(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、周波数スペクトラムの比較、特に、実質的な時間相関周波数スペクトラムの比較を実行することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、次の通りである。
(1)複数の入力ポートと;該入力ポートに結合され、上記入力ポートから周波数領域データを取り込む取込み手段と;上記入力ポートの少なくとも2個に対して周波数領域制御を行うユーザ・インタフェースと;上記周波数領域制御に応じて、上記取込み手段の周波数領域取込みパラメータを調整して、第1入力ポートに関連した周波数領域取込みパラメータを第2入力ポートに関連した周波数領域取込みパラメータと異ならせる制御器とを具えた試験測定機器。
(2)上記ユーザ・インタフェースは、表示器と、第1垂直位置制御器と、第2垂直位置制御器とを含み;上記制御器は、上記第1垂直位置制御器に応じて上記表示器に第1周波数スペクトラムを表示し、上記第2垂直位置制御器に応じて上記表示器に第2周波数スペクトラムを表示する態様1の試験測定機器。
(3)上記ユーザ・インタフェースは、表示器と、第1垂直スケール(縮尺)制御器と、第2垂直スケール制御器とを含み;上記制御器は、上記第1垂直スケール制御器に応じて上記表示器に第1周波数スペクトラムを表示し、上記第2垂直スケール制御器に応じて上記表示器に第2周波数スペクトラムを表示する態様1の試験測定機器。
(4)上記ユーザ・インタフェースは、表示器と、第1中心周波数制御器と、第2中心周波数制御器とを含み;上記制御器は、上記第1中心周波数制御器に応じて上記表示器に第1周波数スペクトラムを表示し、上記第2中心周波数制御器に応じて上記表示器に第2周波数スペクトラムを表示する態様1の試験測定機器。
(5)上記ユーザ・インタフェースは、表示器と、第1周波数スパン制御器と、第2周波数スパン制御器とを含み;上記制御器は、上記第1周波数スパン制御器に応じて上記表示器に第1周波数スペクトラムを表示し、上記第2周波数スパン制御器に応じて上記表示器に第2周波数スペクトラムを表示する態様1の試験測定機器。
(6)上記ユーザ・インタフェースは、表示器と、第1分解能帯域幅制御器と、第2分解能帯域幅制御器とを含み;上記制御器は、上記第1分解能帯域幅制御器に応じて上記表示器に第1周波数スペクトラムを表示し、上記第2分解能帯域幅制御器に応じて上記表示器に第2周波数スペクトラムを表示する態様1の試験測定機器。
(7)上記ユーザ・インタフェースは、第1中心周波数制御器と、第2中心周波数制御器とを含み;上記制御器は、上記第1中心周波数制御器に応じて上記第1ポートに関連した上記周波数領域取込みパラメータを調整し、上記第2中心周波数制御器に応じて上記第2ポートに関連した上記周波数領域取込みパラメータを調整する態様1の試験測定機器。
(8)上記制御器は、上記第1中心周波数制御器に応じて上記第1ポートに関連したダウン・コンバージョン周波数を変化させ、上記第2中心周波数制御器に応じて上記第2ポートに関連したダウン・コンバージョン周波数を変化させる態様7の試験測定機器。
(9)上記ユーザ・インタフェースは、第1周波数スパン制御器と、第2周波数スパン制御器とを含み;上記制御器は、上記第1周波数スパン制御器に応じて上記第1ポートに関連した周波数領域取込みパラメータを調整し、上記第2周波数スパン制御器に応じて上記第2ポートに関連した周波数領域取込みパラメータを調整する態様1の試験測定機器。
(10)上記制御器は、上記第1周波数スパン制御器に応じて上記第1ポートに関連した第1サンプリング・レートを変化させ、上記第2周波数スパン制御器に応じて上記第2ポートに関連した第2サンプリング・レートを変化させる態様9の試験測定機器。
(11)上記ユーザ・インタフェースは、第1分解能帯域幅制御器と、第2分解能帯域幅制御器とを含み;上記制御器は、上記第1分解能帯域幅制御器に応じて上記1ポートに関連した周波数領域取込みパラメータを調整し、上記第2分解能帯域幅制御器に応じて上記2ポートに関連した周波数領域取込みパラメータを調整する態様1の試験測定機器。
(12)上記制御器は、上記第1分解能帯域幅制御器に応じて上記第1ポートに関連した第1取込み時間スパンを変化させ、上記第2分解能帯域幅制御器に応じて上記第2ポートに関連した第2取込み時間スパンを変化させる態様11の試験測定機器。
(13)上記ユーザ・インタフェースは、関数インタフェースを含み;上記制御器は、該関数インタフェースに応じて上記第1ポートに関連した周波数領域データと上記第2ポートに関連した周波数領域データとを組合せる態様1の試験測定機器。
(14)第1信号の取込みに関連した第1周波数領域制御信号をユーザ・インタフェースから受け; 第2信号の取込みに関連した第2周波数領域制御信号を上記ユーザ・インタフェースから受け; 上記第1及び第2周波数領域制御信号に応じて取込み手段の周波数領域取込みパラメータを調整して、上記第1信号に関連した周波数領域取込みパラメータを上記第2信号に関連した周波数領域取込みパラメータと異なせる試験測定機器の動作方法。
(15)上記第1周波数領域制御は、第1中心周波数制御信号を含み;更に、該第1中心周波数制御信号に応じて上記第1信号に関連する上記周波数領域取込みパラメータを変化させる態様14の方法。
(16)上記第1中心周波数制御信号に応じて上記第1信号に関連する上記周波数領域取込みパラメータを変化させることは、上記第1中心周波数制御に応じて上記第1信号に関連するダウン・コンバージョン周波数を変化させることである態様15の方法。
(17)上記第1周波数領域制御は、第1周波数スパン制御信号を含み;さらに、該第1周波数スパン制御信号に応じて上記第1信号に関連する上記周波数領域取込みパラメータを変化させる態様14の方法。
(18)上記第1周波数スパン制御信号に応じて上記第1信号に関連する上記周波数領域取込みパラメータを変化させることは、上記第1周波数スパン制御信号に応じて上記第1信号に関連するサンプリング・レートを変化させることである態様17の方法。
(19)上記第1周波数領域制御は、第1分解能帯域幅制御信号を含み;さらに、該第1分解能帯域幅制御信号に応じて上記第1信号に関連した上記周波数領域取込みパラメータを変化させる態様14の方法。
(20)上記第1分解能帯域幅制御信号に応じて上記第1信号に関連した上記周波数領域取込みパラメータを変化させることは、上記第1分解能帯域幅制御信号に応じて上記第1信号に関連した取込み時間スパンを変化させることである態様19の方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施例は、複数の周波数領域信号を分析できる試験測定機器及び技術を含んでいる。例えば、異なるソース(信号源)からの異なるスペクトラムの周波数領域信号をほぼ同時に分析できる。
【0009】
図1は、本発明の実施例による複数チャネル試験測定機器のブロック図である。この実施例において、試験測定機器10は、取込みシステム(手段)12と、制御器14と、メモリ17と、ユーザ・インタフェース16とを含んでいる。取込みシステム12、メモリ17及びユーザ・インタフェース16は、制御器14に結合されている。
【0010】
取り込みシステム12は、複数のポート18を含む。ポート18は、所望周波数レンジを受けるのに適するコネクタを含むことができる。例えば、このコネクタは、BNC型、SMA型、2.92mm型、N型、又は所望媒体に適する他のコネクタでよい。
【0011】
取込みシステム12も複数のダウン・コンバータ(DC)20を含んでいる。詳細に後述するように、本発明の実施例において、ダウン・コンバータは、複数のアナログ及びデジタルのコンポーネントを含む。ダウン・コンバータ20は、対応するポート18を介して受けた入力信号の周波数レンジを中間周波数(IF)レンジにシフトする。例えば、ダウン・コンバータ20は、200MHz広周波数レンジを2.4GHz〜2.6GHzから100MHz〜300MHzにダウン・コンバージョンする。
【0012】
ダウン・コンバータ20は、同調可能である。すなわち、ダウン・コンバータ20を同調させて、ダウン・コンバージョンすべき周波数レンジを選択できる。この選択は、ディスクリート周波数レンジ又は連続周波数レンジの間で可能である。
【0013】
用語「ダウン・コンバータ」を用いるが、ダウン・コンバータ20は、低周波数レンジを関連したIFレンジにアップ・コンバージョンすることもできる。すなわち、局部発振器(LO)周波数、フィルタ帯域幅などを選択することにより、ダウン・コンバータ20は、所望周波数レンジをIF周波数レンジに上げるように又は下げるように変換する。
【0014】
取り込みシステム12は、周波数領域データを取り込む。取り込みシステム12は、取り込んだデータをメモリ17に蓄積する。取り込みシステム12は、ダウン・コンバージョンした時間領域データとして周波数領域データを取り込む。すなわち、入力ポート18の時間領域信号をIF信号にダウン・コンバージョンし、同相(I)及び直交位相(Q)の信号と混合して、IF信号のI及びQ時間領域表現を発生する。I及びQ時間領域信号は、メモリ17に蓄積され、その後、周波数領域データに変換される。すなわち、メモリ17に蓄積されたデータが時間領域データであるが、このデータは、入力ポート18での信号入力の周波数領域情報を表す。他の実施例において、メモリ17にデータを蓄積する前に、I及びQ時間領域信号は、周波数領域データに変換される。例えば、フーリエ変換の結果をメモリ17に蓄積する前に、そのフーリエ変換をI及びQ信号、これら信号の組合せなどにて実行できる。
【0015】
試験測定機器10は、ユーザ・インタフェース(UI)16も含んでいる。ユーザ・インタフェース16は、種々の異なるインタフェースを含むことができる。図示した例示は、表示器21、ボタン22、ノブ23及びコミュニケーション・インタフェース24である。任意の種々のユーザ・インタフェースを用いることができる。例えば、コミュニケーション・インタフェース24は、
有線又は無線インタフェース、イーサネット(登録商標)ポートの如きネットワーク・インタフェース、赤外線インタフェース、RFインタフェースなどでもよい。表示器21は、CRT、LCD、プロジェクタなどでもよい。これらインタフェースを互いに組み合わせることもできる。例えば、表示器21をタッチ・スクリーンとして、表示器21上にボタン22が現れるようにもできる。
【0016】
ユーザ・インタフェース16を介して、ユーザは、入力ポート用の周波数領域制御を行える。例えば、所定の入力ポート18に対して、ユーザは、中心周波数制御、周波数スパン制御、周波数開始/停止制御、分解能帯域幅制御、ビデオ・フィルタ制御の如き他のフィルタ制御などを行える。実施例において、周波数領域制御は、各ポート18に関連している。例えば、ユーザ・インタフェース16により、ポート18を選択できると共に、この選択されたポート18に関連して共通の周波数領域制御を判断できる。他の実施例において、各ポート18は、専用の周波数領域制御を持てる。周波数領域信号に関連した制御の特定例について上述したが、周波数領域制御には、周波数領域信号に対する処理、表示、取込みなどを含むことができる。
【0017】
制御器14は、種々の回路である。例えば、制御器14は、アナログ及びデジタルの回路を含む。制御器14は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、用途限定集積回路、プログラマブル・ゲート・アレイなどを含む。制御器14は、ユーザ・インタフェース16、取込みシステム12、メモリ17などをインタフェースする適切な回路を含んでもよい。別の実施例において、パーソナル・コンピュータ(PC)が制御器14、メモリ17、ユーザ・インタフェース16、これらコンポーネントの組合せなどを含んでもよい。
【0018】
制御器14は、周波数領域制御に応じて、取込みシステム12の周波数領域取込みパラメータを調整できる。例えば、第1入力ポート18に関連した周波数領域取込みパラメータを、第2入力ポート18に関連した周波数領域取込みパラメータと異なるように設定できる。上述のように、各ポート18は、関連した中心周波数を有する。詳細に後述するように、局部発振器周波数又は同様な周期信号の周波数を各ポート18に対して設定できるので、メモリ17内のデジタル化データは、異なる周波数レンジ、即ち、異なる中心周波数を表す。取込みパラメータにおける異なる例を以下に説明する。
【0019】
メモリ17には、種々の形式のメモリを使用できる。例えば、メモリ17は、スタティク形式でもダイナミック形式でもよい。また、メモリ17は、ハードディスク・ドライブ、フラッシュ・ドライブなどの如き大容量蓄積装置でもよい。取込みシステム12が取り込んだデータを蓄積できる任意のデバイスをメモリ17として使用できる。
【0020】
図2は、
図1の試験測定機器内のダウン・コンバージョンの例のブロック図である。この例において、ダウン・コンバータ20は、減衰器30と、フィルタ31と、ミキサ32と、局部発振器33と、IFフィルタ34と、デジタイザ35と、デジタル・フィルタ36とを含んでいる。減衰器30が入力信号18を受ける。減衰器30は、固定減衰器、可変減衰器、スイッチ切換減衰器などでもよい。減衰された信号は、フィルタ31で濾波される。この例において、フィルタ31は、バンドパス・フィルタであるが、このフィルタは、適切な入力周波数レンジに応じて選択できる。
【0021】
ミキサ32及び局部発振器33を用いて、濾波信号をIFレンジにダウン・コンバージョンできる。デジタイザ35、例えばアナログ・デジタル変換器(ADC)がIF信号をデジタル化する前に、IFフィルタ34がIF信号を濾波する。デジタル・フィルタ36を適用して、アーティファクトを低減し、窓関数を提供したりする。よって、取込みシステム16は、出力信号28を取り込むのに利用できる。ダウン・コンバータ20の構成要素を選択的に示したが、増幅器、スイッチなどの他の構成要素を用いてもよいし、及び/又は、図示の構成要素と置換してもよい。
【0022】
実施例において、出力信号28は、ダウン・コンバージョンしたIF信号を表す時間領域データである。取り込みシステム16にて、IF信号を更に処理できる。例えば、IF信号を同相(I)及び直交位相(Q)の信号に変換する。これら時間領域のI及びQ信号を取込みメモリ17に蓄積する。メモリ内のI及びQ信号に更なる処理を行って、周波数領域データを得る。
【0023】
他の例において、IF信号28をメモリ38に蓄積する。高速フーリエ変換(FFT)の如きフーリエ変換を、上述の如きIF信号、IF信号の組合せになど対して実行できる。よって、周波数領域データ40をメモリ38に蓄積できる。メモリ38をメモリ17と区別して説明したが、メモリ38はメモリ17の一部でもよい。
【0024】
図示の如く、デシメータ37又は他のデシメーション機能を用いて、デジタル35からのデジタル化データのサンプル数を低減できる。デシメーションをデジタイザ35の後段に示したが、所望によりデジタル処理の任意のステージにてデシメーションを実行できる。
【0025】
ダウン・コンバータ20は、取り込みシステムのダウン・コンバータの一例である。ダウン・コンバータ20は、他の形式にもできる。例えば、ダウン・コンバージョンをデジタルでも実行できる。すなわち、デジタイザのサンプリング・レートを選択して、所望周波数レンジに周波数シフトできる。アナログ又はデジタルでの適切な濾波を用いて、不要な周波数成分を除去できる。よって、任意の周波数シフト回路をダウン・コンバータ20として使用できる。
【0026】
周波数領域制御により、ダウン・コンバータの種々のコンポーネントのパラメータを調整できる。例えば、垂直位置/スケール制御に応じて、減衰器30を調整できる。中心周波数制御に応じて、フィルタ31及び発振器33を調整できる。周波数スパン制御に応じて、フィルタ31、フィルタ34などを調整できる。各チャネル又は各ポート18を異なる設定にできる。取込みシステム12の任意のコンポーネントをチャネル毎に又はポート毎に変更して、関心のある特定周波数スペクトラムに対してチャネルを最適化できる。
【0027】
図3は、本発明の実施例により、複数の周波数領域チャネルを有する試験測定機器のユーザ・インタフェースの例を示す図である。この実施例において、ユーザ・インタフェース50の例は、表示器60、チャネル選択器52、ノブとして示す種々の周波数領域制御器54を含んでいる。この実施例において、2つの周波数領域信号を示すが、上述の如く、任意の数でよい。説明を明瞭にするために、以下の説明では、チャネル、制御器、入力信号などを2つとするが、他の実施例においては、任意の数のチャネル、信号及び制御器を専用インタフェース、共通インタフェース、これらの組合せなどに適用できる。
【0028】
ベースバンド信号と、ベースバンド信号に対応
する変調信号
とを上述の
異なる入力ポート18に入力する。変調信号をトレース62として表示する。中心周波数63は、変調やスペクトラムの中心などに関連した中心周波数に設定できる。ベースバンド信号をトレース64で表す。この例において、表示器の左端65にDC信号が現れる。
【0029】
この例において、周波数ステップ及び/又は表示されたトレースの1目盛り当たりの周波数を略同様に選択できる。その結果、ベースバンド信号及び変調信号は、異なる周波数レンジを占めるが、これら信号のスペクトラムの形を同様の状況で分析できる。すなわち、トレース62及び64の両方の周波数スパンが200MHzであるが、例えば、トレース62の中心が2.5GHzであり、トレース64の中心が100MHzである。
【0030】
実施例において、ベースバンド信号及び変調信号を取り込むのに用いる取込みパラメータは、特定の信号に適するように選択できるし、望むならば、異ならせることもできる。例えば、中心周波数63での中心となる所望スパン内の周波数での取り込み用の適切な周波数レンジに変調信号をダウン・コンバートするように、ダウン・コンバージョン局部発振器周波数、サンプリング・レート、フィルタ位置などを選択できる。これとは対照的に、ベースバンド信号では、ダウン・コンバージョンを用いなくてもよい。例えば、離散フーリエ変換を取込みデータに実行して、トレース64を発生できる。
【0031】
変調信号に関連した信号の例としてベースバンド信号を用いたが、この信号がベースバンド信号である必要はない。例えば、異なるポート18の関連信号入力は、アップ・コンバージョンされたIF信号とし、トレース62が示す変調信号を発生することもできる。よって、トレース62及び64の両方は、取込み期間中にダウン・コンバージョンされた信号であってもよいが、トレース62及び64に関連した信号は、異なるダウン・コンバージョン周波数を用いて取り込むこともできる。
【0032】
図4は、本発明の実施例により、オフセット中心周波数の複数の周波数領域チャネルを有する試験測定機器のユーザ・インタフェースの例を示す図である。実施例において、制御器54は、中心周波数制御器を含んでいる。第1中心周波数制御器71は、トレース62の中心周波数を制御できる。第2周波数制御器73は、トレース70の中心周波数を制御できる。この例において、トレース70は、
図3からトレース64をシフトしたものである。よって、トレース62及び70の各々に関連した中心周波数を操作することにより、信号の周波数内容を分析できる。
【0033】
ユーザ・インタフェース50は、他の位置関連制御器も含むことができる。例えば、ユーザ・インタフェース50は、トレース62及び70の各々に対して、垂直スケール制御器、垂直位置制御器などを含む。この例において、信号が重なるように、垂直位置及びスケーリングを設定している。よって、トレース70からトレース62となる変調の効果を分析できる。
【0034】
用語「垂直位置」及び「垂直スケール」を用いたが、かかる制御器は、周波数領域分析の関連で
異なる意味を有する。例えば、対数による垂直軸により、周波数領域分析を達成できる。よって、垂直位置制御器は、基準レベル制御器に対応し、垂直スケール制御器は、1目盛り当たりのdB制御器に対応する。よって、垂直スケール及び位置の制御器は、トレース62及び70の特定の表現に適切な影響を与える。
【0035】
図5は、本発明の実施例により、中心
周波数がオフセットされた複数の周波数領域チャネルを有する試験測定機器のユーザ・インタフェースの他の例を示す図である。この例において、トレース72で示す変調信号は、
図4のトレースと比較してシフトされている。トレース72は、
図3のトレース62を表す。トレース62の中心周波数が移動され、搬送周波数が表示器60の左端65に整列する。よって、変調信号を表すトレース72の対応部分をソース・ベースバンド信号のように分析できる。
【0036】
トレース72を
図3のトレース62の1つの側波帯のように示したが、何れの側波帯も示せる。例えば、ユーザ・インタフェース50の周波数領域制御器は、トレース72用の周波数軸を反転する制御器を含むことができる。例えば、局部発振器の周波数を変化させてIF周波数レンジにおける異なる側波帯を位置決めしたり、フィルタ位置を変更したりできる。よって、異なる側波帯を、トレース64が表すベースバンド信号と比較できる。
【0037】
図6は、本発明の実施例により、互いに組み合わされた複数の周波数領域データを有する試験測定機器のユーザ・インタフェースの例を示す図である。本発明の実施例において、ユーザ・インタフェース50は、チャネル関数インタフェース75を含むことができる。チャネル関数インタフェース75を用いて、周波数領域データを互いに組合せて新たなトレースを作成できる。チャネル関数インタフェース75を加算、減算、除算及び乗算のシンボルとして示したが、取込み信号に対して任意の関数を実行できる。
【0038】
この例において、
図5のトレースを互いに組合せて、伝達関数80を作成できる。伝達関数80は、
図5のトレース64が表すベースバンド信号及び
図5のトレース72が表す変調ベースバンドから振幅伝達関数を表す。よって、ユーザは、変調、濾波などの効果を分析できる。
【0039】
ベースバンド信号及び変調信号との関連で種々の例を説明したが、種々の取込み信号は、信号処理の任意の段階での信号を、又は任意のデバイスからの信号を表すことができる。例えば、変調信号は、受信RF信号であり、ベースバンド信号は、変調信号である。他の例において、ベースバンド信号は、送信器からのデジタル・データである。
【0040】
図7は、本発明の実施例により複数の周波数領域チャネルの関数を有する試験測定機器のユーザ・インタフェースの例を示す図である。この実施例において、トレース62は、
図3の変調信号を表す。トレース80は、
図3のトレース64が表すベースバンド信号であり、実際の取込み変調信号に比較して数学的に変調されている。すなわち、チャネル関数インタフェース75を介して、ユーザは、変調関数、搬送波などを選択し、トレース64の変調信号に関連してベースバンド・データを表すことができる。
【0041】
種々の関数を示したが、任意の関数を1つ以上のトレースにて実行できる。例えば、位相伝達関数を計算できる。よって、変調の位相関連効果を分析できる。第3取込み信号の実際のI−Q変調信号に比較して、2つの取込み信号を用いてI−Q変調を実行できる。関数の任意の組合せを実行できる。
【0042】
図8は、本発明の実施例により、異なる周波数スパンの複数の周波数領域チャネルを有する試験測定機器のユーザ・インタフェースの例を示す図である。上述の例において、周波数スパンは、ほぼ同じであった。よって、これらトレースの周波数は、1対1で比較できる。
【0043】
しかし、実施例において、信号の他の部分に関心を持つこともできる。例えば、搬送波のジッタ、ノイズなどを分析できる。トレース62は、再び、変調信号を表す。トレース90は、同じ変調信号を表すが、そのトレースの周波数スパンは異なる。すなわち、トレース90の周波数スパンは、選択92が示すレンジを占有する。よって、不明瞭な搬送波周波数近傍の周波数成分を分析できる。
【0044】
実施例において、トレース62及び90に関連した信号を異なる方法で取り込むことができる。例えば、同じ信号を分離して、試験測定機器10の2個のポート18に入力する。他の実施例において、信号ポート18は、複数のダウン・コンバータ20に関連する。関係なく、トレース62及び90の各々に関連する周波数領域取込みパラメータを別々に変化させることができる。
【0045】
実施例において、取込み周波数スパンを異ならせることができる。例えば、トレース62及び90の各々は、別々の周波数スパン制御器94及び96に関連する。周波数スパン制御器94及び96に応じて、ダウン・コンバージョンの種々の概念を調整できる。例えば、デジタイザ35のサンプリング・レートを変更し、フィルタの帯域幅を変更するなどして、所望周波数スパンを達成できる。しかし、トレースの表現は、取込みデータの総てを表すことができるが、そうする必要はない。すなわち、取り込みシステム12は、より広い周波数スパンに対して充分にデータを取り込めるが、トレース90が表すデータは、そのスパンのサブセットとして表される。すなわち、表したデータ及び取込みパラメータを所望に調整して、特定の周波数スパ
ンを表す。
【0046】
実施例において、周波数スパンの変化は、分解能帯域幅の変化に関連する。例えば、周波数スパンが減ると、分解能帯域幅が対応して減るので、小さく分離した複数の周波数成分を分離できる。
【0047】
実施例において、ユーザ・インタフェースは、第1分解能帯域幅制御器95及び第2分解能帯域幅制御器97を含む。制御器は、第1分解能帯域幅制御器95に応じて、表示上に第1周波数スペクトラムを表すと共に、第2分解能帯域幅制御器97に応じて、表示上に第2周波数スペクトラムを表す。
【0048】
実施例において、周波数スペクトラムに関連した分解能帯域幅が異なる。例えば、トレース90に関連する分解能帯域幅は、トレース62に関連する分解能帯域幅よりも低くできる。その結果、トレース90の成分91の如き周波数成分を分離できる。これとは対照的に、かかる成分は、トレース62に関連した分解能帯域幅にて見ることができない。
【0049】
実施例において、取込みの種々の概念を調整して、分解能帯域幅に適応できる。例えば、
図1及び
図2を参照し、取り込みシステム12は、長い時間スパンでサンプリングできる。すなわち、データを取り込む時間を変更でき、特定の時間スパンを表す取込みデータの長さなどを変更できる。他の例において、デジタイザ35は、低いサンプリング・レートを用いてサンプリングできる。他の例において、異なるデシメーション技術を用いることができる。すなわち、デジタイザ35は、高いサンプリング・レートでサンプリングできるが、デシメーションを変化して、サンプル数を更に減らすことができる。取込みに関するかかる変更を任意に組合せて用いることもできる。
【0050】
図9は、本発明の実施例により、中心周波数が異なる複数の周波数領域チャネルを有する試験測定機器のユーザ・インタフェースの例を示す図である。この実施例において、ユーザ・インタフェース50は、第1中心周波数制御器106及び第2中心周波数制御器108を有する。制御器14は、第1中心周波数制御器106に応じて、第1トレース100に関連する周波数領域取込みパラメータを調整し、第2中心周波数制御器108に応じて、第2トレース104に関連する周波数領域取込みパラメータを調整する。
【0051】
この例において、トレース100は、側波帯102を含む。トレース100の第1スペクトラムは、周波数f
0が中心である。側波帯102は、周波数f
1が中心である。トレース104は、側波帯102を表し、このトレース104に関連する中心周波数はトレース100と異なる。すなわち、この例において、第1中心周波数制御器106に応じて、トレース100の周波数f
0が表示器60の中心となり、第2中心周波数制御器108に応じて、トレース104の周波数f
1が表示器60の中心となる。
【0052】
実施例において、中心周波数制御器106及び108に応じて、周波数領域取込みパラメータを調整できる。例えば、
図2を参照し、第2中心周波数制御器108を調整するので、発振器33のダウン・コンバージョン周波数をトレース104の中心周波数f
1まで増加できる。さらに、上述の如く、周波数スパンを所望に調整して、トレース104を更に試験できる。
【0053】
振幅対周波数の表示に関して周波数領域信号の表示について説明したが、他の周波数領域表示技術を所望に応じて使用できる。例えば、16直交振幅変調(QAM)信号のコンスタレーション・ビューを取り込んで、ソースI及びQ入力信号から数学的に作成した16QAM信号に沿って表示できる。すなわち、異なるソースからの周波数領域信号、異なる処理ステージなどを同じ状況で分析できる。
【0054】
本発明の特定実施例について上述したが、本発明の要旨がこれら実施例に限定されるわけではないことが明らかである。本発明の要旨を逸脱することなく、種々の変形変更が可能である。