特許第6221197号(P6221197)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6221197
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】レーザトラッカ
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/481 20060101AFI20171023BHJP
   G01S 17/66 20060101ALI20171023BHJP
【FI】
   G01S7/481 A
   G01S17/66
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-163030(P2013-163030)
(22)【出願日】2013年8月6日
(65)【公開番号】特開2015-31648(P2015-31648A)
(43)【公開日】2015年2月16日
【審査請求日】2016年3月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000151494
【氏名又は名称】株式会社東京精密
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(72)【発明者】
【氏名】青戸 智浩
【審査官】 安井 英己
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−340856(JP,A)
【文献】 特開平07−083657(JP,A)
【文献】 特開2013−061268(JP,A)
【文献】 特開2008−294058(JP,A)
【文献】 特開2006−270404(JP,A)
【文献】 特開2005−140510(JP,A)
【文献】 国際公開第03/062744(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/00− 7/51,
G01S 13/00−13/95,
G01S 17/00−17/95,
G01C 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象物に取り付けられるターゲットと、
前記ターゲットにレーザ光を放射して前記ターゲットを追尾しながら本体から前記ターゲットまでの距離を測定する距離測定手段と、
前記レーザ光の放射角度を、直交する2軸回りに角度調整可能な角度調整手段と、
前記ターゲットによって反射された前記レーザ光の測定光を、位置検出が可能な面状の受光手段によって受光して、前記測定光の2つの角度を測定する角度測定手段と、
前記距離測定手段によって測定された距離と前記角度測定手段によって測定された2つの角度とに基づき、前記ターゲットの空間座標を演算する演算手段と、
前記ターゲットによって反射された前記測定光の位置を検出し、かつ前記ターゲットの移動量と移動する方向に対応した信号を出力する光位置検出手段と、
前記光位置検出手段からの信号に基づき、前記レーザ光の光軸と前記測定光の光軸とが一致するように前記角度調整手段を制御する制御手段と、
を備え
前記角度調整手段は、前記レーザ光の一部を反射し、かつ前記測定光の一部を透過させるビームスプリッタと、前記ビームスプリッタを直交する2軸回りに回動させる駆動部と、を備え、
前記角度測定手段の前記受光手段は、前記ビームスプリッタを透過した前記測定光の一部を受光することを特徴とするレーザトラッカ。
【請求項2】
前記角度測定手段の前記受光手段は、半球型の有機撮像素子である請求項1に記載のレーザトラッカ。
【請求項3】
前記測定対象物には、GPS受信機と、前記GPS受信機によって受信された位置データを送信する送信機とが備えられ、
前記制御手段には、前記送信機からの位置データを受信する受信機が備えられ、
前記制御手段は、前記受信機で受信した前記位置データに基づき、前記角度調整手段による前記レーザ光の2軸回りの角度を制御する請求項1又は2に記載のレーザトラッカ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザトラッカに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、2、3には、本体から放射されるレーザ光を用いて測定対象物を追尾しながら、測定対象物の3次元座標を測定するレーザトラッカが開示されている。
【0003】
レーザトラッカは、測定対象物に取り付けられたターゲットにレーザ光を放射し、ターゲットから反射されたレーザ光の反射光を本体が受光する。これによって、ターゲット(測定対象物)までの距離と反射光の2つの角度(仰角及び方位角)とが測定されて、測定対象物の3次元座標が測定される。以下、レーザトラッカの本体から放射されるレーザ光を「レーザ光」と称し、ターゲットから反射されたレーザ光の反射光を「測定光」と称する。
【0004】
本体からターゲットまでの距離は、レーザ干渉計、光コム距離計、又は2色干渉計等の距離測定装置によって相対的又は絶対的に測定される。また、測定光の2つの角度は、ロータリエンコーダによって測定される。更に、レーザトラッカは、ジンバル式ビーム操作機構(特許文献3参照)を備え、このジンバル式ビーム操作機構が、レーザ光をターゲットに向ける。これによってレーザトラッカは、測定対象物を追尾しながら測定対象物の3次元座標を測定できる。
【0005】
前記ターゲットとしては、再帰性反射可能な直角プリズムミラー又はコーナーキューブプリズムなどが用いられる。レーザ光は、ターゲットの直角に組み合わされた面に入射され、数回の反射によってレーザ光の一部が測定光として入射方向に反射される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−54429号公報
【特許文献2】特開2012−112919号公報
【特許文献3】特表2013−505452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の如く、特許文献1〜3のレーザトラッカは、測定光の2つの角度を測定する手段としてロータリエンコーダを使用している。すなわち、従来のレーザトラッカは、測定光の方向を検出した後、ロータリエンコーダから出力される角度信号に基づいて、測定光の2つの角度を測定(換算)している。
【0008】
したがって、従来のレーザトラッカによる測定光の方向測定精度(測定方角精度ともいう)は、ロータリエンコーダから出力される角度信号の精度、すなわち、機械的精度(分解能ともいう)に制限されるので、例えば、100mの距離で500μm程度の精度しか得られないという欠点があった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ロータリエンコーダを使用した従来のレーザトラッカと比較して、測定方角精度を向上させることができるレーザトラッカを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、前記目的を達成するために、測定対象物に取り付けられるターゲットと、前記ターゲットにレーザ光を放射して前記ターゲットを追尾しながら本体から前記ターゲットまでの距離を測定する距離測定手段と、前記レーザ光の放射角度を、直交する2軸回りに角度調整可能な角度調整手段と、前記ターゲットによって反射された前記レーザ光の測定光を、位置検出が可能な面状の受光手段によって受光して、前記測定光の2つの角度を測定する角度測定手段と、前記距離測定手段によって測定された距離と前記角度測定手段によって測定された2つの角度とに基づき、前記ターゲットの空間座標を演算する演算手段と、前記ターゲットによって反射された前記測定光の位置を検出し、かつ前記ターゲットの移動量と移動する方向に対応した信号を出力する光位置検出手段と、前記光位置検出手段からの信号に基づき、前記レーザ光の光軸と前記測定光の光軸とが一致するように前記角度調整手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするレーザトラッカを提供する。
【0011】
本発明の一態様によれば、測定光の2つの角度を測定する手段として、位置検出が可能な面状の受光手段を使用している。すなわち、位置検出が可能な面状の受光手段の受光面で測定光を受光し、その受光面上のレーザスポットの位置を検出する。つまり、多数の受光素子毎に角度データを予め割り当てておき、レーザスポットを受光した受光素子に基づき測定光の2つの角度を測定(検出)する。これにより、測定光の2つの角度を換算することなく直接測定できる。よって、本発明の一態様によれば、ロータリエンコーダを使用した従来のレーザトラッカと比較して、測定光の測定方角精度を向上させることができる。
【0012】
本発明の一態様は、前記角度測定手段の前記受光手段は、半球型の有機撮像素子であることが好ましい。
【0013】
本発明の一態様によれば、半球型の有機撮像素子によって、測定光の2つの角度を精度よく測定できる。
【0014】
本発明の一態様は、前記角度調整手段は、前記レーザ光の一部を反射し、かつ前記測定光の一部を透過させるビームスプリッタと、前記ビームスプリッタを直交する2軸回りに回動させる駆動部と、を備え、前記角度測定手段の前記受光手段は、前記ビームスプリッタを透過した前記測定光の一部を受光することが好ましい。
【0015】
本発明の一態様によれば、ビームスプリッタを使用することによって、レーザ光をターゲットに向けて反射でき、かつ測定光の一部を、測定方角検出用のツールとして有効利用できる。
【0016】
本発明の一態様は、前記測定対象物には、GPS受信機と、前記GPS受信機によって受信された位置データを送信する送信機とが備えられ、前記制御手段には、前記送信機からの位置データを受信する受信機が備えられ、前記制御手段は、前記受信機で受信した前記位置データに基づき、前記角度調整手段による前記レーザ光の2軸回りの角度を制御することが好ましい。
【0017】
本発明の一態様によれば、測定対象物の緯度、経度、高度の位置データはGPS受信機によって取得される。そして、測定対象物の前記位置データは、送信機から出力され、制御手段の受信機によって常時受信される。そして、制御手段は、受信機で受信した前記位置データに基づき、角度調整手段によるレーザ光の2軸回りの角度を制御する。これにより、レーザトラッカは、測定対象物を見失うことなく常に追尾できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のレーザトラッカによれば、ロータリエンコーダを使用した従来のレーザトラッカと比較して、測定方角精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1の実施形態のレーザトラッカの構成を示した説明図
図2図1のレーザトラッカにおけるレーザ光の光路を示した説明図
図3図1のレーザトラッカにおける測定光の光路を示した説明図
図4】第2の実施形態のレーザ光の要部の構成を拡大して示した説明図
図5】レーザトラッカによる測定方法の手順を示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面に従って本発明に係るレーザトラッカの好ましい実施形態について詳説する。
【0021】
〔レーザトラッカ10の構成〕
図1は、第1の実施形態のレーザトラッカ10の構成を示した説明図である。図2は、図1のレーザトラッカ10におけるレーザ光Lの光路を示した説明図であり、図3は、図1のレーザトラッカにおける測定光Lの光路を示した説明図である。図2においてレーザ光Lは、実線の矢印で示され、図3において測定光Lは、破線の矢印で示されている。
【0022】
図1の如く、レーザトラッカ10は、三脚等の支持部材12に支持された筒状の本体14、本体14の上部に搭載された角度回転量検出部16、信号検出器18を有する演算制御装置(演算手段、制御手段)20、及び測定対象物22に取り付けられるターゲットとしてのコーナーキューブプリズム(Corner Cube Prism:以下「CCP」と記す)24を備える。
【0023】
本体14の内部には、レーザ光源25を備えた距離測定装置(距離測定手段)26、ハーフミラー28、及び2次元の半導体位置検出素子(Position Sensitive Detector:以下「2次元PSD」と記す)30が配置される。
【0024】
距離測定装置26は、レーザトラッカ10の本体14とCCP24との距離を、レーザ光を用いて相対的又は絶対的に測定するレーザ干渉計、光コム距離計、又は2色干渉計等の既知の距離測定装置である。
【0025】
ハーフミラー28は、図2の如く距離測定装置26から放射されるレーザ光Lの光軸上に配置され、レーザ光Lを透過する機能を有する。また、ハーフミラー28は、図3の如くCCP24によって反射され、かつビームスプリッタ(Beam Splitter:以下「BS」と記す)32によって反射された測定光Lを2次元PSD30に反射させる機能も備える。測定光Lとは、レーザトラッカ10の本体14からCCP24までの距離を、距離測定装置26によって測定するためのプローブ光である。また、CCP24は、図2図3の如く距離測定装置26から放射されたレーザ光Lの入射方向と平行に、測定光Lを反対方向に反射する機能を備える。なお、BS32については後述する。
【0026】
2次元PSD30は、図3の如く測定光Lの光軸の位置を読み取るための受光面を備える。2次元PSD30は、測定光Lの位置データ、つまり測定光Lの基準位置に対する位置ずれ量を認識するものである。ここで、測定光Lの「位置データ」とは、2次元PSD30の受光面上での直交する2軸方向におけるレーザスポットの変位量を表す。
【0027】
演算制御装置20は、2次元PSD30の受光面に入射した測定光Lのレーザスポットが2次元PSD30の受光面の中心に戻るように、すなわち、CCP24の測定光Lの光軸に対して直交する2軸方向の移動量がゼロになるように、BS32の直交する2軸モータ(駆動部)34を制御する。
【0028】
2軸モータ34は、図2図3の如く水平方向に回転軸を備えた仰角調整用の第1のモータ36と、鉛直方向に回転軸を備えた方位角調整用の第2のモータ38とからなる。第1のモータ36と第2のモータ38の回転量を演算制御装置20が各々制御することによって、BS32を所望の仰角及び方位角に向けることができる。
【0029】
なお、2次元PSD30と2軸モータ34とを使用したBS32の角度調整方法は公知なので、ここではその説明を省略する。また、2次元PSD30に代えて、4分割フォトダイオード等の撮像素子を適用してもよい。
【0030】
図1に示した角度回転量検出部16は、ケース40を有している。また、ケース40には、レーザ光Lの放射用及び測定光Lの入射用の窓42が備えられている。そしてケース40の内部に、前述したBS32、2軸モータ34、BS32の回転角度量を検出するための2次元PSD44、及び測定光Lの仰角及び方位角を直接検出する2次元PSD(面状の受光手段)46が所定の位置に配置される。
【0031】
BS32は、図2の如くハーフミラー28を透過した距離測定装置26からのレーザ光Lを、ある割合で反射、かつ透過させる機能を備える。BS32によって反射されたレーザ光Lは、窓42を介してCCP24に向けて放射される。そして、図3の如くCCP24によって反射され、窓42を介してBS32に入射した測定光Lは、その一部がBS32を透過して2次元PSD46の受光面に入射される。そして、前記一部を除く残りの測定光Lがハーフミラー28に向けて反射される。
【0032】
前記残りの測定光Lは、その一部がハーフミラー28で反射されて2次元PSD30の受光面に入射される。また、ハーフミラー28を透過した測定光Lは、距離測定装置26に入射される。そして、距離測定装置26は、放射したレーザ光Lと入射した測定光Lとに基づいて、本体14からCCP24までの距離を測定する。距離測定装置26による距離測定方法も公知なので、ここではその説明を省略する。
【0033】
図2の如く2次元PSD44は、BS32の上方に配置され、その受光面にBS32を透過したレーザ光Lが入射される。BS32の回転角度量に応じて、2次元PSD44の受光面における、BS32を透過したレーザ光Lの入射位置(レーザスポットの位置)が異なる。その位置データを演算制御装置20に出力することによって、BS32の回転量が演算制御装置20によって算出される。また、2次元PSD44に代えて、4分割フォトダイオード等の撮像素子を適用してもよい。
【0034】
図3の如く2次元PSD46は、BS32の背面側に配置され、その受光面にBS32を透過した測定光Lが入射される。BS32の2軸の回転角度量に応じて、2次元PSD46の受光面における、BS32を透過した測定光Lの入射位置(レーザスポットの位置)が異なるため、その位置データを演算制御装置20に出力することによって、測定光Lの仰角及び方位角が演算制御装置20によって測定される。また、2次元PSD46に代えて、図4に示す半球型の薄膜の有機撮像素子48を適用してもよく、4分割フォトダイオード等の撮像素子を適用してもよい。つまり、面状の受光手段であれば、仰角及び方位角の測定用受光手段として適用できる。
【0035】
有機撮像素子48を適用した実施形態を第2の実施形態とする。この場合、半球型の有機撮像素子48の球の中心がBS32の中心に設定されている。
【0036】
一方、測定対象物22には、GPS(Global Positioning System)受信機50と、送信機52が取り付けられている。
【0037】
送信機52は、GPS受信機50で受信した測定対象物22の緯度、経度、高度の位置データを無線にて出力する。演算制御装置20には、前記位置データを受信する受信機54が備えられている。演算制御装置20は、受信機54で受信した前記位置データに基づき、レーザ光Lが測定対象物22に向けて常に放射されるように、BS32の2軸モータ34を制御する。これにより、レーザトラッカ10は、測定対象物22を見失うことなく常に追尾できる。
【0038】
〔レーザトラッカ10の作用〕
図2の如く、距離測定装置26から放射されたレーザ光Lは、ハーフミラー28、及びBS32を介して、測定対象物に取り付けられたCCP24に入射する。そして、図3の如く、CCP24によって反射された測定光Lがレーザ光Lと同じ経路を経て戻されて距離測定装置26に入射する。これにより、本体14とCCPまでの距離が距離測定装置26によって測定される。そして、その距離データは、距離測定装置26から演算制御装置20に送信される。
【0039】
レーザ光LがCCP24によって反射され、測定光Lとして距離測定装置26に戻る際、BS32によって測定光Lの一部が反射され、測定光Lがハーフミラー28を介して2次元PSD30の受光面に入射する。CCP24に入射するレーザ光Lの光軸と直角方向にCCP24が移動すると、この移動量と移動する方向に応じて2次元PSD30の受光面に入射する測定光Lの入射位置が変化する。この測定光Lの入射位置の変化を、2次元PSD30を用いて検出し、この測定光Lの入射位置が常に受光面の中心に位置するように演算制御装置20が2軸モータ34を制御してBS32の方向を制御する。これにより、レーザトラッカ10は、レーザ光Lを用いて測定対象物22を追尾できる。
【0040】
レーザトラッカ10が測定対象物22を追尾している際に、BS32とCCP24との相対的な2つの角度データ(仰角データ及び方位角データ)は、2次元PSD46によって直接検出される。これら2つの角度データは、演算制御装置20に送信される。
【0041】
演算制御装置20は、これら2つの角度データと距離測定装置26による距離データを用いて測定対象物22の3次元座標を算出する。
【0042】
以上がレーザトラッカ10の作用である。
【0043】
実施形態のレーザトラッカ10の特徴は、2次元PSD46又は有機撮像素子48によって、測定光Lの仰角データ及び方位角データを直接得るようにしたことにある。これにより、実施形態のレーザトラッカ10は、分解能に制限があるロータリエンコーダを用いた従来のレーザトラッカと比較して、測定方角精度が向上する。すなわち、より正確な角度測定ができる。
【0044】
例えば、BS32の中心から2次元PSD46までの距離が0.1mで、2次元PSD46の位置分解能(画素サイズ5μm+1/100サブピクセル法)が0.05μmの場合、実施形態のレーザトラッカ10の仰角及び方位角の測定方角精度は、100mの距離で50μm程度におさめることができる。よって、従来のレーザトラッカと比較して精度が10倍向上する。
【0045】
図5は、レーザトラッカ10による測定方法の手順を示したフローチャートである。
【0046】
図5によれば、まず、2次元PSD46又は有機撮像素子48による検出位置データと測定光Lの光軸方向の較正データを作成する(ステップ1:S1)。
【0047】
次に、測定対象物22のCCP24の位置を送信機52からの位置データを受信することにより検出する(S2)。
【0048】
次に、レーザ光LをCCP24に向けて放射する(S3)。
【0049】
次に、CCP24をセンタリングするための、センタリング用の2次元PSD30によって測定光Lの光軸位置を検出する(S4)。
【0050】
次に、CCP24をセンタリングするために、2軸モータ34によってBS32を回動する(S5)。
【0051】
次に、本体14からCCP24までの距離を距離測定装置26によって測定する(S6)。
【0052】
次に、2次元PSD46又は有機撮像素子48による2つの角度データと距離測定装置26からの距離データとから測定対象物22の3次元座標位置を、演算制御装置20が演算する(S7)。
【0053】
そして、測定対象物22を移動させてS2〜S7のステップを繰り返す。
【0054】
これにより、実施形態のレーザトラッカ10は、測定対象物22を追尾しながら、測定対象物の正確な3次元座標を測定できる。
【符号の説明】
【0055】
10…レーザトラッカ、12…支持部材、14…本体、16…角度回転量検出部、18…信号検出器、20…演算制御装置、22…測定対象物、24…CCP、25…レーザ光源、26…距離測定装置、28…ハーフミラー、30…2次元PSD、32…BS、34…2軸モータ、36…第1のモータ,38…第2のモータ、40…ケース、42…窓、44…2次元PSD、46…2次元PSD、48…有機撮像素子、50…GPS受信機、52…送信機、54…受信機、L…レーザ光、L…測定光
図1
図2
図3
図4
図5