【文献】
黒田忠広,アナログCMOS集積回路の設計 応用編,日本,丸善株式会社,2003年 3月30日,p.371-372
【文献】
吉澤浩和,CMOS OP アンプ回路 実務設計の基礎,日本,CQ出版株式会社,2007年 5月15日,p.72-73
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
非反転入力端子及び反転入力端子各々に供給された信号に応じた電圧を出力する差動アンプと、前記差動アンプのオフセットをキャンセルするオフセットキャンセル回路と、を有する電圧出力装置であって、
前記差動アンプは、
前記非反転入力端子に供給された電圧に応じた第1電流を生成すると共に前記反転入力端子に供給された電圧に応じた第2電流を生成する差動対と、
前記第1電流が流れ込む入力側の第1トランジスタ、及び前記第1電流に対応した第3電流を送出する出力側の第2トランジスタを含むカレントミラー回路と、
前記第2電流及び前記第3電流を合成した電流に対応した電圧を出力する出力端子と、
基準電圧に応じて前記第1電流を前記第1トランジスタに中継する第3トランジスタを含み、前記第2トランジスタとカスコード接続されており、制御端子に供給された信号に応じて前記第3電流の電流値を調整する第4トランジスタを含む電流調整手段と、を有し、
前記オフセットキャンセル回路は、
オン状態のときに前記反転入力端子及び前記非反転入力端子同士を短絡する第1スイッチ素子と、
前記第1スイッチ素子と共にオン状態となり、当該オン状態のときに前記出力端子と前記制御端子とを接続する第2スイッチ素子と、
前記第2スイッチ素子を介して供給された前記出力端子上の電圧をオフセット調整値として保持する一方、これを前記制御端子に印加する保持手段と、を有することを特徴とする電圧出力装置。
前記第1及び第2スイッチを共にオン状態に設定した後に、前記第1及び第2スイッチを共にオフ状態に切り換えるべきスイッチ制御を行う制御部を更に含むことを特徴とする請求項1記載の電圧出力装置。
前記非反転入力端子又は前記反転入力端子に供給された信号の電圧値と同一電圧値を有する電圧を前記基準電圧として生成する基準電圧生成回路を更に含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の電圧出力装置。
非反転入力端子に供給された電圧に応じた第1電流を生成すると共に反転入力端子に供給された電圧に応じた第2電流を生成する差動対と、前記第1電流が流れ込む入力側の第1トランジスタ及び前記第1電流に対応した第3電流を送出する出力側の第2トランジスタを含むカレントミラー回路と、基準電圧に応じて前記第1電流を前記第1トランジスタに中継する第3トランジスタを含み、前記第2トランジスタとカスコード接続されており、制御端子に供給された信号に応じて前記第3電流の電流値を調整する第4トランジスタを含む電流調整手段と、前記第2電流及び前記第3電流を合成した電流に対応した電圧を出力する出力端子と、を有する差動アンプを含む電圧出力装置のオフセットキャンセル方法であって、
前記非反転入力端子及び前記反転入力端子同士を短絡し且つ前記出力端子に生じた電圧を前記制御端子に印加した状態で前記電流の電流値を調整すると共に、前記出力端子に生じた電圧をオフセット調整値として保持手段に保持させる第1ステップと、
前記非反転入力端子及び前記反転入力端子同士による短絡状態を解除すると共に、前記オフセット調整値を前記制御端子に供給して前記第3電流の調整を行う第2ステップと、を有することを特徴とする電圧出力装置のオフセットキャンセル方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明に係る電圧出力装置の一例としての電圧比較回路100を示す回路図である。
【0013】
図1に示す電圧比較回路100は、インバータチョッパ型のコンパレータであり、例えば、アナログ値をデジタル値に変換するA/Dコンバータ等に搭載される。電圧比較回路100は、その入力端子T
A及びT
Bに夫々供給された入力信号IAと入力信号IBとを大小比較し、その比較結果を示す比較結果信号CMPを出力端子T
OUTから出力する。電圧比較回路100は、スイッチ素子1〜5、差動アンプ部6、キャパシタ7及び8、インバータ9、制御部10を含む。
【0014】
図1において、スイッチ素子1は、制御部10から供給されたスイッチ信号S1がスイッチオンを示す場合に限りオン状態となり、この際、差動アンプ部6の非反転入力端子INP及び反転入力端子INN同士を短絡する。スイッチ素子2は、制御部10から供給されたスイッチ信号S2がスイッチオンを示す場合に限りオン状態となり、この際、差動アンプ部6の出力端子OUTを、この差動アンプ部6の制御端子RSN、スイッチ素子4、及びキャパシタ7の一端に接続する。スイッチ素子3は、制御部10から供給されたスイッチ信号S3がスイッチオンを示す場合に限りオン状態となり、この際、入力端子T
Bを介して供給された入力信号IBを、差動アンプ部6の反転入力端子INNに供給する。尚、差動アンプ部6の非反転入力端子INPには、入力端子T
Aを介して入力信号IAが供給されている。スイッチ素子4は、制御部10から供給されたスイッチ信号S4がスイッチオンを示す場合に限りオン状態となり、この際、基準電圧入力端子T
VRを介して供給された基準電圧V
REFを、差動アンプ部6の制御端子RSN、スイッチ素子2の一端及びキャパシタ7の一端に夫々印加する。尚、キャパシタ7の他端には接地電圧VSSが印加されている。また、かかる基準電圧V
REFは、スイッチ素子4を介さずに直接、差動アンプ部6の制御端子RSPにも供給される。
【0015】
差動アンプ部6のバイアス端子BIASには、バイアス端子T
BSを介して供給されたバイアス電圧V
BIASが印加されており、その出力端子OUTには、スイッチ素子2の他端及びキャパシタ8の一端が夫々接続されている。キャパシタ8の他端はインバータ9の入力端及びスイッチ素子5の一端に夫々接続されている。インバータ9の出力端にはスイッチ素子5の他端及び出力端子T
OUTが接続されている。スイッチ素子5は、制御部10から供給されたスイッチ信号S5がスイッチオンを示す場合に限りオン状態となってインバータ9の入力端子及び出力端子同士を短絡する。よって、この際、キャパシタ8の他端の電圧がそのまま比較結果信号CMPとして出力端子T
OUTから出力される。一方、かかるスイッチ信号S5がスイッチオフを示す場合には、スイッチ素子5がオフ状態となるので、キャパシタ8の他端の電圧に対応した論理レベルをインバータ9によって反転させた信号が比較結果信号CMPとして出力される。
【0016】
ここで、差動アンプ部6は、電圧比較回路100の中核を為すものであり、例えば
図2に示す如き内部構成を有する。
【0017】
図2に示すように、差動アンプ部6は、nチャネルMOS(Metal Oxide Semiconductor)型のトランジスタ61〜63、及びpチャネルMOS型のトランジスタ64〜67からなる。
【0018】
定電流源としてのトランジスタ61のソース端子には接地電圧VSSが印加されており、そのゲート端子は上記したバイアス端子BIASに接続されている。トランジスタ61のドレイン端子はトランジスタ62及び63各々のソース端子に接続されている。尚、これらトランジスタ62及び63が、差動アンプ部6における入力段の差動対を担うものであり、また、トランジスタ61がこの差動対に流す電流を生成する定電流源を担うものである。トランジスタ62のゲート端子は上記した非反転入力端子INPに接続されており、そのドレイン端子は、トランジスタ64及び65各々のゲート端子と、このトランジスタ64のドレイン端子とに夫々接続されている。トランジスタ63のゲート端子は上記した反転入力端子INNに接続されており、そのドレイン端子は上記した出力端子OUT及びトランジスタ65のドレイン端子に接続されている。トランジスタ66のゲート端子は制御端子RSPに接続されており、そのソース端子には電源電圧VDDが印加されている。トランジスタ67のゲート端子は制御端子RSNに接続されており、そのソース端子には電源電圧VDDが印加されている。尚、トランジスタ66及び67は、オフセットキャンセル回路を担うものである。
【0019】
図2に示す構成において、非反転入力端子INPを介して入力信号IAがトランジスタ62のゲート端子に供給されると、この入力信号IAの電圧値に対応した電流I
1がトランジスタ62、64及び66に流れる。尚、トランジスタ66は、そのゲート端子に供給された基準電圧V
REFに応じて自身のオン抵抗が調整され、これにより、上記した電流I
1の電流値を調整する。一方、反転入力端子INNを介して入力信号IBがトランジスタ63のゲート端子に供給されると、入力信号IBの電圧値に対応した電流I
2がトランジスタ63に流れる。トランジスタ61は、そのゲート端子に供給されたバイアス電圧V
BIASに応じて、差動対としてのトランジスタ62及び63各々から送出された電流I
1と電流I
2とを加算した電流を生成する。トランジスタ64及び65からなるカレントミラー回路は、その入力側のトランジスタ64に流れる電流I
1と同一電流を有する電流I
3を出力側のトランジスタ65に流す。この際、トランジスタ67は、そのゲート端子に供給された電圧に応じて自身のオン抵抗が調整され、これにより、上記した電流I
3の電流値を調整する。上記した動作により、差動アンプ部6の出力端子OUTには、電流I
2と電流I
3と合成した電流、つまり電流I
3から電流I
2を引いた電流(I
3−I
2)が流れ込み、出力端子OUTはその電流量に応じた電圧値を有する状態となる。すなわち、入力信号IAの電圧値がIBよりも大なる場合には、電流I
3は電流I
2よりも大となり、電流(I
3−I
2)が出力端子OUTに送出され、出力端子OUT上の電圧値が上昇する。一方、入力信号IAの電圧値がIBよりも小なる場合には、電流I
3は電流I
2よりも小となり、出力端子OUT側からトランジスタ63に向けて電流が抜き取られる。よって、この際、出力端子OUT上の電圧値は低下する。
【0020】
上記した構成により、差動アンプ部6は、その非反転入力端子INP及び反転入力端子INNに夫々供給された入力信号IA及びIBの内で入力信号IAの方が大なる場合には高電圧、入力信号IBの方が大なる場合には低電圧を有する出力信号を出力端子OUTから出力する。
【0021】
ここで、
図1に示す構成において、差動アンプ部6を除く各モジュールの内で、スイッチ素子5、キャパシタ8及びインバータ9はインバータチョッパ型の出力段を担うものであり、スイッチ素子1〜4、キャパシタ7及び制御部10はオフセットキャンセル回路を担うものである。
【0022】
制御部10は、
図3に示すシーケンスに従ってスイッチ素子1〜5をオンオフ制御することにより、上記した出力段の動作制御、及び差動アンプ部6に対するオフセットキャンセルを行う。
【0023】
図3において、先ず、制御部10は、スイッチオンを示す論理レベル1のスイッチ信号S4、S1、S2及びS5を、スイッチ素子4、2、4及び5に夫々供給すると共に、スイッチオフを示す論理レベル0のスイッチ信号S3をスイッチ素子3に供給する(セットステップSS)。
【0024】
かかるセットステップSSの実行により、差動アンプ部6のトランジスタ66及び67各々のゲート端子、差動アンプ部6の出力端子OUT、キャパシタ7及び8各々の一端が基準電圧V
REFに設定される。この際、キャパシタ7は、かかる基準電圧V
REFの印加に応じて充電され、その一端の電圧値が基準電圧V
REFに保持される。尚、基準電圧V
REFは、電源電圧VDDの1/2の電圧値を有する。更に、スイッチ素子1がオン状態となって、差動アンプ部6の入力端子T
A及びT
B同士が接続されることにより、差動アンプ部6のトランジスタ62及び63各々のゲート端子には共に、入力端子T
Aを介して供給された入力信号IAに基づく電圧印加が為される。これにより、トランジスタ62には入力信号IAに対応した電流I
1が流れ、トランジスタ63にはこの電流I
1と同一電流値を有する電流I
2が流れる。更に、トランジスタ64及び65からなるカレントミラー回路により、トランジスタ65にも電流I
1と同一電流値の電流I
3が流れ込む。また、セットステップSSの実行により、スイッチ素子5がオン状態となり、インバータ9の入力端子及び出力端子が短絡するので、インバータ9を構成するpチャネルMOS型のトランジスタ及びnチャネルMOS型のトランジスタ(図示せず)が共にオン状態となる。これにより、インバータ9の入力端子及び出力端子上の電圧は、共に電源電圧VDDの1/2、つまり基準電圧V
REFと同一の電圧(VDD/2)となる。よって、キャパシタ8の他端の電圧値は、電圧(VDD/2)に設定される。
【0025】
次に、制御部10は、
図3に示すように、スイッチオンを示す論理レベル1のスイッチ信号S1、S2及びS5をスイッチ素子1、4及び5に夫々供給すると共に、スイッチオフを示す論理レベル0のスイッチ信号S4及びS3をスイッチ素子4及び3に夫々供給する(リセットステップRS)。
【0026】
かかるリセットステップRSの実行により、スイッチ素子4がオフ状態に切り替わるので、差動アンプ部6の制御端子RSNの電圧が、出力端子OUTの電圧に設定される。これにより、
図2に示す如きトランジスタ65のドレイン端子の電圧がトランジスタ67のゲート端子に印加される。ここで、トランジスタ62〜67に製造上のばらつきが生じていると、トランジスタ63に流れ込む電流I
2及びトランジスタ65に流れ込む電流I
3に電流誤差が発生し、出力端子OUTは、その電流の向きによって下降または上昇を続ける。この電位の変動を、以降電圧ドリフトと定義する。また、リセットステップRSでは、出力端子OUTがスイッチ素子2を介してトランジスタ67のゲート端子に接続されている。よって、例えばトランジスタ63に流れ込む電流I
2よりもトランジスタ65に流れ込む電流I
3の方が大なる場合には、出力端子OUTは電源電圧VDD側にドリフトし、
図3に示す如く、出力端子OUT上の電圧値が基準電圧V
REFの状態から徐々に増加してピーク値に到る。すると、電源電圧VDD側にドリフトした出力端子OUT上の電圧が制御端子RSNを介してトランジスタ67のゲート端子に供給されることになるので、オフセットキャンセル用に設けられたトランジスタ67のオン抵抗がそのドリフト分だけ増加するように調整される。トランジスタ67のオン抵抗が増加すると、トランジスタ65のゲートソース間電圧が減少するので、トランジスタ65に流れる電流I
3が減少する。
【0027】
ここで、リセットステップRSでは、差動対を担うトランジスタ63に流れ込む電流I
2と、カレントミラー回路の出力側のトランジスタ65に流れる電流I
3と、が等しくなるまで上記した如きトランジスタ67のオン抵抗調整が為される。この際、電流I
2と電流I
3とが一致している状態がオフセットキャンセルされた状態であり、かかる状態で得られた出力端子OUT上の電圧値が、オフセットをキャンセルする為のオフセット調整値AD
OFSとしてキャパシタ7に保持される。
【0028】
尚、オフセット量を完全にゼロにするには、制御部10は、出力端子OUT上の電圧値の変動がゼロになるまで、上記したリセットステップRSを継続して実行する。
【0029】
次に、制御部10は、
図3に示すように、スイッチオンを示す論理レベル1のスイッチ信号S3をスイッチ素子3に供給すると共に、スイッチオフを示す論理レベル0のスイッチ信号S4、S1、S2及びS5を、スイッチ素子4、2、4及び5に夫々供給する(比較ステップCS)。
【0030】
かかる比較ステップCSの実行により、スイッチ素子1がオフ状態、スイッチ素子3がオン状態となるので、例えば
図3に示す如き入力信号IAが差動アンプ部6の非反転入力端子INPに供給されると共に、入力信号IBがスイッチ素子3を介して差動アンプ部6の反転入力端子INNに供給される。これにより、差動アンプ部6の出力端子OUTには、入力信号IA及びIB同士の電圧値の大小比較結果に対応した電流(I
3−I
2)が送出される。この際、例えば
図3に示す如く入力信号IBが入力信号IAよりも大なる場合には、出力端子OUTからトランジスタ63に向けて電流が引き込まれ、この出力端子OUT上の電圧、つまり差動アンプ部6の出力信号の電圧値が下降する。また、比較ステップCSでは、スイッチ素子5がオフ状態となるので、かかる出力信号がキャパシタ8を介してインバータ9に供給される。これにより、インバータ9は、出力信号の電圧値が閾値を下回った時に、その電圧値が
図3に示す如く論理レベル1に対応した電圧値(VDD)に遷移する比較結果信号CMPを送出する。
【0031】
比較ステップCSでは、スイッチ素子2がオフ状態に切り替わるので、キャパシタ7に保持されているオフセット調整値AD
OFSが差動アンプ部6の制御端子RSNに供給されるようになる。これにより、比較ステップCSの実行期間中に亘り、差動アンプ部6は、自身に生じているオフセット分、つまりトランジスタ62〜67の製造上のばらつきに起因する電圧ドリフト分が、かかるオフセット調整値AD
OFSに応じたトランジスタ63のオン抵抗調整によって除去された状態、つまりオフセットキャンセル状態となる。ところで、スイッチ素子2がオン状態からオフ状態に切り替わる際には、このスイッチ素子2に存在する寄生容量の電荷がキャパシタ7に流入するという、いわゆるクロックフィードスルーが生じてオフセットキャンセルの精度低下を招く虞がある。しかしながら、オフセットキャンセル用に設けたトランジスタ66及び67各々のオン抵抗を低く設定しておけば、クロックフィードスルーに伴う誤差分は無視できる程度のものとなる。よって、最終的なオフセットキャンセルの精度は、トランジスタ66及び67各々のオン抵抗の変動幅で決定することになる。
【0032】
以上の如く、
図1及び
図2に示す電圧出力装置(100)では、非反転入力端子及び反転入力端子(INP、INN)各々に供給された信号に応じた電流(I
3)を出力端子(OUT)に送出することによってこの出力端子に生じた電圧を出力する差動アンプ(6)に対して、以下の如きオフセットキャンセル処理を行う。すなわち、先ず、第1スイッチ素子(1)にて差動アンプの非反転入力端子及び反転入力端子同士を短絡した状態でその出力端子に生じた電圧を第2スイッチ素子(2)を介して電流調整手段(67)に供給する。これにより電流(I
3)の電流値を調整しつつ、第2スイッチ素子を介して取得した上記出力端子上の電圧をオフセット調整値(AD
OFS)として保持する(RS)。かかる処理によれば、その実行時間が経過するにつれてオフセット量がゼロに収束して行き、このオフセット量の状態に調整する為のオフセット調整値が保持手段(7)に保持される。その後、第1及び第2スイッチ素子をオフ状態にすると、差動アンプの非反転入力端子及び反転入力端子同士の短絡状態が解除されると共に、上記保持手段に保持されているオフセット調整値に応じた電流(I
3)の調整が上記電流調整手段において実施される(CS)。
【0033】
よって、
図1及び
図2に示す電圧出力装置(100)でのオフセットキャンセル処理によれば、仕様上において許容されるオフセット量に到った時点で上記した処理(RS)を終了させることが可能となる。従って、かかる電圧出力装置(100)によれば、オフセット量を調整する為の可変抵抗に対してカットアンドトライで適切な抵抗値を検索するようにしたものに比して、オフセットキャンセルを迅速に終了させることが可能となる。
【0034】
図1及び
図2に示す実施例では、入力段に差動対を有する電圧出力装置として、電圧比較回路100を用いて本発明の動作を説明したが、かかる電圧出力装置としては増幅回路であっても良い。
【0035】
図4は、本発明に係る電圧出力装置の他の一例としての増幅回路200を示す回路図である。
【0036】
図4に示す増幅回路200は、例えば、液晶又は有機EL(Electro- Luminescence)パネルの如き表示パネルに供給すべき駆動パルスを生成する出力バッファとして用いられる。増幅回路200は、その入力端子T
Aに供給された入力信号IAを増幅して得られた増幅信号AMPを出力端子T
OUTから出力する。増幅回路200は、スイッチ素子1〜4、キャパシタ7、制御部10a及び差動アンプ部11を含む。
【0037】
図4において、スイッチ素子1は、制御部10aから供給されたスイッチ信号S1がスイッチオンを示す場合に限りオン状態となり、この際、差動アンプ部11の非反転入力端子INP及び反転入力端子INN同士を短絡する。スイッチ素子2は、制御部10aから供給されたスイッチ信号S2がスイッチオンを示す場合に限りオン状態となり、この際、差動アンプ部11の出力端子OUTを、この差動アンプ部11の制御端子RSN、スイッチ素子4、及びキャパシタ7の一端に夫々接続する。スイッチ素子3は、制御部10aから供給されたスイッチ信号S3がスイッチオンを示す場合に限りオン状態となり、この際、差動アンプ部11の出力端子OUTと、差動アンプ部11の反転入力端子INNとを接続する。よって、差動アンプ部11の出力端子OUTが直接、自身の反転入力端子INNに帰還して接続されることから、増幅回路200はボルテージフォロワとして動作する。尚、差動アンプ部11の非反転入力端子INPには、入力端子T
Aを介して入力信号IAが供給されている。スイッチ素子4は、制御部10aから供給されたスイッチ信号S4がスイッチオンを示す場合に限りオン状態となり、この際、基準電圧入力端子T
VRを介して供給された基準電圧V
REFを、差動アンプ部11の制御端子RSN、スイッチ素子2の一端及びキャパシタ7の一端に夫々印加する。尚、キャパシタ7の他端には接地電圧VSSが印加されている。また、かかる基準電圧V
REFは、スイッチ素子4を介さずに直接、差動アンプ部11の制御端子RSPにも供給される。
【0038】
差動アンプ部11のバイアス端子BIASには、バイアス端子T
BSを介して供給されたバイアス電圧V
BIASが印加されており、その出力端子OUTは、スイッチ素子3、及びスイッチ素子2の他端に接続されている。
【0039】
ここで、差動アンプ部11は、増幅回路200の中核を為すものであり、例えば
図5に示す如き内部構成を有する。
【0040】
図5に示すように、差動アンプ部11は、nチャネルMOS型のトランジスタ111〜117及びpチャネルMOS型のトランジスタ118〜123からなる。
【0041】
定電流源としてのトランジスタ111のソース端子には接地電圧VSSが印加されており、そのゲート端子は上記した差動アンプ部11のバイアス端子BIASに接続されている。トランジスタ111のドレイン端子はトランジスタ112及び113各々のソース端子に接続されている。尚、これらトランジスタ112及び113が、差動アンプ部11における入力段の差動対を担うものであり、また、トランジスタ111がこの差動対に流す電流を生成する定電流源を担うものである。トランジスタ112のゲート端子は上記した非反転入力端子INPに接続されており、そのドレイン端子は、トランジスタ118及び123各々のゲート端子と、このトランジスタ118のドレイン端子とに夫々接続されている。トランジスタ113のゲート端子は上記した反転入力端子INNに接続されており、そのドレイン端子は、トランジスタ120及び121各々のゲート端子と、このトランジスタ120のドレイン端子とに夫々接続されている。トランジスタ119のゲート端子は制御端子RSPに接続されており、そのドレイン端子はトランジスタ118のソース端子に接続されている。トランジスタ119〜122各々のソース端子には電源電圧VDDが印加されている。トランジスタ121のドレイン端子は、トランジスタ115及び116各々のゲート端子と、このトランジスタ115のドレイン端子とに夫々接続されている。トランジスタ115のソース端子はトランジスタ114のドレイン端子に接続されている。トランジスタ114のゲート端子は制御端子RSPに接続されており、そのソース端子には接地電圧VSSが印加されている。トランジスタ122のゲート端子はトランジスタ117のゲート端子及び制御端子RSNに接続されている。トランジスタ122のドレイン端子はトランジスタ123のソース端子に接続されている。トランジスタ123のドレイン端子は出力端子OUT及びトランジスタ116のドレイン端子に接続されている。トランジスタ117のソース端子には接地電圧VSSが印加されており、そのドレイン端子はトランジスタ116のソース端子に接続されている。尚、トランジスタ114、117、119及び122は、オフセットキャンセル回路を担うものである。
【0042】
図5に示す構成において、非反転入力端子INPを介して入力信号IAがトランジスタ112のゲート端子に供給されると、この入力信号IAの電圧値に対応した電流I
1がトランジスタ112、118及び119に流れる。尚、トランジスタ119は、そのゲート端子に供給された基準電圧V
REFに応じて自身のオン抵抗が調整され、これにより、上記した電流I
1の電流値を調整する。一方、反転入力端子INNを介して出力端子OUT上の電圧がトランジスタ113のゲート端子に供給されると、この電圧に対応した電流I
2がトランジスタ113及び120に流れる。トランジスタ111は、そのゲート端子に供給されたバイアス電圧V
BIASに応じて、差動対としてのトランジスタ112及び113各々から送出された電流I
1と電流I
2とを加算した電流を生成する。トランジスタ118及び123からなるカレントミラー回路は、その入力側のトランジスタ118に流れる電流I
1と同一電流を有する電流I
3を出力側のトランジスタ123に流す。ここで、トランジスタ122は、そのゲート端子に供給された電圧に応じて自身のオン抵抗が調整され、これにより、上記した電流I
3の電流値を調整する。トランジスタ120及び121からなるカレントミラー回路は、トランジスタ113及び120に流れる電流I
2に応じて、この電流I
2と同一電流を有する電流I
4をトランジスタ114及び115に流す。ここで、トランジスタ114は、そのゲート端子に供給された基準電圧V
REFに応じて自身のオン抵抗が調整され、これにより、上記した電流I
4の電流値を調整する。尚、トランジスタ115及び116からなるカレントミラー回路は、この電流I
4と同一電流を有する電流I
5をトランジスタ116及び117に流す。ここで、トランジスタ117は、そのゲート端子に供給された電圧に応じて自身のオン抵抗が調整され、これにより、上記した電流I
5の電流値を調整する。上記した動作により、差動アンプ部11の出力端子OUTには、トランジスタ123に流れる電流I
3とトランジスタ116に流れる電流I
5とを合成した電流、つまり電流I
3から電流I
5を引いた電流(I
3−I
5)が流れ込む。
【0043】
以上の如き構成により、差動アンプ部11は、非反転入力端子INP及び反転入力端子INN各々に供給された信号の電圧値の差に対応した電流(I
3−I
5)を出力端子OUTに流し、この電流(I
3−I
5)に対応した電圧値を有する増幅信号を出力端子OUTから出力する。
【0044】
ここで、
図4に示す構成において、差動アンプ部11を除く各モジュールの内で、スイッチ素子1〜4及びキャパシタ7、制御部10aはオフセットキャンセル回路を担うものである。
【0045】
制御部10aは、
図6に示すシーケンスに従ってスイッチ素子1〜4をオンオフ制御することにより、差動アンプ部11に対するオフセットキャンセルを行う。
【0046】
図6において、先ず、制御部10aは、スイッチオンを示す論理レベル1のスイッチ信号S4、S1、S2を、スイッチ素子4、2、4に夫々供給すると共に、スイッチオフを示す論理レベル0のスイッチ信号S3をスイッチ素子3に供給する(セットステップSS)。
【0047】
かかるセットステップSSの実行により、差動アンプ部11のトランジスタ114、117、119及び122各々のゲート端子、差動アンプ部11の出力端子OUT、キャパシタ7の一端が基準電圧V
REFに設定される。この際、キャパシタ7は、かかる基準電圧V
REFの印加に応じて充電され、その一端の電圧値が基準電圧V
REFに保持される。尚、基準電圧V
REFは、電源電圧VDDの1/2の電圧値を有する。更に、スイッチ素子1がオン状態となって、差動アンプ部11の入力端子T
A及びT
B同士が接続されることにより、差動アンプ部11のトランジスタ112及び113各々のゲート端子には共に、入力端子T
Aを介して供給された入力信号IAに基づく電圧印加が為される。これにより、トランジスタ112には入力信号IAに対応した電流I
1が流れ、トランジスタ113にもこの電流I
1と同一電流値を有する電流I
2が流れる。この際、トランジスタ118及び123からなるカレントミラー回路により、トランジスタ123にも電流I
1と同一電流値の電流I
3が流れ込む。また、トランジスタ120及び121からなるカレントミラー回路により、トランジスタ115には、上記したトランジスタ113に流れる電流I
2と同一電流値の電流I
4が流れ込む。更に、トランジスタ115及び116からなるカレントミラー回路により、トランジスタ116及び117には電流I
4と同一電流値の電流I
5が流れ込む。
【0048】
次に、制御部10aは、
図6に示すように、スイッチオンを示す論理レベル1のスイッチ信号S1、S2をスイッチ素子1、4に夫々供給すると共に、スイッチオフを示す論理レベル0のスイッチ信号S4及びS3をスイッチ素子4及び3に夫々供給する(リセットステップRS)。
【0049】
かかるリセットステップRSの実行により、スイッチ素子4がオフ状態に切り替わるので、差動アンプ部11の制御端子RSNの電圧が、出力端子OUTの電圧に設定される。これにより、
図5に示すトランジスタ123のドレイン端子の電圧が、トランジスタ17及び122各々のゲート端子に印加される。ここで、トランジスタ112〜123に製造上のばらつきが生じていると、トランジスタ123に流れ込む電流I
2及びトランジスタ116に流れ込む電流I
5に電流誤差が発生し、出力端子OUTには電圧ドリフト、つまりオフセットが生じる。また、リセットステップRSでは、出力端子OUTがスイッチ素子2を介してトランジスタ117及び122各々のゲート端子に接続されている。よって、トランジスタ116に流れ込む電流I
5よりも、トランジスタ123に流れ込む電流I
3の方が大なる場合には、出力端子OUTは電源電圧VDD側にドリフトし、
図6に示すように、出力端子OUT上の電圧値が基準電圧V
REFの状態から徐々に増加してピーク値に到る。すると、電源電圧VDD側にドリフトした出力端子OUT上の電圧が制御端子RSNを介してトランジスタ117及び122各々のゲート端子に供給されることになるので、そのドリフト分だけ、オフセットキャンセル用に設けられたトランジスタ122のオン抵抗が増加し且つトランジスタ117のオン抵抗が低下するような調整が施される。このように、トランジスタ122のオン抵抗が増加すると、トランジスタ123のゲートソース間電圧が減少するので、トランジスタ123に流れる電流I
3が減少する。更に、トランジスタ117のオン抵抗が低下すると、トランジスタ116のゲートソース間電圧が減少するので、トランジスタ116に流れる電流I
5が増加する。
【0050】
リセットステップRSでは、差動対を担うトランジスタ113に流れ込む電流I
2と、カレントミラー回路の出力側のトランジスタ116に流れる電流I
5と、が等しくなるまで上記した如きトランジスタ117及び122各々のオン抵抗調整が為される。この際、電流I
2と電流I
5とが一致している状態がオフセットキャンセルされた状態であり、かかる状態で得られた出力端子OUT上の電圧値が、オフセットをキャンセルする為のオフセット調整値AD
OFSとしてキャパシタ7に保持される。
【0051】
尚、オフセット量を完全にゼロにするには、制御部10aは、出力端子OUT上の電圧値の変動がゼロになるまで、上記したリセットステップRSを継続して実行する。
【0052】
次に、制御部10aは、
図6に示すように、スイッチオンを示す論理レベル1のスイッチ信号S3をスイッチ素子3に供給すると共に、スイッチオフを示す論理レベル0のスイッチ信号S4、S1及びS2を、スイッチ素子4、2及び4に夫々供給する(増幅ステップAS)。
【0053】
かかる増幅ステップASの実行により、スイッチ素子1がオフ状態、スイッチ素子3がオン状態となるので、入力信号IAが差動アンプ部11の非反転入力端子INPに供給されると共に、差動アンプ部11の出力端子OUTと反転入力端子INNとが電気的に接続される。これにより、増幅回路200は、ボルテージフォロワとして動作し、入力端子T
Aを介して供給された入力信号IAを利得1で増幅して得られた増幅信号AMPを出力端子T
OUTから出力する。
【0054】
尚、増幅ステップASでは、スイッチ素子2がオフ状態に切り替わるので、キャパシタ7に保持されているオフセット調整値AD
OFSが差動アンプ部6の制御端子RSNに供給されるようになる。これにより、増幅ステップASの実行期間中に亘り、差動アンプ部11は、自身に生じているオフセット分、つまりトランジスタ112〜123の製造上のばらつきに起因する電圧ドリフト分が、オフセット調整値AD
OFSに応じたトランジスタ117及び122のオン抵抗調整によって除去された状態、つまりオフセットキャンセル状態にある。
【0055】
ところで、スイッチ素子2がオン状態からオフ状態に切り替わる際には、このスイッチ素子2に存在する寄生容量の電荷がキャパシタ7に流入するという、いわゆるクロックフィードスルーが生じてオフセットキャンセルの精度低下を招く虞がある。しかしながら、オフセットキャンセル用に設けたトランジスタ114、117、119及び122各々のオン抵抗を低く設定しておけば、クロックフィードスルーに伴う誤差分は無視できる程度のものとなる。よって、最終的なオフセットキャンセルの精度は、トランジスタ114、117、119及び122各々のオン抵抗の変動幅で決定することになる。
【0056】
以上の如く、
図4及び
図5に示す電圧出力装置(200)では、非反転入力端子及び反転入力端子(INP、INN)各々に供給された信号に応じた電流(I
3)を出力端子(OUT)に送出することによってこの出力端子に生じた電圧を出力する差動アンプ(11)に対して、以下の如きオフセットキャンセル処理を行う。すなわち、先ず、第1スイッチ素子(1)にて差動アンプの非反転入力端子及び反転入力端子同士を短絡した状態でその出力端子に生じた電圧を第2スイッチ素子(2)を介して電流調整手段(122)に供給する。これにより電流(I
3)の電流値を調整しつつ、第2スイッチ素子を介して取得した上記出力端子上の電圧をオフセット調整値(AD
OFS)として保持する(RS)。かかる処理によれば、その実行時間が経過するにつれてオフセット量がゼロに収束して行き、このオフセット量の状態に調整する為のオフセット調整値が保持手段(7)に保持される。その後、第1及び第2スイッチ素子を共にオフ状態にすると、差動アンプの非反転入力端子及び反転入力端子同士の短絡状態が解除されると共に、上記保持手段に保持されているオフセット調整値に応じた電流(I
3)の調整が上記電流調整手段において為される(AS)。
【0057】
よって、
図4及び
図5に示す電圧出力装置(200)でのオフセットキャンセル処理によれば、仕様上において許容されるオフセット量に到った時点で上記した処理(RS)を終了させることが可能となる。従って、かかる電圧出力装置(200)によれば、オフセット量を調整する為の可変抵抗に対してカットアンドトライで適切な抵抗値を検索するようにしたものに比して、オフセットキャンセルを迅速に終了させることが可能となる。
【0058】
ここで、
図2に示される差動アンプ部6、又は
図5に示される差動アンプ部11内では、カレントミラー回路の出力側のトランジスタ(65、123)に直接、出力端子OUTを接続するようにしているが、両者の間に、電圧値を増幅する出力バッファを設けるようにしても良い。
【0059】
図7は、かかる点に鑑みて為された、
図2に示す差動アンプ部6の変形例を示す回路図である。
【0060】
尚、
図7に示す構成では、
図2に示す構成に、出力バッファとしてのpチャネルMOS型のトランジスタ71及びnチャネルMOS型のトランジスタ72を付加した点を除く他の構成は
図2に示すものと同一である。
【0061】
トランジスタ71のソース端子には電源電圧VDDが印加されており、そのドレイン端子が出力端子OUT及びトランジスタ72のドレイン端子に接続されている。トランジスタ71のゲート端子はトランジスタ65及び63各々のドレイン端子に接続されている。トランジスタ71のソース端子には接地電圧VSSが印加されており、そのゲート端子はバイアス端子BIASに接続されている。
【0062】
これらトランジスタ71及び72からなる出力バッファによれば、
図2に示す構成を採用した場合に比して振幅の大なる出力信号を出力端子OUTを介して出力することが可能となる。これにより、出力端子OUT上の電圧値をオフセット調整値AD
OFSとして保持するキャパシタ7の充電速度が速くなるので、駆動時間の短縮及びリセットステップRSに費やされる期間の短縮が図られるようになる。
【0063】
また、上記実施例では、電源電圧VDDの1/2の電圧値固定の基準電圧V
REFを基準電圧入力端子T
VRを介して外部から受けるようにしているが、これを電圧出力装置内で生成するようにしても良い。また、基準電圧V
REFを(1/2)・VDDに固定化せず、差動アンプ部6の反転入力端子又は非反転入力端子に供給される入力信号の電圧値と同一の電圧値に設定するようにしても良い。
【0064】
図8は、かかる点に鑑みて為された、
図4に示す増幅回路200の変形例を示す図である。
【0065】
尚、
図8に示す構成では、
図4に示される基準電圧入力端子T
VRを省き、基準電圧生成回路15を新たに設けた点を除く他の構成は
図4に示されるものと同一である。
【0066】
図8において、基準電圧生成回路15は、入力端子T
Aを介して供給された入力信号IAの電圧値を基準電圧V
REFとして生成し、これをスイッチ素子4及び差動アンプ部11に供給する。
【0067】
また、
図1及び
図4に示す実施例では、スイッチ素子1〜5のスイッチオン・オフ制御を行う制御部10(10a)を電圧出力装置(100、200)内に設けるようにしているが、この制御部10(10a)を電圧出力装置(100、200)の外部に設けるようにしても良い。