基、または
(5)置換されていてもよい複素環基を示す。
【0045】
は、好ましくは、置換されていてもよいC1−10アルキル基(好ましくは、メチル、tert-ブチル)、置換されていてもよいC6−14アリール基(好ましくは、フェニル)、または置換されていてもよいC7−16アラルキル基(好ましくは、ベンジル)である。
は、より好ましくは、C1−10アルキル基(好ましくは、メチル、tert-ブチル)、C6−14アリール基(好ましくは、フェニル)またはC7−16アラルキル基(好ましくは、ベンジル)である。
【0046】
およびRは、好ましくは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)、または置換されていてもよいC6−14アリール基(好ましくは、フェニル)である。
およびRは、より好ましくは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基(好ましくは、メチル)またはC6−14アリール基(好ましくは、フェニル)である。
【0047】
あるいは、好ましくは、RおよびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、オキソ基で置換されていてもよい環状アミノ基(好ましくは、2−オキソピロリジン−1−イル、インドリン−1−イル)を形成する。
【0048】
Xは、好ましくは、
(1)C1−10アルコキシ基(好ましくは、メトキシ、tert-ブトキシ)、
(2)C6−14アリールオキシ基(好ましくは、フェノキシ)、
(3)C7−16アラルキルオキシ基(好ましくは、ベンジルオキシ)、
(4)C1−6アルキル基(好ましくは、メチル)およびC6−14アリール基(好ましくは、フェニル)から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されたアミノ基(好ましくは、N−フェニルアミノ、N−メチル−N−フェニルアミノ)、または
(5)オキソ基で置換されていてもよい環状アミノ基(好ましくは、2−オキソピロリジン−1−イル、インドリン−1−イル)
である。
【0049】
Xは、より好ましくは、
(1)C1−6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ、tert-ブトキシ)、
(2)C6−10アリールオキシ基(好ましくは、フェノキシ)、
(3)C7−13アラルキルオキシ基(好ましくは、ベンジルオキシ)、
(4)C1−6アルキル基(好ましくは、メチル)およびC6−10アリール基(好ましくは、フェニル)から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されたアミノ基(好ましくは、N−フェニルアミノ、N−メチル−N−フェニルアミノ)、または
(5)オキソ基で置換されていてもよく、ベンゼン環と縮合してもよい、5又は6員の環状アミノ基(好ましくは、2−オキソピロリジン−1−イル、インドリン−1−イル)
である。
【0050】
Xは、特に好ましくは、メトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、N−フェニルアミノ、N−メチル−N−フェニルアミノまたはインドリン−1−イルである。
【0051】
は、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。
は、好ましくは、置換されていてもよいC6−14アリール基(好ましくは、フェニル)である。
は、より好ましくは、ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)で置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよいC6−10アリール基(好ましくは、フェニル)である。
は、さらに好ましくは、ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)で置換されたC1−4アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されたフェニルである。
は、さらにより好ましくは、フッ素原子で置換されたC1−4アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されたフェニルである。
は、特に好ましくは、トリフルオロメチルで置換されたフェニルである(特に3,5−トリフルオロメチルフェニル)。
【0052】
Yは、O、SまたはNR(式中、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示すか、あるいは、N=CNHRと一緒になって、置換されていてもよい含窒素複素環を形成してもよい。)を示す。
Yは、好ましくは、SまたはNR(式中、Rは前記と同義である。)である。
Yは、より好ましくは、SまたはNR(式中、Rは、N=CNHRと一緒になって、置換されていてもよい含窒素複素環(好ましくは、ジヒドロキナゾリン、1,1−ジオキシドジヒドロベンゾチアジアジン)を形成する。)である。
Yは、さらに好ましくは、SまたはNR(式中、Rは、N=CNHRと一緒になって、オキソ基で置換されていてもよい、ベンゼン環と縮合した5又は6員の芳香族または非芳香族の単環式含窒素複素環(好ましくは、ジヒドロキナゾリン、1,1−ジオキシドジヒドロベンゾチアジアジン)を形成する。)である。
Yは、特に好ましくは、SまたはNR(式中、Rは、N=CNHRと一緒になって、オキソ基で置換された3,4−ジヒドロキナゾリン、または1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−1,2,4−ベンゾチアジアジンを形成する。)である。
【0053】
環Aは、置換されていてもよいC3−10シクロアルケンを示す。
環Aは、好ましくは、置換されていてもよいC4−6シクロアルケン(好ましくは、シクロブテン)である。
環Aは、より好ましくは、オキソ基で置換されていてもよいC4−6シクロアルケン(好ましくは、シクロブテン)である。
環Aは、さらに好ましくは、オキソ基で置換されたC4−6シクロアルケン(好ましくは、シクロブテン)である。
環Aは、特に好ましくは、オキソ基で置換されたシクロブテン(特に2,3−ジオキソ−1−シクロブテン)である。
【0054】
本発明の製造方法では、化合物(1)を、水素結合供与部位を分子内に有する3級アミン触媒の存在下、化合物(2)に転換する(分子内オキサマイケル付加反応)。
【0055】
「水素結合供与部位を分子内に有する3級アミン触媒」中の水素結合供与部位は特に制限はないが、例えば、
【0056】
【化8】
【0057】
(式中の各記号は前記と同義である。)で表される部分構造、
【0058】
【化9】
【0059】
(式中の各記号は前記と同義である。)で表される部分構造等が挙げられる。
【0060】
好適な部分構造としては、
【0061】
【化10】
【0062】
等が挙げられる。なかでも、収率の点から、
【0063】
【化11】
【0064】
が好ましく、
【0065】
【化12】
【0066】
が特に好ましい。
【0067】
「水素結合供与部位を分子内に有する3級アミン触媒」は3級アミンであって、ジ(C1−6アルキル)アミノC3−8シクロアルキル基(ここで、C1−6アルキルは置換されていてもよい)、環状アミノ基で置換されたC3−8シクロアルキル基、ジ(C1−6アルキル)アミノC7−14アラルキル基(ここで、C1−6アルキルは置換されていてもよい)、置換されていてもよいキヌクリジン基等を含む3級アミン基を有する。
【0068】
水素結合供与部位を分子内に有する3級アミン触媒の好適な具体例としては、
【0069】
【化13】
【0070】
等が挙げられる。なかでも、収率の点から、
【0071】
【化14】
【0072】
が好ましい。
【0073】
このような「水素結合供与部位を分子内に有する3級アミン触媒」の好適な具体例としては、
【0074】
【化15】
【0075】
等が挙げられる。なかでも、収率の点から、
【0076】
【化16】
【0077】
が好ましく、
【0078】
【化17】
【0079】
が特に好ましい。
【0080】
上記の「水素結合供与部位を分子内に有する3級アミン触媒」が不斉触媒であると、化合物(2)は光学活性化合物として得られる。
【0081】
このような光学活性な「水素結合供与部位を分子内に有する3級アミン触媒」の具体例としては、
【0082】
【化18】
【0083】
等が挙げられる。なかでも、収率の点から、
【0084】
【化19】
【0085】
が好ましく、
【0086】
【化20】
【0087】
が特に好ましい。
例えば、不斉触媒として、
【0088】
【化21】
【0089】
を使用した場合、R体の化合物(2)、即ち、
【0090】
【化22】
【0091】
が得られる。
【0092】
分子内オキサマイケル付加反応において、上記3級アミン触媒の使用量は、収率および経済性の点から、化合物(1)に対して、通常1〜50モル%、好ましくは5〜20モル%である。
分子内オキサマイケル付加反応は、好ましくは溶媒の存在下で行われる。当該反応で使用される溶媒としては、芳香族炭化水素溶媒(例、トルエン、ベンゼン、キシレン);ハロゲン化炭化水素溶媒(例、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素);エーテル溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル);ニトリル溶媒(例、アセトニトリル);アミド溶媒(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、およびこれらの混合溶媒等が挙げられる。なかでも、化合物(1)の種類にもよるが、反応性・選択性の点から、ハロゲン化炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、エーテル溶媒が好ましく、特にジクロロメタン、トルエン、シクロペンチルメチルエーテルが好ましい。
分子内オキサマイケル付加反応は、通常、化合物(1)、上記3級アミン触媒および溶媒を混合する方法により行われる。
分子内オキサマイケル付加反応は、化合物(1)や上記3級アミン触媒の種類にもよるが、好ましくは−20〜60℃の範囲内、より好ましくは0〜30℃の範囲内で行われる。
また、その反応時間は、化合物(1)の種類および反応温度にもよるが、好ましくは0.5〜72時間、より好ましくは1〜24時間である。
反応の進行度合いは、薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の分析手段により確認することができる。
【0093】
原料として使用する化合物(1)は、市販品を使用してもよく、あるいは自体公知の方法により製造してもよい。例えば、Rが−COOR(式中、Rは前記と同義である。)の場合、以下の方法により製造できる(化合物(1a))。
【0094】
【化23】
【0095】
(式中、CSAは10−カンファースルホン酸を示し、Phはフェニルを示し、Xは前記と同義である。)
また、Rが−SO(式中、Rは前記と同義である。)の場合、以下の方法により製造できる(化合物(1b))。
【0096】
【化24】
【0097】
(式中、TBSはtert−ブチルジメチルシリルを示し、Phはフェニルを示し、Xは前記と同義である。)
このようにして得られた反応混合物に含まれる化合物(2)の単離は、反応混合物を常法による後処理(例えば、中和、抽出、水洗、蒸留、結晶化等)に付すことにより行うことができる。またその精製は化合物(2)を再結晶処理、抽出精製処理、蒸留処理、活性炭、シリカ、アルミナ等の吸着処理、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等のクロマトグラフィー処理に付すことより行うことができる。
【0098】
このような分子内オキサマイケル付加反応によれば、化合物(2)を50%以上の収率で得ることができる。
【実施例】
【0099】
以下、本発明について、実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
特段の断りがない限り、全ての非水系の反応は、アルゴン雰囲気下、乾燥ガラス容器で行った。溶媒と原料は市販品を精製することなく使用した。カラムクロマトグラフィーはMerckメルクシリカゲル60(230-400 mesh)で行い、フラッシュカラムクロマトグラフィーはCicaシリカゲル60(spherical/40-100μm)で行った。反応とクロマトグラフィーフラクションはプレコートシリカゲルプレート(Merck Silica Gel 60 F254)を用いて分析した。全ての融点は、YANACO MP-500P マイクロ融点測定装置で測定し、補正はしなかった。IRスペクトルはJASCO FT/IR-410で測定した。1Hおよび13C NMRスペクトルは、テトラメチルシランを内部標準として用いて、JEOL AL-400またはJEOL ECP-500で測定した。低分解能および高分解能質量スペクトルは、JEOL JMS-01SG-2またはJMS-HX/HX 110A質量分析計で測定した。エナンチオマー過剰率は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析で決定した。
【0100】
参考例1
(E)−メチル 5−(((ベンジルオキシ)カルボニル)(ヒドロキシ)アミノ)ペンタ−2−エノエート(1a)
ベンジル ヒドロキシカーバメート(1.00g,5.99mmol)および10−カンファースルホン酸(560mg,2.40mmol)の塩化メチレン(50mL)溶液に、アクロレイン(1.9mL)を滴下し、室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣の油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/2)で精製して、ベンジル 5−ヒドロキシイソオキサゾリジン−2−カルボキシレートを、ベンジル 3−ヒドロキシイソオキサゾリジン−2−カルボキシレートとの混合物として得た(551mg,収率41%)。この混合物は精製することなく、次の工程で使用した。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.37 (m, 5H), 5.70 (m, 1 H), 5.21 (m, 2H), 4.48 (br, 1H), 4.01 (m, 1H), 3.53 (m, 1H), 2.26 (m, 2H).
上記の混合物(500mg,2.24mmol)のトルエン(20mL)溶液に、アルゴン下、メチル 2−(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(820mg,2.46mmol)を添加し、室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣の油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製して、無色油状物の化合物1aを得た(315mg,収率50%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.34 (m, 5H), 6.92 (dt, J1 = 15.8 Hz, J2 = 6.9 Hz, 1H), 5.88 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 5.15 (s, 2H), 3.70 (s, 3H), 3.66 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.52 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.72 (br, 1H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 167.0, 157.5, 145.4, 135.7, 128.5, 128.3, 128.0, 122.9, 68.1, 51.5, 48.9, 29.7;
IR (CHCl3): υ 3345, 2952, 2921, 1725, 1655, 772 cm-1;
MS (FAB+): 280 (MH+, 10), 91 (100).
【0101】
実施例1
化合物1a(9.0mg,0.03mmol)の塩化メチレン(3mL)溶液に、下記触媒I〜III(10mol%,0.003mmol)を添加し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣の油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製して、目的化合物である(R)−ベンジル 5−(2−メトキシ−2−オキソエチル)イソオキサゾリジン−2−カルボキシレート(化合物2a)を無色油状物として得た。
【0102】
【化25】
【0103】
【化26】
【0104】
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.36 (m, 5H), 5.19 (s, 2H), 4.45 (m, 1H), 3.81 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.65 (m, 1H), 2.79 (m, 1H), 2.51 (m, 1H), 2.46 (m, 1H), 1.98 (m, 1H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 170.4, 157.9, 135.9, 128.6, 128.3, 76.6, 68.0, 51.9, 47.1, 37.9, 33.2;
IR (CHCl3): υ 2951, 2859, 1723, 1655, 771 cm-1;
MS (FAB+): 280 (MH+, 20), 91 (100);
HPLC [Chiralpak IC, ヘキサン/2-プロパノール = 70/30, 1.0 mL/min, λ = 238 nm, 保持時間: (major) 25.5 min (minor) 21.7 min] (71% ee).
化合物2aの絶対配置の決定のために、この化合物をメチル 5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシペンタノエートに変換した。[α]21D +2.5 (c 0.10, MeOH) {lit [α]21D-6.3 (c 1.05, MeOH)}.
【0105】
収率、転化率、eeを表1に示す。
【0106】
【表1】
【0107】
参考例2
(E)−tert−ブチル 5−(((ベンジルオキシ)カルボニル)(ヒドロキシ)アミノ)ペンタ−2−エノエート(1e)
参考例1と同様の方法により、化合物1eを無色油状物(230mg,収率71%)として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.45 (br, 1H), 7.33 (m, 5H), 6.82 (dt, J1 = 15.8 Hz, J2 = 6.9 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 5.15 (s, 2H), 3.65 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.50 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.46 (s, 9H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 165.7, 157.4, 143.6, 135.7, 128.6, 128.3, 128.1, 125.0, 80.4, 68.1, 48.9, 29.6, 28.1;
IR (CHCl3): υ 3345, 2978, 1715, 1699, 908 cm-1;
MS (FAB+): 322 (MH+, 15), 91 (100).
【0108】
参考例3
(E)−ベンジル ヒドロキシ(5−(インドリン−1−イル)−5−オキソペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート(1f)
参考例1と同様の方法により、化合物1fを無色油状物(60mg,収率35%)として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.25-8.20 (m, 2H), 7.32 (m, 5H), 7.16 (m, 2H), 7.00 (m, 2H), 6.26 (d, J = 15.5 Hz, 1H), 5.13 (s, 2 H), 3.98 (br, 2H), 3.75 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.05 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.58 (b, 2H);
IR (CHCl3): υ 3247, 3071, 1716, 772 cm-1;
MS (FAB+): 367 (MH+, 16), 91 (100).
【0109】
参考例4
(E)−tert−ブチル ヒドロキシ(5−(インドリン−1−イル)−5−オキソペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート(1g)
参考例1と同様の方法により、化合物1gを白色固体(122mg,収率45%)として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.25 (m, 1H), 7.18 (m, 2H), 7.02 (m, 2 H), 6.39 - 6.29 (m, 2H), 4.14 (t, J = 8.3 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.19 (t, J = 8.3 Hz, 2H), 2.60 (q, J = 6.6 Hz, 2H);
IR (CHCl3): υ 3250, 2938, 1697, 1662, 1024 cm-1;
MS (FAB+): 333 (MH+, 45), 277 (100).
【0110】
参考例5
(E)−メチル ヒドロキシ(5−(インドリン−1−イル)−5−オキソペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート(1h)
参考例1と同様の方法により、化合物1hを淡紫色油状物(192mg,収率25%)として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.23 (m, 1H), 8.07 (br, 1H), 7.18 (m, 2H), 7.02 (m, 2H), 6.31 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 4.08 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 3.73 (m, 5H), 3.11 (t,J = 8.3 Hz, 2H), 2.63 (m, 2H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 164.2, 158.2, 143.7, 142.7, 131.7, 127.5, 124.5, 124.0, 123.8, 117.5, 53.5, 49.2, 48.0, 30.0, 27.8;
IR (CHCl3): υ 3251, 2952, 1699, 1660, 771 cm-1;
MS (FAB+): 291 (MH+, 100).
【0111】
実施例2
表2に示す基質(化合物1b〜化合物1k,0.03mmol)の塩化メチレン(3mL)溶液に、触媒III(1.0mg,10mol%,0.003mmol)を添加し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣の油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製して、目的化合物2b〜化合物2kを得た。但し、Entry8はトルエン中で、Entry9はシクロペンチルメチルエーテル中で反応を行った。
【0112】
【化27】
【0113】
(R)−メチル 5−(2−メトキシ−2−オキソエチル)イソオキサゾリジン−2−カルボキシレート(2b) 無色油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 4.45 (m, 1H), 3.81 (m, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 3.65 (m, 1H), 2.80 (dd, J = 5.7, 16.0 Hz, 1H), 2.53 (dd, J = 7.5, 16.0 Hz, 1H), 2.47 (m, 1H), 1.98 (m, 1H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 170.3, 158.6, 76.5, 53.5, 51.9, 47.0, 37.8, 33.2;
HPLC [Chiralpak IC, hexane/ethanol = 70/30, 1.0 ml/min, λ = 254 nm, 保持時間: (major) 20.4 min (minor) 17.5 min] (51% ee).
【0114】
(R)−メチル 5−(2−(ベンジルオキシ)−2−オキソエチル)イソオキサゾリジン−2−カルボキシレート(2c) 無色油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.38-7.30 (m, 5H), 5.13 (s, 2H), 4.49-4.43 (m, 1H), 3.83-3.79 (m, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.65-3.60 (m, 1H), 2.87-2.82 (m, 1H), 2.60-2.55 (m, 1H), 2.48-2.43 (m, 1H), 2.01-1.94 (m, 1H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 169.7, 168.6, 135.4, 128.6, 128.4, 128.2, 76.5, 66.6, 53.5, 47.0, 38.0, 33.2;
HPLC [Chiralpak IC, hexane/ethanol = 70/30, 1.0 ml/min, λ = 254 nm, 保持時間: (major) 23.8 min (minor) 20.7 min] (64% ee).
【0115】
(R)−メチル 5−(2−オキソ−2−フェノキシエチル)イソオキサゾリジン−2−カルボキシレート(2d) 無色油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.39 (dd, J = 7.4, 8.6 Hz, 2H), 7.25 (dd, J = 7.4, 8.6 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.61-4.54 (m, 1H), 3.90-3.85 (m, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.74-3.69 (m, 1H), 3.09-3.04 (m, 1H), 2.84-2.79 (m, 1H), 2.60-2.53 (m, 1H), 2.15-2.05 (m, 1H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 168.5, 158.7, 150.3, 129.5, 126.1, 121.4, 76.4, 53.5, 47.1, 38.1, 33.2;
IR (ATR): υ 2954, 1716, 1024 cm-1;
MS (ESI+): Calcd for C13H16NO5(MH+) 266.1023, Found: 266.1018;
HPLC [Chiralpak IC, hexane/ethanol = 70/30, 1.0 ml/min, λ = 254 nm, 保持時間: (major) 25.0 min (minor) 17.8 min] (47% ee).
【0116】
(R)−ベンジル 5−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)イソオキサゾリジン−2−カルボキシレート(2e) 無色油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.35 (m, 5H), 5.19 (s, 2H), 4.37 (m, 1H), 3.82 (m, 1H), 3.63 (m, 1H), 2.72 (m, 1H), 2.45 (m, 1H), 2.40 (m, 1H), 1.96 (m, 1H), 1.42 (s, 9H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 169.1, 157.9, 135.8, 128.3, 128.1, 81.3, 76.9, 67.9, 47.0, 39.3, 33.2, 28.0;
IR (CHCl3): υ 2978, 1731, 1717, 1235, 1090, 902 cm-1;
MS (FAB+): 322 (MH+, 15), 91 (100);
HPLC [Chiralpak IB, ヘキサン/2-プロパノール = 80/20, 0.5 mL/min, λ = 238 nm, 保持時間: (major) 15.0 min (minor) 10.1 min] (42% ee).
【0117】
(R)−ベンジル 5−(2−(インドリン−1−イル)−2−オキソエチル)イソオキサゾリジン−2−カルボキシレート(2f) 無色油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.15 (d, J =8 .1 Hz, 1H), 7.34 (m, 5H), 7.17 (m, 2H), 7.01 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 5.19 (m, 2H), 4.60 (m, 1H), 3.92 (m, 1H), 3.82 (m, 1H), 3.69 (m, 1H), 3.14 (t, J = 8.3 Hz, 2H), 2.97 (m, 1H), 2.65 (m, 1H), 2.55 (m, 1H), 2.04 (m, 1H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 167.4, 157.9, 142.5, 135.8, 131.1, 128.5, 128.3, 128.2, 127.5, 124.6, 123.9, 76.7, 67.9, 48.0, 47.2, 39.5, 33.7, 27.9;
IR (CHCl3): υ2969, 1716, 1655, 772 cm-1;
MS (FAB+): 367 (MH+, 10), 91 (100);
HPLC [Chiralpak AD, ヘキサン/2-プロパノール= 70/30, 1.0 mL/min, λ = 254 nm, 保持時間: (major) 50.8 min (minor) 40.0 min] (70% ee).
【0118】
(R)−tert−ブチル 5−(2−(インドリン−1−イル)−2−オキソエチル)イソオキサゾリジン−2−カルボキシレート(2g) 黄色油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.18 (m, 1H), 7.17 (m, 2H), 7.01 (m, 1H), 4.56 (m, 1H), 4.05 (t, J = 8.3 Hz, 2H), 3.78 (m, 1H), 3.59 (m, 1H), 3.20 (t, J = 8.3 Hz, 2H), 3.02 (m, 1H), 2.62 (m, 2H), 2.01 (m, 1H), 1.49 (s, 9H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 167.7, 157.5, 142.6, 131.1, 127.5, 124.6, 123.9, 116.9, 81.9, 48.1, 47.5, 39.7, 33.8, 28.2;
IR (CHCl3): υ 2970, 1699, 1661, 1025 cm-1;
MS (FAB+): 333 (MH+, 40), 222 (100);
HPLC [Chiralpak IB, ヘキサン/2-プロパノール = 70/30, 1.0 mL/min, λ = 254 nm, 保持時間: (major) 53.5 min (minor) 46.8 min] (45% ee).
【0119】
(R)−メチル 5−(2−(インドリン−1−イル)−2−オキソエチル)イソオキサゾリジン−2−カルボキシレート(2h) 無色油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.18 (m, 1H), 7.18 (m, 2H), 7.021 (m, 1H), 4.59 (m, 1H), 4.05 (t, J = 8.3 Hz, 2H), 3.87 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.65 (m, 1H), 3.21 (t, J = 8.3 Hz, 2H), 3.05 (m, 1H), 2.67 (m, 2H), 2.05 (m, 1H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 167.4, 158.6, 142.5, 131.1, 127.5, 124.6, 124.0, 117.0, 53.5, 48.1, 47.3, 39.4, 33.8, 27.9, 14.1;
IR (CHCl3): υ 2971, 1716, 1654, 772 cm-1;
MS (FAB+): 291 (MH+, 45) ;
HPLC [Chiralpak IB, ヘキサン/2-プロパノール = 60/40, 1.0 mL/min, λ = 254 nm, 保持時間: (major) 55.2 min (minor) 36.8 min] (82% ee).
【0120】
(R)−メチル 5−(2−(メチル(フェニル)アミノ)−2−オキソエチル)イソオキサゾリジン−2−カルボキシレート(2i) 淡黄色油状物として得た。
[α]D25 -1.9 (c 0.18, CHCl3);
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.42 (dd, J = 7.5, 7.2 Hz, 2H), 7.35 (dd, J = 7.5, 7.2 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 4.48-4.42 (m, 1H), 3.82-3.73 (m, 4H), 3.55-3.52 (m, 1H), 3.27 (s, 3H), 2.70-2.65 (m, 1H), 2.57-2.52 (m, 1H), 2.26-2.21 (m, 1H), 1.93-1.89 (m, 1H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 169.2, 158.3, 143.3, 129.9, 128.1, 127.3, 77.6, 53.3, 47.1, 37.7, 37.1, 33.5;
IR (ATR): υ 2920, 1716, 1654, 1088 cm-1;
MS (ESI+): Calcd for C14H19N2O4(MH+) 279.1339, Found: 279.1338;
HPLC [Chiralpak IB, hexane/ethanol = 65/35, 1.0 ml/min, λ = 254 nm, 保持時間: (major) 7.0 min (minor) 6.6 min] (92% ee).
【0121】
(R)−ベンジル 5−(2−(メチル(フェニル)アミノ)−2−オキソエチル)イソオキサゾリジン−2−カルボキシレート(2j) 無色油状物として得た。
[α]D25 +19.3 (c 1.09, CHCl3);
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.70-7.15 (m, 10H), 5.18-5.10 (m, 2H), 4.48-4.42 (m, 1H), 3.82-3.77 (m, 1H), 3.56-3.51 (m, 1H), 3.25 (s, 3H), 2.70-2.65 (m, 1H), 2.59-2.50 (m, 1H), 2.25-2.20 (m, 1H), 1.95-1.87 (m, 1H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 169.2, 143.4, 135.9, 129.92, 129.91, 128.5, 128.2, 128.1, 128.06, 127.3, 77.7, 67.8, 47.2, 37.7, 37.1, 33.5;
MS (ESI+): Calcd for C20H23N2O4(MH+) 355.1652, Found: 355.1655;
HPLC [Chiralpak IB, hexane/ethanol = 80/20, 1.0 ml/min, λ = 254 nm, 保持時間: (major) 8.3 min (minor) 7.8 min] (96% ee).
【0122】
(R)−メチル 5−(2−オキソ−2−(フェニルアミノ)エチル)イソオキサゾリジン−2−カルボキシレート(2k) 無色油状物として得た。
[α]D25 +1.0 (c 0.18, CHCl3);
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.93 (br, 1H), 7.59 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.31 (dd, J = 7.5, 8.1 Hz, 2H), 7.08 (dd, J = 7.5, 8.1 Hz, 2H), 4.59-4.53 (m, 1H), 3.91-3.87 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.66-3.60 (m, 1H), 2.60-2.47 (m, 3H), 2.04-1.97 (m, 1H);
13C NMR (126 MHz, CDCl3): δ 167.7, 159.5, 138.2, 128.9, 124.0, 119.7, 77.8, 53.9, 47.1, 42.3, 33.7;
IR (ATR): υ 3320, 2958, 1698, 1085 cm-1;
MS (ESI+): Calcd for C13H17N2O4(MH+) 265.1183, Found: 265.1183;
HPLC [Chiralpak IB, hexane/ethanol = 60/40, 1.0 ml/min, λ = 254 nm, 保持時間: (major) 15.4 min (minor) 13.4 min] (71% ee).
【0123】
収率、転化率、eeを表2に示す。
【0124】
【表2】
【産業上の利用可能性】
【0125】
本発明によれば、イソオキサゾリジン化合物を収率よく製造できるので、アトルバスタチンに代表されるスタチン類の合成に非常に有用である。