特許第6209874号(P6209874)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6209874
(24)【登録日】2017年9月22日
(45)【発行日】2017年10月11日
(54)【発明の名称】発光装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/62 20100101AFI20171002BHJP
【FI】
   H01L33/62
【請求項の数】14
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2013-132161(P2013-132161)
(22)【出願日】2013年6月25日
(65)【公開番号】特開2014-78686(P2014-78686A)
(43)【公開日】2014年5月1日
【審査請求日】2016年6月1日
(31)【優先権主張番号】特願2012-206898(P2012-206898)
(32)【優先日】2012年9月20日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2012-192454(P2012-192454)
(32)【優先日】2012年8月31日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119301
【弁理士】
【氏名又は名称】蟹田 昌之
(72)【発明者】
【氏名】丸谷 幸利
(72)【発明者】
【氏名】玉置 寛人
(72)【発明者】
【氏名】宮田 忠明
【審査官】 高椋 健司
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3138910(JP,U)
【文献】 特開2005−093594(JP,A)
【文献】 特開平05−134615(JP,A)
【文献】 特開2002−134791(JP,A)
【文献】 特開2009−164337(JP,A)
【文献】 特開2009−253169(JP,A)
【文献】 特開2012−191151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体と、
前記基体に一重に固定された複数の電線と、
複数の発光ダイオードと、を備え、
前記複数の電線の各々は、芯線と前記芯線を被覆する絶縁部材とを有するとともに、前記絶縁部材から前記芯線が露出する複数の露出部を備え、
前記複数の電線の上面は、複数の高い部分と複数の低い部分とを有し、
前記複数の露出部は、前記複数の高い部分にそれぞれ位置しており、
前記複数の発光ダイオードの各々は、LEDチップであって、その正負の電極が、フリップチップ実装により、前記複数の電線のうちの一組の電線が備える各露出部に対してそれぞれ接続され、
前記複数の電線のうちの一組の電線は前記基体に対して平行に配置される、
ことを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記基体は溝を有し、
前記複数の電線は前記溝に引っ掛けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記複数の電線は複数の屈曲している部分を有し、
前記複数の露出部は前記複数の屈曲している部分にそれぞれ位置する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
複数の貫通孔を有する基体と、
前記基体の裏面側に設けられた電線と、
複数の発光ダイオードと、
を備え、
前記基体の裏面側に設けられた電線は、その複数の箇所が、前記基体が有する複数の貫通孔において前記基体の表面側へ通じ、
前記複数の発光ダイオードは、前記基体の表面側へ通じている前記電線の各箇所にそれぞれ実装されており
前記電線は、複数本からなり、
各電線は、一端と他端とが前記基体の裏面側から前記貫通孔を通って前記基体の表面側に突き出ており、
前記複数の発光ダイオードは、その正負の電極が、前記複数の電線のうちの一の電線の一端と他の電線の他端とにそれぞれ接続される、
ことを特徴とする発光装置。
【請求項5】
前記電線は、アノード用の電線とカソード用の電線との一対からなり、
前記アノード用の電線と前記カソード用の電線とは、前記複数の発光ダイオードが実装される各箇所が、前記基体の裏面側から前記貫通孔を通って前記基体の表面側に一旦突き出た後、再び貫通孔を通って前記基体の裏面側に戻るように曲げられており、
前記複数の発光ダイオードは、その正負の電極が、前記アノード用の電線と前記カソード用の電線とにそれぞれ接続される、
ことを特徴とする請求項に記載の発光装置。
【請求項6】
前記基体の裏面側から前記貫通孔を通って前記基体の表面側に突き出た前記電線が前記基体の表面に向けて折り畳まれていることを特徴とする請求項に記載の発光装置。
【請求項7】
前記電線は、アノード用の電線とカソード用の電線との一対からなり、
前記アノード用の電線と前記カソード用の電線とは、前記基体の裏面側において前記貫通孔の開口面を横切り、
前記複数の発光ダイオードは、前記貫通孔内に設けられ、その正負の電極が、前記アノード用の電線と前記カソード用の電線とにそれぞれ接続される、
ことを特徴とする請求項に記載の発光装置。
【請求項8】
請求項〜請求項のいずれか1項に記載の発光装置において、さらに、発光ダイオード及び/又は保護素子が前記基体の裏面側の電線に実装されている、ことを特徴とする発光装置。
【請求項9】
複数の貫通孔を有する基体を準備する工程と、
前記基体が有する複数の貫通孔において前記基体の表面側へ複数の箇所が通じるように前記基体の裏面側に電線を設ける工程と、
前記基体の表面側へ通じている前記電線の各箇所に複数の発光ダイオードをそれぞれ実装する工程と、
有しており、
前記電線は、複数本からなり、
各電線は、一端と他端とが前記基体の裏面側から前記貫通孔を通って前記基体の表面側に突き出ており、
前記複数の発光ダイオードは、前記基体の表面側に設けられ、その正負の電極が、前記複数の電線のうちの一の電線の一端と他の電線の他端とにそれぞれ接続される、
ことを特徴とする発光装置の製造方法。
【請求項10】
複数の貫通孔を有する基体を準備する工程と、
前記基体が有する複数の貫通孔において前記基体の表面側へ複数の箇所が通じるように前記基体の裏面側に電線を設ける工程と、
前記基体の表面側へ通じている前記電線の各箇所に複数の発光ダイオードをそれぞれ実装する工程と、
を有しており、
前記電線は、アノード用の電線とカソード用の電線との一対からなり、
前記アノード用の電線と前記カソード用の電線とは、前記複数の発光ダイオードを実装される各箇所が、前記基体の裏面側から同一の前記貫通孔を通って前記基体の表面側に一旦突き出た後、再び貫通孔を通って前記基体の裏面側に戻るように曲げられ、
前記複数の発光ダイオードは、前記基体の表面側に設けられ、その正負の電極が、前記アノード用の電線と前記カソード用の電線とにそれぞれ接続される、
ことを特徴とする発光装置の製造方法。
【請求項11】
前記基体の裏面側から前記貫通孔を通って前記基体の表面側に突き出た前記電線を前記基体の表面に向けて折り畳む工程を有することを特徴とする請求項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項12】
前記電線は、アノード用の電線とカソード用の電線との一対からなり、
前記アノード用の電線と前記カソード用の電線とは、前記基体の裏面側において前記貫通孔の開口面を横切り、
前記複数の発光ダイオードは、前記貫通孔内に設けられ、その正負の電極が、前記アノード用の電線と前記カソード用の電線とにそれぞれ接続される、
ことを特徴とする請求項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項13】
請求項〜請求項12のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法において、さらに、発光ダイオード及び/又は保護素子を前記基体の裏面側の電線に実装する工程を有する、ことを特徴とする発光装置の製造方法。
【請求項14】
前記電線は、前記基体の長手方向に対して平行に配置されることを特徴とする請求項10に記載の発光装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、LED照明(例えば、非特許文献1を参照)などの発光ダイオードを使用した発光装置が普及し始めている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“直管形LEDランプ搭載照明器具のご説明”、[online]、2010年2月28日、パナソニック電工、[平成24年8月5日検索]、インターネット<URL:http://www.hkd.meti.go.jp/hokne/h22enematch/2data05.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、発光ダイオードを使用した発光装置は、白熱電球や蛍光灯などの旧来の発光装置と比較するとまだまだ高価であり、その普及を拡大させるためには、より一層の低価格化を図る必要がある。
【0005】
そこで、本発明は、発光ダイオードを使用した従来よりも安価な発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、上記課題は、次の手段により解決される。すなわち、本発明は、基体と、前記基体に固定された電線と、前記電線に実装された発光ダイオードと、を備えたことを特徴とする発光装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の第1実施形態に係る発光装置の概略構成図である。
図2】本発明の第2実施形態に係る発光装置の概略構成図である。
図3】本発明の第3実施形態に係る発光装置の概略構成図である。
図4】本発明の第4実施形態に係る発光装置の概略平面図である。
図5】本発明の第5実施形態に係る発光装置の概略平面図である。
図6】本発明の第6実施形態に係る発光装置の概略構成を示す図である。
図7】本発明の第7実施形態に係る発光装置の概略構成を示す図である。
図8】本発明の第8実施形態に係る発光装置の概略構成を示す図である。
図9】電線8上に電極を形成する方法の一例(その1)を示す概略平面図である。
図10】電線8上に電極を形成する方法の一例(その2)を示す概略平面図である。
図11】電線8上に電極を形成する方法の一例(その3)を示す図である。
図12】電線8上に電極を形成する方法の一例(その4)を示す図である。
図13】本発明の実施例6に係る発光装置の製造方法を示す発光装置の部分拡大図である。
図14】本発明の実施例7に係る発光装置の製造方法を示す発光装置の部分拡大図である。
図15】本発明の実施例8に係る発光装置の製造方法を示す発光装置の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、添付した図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態について説明する。
【0009】
[本発明の第1実施形態に係る発光装置]
図1は、本発明の第1実施形態に係る発光装置の概略構成図であり、図1(a)は斜視図、図1(b)は図1(a)中のAで示した部分を拡大した部分拡大図、図1(c)は図1(b)中のB−B断面を部分的に示す図である。
【0010】
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る発光装置は、基体4と、接着剤12を用いて基体4に所定の間隔をあけて固定された複数の電線8と、複数の電線8が1本の直線状となるように電線8に実装された複数の発光ダイオード10と、を備えている。本発明の第1実施形態に係る発光装置によれば、基体4と電線8とを用いた簡易な構成により、複数の発光ダイオード10が直列接続された発光装置を安価に提供することができる。なお、接着剤12を用いた固定は、電線8を固定する手段の一例である。
【0011】
[本発明の第2実施形態に係る発光装置]
図2は、本発明の第2実施形態に係る発光装置の概略構成図であり、図2(a)は斜視図、図2(b)は図2(a)中のAで示した部分を拡大した部分拡大図、図2(c)は図2(b)中のB−B断面を示す図である。
【0012】
図2に示すように、本発明の第2実施形態に係る発光装置は、基体4と、接着剤12を用いて基体4に固定された2本の電線8と、2本の電線8にそれぞれ正負の電極が接合されて実装された複数の発光ダイオード10と、を備えている。本発明の第2実施形態に係る発光装置によれば、基体4と電線8とを用いた簡易な構成により、複数の発光ダイオード10が並列接続された発光装置を安価に提供することができる。なお、接着剤12を用いた固定は、電線8を固定する手段の一例である。
【0013】
[本発明の第3実施形態に係る発光装置]
図3は、本発明の第3実施形態に係る発光装置の概略構成を示す図であり、図3(a)は斜視図、図3(b)は図3(a)中のAで示した部分を拡大した部分拡大図、図3(c)は図3(b)中のB-B断面を示す図である。
【0014】
図3に示すように、本発明の第3実施形態に係る発光装置は、基体4と、巻き付けにより基体4に固定された1本の電線8と、1本の電線8に実装された複数の発光ダイオード10と、を備えている。本発明の第3実施形態に係る発光装置によれば、基体4と電線8とを用いた簡易な構成により、複数の発光ダイオード10が直列接続された発光装置を安価に提供することができる。巻き付けによる固定は、電線8を固定する手段の一例である。なお、電線8は、基体4に巻き付けにより固定された後、接着剤12を用いて基体4(絶縁膜6)に接着されてもよい。
【0015】
[本発明の第4実施形態に係る発光装置]
図4は、本発明の第4実施形態に係る発光装置の概略平面図である。
【0016】
図4に示すように、本発明の第4実施形態に係る発光装置は、2つの基体4(基体4の表面に後述する絶縁膜6が設けられているため、図4中に基体4は現れていない。)と、固定用のテープを用いて基体4に固定された複数の電線8と、直並列回路が構成されるように複数の電線8を短絡させる短絡電線22と、複数の電線8に実装された複数の発光ダイオード10と、を備えている。本発明の第4実施形態に係る発光装置によれば、基体4と電線8とを用いた簡易な構成により、複数の発光ダイオード10が直並列接続された発光装置を安価に提供することができる。なお、テープを用いた固定は、電線8を固定する手段の一例である。
【0017】
[本発明の第5実施形態に係る発光装置]
図5は、本発明の第5実施形態に係る発光装置の概略平面図である。
【0018】
図5に示すように、本発明の第5実施形態に係る発光装置は、基体4(基体4の表面に後述する絶縁膜6が設けられているため、図5中に基体4は現れていない。)と、接着剤を用いて基体4に固定された複数の電線8と、並直列回路が構成されるように複数の電線8を短絡させる短絡電線22と、複数の電線8に実装された複数の発光ダイオード10と、を備えている。本発明の第5実施形態に係る発光装置によれば、基体4と電線8とを用いた簡易な構成により、複数の発光ダイオード10が並直列接続された発光装置を安価に提供することができる。なお、接着剤を用いた固定は、電線8を固定する手段の一例である。
【0019】
以上説明した本発明の第1〜第5の実施形態に係る発光装置によれば、プリント基板やリードフレームなどの比較的高価な部材ではなく、基体4や電線8などの比較的安価な部材を用いた簡易な構成により複数の発光ダイオード10に通電することが可能となるため、発光ダイオード10を使用した従来よりも安価な発光装置を提供することができる。
【0020】
[本発明の第6実施形態に係る発光装置]
図6は、本発明の第6実施形態に係る発光装置の概略構成を示す図であり、図6(a)は斜視図、図6(b)は図6(a)中のAで示した部分を拡大した部分拡大図、図6(c)は図6(b)中のB-B断面を示す図である。
【0021】
図6に示すように、本発明の第6実施形態に係る発光装置は、複数の貫通孔42を有する基体4と、基体4の裏面側に設けられた電線8と、複数の発光ダイオード10と、を備えた発光装置である。
【0022】
ここで、電線8は、アノード用の電線8aとカソード用の電線8bとの一対からなる。また、アノード用の電線8aとカソード用の電線8bとは、複数の発光ダイオード10を実装される各箇所が、基体4の裏面側から貫通孔42を通って基体4の表面側に一旦突き出た後、再び貫通孔42を通って基体4の裏面側に戻るように曲げられている。そして、複数の発光ダイオード10は、基体4の表面側に設けられ、その正負の電極が、アノード用の電線8aとカソード用の電線8bとにそれぞれ接続されている。
【0023】
したがって、本発明の第6実施形態に係る発光装置によれば、基体4の裏面側に設けられた電線8は、その複数の箇所が、基体4が有する複数の貫通孔42において基体4の表面側へ通じる。そして、基体4の表面側に設けられた複数の発光ダイオード10は、基体4の表面側へ通じている電線8の各箇所にそれぞれ実装される。
【0024】
本発明の第6実施形態に係る発光装置によれば、従来の発光装置が高価であることの原因の一つとされるプリント配線板やリードフレームを用いることなく複数の発光ダイオード10に通電することが可能となるため、発光ダイオード10を使用した従来よりも安価な発光装置を提供することができる。したがって、一般照明器具をはじめ各種照明を安価で高効率にすることが可能となる。
【0025】
また、本発明の第6実施形態に係る発光装置によれば、電線8が基体4の裏面側に設けられるため、配線・配置の自由度が上がる。したがって、複数の発光ダイオード10を個別に駆動したり任意の集団で駆動したりするための複雑な回路を容易に形成することができるようになり、発光装置の高機能化を安価に実現することが可能となる。
【0026】
[本発明の第7実施形態に係る発光装置]
図7は、本発明の第7実施形態に係る発光装置の概略構成を示す図であり、図7(a)は斜視図、図7(b)は図7(a)中のAで示した部分を拡大した部分拡大図、図7(c)は図7(b)中のB-B断面を示す図である。
【0027】
図7に示すように、本発明の第7実施形態に係る発光装置は、電線8が、複数本(電線8a、電線8b、電線8c、電線8d・・・)からなる。各電線8(電線8a、電線8b、電線8c、電線8d・・・)は、一端と他端とが基体4の裏面側から貫通孔42を通って基体4の表面側に突き出た後、基体4の表面に向けて折り畳まれている。複数の発光ダイオード10は、基体4の表面側に設けられ、その正負の電極が、複数の電線8のうちの一の電線(例えば電線8a)の一端と他の電線(例えば電線8b)の他端とにそれぞれ接続される。
【0028】
本発明の第7実施形態に係る発光装置によっても、本発明の第6実施形態に係る発光装置の場合と同様に、基体4の裏面側に設けられた電線8は、その複数の箇所が、基体4が有する複数の貫通孔42において基体4の表面側へ通じ、基体4の表面側に設けられた複数の発光ダイオード10は、基体4の表面側へ通じている電線8の各箇所にそれぞれ実装される。
【0029】
なお、本発明の第6実施形態に係る発光装置によれば、複数の発光ダイオード10を並列接続することができるのに対し、本発明の第7実施形態に係る発光装置によれば、複数の発光ダイオード10を直列接続することができる。さらに、本発明の第6、7実施形態に係る発光装置を組み合わせれば、複数の発光ダイオード10を直並列接続や並直列接続などすることができる。
【0030】
[本発明の第8実施形態に係る発光装置]
図8は、本発明の第8実施形態に係る発光装置の概略構成を示す図であり、図8(a)は斜視図、図8(b)は図8(a)中のAで示した部分を拡大した部分拡大図、図8(c)は図8(b)中のB-B断面を示す図である。
【0031】
図8に示すように、本発明の第8実施形態に係る発光装置は、電線8が、アノード用の電線8aとカソード用の電線8bとの一対からなる。アノード用の電線8aとカソード用の電線8bとは、基体4の裏面側において貫通孔42の開口面を横切る。複数の発光ダイオード10は、貫通孔42内に設けられ、その正負の電極が、アノード用の電線8aとカソード用の電線8bとにそれぞれ接続される。
【0032】
本発明の第8実施形態に係る発光装置によっても、本発明の第6実施形態に係る発光装置の場合と同様に、基体4の裏面側に設けられた電線8は、その複数の箇所が、基体4が有する複数の貫通孔42において基体4の表面側へ通じる。そして、基体4の表面側に設けられた複数の発光ダイオード10は、基体4の表面側へ通じている電線8の各箇所にそれぞれ実装される。
【0033】
以上、本発明の第6〜第8実施形態に係る発光装置について説明したが、これらの実施形態に係る発光装置によれば、プリント配線板を製造する際に必要とされるレジスト、エッチング材、レジスト剥離材、めっき液、及びそれらの回収装置(アディティブ法やサブトラクティブ法などを参照)が不要となり、さらに、リードフレームを用いた発光装置に必要とされるタイバー部なども不要となるため、発光装置を製造する際に生じていた廃棄物を削減することができ、環境に優しい発光装置を提供することができる。
【0034】
なお、本発明の第6〜第8実施形態に係る発光装置においては、基体4の裏面側において発光ダイオード10やツェナーダイオードなどの保護素子や接続コネクタなどを電線8に実装することもできる。このようにすれば、基体4の表面側における凹凸が少なくなるため、絶縁膜6を薄くすることができ、絶縁膜6のコストダウンが可能となり、また、広い配光角が可能となる。
【0035】
以下、各部材について説明する。
【0036】
[基体4]
基体4には、例えば、アルミ、銅、鉄、それらの合金、その他の材料(硝子、木、プラスチックなど)を用いた板状、シート状(テープ状、フィルム状)、棒状、パイプ状、ワイヤ状などの部材を用いることができる。基体4の平面視の形状としては、例えば、短冊形、矩形、多角形、円形、扇形、ドーナツ型などを一例として挙げることができる。
【0037】
上述のとおり、本発明の実施形態によれば、基体4としてプリント基板を用いる必要がないため、発光ダイオード10を使用した従来よりも安価な発光装置を提供することができる。
【0038】
なお、円形などの曲線を有するプリント基板は、例えば四角形状などのプリント基板から切り出されて作製されるため、切り出し時に廃棄される部分が多く、四角形状などのプリント基板よりも高価である。しかしながら、本発明の実施形態によれば、アルミ、銅、鉄、それらの合金、またはその他の材料(硝子、木、プラスチックなど)などの安価な部材を基体4として用いることができるため、基体4が円形などの曲線を有していても、安価な発光装置を提供することができる。
【0039】
基体4の大きさは、発光装置が用いられる用途によって様々なものとすることができるため、特に限定されない。一例を挙げると、直管型蛍光灯を代替する照明装置の光源として発光装置が用いられる場合には、基体4として、例えば短手方向が30mm〜50mmで長手方向が300mm〜1200mmである矩形の部材を用いることができる。
【0040】
基体4には、可撓性を有する部材(例えば、フィルム、シート形状などの部材)を用いることが好ましい。このようにすれば、発光装置をロールツーロールで製造することができるため、より安価な発光装置を提供することができる。また、基体4を曲げることで、丸型蛍光灯などに用いることができる。
【0041】
可撓性を有する部材には、例えば、厚み10μmから300μmの絶縁性フィルムを用いることができる。この絶縁性フィルムの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)などの樹脂フィルムを一例として挙げることができる。その中でも低価格であるPETやPENなどを用いれば、より安価な発光装置を提供することができる。また、耐熱性が高いPIを絶縁性フィルムの材料として用いれば、半田材料などを用いて発光ダイオード10を基体4に実装することができるため、より安価な発光装置を提供することができる。
【0042】
また、樹脂フィルムは、透明または有色のものであってもよいが、光反射材を配合されたものや、微細発泡加工されたものなど、可視光に対して光反射率が高められたものが好ましい。
【0043】
基体4の導電性、可撓性(フレキシビリティ)、透明性などは特に問わないが、基体4の伸縮性は少ないまたは無い方が好ましい。このようにすれば、基体4に電線8を設けた後に、基体4と電線8との密着性を確保して、基体4における反りの発生を抑制することができる。また、発光ダイオード10が接続される電線8の部位に基体4の伸縮による応力がかからないようにすることができる。
【0044】
なお、基体4の伸縮性が少ない場合の一例としては、例えば、基体4と電線8との伸縮性がほぼ等しい場合を挙げることができる。例えば、基体4に銅の薄板を用い電線8に銅線を用いた場合や、基体4にアルミニウム板を用い電線8に銅クラッドアルミ線を用いた場合などは、基体4と電線8との伸縮性がほぼ等しくなる一例である。
【0045】
基体4の表面は、AgやAlをはじめとする高光反射率の金属やシリコーン樹脂に酸化チタンを含有させた白色レジストや金属-酸化物複合膜などでその一部が被覆されていることが好ましい。このようにすれば、発光装置の発光効率を高めることができる。
【0046】
なお、基体4や後述する絶縁膜6などには、溝18を設けることもできる。このようにすれば、電線8を溝18に引っ掛けて保持することが可能となる。したがって、電線8を基体4に埋め込むように固定することができるため、製造が容易となり、より安価な発光装置を提供することができる。
【0047】
[絶縁膜6]
基体4が導電性を有する場合には、電線8が設けられる表面に絶縁膜6が設けられていることが好ましい。絶縁膜6は、絶縁できるものであればどのようなものでもよいが、高い光反射率を有することが好ましい。これにより、発光ダイオード10から出た光を基体4の表面で効率よく反射させることができる。このような高い光反射率を有する絶縁膜6としては、例えば、白色フィラーや白色粉末などを含有している絶縁膜6を用いることができるが、より具体的には、TiOを含有するシリコーン樹脂やレジストなどのほか、シリコーン樹脂に酸化チタンを含有させた白色レジストやアルマイトなどの金属-酸化物複合膜などを用いることができる。さらに、絶縁膜6には、耐熱や耐光性が高いものを用いることが好ましい。なお、絶縁膜6には、膜状以外の部材を用いることができる。
【0048】
絶縁膜6は、基体4のほぼ全域に設けることができるほか、貫通孔42を取り囲む領域に限定して設けることもできる。
【0049】
[電線8]
電線8には、導電性を有する様々な部材を用いることができるが、特に、導電性に優れた部材を用いることが好ましい。例えば、Cu、Au、Al、Agなどの電気抵抗率が低い金属線あるいはそれらの複合材(銅クラッドアルミ線、合金線など)を好ましく用いることができる。また、曲げやすいものが好ましく、曲げても破損しにくい(疲労しにくい)ものが特に好ましい。なお、電線8には、Pd、Pt、Agなどの貴金属めっき、またはスズ系めっきが施されていてもよい。特にAgめっきは光反射率が高いため、発光装置の明るさを向上でき、好ましい。また、これらのめっきとしては、発光ダイオード10が有する正負の電極と電線8とを接続する接続部材との相性がよいものを用いることが好ましい。具体的には、例えば、接続部材に半田材料を用いる場合は、貴金属めっきやスズ系めっきなどが施されたものを電線8として用いることが好ましい。
【0050】
電線8には、金属線の周りが絶縁部材で被覆された被覆付電線を用いてもよい。この場合は、研磨や、エアーヒータや半田・光などの熱などによって基体4の表面側に露出している(または表面側へ通じている)絶縁被膜付電線の絶縁被膜を除去して絶縁被膜付電線の芯線を露出させ、この露出した芯線に発光ダイオード10を実装する。被覆付電線を用いれば、複数の電線8を接触させることができるため、様々な回路を組むことが可能となる。また、絶縁被覆材として例えば白レジスト、白色フィラーが含有されたエポキシ系透明樹脂を用いた被覆付電線は、被覆材の反射率が高いため、電線8として好ましく用いることができる。被覆付電線としては、例えばマグネットワイヤ(エナメル線、平角銅線、リボン線、平行電線、銅クラッドアルミ線、横巻線)などを用いることができる。
【0051】
電線8には、絶縁体の糸の表面を導電体で被膜し、さらにこれを絶縁体で被覆した部材を用いることもできる。このような部材を電線8として用いることにより、被覆付電線を用いた場合と同様に、複数の電線8を接触させることができるため、様々な回路を組むことが可能となるとともに、軽量な発光装置とすることができる。
【0052】
電線8には、例えば、平角線(断面が矩形に近い線)や丸線(断面が円形に近い線)を用いることができる。平角線を用いれば、基体4と発光ダイオード10との接合面積を広めに確保することができる。また、丸線を用いる場合は、発光ダイオード10が実装される電線8における各箇所をプレスやロールで部分的に平たくつぶすことにより、発光ダイオード10に接続される電線8上の部位の面積が広くなるため、発光ダイオード10を電線8に容易に実装できるようになる。また、電線8は、例えば縒り線のような複数の線材の集合体でもよい。
【0053】
丸線を用いる場合は、複数の細い丸線を一組として用いることにより(1本の電線とみなして用いることにより)、発光ダイオード10を電線8に容易に実装できるようになる。
【0054】
3本以上の電線8(特に丸線など)を1組にし1つの極性の電極として用いれば(すなわち、1本の電線8とみなして用いれば)、電線8の上に実装される発光ダイオード10の据わりを良くすることができるため、発光ダイオード10を電線8の上に安定性よく実装することができる。具体的には、複数の電線8を、基体4の上に、発光ダイオード10の電極の幅よりも短い間隔または接触するように平行に配置し、これを一つの極性の電極として用いることができる。
【0055】
なお、1組として用いられる3本以上の電線8には、発光ダイオード10に電気的に接続されていないものが含まれていてもよい。例えば、3本の電線8を1組にして用いる場合には、3本のうちの2本を発光ダイオード10に電気的に接続し、残りの1本を発光ダイオード10に電気的に接続せずに専ら発光ダイオード10の据わりを良くするために用いることができる。
【0056】
電線8の形状や寸法などは、特に限定されない。一例を挙げると、電線8の太さまたは幅は、発光装置に求められる特性や、実装される発光ダイオード10の大きさなどに鑑み、0.数mm〜数mmのもの、例えば、厚みが0.1mm〜2mmで長さが1mm〜5mのものなどを用いることができる。ただし、エナメル線などは低反射率であるため、発光装置の中で光の吸収源となるのが一般的である。したがって、これらを電線8として用いる場合は、電線8の径は、発光ダイオード10(好ましくは発光ダイオード10の正電極や負電極)よりも細いことが好ましい。このようにすれば、発光装置の効率を高めることができるとともに、発光装置の重量を削減することができる。また、発光装置の材料費を削減することができる。
【0057】
発光ダイオード10を電線8に実装するに際しては、発光ダイオード10の電極を電線8に設けられる電線8上の電極に接続するが、電線8上の電極は、例えば、次の方法により形成することができる。
【0058】
(電極の形成例<その1>)
図9は、電線8上に電極を形成する方法の一例(その1)を示す概略平面図である。
【0059】
図9に示すように、この例は、電線8として被覆付電線(丸線)を用いる場合の例である。被覆付電線(丸線)は、電線8として用いられる場合、例えば、切削工具(例えば、ダイサー、リューター等)によるハーフカットによりその被覆81が除去され(図9中のXで示した領域)、フルカットによりその被覆81が除去された部分を切断される(図9中のYで示した領域)。切断後に残る被覆81が除去された部分(すなわち、芯線82)が、発光ダイオード10の電極に接続される電線8上の電極となる。
【0060】
(電極の形成例<その2>)
図10は、電線8上に電極を形成する方法の一例(その2)を示す概略平面図である。
【0061】
図10に示すように、この例も、上記の例と同様に、電線8として被覆付電線(丸線)を用いる場合の例である。ただし、この例では、切断後に残る被覆が除去された部分(すなわち、芯線82)が屈曲しており、この屈曲している部分が発光ダイオード10の電極に接続される電線8上の電極となる。このように電線8を屈曲させれば、発光ダイオード10の電極に接続される電線8上の電極(図9図10で示した被覆81が除去された芯線82)の面積が増えるため、例えば電線8が細い場合などにおいて、発光ダイオード10と電線8との電気的接触を確保しやすくなる。
【0062】
なお、上記した電線8上に電極を形成する方法の一例(その1)、(その2)において、電線8を切断する方法には、ダイサーを用いる方法のほか、レーザー加工や打ち抜きなどの方法を用いることができる。また、電線8と基体4との間に加工後に除去する金属板などを挿入したり、加工用のステージで電線8を切断加工後に基体4に転写したりすることで、基体4を損傷させることなく電線8を切断することができる。
【0063】
(電極の形成例<その3>)
図11は、電線8を用いて電極を形成する方法の一例(その3)を示す図である。
【0064】
図11に示すように、この例は、電線8として被覆付電線(平角線)を用いる場合の例である。被覆付電線(平角線)は、電線8として用いられる場合、例えば、その端部が折り畳まれる(図11(a))。そして、基体4には、この折り畳まれた部分が露出するように白色反射材などの絶縁膜6が設けられる(図11(b))。折り畳まれた部分(絶縁膜6から露出している部分)が発光ダイオード10の電極に接続される電線8上の電極となる(図11(c))。
【0065】
すなわち、電線8を折り畳み(屈曲の一例)、高い部分(例:折り畳まれた部分)と低い部分(例:折り畳まれていない部分)とを形成して高低差を設け、高い部分(例:折り畳まれた部分)が露出するように白色反射材などの絶縁膜6を設け、高い部分(例:折り畳まれた部分)を発光ダイオード10の電極に接続する電線8上の電極として用いる。
【0066】
この例によれば、電線8をどの程度折り畳むのかを加減することなどにより、発光ダイオード10の電極と接続する電線8の面積を容易に調整することが可能となり、発光ダイオード10と電線8との電気的接触を確保しやすくなる。
【0067】
(電極の形成例<その4>)
図12は、電線8上に電極を形成する方法の一例(その4)を示す図である。
【0068】
図12に示すように、この例では、基体4の一部が隆起しており、この隆起している部分に固定されている電線8上の部位が電極として用いられ、これに発光ダイオード10が実装される。このようにすれば、発光ダイオード10の電極と電線8とを接続する接続部材20などにより発光ダイオード10の側面が覆われることを防止できるため、発光装置を明るく光らせることができる。
【0069】
なお、基体4に貫通孔42が設けられる場合においても、電線8は、発光ダイオード10を実装される各箇所が曲げられていることが好ましい(図6参照)。このようにすれば、発光ダイオードと接合する電線8の面積が広くなるため、発光ダイオードを電線8に容易に実装できるようになる。
【0070】
[短絡電線22]
短絡電線22は、異なる電線8を短絡するために用いられる。例えば、基体4上に電源を設ける場合、この電源の正極につながる電線8と発光ダイオード10の正電極につながる電線8とを短絡したり、この電源の負極につながる電線8と発光ダイオード10の負電極につながる電線8とを短絡したり、異なる基体4上の正極につながる電線8同士や負極につながる電線8同士を短絡したり、などするために用いられる。短絡電線22を用いれば、複数の並列回路の各枝が複数の直列接続された発光ダイオード10を含む直並列回路(図4参照)や複数の発光ダイオード10が並列接続された複数の並列回路を直列接続してなる並直列回路(図5参照)などの複雑な回路を簡易に構成することができ、発光ダイオード10を様々な態様で接続した所望の発光装置を安価に提供することができる。
【0071】
短絡電線22には、電線8と同じ材質や形状のものなどを用いることができる。形状としては、例えば、U字ピンを用いることができる。また、短絡電線22の電線8への接続は、半田材料などの接続部材を用いる方法やヒュージングなどにより行うことができる。
【0072】
[発光ダイオード10]
発光ダイオード10には、例えば、表面実装型LED、砲弾型LED、LEDチップ、チップサイズパッケージLEDなどの様々な素子を用いることができる。また、サファイア基板などの透光性基板の上に青色発光を行うGaN系半導体が積層されたLEDチップなどは、発光ダイオード10として、蛍光体などの波長変換部材と組み合わせることで、照明装置として用いる発光装置に特に好ましく用いることができる。パッケージングされていないLEDチップを発光ダイオード10として用いることにより、安価な発光装置とすることができる。
【0073】
発光ダイオード10は、各種の態様(例:フリップチップ実装、ワイヤボンディング実装、ダイボンディングとワイヤボンディングとを組み合わせた実装)によって、電線8に実装することができる。特にフリップチップ実装によれば、発光ダイオード10の基体4上への載置と発光ダイオード10と電線8との電気的な接続とを同時に行うことができるため、量産性を向上させることができる。
【0074】
なお、発光ダイオード10は、基体4の表面側や基体4の貫通孔42内のみならず、基体4の裏面側に設けることもできる。
【0075】
[接着剤12]
基体4と電線8とは、接着剤12によって接着されていてもよい。接着剤12により、電線8と発光ダイオード10とをまとめて基体4に接着させることもできる。
【0076】
接着剤12は、透明性が高く耐熱や耐光性が高いものが好ましく、絶縁性を有していることが好ましい。具体的には、例えば、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系、変性シリコーン系、ウレタン系などの透明接着剤を用いることができる。また、熱硬化型や紫外線硬化型の接着剤を用いることができる。特にアクリル紫外線硬化接着剤などは、耐熱や耐光性に優れ、硬化速度が速く生産ラインが簡略化できるため、好ましい。基体4に可撓性を有する部材を用いる場合、接着剤12にも可撓性を有する部材(例えば樹脂)を用いることが好ましい。これにより、基体4が曲がったときに、発光ダイオード10または電線8にかかる応力を低減することができる。
【0077】
また、接着剤12は、貫通孔42の周辺は熱硬化型としそれ以外は熱可塑型といったように複数種の接着剤を組み合わせても良い。
【0078】
接着剤12は、光反射率や粘度などを調整するため、フィラーを含有していることが好ましい。TiO、SiOなどの白色のフィラーや白色粉末などの反射材を含有させることで、発光ダイオード10から出た光を基体4上で効率よく反射することができる。このようなフィラーとしては、他にMg、Ca、Ba、Si、Al、Ti、Zr、希土類元素、及びその混合物の酸化物、炭酸塩などの化合物を用いることができる。フィラーによれば、発光装置の高効率化や形状制御を好ましく行うことができる。
【0079】
接着剤12は、基体4と電線8の接合部の一部に設けられていてもよく、全体に設けられていてもよい。一部に設けることで、接着剤12として高価な材料(例えばシリコーン樹脂)を用いても、安価な発光装置とすることができる。
【0080】
接着剤12は、ディスペンス、スクリーン印刷などの方法で設けることができる。ロールツーロールで製造する場合には、印刷で設けることが好ましい。
【0081】
接着剤12は、テープであってもよい。接着剤12として用いるテープとしては、エポキシフィルムテープ、ポリイミドフィルムテープ、PTFEフィルムテープ、ポリエステルフィルムテープ、アセテートクロステープ、コットンクロステープ、ビニルテープなどを一例として挙げることができる。
【0082】
[封止部材14]
発光ダイオード10は、封止部材14によって封止されている。
【0083】
封止部材14には、発光ダイオード10の種類などに応じた各種の材料を用いることができるが、絶縁性で透光性が高く、耐熱、耐光性が高いものが好ましい。例えば、エポキシ系、シリコーン系、フッ素系など、及びこれらの混合系樹脂を用いることができるが、シリコーン系樹脂が好適に用いられる。封止部材14は、ポッティング、印刷、シートなどの様々な工法で設けることができる。
【0084】
封止部材14の形状は、特に限定されない。なお、封止部材14の粘度やチクソ性を制御すれば、封止部材14を所望の形状に設けることができる。特に、封止部材14をドーム形状に設けることにより、発光装置の光取り出し効率を高めることができる。
【0085】
封止部材14には、蛍光体などの波長変換部材を含有させることができる。このようにすれば、様々な色調、発光スペクトルを提供でき、一般照明用、液晶TV用(液晶バックライト)など市場の要求に適用できる。また、封止部材14には様々なフィラーを含有させる事ができる。
【0086】
具体的には、発光ダイオード10が青色光を発する場合には、黄色発光するYAG系蛍光体、緑色発光をするLAG系蛍光体、SiAlON系蛍光体、赤色発光のCASN蛍光体、SCASN蛍光体などを蛍光体の一例として挙げることができる。これらの蛍光体を封止部材14に含有させれば、青色発光の発光ダイオード10に、緑色発光のSiAlON系蛍光体と赤色発光のCASN蛍光体とを組み合わせることができるため、色再現性が高く、バックライト用の光源に適した発光装置とすることができる。また、緑色〜黄色発光のLAG系やYAG系蛍光体や赤色発光の蛍光体などを組み合わせて封止部材14に含有させれば、一種類の蛍光体を用いる場合よりも演色性(Ra)が高く、照明用の光源に適した白色・電球色の光を発する発光装置とすることができる。
【0087】
封止部材14には、光を散乱させる光拡散部材を含有させても良い。これにより、所望の配光を得ることができ、または色むらを防止することができる。光拡散部材の材質の一例としては、TiO、SiO、Al、MgO、MgCO、CaCO、Mg(OH)、Ca(OH)などが挙げられる。
【0088】
封止部材14には、フィラーを含有させることができる。このようにすれば、発光装置の色むらの防止や封止部材の形状の制御を行うことが可能となる。フィラーの一例としては、Mg、Ca、Ba、Si、Al、Ti、Zr、希土類元素、及びその混合物の酸化物、炭酸塩などの化合物などの無機フィラーを挙げることができる。
【0089】
封止部材14を設ける方法は、特に限定されない。一例としては、キャスティングケースを用いたモールディング、発光ダイオード10上へのポッティング、印刷、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、射出成形など、種々の方法で行うことができる。また、封止部材14による封止は、一つ一つの発光ダイオード10を個別に行うこともできるし(図1から図8を参照)、複数の発光ダイオード10を一括して行うこともできる。
【0090】
[土手部16]
封止部材14は、土手部16に囲まれていてもよい。土手部16によれば、発光ダイオード10を封止部材14で封止する際に封止部材14が流れ出すことなどを防止して、封止部材14を容易に形成することができる。
【0091】
土手部16は、例えば、高反射率の部材を用いることが好ましい。具体的に説明すると、例えば樹脂であれば、TiO,SiOなどの白色のフィラーが含有された耐熱や耐光性が高い白色の樹脂を土手部16として好ましく用いることができる。他にセラミックスであれば、Al、TiOなどの枠やAlやAgが蒸着されたガラス枠などを土手部16として好ましく用いることができる。
【0092】
また、土手部16には、封止部材14との接触角が大きな部材を用いることが好ましい。このようにすれば、封止部材14を形成する際にその高さを調節することができ、発光装置の配光を制御することが可能となる。
【0093】
[接続部材20]
発光ダイオード10と電線8とを接続する接続部材20には、例えば、Au−Sn、Sn−Cu−Ag、Sn−Cu、Sn−Bi、Sn−Znをはじめとする半田や異方性導電ペースト、銀ペースト、銅ペースト、カーボンペーストなどの導電性接合材料を用いることができる。
【0094】
ただし、図示した例のように、発光ダイオード10と電線8とをフリップチップ実装により接続する場合には、上記した部材のほか、バンプを接続部材として用いることができる。このようなバンプとしては、Au及びその合金を好適に用いることができる。
【0095】
また、図示した例とは異なり、発光ダイオード10と電線8とをワイヤボンディングにより接続する場合には、ワイヤを接続部材として用いることもできる。このようなワイヤとしては、Au、Ag、Al、Cuなどの金属及びその合金やメッキされた合金の細線などを好適に用いることができる。なお、発光ダイオード10と電線8とをワイヤボンディングにより接続する場合において、発光ダイオード10が載置される場所は問わない。この場合、発光ダイオード10は、例えば、電線8から離れた場所や電線8間など基体4の上に載置することができる。
【0096】
なお、例えば超音波溶接やヒュージング法のように、接続部材を用いずに、発光ダイオード10の電極と電線8とを直接に接続することもできる。
【0097】
また、発光ダイオード10を電線8に対して電気的接続を行うことなく接合や接着する場合には、絶縁性のエポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0098】
[その他]
その他、基体4上に固定された電線8には、給電用コネクタや保護素子(例:ツェナーダイオード)を設けることもできる。
【0099】
また、給電用コネクタの位置や電線8の引き回し方法は、発光装置の目的とする用途によって、適宜変更することができる。例えば、直管型蛍光灯の置き換え用途の照明装置の光源として用いられる場合には、給電端子を一端部側に設ける必要があるため、電線8を基体4の一端部に引き回すとともに、一端部に正負の給電用コネクタを設けることが好ましい。
【0100】
なお、ツェナーダイオードとしては、ツェナーダイオードチップのほか、パッケージ化されたツェナーダイオードなどを用いることができる。
【0101】
次に、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0102】
まず、図1に示した発光装置の製造方法の一例について説明する。
【0103】
まず、アルミ板(厚さ1mm、幅16mm、長さ706mm)を基体4として用意する。
【0104】
次に、基体4の片面全面上または片面上において電線8を固定する部分に、絶縁性のPIフィルム(厚さ38μm)を絶縁膜6として貼り付ける。
【0105】
次に、1本の絶縁被膜処理された銅クラッドアルミ線(φ50μm)を、電線8として、基体4の長手方向に平行となるよう直線状にして絶縁膜6上に配置する。この際、電線8は、溝18に引っ掛けられて絶縁膜6に半分埋め込まれる。
【0106】
次に、基体4と電線8とが接着されるように、電線8の上と、基体4(より具体的には絶縁膜6)上の12箇所に、TiOが含有されたシリコーン樹脂の接着剤12を塗布する。
【0107】
基体4上に塗布された接着剤12は、電線8の上に中心がある直径10mmの円の形状をしている。この円の中心間距離は、58mmとする。発光ダイオード10から出射された光は円の形状に広がるため、この形状に合わせて接着剤12を塗布することによって接着剤12が無駄に塗布されないようにし、光の利用効率が高められた発光装置を安価に提供することができる。
【0108】
次に、ディスペンス法により、直径3mmの円の形状をした輪状のTiOが含有されたシリコーン樹脂(白樹脂枠)を土手部16として接着剤12が塗布された領域内に形成する。なお、接着剤12が塗布された円状の領域と土手部16とは、同心とする。
【0109】
次に、接着剤12と土手部16とを熱硬化する。
【0110】
次に、接着剤12が塗布された円状の領域の中心付近で、接着剤12を部分的に除去し、電線8をダイサーでハーフカット(カット幅1mm、電線8の中心に届く深さ)して電線8表面の絶縁被膜を除去する。
【0111】
次に、ダイサーの刃を替え、絶縁被膜が除去されて芯材が露出している電線8をフルカット(カット幅0.1mm、カット深さ0.06mm)する。
【0112】
次に、絶縁被膜が除去されて芯材が露出している電線8の部位に半田ペーストを接続部材20としてディスペンスする。
【0113】
次に、マウンターでLEDチップ(平面視で一辺1200μmの大きさ)を発光ダイオード10として接着剤12が塗布された領域の中心部分にマウントして、接続部材20がディスペンスされている部位に、発光ダイオード10の電極を電線8と対向するように配置する。また、ツェナーダイオードとコネクタとを電線8にマウントする。
【0114】
次に、リフロー炉で接続部材20を溶かし、発光ダイオード10、ツェナーダイオード、及びコネクタを電線8に電気的に接合する。
【0115】
次に、接続部材20のフラックス残渣を洗浄し除去する。
【0116】
次に、粘性が低く耐光性のある透明シリコーン系樹脂をアンダーフィルとして発光ダイオード10の下に設ける。
【0117】
次に、YAG蛍光体を含有する透光性のシリコーン樹脂の封止部材14を、発光ダイオード10の上であって土手部16の内側にポッティングする。また、ツェナーダイオードチップの上にも封止部材14をポッティングする。
【0118】
そして、封止部材14を硬化処理する。
【0119】
本発明の実施例1に係る製造方法によれば、図1に示した発光装置を安価に製造することができる。
【実施例2】
【0120】
次に、図2に示した発光装置の製造方法の一例について説明する。
【0121】
まず、銅薄板(厚さ0.3mm、幅16mm、長さ300mm)を基体4として用意する。銅薄板を用いるため、実施例2に係る基体4は、放熱性に優れている。
【0122】
次に、シリコーン樹脂にTiOを含有させた白レジスト(厚さ38μm)を絶縁膜6として基体4の片面全面に印刷する。
【0123】
次に、2本の銅線(φ200μm)を電線8として互いに平行となるように直線状にして絶縁膜6上に配置する。この際、電線8は、溝18に引っ掛けられて絶縁膜6に半分埋め込まれる。なお、2本の電線8の間隔は、0.2mmとする。
【0124】
次に、白色フィラー入りのシリコーン樹脂の接着剤12を電線8と基体4(より具体的には絶縁膜6)上に塗布する。基体4上に塗布された接着剤12は、2本の電線8の間に中心がある直径5mmの円の形状をしている。この円の距離は、12mmとする。上記したとおり、発光ダイオード10から出射された光は円の形状に広がるため、この形状に合わせて接着剤12を塗布することによって接着剤12が無駄に塗布されないようにし、光の利用効率が高められた発光装置を安価に提供することができる。
【0125】
次に、印刷やディスペンスなどの方法により、直径3mmの円の形状をした輪状の白枠を土手部16として形成する。
【0126】
次に、接着剤12と土手部16とを硬化処理する。
【0127】
次に、接着剤12を部分的に除去し、電線8をダイサーでハーフカット(カット幅1mm、電線8の中心に届く深さ)して電線8の絶縁被膜を除去する。
【0128】
次に、絶縁被膜が除去されて芯材が露出している電線8の部位に半田ペーストを接続部材20としてディスペンスする。
【0129】
次に、マウンターでLEDチップを発光ダイオード10として接着剤12が塗布されている領域の中心部分にマウントして、接続部材20がディスペンスされている部位に発光ダイオード10の電極が接続部材20を介して電線8と対向するよう配置する。また、ツェナーダイオードとコネクタとを電線8にマウントする。
【0130】
次に、リフロー炉で接続部材20を溶かし、発光ダイオード10、ツェナーダイオード、及びコネクタを電線8に対して電気的に接合する。
【0131】
次に、接続部材20のフラックス残渣を洗浄し除去する。
【0132】
次に、蛍光体を含有する封止部材14を発光ダイオード10の上にポッティングする。
【0133】
そして、封止部材14を硬化処理する。
【0134】
本発明の実施例2に係る製造方法によれば、図2に示した発光装置を安価に製造することができる。
【実施例3】
【0135】
次に、図3に示した発光装置の製造方法の一例について説明する。
【0136】
まず、電気亜鉛めっき鋼板(厚さ1mm、幅16mm、長さ300mm)を基体4として用意する。
【0137】
次に、基体4の片面全面にPETフィルム(厚さ38μm)を絶縁膜6として貼り付ける。
【0138】
次に、基体4に融着層付エナメル線(例えばマグネットワイヤ:0種サイズ0.1mm)を、電線8として、基体4の短手方向の側面に互いに平行となる部位が複数現れるよう、電線8を基体4の一端から他端にかけて、基体4の表面に一重に巻く。この際、電線8は、基体4の側面に設けられた溝18に引っ掛けられる。電線8同士の距離は、29.33mmとする。
【0139】
次に、基体4と電線8とを固着させるべく、電線8が巻き付けられた基体4を約120度〜220度で加熱する。なお、加熱は、基体4から電線8が浮かないように加圧して行うことが好ましい。
【0140】
次に、白色フィラー入りのシリコーン樹脂の接着剤12を電線8と基体4(より具体的には絶縁膜6)上に塗布する。基体4上に塗布された接着剤12は、まず、基体4の短手方向において電線8を覆うように塗布され、その後、基体4の短手方向の中央に中心がある円を形成するように塗布される。上記したとおり、発光ダイオード10から出射された光は円の形状に広がるため、この形状に合わせて接着剤12を塗布することによって接着剤12が無駄に塗布されないようにし、光の利用効率が高められた発光装置を安価に提供することができる。
【0141】
次に、輪状の土手部16を形成する。
【0142】
次に、接着剤12と土手部16とを硬化処理する。
【0143】
次に、土手部16の中心部分で、接着剤12を部分的に除去し、電線8をダイサーでハーフカット(カット幅1mm、電線8の中心に届く深さ)して、電線8の絶縁被膜を除去する。なお、基体4の端における電線8の巻始部分及び巻終部分も、ダイサーでハーフカットする。
【0144】
次に、ダイサーの刃を替え、絶縁被膜が除去されて芯材が露出している電線8をフルカット(カット幅0.1mm、カット深さ0.11mm)する。
【0145】
次に、絶縁被膜が除去されて芯材が露出している電線8の部位に半田ペーストを接続部材20としてディスペンスする。
【0146】
次に、マウンターでLEDチップ(一辺が1200μm)を発光ダイオード10として土手部16の中心部分にマウントして、接続部材20がディスペンスされている部位に発光ダイオード10の電極が接続部材20を介して電線8と対向するよう、発光ダイオード10をフリップチップ状態で配置する。なお、基体4の端に、電線8の巻始部分と巻終部分とに平行となる電線8を設け、これにツェナーダイオードとコネクタとをマウントする。
【0147】
次に、リフロー炉で接続部材を溶かし、発光ダイオード10、ツェナーダイオード、及びコネクタを電線8に対して電気的に接合する。
【0148】
次に、接続部材20のフラックス残渣を洗浄し除去する。
【0149】
次に、蛍光体を含有する封止部材14を発光ダイオード10の上にポッティングする。また、ツェナーダイオードの上にも封止部材14をポッティングする。
【0150】
そして、封止部材14を硬化処理する。
【0151】
本発明の実施例3に係る製造方法によれば、図3に示した発光装置を安価に製造することができる。
【実施例4】
【0152】
次に、図4に示した発光装置の製造方法の一例について説明する。
【0153】
まず、PIフィルム(厚さ0.38mm、幅16mm、長さ706mm)を基体4として用意する。なお、上記したとおり、基体4の表面に絶縁膜6が設けられているため、図4中に基体4は現れていない。
【0154】
次に、TiOが含有されたシリコーン樹脂の白色レジストを絶縁膜6として基体4の片面の略全面に印刷する。
【0155】
次に、3本のエナメル線(φ50μm)を電線8として互いに平行となるように直線状にして絶縁膜6上に設ける。また、電線8は、絶縁性のテープにより基体4上に固定する。なお、3本の電線8の間隔は、1mmとする。
【0156】
次に、印刷により、直径3mmの円の形状をした輪状の白枠を、土手部16として3本の電線8の上に形成する。このとき、土手部16の円の中心が3本の電線8のうち真ん中の電線8の上にくるように形成する。
【0157】
次に、土手部16を硬化させる。
【0158】
次に、電線8をダイサーでハーフカット(カット幅1mm、電線8の中心に届く深さ)して電線8の絶縁被膜を除去する。なお、基体4の端に形成した平行な電線8もダイサーでハーフカットする。
【0159】
次に、ダイサーの刃を替え、絶縁被膜が除去されて芯材が露出している電線8をフルカット(カット幅0.1mm、カット深さ0.06mm)する。
【0160】
次に、絶縁被膜が除去されて芯材が露出している電線8の部位に半田ペーストを接続部材としてディスペンスする。
【0161】
次に、マウンターでLEDチップを発光ダイオード10として土手部16の中心部分にマウントする。具体的には、接続部材がディスペンスされている部位に発光ダイオード10を配置する。また、ツェナーダイオード、及びコネクタを電線8にマウントする。そして、短絡電線22を電線8にマウントして、並列回路の各枝が6個の直列接続された発光ダイオード10からなる直並列回路を形成する。
【0162】
次に、リフロー炉で接続部材を溶かし、発光ダイオード10、ツェナーダイオード、コネクタ、及び短絡電線22を電線8に対して電気的に接続する。
【0163】
次に、接続部材のフラックス残渣を洗浄し除去する。
【0164】
次に、蛍光体を含有する封止部材14を発光ダイオード10の上にポッティングする。また、ツェナーダイオードの上にも封止部材14をポッティングする。
【0165】
そして、封止部材14を硬化処理する。
【0166】
本発明の実施例4に係る製造方法によれば、図4に示した発光装置を安価に製造することができる。特に、本発明の実施例4に係る製造方法によれば、短絡電線22により、複数の発光ダイオード10を安価に直並列接続することができ、複雑な回路構成の発光装置を安価に形成することができる。
【実施例5】
【0167】
次に、図5に示した発光装置の製造方法の一例について説明する。
【0168】
まず、アルミ箔(厚さ0.1mm、幅30mm、長さ1200mm)を基体4として用意する。なお、上記したとおり、基体4の表面に絶縁膜6が設けられているため、図5中に基体4は現れていない。
【0169】
次に、アルマイト処理と封孔処理により、基体4の片面全面に絶縁膜6(厚さ20μm)を形成する。
【0170】
次に、3本のスズ系めっきアルミ線(φ100μm)の表面に接着剤を塗布した後、それぞれのスズ系めっきアルミ線を電線8として基体4の長手方向に対して平行となるよう直線状にして絶縁膜6上に設ける。なお、3本の電線8の間隔は、1mmとする
【0171】
次に、白色フィラー入りの接着剤を基体4上の絶縁膜6に塗布する。塗布された接着剤は、電線8の上に中心がある直径10mmの円の形状をしている。この円の中心間距離は、58mmとする。なお、上記したとおり、発光ダイオード10から出射された光は円の形状に広がるため、この形状に合わせて接着剤を塗布することによって接着剤が無駄に塗布されないようにし、光の利用効率が高められた発光装置を安価に提供することができる。
【0172】
次に、印刷やディスペンスなどの方法により、直径3mmの円の形状をした輪状の白枠を土手部16として接着剤が塗布された領域内に形成する。なお、接着剤が塗布された円状の領域と土手部16とは、同心とする。
【0173】
次に、接着剤と土手部16とを硬化処理する。
【0174】
次に、接着剤が塗布された領域の中心部分で、接着剤を部分的に除去し、電線8を露出させる。なお、基体4の端に形成した平行な電線8も接着剤を除去し電線8を露出させる。
【0175】
次に、ダイサーで、絶縁被膜が除去されて露出している電線8をフルカット(カット幅0.1mm、カット深さ0.11mm)する。引き続き、3本の内中央の電線8の所定の箇所をフルカット(カット幅1mm、カット深さ0.11mm)する。
【0176】
次に、絶縁被膜が除去されて露出している電線8の部位に半田ペーストを接続部材としてディスペンスする。
【0177】
次に、マウンターでLEDチップ(1200×500μm)を発光ダイオード10として接着剤が塗布されている領域の中心部分にマウントして、接続部材がディスペンスされている部位に、発光ダイオード10の電極と電線8とが対向するように配置する。また、ツェナーダイオード、及びコネクタを電線8にマウントする。さらに、短絡電線22を電線8にマウントして、4個の発光ダイオード10が並列接続された並列回路を直列接続してなる並直列回路を形成する。
【0178】
次に、リフロー炉で接続部材を溶かし、発光ダイオード10、ツェナーダイオード、コネクタ、及び短絡電線22を電線8に対して接続する。
【0179】
次に、接続部材のフラックス残渣を洗浄除去する。
【0180】
次に、蛍光体を含有する封止部材14を発光ダイオード10の上にポッティングする。また、ツェナーダイオードの上にも封止部材14をポッティングする。
【0181】
そして、封止部材14を硬化処理する。
【0182】
本発明の実施例5に係る製造方法によれば、図5に示した発光装置を安価に製造することができる。特に、本発明の実施例5に係る製造方法によれば、短絡電線22により、複数の発光ダイオード10を安価に並直列接続することができ、複雑な回路構成の発光装置を安価に形成することができる。
【実施例6】
【0183】
次に、図13を参照しつつ、図6に示した発光装置の製造方法の一例について説明する。図13は、本発明の実施例6に係る発光装置の製造方法を示す発光装置の部分拡大図である。図13に示すとおり、本発明の実施例6に係る発光装置の製造方法は、次の工程を有する。
【0184】
(第1工程)
まず、図13(a)に示すように、複数の貫通孔42を有する基体4を準備する。基体4としては、厚さ0.1mm、幅16mm、長さ300mmのSUS304薄板を用いる。また、基体4の中心線上の24箇所に12.5mm間隔で長孔(長さ1mm、幅0.4mm)を形成し、貫通孔42とする。
【0185】
(第2工程)
次に、図13(b)に示すように、アノード用の電線8aとカソード用の電線8bとの一対からなる電線8を基体4の裏面側に設ける。この際、アノード用の電線8aとカソード用の電線8bとは、複数の発光ダイオード10を実装される各箇所が、基体4の裏面側から貫通孔42を通って基体42の表面側に一旦突き出た後、再び貫通孔42を通って基体4の裏面側に戻るように曲げられる。
【0186】
より具体的に説明すると、基体4の裏面側において、基体4の中心線を挟んで、2本のエナメル線(平角線、厚さ0.15mm、幅0.5mm)を一対の電線8として這わせ、貫通孔42を通って基体4の表面に0.15mm突き出す。そして、エポキシ系接着剤を基体4の貫通孔42を取り囲む領域に接着剤として塗布し、2本の電線8を基体4に固定する。
【0187】
(第3工程)
次に、図13(c)に示すように、基体4の表面にシリコーン系白色レジストを絶縁膜6として10〜20μmの厚さで設ける。塗布方法としては、スクリーン印刷、スプレーコートなどの種々の方法が利用できる。
【0188】
その後、貫通孔42から突き出ている一対の電線8の一部分(幅0.5mm、長さ約0.3mm)における絶縁被膜(白色レジストとエナメル)を例えばリューターで除去する。本発明の実施例6では、塗布厚が電線8の突き出し量に比べ薄いため、絶縁膜6を設けた後でも絶縁被膜を除去する箇所が容易に判別できる。
【0189】
(第4工程)
次に、図13(d)に示すように、絶縁被膜を除去した箇所に半田ペーストを接続部材としてディスペンス(48箇所)し、24個のフリップチップ実装用のLEDチップ(長さ0.8mm、幅0.3mm)を発光ダイオード10として接続部材がディスペンスされた箇所に所定の向き(正負の電極が一対の電線8の一方と他方とにそれぞれ接続される向き)でマウントする。そして、リフロー炉を用いて接続部材を溶融し、発光ダイオード10と電線8とを接続する。
【0190】
なお、基体4の裏面側の電線8には、ツェナーダイオードなどの保護素子や接続コネクタなどを設ける。
【0191】
(第5工程)
次に、図13(e)に示すように、フラックスを洗浄し、土手部16を白色フィラーが含有されたエポキシ系透明樹脂で形成し、YAG蛍光体を混ぜたシリコーン系樹脂を封止部材14としてポッティングし硬化させる。
【実施例7】
【0192】
次に、図14を参照しつつ、図7に示した発光装置の製造方法の一例について説明する。図14は、本発明の実施例7に係る発光装置の製造方法を示す発光装置の部分拡大図である。図14に示すとおり、本発明の実施例7に係る発光装置の製造方法は、次の工程を有する。
【0193】
(第1工程)
まず、図14(a)に示すように、複数の貫通孔42を有する基体4を準備する。基体4としては、厚さ0.1mm、幅16mm、長さ300mmのSUS304薄板を用いる。また、基体4の中心線上の24箇所に12.5mm間隔で長孔(長さ1mm、幅0.4mm)を形成し、貫通孔42とする。
【0194】
(第2工程)
次に、図14(b)に示すように、基体4の裏面側において、基体4の中心線上に1本のエナメル線(平角線、厚さ0.15mm、幅0.5mm)を這わせ、貫通孔42を通って基体4の表面に0.15mm突き出し、突き出た部分を切断する。これにより、1本のエナメル線が複数の電線8(電線8a、電線8b、電線8c、電線8d・・・)へと分離され、各電線8(電線8a、電線8b、電線8c、電線8d・・・)の一端と他端とが基体4の裏面側から貫通孔42を通って基体4の表面側に突き出る。
【0195】
そして、突き出た各電線8(電線8a、電線8b、電線8c、電線8d・・・)の一端と他端とを基体4の表面に向けて折り畳み、エポキシ系接着剤を基体4の貫通孔42を取り囲む領域に接着剤12として塗布し、各電線8(電線8a、電線8b、電線8c、電線8d・・・)の一端と他端とを基体4に固定する。
【0196】
(第3工程)
次に、図14(c)に示すように、基体4の表面にシリコーン系白色レジストを絶縁膜6として10〜20μmの厚さで塗布し、硬化させる。
【0197】
その後、貫通孔42から突き出た各電線8(電線8a、電線8b、電線8c、電線8d・・・)の一端と他端との一部分(幅0.5mm長さ約0.3mm)における絶縁被膜(白色レジストとエナメル)を例えばリューターなどの刃物で除去する。本発明の実施例7でも、本発明の実施例6と同様に、塗布厚が電線8の突き出し量に比べ薄いため、塗布後でも絶縁被膜を除去する箇所が容易に判別できる。
【0198】
(第4工程)
次に、図14(d)に示すように、絶縁被膜を除去した箇所に半田ペーストを接続部材としてディスペンス(48箇所)し、24個のフリップチップ実装用のLEDチップ(長さ0.8mm、幅0.3mm)を発光ダイオード10として接続部材がディスペンスされた箇所へ所定の向き(正負の電極が一の電線8(例えば電線8a)の一端と他の電線8(例えば電線8b)の他端とにそれぞれ接続される向き)でマウントする。そして、リフロー炉を用いて接続部材を溶融し、発光ダイオード10と電線8とを電気的に接続する。
【0199】
なお、基体4の裏面側の電線8には、ツェナーダイオードなどの保護素子やコネクタなどを設ける。
【0200】
(第5工程)
次に、図14(e)に示すように、フラックスを洗浄し、平面視が発光ダイオード10を囲むような円形の土手部16を白色フィラーが含有されたエポキシ系透明樹脂で形成し、土手部16の内側にYAG蛍光体を混ぜたシリコーン系樹脂を封止部材14としてポッティングし硬化させる。
【実施例8】
【0201】
次に、図15を参照しつつ、図8に示した発光装置の製造方法の一例について説明する。図15は、本発明の実施例8に係る発光装置の製造方法を示す発光装置の部分拡大図である。図15に示すとおり、本発明の実施例8に係る発光装置の製造方法は、次の工程を有する。
【0202】
(第1工程)
まず、図15(a)に示すように、複数の貫通孔42を有する基体4を準備する。基体4としては、厚さ2mm、幅16mm、長さ300mmの白色のポリフタルアミド(PPA)の板を用いる。また、基体4の中心線上の24箇所に12.5mm間隔で平面視が円形の孔(上面の直径が3mm、底面の直径が1.4mm)を形成し、貫通孔42とする。
【0203】
(第2工程)
次に、図15(b)に示すように、アノード用の電線8aとカソード用の電線8bとの一対からなる電線8を基体4の裏面側に設ける。この際、アノード用の電線8aとカソード用の電線8bとは、基体4の裏面側において貫通孔42の開口面を横切るように設けられる。
【0204】
より具体的に説明すると、基体4の裏面側において、基体4の中心線を挟んで、2本のエナメル線(平角線、厚さ0.15mm、幅0.5mm)を一対の電線8として貫通孔42の開口面を横切るように這わせる。そして、エポキシ系接着剤を基体4に接着剤として塗布し、2本の電線8を基体4に固定する。
【0205】
(第3工程)
次に、図15(c)に示すように、貫通孔42の開口面上にある一対の電線8の一部分(幅0.5mm、長さ約0.3mm)における絶縁被膜(エナメル)を例えばリューターで除去し、図15(c)に示すように、絶縁被膜を除去した箇所に半田ペーストを接続部材としてディスペンスし、一つの主面に正負の電極が形成されたLEDチップ(長さ0.8mm、幅0.3mm)を発光ダイオード10として接続部材がディスペンスされた箇所に所定の向き(正負の電極が一対の電線8の一方と他方とにそれぞれ接続される向き)でマウントする。そして、リフロー炉を用いて接続部材を溶融し、発光ダイオード10と電線8とを接続する。
【0206】
なお、基体4の裏面側の電線8には、ツェナーダイオードなどの保護素子やコネクタなどを設ける。
【0207】
(第4工程)
次に、図15(d)に示すように、フラックスを洗浄した後、YAG蛍光体を混ぜたシリコーン系樹脂を封止部材14としてポッティングし硬化させる。
【0208】
なお、上記した実施例6、7、8では、電線8として平角線を用いたが、丸線を用いることも可能である。この場合、上糸と下糸を用いるミシンの本縫いを応用し、基体4の貫通孔に電線8を通し、上糸と下糸(エナメル線)とのテンション及び太さを調節することで、所望の寸法で基体4の貫通孔42から電線8を出すこともできる。具体的には、上糸のテンションを下糸より高め、下糸の電線8が基体4より頭を出すようにする。この時、上糸の太さおよびテンションを選ぶことで、下糸が基体4から出る長さを調節することができる。
【0209】
以上、本発明の実施形態及び実施例について説明したが、これらの説明は、本発明の一例に関するものであり、本発明は、これらの説明によって何ら限定されるものではない。
【符号の説明】
【0210】
4 基体
6 絶縁膜
8 電線
81 被覆
82 芯線
10 発光ダイオード
12 接着剤
14 封止部材
16 土手部
18 溝
20 接続部材
22 短絡電線
42 貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15