(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の保管領域の1以上は、該保管領域に挿入されたセンサの先端側に接触させる保管液を他の保管領域から遮断して水密に保持可能とされている請求項1に記載の計測器。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態による計測器について、
図1乃至
図5に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態による計測器11Aは、複数のセンサ12,12…を備える水質検査装置などである。この計測器11Aは、複数のセンサ12,12…に一体に着脱可能で、複数のセンサを区分して保管可能な保管容器1Aを備えている。
【0013】
また、計測器11Aは、装置本体13Aと、センサユニット13Bと、被検液が収容される測定容器15と、を備えている。
センサユニット13Bは、複数のセンサ12,12…と、複数のセンサ12,12…を一括して保持する支持板14とを有している。センサユニット13Bは、計測器11Aの携帯性を損なわないように小型ユニット化されている。
複数のセンサ12,12…は、水質検査の際には、測定容器15に収容された被検液に浸漬されて、保管の際には保管容器1Aに挿入されるように構成されている。
センサユニット13Bは、ヒンジ(不図示)を介して装置本体13Aに接続されている。
【0014】
図2に示すように、本実施形態による保管容器1Aは、3つのセンサ12A〜12C(12)に対して一体に着脱可能に構成されている。
これらのセンサ12A〜12Cは、支持板14の支持面14aから突出するように設けられていて、先端部12a側が被検液(被検体)に浸漬されるセンサ本体121A〜121C(121)と、センサ本体121A〜121Cそれぞれを支持板14に固定して支持するためのセンサ支持部122A〜122C(122)と、を有している。
【0015】
なお、センサ支持部122A〜122Cには、支持板14に形成された孔部17A〜17C(
図4(b)、
図5(b)参照)に挿入されて支持板14と係合する係合部127A〜127C(
図4(b),
図5(b)参照)が連結されていて、この係合部127A〜127Cが支持板14と係合することで、センサ12A〜12Cがセンサユニット13Bに固定されるように構成されている。
係合部127A〜127Cと支持板14との係合の形態としては、例えば、係合部127A〜127Cおよび支持板14それぞれにつば部が形成されていて、孔部17A〜17Cに挿入された係合部127A〜127Cを1/4回転させると互いのつば部が係合して固定される形態や、係合部127A〜127Cの外周面および孔部17A〜17Cの内周面に互いに螺合可能なネジ山が形成されていて、係合部127A〜127Cが支持板14と螺合して固定される形態が挙げられる。
【0016】
3つのセンサ12A〜12Cのうちの第1センサ12Aのセンサ本体121Aは、pHガラス電極で、ガラスセンサ123と、ガラスセンサ123の周囲を保護するための略円筒状の保護筒124とを備えている。ガラスセンサ123および保護筒124は、いずれもセンサ支持部122Aに突設されていて、保護筒124の先端は、ガラスセンサ123の先端よりも突出方向に長く延びている。また、保護筒124には、軸を中心に四方にスリット125が形成されている。
【0017】
第1センサ12Aのセンサ支持部122Aは、センサ本体121Aと支持面14aとの間に介在するようにして支持板14に固定されている。
なお、センサ本体121Aと、センサ支持部122Aとは、略同軸に配置され、これらの中心軸は支持面14aに直交する方向に延在している。
ここで、センサ12A〜12Cの説明において、センサ12A〜12Cの軸方向における支持面14a側を基端側とし、突出側(先端部12a側)を先端側とする。
【0018】
また、本実施形態では、センサ支持部122Aは、先端側から見た外形が、センサ本体121A(保護筒124)の外径よりも大きい略直方体状に形成されている。そして、センサ支持部122Aの外周面には、先端側に面するセンサ側段差面12cが設けられている。
本実施形態では、センサ側段差面12cは、先端側から見た外形がセンサ支持部122Aの外形と同じ略四角形状とされ、内側にセンサ本体121Aの外径と同じ略円形状の孔部が形成された環状とされている。
【0019】
また、3つのセンサ12A〜12Cのうちの第2センサ12Bのセンサ本体121Bは、カルシウムイオン電極で、外形が略円柱状に形成されている。
第2センサ12Bのセンサ支持部122Bは、センサ本体121Bと支持面14aとの間に介在するようにして支持面14aに固定されている。
センサ本体121Bとセンサ支持部122Bとは、略同軸に配置され、これらの軸は支持面14aに直交する方向に延在している。
【0020】
また、本実施形態では、第2センサ12Bは、センサ支持部122Bの先端側から見た外形がセンサ本体121Bの外径よりも大きい略直方体状に形成されている。そして、センサ支持部122Bのの外周面には、先端側に面するセンサ側段差面12cが設けられている。
本実施形態では、センサ側段差面12cは、先端側から見た外形がセンサ支持部122Bの外形と同じ略四角形状とされ、内側にセンサ本体121Bの外径と同じ略円形状の孔部が形成された環状とされている。
【0021】
また、3つのセンサ12A〜12Cのうちの第3センサ12Cのセンサ本体121Cは、pHガラス電極(センサ本体121A)およびカルシウムイオン電極(センサ本体121B)に共通の比較電極で、pH測定やカルシウムイオン測定の際に、pHガラス電極やカルシウムイオン電極との電位差を計測するために設けられている。センサ本体121Cは、外形が略円柱状に形成されている。
【0022】
第3センサ12Cのセンサ支持部122Cは、外径がセンサ本体121Cと略同じまたはやや小さい円柱状に形成されている。そして、第3センサ12Cにおいても、センサ支持部122Cは、センサ本体121Cと支持面14aとの間に介在するようにして支持面14aに固定されている。
また、第3センサ12Cには、軸方向の中間部となるセンサ本体121Cとセンサ支持部122Cとの接続部分に、センサ本体121Cおよびセンサ支持部122Cよりも拡径された拡径部126が周方向全体にわたって形成されている。本実施形態では、拡径部126の外周面126bには、先端側に面するセンサ側段差面12cが設けられている。
【0023】
図2乃至
図5に示すように、保管容器1Aは、各開口部21からそれぞれ対応するセンサ12A〜12Cが挿入される有底筒状の3つのキャップ本体2,2,2と、キャップ本体2,2,2の外周面2aに設けられた複数のリブ3,3…と、キャップ本体2,2,2の開口部21側の端部2bに設けられ複数のリブ3,3…と連結されたフランジ4と,を有している。これらのキャップ本体2,2,2、リブ3,3…およびフランジ4は、ゴムなどの弾性体で一体に形成されている。
【0024】
ここで、3つのキャップ本体2,2,2を第1〜第3キャップ本体2A〜2Cとすると、第1キャップ本体2Aに第1センサ12Aが挿入され、第2キャップ本体2Bに第2センサ12Bが挿入され、第3キャップ本体2Cに第3センサ12Cが挿入されるように構成されている。
そして、第3キャップ本体2Cの周りに、第1キャップ本体2Aと第2キャップ本体2Bとが第3キャップ本体2Cの軸を中心として略90°間隔をあけるようにして配置されている。
【0025】
なお、本実施形態では、各センサ12A〜12Cが保管されるときは、支持面14aが下方を向き、各センサ12A〜12Cが支持面14aから下方に突出する向きに配置される。このため、キャップ本体2A〜2Cは、開口部21側が上側となり、底部22A〜22C側が下側となる向きに配置される。そして、キャップ本体2A〜2Cには、挿入されるセンサ12A〜12Cに適した保管液を充填可能で、キャップ本体2A〜2Cの内部がそれぞれセンサ12A〜12Cを保管ための保管領域を構成している。
【0026】
図4(b)に示すように、第1キャップ本体2Aは、有底筒状に形成され、第1センサ12Aに取り付けられた状態において、支持面14a側に開口部21が位置し、第1センサ12Aの突出側の先端部12aと対向する底部22Aと、第1センサ12Aの外周面12bと対向する筒状部23Aとを備えている。これらの底部22Aと筒状部23Aとは、一体に形成されている。
ここで、保管容器1Aの説明において、筒状部23Aの軸方向における開口している側を基端側とし、底部22Aが設けられている側を先端側とする。
【0027】
図4(a)および(b)に示すように、本実施形態では、筒状部23Aの内周面23aには、軸方向の中間部に周方向全体にわたって内側に突出する突出部24Aが形成されている。この突出部24Aは、第1キャップ本体2Aの基端側に面するキャップ側段差面24aを有している。
そして、筒状部23Aは、突出部24Aよりも先端側がセンサ本体121A(
図4(b)参照)よりもやや大きい径の円筒状に形成され、基端側がセンサ支持部122A(
図4(b)参照)と嵌合可能な角筒状に形成されている。ここで、筒状部23Aの円筒状の部分を円筒部分25Aとし、角筒状の部分を角筒部分26Aとして以下説明する。
【0028】
そして、
図4(b)に示すように、第1キャップ本体2Aが第1センサ12Aに取り付けられると、第1キャップ本体2Aの突出部24Aのキャップ側段差面24aが、センサ側段差面12cと周方向全体にわたって当接するとともに、キャップ側段差面24aと隣接する角筒部分26Aの内周面26aが、センサ支持部122Aの外周面122bと周方向全体にわたって当接するように構成されている。
このように、本実施形態では、第1キャップ本体2Aのキャップ側段差面24a、およびキャップ側段差面24aと隣接する角筒部分26Aの内周面26aの2つの面24a,26aが、第1センサ12Aの外周面12bと周方向全体にわたって当接するセンサ当接面27を構成している。
なお、円筒部分25Aの内周面25aは、センサ本体121Aの外周面121b(保護筒124の外周面)と離間している。
【0029】
図5(b)に示すように、第2キャップ本体2Bは、有底筒状に形成され、第2センサ12Bに取り付けられた状態において、支持面14a側に開口部21が位置し、第2センサ12Bの先端部12aと対向する底部22Bと、第2センサ12Bの外周面12bと対向する筒状部23Bと、を備えている。これらの底部22Bと筒状部23Bとは、一体に形成されている。
【0030】
図5(a)および(b)に示すように、本実施形態では、筒状部23Bの内周面23aには、軸方向の中間部に周方向全体にわたって内側に突出する突出部24Bが形成されている。この突出部24Bは、第2キャップ本体2Bの基端側に面するキャップ側段差面24aを有している。
そして、筒状部23Bは、突出部24Bよりも底部22B側がセンサ本体121B(
図5(b)参照)よりもやや大きい径の円筒状に形成され、基端側がセンサ支持部122B(
図5(b)参照)と嵌合可能な角筒状に形成されている。ここで、筒状部23Bの円筒状の部分を円筒部分25Bとし、角筒状の部分を角筒部分26Bとして以下説明する。
【0031】
そして、
図5(b)に示すように、第2キャップ本体2Bが、第2センサ12Bに取り付けられると、突出部24Bのキャップ側段差面24aが、第2センサ12Bのセンサ側段差面12cと周方向全体にわたって当接するとともに、キャップ側段差面24aと隣接する角筒部分26Bの内周面26aが、センサ支持部122Bの外周面122bと周方向全体にわたって当接するように構成されている。
【0032】
このように、本実施形態では、第2キャップ本体2Bのキャップ側段差面24a、およびキャップ側段差面24aと隣接する角筒部分26Bの内周面26aの2つの面24a,26aが、第2センサ12Bの外周面12bと周方向全体にわたって当接するセンサ当接面27Bを構成している。
なお、円筒部分25Bの内周面25aは、センサ本体121Bの外周面121bと離間している。
また、第2キャップ本体2Bの内部には、
図5に示すように、センサ本体121Bを囲繞可能なセンサ保護部材5が設けられている。センサ保護部材5は、第2キャップ本体2Bを形成する弾性体よりも高い剛性を有する材料で、センサ本体121Bが挿入可能な有底筒状に形成されている。
【0033】
図5(b)に示すように、第3キャップ本体2Cは、有底筒状に形成され、第3センサ12Cに取り付けられた状態において、支持面14a側に開口部21が位置し、第3センサ12Cの先端部12aと対向する底部22Cと、第3センサ12Cの外周面12bと対向する筒状部23Cと、を備えている。これらの底部22Cと筒状部23Cとは、一体に形成されている。
図5(a)および(b)に示すように、本実施形態では、筒状部23Cは、軸方向全体にわたって略円筒状に形成されていて、軸方向の中間部には、内周面から周方向全体にわたって突出する突出部24Cが形成されている。この突出部24Cは、第3キャップ本体2Cの基端側に面するキャップ側段差面24aを有している。
【0034】
そして、
図5(b)に示すように、第3キャップ本体2Cが第3センサ12Cに取り付けられると、第3キャップ本体2Cのキャップ側段差面24aが、第3センサ12Cのセンサ側段差面12cと周方向全体にわたって当接するとともに、キャップ側段差面24aと基端側で隣接する筒状部23Cの内周面23aが、第3センサ12Cの拡径部126の外周面126bと周方向全体にわたって当接するように構成されている。
【0035】
このように、本実施形態では、第3キャップ本体2Cのキャップ側段差面24a、およびキャップ側段差面24aと隣接する筒状部23Cの内周面23aの一部の2つの面24a,23aが、第3センサ12Cの外周面12bと周方向全体にわたって当接するセンサ当接面27Cを構成している。
なお、センサ当接面27C以外の筒状部23Cの内周面23aは、第3センサ12Cの外周面12bと離間している。
【0036】
また、第3キャップ本体2Cには、第1キャップ本体2Aおよび第2キャップ本体2Bと対向しない位置において、基端側の端部2b近傍の一部を切り欠いた切欠き部28が形成されている。この切欠き部28は、保管容器1Aがセンサ12A〜12Cに取り付けられた状態において、支持面14aから突出する形状の計測器11Aの構成部材の段部16と干渉しないようにするために形成されている。
なお、切欠き部28は、必要に応じて設けられていればよく、不要な場合には設けらていなくてもよい。
【0037】
図3に戻り、第1キャップ本体2Aおよび第2キャップ本体2Bの外周面2aに設けられているリブ3のうち、第3キャップ本体2Cと対向しない位置にあるリブ3Aは、キャップ本体2A,2B(筒状部23A,23B)の軸方向の略全体にわたって延在する突条で、キャップ本体2A,2Bの外周面2aからの突出寸法が、基端側から先端側に向かって漸次小さくなるテーパ状に形成されている。
【0038】
ここで、キャップ本体2A,2Bとリブ3Aとが、弾性体を材料として一体に形成されていることにより、リブ3Aの延在方向の中間部を摘まんでキャップ本体2A,2B内側に向かって押し込むと、リブ3Aが屈曲してリブ3Aの基端側の端部が軸から離間する方向に移動し、このリブ3Aの移動に伴いキャップ本体2A,2Bの開口部21が開くことになる。そして、キャップ本体2A,2Bの開口部21が開くことにより、センサ12A,12Bに対してキャップ本体2A,2Bを容易に着脱することができる。
特に、リブ3Aは、上記のようにテーパ状に形成されていることにより、リブ3Aを摘まんで押し込むと、リブ3Aの基端側の端部がキャップ本体2A,2Bの軸から離間する方向に確実に移動するため、キャップ本体2A,2Bの開口部21を確実に広げることができる。
【0039】
一方、リブ3のうち、第3キャップ本体2Cと対向するリブ3Bは、テーパ状に形成されておらず、第1キャップ本体2Aおよび第2キャップ本体2Bからの突出寸法は延在方向全体にわたって略同じ寸法に形成され、延在方向全体にわたって第3キャップ本体2Cと当接するように連結されている。
なお、本実施形態では、第3キャップ本体2Cの外周面2aには、第1キャップ本体2Aおよび第2キャップ本体2Bと連結されたリブ3B以外のリブ3Aは設けられていない。
【0040】
図3(f)に示すように、本実施形態では、このようなリブ3A,3Bは、第1キャップ本体2Aおよび第2キャップ本体2B(筒状部23A,23B)の外周面2aに周方向に略90°ずつ間隔をあけて4つ設けられていて、開口部21側が角筒部分26A,26Bの周方向に隣り合う角部の略中央部と連結されている。
【0041】
また、
図3乃至
図5に示すように、フランジ4は、第1キャップ本体2Aおよび第2キャップ本体2Bの外周面2aの基端側の端部2bから周方向全体にわたってそれぞれ突出し、第1キャップ本体2Aおよび第2キャップ本体2Bを連結するように設けられている。また、フランジ4のうち第3キャップ本体2Cと対向する部分は、第3キャップ本体2Cと連結されている。なお、本実施形態では、第3キャップ本体2Cには、第1キャップ本体2Aおよび第2キャップ本体2Bと対向する側以外にはフランジ4が設けられていない。
【0042】
このように、第3キャップ本体2Cは、リブ3Bおよびフランジ4を介して第1キャップ本体2Aおよび第2キャップ本体2Bと連結されている。このように、複数のキャップ本体2A〜2Cがフランジ4およびリブ3Bを介して一体化しているため、複数のセンサ12A〜12Cに対してキャップ本体2A〜2Cの着脱を一度に行うことができる。
また、フランジ4は、保管容器1Aがセンサ12A〜12Cに取り付けられると、基端側の面が支持面14aと当接するように構成されている。
【0043】
次に、上述した第1実施形態による計測器11Aのセンサユニット13Bの保管方法と作用・効果について図面を用いて説明する。
第1実施形態による計測器の保管方法は、まず、保管容器1Aの各キャップ本体2A〜2Cにそれぞれ対応するセンサ12A〜12Cに適した保管液を充填し、保管液にセンサ本体121A〜121Cが浸漬されるように各キャップ本体2A〜2Cにそれぞれ対応するセンサ12A〜12Cを挿入し、保管容器1Aをセンサユニット13Bに取り付ける。
【0044】
本実施形態では、第1センサ12Aのセンサ本体(pHガラスセンサ)121Aが挿入される第1キャップ本体2Aには、水道水や純水などの保管液を充填し、第2センサ12Bのセンサ本体121B(カルシウムイオン電極)が挿入される第2キャップ本体2Bには、水道水や純水、カルシウムイオン標準液などの保管液を充填し、第3センサ12Cのセンサ本体121C(比較電極)が挿入される第3キャップ本体2Cには、センサ本体121Cの内部液(例えば、塩化カリウム溶液など)と同じ液などの保管液を充填する。
【0045】
また、保管容器1Aをセンサユニット13Bに取り付ける際には、各キャップ本体2A〜2Cのセンサ当接面27A〜27Cとセンサ支持部122A〜122Cの外周面122bとを当接させるとともに、フランジ4と支持面14aとを当接させる。また、保管液は、各キャップ本体2A〜2Cのセンサ当接面27A〜27Cよりも先端側に充填されていることが好ましい。
【0046】
このように、保管容器1Aに、小型のセンサユニット13Bに配置された複数のセンサ12A〜12Cがそれぞれ挿入されるキャップ本体2A〜2Cが設けられていて、各センサ12A〜12Cが挿入される保管領域が区分されていることにより、各センサ12A〜12Cをそれぞれ最適な環境でエージングしたり、長期保管したりすることができる。
そして、複数のセンサ12A〜12Cをそれぞれ最適な環境でエージングしたり、長期保管したりすることができるため、複数のセンサ12A〜12Cを備える計測器11Aの応答性を改善することができる。また、長期保管の環境を最適化することによりセンサの寿命を延ばすこともできる。さらに、従来のように、複数のセンサ12A〜12Cに対して個別にキャップなどを取り付けて保管する場合と比べて、一体化したキャップ本体2A〜2Cに複数のセンサ12A〜12Cを一度に挿入させることができるため、容易に保管を行うことができる。また、複数のキャップが互いに干渉することを考慮してセンサ12A〜12Cを離して配置する必要がないので、計測器11Aの携帯性を損なうこともない。
【0047】
また、キャップ本体2A〜2Cは、弾性体を材料として形成されているとともに、キャップ本体2A〜2Cの筒状部23A〜23Cの内周面23aには、センサ支持部122A〜122Cの外周面122bと周方向全体にわたって当接可能なセンサ当接面27A〜27Cが形成されていることにより、保管容器1Aがセンサ12A〜12Cに取り付けられた状態を確実に維持することができる。
そして、保管液は、各キャップ本体2A〜2Cのセンサ当接面27A〜27Cよりも先端側に充填されていることにより、保管液がセンサ当接面27A〜27Cよりも基端側に漏れることがないため、各保管液をそれぞれ水密に保持することができる。
【0048】
なお、各センサ12A〜12Cに対するキャップ本体2A〜2Cのシール性は、キャップ本体2A〜2Cのセンサ当接面27A〜27Cとセンサ支持部122A〜122Cの外周面122bとの位置関係、センサ当接面27A〜27Cの面積、センサ当接面27A〜27Cが形成されている部分の筒状部23A〜23Cを構成する弾性体の弾性力等により、適宜調整することができる。
【0049】
また、本実施形態では、センサ当接面27A〜27Cがそれぞれキャップ側段差面24aを含み、このキャップ側段差面24aがセンサ側段差面12cと当接可能とされている。そして、キャップ側段差面24aとこれと隣接する筒状部23A〜23Cの内周面23aが形成する段部と、センサ側段差面12cとこれと隣接するセンサ支持部122の外周面122bが形成する段部が嵌合するように当接するため、キャップ本体2A〜2Bに充填された保管液を確実に水密に保持することができる。
また、キャップ側段差面24aがセンサ側段差面12cと当接可能とされていることにより、センサ12A〜12Cに対するキャップ本体2A〜2Cの位置決めを容易に行うことができる。
【0050】
また、保管容器1Aには、キャップ本体2A〜2Cの外周面2aから突出するとともに支持面14aと当接可能なフランジ4が一体に設けられていることにより万が一、保管液がセンサ当接面27A〜27Cよりも基端側に漏れ出た場合にも、キャップ本体2A〜2Cの外部に保管液が漏れ出ることを防止することができ、保管液を水密に保持することができる。
また、フランジ4が支持面14aと当接することにより、保管容器1Aの強度を高めることができるとともに、支持面14aとフランジ4とを当接させることで、センサ12に対する保管容器1Aの位置決めを容易に行うことができる。
【0051】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1実施形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1実施形態と異なる構成について説明する。
図6乃至
図8に示すように、第2実施形態による計測器11Bは、複数のセンサ12,12…を保管する際に挿入可能な有底の略円筒状の保管容器1Bを備えている。
本実施形態では、計測器11Bのセンサユニット13Bは、6つのセンサ12D〜12Iと、これらのセンサ12D〜12Iを一括して保持する支持板14とを有している。
これらのセンサ12D〜12Iは、支持板14の支持面14aから突出して支持板14に保持されている。
【0052】
図6に示すセンサ12D〜12Iのうち、センサ12Dは比較電極(Ref)、センサ12Eはカルシウムイオン電極、センサ12Fはマグネシウムイオン電極、センサ12GはpHガラス電極、センサ12HはECセンサ(導電率センサ)、センサ12IはRCセンサ(残留塩素センサ)で構成されている。
【0053】
図6乃至
図8に示すように、保管容器1Bは、有底筒状の容器本体61と、容器本体61内部の空間を4つの保管領域62A〜62Dに区分する区分壁63A〜63Cと、容器本体61を計測器11Bの支持面14aに固定するための固定具64(
図7および
図8参照)と、を備えている。
なお、
図7および
図8に示すように、本実施形態では、各センサ12D〜12Iが保管されるときは、支持面14aが下方を向き、各センサ12D〜12Iが支持面14aから下方に突出する向きに配置される。このため、容器本体61がセンサユニット13Bに取り付けられると、容器本体61は、底部61a側が下側となり、開口部側が上側となる向きに配置される。
ここで、容器本体61がセンサユニット13Bに取り付けられた状態における、底部61a側を下側とし、開口部側を上側として以下説明する。
【0054】
4つの保管領域62A〜62Dには、対応するセンサ12D〜12Iが挿入可能で、本実施形態では、第1保管領域62Aには比較電極(センサ12D)が、第2保管領域62Bにはカルシウムイオン電極(センサ12E)およびマグネシウムイオン電極(センサ12F)が、第3保管領域62Cには、pHガラス電極(センサ12G)が、第4保管領域62Dには、ECセンサ(センサ12H)およびRCセンサ(センサ12I)が挿入可能に構成されている。
そして、各保管領域62A〜62Dは、それぞれ挿入されたセンサ12D〜12Iを最適な環境でエージングしたり、長期保管したりできるように、内部に保管液や純水などを充填可能に構成されている。
【0055】
区分壁63A〜63Cは、容器本体61の内部において、容器本体61の底部61aから上端部(開口部側の端部)61bまでの高さ方向全体に延びる板状の部材で構成されている。
本実施形態では、区分壁63A〜63Cの上端部63aには、これらの上端部63aに沿ってパッキン(不図示)が設けられていて、
図7(a)および
図8に示すようなセンサユニット13Bに保管容器1Bが取り付けられた状態において、パッキンと支持面14aとが当接し保管領域62A〜62Dに充填された保管液を水密に保持できるように構成されている。
【0056】
また、本実施形態では、
図6に示すように、容器本体61の内部に、容器本体61の略中央部に設けられた平面視直線状の第1区分壁63Aと、平面視円弧状で平面視における延在方向の中間部に第1区分壁63Aの一方の端部63Aaが連結されているとともに両端部63Ba,63Bbが容器本体61の内周面61cと連結された第2区分壁63Bと、平面視円弧状で平面視における延在方向の中間部に第1区分壁63Aの他方の端部63Abが連結されているとともに両端部63Ca,63Cbが容器本体61の内周面61cと連結された第3区分壁63Cとが設けられている。
そして、第2区分壁63Bと容器本体61の内周面61cの一部に囲まれた第1保管領域62Aと、第1区分壁63A、第2区分壁63B、第3区分壁63Cおよび容器本体61の内周面61cに囲まれた第2保管領域62Bと、第3区分壁63Cと容器本体61の内周面61cの一部に囲まれた第3保管領域62Cと、第1区分壁63A、第2区分壁63B、第3区分壁63Cおよび容器本体61の内周面61cに囲まれた第4保管領域62Dとが容器本体61の内部に形成されている。
【0057】
また、
図7および
図8に示すように、容器本体61の外周面61dには、上下方向の中間部に外周面61dの径方向外側に突出する容器側フランジ65が設けられている。この容器側フランジ65は、固定具64のナット部材(袋ナット)66(後述する)に係止可能に構成されている。
この容器側フランジ65は、容器本体61の外周面61dに周方向全体にわたって形成されている。
【0058】
図7に示すように、固定具64は、外周面67aにネジ山が形成された環状のネジ部材67と、内周面66aにネジ山が形成された環状のナット部材66とを有していて、ネジ部材67とナット部材66とは、螺合可能に構成されている。
ネジ部材67は、支持面14aに軸方向が直交する向きで、内部にセンサ12D〜12Iが配置される位置に固定されている。
また、ネジ部材67は、内部に容器本体61の容器側フランジ65よりも上部側の部分を下側から挿入可能で、ネジ部材67の内部に下側から容器本体61の上部側を挿入すると、ネジ部材67の下端部と容器側フランジ65の上面とが当接するように構成されている。
【0059】
ナット部材66は、軸方向の一方側の端部に、内側に突出する固定具側フランジ68が設けられている。ナット部材66は、ネジ部材67に螺合されると、固定具側フランジ68が設けられている一方側が下側となり、他方側が上側となる向きに配置される。
また、ナット部材66は、内部に容器本体61を上側から挿入可能で、ナット部材66の内部に上側から容器本体61を挿入すると、固定具側フランジ68の上面68aと容器側フランジ65の下面65aとが当接し、容器本体61がナット部材66に係止されるように構成されている。
そして、ネジ部材67の内部に容器本体61の上部側を挿入した状態で、容器本体61の下部側をナット部材66の内部に挿入させて、ネジ部材67とナット部材66とを螺合させると、容器側フランジ65がネジ部材67とナット部材66の固定具側フランジ68とに挟持され、容器本体61がセンサユニット13Bに固定されるように構成されている。
【0060】
次に、第2実施形態による計測器11Bのセンサユニット13Bの保管方法について説明する。
まず、各保管領域62A〜62Dに必要に応じて保管液を充填する。
本実施形態では、センサ12D(比較電極)が挿入される第1保管領域62Aには、センサ12Dの内部液(例えば、塩化カリウム溶液など)と同じ液などの保管液を充填し、センサ12E(カルシウムイオン電極)、センサ12F(マグネシウムイオン電極)が挿入される第2保管領域62Bには、測定対象イオンを含む標準液(本実施形態の場合、カルシウムイオン・マグネシウムイオン混合標準液)や水道水などの保管液を充填し、センサ12G(pHガラス電極)が挿入される第3保管領域62Cには、水道水や純水などの保管液を充填する。
また、センサ12H(ECセンサ)は、ステンレス製の導電率センサで、乾燥させた状態で保管されることが最適とされていて、センサ12I(RCセンサ)も、乾燥させた状態で保管されることが最適とされているため、これらのセンサ12H,12Iが挿入される第4保管領域62Dには、保存液などは充填しない。
【0061】
続いて、ネジ部材67の内部に下側から容器本体61の上部側を挿入させて、容器側フランジ65の上面とネジ部材67の下端部とを当接させるとともに、容器本体61の下部側をナット部材66の内部に挿入させる。このとき、容器本体61の各保管領域62A〜62Dには、それぞれ対応するセンサ12D〜12Iを挿入させる。
そして、この状態で、容器本体61は回転させずに、ナット部材66を回転させてナット部材66をネジ部材67に螺合させる。
【0062】
そして、ネジ部材67にナット部材66が螺合することで、容器側フランジ65がネジ部材67とナット部材66とに挟持されて、容器本体61がセンサユニット13Bに固定される。
このとき、区分壁63A〜63Cの上端部63aは、支持面14aと当接し、隣り合う保管領域同士が連通しないように構成されていて、各保管領域62A〜62Cに充填された保管液を水密に保持することができる。
【0063】
第2実施形態による計測器11Bでは、第1実施形態と同様に、保管容器1Bには、小型のセンサユニット13Bに配置された複数のセンサ12D〜12Iが区分して挿入される保管領域62A〜62Dが設けられていることにより、各センサ12D〜12Iをそれぞれ最適な環境でエージングしたり、長期保管したりすることができるため、複数のセンサ12A〜12Cを備える計測器11Bの応答性を改善することができる。さらに、長期保管の環境を最適化することによりセンサの寿命を延ばすこともできる。
また、従来のように、複数のセンサ12D〜12Iに対して個別にキャップなどを取り付けて保管する場合と比べて、複数のセンサ12D〜12Iを一度に容器本体61に挿入させることができるため、容易に保管を行うことができる。さらに、複数のキャップなどが互いに干渉することを考慮してセンサ12D〜12Iを離して配置する必要がないので、計測器11Bの携帯性を損なうこともない。
【0064】
また、保管容器1Bをセンサユニット13Bに固定する際に、保管容器1Bを回転させる必要がないため、複数のセンサ12D〜12Iに対しての1つの保管容器1Bを取り付けることができるとともに、内部に保管液を充填する場合においても保管液が保管容器1Bからこぼれる虞がなく、保管容器1Bを容易に設置することができる。
【0065】
以上、本発明による計測器およびセンサユニットの保管方法の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、センサユニット13Bのセンサ12の種類や組み合わせに限定はなく、pHガラス電極、各種イオン電極、ECセンサ、RCセンサ、溶存酸素センサなどを適宜組み合わせたセンサユニット13Bとすることができる。
【0066】
また、上記の実施形態では、センサ12が支持板14の支持面14aから突出するように保持されているが、センサ12がセンサユニット13Bに保持される態様は上記以外でもよい。例えば、板状ではない長軸の部材の先端にセンサ12が保持されていてもよい。
また、上記の第1実施形態では、保管容器1Aの各キャップ本体2A〜2Cに保管液が充填されるように構成されているが、例えば、ECセンサやRCセンサのように、センサの保管の際に保管液が不要な場合は保管液が充填されなくてもよい。
また、保管液は、脱脂綿にしみ込ませた状態で保管容器1A,1Bに充填されていてもよい。
【0067】
また、保管容器1A,1Bの形状は、保管領域に充填された保管液が他の保管領域から遮断して保持可能であれは、上記の実施形態以外の形態としてもよい。
例えば、第1実施形態におけるキャップ本体2A〜2Cの形状や数、リブ3の形状や有無、フランジ4の形状や有無、センサ当接面27A〜27Cの形態などは、適宜設定されてよい。
また、第2実施形態における容器本体61や区分壁63A〜63Cの形状や、保管領域の数、容器本体61をセンサユニット13Bに固定する固定具64の種類などは、適宜設定されてよい。
また、上記の第2実施形態では、保管容器1Bの区分壁63A〜63Cの上端部63aにパッキンが設けられているが、パッキンが設けられていなくてもよいし、部分的にパッキンが設けられていてもよい。
また、容器本体61の上端部61bにも、区分壁63A〜63Cの上端部63aと同様にパッキンが設けられていて、センサユニット13Bに保管容器1Bが取り付けられた状態において、パッキンと支持面14aとが当接するように構成されていてもよい。