特許第6223727号(P6223727)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6223727
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】液体麹および調味液
(51)【国際特許分類】
   A23L 27/24 20160101AFI20171023BHJP
   A23L 27/00 20160101ALI20171023BHJP
【FI】
   A23L27/24
   A23L27/00 D
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-129085(P2013-129085)
(22)【出願日】2013年6月20日
(65)【公開番号】特開2014-54245(P2014-54245A)
(43)【公開日】2014年3月27日
【審査請求日】2016年6月2日
(31)【優先権主張番号】特願2012-177849(P2012-177849)
(32)【優先日】2012年8月10日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004477
【氏名又は名称】キッコーマン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149032
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 敏明
(74)【代理人】
【識別番号】100125542
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 英之
(72)【発明者】
【氏名】香村 彰利
(72)【発明者】
【氏名】武市 順也
(72)【発明者】
【氏名】土屋 勝規
(72)【発明者】
【氏名】仲原 丈晴
【審査官】 松岡 徹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−000088(JP,A)
【文献】 特許第3590225(JP,B2)
【文献】 国際公開第2011/125790(WO,A1)
【文献】 特開2001−037440(JP,A)
【文献】 特開平11−127812(JP,A)
【文献】 国際公開第2002/036802(WO,A1)
【文献】 特開平10−210967(JP,A)
【文献】 特開2004−147560(JP,A)
【文献】 特開2011−115142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 27/00−27/40;27/60
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
麹菌を培養開始時に1%(w/v)以上のアミノ酸を含む液体培地で培養して得られる、pHが4.0〜8.0の範囲内にあり、かつ、アンモニウムイオンを0.2%(w/v)以上含む液体麹。
【請求項2】
液体培地が小麦、大豆、米またはトウモロコシを含む請求項1記載の液体麹。
【請求項3】
アミノ酸がグリシン、L−アラニン、L−ヒスチジン、L−アルギニン、L−グルタミン、L−グルタミン酸、L−リシンからなる群から選択される少なくとも一種以上のアミノ酸であることを特徴とする請求項1または2記載の液体麹。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項記載の液体麹および植物性タンパク質加水分解物であり、かつ、総窒素濃度(w/v)あたりのアンモニウムイオン濃度(w/v)が0.25以上である調味液。
【請求項5】
請求項記載の調味液と醤油含む調味液。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は培地にアミノ酸を添加して製造する液体麹と、該液体麹を用いて製造する無塩または低塩の調味液に関する。
【背景技術】
【0002】
醤油や味噌等の伝統的な醸造発酵食品は、高濃度の食塩によって雑菌の増殖を抑制しながら製造されている。しかし近年、多量の食塩の摂取が高血圧などの健康に関する問題を引き起こすことが指摘されてきていることから、醤油や味噌についても減塩を求める声が高まってきている。
【0003】
減塩を求める声は大きいものの、微生物耐性を確保しながらそれを達成することは容易ではない。また、製造できたとしても、塩味に欠け、物足りなさを感じるものとなる。無塩または低塩醤油の製法に関する従来技術として、高温で短期間に醤油麹を分解する方法(例えば、特許文献1参照)や、仕込みの際に食塩の代わりにアルコールを添加する方法(例えば、特許文献2参照)や、高圧条件下で醤油麹を分解する方法(例えば、特許文献3参照)などがあるが、いずれの方法も雑菌汚染をせずに製造することに重点が置かれており、塩味の物足りなさについては依然として解決されていない。
【0004】
他にも、醤油様の調味料を製造する方法としては、麹菌の液体培養物(液体麹)を用いて蛋白質原料を分解して調味料を製造する方法(例えば、特許文献4参照)なども知られているが、塩味増強に関するものではなかった。
【0005】
塩味増強に関する従来技術としては、塩化カリウムや塩化アンモニウムなどの塩味を呈する物質を添加する方法や、塩基性アミノ酸および/または塩基性ペプチドを有効成分とする呈味改善剤を用いる方法(例えば、特許文献5参照)などが知られている。
【0006】
上記のような塩味増強技術は知られているものの、実際の減塩市場では、塩化カリウム不使用の減塩商品はほとんど存在しない。塩化カリウムには独特の苦味やエグ味があり、塩化ナトリウムの代替として満足できるものではない。
【0007】
一方塩化アンモニウムは、塩化カリウム同様塩味を有することが知られているが、苦味と特有の不快な呈味(以下、異味という)があり、高濃度で添加することが難しい。アンモニウムイオン濃度やpHを調整することで、異味の軽減化を行った例(例えば、特許文献6参照)やステビアを用いて塩化アンモニウム特有の異味を抑制する例はあるものの(例えば、特許文献7参照)、ステビアは甘味が出る場合もあり、用途によっては使いにくい。そこで、アンモニウムイオンに対して、さらに優れた異味抑制効果を持つ技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3827300号明細書
【特許文献2】特開2009−165377号公報
【特許文献3】特開2009−44984号公報
【特許文献4】特許第3590225号明細書
【特許文献5】特開2011−62167号公報
【特許文献6】国際公開第2011/055846号
【特許文献7】特開2011−115142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、塩味増強に効果のある液体麹を提供すること、また、該液体麹を用いて無塩または低塩条件下にも関わらず、塩味が強く、かつ総合的な嗜好性に優れた調味液を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、酸を用いてpHを調整しつつ、アミノ酸を添加した液体培地で麹菌を培養することで、塩味増強に効果のあるアンモニウムイオンを多く含む液体麹を製造できることを見出した。さらに、当該液体麹に植物性タンパク質を添加し、加水分解して得られる調味液は塩味が強く感じられ、異味が少なく、総合的な嗜好性に優れたものであることを知り、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、
1)麹菌を1%(w/v)以上のアミノ酸を含む液体培地で培養して得られる、アンモニウムイオンを0.2%(w/v)以上含む液体麹。
2)アミノ酸がグリシン、L-アラニン、L-ヒスチジン、L-アルギニン、L-グルタミン、L-グルタミン酸、L-リシンからなる群から選択される少なくとも一種以上のアミノ酸であることを特徴とする上記1)記載の液体麹。
3)上記1)または2)記載の液体麹に植物性タンパク質を添加し、加水分解して得られる総窒素濃度(w/v)あたりのアンモニウムイオン濃度(w/v)が0.25以上の調味液。
4)上記3)の調味液と醤油を混合することによって得られる調味液。
である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の液体麹は、塩味増強効果のあるアンモニウムイオンを多く含んでおり、植物性タンパク質を加水分解することで、無塩または低塩にも関わらず、塩味が強く、かつ総合的な嗜好性に優れた調味液を製造するのに用いることができる。また、本発明の調味液は、同等の塩濃度の調味料に比べ塩味を強く感じさせることができるため、食塩の摂取を抑える効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】グリシン含有液体培地における培養開始後のアンモニウムイオン濃度の推移を示す図
図2】グリシン以外のアミノ酸含有液体培地における培養開始後のアンモニウムイオン濃度の推移を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のアンモニウムイオンを0.2%(w/v)以上含む液体麹は、麹菌を1%(w/v)以上のアミノ酸を含む液体培地に接種し、pHを調整しつつ培養することで得られる。
【0015】
本発明で用いる液体培地は、通常液体麹を製造するのに用いる培地にグリシン等のアミノ酸を1%(w/v)以上添加する。培地に加えるアミノ酸としては、特に限定されないが、例えば水に比較的溶けやすいグリシンやL−グルタミン、L−アラニン、L−リシン、L−ヒスチジンなどが好ましく、アンモニウムイオンの生産速度の点から、グリシンとL−グルタミンが特に好ましい。また、十分に強い塩味増強効果を有する本発明の液体麹を得るためには、麹菌による培養開始時の液体培地中に1%(w/v)以上のアミノ酸、より好ましくは3%(w/v)以上のアミノ酸を含む必要がある。
【0016】
通常液体麹を製造するのに用いる培地に使用する原料としては、小麦ふすま、米、脱脂大豆、トウモロコシ等が挙げられる。これらは単独で、または組み合わせて用いることができる。
【0017】
本発明では、前記液体培地に麹菌を接種して培養を行うが、本発明で使用できる種麹菌としては、通常発酵食品の製造に用いられるアスペルギルス・ソーヤ(Aspergillus sojae)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)等が挙げられる。
【0018】
本発明の液体麹は、液体培地のpHを酸で調整しつつ培養することで得られる。培養中のpHを一定に調整するために用いられる酸としては、食用に適するものであれば特に限定されないが、例えば、乳酸、酢酸、塩酸、クエン酸、ソルビン酸、アジピン酸等が挙げられる。風味や扱いやすさの点から、乳酸が好ましい。
【0019】
培養中のpHの範囲としては、麹菌の生育が可能なpH4.0〜8.0程度であればよいが、アンモニウムイオンの生産速度の点でpH5.0〜7.0に維持するのが好ましい。
【0020】
なお、産業上用いられる麹の形態として、大豆や小麦、米などに麹菌を直接生育させて得られる固体麹と、大豆や小麦、米などを懸濁させた液体培地中で麹菌を生育させて得られる液体麹の2つの形態が存在する。固体麹の製麹時にアミノ酸を添加し、固体麹中のアンモニウムイオン濃度を増やすことも可能ではあるが、固体麹のpH調整が難しいことなどから、本発明の実施の態様としては、液体麹が好ましい。
【0021】
次に、本発明の総窒素濃度(w/v)あたりのアンモニウムイオン濃度(w/v)が0.25以上の調味液は、上記液体麹に植物性タンパク質を添加し、植物性タンパク質を加水分解することにより得られる。
【0022】
本発明で用いる植物性タンパク質は、穀物類、野菜類などから得られるタンパク質である。食用に適するものであれば特に限定されないが、例えば、大豆、小麦、米、トウモロコシなどを加工した各種植物由来タンパク質を使用することができる。特に風味や価格の点から、小麦グルテン、分離大豆タンパク質などが好ましい。
【0023】
植物性タンパク質の液体麹による分解条件は、分解中に腐敗や酸敗が起こらない条件であればよい。例えば、攪拌翼つきの温度調節可能なタンクに原料を投入して諸味を調製し、42℃から57℃の条件で、必要に応じて15%以下の食塩を加え、1〜7日間分解を行う。低塩の調味料を得る目的に鑑みると、分解時の食塩濃度は8%以下とするのが好ましい。
【0024】
本発明の調味液は、主にグルタミナーゼの働きによって、植物性タンパク質の分解中に諸味中のアンモニウムイオン濃度が引き上げられたものである。例えば、液体麹中のアンモニウムイオン濃度が1%の場合には、分解諸味中ではアンモニウムイオン濃度を2%以上にまで引き上げることができる。
【0025】
植物性タンパク質の分解後得られる諸味を、加圧圧搾等、定法によりろ過することで、清澄な調味液を得ることができる。これを必要により、定法により火入れ、オリ引きし、製品とする。得られる調味液は単独で、あるいは他の調味料、例えば醤油、うまみ調味料、エキス類、ペースト類、だし類、果汁、酒類、発酵調味料、酸味料、香料等と混合し、各種食品の調味料として使用することができる。
【0026】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、それらの例により何ら限定されるものではない。
【実施例1】
【0027】
2.5Lミニジャーファーメンターを用いて表1の培地組成でAspergillus sojaeを接種し、培養して液体麹を得た。培養温度は30℃、通気は1.5L/minで、0.05MPaを加圧して培養を行った。pHは90%乳酸で常時5.5に調整した。培養開始後における、アンモニウムイオン濃度の推移を図1に示す。なお、アンモニウムイオン濃度は、Fキットアンモニア(ロシュ社製)を用いて測定した。
【0028】
【表1】
【0029】
図1より、培養開始時のグリシン濃度が1.0〜6.0%の範囲では、グリシン1%あたり、液体麹中のアンモニウムイオン濃度が約0.2%増えることがわかった。例えば、培養開始時のグリシン濃度を6%にすると、約100時間の培養で、アンモニウムイオン濃度は約1.2%となる。一方、培養開始時のグリシン濃度が10%になると、アンモニウムイオンの生産速度が遅くなることがわかった。麹菌が特定の培養条件においてアミノ酸を代謝してアンモニウムイオンを生成したと考えられるが、発酵調味料に用いる液体麹の製造において、このような知見はこれまで知られていなかった。
【実施例2】
【0030】
実施例1と同様の方法で、表2に示すグリシン以外のアミノ酸(およびその塩)を含む培地を用いて液体麹の培養を行った。培養開始後における、アンモニウムイオン濃度の推移を図2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
図2の結果から、グリシン以外のアミノ酸を用いても、充分に高いアンモニウムイオン濃度が得られることがわかった。特にグルタミンを用いると、グリシンを原料にしたときと同等程度のアンモニウムイオンの生産性(1gの原料アミノ酸あたり得られるアンモニウムイオン)が得られた。
【実施例3】
【0033】
実施例1で得られた液体麹のうち、実施例1−3と比較例1−1の液体麹を用いて、調味液の試作および官能評価試験を行った。
【0034】
500ml容三角フラスコに液体麹200mlと小麦グルテン60gと塩化ナトリウム8gを混和し、55℃で3日間加水分解し、小麦グルテン加水分解諸味を得た。この諸味をろ紙(No.5C、 アドバンテック社製)でろ過し、諸味ろ過液を得た。このろ過液を80℃で30分火入れ後、4℃で一晩静置後オリを除去し、調味液を得た。
【0035】
各サンプルの官能評価は8名のパネルによる評点法で行い、塩味の強さ・異味の強さ・味のバランスの3つの項目を評価し、平均を表3に示した。また、味のバランスおよび総合評価として各サンプルについて最も多くのパネルが与えた評価を表3に示した。ナトリウムイオン濃度の測定は、原子吸光光度計AA6300(島津製作所社製)を用い、Air−アセチレン炎による原子吸光分光分析によって行った。検量線は原子吸光分析用標準液(関東化学社製)を用いて作成した。なお、実施例3−1のサンプルは実施例1−3の液体麹を用いて試作したものであり、比較例3−1のサンプルは比較例1−1の液体麹を用いたものである。比較例3−2は比較例3−1に塩化アンモニウム(内藤商店社製、食品添加物)を添加して、アンモニウムイオン濃度を比較例3−1と同じ1.6%(w/v)としたものである。評価は下記の基準に従った。
(各項目)
1:感じられない
2:ごくわずかに感じる
3:わずかに感じる
4:感じる
5:強く感じる
(味のバランス・総合評価)
◎:とても好ましい
○:好ましい
△:やや好ましくない
×:好ましくない
【0036】
【表3】
【0037】
表3(各種調味液の呈味の評価)の結果から、比較例3−1と比べて実施例3−1では塩味が強く、かつ味のバランスに優れた調味液になっている、とのコメントを得た。各種調味液のNa量に差がないことから、塩味の違いはNa量の違いによるものではなく、NH量の違いによるものであることが確認された。また、比較例3−2と実施例3−1を比べると、実施例3−1では、塩味はほぼ同等に充分感じられたうえに、味のバランスにおいても優れており、異味が抑えられている、とのコメントを得た。このことから、塩化アンモニウムを添加する既知の塩味増強方法よりも、本発明の液体麹を用いた塩味増強法のほうが優れた調味液を提供できると考えられる。
【実施例4】
【0038】
実施例1で得られた液体麹のうち、実施例1−1、実施例1−2および比較例1−1を用いて、調味液の試作および官能評価試験を行った。300ml容三角フラスコに液体麹90mlと小麦グルテン44gと塩化ナトリウム2.7gを混和し、55℃で3日間加水分解し、小麦グルテン加水分解諸味を得た。この諸味をろ紙(No.5C、 アドバンテック社)でろ過し、諸味ろ過液を得た。このろ過液を80℃で30分火入れ後、4℃で一晩静置後オリを除去し、調味液を得た。結果を表4に示す。官能評価は実施例3と同様の方法で行った。総窒素濃度(TN)の測定は定法に従って燃焼法を用いて行った。アンモニウムイオン濃度の測定はFキットアンモニア(ロシュ社製)を用いて行った。
【0039】
【表4】
【0040】
実施例1−1を使って試作した調味液である実施例4−1は、比較例1−1を使って試作した調味液である比較例4−1と比べて、Na量に差がないにも関わらず、やや塩味が強く、味のバランスがよいとのコメントを得た。グリシンを1%(w/v)以上添加して液体麹を作製し、総窒素濃度(TN)あたりのアンモニウムイオン濃度(NH−N)が0.25以上の調味液を得ることで、従来の調味液よりも明らかに味のバランスがよく、塩味の強い調味液を得ることができた。
【実施例5】
【0041】
実施例2で得られた液体麹を用いて、実施例4と同様の方法で調味液を調製した。
【0042】
【表5】
【0043】
グリシン以外のアミノ酸としてアラニンとグルタミンを用いて液体麹を培養し、調味液を試作したところ、アンモニウムイオンが多く含まれ、塩味の強い調味液ができることを確認した。
【実施例6】
【0044】
実施例4で得られた調味液と、食塩濃度5%減塩醤油(キッコーマン社製)を1:1の割合で混合し、調味液を調製して、官能評価を実施した。
【0045】
【表6】
【0046】
実施例4−1、実施例4−2の調味液を醤油と混合して得られる調味液でも、本発明の塩味増強効果が確認された。また、醤油と混合しても醤油の香りや色などを損なわないことも確認された。
図1
図2