(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ポリエーテルポリオールb4)が、ソルビトール、ペンタエリトリトール、トリメチロールプロパン、グリセロール、ポリグリセロールおよびそれらの混合物からなる群から選択されるポリオールのアルコキシ化によって生成される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
前記成分b11)が、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、フタル酸、無水フタル酸およびイソフタル酸からなる群から選択される1種または複数の化合物を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
前記脂肪酸または脂肪酸誘導体b2)が、ヒマシ油、ポリヒドロキシ脂肪酸、リシノール酸、ヒドロキシル変性油、ブドウ種油、ブラッククミン油、カボチャ核種油、ルリヂサ種子油、大豆油、麦芽油、菜種油、ヒマワリ種子油、落花生油、杏仁油、ピスタチオ油、扁桃油、オリーブ油、マカダミアナッツ油、アボカド油、シーバックソーン油、ゴマ油、ヘンプ油、ヘーゼルナッツ油、サクラソウ油、野バラ油、ベニバナ油、クルミ油、ならびにミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、ペトロセリン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸、リノール酸、α−およびγ−リノレン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、ティムノドン酸、クルパノドン酸およびセルボン酸を原料とする脂肪酸、ヒドロキシル変性脂肪酸および脂肪酸エステルからなる群から選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
前記脂肪族または脂環式ジオールb3)が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオールおよび3−メチル−1,5−ペンタンジオールならびにそれらのアルコキシレートからなる群から選択される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
前記ポリエーテルオール成分D)が、ポリエチレングリコールから独占的になり、さらなるポリエーテルオールを含まない、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
有機または修飾した有機ジイソシアネートまたはポリイソシアネートを、2個以上の反応性水素原子を有する比較的高分子量の化合物、とりわけ酸化アルキレン重合からのポリエーテルポリオールまたはアルコールとジカルボン酸の重縮合からのポリエステルポリオールと、ポリウレタン触媒、連鎖延長剤および/または架橋剤、発泡剤およびさらなる助剤および混合剤の存在下で反応させることによる硬質ポリウレタンフォームの製造は、既知であり、多くの特許および文献刊行物に記載されている。
【0003】
本開示において、用語「ポリエステルポリオール」、「ポリエステロール」、「ポリエステルアルコール」および略語「PESOL」は、区別なく用いられる。
【0004】
従来のポリエステルポリオールは、芳香族および/または脂肪族ジカルボン酸とアルカンジオールおよび/またはアルカントリオール、またはエーテルジオールの重縮合物である。しかし、ポリエステルスクラップ、とりわけポリエチレンテレフタレート(PET)および/またはポリブチレンテレフタレート(PBT)スクラップを処理することも可能である。一連の全ての方法は既知であり、この目的のために記載されてきた。いくつかの方法は、ポリエステルをテレフタル酸のジエステル、例えばジメチルテレフタレートに転換させることに基づいている。ドイツ特許DE−A 100 37 14号明細書および米国特許US A 5,051,528号明細書は、メタノールおよびエステル交換触媒を用いたかかるエステル交換について記載している。
【0005】
例えば国際公開WO 2010/043624号パンフレットに記載されているように、テレフタル酸をベースとするエステルは、燃焼挙動に関してフタル酸をベースとするエステルよりも優れていることも知られている。
【0006】
芳香族カルボン酸またはその誘導体(例えばテレフタル酸または無水フタル酸)をベースとするポリエステルポリオールを、硬質ポリウレタン(PU)フォームを製造するのに使用した場合、結果としてポリエステルとのブレンドの粘性が増大し、それによってイソシアネートとの混合が明確により難しくなるので、ポリエステルポリオールの高い粘性が著しく悪影響を及ぼすことが多い。
【0007】
欧州特許EP−A 1 058 701号明細書は、低粘性の芳香族ポリエステルポリオールを開示しており、それはフタル酸誘導体、ジオール、ポリオールおよび疎水性脂肪系物質の混合物をエステル交換することによって得られる。
【0008】
その上、硬質PUフォームを製造するためのいくつかのシステム、例えば比較的高官能価のアルコールポリエステル成分としてグリセロールを使用するものは、発泡製品を型から取り出した後または二重ベルト法によって処理した場合に加圧セクションの後に著しくゆがむという点で、不十分な寸法安定性が原因の問題を起こし得る。
【0009】
火事の場合の硬質PUフォームの挙動に関連する問題も、全システムについて今まで満足に解決されていない。例えば、比較的高官能価のアルコールポリエステル成分としてトリメチロールプロパン(TMP)を使用しているときは、火事の場合に毒性化合物が形成し得る。
【0010】
硬質フォームの製造における一般的な問題は、表面欠陥の形成であり、優先的に金属外層との界面で形成する。これらのフォームの表面欠陥は、サンドイッチエレメントにおいて平らでない金属表面の形成の原因になり、したがって製品が視覚的に受け入れられないことに至ることが多かった。フォーム表面を改良すると、このような表面欠陥が起こる頻度が少なくなり、したがってサンドイッチエレメントの表面が視覚的に改善される。
【0011】
硬質ポリウレタンフォームは、フォーム側で粉塵の激しい発生および高感度を伴う切断時に、また特に金属外層およびポリイソシアヌレートフォームのコアをもつ複合エレメントの鋸引きがフォーム内でクラック形成をもたらし得る場合には鋸引き時にも、頻繁に高脆性を示す。
【0012】
触媒の使用が最小限に抑えられるように自己反応性が極めて高いシステムを提供することが一般にさらに望ましい。
【0013】
これらの問題は、ポリエステルポリオールを調製(製造)するための比較的高官能価のアルコールポリエステル成分として特定のポリエーテルオールを使用することによって全て回避することができる。
【0014】
これらのポリエーテルオールは、一般にOH官能性スターター分子の触媒アルコキシ化によって調製される。
【0015】
使用する標準的なアルコキシ化触媒は、塩基性化合物、とりわけKOHである。二金属シアン化物(DMC)触媒またはカルベンも場合によっては使用する。
【0016】
しかしながら、OH官能性化合物のアルコキシ化に使用することの多いKOH触媒は、反応後に生成物から触媒を除去するために後処理工程を必要とする。この後処理は、通常中和およびその後のろ過の形をとる。これによって除去すべき触媒中に生成物が多少残ることが多く、生成物の収率が下がる。
【0017】
ポリエーテルオールの後処理をなしで済ませられることが望ましい(とりわけポリオールの損失およびプラントのこの部分に必要な設備投資のため)。しかし、規定通りに選択されたKOH触媒作用によって、塩基性触媒がポリエーテルオール中に残り、その後のポリエステロールを調製するための酸触媒エステル化がブロックされる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明を次に、より具体的に説明する。好ましい実施形態の組合せは、本発明の範囲外ではない。これは、好ましいものとして特徴づけられる本発明の個々の成分A)〜H)の実施形態に関して特に当てはまる。成分B)〜H)に関連して以下に列挙した実施形態は、本発明の方法およびこのようにして得られる硬質フォームだけでなく、本発明のポリオール成分にも関連している。
【0025】
成分B
本開示において、用語「ポリエステルポリオール」および「ポリエステロール」は、用語「ポリエーテルポリオール」および「ポリエーテルオール」と同様に区別なく用いられる。
【0026】
成分b11)は、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート(DMT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、フタル酸、無水フタル酸(PA)およびイソフタル酸からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含むことが好ましい。成分b11)が、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート(DMT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)および無水フタル酸(PA)からなる群から少なくとも1種の化合物を含むことが特に好ましい。成分b11)が、無水フタル酸、ジメチルテレフタレート(DMT)、テレフタル酸またはそれらの混合物を含むことが極めて特に好ましい。成分b11)芳香族ジカルボン酸またはその誘導体は、それぞれ前述の芳香族ジカルボン酸およびジカルボン酸誘導体から選択され、とりわけテレフタル酸および/またはジメチルテレフタレート(DMT)から選択されることがより好ましい。成分b11)中のテレフタル酸および/またはDMTは、特に優れた防火特性を有するポリエーテルエステルB)をもたらす。テレフタル酸は、DMTとは対照的に、破壊的除去生成物(disruptive elimination products)の形成が回避できるので、極めて特に好ましい。
【0027】
一般に、脂肪族ジカルボン酸または誘導体(成分b12))は、ジカルボン酸組成物b1)中に0〜30モル%、好ましくは0〜10モル%で含まれる。ジカルボン酸組成物b1)が、脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体を全く含まず、したがって、100モル%まで、1種もしくは複数の芳香族ジカルボン酸またはその誘導体からなることが特に好ましく、前述のものが好ましい。
【0028】
成分b2)は、好ましくは3〜20モル%、より好ましくは5〜18モル%の量で使用される。
【0029】
成分b3)は、好ましくは20〜60モル%、好ましくは25〜55モル%の範囲、より好ましくは30〜45モル%の範囲の量で使用される。
【0030】
成分b4)は、好ましくは2〜40モル%、好ましくは8〜35モル%、より好ましくは15〜25モル%の量で使用される。
【0031】
本発明の一実施形態では、脂肪酸または脂肪酸誘導体b2)は、脂肪酸または脂肪酸混合物、脂肪酸または脂肪酸混合物の1種もしくは複数のグリセロールエステル、および/または1種もしくは複数の脂肪酸モノエステル、例えばバイオディーゼルまたは脂肪酸のメチルエステルからなり、成分b2)が脂肪酸または脂肪酸混合物および/または1種もしくは複数の脂肪酸モノエステルからなることが特に好ましく;より具体的には成分b2)が脂肪酸または脂肪酸混合物および/またはバイオディーゼルからなり、成分b2)がとりわけ脂肪酸または脂肪酸混合物からなる。
【0032】
本発明の好ましい一実施形態では、脂肪酸または脂肪酸誘導体b2)が、ヒマシ油、ポリヒドロキシ脂肪酸、リシノール酸、ステアリン酸、ヒドロキシル変性油、ブドウ種油、ブラッククミン油、カボチャ核種油、ルリヂサ種子油、大豆油、麦芽油、菜種油、ヒマワリ種子油、落花生油、杏仁油、ピスタチオ油、扁桃油、オリーブ油、マカダミアナッツ油、アボカド油、シーバックソーン油、ゴマ油、ヘンプ油、ヘーゼルナッツ油、サクラソウ油、野バラ油、ベニバナ油、クルミ油、動物脂肪、例えば牛脂(beef dripping)、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、ペトロセリン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸、リノール酸、α−およびγ−リノレン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、ティムノドン酸、クルパノドン酸およびセルボン酸を原料とする脂肪酸、ヒドロキシル変性脂肪酸、バイオディーゼル、脂肪酸のメチルエステルおよび脂肪酸エステル、ならびに混合脂肪酸からなる群から選択される。
【0033】
本発明の特に好ましい実施形態では、脂肪酸または脂肪酸誘導体b2)は、オレイン酸、バイオディーゼル、大豆油、菜種油または脂肪、特に好ましくはオレイン酸、バイオディーゼル、大豆油、菜種油または牛脂、より具体的にはオレイン酸またはバイオディーゼル、最も具体的にはオレイン酸である。脂肪酸または脂肪酸誘導体は、とりわけ、硬質ポリウレタンフォームの製造において発泡剤の溶解度を改善する。
【0034】
成分b2)が、トリグリセリドを含まない、とりわけ油も脂肪も含まないことが極めて特に好ましい。エステル化/エステル交換によってトリグリセリドから遊離したグリセロールは、前述のように、硬質フォームの寸法安定性に悪影響がある。したがって、成分b2)において好ましい脂肪酸および脂肪酸誘導体は、脂肪酸自体であり、また、脂肪酸のアルキルモノエステルまたは脂肪酸混合物のアルキルモノエステル、とりわけ脂肪酸自体および/またはバイオディーゼルである。
【0035】
好ましくは、脂肪族または脂環式ジオールb3)は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオールおよび3−メチル−1,5−ペンタンジオールならびにそのアルコキシレートからなる群から選択される。脂肪族ジオールb3)が、モノエチレングリコールまたはジエチレングリコール、とりわけジエチレングリコールであることが特に好ましい。
【0036】
本発明の好ましい一実施形態では、成分b4)を生成するためのアミン触媒は、ジメチルエタノールアミン(DMEOA)、イミダゾールおよびイミダゾール誘導体、さらにそれらの混合物、より好ましくはイミダゾールを含む群から選択される。
【0037】
3以上の官能価を有するポリオールをアルコキシ化することによって生成されるように、2より大きい官能価を有するようなポリエーテルポリオールb4)を使用することが好ましい。
【0038】
ポリエーテルポリオールb4)は、2より大きい官能価を有することが好ましい。これは、2.7以上、とりわけ2.9以上の官能価を有することが好ましい。一般に、これは、6以下、好ましくは5以下、より好ましくは4以下の官能価を有する。
【0039】
本発明の一実施形態では、ポリエーテルポリオールb4)は、2より大きい官能価を有するポリオールを酸化エチレンおよび/または酸化プロピレン、好ましくは酸化エチレンと反応させることによって得られる。ポリエーテルポリオールb4)が、酸化エチレンとのアルコキシ化によって得られることが特に好ましく、改善された防火特性を有する硬質ポリウレタンフォームがもたらされる。
【0040】
ポリエーテルポリオールb4)が、ソルビトール、ペンタエリトリトール、トリメチロールプロパン、グリセロール、ポリグリセロールおよびそれらの混合物からなる群から選択されるポリオール、より好ましくはトリメチロールプロパンおよびグリセロールからなる群から選択されるポリオールのアルコキシ化、好ましくはエトキシ化によって得られることが好ましい。
【0041】
本発明の特定の実施形態では、ポリエーテルポリオールb4)は、グリセロールと酸化エチレンおよび/または酸化プロピレン、好ましくは酸化エチレンとの反応生成物からなる。これは、成分Bにとって特に高い貯蔵安定性をもたらす。
【0042】
本発明のさらなる特定の実施形態では、ポリエーテルポリオールb4)は、トリメチロールプロパンと酸化エチレンおよび/または酸化プロピレン、好ましくは酸化エチレンとの反応生成物からなる。これは同様に、成分B)にとって特に高い改善された貯蔵安定性をもたらす。
【0043】
好ましくは、ポリエーテルポリオールb4)は、150〜1250mgKOH/g、好ましくは300〜950mgKOH/g、特に好ましくは500〜800mgKOH/gの範囲のOH数を有する。この範囲では、特に有利な機械的性質およびさらに防火特性が得られる。
【0044】
本発明の特に好ましい実施形態では、ポリエーテルポリオールb4)は、トリメチロールプロパンまたはグリセロール、好ましくはグリセロールと酸化エチレンとの反応生成物からなり、ポリエーテルポリオールb4)のOH数は、500〜800mgKOH/g、好ましくは500〜650mgKOH/gの範囲であり、イミダゾールは、アルコキシ化触媒として使用される。
【0045】
本発明のとりわけ好ましい実施形態では、ポリエーテルポリオールb4)は、トリメチロールプロパンまたはグリセロール、好ましくはグリセロールと酸化エチレンとの反応生成物からなり、ポリエーテルポリオールb4)のOH数は、500〜800mgKOH/g、好ましくは500〜650mgKOH/gの範囲であり、イミダゾールはアルコキシ化触媒として使用され、脂肪族または脂環式ジオールb3)はジエチレングリコールであり、脂肪酸または脂肪酸誘導体b2)はオレイン酸である。
【0046】
ポリエーテルエステルポリオールB)1kg当り少なくとも200mmol、より好ましくは少なくとも400mmol、さらにより好ましくは少なくとも600mmol、まださらにより好ましくは少なくとも800mmol、まだなおさらにより好ましくは少なくとも1000mmolの成分b4)を使用することが好ましい。
【0047】
ポリエーテルエステルポリオールB)の数加重平均官能価は、好ましくは2以上であり、より好ましくは2より大きく、さらにより好ましくは2.2より大きく、とりわけ2.3より大きく、これはそれと共に製造したポリウレタンの側でより高い架橋密度をもたらし、したがってポリウレタンフォームの側でより優れた機械的性質をもたらす。
【0048】
ポリエーテルエステルポリオールを生成するためには、脂肪族および芳香族ポリカルボン酸および/または誘導体および多価アルコールを、触媒の不在下でまたは好ましくはエステル化触媒の存在下で、有利には不活性ガス、例えば窒素の雰囲気中、150〜280℃、好ましくは180〜260℃の温度で融解させて、任意選択で減圧下で、有利には10未満、好ましくは2未満である所望の酸価まで重縮合させることができる。好ましい実施形態では、エステル化混合物を、上記の温度で、80から20、好ましくは40から20の酸価まで、大気圧下、続いて500mbar未満、好ましくは40〜400mbarの圧力下で、重縮合させる。可能なエステル化触媒は、例えば、金属、金属酸化物または金属塩の形態の鉄、カドミウム、コバルト、鉛、亜鉛、アンチモン、マグネシウム、チタンおよびスズ触媒である。しかし、重縮合は、共沸混合物として縮合の水を蒸留除去するために、希釈剤および/または添加溶剤、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはクロロベンゼンなどの存在下で、液相中で実施することもできる。
【0049】
ポリエーテルエステルポリオールを生成するためには、有機ポリカルボン酸および/または誘導体および多価アルコールは、有利には1:1〜2.2、好ましくは1:1.05〜2.1、特に好ましくは1:1.1〜2.0のモル比で重縮合させる。
【0050】
得られたポリエーテルエステルポリオールは、一般に300〜3000の範囲、好ましくは400〜1000の範囲、とりわけ450〜800の範囲の数平均分子量を有する。
【0051】
本発明によるポリエーテルエステルポリオールB)の割合は、全成分B)〜H)に対して一般に少なくとも10質量%(wt%)、好ましくは少なくとも20質量%、より好ましくは少なくとも40質量%、さらにより好ましくは少なくと50質量%である。
【0052】
本発明の方法によって硬質ポリウレタンフォームを製造するには、上記の特定のポリエステルポリオール(ポリエーテルエステルポリオールB)に加えて、それ自体既知の構造的成分(constructional components)を使用しており、それについて下記の詳細が提供され得る。
【0053】
成分A
本発明におけるポリイソシアネートは、1分子当り2個以上の反応性イソシアネート基を含む、すなわち、官能価が2以上の有機化合物である。使用したポリイソシアネートまたは2種以上のポリイソシアネートの混合物が単一官能価を有していない場合、使用した成分A)の数加重平均官能価は、2以上になるはずである。
【0054】
有用なポリイソシアネートA)には、それ自体が既知の脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、好ましくは芳香族多官能性イソシアネートが含まれる。このタイプの多官能性イソシアネートは、それ自体が既知であり、またはそれ自体が既知の方法によって得られる。多官能性イソシアネートは、より特に混合物としても使用でき、その場合成分A)は種々の多官能性イソシアネートを含む。ポリイソシアネートとして有用な多官能性イソシアネート中の1分子当りのイソシアネート基の数は、2個(したがって当該の多官能性イソシアネートは以下でジイソシアネートと呼ばれる)以上である。
【0055】
特に下記を詳細に挙げることができる:アルキレン基中に4〜12個の炭素原子を有するアルキレンジイソシアネート、例えば1,12−ドデカンジイソシアネート、2−エチルテトラメチレン1,4−ジイソシアネート、2−メチルペンタメチレン1,5−ジイソシアネート、テトラメチレン1,4−ジイソシアネート、好ましくはヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート;脂環式ジイソシアネート、例えばシクロヘキサン1,3−および1,4−ジイソシアネート、さらにこれらの異性体の任意の所望の混合物、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)、2,4−および2,6−ヘキサヒドロトリレンジイソシアネート、さらに対応する異性体混合物、4,4’−、2,2’−および2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、さらに対応する異性体混合物、好ましくは芳香族ポリイソシアネート、例えば2,4−および2,6−トリレンジイソシアネートおよび対応する異性体混合物、4,4’−、2,4’−および2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび対応する異性体混合物、4,4’−および2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニル−ポリメチレンポリイソシアネートの混合物、4,4’−、2,4’−および2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよびポリフェニルポリメチレンポリイソシアネート(粗製のMDI)の混合物ならびに粗製のMDIおよびトリレンジイソシアネートの混合物。
【0056】
特に適切なのは、2,2’−、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、3,3’−ジメチルビフェニルジイソシアネート、1,2−ジフェニルエタンジイソシアネートおよび/またはp−フェニレンジイソシアネート(PPDI)、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタ−および/またはオクタメチレンジイソシアネート、2−メチルペンタメチレン1,5−ジイソシアネート、2−エチルブチレン1,4−ジイソシアネート、ペンタメチレン1,5−ジイソシアネート、ブチレン1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、1,4−および/または1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(HXDI)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1−メチル−2,4−および/または2,6−シクロヘキサンジイソシアネートおよび4,4’−、2,4’−および/または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートである。
【0057】
修飾したポリイソシアネート、すなわち有機ポリイソシアネートの化学変換によって得られ、1分子当り2個以上の反応性イソシアネート基を有する生成物も頻繁に利用している。エステル、尿素、ビウレット、アロファネート、カルボジイミド、イソシアヌレート、ウレチジオン、カルバメートおよび/またはウレタン基を含むポリイソシアネートを特に挙げることができる。
【0058】
下記の実施形態は、成分A)のポリイソシアネートとして特に好ましい:
i) トリレンジイソシアネート(TDI)系の多官能性イソシアネート、とりわけ2,4−TDIまたは2,6−TDIまたは2,4−および2,6−TDIの混合物;
ii) ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系の多官能性イソシアネート、とりわけ2,2’−MDIまたは2,4’−MDIまたは4,4’−MDIまたはオリゴマー状MDI、別名ポリフェニルポリメチレンイソシアネート、または2つもしくは3つの前述のジフェニルメタンジイソシアネートの混合物、またはMDIの製造時に得られる粗製MDI、または少なくとも1種のMDIのオリゴマーと少なくとも1種の前述の低分子量MDI誘導体の混合物;
iii) 実施形態i)のような少なくとも1種の芳香族イソシアネートと実施形態ii)のような少なくとも1種の芳香族イソシアネートの混合物。
【0059】
ポリマー状ジフェニルメタンジイソシアネートは、ポリイソシアネートとして極めて特に好ましい。ポリマー状ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、ポリマー状MDIと呼ぶ)は、二核性MDIとオリゴマー状縮合生成物の混合物であり、したがってジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の誘導体である。ポリイソシアネートは、好ましくはモノマー状芳香族ジイソシアネートとポリマー状MDIの混合物から構成されていてもよい。
【0060】
ポリマー状MDIは、二核性MDIの他に、官能価が2より大きい、とりわけ3または4または5のMDIの1種または複数の多核性縮合生成物を含む。ポリマー状MDIは、既知であり、ポリフェニルポリメチレンイソシアネートあるいはオリゴマー状MDIと呼ばれることが多い。ポリマー状MDIは、通常異なる官能価をもつMDI系イソシアネートの混合物から構成されている。ポリマー状MDIは、通常モノマー状MDIと混合して使用する。
【0061】
ポリマー状MDIを含むポリイソシアネートの(平均)官能価は、約2.2〜約5、とりわけ2.3〜4、とりわけ2.4〜3.5の範囲で変動してよい。MDIの製造時に中間体として得られた粗製MDIは、より具体的にはこのような異なる官能価を有するMDI系多官能性イソシアネートの混合物である。
【0062】
MDI系の多官能性イソシアネートまたは2種以上の多官能性イソシアネートの混合物は既知であり、例えば、Lupranat(登録商標)という名でBASF Polyurethanes GmbH社から入手可能である。
【0063】
成分A)の官能価は、好ましくは少なくとも2であり、とりわけ少なくとも2.2、より好ましくは少なくとも2.4である。成分A)の官能価は、好ましくは2.2〜4、より好ましくは2.4〜3である。
【0064】
成分A)のイソシアネート基含有量は、好ましくは5〜10mmol/g、とりわけ6〜9mmol/g、より好ましくは7〜8.5mmol/gである。当業者は、mmol/g単位でのイソシアネート基含有量と、いわゆるg/当量単位での等価質量との間の相互関係を認識している。mmol/g単位でのイソシアネート基含有量は、ASTM D−5155−96 Aに基づいて質量%単位での含有量から得られる。
【0065】
特に好ましい実施形態では、成分A)は、ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン2,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン2,2’−ジイソシアネートおよびオリゴマー状ジフェニルメタンジイソシアネートから選択される少なくとも1種の多官能性イソシアネートからなる。この好ましい実施形態では、成分(a1)は、より好ましくはオリゴマー状ジフェニルメタンジイソシアネートを含み、官能価が少なくとも2.4である。
【0066】
使用した成分A)の粘性は、広い範囲内で変動してよい。成分A)の粘性は、好ましくは100〜3000mPa・sの範囲、より好ましくは200〜2500mPa・sの範囲である。
【0067】
成分C
適当なポリエステルポリオールC)は、ポリエーテルエステルポリオールB)とは異なり、例えば、2〜12個の炭素原子を有する有機ジカルボン酸、好ましくは芳香族のもの、または2〜12個の炭素原子、好ましくは2〜6個の炭素原子を有する、芳香族および脂肪族ジカルボン酸と多価アルコール、好ましくはジオールの混合物から生成することができる。
【0068】
可能なジカルボン酸は、特に:コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸である。これらのジカルボン酸の誘導体、例えばジメチルテレフタレートなどを使用することが同様に可能である。ジカルボン酸は、単独でまたは互いの混合物として使用することができる。遊離ジカルボン酸の代わりに、対応するジカルボン酸誘導体、例えば1〜4個の炭素原子を有するアルコールのジカルボキシルエステルまたはジカルボキシル無水物を使用することも可能である。芳香族ジカルボン酸として、混合物としてまたは単独で、フタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸および/またはイソフタル酸を使用することが好ましい。脂肪族ジカルボン酸として、例えば、20〜35:35〜50:20〜32質量部の質量比のコハク酸、グルタル酸およびアジピン酸のジカルボン酸混合物、特にアジピン酸を使用することが好ましい。二価および多価アルコール、特にジオールの例は:エタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−または1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパンおよびペンタエリトリトールである。エタンジオール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールまたは記載したジオールの少なくとも2種の混合物、特に1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオールの混合物を使用することが好ましい。ラクトン、例えば、ε−カプロラクトン、またはヒドロキシカルボン酸、例えば、ω−ヒドロキシカプロン酸由来のポリエステルポリオールを使用することも可能である。
【0069】
さらなるポリエステルポリオールC)を生成するためには、バイオベース(bio−based)出発原料および/またはその誘導体も適しており、例えばヒマシ油、ポリヒドロキシ脂肪酸、リシノール酸、ヒドロキシル変性油、ブドウ種油、ブラッククミン油、カボチャ核種油、ルリヂサ種子油、大豆油、麦芽油、菜種油、ヒマワリ種子油、落花生油、杏仁油、ピスタチオ油、扁桃油、オリーブ油、マカダミアナッツ油、アボカド油、シーバックソーン油、ゴマ油、ヘンプ油、ヘーゼルナッツ油、サクラソウ油、野バラ油、ベニバナ油、クルミ油、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、ペトロセリン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸、リノール酸、α−およびγ−リノレン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、ティムノドン酸、クルパノドン酸およびセルボン酸を原料とする脂肪酸、ヒドロキシル変性脂肪酸および脂肪酸エステルである。
【0070】
ポリエーテルエステルポリオールB)のポリエステルポリオールC)に対する質量比は、一般に少なくとも0.1、好ましくは少なくとも0.25、より好ましくは少なくとも0.5、とりわけ少なくとも0.8である。好ましくは、ポリエーテルエステルポリオールB)に起因する全ポリエステルポリオールB)およびC)の割合は、少なくとも25質量%、好ましくは少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも75質量%、とりわけ100質量%である。さらなるポリエステルポリオールC)を利用しない場合に特に好ましい。
【0071】
成分D
本発明によって、成分D)として、1種または複数のポリエーテルポリオールD)を使用している。ポリエーテルオールD)は、既知の方法によって、例えば、結合した形態で2〜8個、好ましくは2〜6個の反応性水素原子を含む少なくとも1種のスターター分子を用いた、アルカリ金属水酸化物、例えば、ナトリウムまたは水酸化カリウム、またはアルカリ金属アルコキシド、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムもしくはカリウムエトキシドもしくはカリウムイソプロポキシド、またはアミンアルコキシ化触媒(aminic alkoxylation catalyst)、例えばジメチルエタノールアミン(DMEOA)、イミダゾールおよび/またはイミダゾール誘導体を使用した、2〜4個の炭素原子を有する1種または複数の酸化アルキレンのアニオン重合によって、あるいはルイス酸、例えば、五塩化アンチモン、フッ化ホウ素エーテラート、または漂白土を使用したカチオン重合によって、生成することができる。
【0072】
適当な酸化アルキレンは、例えば、テトラヒドロフラン、1,3−酸化プロピレン、1,2−または2,3−酸化ブチレン、酸化スチレン、好ましくは酸化エチレンおよび1,2−酸化プロピレンである。酸化アルキレンは、単独で、交互に連続してまたは混合物として使用することができる。好ましい酸化アルキレンは、酸化プロピレンおよび酸化エチレンであり、酸化エチレンが特に好ましい。
【0073】
可能なスターター分子は、例えば:水、有機ジカルボン酸、例えばコハク酸、アジピン酸、フタル酸およびテレフタル酸、アルキル基中に1〜4個の炭素原子を有する、脂肪族および芳香族、任意選択でN−モノアルキル−、N,N−ジアルキル−およびN,N‘−ジアルキル−置換ジアミン、例えば任意選択でモノアルキル−およびジアルキル−置換エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、1,3−プロピレンジアミン、1,3−または1,4−ブチレンジアミン、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−および1,6−ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、2,3−、2,4−および2,6−トリレンジアミンおよび4,4’−、2,4‘−および2,2’−ジアミノジフェニルメタンである。列挙したジ第一級アミン、例えばエチレンジアミンが特に好ましい。
【0074】
さらなる可能なスターター分子は:アルカノールアミン、例えばエタノールアミン、N−メチルエタノールアミンおよびN−エチルエタノールアミン、ジアルカノールアミン、例えばジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミンおよびN−エチルジエタノールアミンおよびトリアルカノールアミン、例えば、トリエタノールアミン、およびアンモニアである。
【0075】
二価または多価アルコール、例えば、エタンジオール、1,2−および1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール(DEG)、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ソルビトールおよびスクロースを使用することが好ましい。
【0076】
ポリエーテルポリオールD)、好ましくはポリオキシプロピレンポリオールおよびポリオキシエチレンポリオール、より好ましくはポリオキシエチレンポリオールは、官能価が好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4、とりわけ2〜3、とりわけ2であり、数平均分子量が150〜3000g/mol、好ましくは200〜2000g/mol、とりわけ250〜1000g/molである。
【0077】
本発明の好ましい一実施形態は、ポリエーテルポリオールD)、好ましくはポリエチレングリコールが関係しているので、アルコキシ化ジオール、好ましくはエトキシ化ジオール、例えばエトキシ化エチレングリコールを利用する。
【0078】
本発明の特定の実施形態では、ポリエーテルオール成分D)は、好ましくは数平均分子量が250〜1000g/molのポリエチレングリコールから独占的になる。
【0079】
ポリエーテルポリオールD)の割合は、全成分B)〜H)に対して、一般に0〜11質量%の範囲、好ましくは2〜9質量%の範囲、より好ましくは4〜8質量%の範囲である。
【0080】
本発明による成分B)およびC)の合計の、成分D)に対する質量比は、7より大きく、好ましくは7.5より大きく、より好ましくは8より大きく、さらにより好ましくは10より大きく、まださらに好ましくは12より大きい。
【0081】
本発明による成分B)およびC)の合計の、成分D)に対する質量比は、さらに80未満、好ましくは40未満、より好ましくは30未満、さらにより好ましくは20未満、まださらにより好ましくは16未満、まだなおさらにより好ましくは13未満である。
【0082】
成分E
難燃剤E)のように、先行技術から知られている難燃剤を使用することが一般に可能である。適当な難燃剤は、例えば、臭素化エステル、臭素化エーテル(Ixol)または臭素化アルコール、例えばジブロモネオペンチルアルコール、トリブロモネオペンチルアルコールおよびPHT−4−ジオール、さらに塩素化リン酸エステル、例えばリン酸トリス(2−クロロエチル)、リン酸トリス(2−クロロプロピル)(TCPP)、リン酸トリス(1,3−ジクロロプロピル)、リン酸トリクレジル、リン酸トリス(2,3−ジブロモプロピル)、テトラキス(2−クロロエチル)エチレン二リン酸、メタンホスホン酸ジメチル、ジエタノールアミノメチルホスホン酸ジエチル、さらに商用ハロゲン含有難燃性ポリオールである。さらなるリン酸エステルまたはホスホン酸エステルによって、エタンホスホン酸ジエチル(DEEP)、リン酸トリエチル(TEP)、プロピルホスホン酸ジメチル(DMPP)またはリン酸ジフェニルクレジル(DPK)を液体難燃剤として使用することが可能である。
【0083】
上記の難燃剤だけでなく、無機または有機難燃剤、例えば、赤リン、赤リンを含む生成物(調整物)、酸化アルミニウム水和物、三酸化アンチモン、酸化ヒ素、ポリリン酸アンモニウムおよび硫酸カルシウム、発泡性グラファイトまたはシアヌル酸誘導体、例えば、メラミンなど、あるいは少なくとも2種の難燃剤の混合物、例えばポリリン酸アンモニウムおよびメラミンおよび任意選択でトウモロコシデンプンまたはポリリン酸アンモニウム、メラミン、発泡性グラファイトおよび任意選択で芳香族ポリエステルを、硬質ポリウレタンフォームを耐燃性にするために使用することも可能である。
【0084】
好ましい難燃剤は、イソシアネート反応性基を含まない。難燃剤は、室温で液体であることが好ましい。TCPP、DEEP、TEP、DMPPおよびDPKが特に好ましい。
【0085】
難燃剤E)の割合は、成分B)〜H)に対して、一般に2〜50質量%の範囲、好ましくは5〜30質量%の範囲、より好ましくは8〜25質量%の範囲である。
【0086】
成分F
硬質ポリウレタンフォームを製造するために使用する発泡剤F)は、水、ギ酸およびそれらの混合物を含むことが好ましい。これらは、イソシアネート基と反応して二酸化炭素を形成し、ギ酸の場合は、二酸化炭素および一酸化炭素を形成する。これらの発泡剤は、イソシアネート基との化学反応によってガスを放出するので、化学発泡剤と呼ばれる。その上、低沸点炭化水素などの物理発泡剤を使用してもよい。特に適当なものは、ポリイソシアネートA)に対して不活性であり、発熱重付加反応の条件下で蒸発するように沸点が大気圧で100℃未満、好ましくは50℃未満の液体である。好ましくは使用できるこのような液体の例は、アルカン、例えばヘプタン、ヘキサン、n−ペンタンおよびイソペンタン、好ましくはn−ペンタンおよびイソペンタン、n−ブタンおよびイソブタンおよびプロパンの工業用混合物、シクロアルカン、例えばシクロペンタンおよび/またはシクロヘキサン、エーテル、例えばフラン、ジメチルエーテルおよびジエチルエーテル、ケトン、例えばアセトンおよびメチルエチルケトン、アルキルカルボキシレート、例えばギ酸メチル、シュウ酸ジメチルおよび酢酸エチル、およびハロゲン化炭化水素、例えば塩化メチレン、ジクロロモノフルオロメタン、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、ジフルオロエタン、テトラフルオロエタン、クロロジフルオロエタン、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン、2,2−ジクロロ−2−フルオロエタンおよびヘプタフルオロプロパンである。これらの低沸点液体のお互いのおよび/または他の置換または非置換の炭化水素との混合物も使用することができる。有機カルボン酸、例えばギ酸、酢酸、シュウ酸、リシノール酸およびカルボキシル含有化合物も適している。
【0087】
どんなハロゲン化炭化水素も発泡剤として使用しないことが好ましい。水、ギ酸−水混合物またはギ酸を化学発泡剤として使用することが好ましく、ギ酸−水混合物またはギ酸は、特に好ましい化学発泡剤である。ペンタン異性体またはペンタン異性体の混合物は、物理発泡剤として使用することが好ましい。
【0088】
化学発泡剤は、単独で、すなわち、物理発泡剤を添加しないで、または物理発泡剤と一緒に使用することができる。化学発泡剤は、物理発泡剤と一緒に使用することが好ましく、その場合、ギ酸−水混合物または純ギ酸をペンタン異性体またはペンタン異性体の混合物と一緒に使用することが好ましい。
【0089】
発泡剤は、ポリオール成分(すなわちB+C+D+E+F+G+H)中に全面的にまたは一部溶解させ、あるいは静的ミキサーによってポリオール成分の発泡の直前に導入する。水、ギ酸−水混合物またはギ酸をポリオール成分中に完全にまたは部分的に溶解させ、物理発泡剤(例えばペンタン)および化学発泡剤のどんな残余も「オンライン」で導入することは通常のことである。
【0090】
ポリオール成分は、そのままでペンタン、おそらく化学発泡剤の一部および触媒の全部または一部とも混合する。助剤および混合剤ならびに難燃剤は、ポリオールブレンド中に既に含まれている。
【0091】
使用した発泡剤または発泡剤混合物の量は、全て全成分B)〜H)に対して1〜45質量%の範囲、好ましくは1〜30質量%の範囲、より好ましくは1.5〜20質量%の範囲である。
【0092】
水、ギ酸またはギ酸−水混合物を発泡剤として使用した場合、成分B)に対して0.2〜10質量%の量でポリオール成分(B+C+D+E+F+G+H)に加えることが好ましい。水、ギ酸またはギ酸−水混合物の添加は、記載されている他の発泡剤の使用と併せて行うことができる。ギ酸またはギ酸−水混合物をペンタンと併せて使用することが好ましい。
【0093】
成分G
硬質ポリウレタンフォームを生成するために使用する触媒G)は特に、反応性水素原子、とりわけヒドロキシル基を含む成分B)からH)化合物とポリイソシアネートA)との反応を実質的に加速する化合物である。
【0094】
塩基性ポリウレタン触媒、例えば第三級アミン、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルジアミノジエチルエーテル、ビス(ジメチルアミノプロピル)尿素、N−メチルモルホリンまたはN−エチルモルホリン、N−シクロヘキシルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N,N−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N,N−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ジメチルピペラジン、N−ジメチルアミノエチルピぺリジン、1,2−ジメチルイミダゾール、1−アザビシクロ[2.2.0]オクタン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(Dabco)、およびアルカノールアミン化合物、例えばトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミンおよびN−エチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2−(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エタノール、N,N’,N”−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロトリアジン、例えばN,N’,N”−トリス(ジメチルアミノプロピル)−s−ヘキサヒドロトリアジン、およびトリエチレンジアミンを使用することが有利である。しかし、金属塩、例えば塩化鉄(II)、塩化亜鉛、オクタン酸鉛、好ましくはスズ塩、例えばジオクタン酸スズ、ジエチルヘキサン酸スズおよびジラウリン酸ジブチルスズ、さらに、特に、第三級アミンと有機スズ塩の混合物も適している。
【0095】
さらなる可能な触媒は:アミジン、例えば2,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウムおよびアルカリ金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシドおよびカリウムイソプロポキシド、アルカリ金属カルボキシレート、さらに10〜20個の炭素原子および任意選択で側鎖OH基を有する長鎖脂肪酸のアルカリ金属塩である。100質量部の成分B)に対して(すなわち、計算して)、0.001〜10質量部の触媒または触媒組合せを使用することが好ましい。触媒作用なしで反応を進めることも可能である。この場合、アミン開始ポリオールの触媒活性が利用される。
【0096】
発泡中に、比較的大過剰のポリイソシアネートを使用するとき、互いに過剰NCO基の三量体形成反応に適したさらなる触媒は:イソシアヌレート基を形成する触媒、例えば、単独でまたは第三級アミンと併せた、アンモニウムイオン塩またはアルカリ金属塩、とりわけアンモニウムまたはアルカリ金属カルボキシレートである。イソシアヌレート形成は、好ましくは工業用硬質フォームに、例えば建物および建設にインシュレーションボードまたはサンドイッチエレメントとして使用される耐燃性PIRフォームをもたらす。
【0097】
上記のおよびさらなる出発原料を考慮したさらなる情報は、技術文献、例えばKunststoffhandbuch、第VII巻、Polyurethane、Carl Hanser Verlag Munich、ウィーン、第1版、第2版および第3版 1966年、1983年および1993年で見つかるかもしれない。
【0098】
成分H
さらなる助剤および/または混合剤H)は、硬質ポリウレタンフォームを製造するために任意選択で反応混合物に加えることができる。例えば、表面活性物質、フォーム安定剤、気泡調節剤、充填剤、染料、顔料、加水分解阻害剤、静真菌および静菌物質を挙げることができる。
【0099】
可能な表面活性物質は、例えば、出発原料の均質化を助ける働きをし、ポリマーの気泡構造を調節するのに適していてもよい化合物である。例えば、乳化剤、例えば硫酸ヒマシ油のまたは脂肪酸のナトリウム塩、さらにアミンの脂肪酸塩、例えばオレイン酸ジエチルアミン、ステアリン酸ジエタノールアミン、リシノール酸ジエタノールアミン、スルホン酸の塩、例えばドデシルベンゼンスルホン酸もしくはジナフチルメタンジスルホン酸およびリシノール酸のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩であり;フォーム安定剤、例えばシロキサン−オキシアルキレンコポリマーおよび他の有機ポリシロキサン、エトキシ化アルキルフェノール、エトキシ化脂肪アルコール、パラフィン油、ヒマシ油エステルもしくはリシノール酸エステル、ロート油および落花生油、ならびに気泡調節剤、例えばパラフィン、脂肪アルコールおよびジメチルポリシロキサンを挙げることができる。ポリオキシアルキレンおよびフルオロアルカン基を側基として有する上記のオリゴマー状アクリレートは、乳化作用、気泡構造の改善および/またはフォームの安定化にも適している。表面活性物質は、通常成分B)の100質量部に対して(すなわち、計算して)0.01〜10質量部の量で使用する。
【0100】
本発明において、充填剤、特に補強充填剤は、それ自体が既知の従来の有機および無機充填剤、補強剤、増量剤、ペイントの摩耗挙動を改善するための薬剤、塗料などである。具体例は:無機充填剤、例えばケイ酸質鉱物、例えば層状珪酸塩、例えばアンチゴライト、蛇紋岩、ホルンブレンド、角閃石、クリソタイルおよびタルク、金属酸化物、例えばカオリン、酸化アルミニウム、酸化チタンおよび酸化鉄、金属塩、例えばチョーク、重晶石および無機顔料、例えば硫化カドミウムおよび硫化亜鉛、さらにガラスなどである。カオリン(白土)、ケイ酸アルミニウムならびに硫酸バリウムとケイ酸アルミニウムの共沈物、さらに天然および合成繊維状鉱物、例えば珪灰石、金属繊維、特に、下塗剤(size)でコーティングしてもよい、種々の長さのガラス繊維を使用することが好ましい。可能な有機充填剤は、例えば:炭素、メラミン、ロジン、シクロペンタジエニル樹脂およびグラフトポリマー、さらにセルロース繊維、芳香族および/または脂肪族ジカルボン酸エステルに基づいたポリアミド、ポリアクリルニトリル、ポリウレタン、ポリエステル繊維、特に炭素繊維である。
【0101】
無機および有機充填剤は、単独でまたは混合物として使用でき、有利には成分A)〜H)の質量に対して0.5〜50質量%、好ましくは1〜40質量%の量で反応混合物に加えるが、天然および合成繊維からなるマット、不織布および織布の含有率は成分A)〜H)の質量に対して80質量%までの値に達し得る。
【0102】
上記の他の従来の助剤および混合剤を考慮したさらなる情報は、技術文献、例えばJ.H. SaundersおよびK.C. Frischによる専攻論文「High Polymers」第XVI巻、Polyurethanes、1部および2部、Interscience Publishers 1962年および1964年、またはKunststoff−Handbuch、Polyurethane、第VII巻、Hanser−Verlag、ミュンヘン、ウィーン、第1版および第2版、1966年および1983年で見つかるかもしれない。
【0103】
本発明は:
10〜90質量%のポリエーテルエステルポリオールB)、
0〜60質量%のさらなるポリエステルポリオールC)、
0.1〜11質量%のポリエーテルポリオールD)、
2〜50質量%の難燃剤E)、
1〜45質量%の発泡剤F)、
0.5〜10質量%の触媒G)、および
0.5〜20質量%のさらなる助剤および混合剤H)
を含むポリオール成分をさらに提供し、全ては前記で定義しており、全て成分B)〜H)の全質量に対するものであり、質量%は合計が100質量%であり、成分B)およびC)の合計の、成分D)に対する質量比は少なくとも7である。
【0104】
ポリオール成分が
50〜90質量%のポリエーテルエステルポリオールB)、
0〜20質量%のさらなるポリエステルポリオールC)、
2〜9質量%のポリエーテルポリオールD)、
5〜30質量%の難燃剤E)、
1〜30質量%の発泡剤F)、
0.5〜10質量%の触媒G)、および
0.5〜20質量%のさらなる助剤および混合剤H)
を含むことが特に好ましく、全ては前記で定義しており、全て成分B)〜H)の全質量に対するものであり、質量%は合計が100質量%であり、成分B)およびC)の合計の、成分D)に対する質量比は少なくとも7.5である。
【0105】
本発明のポリオール成分中の成分B)および任意選択でC)の合計の、成分D)に対する本発明の質量比は、さらに好ましくは80未満、より好ましくは40未満、さらにより好ましくは30未満、まださらにより好ましくは20未満、まだなおさらにより好ましくは16未満、最も好ましくは13未満である。
【0106】
本発明の硬質ポリウレタンフォームを製造するためには、任意選択で修飾した有機ポリイソシアネートA)、本発明の特定のポリエーテルエステルポリオールB)、任意選択でさらなるポリエステルポリオールC)、ポリエーテルオールD)およびさらなる成分E)〜H)を、ポリイソシアネートA)のNCO基と、成分B)および任意選択でC)およびD)〜H)の反応性水素原子の和の当量比が、1〜6:1、好ましくは1.6〜5:1、特に2.5〜3.5:1である量で混合する。
【0107】
次の実施例は、本発明を例示している。
【実施例】
【0108】
以下の特定のポリエステルポリオール(ポリエステロール1)およびポリエーテルエステルポリオール(ポリエステロール2およびポリエステロール3)を使用した。本発明のポリエステロール3はポリエーテルオールを用いて生成し、アミンアルコキシ化触媒の存在下でアルコキシ化を実施したので、アルコキシ化およびエステル化の間で完成させる必要がなかった。
【0109】
ポリエステルポリオール1(比較基準):ヒドロキシル官能価が2.3、ヒドロキシル価が244mgKOH/gおよびポリエステロール中のオレイン酸含有量が20質量%である、テレフタル酸(34モル%)、オレイン酸(9モル%)、ジエチレングリコール(40モル%)およびグリセロール(17モル%)のエステル化生成物。
【0110】
ポリエステルポリオール2(比較基準):アルコキシ化触媒としてのKOHの存在下で生成し、その後の中和および得られたカリウム塩の除去を行った、OH官能価が3およびヒドロキシル価が535mgKOH/gである、テレフタル酸(31モル%)、オレイン酸(8モル%)、ジエチレングリコール(43モル%)とグリセロールおよび酸化エチレンに基づいたポリエーテル(18モル%)のエステル化生成物。ポリエステルは、ヒドロキシルが官能価2.3、ヒドロキシル価が237mgKOH/gおよびポリエステロール中のオレイン酸含有量が15質量%である。
【0111】
ポリエステルポリオール3(発明):アルコキシ化触媒としてのイミダゾールの存在下で生成される、OH官能価が3およびヒドロキシル価が546mgKOH/gである、テレフタル酸(31モル%)、オレイン酸(8モル%)、ジエチレングリコール(43モル%)とグリセロールおよび酸化エチレンに基づいたポリエーテル(18モル%))のエステル化生成物。このポリエーテルは、完成させずにその後のエステル化で使用した。ポリエステルは、ヒドロキシルが官能価2.3、ヒドロキシル価が239mgKOH/gおよびポリエステルポリオール中のオレイン酸含有量が15質量%である。
【0112】
寸法安定性の決定
発泡後のエレメントの厚さを決定することによって寸法安定性を決定する。それには、外層材として0.05mm厚のアルミニウム箔を含むサンドイッチエレメントを二重ベルト法で作製し、作製の5分後にエレメントの中央でエレメント厚を決定する。このように決定したエレメント厚が設定したエレメント厚(この場合170mm)により近い程、寸法安定性がより優れている。
【0113】
本発明の実施例1および比較例1および2
硬質ポリウレタンフォーム(変異体1)の製造
イソシアネートおよびさらにイソシアネート反応性成分を、一定のポリオール成分:イソシアネート混合比100:160で発泡剤、触媒および全てのさらなる混合剤と一緒に泡立てた。
【0114】
ポリオール成分:
65質量部の 本発明実施例または比較例の通りのポリエステロール、
8質量部の ヒドロキシル官能価が2およびヒドロキシル価が190mgKOH/gのエトキシ化エチレングリコールからのポリエーテルオール、
25質量部の 難燃剤としてのリン酸トリスクロロイソプロピル(TCPP)、
2.0質量部の Tegostab B8443(シリコーン含有)安定剤。
【0115】
混合剤:
約8質量部の S 80:20ペンタン(80質量%n−ペンタンおよび20質量%イソペンタンからなる)、
1.6質量部の ギ酸溶液(水中85質量%)、
1.6質量部の ギ酸カリウム溶液(エチレングリコール中36質量%)、
付加物 繊維時間(fiber times)を調節するためのビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル溶液(ジプロピレングリコール中70質量%)。
【0116】
イソシアネート成分:
160質量部のLupranat(登録商標)M50(BASF SE製の25℃における粘性が約500mPa
*sのポリマー状メチレン(ジフェニルジイソシアネート)(PMDI))。
【0117】
厚さ170mmのサンドイッチエレメントを二重ベルト法によって作製した。85%ギ酸水溶液の量を1.6部に一定に保ちながらペンタン含有量を変えることによって、フォーム密度を38+/−1g/Lに調節した。70%ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル溶液の割合を変えることによって、繊維時間を39+/−1sにさらに調節した。
【0118】
結果を表1にまとめて示す。
【0119】
【表1】
【0120】
ポリエーテルエステルポリオール(ポリエステロール2および3)が硬質ポリウレタンフォームの寸法安定性を改善することがはっきりと明らかであるが、本発明に基づくポリエステロール3の合成は、後処理工程(中和およびカリウム塩の除去)を回避することによって明確に促進される。表1は、この形式の作業の促進が最終生成物に有害な結果を与えないことを示す。