(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の光モジュールが、前記光路と横方向に整列されたときに前記入射光ビームから、前記第1の光モジュールの下流側で前記光路に沿って特定の光学距離にて所望の横方向強度分布及び特定の中間波面を有する中間光ビームを形成し、前記第2の光モジュールが、前記光路と横方向に整列されたときに、前記中間光ビームから前記所望の波面及び前記所望の横方向強度分布を有する前記出力光ビームを形成する、請求項1に記載のビーム成形モジュール。
前記較正モジュールが、前記第1の光モジュールの整列された位置が前記ステップiにおいて決定されるまで前記ステップi及びiiを繰り返し、前記第2の光モジュールの整列された位置が前記ステップiiiにおいて決定されるまで、前記ステップiii及びivを繰り返すように動作可能である、請求項3に記載のビーム成形モジュール。
前記較正モジュールが、撮像素子と、前記中間光ビーム及び出力光ビームの少なくとも一つと制御可能に相互作用して、前記撮像素子に少なくとも一部を配向するように構成され、動作可能な少なくとも1つの光ルーティング組立体とを含み、前記較正モジュールが、前記少なくとも1つの光ルーティング組立体及び前記撮像素子に接続可能な較正制御装置を含み、前記較正制御装置が、
前記ステップiにおいて、前記撮像素子から、前記第1の光モジュールの下流側で前記特定の光学距離にて前記中間光ビームの強度分布を示す第1の画像データを取得して、前記第1の画像データを処理し、少なくとも1つの横軸に対して前記第1の光モジュールのミスアライメントを示すデータを決定するように前記少なくとも1つの光ルーティング組立体を作動させ、
前記ステップiiiにおいて、前記撮像素子から、前記第2の光モジュールに対してミッドフィールド及びファーフィールドのうちの一方において前記出力光ビームの強度分布を示す第2の画像データを取得して、前記第2の画像データを処理し、前記少なくとも1つの横軸に対して前記第2の光モジュールのミスアライメントを示すデータを決定するように前記少なくとも1つの光ルーティング組立体を作動させる、
ことを実施するように構成される、請求項3に記載のビーム成形モジュール。
調整可能な倍率を有し、前記第1の光モジュールの上流側に前記入射光ビームの光路に沿って位置するビームエキスパンダを備え、前記較正モジュールが、前記ビームエキスパンダの倍率を制御することにより前記入射光ビームの幅を所定サイズに較正し、これにより前記入射光ビームの成形の精度が向上させるように構成され、動作可能である、請求項1に記載のビーム成形モジュール。
前記ビーム成形モジュールが、前記ビームエキスパンダと相互作用して撮像素子に光を制御可能に配向するように適合された光ルーティング組立体に関連付けられ、前記較正モジュールが、前記入射光ビームの幅を示す画像データを受信して、前記倍率を制御する作動命令を生成する、前記撮像素子に接続可能な較正制御装置を含む、請求項6に記載のビーム成形モジュール。
前記較正モジュールが、前記第1の光モジュール及び前記第2の光モジュールの位置の順次的な較正の前に前記入射光ビームの幅を較正するように構成され動作可能である、請求項7に記載のビーム成形モジュール。
前記第1及び第2の光モジュールの少なくとも一方において横方向のミスアライメントを決定することが、前記横方向のミスアライメントを示す非対称パラメータ値を決定するために前記中間光ビーム及び出力光ビームのうちの一方とそれぞれ関連する前記対応する強度分布を処理することを含む、請求項10に記載の制御システム。
光ビームの強度プロファイル及び波面を成形するため前記光ビームと順次的に相互作用する第1及び第2の光モジュールを含むビーム成形モジュールを較正する方法であって、前記方法が、
i.前記第1の光モジュールとの相互作用の後に前記光ビームを撮像して、前記第1の光モジュールの下流側の特定の光学距離にて前記光ビームの第1の強度分布を示す第1の画像データを取り込み、前記第1の強度分布を利用して前記第1の光モジュールの横方向に整列された位置を決定することによって、前記第1の光モジュールの横方向位置を較正するステップと、
ii.前記第1の光モジュールが前記横方向の整列された位置にある前記第1及び第2の光モジュールとの相互作用後に前記光ビームを撮像して、これにより前記第2の光モジュールから下流側で特定の位置にて前記光ビームの第2の強度分布を示す第2の画像データを取り込み、前記第2の強度分布を利用して前記第2の光モジュールの横方向に整列された位置を決定することによって、前記第2の光モジュールの横方向位置を較正するステップと、
を順次的に実施することを含み、これにより、前記ビーム成形モジュールを較正し、所定の横方向強度分布のコヒーレント入射光ビームを成形して、異なる横方向強度分布を有する出力光ビームを形成するようにする、方法。
前記ステップ(i)において、前記第1の画像データが取り込まれる前記特定の光学距離が、前記第1及び第2の光モジュール間の光路長に実質的に等しく、前記ステップ(ii)において、前記第2の画像データが取り込まれる前記特定の位置が、前記第2の光モジュールに対して前記ミッドフィールド/ファーフィールドにある、請求項12に記載の方法。
前記第1及び第2の光モジュールのうちの少なくとも1つの特定の光モジュールの横方向に整列された位置を決定することが、前記第1及び第2の強度分布の対応する特定の強度分布を処理し、前記特定の光モジュールの横方向のミスアライメントを示す前記特定の強度分布における非対称パラメータの値を決定することを含む、請求項12に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
当技術分野において、高精度及び最小損失でコヒーレント光ビームの強度分布及び波面を成形することができる新規なビーム成形技法に対する必要性がある。具体的には、当技術分野において、紫外線(UV)及び深紫外線領域などにおいて短波長の光と共に利用するのに好適で、且つ変動する条件(例えば、変動する温度、ビーム幅、その他)下で正確に動作するように較正可能なビーム成形技法に対する必要性がある。
【0008】
屈折成形技法及び回折ビーム成形技法は非常に効率的であり、その全体強度を有意に低減することなく光ビームを成形することができる(例えば、75〜95パーセント程度の透過が得られる)。これらの技法では、2つの光モジュール/素子の光学的構成を利用し、第1の光モジュールが、光ビームの強度プロファイルに影響を与える強度再配分モジュールであり、第2の光モジュールは、光ビームの波面に影響を与える位相補正モジュールである。光モジュールは、屈折及び/又は回折モジュールとすることができる。明確にするために、本明細書では、屈折ビーム成形技法及び回折ビーム成形技法は強度及び位相ビーム成形と呼ぶ。
【0009】
しかしながら、強度及び位相ビーム成形技法は、一般に、入射ビームプロファイルの対称軸により定められる光軸に対する光学素子の精密なアライメント(整列)の影響を極めて受けやすい。従って、このような技法は、ビーム成形装置の動作条件及び/又は光源の動作条件の変動の影響を受けやすい。このような変動により、光学素子自体の間で、及び/又は光学素子とビームとの間での幾何的な不一致が発生する恐れがあり、これにより出力ビームの形状及び波面収差に著しい影響を与える恐れがある。
【0010】
上記に鑑みて、多くの場合、特に正確且つ堅牢なビーム成形結果が必要とされる場合には、減衰ベースの技法を用いて光ビームを成形する。しかしながら、
図1から分かるように、減衰ビーム成形技法は、通常は低いエネルギー効率を伴う。このような技法の典型的なエネルギー効率は、入射光の強度プロファイル/分布及び出力ビームにおいて取得されるべき所望の強度プロファイルによっては50%程度及びそれ未満である。
【0011】
所望の出力ビームの生成において使用されるデバイスのエネルギー消費量及び熱発生が増大する理由から、エネルギー効率が低いビーム成形は一般に望ましくない。また、エネルギー効率が低いビーム成形を使用すると、デバイスに対するシステム信号が減少する。例えば、UV領域で動作する走査システムについては、システムの信号対雑音比(SNR)は、システムの光の透過に関連性があり、従って、減衰ビーム成形デバイスを使用すると、走査のSNR低下につながる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、新規のビーム成形技法及びその較正方法を提供する。本発明のシステム及び方法は、高精度及び高エネルギー効率(例えば、75%程度及び最大で95%以上)でコヒーレント光ビームを成形するのに使用することができる。加えて、本発明の技法は、従来の強度及び位相ビーム成形技法と比較すると成形ビームの正確さ及び精度を向上させ、その結果、非常に高精度な用途及び/又は短波長範囲において本発明のビーム成形を使用することが可能になる。これは、較正可能強度及び位相ビーム成形器システム及びその較正方法を提供することにより達成される。強度及び位相ビーム成形器システムは、屈折及び/又は回折光学素子に基づくことができる。
【0013】
本発明の技法は、成形されたビームの強度及び位相の有意な不正確さが、光ビームに対するビーム成形システムの光学素子/モジュールの小さな横方向ミスアライメントに起因していることの理解に基づいている。
【0014】
強度及び位相ビーム成形システムは、強度再配分モジュール及び位相補正モジュールである少なくとも2つの光モジュールを含み、これらは、光路に対して精密に位置決め(例えば、横方向にアライメント)される必要がある。従来の手法によるこのようなシステムの較正は、これら少なくとも2つの光学素子/モジュールの位置の複数の組み合わせにわたる探索/走査に基づいており、ここで解空間は2つの光モジュールの横方向位置に関連した少なくとも2(又はそれ以上の)自由度(DOF/パラメータ)にわたっている。これには、正確さに欠ける結果となることが多い冗長な較正手順が必要である。
【0015】
本発明は、ビーム成形システムの光モジュールの動作パラメータ(DOF)を独立して別個に調節することができる較正可能ビーム成形システム及び較正方法を提供することによってこの問題を解決する。例えば、強度再配分光モジュール及び位相補正光モジュールの各々の位置/横方向アライメントを含む動作パラメータの各々、並びにこのようなビーム成形システムのビームエキスパンダ光モジュールの倍率(ズーム)及び/又はコリメートパラメータは、別個に独立して調節される。較正変数/パラメータの分離により、各パラメータが独立して較正され、これによりこれらDOFの様々な組み合わせの探索/走査(複数の較正可能パラメータにまたがる解空間の走査)が排除されるので、較正手順の高速化が可能となる。むしろ、本発明によれば、各光モジュールのDOFが別個に較正される結果として、ビーム成形システムの較正の高速化及び較正の正確さの向上が可能となる。
【0016】
従って、本発明は、第1の光モジュール/素子(強度再配分光モジュール)及び第2の光モジュール/素子(位相補正光モジュール)を利用し、両方とも光ビームの成形のため光路に沿って取り付けられる。第1及び第2の光学素子は、別々のアライメントモジュール(例えば、ミニステージ)上に取り付けられ、成形されるべき光ビームに対して独立したアライメントを可能にする。本発明はまた、第1及び第2の光モジュール間の精密なアライメントを可能にする較正技法(システム及び方法)を提供する。光モジュールの較正(例えば、アライメント)は、任意選択的に入射ビームの幅が最初に較正され、次いで、第1の光モジュールのアライメントが調節され、最後に第2の光モジュールのアライメントが調節されるように順次的に行われる。
【0017】
本明細書においてアライメントという用語は、光学素子/モジュールの位置及び/又は方位(即ち、最大6自由度に対して、即ち、最大で3の位置関連自由度及び3の方位関連自由度)を示すことができる。しかしながら、本発明の発明者らは、強度及び位相ビーム成形システムの光強度再配分モジュール及び位相補正モジュールの横方向のアライメントがこのようなビーム成形システムの性能に有意な影響を与えることに注目した。従って、以下で説明するような本発明の幾つかの実施形態では、これらの光モジュールの横方向のアライメントの較正が特に求められている。このため、側方(横方向)という用語は、再成形されるビーム強度の方向(即ち、システムを通る光ビーム伝播の光路/光軸に直交する方向)と解釈すべきである。従って、本発明は、ビーム成形器を通る光ビームの光路に対する強度再配分及び位相補正光モジュールの横方向のアライメントを提供する(例えば、位置を中心化する)。
【0018】
本発明の技法では、減衰ベースのビーム成形器のような他のビーム成形技法と比較すると、ビーム成形システムの光透過の向上に関連したエネルギー効率の向上がもたらされる。従って、本発明のビーム成形システムは、有利には走査システムと共に組み込まれ、走査システムの光の透過を向上させ、これによりスキャナの信号対雑音比(SNR)を向上させることができる。
【0019】
本システムは、例えば、ガウスエネルギー分布を有するDUVレーザビームの入力に基づいて作動し、ビームエキスパンダによりビームを拡大して、平坦な(トップハット)強度プロファイルを形成するために1つの方向でビームを成形するように構成することができる。例えば、本発明のビーム成形システムは、光学検波器/集光モジュールにより撮像される対物面上で縞線を生成するフライングスポットベースの光学顕微鏡に一体化することができる。このような光学顕微鏡の信号は、光源及び光路を通る光透過によって、従ってこのような光学顕微鏡において本発明のビーム成形システムを一体化することによって生成される出力の結果であり、光学顕微鏡の信号を実質的に向上させることができる。一部のタイプのこのような顕微鏡(即ち、「ショット雑音限界」として知られている)において、雑音は、信号の平方根に比例し、従って、SNRは、光の透過が向上するにつれて増大する。
【0020】
本発明の広義の態様によれば、ビーム成形モジュールを通って伝播する光の光路において離間した関係で収容され、入射する光にビーム成形を順次的に適用する第1及び第2の光モジュールを含むビーム成形モジュールが提供される。第1及び第2の光モジュールは、それぞれ第1及び第2の光モジュールを担持するように適合された第1及び第2のアライメントモジュールに結合される。第1及び第2のアライメントモジュールの各々は、光路に対して担持されるそれぞれの光モジュールを横方向に位置決めするように構成され動作可能である。ビーム成形モジュールはまた、第1及び第2のアライメントモジュールに接続可能であり且つ第1及び第2の光モジュールのそれぞれの横方向位置を順次的に較正し、光路に対してそれぞれの横方向位置を整列させて、所与の所定波面及び横方向強度分布の入射光ビームの成形を可能にし、これにより所望の波面及び所望の横方向強度分布を有する出力光ビームを形成するように構成され動作可能である較正モジュールを含む。
【0021】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1の光モジュールは、光路と横方向に整列されたときに、入射光ビームから、第1の光モジュールの下流側で光路に沿って特定の光学距離にて所望の横方向強度分布及び特定の中間波面を有する中間光ビームを形成する。第2の光モジュールは、光路と横方向に整列されたときに、中間光ビームから上記の所望の波面及び上記の所望の横方向強度分布を有する出力光ビームを形成する。
【0022】
このため、較正モジュールは、
i.第1のモジュールに向けて光路に沿って伝播する入射光ビームに対して第1の光モジュールのミスアライメントを決定するステップと、
ii.入射光ビームに対して第1の光モジュールの横方向位置を整列させ、これにより中間光ビームにおいて所望の横方向強度分布を形成するように第1のアライメントモジュールを作動させるステップと、
iii.第2の光モジュールに向けて光路に沿って伝播する中間光ビームに対して第2の光モジュールのミスアライメントを決定するステップと、
iv.中間光ビームに対して第2の光モジュールの横方向位置を整列させ、これにより出力光ビームにおいて所望の波面及び所望の横方向強度分布を形成するように第2のアライメントモジュールを作動させるステップと、
を順次的に実施するように適合させることができる。
【0023】
幾つかの実施形態によれば、較正モジュールは、第1の光モジュールの整列された位置がステップiにおいて決定されるまでステップi及びiiを繰り返し、第2の光モジュールの整列された位置がステップiiiにおいて決定されるまで、ステップiii及びivを繰り返すように動作可能である。
【0024】
較正モジュールは、撮像素子と、中間光ビーム及び出力光ビームの少なくとも一方と制御可能に相互作用して撮像素子に少なくとも一部を配向するように構成され動作可能な少なくとも1つの光ルーティング組立体とを含むことができる。較正モジュールはまた、少なくとも1つの光ルーティング組立体及び撮像素子に接続可能であり、
上記の動作iにおいて、撮像素子から、第1の光モジュールの下流側で特定の光学距離にて中間光ビームの強度分布を示す第1の画像データを取得して、第1の画像データを処理し、少なくとも1つの横軸に対して及び/又は光ビームに対して第1の光モジュールのミスアライメントを示すデータを決定するように少なくとも1つの光ルーティング組立体を作動させ、
上記の動作iiiにおいて、上記撮像素子から、第2の光モジュールに対してミッドフィールド及びファーフィールドのうちの一方において上記の出力光ビームの強度分布を示す第2の画像データを取得して、第2の画像データを処理し、少なくとも1つの横軸に対して及び/又は光ビームに対して第2の光モジュールのミスアライメントを示すデータを決定するように少なくとも1つの光ルーティング組立体を作動させる、ことを実施するように構成された較正制御装置を含むことができる。
【0025】
本発明の幾つかの実施形態では、第1及び第2の画像データの各画像の処理は、画像において関心領域(ROI)を決定し、少なくとも1つの横軸に対してROIにおいて強度プロファイルの非対称性を示す非対称パラメータ値を決定することを含む。
【0026】
本発明の幾つかの実施形態によれば、ビーム成形モジュールは、所定の横方向強度分布が少なくとも1つの横軸に対して実質的にガウス分布である入射光ビームを成形し、当該特定の横軸に対して実質的にトップハット強度分布である所望の強度分布の出力光ビームを形成するように構成され動作可能である。このため、ビーム成形は、2つの横軸に対して異なる場合があり、このような場合、上記の第1及び第2の光モジュールの少なくとも一方は非球面の光学素子とすることができる。
【0027】
幾つかの実施形態では、ビーム成形モジュールは、UV〜DUVの波長範囲の波長の入力光ビームで動作するように構成され動作可能である。較正モジュールは、最大で数何十ミクロンの精度で第1及び第2の光モジュールの少なくとも一方についてアライメントの位置を較正するように適合させることができる。
【0028】
本発明の幾つかの実施形態によれば、ビーム成形モジュールはまた、調整可能な倍率を有するビームエキスパンダを含む。ビームエキスパンダは、第1の光モジュールの上流側で入射光ビームの光路に沿って位置することができる。較正モジュールは、ビームエキスパンダの倍率を制御して、これにより入射光ビームの成形の精度を向上させることにより入射光ビームの幅を所定サイズに較正するように構成し動作可能とすることができる。このため、ビーム成形モジュールは、ビームエキスパンダと相互作用して、撮像素子に制御可能に光を配向するように適合された光ルーティング組立体を含むことができる。較正モジュールは、入射光ビームの幅を示す画像データを受信して倍率を制御する作動命令を生成するよう撮像素子に接続可能な較正制御装置を含むことができる。例えば、較正モジュールは、第1及び第2の光モジュールの位置の順次的な較正の前に入射光ビームの幅を較正するように構成し動作可能とすることができる。
【0029】
本発明の別の広義の態様によれば、ビーム成形モジュールを通って伝播する光の光路において離間した関係で収容され且つ入射する光にビーム成形を順次的に適用する第1及び第2の光モジュールを含むビーム成形モジュールが提供される。ビーム成形モジュールはまた、
撮像素子と、
光路を通って伝播する光と制御可能に相互作用して撮像素子に少なくとも一部を配向するように構成され動作可能な少なくとも1つの光ルーティング組立体と、
第1及び第2の光モジュールそれぞれに関連した第1及び第2のアライメントモジュールに接続可能であり、上記の動作(i)及び(iii)に関連して示された較正動作を実施することにより光路において伝播する光ビームに対して第1及び第2の光モジュールのそれぞれの横方向位置を順次的に較正するように動作可能である較正制御装置と、
を有する較正モジュールを含む。
【0030】
具体的には、較正制御装置は、撮像素子から、第1の光モジュールの下流側で特定の光学距離にて中間光ビームの強度分布を示す第1の画像データを取得して、第1の画像データを処理して第1の光モジュールのミスアライメントを示すデータを決定し、上記の第1のアライメントモジュールを作動させて光ビームに対して第1の光モジュールを整列させるように光ルーティング組立体を作動させ、上記の撮像素子から、第2の光モジュールに対してミッドフィールド及びファーフィールドのうちの一方において上記の出力光ビームの強度分布を示す第2の画像データを取得して、第2の画像データを処理して第2の光モジュールのミスアライメントを示すデータを決定し、第2のアライメントモジュールを作動させて光ビームに対して第2の光モジュールを整列させるように光ルーティング組立体を作動させることを実施することができる。これに応じて第1及び第2の光モジュールを整列させることにより、所望の波面及び所望の横方向強度分布を有する出力光ビームが形成される。
【0031】
本発明の更に別の広義の態様によれば、入射光ビームと順次的に相互作用する第1及び第2の光モジュールを有するビーム成形モジュールを通る入射光ビームの強度及び位相を較正するのに使用される制御システムが提供される。制御システムは、光路との第1及び第2の光モジュールの各々の横方向のアライメントを制御し、これにより所望の波面及び所望の横方向強度分布を有する出力光ビームを形成するために所与の所定波面及び横方向強度分布の入射光ビームの成形を可能にするように構成され動作可能である較正制御装置を含む。
【0032】
幾つかの実施形態によれば、較正制御装置は、
i.第1の光モジュールとの入射光ビームの相互作用により形成された中間光ビームの強度分布を監視し、第1の光モジュールの横方向のミスアライメントを示すデータを決定して、確定した光学面にて中間光ビームの所望の強度分布を形成する第1の光モジュールを整列させるように第1の横方向のアライメントモジュールを作動させるステップと、
ii.出力光ビームの波面構造体に対応する第2の光モジュールに対してミッドフィールド及びファーフィールドの少なくとも一方において出力光ビームの強度分布を監視し、これにより第2の光モジュールの横方向のミスアライメントを示すデータを決定して、所望の強度分布及び波面を有する出力光ビームを形成するため第2の光モジュールを整列させるように第2の横方向のアライメントモジュールを作動させるステップと、を順次的に実施するように構成され動作可能である。
【0033】
場合によっては、第1及び第2の光モジュールの少なくとも一方において横方向のミスアライメントを決定することは、横方向のミスアライメントを示す非対称パラメータ値を決定するために、中間光ビーム及び出力光ビームの1つにそれぞれ関連する中間光ビーム及び出力光ビームの一方とそれぞれ関連する対応する強度分布を処理することを含む。
【0034】
本発明の尚に別の態様によれば、光ビームの強度プロファイル及び波面を成形するため光ビームと順次的に相互作用する第1及び第2の光モジュールを含むビーム成形モジュールを較正する方法が提供される。本方法は、
i.第1の光モジュールとのその相互作用の後に光ビームを撮像して、第1の光モジュールの下流側の特定の光学距離にて光ビームの第1の強度分布を示す第1の画像データを取り込み、第1の強度分布を利用して第1の光モジュールの横方向に整列された位置を決定することにより、第1の光モジュールの横方向位置を較正するステップと、
ii.第1の光モジュールが横方向の整列された位置にある第1及び第2の光モジュールとの相互作用後に光ビームを撮像して、これにより第2の光モジュールから下流側で特定の位置にて光ビームの第2の強度分布を示す第2の画像データを取り込むことによって、第2の光モジュールの横方向位置を較正するステップと、を順次的に実施することを含む。次いで、第2の強度分布を利用して、第2の光モジュールの横方向に整列された位置を決定する。これにより、本方法は、所定の横方向強度分布のコヒーレント入射光ビームを成形するビーム成形モジュールを較正し、異なる横方向強度分布を有する出力光ビームを形成するためにすることを可能にする。
【0035】
本発明の幾つかの実施形態によれば、上記の動作(i)において、上記の第1の画像データが取り込まれる特定の光学距離は、第1及び第2の光モジュール間の光路長に実質的に等しい。また、上記の動作(ii)において、第2の画像データが取り込まれる特定の位置は、第2の光モジュールに対してミッドフィールド/ファーフィールドにある。
【0036】
また、第1及び第2の光モジュールのうちの少なくとも1つの特定の光モジュールの横方向に整列された位置を決定することは、第1及び第2の強度分布の対応する特定の強度分布を処理し、特定の光モジュールの横方向のミスアライメントを示す特定の強度分布における非対称パラメータの値を決定することを含む。
【0037】
ここで、本発明を理解し、本発明を実際にどのように実行できるかを明らかにするために、添付図面を参照しながら非限定的な例証として実施形態を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0039】
光ビームの強度分布及び波面を成形する本発明による方法のブロック
図200を示した
図2を参照する。方法200は、強度及び位相ビーム成形技法に従って動作可能であり、従って、光の強度の低いエネルギー損失で高い透過効率が得られる。方法200は、コヒーレント光ビーム及び通常は実質的にコリメートされた光ビームの強度分布を成形するように適合されたビーム成形モジュールでの使用に特に好適である。また、この方法は、例えば、UV及び深紫外線領域での短波長の光ビームの成形に使用することができる。これは、以下で説明するように、光ビームの光路に対するビーム成形光学素子の位置の精密な較正技法を提供することにより達成される。方法200は、以下を含む。
【0040】
(210)光路に沿って配設された強度再配分及び位相補正光モジュールを含み、任意選択的に強度再配分及び位相補正の光モジュールから上流側に位置するビームエキスパンダモジュールを更に含む、ビーム成形システムを提供するステップ。強度再配分光モジュールは、特定の所定強度プロファイル(即ち、強度分布)を有する入射光ビームと相互作用して、その伝播に影響を与え、強度再配分光モジュールから下流側で中間光ビームの光路に沿って特定の距離に位置する特定の光学面にて特定の所望の強度プロファイルを有する中間光ビームを形成するように構成されている。位相補正光モジュールは、強度再配分光モジュールから下流側でほぼその特定の距離に(例えば、その特定の光学面に)位置し、特定の所望の波面を有する出力光ビームを形成するために特定の所定波面で中間光ビームの位相に影響を与えるように構成されている。任意選択的なビームエキスパンダモジュールは、強度再配分光モジュールから上流側で入射光ビームと相互作用し、入射光ビームの所定強度プロファイルを取得するために入射光ビームの幅の調整を可能にするように適合される。
【0041】
(220)光路に対して調整可能な側方移動のため強度再配分及び位相補正光モジュールの各々を取り付けるステップ。1次元及び/又は2次元のビーム成形に関連した本発明の様々な実施形態では、光モジュールの横方向位置は、光路と直交する1つ又は2つの横軸に対して調整可能とすることができる。
【0042】
(230)強度再配分及び位相補正光モジュールの所望の横方向アライメントを決定し、任意選択的に更にビームエキスパンダにより所望のビーム拡大(ズーム)を決定するように構成された較正モジュールを提供するステップ。強度再配分光モジュールのアライメントでは、較正モジュールが、強度再配分光モジュールとの相互作用の後で且つ位相補正光モジュールとの相互作用の前の中間光ビームとの制御可能な相互作用のために構成されている。較正モジュールは、強度再配分光モジュールにより影響を受けたときに光ビームの強度プロファイルを測定し、これにより出力光ビームの特定の所望の強度プロファイルを取得するために強度再配分光モジュールと入射光ビームとの間で所望の横方向のアライメントを決定するように適合されている。具体的には、本発明の幾つかの実施形態では、強度プロファイルの対称/非対称パラメータが、このステージにて測定及び/又は処理され、強度再配分光モジュールの横方向のアライメント(例えば、アライメント/ミスアライメントの度合い)に対する表示が得られるようになる。位相補正光モジュールのアライメントでは、較正モジュールが、位相補正光モジュールとの相互作用の後で出力光ビームとの制御可能な相互作用のために構成されている。較正モジュールは、ミッドフィールド及び/又はファーフィールド(即ち、フレネル領域)にて光ビームの強度プロファイルを測定するように適合されている。この領域(ミッドフィールド)及び/又はファーフィールド領域では、波面収差は、ビームプロファイルの強度の非対称に変換される(例えば、自由空間において伝播するトップハットプロファイルの縁部上でミッドフィールドにおいて発生した迅速な回折効果及び/又はファーフィールド像に影響を与える回折効果に起因して)。このため、本発明の幾つかの実施形態では、プロファイルの対称/非対称パラメータが、このステージにて測定及び/又は処理され、位相補正光モジュールの横方向のアライメント(例えば、アライメント/ミスアライメントの度合い)に対する表示が得られるようになる。従って、較正モジュールは、測定された非対称を利用することにより、出力光ビームの特定の所望の波面を取得するために中間光ビームに対する位相補正光モジュールの所望の横方向のアライメントを決定する。任意選択的に、較正モジュールはまた、ビーム成形システム内に含めることができる任意選択的なビームエキスパンダの倍率を較正するように適合される。このような場合、較正モジュールは、ビームエキスパンダとのその相互作用の後で且つ強度再配分モジュールとのその相互作用の前に入射光ビームと相互作用し、入射光ビームの強度プロファイルを測定(例えば、幅を決定)して、これにより所望の強度分布及び波面を有する出力光ビームを取得するためにビームエキスパンダモジュールにより実現されることになる所望の倍率(ズーム)を決定するように適合される。
【0043】
(240)以下のことを順次的に実行するためにステップ230において提供された上述の較正モジュールを作動させることにより出力光ビームの強度分布及び波面を較正するステップ。最初に、任意選択的にビームエキスパンダのズームを調節し、次いで、強度再配分光モジュールと入射光ビームとの間の横方向のアライメントを調節し、最後に、位相補正モジュールと中間光ビームとの間の横方向のアライメントを調節する。
【0044】
従って、上述した方法200により、特定の所定の強度分布及び波面の入力光ビームにビーム成形を適用し、所望の強度分布及び波面を有する出力光ビームを取得することが可能になる。本方法は、ガウス強度分布のコヒーレントビームからトップハット強度分布のコヒーレントビームへの変換において75〜95パーセント程度の高効率で作動することができる。5〜25パーセント程度の残留損失は、例えば、(i)光学素子の不完全な光透過、(ii)光学素子の有限の寸法によって境界が定められた一部のエネルギーの無限のテールを有するガウスビーム、及び素子及び/又はそのアライメントの許容差から生じる可能性がある。
【0045】
ここで、本発明に従って構成され動作可能なビーム成形装置を概略的に例示したブロック
図300を示す
図3Aを参照する。上記の方法200の原理及び動作は更に、方法200を実施するビーム成形装置300の構成及び動作に関して理解することができる。装置300は、強度及び位相ビーム成形技法により動作する光ビーム成形システム301と、ビーム成形システム301に接続可能な較正システム305とを含む。この実施例における光ビーム成形システム301は、所望の形状(強度プロファイル及び波面)を有する出力コヒーレント光ビームを生成するために入力されたコヒーレント光ビームに所定の強度及び位相ビーム成形を適用するように構成され動作可能である。場合によっては、本システムは、特定の横方向強度分布を有するコリメート入力ビーム(実質的に平面の波面で)を受光して、出力部にて所望の所定の強度分布を有するコリメートビーム(即ち、平面の波面)を生成するようビームを成形するように適合される。較正システム305は、特定の所定強度プロファイル/分布及び波面を有する入射光ビームB
iを成形して特定の所望の強度分布及び波面を有する出力光ビームB
0を形成するようシステム301の光学的動作を調節するように構成され動作可能である。
【0046】
光ビーム成形システム301は、強度再配分光モジュール303及び位相補正光モジュール304を含み、両方とも光ビームB
iの縦方向の光路OXに沿って配設され且つ横方向のアライメントを得るように取り付けられる。位相補正光モジュール304は、光伝播方向に対して強度再配分光モジュール303から下流側の特定の所定距離に位置する。システム301はまた、光モジュール303及び304とそれぞれ結合され且つ光ビームB
iの光伝播経路(例えば、軸線)OXに対してそれぞれの光モジュール303及び304の横方向のアライメントを調節できるように適合された(例えば、光路OXに直交する1つ又はそれ以上の方向に光モジュールを横方向に移動させることにより)2つのアライメントモジュール303A及び304A(例えば、調整可能なミニステージ)を含む。任意選択的に、システム301はまた、強度再配分光モジュール303から上流側に位置し、且つ光路OXと交差/垂直な少なくとも1つの横方向に対して入射光ビームB
iの幅を制御可能に拡張及び/又は収縮するように構成され動作可能なビームエキスパンダモジュール302を含む。ビームエキスパンダは通常、出力部にてコリメート光ビームを供給しながら、入射コリメート光ビームと相互作用してビーム幅を変更するように適合される。
【0047】
較正システム305は、光ビーム成形システム301の光学的動作を監視/決定及び較正し、システム301の1つ又はそれ以上の光モジュールの動作を制御可能に調節するように構成され動作可能である。較正システム305は、撮像組立体306を含み、該撮像組立体306は、1つ又はそれ以上の撮像素子を含み、光路OXに沿って特定の位置から撮像組立体に配向された光ビームB
iの一部の強度プロファイル(即ち、1つ又は2つの次元の強度分布)を撮像するように構成され動作可能である。較正システム305はまた、画像データを受信するため撮像組立体308に接続可能な較正制御装置308を含む。較正制御装置308は、システム301の特定の光学素子/モジュールとの相互作用の後に光ビーム強度分布に関連した画像データを処理して、これらの光モジュールの所望のアライメント位置を示すアライメントデータを決定するように構成され動作可能である。このため、較正制御装置308は、ビーム成形システム301に適用されることになる較正工程を決定するために撮像組立体306から受信された画像データを処理及び分析するように構成され動作可能なプロセッサ308P(汎用プロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)など)を含むことができる。較正制御装置308はまた、較正動作の決定において較正制御装置308により(例えば、プロセッサ308Pにより)使用されるデータ/式/アルゴリズムを記憶するメモリ/記憶装置モジュール308Mを含むことができる。
【0048】
較正システム305はまた、光ビーム成形システム301のアライメントモジュール303A及び304Aにそれぞれ結合されている作動モジュール303ACT及び304ACTを含むことができる。制御装置308は、作動モジュール303ACT及び304ACTに接続可能であり、決定されたアライメントデータに従って作動モジュール303ACT及び304ACTを作動させて、これにより光路OXに対するシステム301の光モジュール303及び304の位置を整列させる作動命令(例えば、作動上の較正データ/信号)を生成するように構成される。
【0049】
通常、所望の強度分布及び波面を有する出力ビームを取得するために、強度再配分光モジュール303に入力された入射ビームB
Cは、特定の許容差レベル(例えば、システムが設計される特定の公称幅から約2パーセントの)内の特定の所定の幅を有するべきである。これは、光学面OSでの中間光ビームB
Mの強度分布が通常は入力光ビームB
Cの幅の影響を受けやすいことに起因している。
【0050】
このため、任意選択的であるが、本発明の幾つかの実施形態によれば、較正システム305は、入射光ビームB
Cの幅を較正するように適合される。このような実施形態では、較正システム305は、ビームエキスパンダモジュール302とのその相互作用の後にビームB
Cの特性を検査し(例えば、撮像及び分析し)、光ビームの幅を特定の幅に適切に調節するようにビームエキスパンダ302を作動させる作動命令を生成するように適合される。較正システム305は、撮像組立体306と相互作用するようにその少なくとも一部分B
CPを配向するため入力光ビームB
Cと係合するように作動可能な光ルーティング組立体302Rと関連付けることができる。光ビームB
Cの一部分B
CPは、光がビームエキスパンダと相互作用した後に撮像組立体306に再配向することができる。撮像組立体306は、制御装置308に一部分B
CPを示す撮像データを提供し、制御装置308は、提供された撮像データを処理して幅光ビームB
Cを決定し、これに応じてビームエキスパンダ302のズーム特性を調節する作動命令を生成する。ビームエキスパンダ302は、この場合は、可変ズーム能力を有する調整可能なビームエキスパンダとすることができ、較正制御装置308をビームエキスパンダ302の倍率(ズーム)を制御するよう作動してこれにより光ビームB
Cの幅に影響を与えるビームエキスパンダ302の作動モジュール302ACTと関連付けることができる。入射光の幅を較正するこの手順は、入力光ビームB
Cが特定の所望の許容差閾値内の所望の幅に到達するまで繰り返すことができる。通常は、作動モジュール302ACTは、ビームのコリメーションを維持しながら所望の光学ズームを設定する(即ち、所望のビーム幅を取得する)ために作動する2つのステッピングモータを含む。
【0051】
上述のように、本発明の光ビーム成形モジュール301は、強度及び位相ビーム成形技法に従って動作可能である。このため、強度再配分光モジュール303は、特定の幅、強度分布及び波面の光ビームB
Cを入力として受光して、強度再配分光モジュール303から下流側で特定の光表面OSにて特定の所望の強度分布及び幅を有する中間光ビームB
Mを形成するためなど、その光ビームの光線を再配分するように適合される。通常は、このような強度再配分光モジュール303は、入力光ビームB
Cの波面及び強度分布に従って、及び光学面OSにて中間ビームB
Cにより取得されることになる所望の強度分布に従って設計された1つ又はそれ以上のレンズの組立体(即ち、例えば、場合によっては単一の非球面レンズを利用する回折及び/又は屈折のレンズ)により実施することができる。
【0052】
光学面OSでの中間光ビームB
Mの強度分布は通常、強度再配分光モジュール303と入力光ビームB
Cとの間の横方向のアライメントの影響を受けやすい。実際に、場合によっては(例えば、可視光などの特定の光波長では)、このような横方向のアライメントの不一致は、システム制御に及ぼす許容可能な影響となる可能性がある。これは、典型的には、光素子間の距離が波長に対して正比例することに起因している。従って、特定のビーム幅については、光学素子と幅との間の距離の比は波長と共に増加する。従って、必要とされるアライメントの正確さは、長波長における損失となる場合がある。しかしながら、短波長を持つ光(UV及び深紫外線領域の光など)では、強度再配分光モジュール303と光ビームB
Cと間の横方向のアライメントの小さな不一致でも光学面OSにて取得される強度分布に有意な誤差を招く恐れがある。
【0053】
多くの場合(例えば、短波長の光ビームを成形する場合)、強度再配分光モジュール303と光ビームB
Cと間のアライメントは、精密に較正する必要がある。これは、本発明により、中間光ビームB
Mの強度分布を監視/検出し、これに応じて光ビームB
Cに対して光モジュール303を整列させる較正システム305を構成することによって達成される。
【0054】
本発明の幾つかの実施形態によれば、較正システム305は、少なくとも一部分B
MPを配向するよう中間光ビームB
Mと相互作用して撮像組立体306と相互作用するように作動することができる光ルーティング組立体303Rに関連付けられる。次いで、撮像組立体は、中間光の一部分B
MPの強度プロファイル/分布を撮像して、対応する撮像データ(本明細書では第1の画像と呼ばれる)を制御装置308に供給する。制御装置308は、供給された第1の画像データを分析して、強度再配分光モジュール303のアライメントを得るための作動命令を決定する。
【0055】
本発明の幾つかの実施形態によれば、強度再配分光モジュール303と撮像組立体306との間で光の一部分B
MPが伝播する光路の長さは、再配分光モジュール303と光学面OS間の光学距離に実質的に等しいように構成されている。例えば、光ルーティング組立体303Rは、光モジュール303と表面OSとの間の光路長に実質的に等しい光路長を有する光路OP1に沿って伝播するように光の一部分B
MPを配向するように適合させることができる。従って、撮像組立体306は、ルーティング組立体303Rが中間光ビームB
Mと係合していなかった場合に光学面OSに出現するであろう中間光ビームB
Mの強度分布の画像(即ち、第1の画像データである)を取り込む。制御装置308は、第1の画像(即ち、表面OSでの中間光ビームの強度分布を示す強度画像)に及ぼす光モジュール303のミスアライメントの影響を示すモデル(例えば、アルゴリズム)を利用して、強度再配分光モジュール303の適切なアライメントを得るための作動命令を決定する。このようなモデルは、例えば、制御装置メモリーモジュール308Mに記憶することができる。モデルは、光モジュール303及び中間光ビームB
Mの結果として生じる強度分布の異なるアライメント間の相関性を示すことができる。モデルを中間光ビームの一部分B
MPの取り込まれた第1の画像データと共に使用して(例えば、比較して)、現在の出力強度分布と所望の出力強度分布との間の偏差を求め、これにより強度再配分光モジュール303のミスアライメントを示すデータを決定することができる。
【0056】
本発明の様々な実施形態によれば、ルーティング組立体303Rは、光ビームの一部分B
MPを配向し、異なる長さを有する様々な光路OP1に沿って撮像組立体306の撮像素子に伝播するように構成することができる点に留意されたい。従って、制御装置308は、異なるモデル又は場合によっては他の技法を利用して、光モジュール303の横方向のアライメントを決定することができる。
【0057】
更に具体的には、この実施例では、横方向のX軸に対する光モジュール303のアライメント位置において、表面OSでの強度分布は、その軸線(X)に対して実質的に対称であることが予想され、一方、その軸線に対する光モジュール303の横方向のミスアライメントは、強度分布においてそれぞれ非対称性をもたらすことが予想される。システムがガウス−平坦ビーム成形器として構成される特定の場合において、適切に整列されたときに強度再配分光モジュール303とのビームの相互作用した後で、実質的に対称なトップハット強度プロファイル(例えば、傾きがほぼゼロの平坦なトップハット強度プロファイル)が表面OSにて得られることになる。強度再配分光モジュール303のミスアライメントにより、この場合には平坦ではないトップハットとして出現する非対称プロファイルが生じることになる。
【0058】
従って、較正制御装置308は、強度分布内のその特定の軸線(X)に対する非対称性の尺度を決定し、これにより光モジュール303がミスアライメント状態であるかどうか、ミスアライメントの方向、及び場合によっては更にミスアライメントの大きさを決定するように構成することができる。非対称性の尺度は、較正制御装置308が強度分布を処理して、強度分布に逆対称関数を乗算して乗算結果を積分し非対称パラメータ/指標(例えば、スカラー値)を取得することに相当する演算を実施することにより取得することができる。代替として、又はこれに加えて、非対称性の尺度(非対称パラメータ値)はまた、他の適切な技法を利用して取得することができる。例えば、トップハット強度分布がビーム成形により取得されることになる場合、非対称性の尺度は、トップハット(例えば、結果として生じるトップハット強度プロファイルの平均勾配/導関数)の平坦度に対応することができる。
【0059】
これに関連して、本発明の幾つかの実施形態では、画像データの関心領域(ROI)(例えば、トップハットが平坦であるスポット/ビームの中央部分に対応する)のみが分析されることを理解されたい。画像データにおけるROIを決定する技法については、例えば、
図5の方法のステップ520及び530に関連して以下で更に具体的に説明する。
【0060】
2次元の例では、2次元強度分布(INd[x,y])を処理し、横軸の一方又は両方に対する分布の非対称性の尺度を決定し、これにより横軸(X、Y)の何れか一方又は両方に対して光モジュール303をアライメント可能にすることができる。例えば、特定の横軸(X)に対する非対称性の尺度を決定するために、当該軸線に対応する1次元の強度プロファイル(INd[x])を2次元の強度分布から取得することができる(例えば、2次元の強度分布画像のスライスの適切な選択/クロッピングにより、及び/又は特定の横方向に垂直な横方向強度分布画像を積分することにより)。次いで、プロファイルに逆対称関数を乗算して当該特定の横軸(X)にわたって積分することにより、1次元の強度プロファイルの非対称尺度を取得することができる。上記の各手順を独立して実施し、2つの横軸(X,Y)に沿って強度再配分モジュールを整列させることができる点に留意されたい。
【0061】
非対称パラメータの値は、特定の横軸に対する光モジュール303のミスアライメントの方向、並びに場合によってはミスアライメントの大きさを示すことができる。この点に関して、逆対称関数は、例えば、強度分布の異なる領域/部分に対する異なる重みをもたらす関数を選択することにより(例えば、適切な奇数次/羃数の多項式関数を選択することにより)、正確さが向上した非対称表示(非対称パラメータ値)の決定を可能にするように選択することができる点に留意されたい。
【0062】
較正制御装置308は、非対称パラメータを再帰的に決定し、光モジュール303に適合するアライメント調整を適用し、光モジュール303の十分に整列された位置が取得されるまで(非対称パラメータの十分な対称値により示される)、このプロセスを繰り返すように構成することができる。代替として、又はこれに加えて、逆対称関数は、これにより取得される非対称パラメータ値と光モジュールのミスアライメントの大きさとの間の特定の関数関係を生成するように選択することができる。即ち、関数は、例えば、非対称パラメータと光モジュール303のミスアライメント距離との間で線形の相関性が得られるように選択することができる。任意選択的に、代替として又はこれに加えて、ミスアライメントの大きさ/距離を推定するために、制御装置308は、非対称パラメータ値をミスアライメントの大きさ/距離と関連付けるモデル(例えば、ルックアップテーブル(LUT)又は式)を利用することができる。
【0063】
強度再配分光モジュール303(較正制御装置308)のミスアライメントを示すデータが決定されると、較正制御装置308は、光路OXに対して強度再配分光モジュール303の位置/アライメントを調節するように構成され動作可能である。このため、較正制御装置308は、作動モジュール303ACTに接続可能であり、光モジュール303をより良好に整列するように作動モジュール303ACTを作動させる(例えば、アライメントモジュール303Aを起動させることにより)作動命令を生成するように適合させることができる。次いで、光モジュール303の位置(及び場合によっては方位)のアライメント/較正の手順は、光モジュール303が十分な許容差レベルまで入力光ビームB
Cに対して適切に位置決めされるまで繰り返すことができる。
【0064】
光モジュール303が所望の出力強度分布が得られるように適切に整列された後、位相補正光モジュール304のアライメントが実施され、強度プロファイルに影響を与えることなく光学面OSにて中間光ビームB
Mの光線の位相を補正し、これにより所望の波面を有する出力光ビームを提供するようにする。光モジュール303の位置は、中間光ビームB
Mの位相に影響を与え、従って、中間光ビームB
Mの位相は、強度再配分光モジュール303の位置が適切にアライメント/較正された後にのみ位相補正光モジュール304を較正/整列させることにより補正されるのが好ましい点に留意されたい。
【0065】
較正モジュール305は、位相補正光モジュール304との相互作用の後に出力光ビームB
Eの波面を示すデータを決定し、位相補正光モジュール304のミスアライメントを決定するように構成され動作可能である。この点に関して、波面(即ち、特定の光学面での光ビームの位相分布)を決定することは容易ではない。波面は、波面センサ(即ち、干渉計、シャックハルトマンセンサなど)の助けを借りて測定することができるが、このようなものをシステム300に追加すると複雑性が著しく増大することになる。
【0066】
この問題は、ニアフィールド(近視野)光領域(例えば、光学面OSの近傍にて)における光ビームの位相分布(波面構造)がミッドフィールド(中間視野)領域及び/又はファーフィールド(遠視野)領域の光の強度分布に影響を与える点に注目することによる本発明によって解決される。このため、ニアフィールド(OS近傍)での光ビームの波面構造は、表面のOSに対するファーフィールド/ミッドフィールド領域における光ビームの強度分布を測定(例えば、撮像)することにより良好な正確さで決定/推定することができ、従って、ニアフィールドの波面は、ファーフィールド/ミッドフィールドにおける1つ又はそれ以上のこのような測定結果を利用して調整することができる。本明細書のニアフィールドという用語は、フレネル数Fが1より大きいか又は等しい光学場の領域とみなすことができる(例えば、
ここで、aはアパーチャ/光学素子の特徴的サイズ、Lはアパーチャ/光学素子からの距離、λは波長である)点に留意されたい。ミッドフィールド及びファーフィールドという用語は、フレネル数Fが1よりも小さい領域とみなすことができる(例えば、ファーフィールドは、フレネル数F<<1である領域であり、一方、ミッドフィールドはF〜1である領域である)。
【0067】
具体的には、本発明によれば、ミッドフィールド/ファーフィールドにおけるビームの回折パターンに及ぼすニアフィールドにおけるトップハットビームの波面収差の影響を測定し、これを用いて、位相補正光モジュール304のミスアライメントを推定/補正することができる。ニアフィールド(及びミッドフィールド/ファーフィールド)領域では、鋭い縁部を有するトップハットビームの伝播の直接的な影響は、ホーンの成長である。歪みのある波面によって特徴付けられるトップハットは、一様でないホーンが成長する。換言すれば、回折した(即ち、自由空間での伝播後の)平坦な光ビームの強度分布を測定する(例えば、撮像する)ことにより、光の波面収差が示され、調整することができる。
【0068】
従って、本発明の幾つかの実施形態によれば、較正システム305は、光ルーティング組立体304Rと関連付けることができ、該光ルーティング組立体は、位相補正光モジュール304との相互作用の後の光ビームB
Eの少なくとも一部分B
EPとの制御可能な係合に適合され、当該一部分B
EPの回折したトップハット撮像を提供するよう選択された光路OP2に沿って撮像組立体306に伝播するよう当該一部分B
EPを配向するように適合される。撮像組立体306は、光ビームB
Eのミッドフィールド/ファーフィールド強度分布を示す画像データ(本明細書ではこの画像データを第2の画像データと呼ぶ)を捕捉し、較正制御装置308は、ミッドフィールド/ファーフィールド強度分布(即ち、第2の画像データ)を利用して、中間光ビームB
IMに対する位相補正光モジュール304の位置を示すアライメントデータを決定することができる。
【0069】
較正制御装置308は、モデル(データ、式、又はアルゴリズム)を利用して、光ビームB
Eのファーフィールド/ミッドフィールド強度分布を示す取り込まれた画像データ(第2の画像データ)を処理し、これにより位相補正光モジュール304のアライメントを得るための作動命令(作動データ/信号)を生成するように適合させることができる。例えば、取り込まれた画像データにおいてROIを決定し、画像のROIを、位相補正光モジュール304の整列した状態でミッドフィールドにおいて取得されるはずの強度分布のモデルと比較し、この比較を利用して、光モジュール304のミスアライメントの方向及び/又は大きさを示すミスアライメントデータを決定する。次いでこれに応じて、作動モジュール304ACTを作動させて光モジュール304を整列させる作動命令を生成することができる。任意選択的に、光モジュール304が十分な許容差レベルに整列されるまで、位相補正光モジュール304を較正/整列させる手順を繰り返すことができる。
【0070】
このため、例えば、光モジュール304の整列状態では、ミッドフィールド/ファーフィールドの強度分布は、一般に、光モジュール304の僅かなミスアライメント(例えば、数十ミクロンのミスアライメント)であっても実質的に非対称を示しながら全体的には実質的に対称的である。従って、取り込まれたミッドフィールド/ファーフィールド強度分布の非対称性を決定することにより、光モジュールのミスアライメント(方向及び/又は距離)を示すデータを取得することができる。光モジュール304のミスアライメントデータの決定結果は、ミッドフィールド/ファーフィールド強度分布のROIを処理してROIにおける強度分布の非対称性を示す非対称パラメータを決定することにより取得することができる。非対称パラメータの決定は、当業者により容易に理解されるように、何らかの適切な方法で実施することができる。例えば、上述したものと同様に、較正制御装置308は、取り込まれたミッドフィールド/ファーフィールド強度分布に逆対称関数を乗算するように構成することができる。関数は、ミスアライメントを決定すべき横軸に対して逆対称とすることができる。次いで、較正制御装置308は、乗算の結果を積分して、この横軸に沿って光モジュール304のミスアライメントを示す特定の非対称パラメータ値を取得することができる。第2の横軸に沿って光モジュール304を整列させる同様の手順もまた実施することができる。
【0071】
上述のように、逆対称関数はまた、モジュール304のミスアライメント状態の結果として得られた非対称パラメータ値と方向/大きさとの間の相関性を向上させる重み関数として作動するように選択することができる。場合によっては、モジュール304の横方向のミスアライメントの大きさ(距離)を決定するために、このようにして取得した非対称パラメータ値に関連してモデル(例えば、データ、LUT、又は式)が使用される。従って、非対称パラメータ値を使用して、位相補正光モジュール304を整列させる作動命令を決定することができる。
【0072】
ここで、光ビーム成形システム301の強度再配分光モジュール303及び位相補正光モジュール304の光学的動作を概略的に示す
図3B及び
図3Cを参照する。入射光ビームB
Cに対する光モジュール303及び304の動作は、両方のモジュール303及び304が光ビームに対して実質的に横方向に整列した状態で示されている。
【0073】
ここでは、光学素子303及び304は、平面の波面WvFnt
C及びガウス強度分布IntDCを有する入射光ビームB
Cに対して整列状態で動作し、平面の波面WvFnt
E及びトップハット強度分布IntDEを有する出力光ビームB
Eを生成するように当該光ビームの伝播に影響を与えるよう設計されている。強度再配分光学素子303は、適切な合焦領域FR及びデフォーカス領域DFRを有して設計され、これらは、光学面OSにてトップハット強度分布を有する中間光ビームB
Mを形成するなど、ガウス分布入射ビームB
Cの光線を再配向するように構成されている。光ビームの強度は、図中では光ビームの光線を示す矢印の密度により示されている。強度再配分光学素子303との相互作用の後、中間光ビームB
IMの波面WvFnt
1は、入射ビームB
Cの平面の波形WvFnt
Cとは異なるようになり、更に、所望の出力強度分布(例えば、トップハット)が得られる光学面OSに向う光ビームの伝播中に波面WvFnt
2に変更される。表面OS近傍には、位相補正光モジュール304が位置する。位相補正モジュールは、出力ビームB
E(例えば、平面の波面)の所望の波面WvFnt
Eを生成するように中間光ビームの波面WvFnt
2に影響を与えるように構成されている。
【0074】
図3Bの実施例では、強度再配分光モジュール303及び位相補正光モジュール304は、屈折光学素子/レンズによって実施される。入射光ビームB
Cのガウス横方向強度プロファイル及びこのような屈折の光学素子からの出力光ビームB
Eのトップハット横方向プロファイルが
図3Cに概略的に示される。屈折光学素子のこの構成により取得される全体的な強度透過効率は、約90%であることが
図3Cに示されている。
【0075】
次に
図3Dを参照すると、強度再配分光モジュール303及び位相補正光モジュール304が回折光学素子を利用して構成及び実行される本発明の実施形態による光ビーム成形システム301の光学的動作が概略的に示されている。この点に関して上述のように、本発明の強度及び位相ビーム成形システム301は、屈折及び/又は回折光モジュール/素子を利用して実施することができ、
図3Bを参照して上記で説明した強度再配分及び位相補正の同じ原理が、
図3Dの回折の場合にも適用可能である。これに関連して、光ビーム特性(例えば、強度分布及び波面)を表すのに
図3Bで使用したものと同じ参照番号が
図3Dでも使用されている。
【0076】
回折手法は、上述したものと同様に強度ビーム成形及び位相調整/補正用にそれぞれ構成されている2つの回折構成部品(即ち、回折格子のような光学素子/モジュール)の使用に基づいている。従って、システム較正もまた上述のものと類似のものであり、以下で更に説明する。
図3Dのこの実施例では、ビーム成形システムは、第1のブラッグ回折次数(軸外れ次数1としても知られている)に基づいて動作するように構成されている。第1のブラッグ次数でのシステムの動作の結果として、位相補正光モジュール304は、強度再配分モジュール303の位置に対して横方向にオフセットしている。位相補正光モジュール304のオフセットは、回折再配分モジュール303とのビームの相互作用中に取得される第1のブラッグ回折次数の偏位に従って構成されている。
【0077】
回折光モジュール303及び304(この実施例では第1のブラッグ回折次数で動作するように構成されている)の各々の回折効率は約90%である。従って、第1のブラッグ回折次数で動作するように構成されたときにビーム成形システム301により取得される全体的な効率は、約75%である。このようなビーム成形システムの一部の屈折による実施構成では、約95%の効率を取得することができる。
【0078】
本発明のシステム301は、光モジュール303及び304が他のブラッグ回折次数で作動するように構成して実施してもよい点を理解されたい。具体的には、
図3Eは、
図3Dの実施形態において使用され、第1の(軸外)ブラッグ回折次数に適切な強度ビーム成形を適用するように構成された回折強度再配分モジュール303の概略図である。
図3Fは、ビーム成形が軸上回折次数に適用された本発明の幾つかの実施形態に従って使用される回折強度再配分モジュール303の概略図である。具体的には、この回折強度再配分モジュール303は、ゼロ(軸上)ブラッグ回折次数に適切な強度ビーム成形を適用するように構成されている。
【0079】
上述のように、出力光ビームB
Eの特性は、一般に、光モジュール303及び304の位置並びに方位に影響を受けやすいとすることができる。従って、装置300は、任意選択的に光モジュール303及び304の位置/アライメント及び方位の両方を較正するように構成することができる。しかしながら、特定の実施形態では、出力光ビームB
Eの強度分布及び波面は、光モジュールの位置及び方位の他の特性の影響はあまり受けずに、光路OXに対して実質的に直角である1つ又は2つの横方向に対して光モジュール303及び304の横方向のアライメントの影響を特に受けやすいとすることができる。従って、このような実施形態では、装置300は、これら1つ又は2つの横方向に対してのみ光モジュール303及び304のアライメントを較正するように構成することができる。
【0080】
また、
図3Aの光ビーム成形システム301は、1又は2次元のビーム成形用に構成及び動作可能とすることができる点に留意されたい。即ち、システム301は、1つの横方向のみに対して光ビームの強度分布及び波面に影響を与えるようにすることができ、又は、光ビームの2次元の強度分布及び波面(即ち、ビームの光路に垂直な2つの横方向に対して)に影響を与えることができる。このため、前者の場合(1次元のビーム成形)では、光モジュール303及び304及び場合によっては更に302は、1つの横方向のみに対してビームの強度分布に影響を与える円筒形光学素子を含み利用することができる。また、このような円筒形光学素子のアライメントは単一の横方向に対して必要とされる場合がある。従って、ミニステージ303A及び304Aは、その1つの横方向に対してのみ横方向アライメントに適合させることができる。後者の場合(2次元のビーム成形)、横方向のアライメントは、光路OXに対して2つの横方向で必要とされる場合がある。従って、ミニステージ303A及び304Aは、2次元の横方向アライメントを得るように構成することができる。システム301が光ビームの2次元の強度分布及び波面に影響を与えるように構成されている様々な実施形態では、2つの横方向に対して異なる又は類似したビーム成形に影響を与えるようにシステムを構成することができる点に留意されたい。従って、光モジュール303及び304は、円筒形及び/又は半径方向に対称的な光学素子を含む/利用することができる。
【0081】
ここで、本発明の実施形態によるビーム成形装置/システム400を概略的に示すブロック図を例示した
図4を参照する。システム400は、平面の波面及び半径方向に対称的なガウス強度分布を有する入力光ビームを受光して、ここから第1の横方向(X)に沿った平面の波面及びトップハット強度分布/プロファイルと、第1の横方向に垂直な第2の横方向(Y)に沿ったガウス強度プロファイルとを有する出力ビームを生成するように構成され動作可能である。ビーム成形システム400はまた、第1の横方向に対して第1の倍率と、第2の横方向に対して第2の倍率とを提供する非等方性の倍率をビームにもたらすように構成されている(例えば、場合によっては、第2の横方向に対して倍率ゼロで、第2の倍率が1である)。
【0082】
ビーム成形システム400は、光ビーム成形システム/モジュール401及び較正システム/モジュール405を含む。ビーム成形モジュール401は、調整可能な球面ビームエキスパンダ402(例えば、等方性の拡大を有する)、非等方性の(例えば、1次元の)強度再配分光学素子403、対応する1次元の位相補正光学素子404、及び1次元のビームエキスパンダ組立体415を含む。光学素子401、403、404及びビームエキスパンダ組立体415がこの順番で順次的に配設され、ビーム成形モジュール401を通る光路に沿って(例えば、光ビームBの光伝播経路に沿って)間隔を置いて配置されている。ビーム成形モジュール401は、1次元の強度再配分光学素子403及び位相補正光学素子404にそれぞれ結合されて光路OXに対する横方向のアライメントを可能にするように構成された2つのアライメントモジュール(例えば、ミニステージ、図示せず)を含む。較正モジュールは、制御装置408、画像データを提供するため制御装置に接続可能なCCD撮像素子406、及び光ルーティング光学素子を含み、該光ルーティング光学素子は、ミラーM1〜M4と、レンズL3と、異なるセクションで光路OXと制御可能に光学的に係合するよう構成されている好適なアクチュエータとを含む。
【0083】
この実施例では、強度再配分光学素子403は、位置光学素子403から特定の距離にて平坦な強度プロファイルを形成する(その横軸に対して)ように入射光のガウス強度プロファイルをマッピングする(特定の横軸Xにおいて)ように構成され動作可能である。位相補正光学素子404は、平面に位置決めされながら光ビームの平面波の波面を再構成/再構築するように構成され、第1の素子は、平坦な強度プロファイルを生成するように設計されたものである。強度再配分光学素子403及び位相補正光学素子404は、非球面の円筒レンズとして実施することができる。従って、特定の横方向にガウス強度プロファイルを有するビーム成形器401に入る光ビームは、その横方向にトップハット強度プロファイルを有するようにビーム成形器401により形成され、波面及び第2の横方向の強度プロファイルの何れも位相補正光学素子404からの出力で実質的に影響を受けない。1次元のビームエキスパンダ組立体415はまた、第2の横方向に対する倍率に影響を与えず、第1の横方向に対する光ビームへの倍率に対して構成された円筒レンズを含むことができる。
【0084】
ミラー(例えば、ペリスコープミラー)M1、M2、M3及びM4、及びレンズL3を含む光ルーティング光学素子は、
図3Aに関して上述したものと同様に、光モジュール402、403及び404の光学較正及びアライメントを可能にするため光路OXの異なるセクションから撮像素子406まで光を選択的に配向するように適合されたルーティング組立体を形成するように配置されている。加えて、この実施例では、強度再配分光モジュール403は、光路から後退できるように移動可能に取り付けられ、光モジュール403と相互作用することなくビームエキスパンダ402から撮像素子406に光を配向できるようにする。これらのルーティング光学素子の構成は、
図5A〜
図5Gの説明に関して以下でより詳細に記載される。
【0085】
ここで、
図5A〜
図5Hを参照すると、本発明の実施形態によるビーム成形システムを較正する方法が示されている。具体的には、
図4の(401)のようなビーム成形システムは、入射ガウスビームの幅並びにビーム(ガウス中心)の光軸と光学素子403及び404の光軸との間の相対的な横方向距離に対して厳しい許容差で動作することが必要とされる場合がある。例えば、入射ビームの幅に対する許容可能な許容差は、約1.5%とすることができ、光学素子403及び404は、それぞれ5μm及び15μmよりも小さな誤差内で横方向に整列させるべきである。
【0086】
図5Aでは、本発明の光ビーム成形システム(例えば、
図4の401)を較正する本発明の較正方法の実施例を示すためにフローチャート500が示されている。方法500は、上述の方法200のステップ240の工程の実施例である。方法500は、順次的に(順に)実施される3つの較正ステップ510、520及び530を含む。ステップ510は、入射光ビームの幅を調節する任意選択的なステップである。ステップ520は、入射光ビームと強度分布光モジュール(例えば、
図4のレンズ403)との間のアライメントを調節することにより出力ビームの強度分布を較正するために実施される。その後、ステップ530は、光ビームの所望の強度分布が取得される位置にて光ビームに対して位相補正モジュール(例えば、
図4のレンズ404)を整列させることにより出力ビームの波面を較正するために実施される。以下では、これらのステップを詳細に説明し、これらの工程を
図4のシステム400を参照して例証する。
【0087】
このため、較正方法500は、本発明の光ビーム成形システムの異なる光学素子/モジュールに関連する自由度(DOF)を別個に且つ順次的に較正する(例えば、光学システムのDOF行列を分離する)ために提供される。具体的には、異なる光モジュールに関連した各DOFは、ステップ510、520及び530のうちの1つである独立した較正ステップにより、独立して順次的に較正される。較正方法500は、これらの独立したステップの順次的な組み合わせである。
【0088】
詳細には、任意選択的なステップ510では、最初に、入射ビームサイズ(例えば、横方向幅/半径)の較正を実施する。本発明の幾つかの実施形態によれば、これは以下のように実施される。
i.入射光ビーム(入射ビームB
C又はその一部分B
CP)を撮像素子406に向けて真っ直ぐに配向する(例えば、光路に沿って撮像素子に伝播するようにビームを配向/偏向させ、及び/又はこのような光路からビーム成形光モジュール403を離れるように移動させる)。これは
図5Bに示され、ビームエキスパンダ402と撮像素子との間の光路は、レトロミラーM1及びM2の適切な位置決めにより形成される。
ii.入射ビームB
Cの幅及び/又はコリメートを較正する(ビームエキスパンダ402のズーム及び/又はコリメートを較正する)。ビームの画像が撮像素子406から取り込まれ、光ビームの強度プロファイル(例えば、X横軸に沿った1次元の強度プロファイル)が決定される。その結果、例えば、ガウス近似を利用することにより、ビーム幅を決定することができる。次いでその後に、ビームエキスパンダのズーム状態を調節する新しい倍率値をビーム幅に基づいて、例えば、ルックアップテーブル(エキスパンダズーム対ビームエキスパンダ状態を示すLUT)又は測定されたビーム幅を所望の倍率に関連付ける式を利用して、及び/又は撮像素子406からの更なる画像処理に基づいたフィードバックによって取得することができる。特に入射ビームがガウス強度プロファイルを有する場合には、ガウスビームの幅は、形式:
のガウス分布と撮像素子406により取得されたビームの画像の強度プロファイルをフィッティングさせることにより抽出することができ、ここで、Aはガウス中心でのビーム強度、ωはガウス半値幅、xはX軸に沿った座標である。ビームの画像の強度プロファイルをこのようなガウス関数とフィッティングさせることにより、ビームの幅ωを推定することができる。
【0089】
入射ビームBCのサイズの較正後、ステップ520において、例えば、以下を実施することにより強度再配分光モジュール403の較正を実施する。
i.撮像素子406に伝播する中間ビームB
M(又は、その一部分B
MP)を形成するために、強度―再配分光モジュール403をビームエキスパンダ402と撮像素子406との間のビームB
Cの光路内に導入する(例えば、光路に光モジュール403を移動させることにより)。
ii.撮像素子406から中間ビームB
Mの画像を取得する。詳細には、ビーム成形システム400がガウス−平坦ビーム成形器として構成される場合、中間ビームB
Mの「トップハット」画像を取得する。
iii.このようにして取得したトップハット画像の対称性/平坦度パラメータを評価する(例えば、トップハット画像の非対称パラメータを決定する)。評価されるパラメータ(例えば、非対称パラメータ)は、再配分光モジュール403のミスアライメントを示している。特に、ビーム成形(例えば、1次元のビーム成形)が横軸に対して要求される場合、X軸に沿ったトップハット強度プロファイルの平坦度を以下のようにして決定することができる。
a.対象の横軸(X軸)に対してビームの強度プロファイルを表す画像の一部分/スライスを決定する。例えば、Y横軸(例えば、X軸に垂直)に沿った画像のガウス強度プロファイルを考慮して、これをガウスにフィッティングさせてそのピーク座標を抽出する。トップハット画像のスライスを計算によりY横軸に対してガウス強度プロファイルの中心付近でクロップ/取得する。この画像スライスを更にY軸に対して平均化し、X軸に対するビームの平均強度プロファイル(X強度プロファイル)を取得することができる。
b.このようにして取得したX強度プロファイルにおいて関心領域(ROI)を決定する。これは、X強度プロファイルにおいてトップハットの幅/境界を決定する(例えば、強度プロファイルの半値幅FWHMを決定する)ことを目的とする。例えば、クロップしたスライスの平均/生データは、形式:
のスーパーローレンツ型曲線でフィッティングすることができ、ここで、Aはローレンツ型曲線のスケール係数、xはX軸に沿った座標、ωはフィッティングされたローレンツ型曲線の幅である。フィッティングされたローレンツ型曲線の幅ωは、ROIの幅に対応する。
c.ROI内のトップハット成形強度プロファイルの直線性/平坦度に対応する非対称パラメータを決定する。例えば、ROI内の強度プロファイルの線形勾配を示すパラメータ/スコアを計算する。
iv.各走査位置においてサブステップii及びiiiを繰り返しながら強度再配分光モジュール403を走査/シフトさせ、ビームの取得した画像/強度―プロファイルの対称性/平坦度を決定する。各繰り返し時に、強度再配分光モジュール403を横方向のX軸に沿って僅かにシフトさせる(例えば、約0.5mmの移動範囲にわたって約10μmの走査ステップピッチでXに沿って強度再配分光モジュール403を走査/シフトさせる)。各走査位置において、非対称パラメータ/スコア(例えば、当該トップハット画像の線形勾配)をサブステップiiiにおいて決定する。非対称パラメータは、再配分光モジュール403のミスアライメントを示し、従って、異なる位置にて非対称パラメータの値を決定しながら強度再配分光モジュール403の位置を走査することにより、強度再配分光モジュール403の整列位置の決定を提供する。例えば、以下で更に説明する
図5Dは、強度再配分光モジュール403の3つの異なる横方向のX位置において得られた光ビームの3つの画像と、これらの画像から抽出されるビームのX強度プロファイルを示す3つの対応するグラフとを示す。
v.次いで、強度再配分光モジュール403は、光モジュール403の全ての走査された位置から最も対称的なX強度プロファイルで結果として得られる位置(例えば、X強度プロファイルが最も平坦である及び/又は最小絶対勾配を有する位置)にその横方向のX位置を調節することによりX軸に対して横方向に整列される。
【0090】
2次元のビーム成形がX及びY横軸に対して要求される場合、上記のサブステップ(i)〜(v)を2回、各軸線につき1回実行できる点に留意されたい。
【0091】
最後に、強度再配分光モジュール403を較正した後、ステップ530において、例えば、以下を実行することにより位相補正光モジュール404の較正を行う。
i.撮像素子406に伝播する出力ビームB
E(又は、その一部分B
EP)を形成するために、位相補正光モジュール404をビームB
Mの光路内に導入する。具体的には、撮像素子までの光路は、撮像素子が位相補正光モジュール404に対してミッドフィールド/ファーフィールドに位置するように構成することができる。例えば、
図2Fに示し以下で説明するように光路内で適切なレンズを利用することによる。
ii.撮像素子406から出力ビームB
Eの画像を取得する。詳細には、ビーム成形システム400がガウス−平坦ビームビーム成形器として構成され、撮像素子が位相補正器404に対してミッドフィールド内に位置する場合には、出力ビームB
Eのトップハット画像/強度プロファイルが取得される。撮像素子が位相補正器404(例えば、レンズL1の焦点面にて得られる)に対してファーフィールド内に位置する場合、出力ビームB
Eの「Sinc」画像が取得される。
iii.サブステップiiにて取得された画像の非対称を評価する。画像の非対称(例えば、非対称パラメータの評価された値)は、位相補正器404のミスアライメントを示すデータである。X横軸に対する1次元のビーム成形の場合、非対称を以下のように評価することができる。(2次元のビーム成形の場合には、非対称を2つの横軸の各々について同様の原理を使用して評価することができる。)
a.対象の横軸(X軸)に対してビームの強度プロファイルを表す画像の一部分/スライスを決定/選択する。Y横軸(例えば、Xに垂直)に沿った画像のガウス強度プロファイルを考慮して、これをガウスにフィッティングし、ピーク座標を抽出するようにする。トップハット画像のスライスをY横軸に対してガウス強度プロファイルの中心付近でクロップ/取得する。このスライスをY軸に対して更に平均化し、X軸に対してビームの平均強度プロファイル(X強度プロファイル)を取得することができる。
b.このようにして取得したX強度プロファイルにおいて関心領域(ROI)を決定する。クロップしたスライスの平均/生データを対応するマッチング関数でフィッティングする。具体的には、撮像素子が位相補正器304に対してミッドフィールド内に位置する場合、X強度プロファイルは、トップハット形状を有することが予想され、従って、ステップ520サブステップiiiパートbにおいて上述したものと同様に、スーパーローレンツ型曲線
でフィッティングされる。
c.或いは、撮像素子が位相補正器404に対してファーフィールド内に位置する場合、X強度プロファイルは、Sinc形状を有することが予想され、従って、
でフィッティングされ、画像において関心領域(ROI)の幅ωを決定する。ROI内のX強度プロファイルの非対称(例えば、非対称パラメータ)を決定する。このような非対称パラメータの値は、例えば、ROI内の強度プロファイルに対称重み関数S(x)(逆対称関数)を乗算し、ROIに沿って積分して非対称パラメータを示すパラメータ/スコアを取得することにより計算することができる。幾つかの実施形態によれば、対称重み関数は、形式:
の非対称関数である。非対称パラメータ指標により、位相補正器404の公称位置において小さな絶対値(即ち、ゼロ近傍)が得られ、光路OXに対するX軸に沿った位相補正器404の正/負のミスアライメントにおいて+/−が得られる。代替として、又はこれに加えて、ミッドフィールド及び/又はファーフィールドにおいて取得された出力画像の自己相関を測定することにより、強度プロファイルの非対称性を決定することができる。
iv.各走査位置においてサブステップii及びiiiを繰り返しながら、位相補正光モジュール403を走査/シフトさせ、ビームの取得した画像/強度プロファイルの対称性/平坦度を決定する。各走査時に、補正光モジュール404は、横方向のX軸に沿って僅かにシフトさせる(例えば、約20μmの走査ステップピッチで)。各走査位置において、上記のステップiiiを繰り返して取得されたX強度プロファイル(ミッドフィールドトップハット画像又はファーフィールドSinc画像)の対称性を決定する。このステージにおいて決定された非対称パラメータの値は、光学位相補正器404のミスアライメントを示す。従って、異なる位置にて非対称パラメータの値を決定しながら位相補正器404の位置を走査することにより、位相補正器404の整列位置を決定する。以下で更に説明される
図5Gは、位相補正光モジュール404の2つの横方向のX位置において取得されたビームのミッドフィールド画像の上述の処理を介して取得される光ビームの2つのX強度プロファイル(この場合、トップハットプロファイル)において)を例証する。同様に以下で説明する
図5Hは、モジュール415のレンズL1の焦点面から抽出されるビームのX強度プロファイル(Sincプロファイル)を示す3つのグラフを示している。これらの画像は、位相補正光モジュール404の3つのそれぞれの横方向のX位置において取り込まれたビームの3つのファーフィールド画像の上述の処理を介して取得される。
【0092】
次いで、位相補正光モジュール404は、最も対称形のX強度プロファイルで結果として得られるX位置に横方向のX位置を調節することにより横方向に整列される。
【0093】
方法のステップ510、520及び530の各々の間の
図4のシステム400の動作をそれぞれ
図5B、
図5C及び
図5Fを参照して以下で更に説明する。
図5Bは、システム400においてステップ510の工程を示す。このステップにおいて、較正制御装置408は、ルーティング組立体をビームエキスパンダ402から出力された光と係合させる。制御装置408は、光ビームの光路から強度再配分モジュール/レンズ403を後退するように動作し、ミラーM1は、ミラーM2を通って撮像素子(CCD)406に伝播するようにビームエキスパンダ402から出力された光ビームを配向するように光路内に導入されて配設される。ミラーM1及びM2は、強度再配分モジュール/レンズ403及びミラーM1に関連した後退機構部(図示せず)と共に、ビームエキスパンダ402から較正モジュール405にビームを配向する第1のルーティング組立体(例えば、
図3Aの302R)の一部として機能する点に留意されたい。
【0094】
ステップ510の間、ビームエキスパンダ402から出力されたビームの強度分布画像がCCD406により取り込まれる。較正制御装置408は、CCD406からの画像データに応答して、この画像データを利用してビームエキスパンダ402の倍率/ズームを制御し、ビームエキスパンダ402の出力にてコリメートされたビームを維持しながら光ビームの幅を調節する。較正制御装置は、光ビームの画像を処理して(上述した方法で)、光ビームの所望の幅と比較して光ビームの幅を決定し、これに応じて、所望の所定幅を有する光ビームがその出力光ポートにて取得されるように、ビームエキスパンダを起動及び/又は調節するのに必要とされる適切な作動命令を決定することができる。
【0095】
図5Cは、較正システム405が強度再配分モジュール403のシステム400の横方向位置を整列させるよう作動するステップ520の工程を示す。ここで、強度再配分モジュール403により取得されるビームの強度分布の画像は、CCD406により取り込まれる。好ましくは、幾つかの実施形態では、CCDセンサ406及び位相補正光モジュール404は、強度再配分モジュール403から出力された光ビームの望ましいは平坦な強度プロファイル(1つの横方向内のトップハットプロファイル)が撮像されるように、強度再配分モジュール403に対して等距離にある。
【0096】
ステップ520において、較正制御装置408は、光ビームの光路に強度再配分モジュール/レンズ403並びにミラーM1を導入するように動作する。ミラーM1は、レンズ403とのその相互作用の後に、ミラーM2を通って撮像素子(CCD)406に伝播するように光ビームを配向するよう配設されている。従って、ここでは、ミラーM1及びM2は、レンズ403及びミラーM1の後退機構部(図示せず)と共に、第2のルーティング組立体(例えば、
図3Aの303R)の一部として機能する。CCD406及びミラーM1及びM2の位置は、レンズ403とCCD406との間の光路長がレンズ403と位相補正器レンズ404と間の光路長に実質的に等しいように設計される。この構成により、CCD406により取り込まれた画像が位相補正器レンズ404の位置にて光ビームの強度分布を示すようにされる。較正制御装置408は、CCD406から受信された画像データに応答して、光ビームに対して強度再配分レンズ403のアライメント位置を制御し、これにより位相補正モジュール404の近傍の光学面にて光ビームの強度分布を調節するようにする。
【0097】
ステップ520に関連した較正制御装置408の動作について、
図5Dに関して更に詳細に説明する。
図5Dは、強度再配分レンズ403の3つの異なる横方向アライメントについて取得された位相補正器404の近傍の光ビームの強度分布を示す3つの画像Img1、Img2及びImg3を示す。強度再配分モジュール403の中心は、ビームのガウス中心に比較的近接して(例えば、±50μm間の横方向のアライメント位置内で)設置されたときに、取り込まれた強度プロファイルのエネルギー分布がCCD平面にて横断面に沿って線形になる点に留意されたい。これにより強度再配分モジュール403のミスアライメントを正確に決定及び補正することができる。
【0098】
より具体的には、画像Img1は、光路OXに対して、整列した位置から円筒形強度再配分レンズ403の1次/長手方向軸線のX横方向で10ミクロン変位の横方向オフセットで取得される。即ち、円筒形強度再配分レンズ403の1次軸線PXは、X横方向に光ビームの経路に対して整列/中心位置から10ミクロンだけ変位されている。画像Img2及びImg3は、光路OXに対してレンズ403の1次軸線の整列した位置から20ミクロン及び80ミクロンの横方向オフセットでそれぞれ取得される。これらの画像内の強度分布は、1つの横方向(Y)に対して実質的にガウス分布であり、ビームの第2の横方向(X)においてほぼトップハット分布であるように示されている。
【0099】
レンズ403及び/又は404として構成することができる円筒レンズCLの1次及び2次軸線PX及びSXを光路OXに対して
図5Eに示す。ビーム成形システム400では、レンズ403又は404として動作する円筒レンズCLは、全体的に、1次及び2次軸線PX及びSXがそれぞれY及びX横方向と平行であるように配向されている。円筒レンズCLは、アライメントモジュールASに結合されて図示されている。アライメントモジュールASは、例えば、モータ又は圧電素子などの電気アクチュエータと結合されたミニステージとすることができる。円筒レンズCL及び光路OXの1次軸線PX間のDミクロンのミスアライメントが示されている。このミスアライメントは、その2次軸線SXの方向にレンズをシフトさせるようにアライメントモジュールASの適切な作動によって補正することができる。
【0100】
図5Dに戻ると、画像から分かるように、強度再配分レンズ403の横方向オフセットが増大するにつれて、強度分布が横方向Yに対してより非対称になる。このため、UV及び深UV光について、強度分布は、数十ミクロン程度のレンズ404の小さなミスアライメントの場合でも実質的に非対称になる点に留意されたい。
【0101】
上述のように、較正制御装置408は、CCD406から取得された画像を処理して、この場合にレンズの2次軸線の方向の光軸からのレンズ403のオフセット(即ち、光路からのレンズの1次軸線の位置間のオフセット)に対応する少なくとも1つの横方向(Y)に対する画像の非対称の度合いを決定する。このため、較正制御装置408は、例えば、Y横方向のCCD画像の画素値を平均化し(例えば、ガウスピークの周りの画素を平均化し)、これによりX横方向のビームの強度プロファイルを表すデータ(例えば、グラフ)を取得することができる。画像Img1、Img2及びImg3それぞれに対応するビームの横方向の強度プロファイルのグラフG1、G2、G3が図に示されている。ビーム成形後に取得されることになる約1.5mmの幅の所望のトップハット強度分布を示すグラフG
0も図に示されている。グラフG1、G2、G3の各々から、非対称の度合いを示すデータを上述のような較正制御装置408により計算することができる。具体的には、グラフG1、G2及びG3から計算された平坦度の値は、それぞれ約6.84%、7.13%、11.79%である。
【0102】
次に、
図5Fに戻ると、ステップ530の工程がシステム400を参照して例証される。このステップにおいて、較正制御装置408は、強度再配分レンズ/モジュール403及び位相補正レンズ/モジュール404との光ビームの相互作用の後に、後退可能なミラーM3を光ビームの光路に導入するように動作する。ミラーM3の後退機構は、具体的には図に示されていない。ミラーM3及びM4の位置は、光ビームのミッドフィールド及び/又はファーフィールド画像が撮像素子406により取り込まれるように光伝播に影響を与えるよう構成されている1つ又はそれ以上の光モジュール(例えば、レンズL1及びL2)と光路に沿って相互作用しながら、撮像素子/CCD406に伝播するように配向されるように配設される。ここでは、レンズL3は、撮像素子への光路に導入される。レンズL3は、ビームが自由空間において撮像素子406に伝播する(即ち、光学的/機械的構成部品と相互作用することなく均一な媒体を通って伝播する)ように設計されており、一方、撮像素子406は、位相補正レンズ/モジュール404に対してミッドフィールド/ファーフィールド領域にある。従って、取り込まれた画像(上記で第2の画像データと呼ばれる)では、位相補正レンズ/モジュール404のミスアライメントにより生じた波面収差が、撮像されたビームプロファイル(例えば、トップハットプロファイル)において強調されている。ここでは、ミラーM3及びM4は、ミラーM3及びレンズL1及びL2の後退機構部(図示せず)と共に、波面が位相補正モジュール404により影響を受けた後に光ビームのミッドフィールド/ファーフィールド撮像用に適合された第3の光ルーティング組立体(例えば、
図3Aの304R)の一部として機能する。
【0103】
この実施例では、2つのレンズL1及びL2は、ミッドフィールドで光ビームの撮像を引き起こすように光の光路内に配設されている。レンズL1はまた、この場合、出力光ビームのトップハット横方向強度分布を更に拡張するように構成されている1次元のビームエキスパンダモジュール415の一部として機能する。1次元のビームエキスパンダ組立体415(レンズL1)の一部であることにより、レンズL1は、位相補正器が後焦点面にあるように設置される。レンズL3は、トップハットビームのニアフィールド画像が撮像素子406上に向けられるようにレンズL1と撮像素子との間で光路に沿って設置されている。レンズは、トップハット回折が主としてトップハット縁部上で発生するように設計されたものであり、そのため、非対称が強調されて、これにより位相補正モジュール404から出る光ビームのミスアライメントを可能にする。
【0104】
光ビームのミッドフィールド/ファーフィールド画像がCCD406により取り込まれると、較正制御装置408は、画像データを受信して、光路に対して位相補正モジュール/レンズ404のアライメント位置を制御するように構成され、これにより光ビームの波面が調節される。本発明の幾つかの実施形態によれば、較正制御装置408は、CCD406から取得された画像を処理して、ビームの強度分布/プロファイル(例えば、ミッドフィールド/ファーフィールド領域において横方向の横断面の)を決定する。次いで、ビームの横断面において少なくとも1つの横方向(Y)に対する強度分布/プロファイルにおける非対称を特定することにより、ミスアライメントデータ/パラメータ―値が決定される。このような非対称性は、レンズの404の1次軸線及び光路OX間の横方向オフセットに対応することができる。上述のように、較正制御装置408は、例えば、Y横方向のCCD画像の画素値を平均化して、X横方向でビームのファーフィールド/ミッドフィールド画像の強度プロファイルを表すデータ(例えば、グラフデータ)を取得することができる。
【0105】
発明者らは、ミッドフィールド撮像について、CCDにより撮像されるトップハット強度分布の縁部の非対称性が位相補正モジュールのミスアライメントに極めて影響を受けやすいことを見出した。具体的には、トップハット強度プロファイルを有する光ビームが自由に伝播しているときには、そのエネルギー分布は、超ニアフィールドでの完全又はほとんど完全なトップハットから、ファーフィールドでのSinc(即ち、Sinc(α)=sin(α)/α)に変換される。公称ミッドフィールド位置において、2つの対称形の「ホーン」がトップハットプロファイルの縁部に発生する。位相補正モジュール404が完全には整列されていない場合(強度再配分モジュール403は整列されている)、ホーンの非対称が出現する。
【0106】
位相補正モジュール404の整列位置及び整列されていない位置に対して取り込まれたそれぞれの画像のX方向に沿った横方向の強度プロファイルを示すグラフMG1及びMG2が、
図5Gに示される。これらのグラフから分かるように、位相補正器404の整列位置では、対称的な強度プロファイルが光ビームのミッドフィールド画像において取得される(グラフMG1)。しかしながら、数ミクロンの小さなミスアライメントの場合でも実質的な非対称性が強度プロファイルに発生する。例えば、20ミクロンのミスアライメントは、グラフMG2の実質的に一様でない端部(「ホーン」)の発生に影響を与える。強度分布グラフの2つの端部での強度間の比は、位相補正モジュールの整列した位置における1.1(グラフMG2)から、20ミクロンの中心ずれ/整列していない位置における3:5(グラフMG1)に変わる。
【0107】
強度分布グラフMG1及びMG2の中央領域(縁部/「ホーン」間)は、位相補正モジュールの最適位置に関する限界情報を有することができる点に留意されたい。しかしながら、本発明の幾つかの実施形態では、グラフにおいて非対称の良好な尺度を取得することが可能にするために強度分布の中央領域の影響を抑制することが望ましい。強度分布グラフの中央領域の影響の抑制は、幾つかの実施形態によれば、強度プロファイルグラフのROIに強度プロファイルの縁部近傍でより高い値を有する重み関数を乗算することにより達成される。例えば、これらの要件を満たす関数は、原点がプロファイルの中心にある5次多項式(即ち、S(x)=x
5)である。
【0108】
図5Gは、位相補正モジュール404の較正が位相補正モジュール404に対してミッドフィールドにて取得された強度プロファイルに基づく(例えば、回折限界スポットが位相補正モジュール404の焦点面にて取得される)本発明の好適な実施形態を例示している。しかしながら、上述のように、位相補正器404の横方向位置はまた、光モジュール404に対してファーフィールドにてビームの強度パターン/プロファイルを示すフィードバックデータに基づいて較正することができる。
【0109】
位相補正器404のアライメントの較正はまた、光モジュール404に対してファーフィールドにて光ビームを撮像することによっても達成することができる。
図5Hは、それぞれ+50ミクロン、0ミクロン(実質的に整列した)及び−50ミクロンだけ横方向に整列からずれた位相補正モジュール404の3つの横方向位置について光ビームのファーフィールド画像のX方向強度プロファイルを表す3つのグラフFG1〜グラフFG3を示す。
図5Hは、ファーフィールド撮像を取得するためにレンズL1の前方焦点面にて光路に沿って撮像素子を設置することにより取得されたものである(これは、ルーティング光学素子を利用して、撮像素子に焦点面の画像を中継し、横方向で積分して直交する横方向に対応するビームの強度プロファイルを取得することによっても取得することができる)。この図から分かるように、モジュール404の完全なアライメント(グラフFG2)では、ファーフィールド強度プロファイルによりほとんど完全なSincが得られる。しかしながら、数ミクロン(最大数十ミクロンまで)の小さなミスアライメントでさえファーフィールド画像の取り込まれた強度プロファイルにおいて実質的に非対称性の発生が生じる。このような非対称性は、グラフFG1及びFG3において図示される強度プロファイルにおいて出現する非対称/一様でないサブローブにより示される。図に示すグラフSG1〜グラフSG3は、測定された強度プロファイルFG1〜FG3それぞれに最も近い近似Sinc関数を示す。これらの近似シンク関数の幅も図に示されている。
【0110】
従って、ステップ530において、較正制御装置408は、位相補正モジュールに対してミッドフィールド及び/又はファーフィールドにおいて取り込まれた光ビームの画像を処理するよう構成され、当該画像を分析して位相補正器レンズ404を作動/整列させるアライメント作動命令を決定することができる。
【0111】
ステップ520の補正工程は、通常は光ビームの幅の影響を受けやすく、従って、ステップ520は、ビーム幅を較正する任意選択的なステップ510の工程後に実施される点に留意されたい。入射光ビームが所定の幅である場合、特定の許容差閾値内でステップ510の工程を排除することができる。また、ステップ530の補正工程は、強度再配分レンズ403の正確なアライメントに依存し、従って、ステップ530は、レンズ403を整列させるためにステップ520を利用した後にのみ実施される。
【0112】
また、この実施例では、1つの横方向のみに対する光モジュール403及び404の横方向のアライメントが例示された。しかしながら、本発明の様々な実施形態では、同じ原理を利用して、別の方向に対しても光モジュールを整列させることができる(例えば、光伝播方向と直交する2つの横方向に対して)。加えて、又は代替として、本発明の原理を使用して、光路に対して光モジュールの適切な方位を取得することができる。本発明の技法は、最大6自由度までの光モジュールの位置及び方位の較正を行うように適合させることができる。
【0113】
上述のように
図5A〜
図5Hを参照してフローチャート500において例示された較正方法が利用された後のシステム400の動作を自明的に概略的に示す
図6を参照する。X横方向に沿った光ビームの強度プロファイルがプロファイルグラフPG1〜プロファイルグラフPG4により示されている。図示のように、深UVレーザビームが、約1mmの幅を有して等方性ビームエキスパンダ402のガウス強度分布に導入される。ビームエキスパンダ402は、ビームに3倍の倍率を適用し、結果として幅3mmのガウスビームが得られる。整列した強度分布光モジュール403及び位相補正光モジュール404との相互作用の後に、レーザビームは、4.2mmの幅で横方向のX方向でトップハット強度プロファイルを取得する。Y横方向の強度プロファイルは、実質的に影響のないまま(即ち、ガウス分布)である。次に、レーザビームは、X方向に対して光ビームに追加の倍率(〜16倍)を適用するように適合された1次元のビームエキスパンダ組立体415を横切り、その結果としてトップハットが幅6.5mmの深紫外線光ビームが発生する。
【0114】
本発明の強度及び位相ビーム成形モジュール(例えば、それぞれ
図3A及び
図4のモジュール301/401)から出力された光の強度プロファイルの僅かな空間変動は、強度平滑光モジュールを利用することにより平滑にすることができる点に留意されたい。本発明の幾つかの実施形態によれば、
図3A、
図4及び
図5の何れか1つのビーム成形システムはまた、これらの図に具体的には示していない強度平滑モジュールを含むことができる。このような強度平滑モジュールは、例えば、ビーム成形光モジュール(例えば、それぞれ
図3A及び
図4のモジュール303/403及び304/404の後)から下流側に位置する1つ又はそれ以上の移動レンズ(TL)変調器を含むことができる。強度平滑モジュールは、1つ又はそれ以上の横方向に対して光ビームの強度を平滑にするように適合させることができる。
【0115】
図6のシステム400に含まれるビーム平滑モジュールの動作を示す
図7を参照する。ビーム平滑モジュールは、1次元のビームエキスパンダ415の後にレーザビームの光路に沿って位置することができる。この実施例では、ビーム平滑モジュールは、X横方向(上述のようなビーム成形システムの横方向のX方向に対応する)において結晶内で伝播する移動レンズを形成するように音波により変調される結晶を含む1次元の移動レンズモジュールに基づく。移動レンズは、ビーム成形モジュール401から放射する光ビームの光線を屈折させ、これによりX横方向の光ビームの強度プロファイルの変動が平滑化される。具体的には、移動レンズは、ビーム成形器及び連続光学素子により実施された線幅の〜1/11を使用する。移動レンズは、プロファイル全体にわたって移動する(走査する)。各移動レンズ位置により、走査線を生成しているスポットが生成される。従って、移動レンズは、実際には畳み込み動作を行い、その結果としてビームの平滑が行われる。
【0116】
グラフG4が、ビーム成形モジュール401により成形された後の光ビームのトップハット強度プロファイルを示すために
図7に示されている。このグラフは、
図6のグラフPG3と全体的に類似のものである。トップハット強度プロファイルの強度変動が、
図7のグラフG5において更に詳細に示されている。グラフG6は、移動レンズビーム平滑モジュールにより平滑化された後の光ビームのトップハット強度プロファイルを示す。