特許第6226716号(P6226716)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6226716アーム型三次元測定機及びアーム型三次元測定機における撓み補正方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6226716
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】アーム型三次元測定機及びアーム型三次元測定機における撓み補正方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 1/02 20060101AFI20171030BHJP
   B25J 19/02 20060101ALI20171030BHJP
   G01B 5/00 20060101ALI20171030BHJP
   G01B 5/004 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
   B25J1/02
   B25J19/02
   G01B5/00 P
   G01B5/004
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-242409(P2013-242409)
(22)【出願日】2013年11月22日
(65)【公開番号】特開2015-100871(P2015-100871A)
(43)【公開日】2015年6月4日
【審査請求日】2016年10月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000137694
【氏名又は名称】株式会社ミツトヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100080458
【弁理士】
【氏名又は名称】高矢 諭
(74)【代理人】
【識別番号】100076129
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 圭佑
(74)【代理人】
【識別番号】100089015
【弁理士】
【氏名又は名称】牧野 剛博
(72)【発明者】
【氏名】後藤 智徳
【審査官】 中田 善邦
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−517507(JP,A)
【文献】 特開平6−313710(JP,A)
【文献】 特開2011−110675(JP,A)
【文献】 特開2012−63164(JP,A)
【文献】 特開2002−307344(JP,A)
【文献】 特開平8−39465(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J1/00−21/02,
G01B5/00−5/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端にプローブを備える多関節アーム機構と、該プローブの位置を演算する処理部と、を有し、該プローブが手動移動されるアーム型三次元測定機であって、
前記多関節アーム機構の各軸に設けられ、該多関節アーム機構の姿勢状態で生じる少なくとも所定の1方向の力及び所定の2軸方向のトルクを検出するセンサを備え、
前記処理部は、該センサの出力に基づき前記多関節アーム機構の各軸における撓み量を演算し、該撓み量に基づき前記プローブの位置を逐次演算することを特徴とするアーム型三次元測定機。
【請求項2】
前記センサは、所定の3方向の力及び所定の3軸方向のトルクを検出する6軸力覚センサとされていることを特徴とする請求項1に記載のアーム型三次元測定機。
【請求項3】
前記多関節アーム機構の各軸に連結したリンクは全てカーボンファイバ製とされていることを特徴とする請求項1または2に記載のアーム型三次元測定機。
【請求項4】
先端にプローブを備える多関節アーム機構と、該プローブの位置を演算する処理部と、を有し、該プローブが手動移動されるアーム型三次元測定機における撓み補正方法であって、
前記多関節アーム機構の各軸において、該多関節アーム機構の姿勢状態で生じる少なくとも所定の1方向の力及び所定の2軸方向のトルクを検出する工程と、
該少なくとも所定の1方向の力及び所定の2軸方向のトルクに基づき前記多関節アーム機構の各軸における撓み量を演算する工程と、
該撓み量に基づき前記プローブの位置を逐次演算する工程と、
を含むことを特徴とするアーム型三次元測定機における撓み補正方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アーム型三次元測定機及びアーム型三次元測定機における撓み補正方法に係り、特に、ワークの測定中に多関節アーム機構の姿勢が変化して多関節アーム機構の各軸における撓み量が変化しても、ワークを高精度に計測可能なアーム型三次元測定機及びアーム型三次元測定機における撓み補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示すようなアーム型三次元測定機が用いられている。このアーム型三次元測定機は、先端にプローブを備える多関節アーム機構と、該プローブの位置を演算する処理部と、を有し、該プローブが手動移動される構成となっている。つまり、このアーム型三次元測定機は、多関節アーム機構の軸に駆動源を有さないパッシブな構成となっている。また、このアーム型三次元測定機は、そのアーム(リンク)部分に複数のひずみゲージを備えている。このため、このようなアーム型三次元測定機においては、ひずみゲージの出力に基づき多関節アーム機構の姿勢や操作者の支え方によって変化する撓みを検出しプローブの位置を補正することが可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】US 2011/0175745 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、アーム型三次元測定機においては、そのアーム(リンク)に軽量で撓みの少ない材料を用いるようになってきており、リンクにおける撓みよりも多関節アーム機構の関節部(具体的には軸)における撓みを検出し補正する要求がなされるようになってきた。しかしながら、特許文献1に示すようなアーム型三次元測定機のひずみゲージでは多関節アーム機構のリンクにおける撓みのみを検出する構成となっており、軸における撓みを検出することが不可能であった。
【0005】
本発明は、前記の問題点を解決するべくなされたもので、ワークの測定中に多関節アーム機構の姿勢が変化して多関節アーム機構の各軸における撓み量が変化しても、ワークを高精度に計測可能なアーム型三次元測定機及びアーム型三次元測定機における撓み補正方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の請求項1に係る発明は、先端にプローブを備える多関節アーム機構と、該プローブの位置を演算する処理部と、を有し、該プローブが手動移動されるアーム型三次元測定機であって、前記多関節アーム機構の各軸に設けられ、該多関節アーム機構の姿勢状態で生じる少なくとも所定の1方向の力及び所定の2軸方向のトルクを検出するセンサを備え、前記処理部が、該センサの出力に基づき前記多関節アーム機構の各軸における撓み量を演算し、該撓み量に基づき前記プローブの位置を逐次演算することにより、前記課題を解決したものである。
【0007】
本願の請求項2に係る発明は、前記センサを、所定の3方向の力及び所定の3軸方向のトルクを検出する6軸力覚センサとしたものである。
【0008】
本願の請求項3に係る発明は、前記多関節アーム機構の各軸に連結したリンクを全てカーボンファイバ製としたものである。
【0009】
本願の請求項4に係る発明は、先端にプローブを備える多関節アーム機構と、該プローブの位置を演算する処理部と、を有し、該プローブが手動移動されるアーム型三次元測定機における撓み補正方法であって、前記多関節アーム機構の各軸において、該多関節アーム機構の姿勢状態で生じる少なくとも所定の1方向の力及び所定の2軸方向のトルクを検出する工程と、該少なくとも所定の1方向の力及び所定の2軸方向のトルクに基づき前記多関節アーム機構の各軸における撓み量を演算する工程と、該撓み量に基づき前記プローブの位置を逐次演算する工程と、を含むようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ワークの測定中に多関節アーム機構の姿勢が変化して多関節アーム機構の各軸における撓み量が変化しても、ワークを高精度に計測可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係るアーム型三次元測定機の一例を示す模式図
図2図1の構成ブロックの一例を示す模式図
図3】6軸力覚センサの配置される位置の一例等を示す模式図
図4】処理部で行う処理手順の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
【0013】
本発明に係る実施形態について、図1から図4を用いて説明する。
【0014】
最初に、本実施形態に係るアーム型三次元測定機100の構成を説明する。
【0015】
アーム型三次元測定機100は、図1に示す如く、多関節アーム機構104と、処理部122と、を有する。なお、本実施形態では図示されていないが、アーム型三次元測定機100には処理装置や表示装置や入力装置が接続されていてもよい。また、アーム型三次元測定機100で図示せぬワークWの三次元形状を測定する際には、操作者は、第7リンク120(図1)を直接掴んで操作しプローブ102を手動移動させる。即ち、アーム型三次元測定機100は、多関節アーム機構104の軸に駆動源を有さないパッシブな構成とされている。そして、操作者は、ワークWに対してプローブ102を自由な方向から近づけることができ、自由な角度で接触させることが可能である。
【0016】
前記多関節アーム機構104は、図1に示す如く、先端にプローブ102を備えている。多関節アーム機構104は、第1リンク108が第1関節109を介して1軸回転可能に第2リンク110を支持し、第2リンク110が第2関節111を介して1軸回転可能に第3リンク112を支持し、第3リンク112が第3関節113を介して1軸回転可能に第4リンク114を支持し、第4リンク114が第4関節115を介して1軸回転可能に第5リンク116を支持し、第5リンク116が第5関節117を介して1軸回転可能に第6リンク118を支持し、第6リンク118が第6関節119を介して1軸回転可能に第7リンク120を支持する構成となっている。そして、第1関節109と第2関節111、第3関節113と第4関節115、第5関節117と第6関節119はそれぞれ、互いに直交する軸方向で回転可能とされている。そして、第1関節109にはエンコーダa(109A)、第2関節111にはエンコーダb(111A)、第3関節113にはエンコーダc(113A)、第4関節115にはエンコーダd(115A)、第5関節117にはエンコーダe(117A)、第6関節119にはエンコーダf(119A)が、それぞれ内蔵されている。エンコーダa(109A)〜エンコーダf(119A)は、それぞれ、回転角度を検出可能なロータリー型とされている(図1で示される実線両矢印がそれぞれの回転方向を示す)。つまり、本実施形態の多関節アーム機構104の軸(回転軸)は、6軸とされている(これに限定されず、多関節アーム機構104の軸は7軸等であってもよい)。第1リンク108は、図示せぬワークWの置かれる作業台等に直接的に配置される基部106と一体化されている(三脚台を介して多関節アーム機構104が作業台等に配置されていてもよい)。プローブ102は、その先端(プローブ先端)102Aがボール形状とされた接触式のボールプローブである。なお、多関節アーム機構104の各軸に連結された第1リンク108〜第7リンク120は、全てカーボンファイバ製とされており、軽量で撓みが少なく高剛性とされている。
【0017】
また、多関節アーム機構104の各軸には6軸力覚センサa(109AA)〜6軸力覚センサf(119AA)も設けられている。6軸力覚センサa(109AA)〜6軸力覚センサf(119AA)は、図3(C)に示す如く、多関節アーム機構104の姿勢状態で生じる所定の3方向の力Fo(fx、fy、fz)及び所定の3軸方向のトルク(モーメント)Mo(mx、my、mz)を検出する(3方向の力Fo(fx、fy、fz)と3軸方向のトルクMo(mx、my、mz)をレンチとも称する)。本実施形態では、図3(A)、(B)に示す如く、例えば第1関節109であれば、第1リンク108、第2リンク110それぞれに連結された軸部材AE1、AE2のうちの軸部材AE2をω軸中心にα回転可能に支持する軸部材AE1のシャフトSHに、6軸力覚センサa(109AA)が配置される。なお、ここではエンコーダa(109A)は、軸部材AE2側に配置されている。6軸力覚センサa(109AA)〜6軸力覚センサf(119AA)自体は公知であり、ひずみゲージや光電センサを用いたものがある。
【0018】
前記処理部122は、図1に示す如く、基部106に備えられている(これに限らず、処理部122は、アーム型三次元測定機100の外部に設けられていてもよい)。処理部122は、図2に示す如く、演算部122Aと記憶部122Bとを有する。つまり、処理部122は、演算部122Aで演算した結果を記憶部122Bに記憶したり、記憶部122Bに記憶されたデータを読み出して演算部122Aで演算したりすることができる。処理部122は、エンコーダa(109A)〜エンコーダf(119A)及び6軸力覚センサa(109AA)〜6軸力覚センサf(119AA)に接続されている。ここで、プローブ102、多関節アーム機構104並びに基部106の長さ及び位置関係は予め明確にされている。そして、プローブ102のプローブ先端102Aのボールの形状が明確とされていることから、このボールの中心座標値に対してボールの半径分のオフセット処理を行うことで、ボールとワークWとの接触位置を正確に計測することが可能である。つまり、処理部122では、第1関節109〜第6関節119に内蔵されたエンコーダa(109A)〜エンコーダf(119A)の出力に基づき基部106を基準とするプローブ102(のプローブ先端102A)の位置が正確に演算される。このとき、プローブ先端102Aの位置を示す行列Mは、各回転軸における座標変換行列Mkk+1(k=base、1〜6、end)を用いると、アーム型三次元測定機100が6軸の多関節アーム機構104であることから、式(1)のように表現される。
【0019】
【数1】
【0020】
なお、符号Mbase1はベース面に決めた座標系の基準となる基部106と1番目の回転軸となるエンコーダa(109A)の回転軸との間の座標変換行列、符号M6endは多関節アーム機構104の6軸目となるエンコーダf(119A)の回転軸とプローブ先端102Aとの間の座標変換行列をそれぞれ示している。
【0021】
ここで、軸に加わっているレンチ(3方向の力Foと3軸方向のトルクMo)、撓みによる軸の回転量と平行移動量(これらを軸における撓み量と称する)をそれぞれΔθ、ΔTとし、軸のコンプライアンス行列(剛性行列の逆行列)をKとすると、式(2)が成り立つ。
【0022】
【数2】
【0023】
ここで、コンプライアンス行列Kは、既知の力FoとトルクMoを各軸に加え、その時の撓み量(軸の回転量と平行移動量)を演算することで、事前に定量化(校正)することができる。あるいは、コンプライアンス行列Kは、予め計算でも求めることが可能である。このコンプライアンス行列Kを記憶部122Bに記憶しておく。このため、演算部122Aは、各軸に加わるレンチ(3方向の力Foと3軸方向のトルクMo)とを6軸力覚センサa(109AA)〜6軸力覚センサf(119AA)の出力に基づいて求め、記憶部122Bに記憶されたコンプライアンス行列Kを用いることで、撓みによる各軸の回転量Δθと平行移動量ΔT(各軸における撓み量)を求めることができる。
【0024】
ここで、式(2)で与えられる撓みによるn番目(n=1〜6)の軸の回転量Δθと平行移動量ΔTを実現する座標変換行列をEnとすれば、式(1)で示したプローブ先端102Aの位置を示す行列Mは、式(3)のように変更される。
【0025】
【数3】
【0026】
このため、処理部122は、6軸力覚センサa(109AA)〜6軸力覚センサf(119AA)の出力に基づき多関節アーム機構104の各軸における撓み量を演算し、その撓み量に基づき座標変換行列Enを求め、式(3)に基づいてプローブ102の位置を逐次演算することができる。処理部122は、プローブ102の位置が変更となるたびに、プローブ102の位置を逐次演算する。あるいは、一定周期で、プローブ102の位置を逐次演算する。
【0027】
次に、本実施形態のアーム型三次元測定機100における処理部122で行う処理手順の一例を、図4を用いて以下に説明する。
【0028】
最初に、処理部122は、多関節アーム機構104の各軸に設けられたエンコーダa(109A)〜エンコーダf(119A)の出力を取得する(ステップS2)。そして、処理部122は、各軸における座標変換行列Mkk+1(k=base、1〜6、end)を求める。
【0029】
次に、処理部122は、多関節アーム機構104の各軸に設けられた6軸力覚センサa(109AA)〜6軸力覚センサf(119AA)の出力を取得する(ステップS4)。具体的には、6軸力覚センサa(109AA)〜6軸力覚センサf(119AA)の出力に基づいて演算部122Aで各軸に加わっている3方向の力Foと3軸方向のトルクMoを求める。そして、多関節アーム機構104の各軸における撓み量の演算を行う。具体的には、記憶部122Bに記憶されたコンプライアンス行列Kを用いて、式(2)による撓みによる各軸の回転量Δθと平行移動量ΔTを求める。そして、各軸の回転量Δθと平行移動量ΔTを実現する座標変換行列En(n=1〜6)を求める。
【0030】
次に、基部106を基準とするプローブ102の位置の演算を行う(ステップS6)。即ち、演算部122Aで、求められた座標変換行列En(n=1〜6)及び座標変換行列Mkk+1(k=base、1〜6、end)を用いて式(3)を演算し、プローブ102(のプローブ先端102A)の位置の行列Mを求める。そして、プローブ102の位置を処理部122から出力する(ステップS8)。
【0031】
このように本実施形態においては、多関節アーム機構104の各軸に6軸力覚センサa(109AA)〜6軸力覚センサf(119AA)が設けられている。このため、6軸力覚センサa(109AA)〜6軸力覚センサf(119AA)で検出される所定の3方向の力Fo及び所定の3軸方向のトルクMoを用いることで、各軸における撓み量を回転量Δθと平行移動量ΔTとして正確に求めることができる。このため、軸の撓みによるプローブ先端102Aの位置の誤差を、式(3)を用いて逐次補正してリアルタイムに演算することが可能である。
【0032】
しかも、多関節アーム機構104の各軸に連結した第1リンク108〜第7リンク120は全てカーボンファイバ製とされている。すなわち、第1リンク108〜第7リンク120は軽くかつ撓みにくいので、第1リンク108〜第7リンク120の撓み量を考慮しなくてもプローブ102の位置を正確に求めることができる。もちろん、特許文献1の技術を併せて適用し、第1リンク108〜第7リンク120の撓み量も考慮すれば、よりプローブ102の位置を正確に求めることが可能となる。なお、これに限らず、多関節アーム機構104の各軸に連結した第1リンク108〜第7リンク120が全てカーボンファイバ製でなくてもよい。第1リンク108〜第7リンク120が軽く且つ撓みにくい高剛性の材質ならば、プローブ102の位置の精度は本実施形態と同様に高く保つことができる。あるいは、第1リンク108〜第7リンク120がそのような材質でなくても、少なくとも軸における撓みによる誤差を回避できるので、プローブ102の位置を相応に正確に求めることができる。
【0033】
即ち、本実施形態においては、ワークWの測定中に多関節アーム機構104の姿勢が変化して多関節アーム機構104の各軸における撓み量が変化しても、ワークWを高精度に計測することが可能となる。
【0034】
本発明について上記実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち本発明の要旨を逸脱しない範囲においての改良並びに設計の変更が可能なことは言うまでもない。
【0035】
例えば、上記実施形態においては、図1で示す如く、プローブ102がボールプローブとされていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、プローブ102がタッチ信号プローブ等の接触式プローブであってもよい。あるいは、プローブ102がラインレーザ等を用いた非接触式プローブ等であってもよい。
【0036】
また、上記実施形態においては、各軸に設けられていたセンサが、それぞれ6軸力覚センサa(109AA)〜6軸力覚センサf(119AA)であったが、本発明はこれに限定されない。例えば各軸に設けられていたセンサが、6軸とまではいかなくても、少なくとも所定の1方向の力及び所定の2軸方向のトルクを検出するようにされていればよい。その際であっても、各軸における撓み量を相応に補正することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、先端にプローブを備える多関節アーム機構と、該プローブの位置を演算する処理部と、を有し、プローブが手動移動されるアーム型三次元測定機に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0038】
100…アーム型三次元測定機
102…プローブ
102A…プローブ先端
104…多関節アーム機構
106…基部
108、110、112、114、116、118、120…リンク
109、111、113、115、117、119…関節
109A、111A、113A、115A、117A、119A…エンコーダ
109AA、111AA、113AA、115AA、117AA、119AA…6軸力覚センサ
122…処理部
122A…演算部
122B…記憶部
図1
図2
図3
図4