特許第6227895号(P6227895)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社荏原製作所の特許一覧

<>
  • 特許6227895-基板処理装置 図000002
  • 特許6227895-基板処理装置 図000003
  • 特許6227895-基板処理装置 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6227895
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   G05D 21/00 20060101AFI20171030BHJP
   G05B 11/36 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
   G05D21/00 A
   G05B11/36 N
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-109865(P2013-109865)
(22)【出願日】2013年5月24日
(65)【公開番号】特開2014-229181(P2014-229181A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2016年5月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100097320
【弁理士】
【氏名又は名称】宮川 貞二
(74)【代理人】
【識別番号】100131820
【弁理士】
【氏名又は名称】金井 俊幸
(74)【代理人】
【識別番号】100100398
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 茂夫
(74)【代理人】
【識別番号】100155192
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 美代子
(72)【発明者】
【氏名】丸山 徹
(72)【発明者】
【氏名】小松 三教
【審査官】 加藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−087722(JP,A)
【文献】 特開2006−153677(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 21/00
G05B 11/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の液体と、前記第1の液体とは異なる種類の第2の液体とが混合した混合液体を、基板に供給して前記基板を処理する基板処理部と;
前記第1の液体を流す第1の供給管と;
前記第1の供給管に設けられた第1の流量調節装置であって、差圧によって前記第1の液体の流量を計測する第1の流量計測部と、前記第1の液体の流量を調節する第1の流量調節部とを有する第1の流量調節装置と;
前記第2の液体を流す第2の供給管と;
前記第2の供給管に設けられた第2の流量調節装置であって、差圧によって前記第2の液体の流量を計測する第2の流量計測部と、前記第2の液体の流量を調節する第2の流量調節部とを有する第2の流量調節装置と;
前記第1の流量調節装置を通過した前記第1の液体と、前記第2の流量調節装置を通過した前記第2の液体とを混合させた前記混合液体を、前記基板処理部に導く混合液体管と;
前記混合液体管に設けられた濃度計であって、前記混合液体における前記第1の液体の濃度を計測する濃度計と;
前記混合液体管に設けられて前記混合液体の流量を計測する流量計と;
前記基板処理部における前記基板の処理に適した前記混合液体の濃度である適合濃度と、前記濃度計で計測された濃度である実測濃度との差が所定の値を超えたときに、相違解消対策を講ずる制御装置とを備え;
前記制御装置は、
前記混合液体が前記適合濃度となるように前記第1の流量調節装置の流量設定値及び前記第2の流量調節装置の流量設定値を算出し、前記第1の流量計測部で計測された流量が前記算出された第1の流量調節装置の流量設定値となるように前記第1の流量調節部を制御しつつ前記第2の流量計測部で計測された流量が前記算出された第2の流量調節装置の流量設定値となるように前記第2の流量調節部を制御し、
前記実測濃度と前記流量計で計測された流量とから、前記混合液体中の前記第1の液体分の流量である算出第1の液体流量及び前記混合液体中の前記第2の液体分の流量である算出第2の液体流量を算出し、
前記適合濃度と前記実測濃度との差が前記所定の値を超えた状態で、前記第1の流量調節装置の流量設定値と前記算出第1の液体流量との差及び前記第2の流量調節装置の流量設定値と前記算出第2の液体流量との差の両方が所定の流量以下のときに、前記相違解消対策として、前記第1の流量調節装置の流量設定値と前記算出第1の液体流量との差の分だけ前記第1の流量調節装置の流量設定値を補正すると共に前記第2の流量調節装置の流量設定値と前記算出第2の液体流量との差の分だけ前記第2の流量調節装置の流量設定値を補正する;
基板処理装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記適合濃度と前記実測濃度との差が前記所定の値を超えた状態で、前記第1の流量調節装置の流量設定値と前記算出第1の液体流量との差及び前記第2の流量調節装置の流量設定値と前記算出第2の液体流量との差の少なくとも一方が所定の流量を超えたときに、前記相違解消対策としてアラームを作動させる;
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記制御装置が、前記流量計で計測された前記混合液体の流量が前記基板処理部における前記基板の処理に適した流量となるように、前記第1の流量調節装置を通過する前記第1の液体の流量及び前記第2の流量調節装置を通過する前記第2の液体の流量を調節する;
請求項1又は請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
第1の液体と、前記第1の液体とは異なる種類の第2の液体とが混合した混合液体を、基板に供給して前記基板を処理する基板処理部と;
前記第1の液体を流す第1の供給管と;
前記第1の供給管に設けられた第1の流量調節装置であって、差圧によって前記第1の液体の流量を計測する第1の流量計測部と、前記第1の液体の流量を調節する第1の流量調節部とを有する第1の流量調節装置と;
前記第2の液体を流す第2の供給管と;
前記第2の供給管に設けられた第2の流量調節装置であって、差圧によって前記第2の液体の流量を計測する第2の流量計測部と、前記第2の液体の流量を調節する第2の流量調節部とを有する第2の流量調節装置と;
前記第1の流量調節装置を通過した前記第1の液体と、前記第2の流量調節装置を通過した前記第2の液体とを混合させた前記混合液体を、前記基板処理部に導く混合液体管と;
前記混合液体管に設けられた濃度計であって、前記混合液体における前記第1の液体の濃度を計測する濃度計と;
前記混合液体管に設けられて前記混合液体の流量を計測する流量計と;
前記基板処理部における前記基板の処理に適した前記混合液体の濃度である適合濃度と、前記濃度計で計測された濃度である実測濃度との差が所定の値を超えたときに、相違解消対策を講ずる制御装置とを備え;
前記制御装置は、前記相違解消対策として、前記流量計で計測された前記混合液体の流量が前記基板処理部における前記基板の処理に適した前記混合液体の流量である適合流量となるように、前記第1の液体の流量及び前記第2の液体の流量の増減を同じ方向に行い、次いで、前記実測濃度が前記適合濃度となるように、前記第1の液体の流量及び前記第2の液体の流量の増減を一方を増方向に他方を減方向に行うように、前記第1の流量調節装置の流量設定値及び前記第2の流量調節装置の流量設定値を調節する;
基板処理装置。
【請求項5】
第1の液体と、前記第1の液体とは異なる種類の第2の液体とが混合した混合液体を、基板に供給して前記基板を処理する基板処理部と;
前記第1の液体を流す第1の供給管と;
前記第1の供給管に設けられた第1の流量調節装置であって、差圧によって前記第1の液体の流量を計測する第1の流量計測部と、前記第1の液体の流量を調節する第1の流量調節部とを有する第1の流量調節装置と;
前記第2の液体を流す第2の供給管と;
前記第2の供給管に設けられた第2の流量調節装置であって、差圧によって前記第2の液体の流量を計測する第2の流量計測部と、前記第2の液体の流量を調節する第2の流量調節部とを有する第2の流量調節装置と;
前記第1の流量調節装置を通過した前記第1の液体と、前記第2の流量調節装置を通過した前記第2の液体とを混合させた前記混合液体を、前記基板処理部に導く混合液体管と;
前記混合液体管に設けられた濃度計であって、前記混合液体における前記第1の液体の濃度を計測する濃度計と;
前記混合液体管に設けられて前記混合液体の流量を計測する流量計と;
前記基板処理部における前記基板の処理に適した前記混合液体の濃度である適合濃度と、前記濃度計で計測された濃度である実測濃度との差が所定の値を超えたときに、相違解消対策を講ずる制御装置とを備え;
前記制御装置は、前記相違解消対策として、前記実測濃度が前記適合濃度となるように、前記第1の液体の流量及び前記第2の液体の流量の増減を一方を増方向に他方を減方向に行い、次いで、前記流量計で計測された前記混合液体の流量が前記基板処理部における前記基板の処理に適した前記混合液体の流量である適合流量となるように、前記第1の液体の流量及び前記第2の液体の流量の増減を同じ方向に行うように、前記第1の流量調節装置の流量設定値及び前記第2の流量調節装置の流量設定値を調節する;
基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理装置に関し、特に差圧流量計のゼロ点ずれが生じても濃度の相違を解消することが可能な基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハ等の基板は、その表面への銅めっき処理やCMP(化学的機械的研磨)処理の後に、洗浄処理が行われるのが一般的である。この洗浄処理を行う洗浄装置は、通常、基板を回転保持装置により水平に保持しながら回転させ、回転している基板に洗浄液を供給することにより基板の洗浄を行う(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−079216号公報(段落0020、図1等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
洗浄液は、洗浄の条件に適合した種類及び濃度の薬液が用いられることとなる。薬液の濃度は、所定の流量の薬液に対して混合させる純水の流量を調節することで、調節することができる。薬液及び純水の流量は、それぞれの流体のラインに差圧流量計を有する流量コントローラを設置することで、正確な調節を行うことが可能となる。しかしながら、流量コントローラの差圧流量計にゼロ点ずれが発生した場合、自身の表示は正常値を示しているため、エラーを出力することなく、実流量と表示流量とにずれが生じた状態が継続することとなる。この場合、薬液の濃度が洗浄の条件に適合したものではなくなり、プロセス性能に影響することが懸念される。
【0005】
本発明は上述の課題に鑑み、差圧流量計のゼロ点ずれが生じても濃度の相違を解消することが可能な基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る基板処理装置は、例えば図1に示すように、第1の液体Cと、第1の液体Cとは異なる種類の第2の液体Dとが混合した混合液体Mを、基板Wに供給して基板Wを処理する基板処理部40と;第1の液体Cを流す第1の供給管31と;第1の供給管31に設けられた第1の流量調節装置10であって、差圧によって第1の液体Cの流量を計測する第1の流量計測部11と、第1の液体Cの流量を調節する第1の流量調節部12とを有する第1の流量調節装置10と;第2の液体Dを流す第2の供給管32と;第2の供給管32に設けられた第2の流量調節装置20であって、差圧によって第2の液体Dの流量を計測する第2の流量計測部21と、第2の液体Dの流量を調節する第2の流量調節部22とを有する第2の流量調節装置20と;第1の流量調節装置10を通過した第1の液体Cと、第2の流量調節装置20を通過した第2の液体Dとを混合させた混合液体Mを、基板処理部40に導く混合液体管33と;混合液体管33に設けられた濃度計51であって、混合液体Mにおける第1の液体Cの濃度を計測する濃度計51と;基板処理部40における基板Wの処理に適した混合液体Mの濃度である適合濃度と、濃度計51で計測された濃度との差が所定の値を超えたときに、相違解消対策を講ずる制御装置60とを備える。
【0007】
このように構成すると、差圧によって流体の流量を計測する第1の流量計測部及び/又は第2の流量計測部のゼロ点ずれが生じても、混合液体の基板処理部への供給を継続しながら濃度の相違を解消することが可能になる。
【0008】
また、本発明の第2の態様に係る基板処理装置は、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様に係る基板処理装置1において、混合液体管33に設けられて混合液体Mの流量を計測する流量計52を備え;制御装置60が、流量計52で計測された混合液体Mの流量が基板処理部40における基板Wの処理に適した流量となるように、第1の流量調節装置10を通過する第1の液体Cの流量及び第2の流量調節装置20を通過する第2の液体Dの流量を調節する。
【0009】
このように構成すると、混合液体の濃度のみならず混合液体の流量も、混合液体を基板処理部に供給しながら適切に補正することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、差圧によって流体の流量を計測する第1の流量計測部及び/又は第2の流量計測部のゼロ点ずれが生じても、混合液体の基板処理部への供給を継続しながら濃度の相違を解消することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態に係る基板処理装置の模式的系統図である。
図2】本発明の実施の形態に係る基板処理装置における混合液の濃度及び流量の制御を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施の形態に係る基板処理装置における混合液の濃度の制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0013】
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る基板処理装置1を説明する。図1は、基板処理装置1の模式的系統図である。基板処理装置1は、第1の液体としての薬液Cを流す第1の供給管としての薬液供給管31と、薬液供給管31に設けられた第1の流量調節装置としての薬液流量コントローラ10と、第2の液体としての純水Dを流す第2の供給管としての純水供給管32と、純水供給管32に設けられた第2の流量調節装置としての純水流量コントローラ20と、薬液Cと純水Dとが混合した混合液体としての混合液Mを流す混合液体管としての混合液管33と、混合液Mの濃度を計測する混合液濃度計51と、混合液Mの流量を計測する混合液流量計52と、基板Wを洗浄処理する基板処理部としての洗浄機40と、制御装置60とを備えている。
【0014】
本実施の形態で処理される基板Wは、典型的には配線パターンに応じた溝が表面に形成された二酸化珪素膜付きの円形基板であり、例えばこの二酸化珪素膜の上にバリアメタルとしてチタンナイトライド膜や窒化タンタル膜が形成され、この上にタングステン膜や銅膜が形成される等、各種の膜が形成されている。薬液Cは、アンモニア過水等の、処理される基板Wの洗浄に適したものが用いられる。純水Dは、脱イオン水(DIW)とも言われるものである。
【0015】
薬液流量コントローラ10は、薬液供給管31を流れる薬液Cの流量を、設定値に制御する装置であり、第1の流量計測部としての薬液差圧流量計11と、第1の流量調節部としての薬液流量調節弁12と、薬液制御部13とを有している。薬液差圧流量計11は、オリフィス(不図示)と、オリフィスの上流側の圧力を検出する上流圧力センサ(不図示)と、オリフィスの下流側の圧力を検出する下流圧力センサ(不図示)とを有している。上流圧力センサ及び下流圧力センサは、本実施の形態では、共に、ダイヤフラム式で圧力を検出するセンサとなっている。このような構成の薬液差圧流量計11は、動く部分が少ないため故障しにくく、圧力損失が比較的小さく、構造が簡単で入手しやすいという利点がある。薬液差圧流量計11は、取り扱う流体の密度をあらかじめ入力しておくことにより、質量流量として出力するように構成されている。薬液流量調節弁12は、アクチュエータ(不図示)を有し、薬液制御部13からの信号に応じて開度を調節することができるように構成されている。薬液制御部13は、薬液差圧流量計11で計測された流量の情報を受けて、計測された流量が設定値となるように薬液流量調節弁12の開度を調節する部位である。薬液制御部13は、薬液差圧流量計11で計測された流量と、設定された流量(流量設定値)とを表示する表示部(不図示)を有している。
【0016】
純水流量コントローラ20は、純水供給管32を流れる純水Dの流量を設定値に制御する装置であり、第2の流量計測部としての純水差圧流量計21と、第2の流量調節部としての純水流量調節弁22と、純水制御部23とを有している。純水流量コントローラ20は、薬液流量コントローラ10と同様に構成されており、純水差圧流量計21、純水流量調節弁22、純水制御部23が、それぞれ、薬液流量コントローラ10における薬液差圧流量計11、薬液流量調節弁12、薬液制御部13に相当する。以下の説明において、薬液流量コントローラ10及び純水流量コントローラ20の共通の性質に言及するために両者を総称するときは、単に「流量コントローラ10、20」ということとする。また、薬液差圧流量計11及び純水差圧流量計21を、単に「差圧流量計11、21」と総称する場合もある。
【0017】
薬液供給管31及び純水供給管32は、それぞれの一端が、混合液管33の一端に接続されており、薬液供給管31を流れた薬液Cと純水供給管32を流れた純水Dとを合流させて混合液管33に導くことができるように構成されている。混合液管33の他端は、洗浄機40に接続されている。薬液供給管31には、混合液管33との接続部と薬液流量コントローラ10との間に、薬液Cの流れを遮断可能な薬液供給弁31vが配設されている。純水供給管32には、混合液管33との接続部と純水流量コントローラ20との間に、純水Dの流れを遮断可能な純水供給弁32vが配設されている。混合液管33には、薬液Cと純水Dとの混合の状態をより均一化するミキサー53と、上述した混合液濃度計51及び混合液流量計52が配設されている。
【0018】
混合液濃度計51は、混合液Mにおける薬液Cの濃度を計測するものである。混合液濃度計51は、薬液流量コントローラ10の薬液差圧流量計11及び純水流量コントローラ20の純水差圧流量計21が質量流量を出力するものであるため、質量濃度を計測するものが用いられる。混合液濃度計51は、典型的には、混合液Mを構成する薬液C及び純水Dの比率を把握することができれば足り、混合液Mの種類に応じて、混合液MのpHを測定するものや、混合液Mの伝導度を計測するものを用いてもよい。
【0019】
混合液流量計52は、混合液Mの流量を計測するものである。混合液流量計52は、高精度で質量流量を計測することができるものを用いるのが好ましく、本実施の形態ではコリオリ式流量計が用いられている。本実施の形態では、コリオリ式流量計(混合液流量計52)を、混合液管33に設けることで、薬液供給管31及び純水供給管32のそれぞれに設ける場合に比べて、コリオリ式流量計の設置個数を削減し、もって圧力損失の増大及びコストの増大を抑制している。
【0020】
洗浄機40は、前工程(不図示)で銅めっき処理やCMP処理が行われた基板Wの洗浄を行う機器である。したがって、ここでの基板Wの処理は、洗浄となる。つまり、洗浄は処理の一形態である。洗浄機40は、詳細な図示は省略するが、典型的には、ローラチャックやスピンチャックで保持された基板Wを水平面内で回転させながら、ロールスポンジやペンシル型スポンジ等の洗浄部材で擦ることで、基板Wのパーティクルを除去するように構成されている。洗浄機40では、洗浄部材で基板Wを洗浄する際に、混合液濃度計51及び混合液流量計52を通過した混合液Mが基板Wに供給されるように構成されており、混合液Mが供給されることで基板Wの洗浄レベルが向上することとなる。基板Wの洗浄を行う際には、その基板Wの洗浄に適した混合液M中における薬液Cの割合(これを「適合濃度」ということとする)があるため、薬液Cに適宜純水Dを混合させた混合液Mとすることで、適合濃度の混合液Mを基板Wに供給することとしている。また、基板Wの洗浄には、最低限必要な混合液Mの流量がある一方で、混合液Mの無駄な消費を回避する観点から、過度の流量の混合液Mを供給するのを回避するのが好ましく、基板Wの洗浄に適した混合液Mの流量を「適合流量」ということとする。
【0021】
制御装置60は、薬液流量コントローラ10と信号ケーブルで接続されており、薬液差圧流量計11で計測された流量を、薬液制御部13を介して信号として受信することができると共に、薬液制御部13に流量設定値を変更する信号を送信することができるように構成されている。また、制御装置60は、純水流量コントローラ20と信号ケーブルで接続されており、純水差圧流量計21で計測された流量を、純水制御部23を介して信号として受信することができると共に、純水制御部23に流量設定値を変更する信号を送信することができるように構成されている。また、制御装置60は、混合液濃度計51と信号ケーブルで接続されており、混合液濃度計51で計測された濃度(これを「実測濃度」ということとする)を信号として受信することができるように構成されている。また、制御装置60は、混合液流量計52と信号ケーブルで接続されており、混合液流量計52で計測された流量(これを「実測流量」ということとする)を信号として受信することができるように構成されている。また、制御装置60は、受信した実測濃度及び実測流量の情報から、混合液Mを構成する薬液C及び純水Dそれぞれの流量を算出することができるように構成されている。また、制御装置60は、アラーム(不図示)と信号ケーブルで接続されており、所定の条件を充足したときにアラームを作動させることができるように構成されている。
【0022】
引き続き図1を参照して、基板処理装置1の作用を説明する。基板処理装置1の運転に先立ち、制御装置60は、混合液Mが適合濃度及び適合流量となるように、薬液流量コントローラ10の流量設定値及び純水流量コントローラ20の流量設定値を算出し、算出した値を薬液制御部13及び純水制御部23にそれぞれ送信する。また、薬液供給弁31v及び純水供給弁32vを開にしておく。そして、基板処理装置1には、外部から薬液C及び純水Dが供給される。供給された薬液Cは、薬液供給管31を流れ、薬液流量コントローラ10において設定された流量に調節されて混合液管33に流入する。他方、供給された純水Dは、純水供給管32を流れ、純水流量コントローラ20において設定された流量に調節されて混合液管33に流入する。それぞれ設定流量に調節されて混合液管33に流入した薬液C及び純水Dは、ミキサー53で均一に混合されて混合液Mとなったうえで洗浄機40に供給され、基板Wの洗浄に用いられる。混合液Mは、ミキサー53を出て洗浄機40に至る間に、混合液濃度計51で濃度が計測されると共に混合液流量計52で流量が計測されて、実測濃度及び実測流量がそれぞれ制御装置60に送信される。
【0023】
上述のように作用する基板処理装置1では、薬液Cの流量が薬液流量コントローラ10で設定値に調節され、純水Dの流量が純水流量コントローラ20で設定値に調節されるので、通常、適合濃度及び適合流量の混合液Mが洗浄機40に供給されることとなる。しかし、薬液流量コントローラ10を構成する薬液差圧流量計11及び/又は純水流量コントローラ20を構成する純水差圧流量計21は、わずかなダイヤフラムの変形でゼロ点のドリフトが生じ得る。各差圧流量計11、21を構成する上流圧力センサ(不図示)及び下流圧力センサ(不図示)のドリフト量が異なると、ある実際に流れた流量に対して検出する差圧が変化することとなり、各流量コントローラ10、20に表示(認識)される流量と実際に流れる流量とにずれが生じることとなる。すると、混合液Mの濃度及び流量が、適合濃度及び適合流量でなくなる可能性があり、洗浄機40における洗浄に悪影響を及ぼすおそれが生じる。本実施の形態では、このような不都合を回避するべく、以下のような対策を施している。
【0024】
図2は、基板処理装置1における混合液Mの濃度及び流量の制御を示すフローチャートである。以下の説明において、基板処理装置1の構成に言及しているときは適宜図1を参照することとする。上述のように、基板処理装置1に薬液C及び純水Dが供給されると、混合液Mが生成され、洗浄機40における基板Wの洗浄が開始される(S1)。混合液Mが洗浄機40に供給されている際、制御装置60は、混合液流量計52から実測流量の信号を受信する(S2)。また、制御装置60は、混合液濃度計51から実測濃度の信号を受信する(S3)。なお、図2では、便宜上、混合液流量計52から実測流量を得る工程(S2)の次に混合液濃度計51から実測濃度を得る工程(S3)を行うように示しているが、実際は、これら両工程(S2、S3)は、同時に随時行われている。
【0025】
次に、制御装置60は、信号として受信した実測流量及び実測濃度から、流量及び濃度を計測した混合液M中の、薬液C分の流量と、純水D分の流量とを、それぞれ算出する(S4)。ここで、計算で求められた薬液C分の流量を「算出薬液流量」といい、計算で求められた純水D分の流量を「算出純水流量」ということとする。次に、制御装置60は、受信した実測濃度を適合濃度と対比すると共に、実測流量を適合流量と対比して、両方共実質的に一致しているか否かを判断する(S5)。ここで、「実質的に一致」とは、対比した値が完全に一致していなくても、ずれが許容範囲内である場合は一致しているとみなすことを意味している。本実施の形態では、対比した値のずれが、洗浄機40における基板Wの洗浄に悪影響を及ぼすことのない第1の所定の値以下の場合に、実質的に一致しているとみなすこととしている。
【0026】
対比した2つの項目が両方共実質的に一致しているか否かを判断する工程(S5)において、一致していない場合、制御装置60は、算出薬液流量と薬液流量コントローラ10の流量設定値との差、及び算出純水流量と純水流量コントローラ20の流量設定値との差を確認する(S6)。次に、制御装置60は、それぞれの算出された流量と流量設定値との差が、第2の所定の値以下か否かを判断する(S7)。第2の所定の値は、後述する補正で対応することができる範囲で適宜決定した上限値であり、例えば流量設定値の10%と決定することができる。それぞれの算出された流量と流量設定値との差が第2の所定の値以下か否かを判断する工程(S7)において、少なくとも一方が第2の所定の値を超えた場合、アラームを作動させて注意を喚起する(S8)。この注意喚起により、洗浄機40における基板Wの洗浄を迅速に中断させることが可能になる。なお、アラームの作動はメンテナンスの実行に結びつき、算出された流量と流量設定値との差をメンテナンスによって解消することが可能となるから、アラームの作動は相違解消対策の一形態といえる。
【0027】
他方、それぞれの算出された流量と流量設定値との差が第2の所定の値以下か否かを判断する工程(S7)において、両者共に第2の所定の値以下の場合、制御装置60は、薬液C及び純水Dの双方に関し、算出された流量と流量設定値との差の分だけ流量設定値を補正する(S9)。補正は、算出薬液流量が薬液流量コントローラ10の流量設定値よりも大きい場合は、これらの差の分だけ流量設定値を小さくし、逆に、算出薬液流量が薬液流量コントローラ10の流量設定値よりも小さい場合は、これらの差の分だけ流量設定値を大きくする。算出純水流量と純水流量コントローラ20の流量設定値とに差がある場合も同様である。このように補正することで、薬液差圧流量計11及び/又は純水差圧流量計21にゼロ点ずれが生じていても、混合液Mを洗浄機40に供給しながらにして、各流量コントローラ10、20における流量を適切に調節することができる。そして、各流量コントローラ10、20における流量表示にかかわらず(流量表示が設定値からずれていたとしても)、各流量コントローラ10、20における流量が適切に調節されることで、洗浄機40に供給される混合液Mは、適合濃度かつ適合流量となる。このように、補正(S9)は、相違解消対策の一形態である。
【0028】
流量設定値を補正したら(S9)、再び対比した2つの項目が両方共実質的に一致しているか否かを判断する工程(S5)に戻る。対比した2つの項目が両方共実質的に一致しているか否かを判断する工程(S5)において、両方共実質的に一致している場合、基板Wの洗浄が終了したか否かを判断する(S10)。基板Wの洗浄が終了していない場合、対比した2つの項目が両方共実質的に一致しているか否かを判断する工程(S5)に戻る。このようにして、基板Wの洗浄が終了するまで、混合液Mの濃度及び流量を洗浄に適した値に維持するように努めている。他方、基板Wの洗浄が終了したか否かを判断する工程(S10)において、基板Wの洗浄が終了した場合、基板処理装置1への薬液C及び純水Dの供給が停止されて終了する。
【0029】
以上で説明したように、本実施の形態に係る基板処理装置1によれば、薬液流量コントローラ10の薬液差圧流量計11及び/又は純水流量コントローラ20の純水差圧流量計21にゼロ点ずれが生じた場合であっても、混合液Mの洗浄機40への供給を継続しながら薬液C及び/又は純水Dの流量を調節(補正)することができ、洗浄機40に供給される混合液Mを適合濃度かつ適合流量に維持することができる。また、実測流量及び実測濃度から混合液M中の薬液C分の流量と純水D分の流量とをそれぞれ算出し、算出された流量と流量設定値との差に応じて流量設定値を補正するので、混合液Mの濃度及び/又は流量が適合濃度あるいは適合流量からずれた場合に、迅速に適合濃度あるいは適合流量に戻すことができる。
【0030】
なお、本実施の形態では、実測流量及び実測濃度から混合液M中の薬液C分の流量及び純水D分の流量を算出し、算出された値に基づいて流量設定値を補正している。このため、本実施の形態では、制御装置60は、薬液流量コントローラ10及び純水流量コントローラ20の流量設定値を指令する指令装置としての制御装置となっており、薬液流量コントローラ10及び純水流量コントローラ20が実質的な制御を行う装置として機能している。したがって、制御のぶつかり合いを排除することができ、安定した制御が可能となる。本実施の形態では、流量設定値の補正を所定の時間間隔で行うこととすることができる。薬液差圧流量計11及び純水差圧流量計21の経年変化によるゼロ点ずれは短期間に生じるものではないので、所定の時間間隔を、例えば1日、あるいは1月としてもよい。また、例えば所定の時間間隔を1秒とした場合は、経年変化以外に起因するゼロ点ずれにも対応することができる。流量設定値の補正を所定の時間間隔で行う場合、図2のフローにおける、対比した2つの項目が両方共実質的に一致しているか否かを判断する工程(S5)を所定の時間間隔で行うこととしてもよい。この場合は、基板Wの洗浄が終了したか否かを判断する工程(S10)を、対比した2つの項目が両方共実質的に一致しているか否かを判断する工程(S5)の前に行うと共に、基板Wの洗浄が終了したか否かを判断する工程において終了していない場合に上記所定の時間が経過したか否かを判断し、所定の時間が経過していない場合は基板Wの洗浄が終了したか否かを判断する工程に戻り、所定の時間が経過した場合に、対比した2つの項目が両方共実質的に一致しているか否かを判断する工程に進むこととするとよい。
【0031】
以上の説明では、実測流量及び実測濃度から混合液M中の薬液C分の流量及び純水D分の流量を算出することとしたが、このような計算をせずに、実測流量及び実測濃度に基づいて、薬液流量コントローラ10及び/又は純水流量コントローラ20を制御することとしてもよい。一例として、以下のような制御が挙げられる。制御装置60は、混合液Mの流量及び濃度の2つの変量を制御することとする。制御装置60は、まず、混合液Mの流量制御として、実測流量が適合流量になるように、薬液Cの流量及び純水Dの流量の増減を同じ方向に行い、次に、混合液Mの濃度制御として、実測濃度が適合濃度になるように、薬液Cの流量及び純水Dの流量の増減を、一方を増方向に、他方を減方向に行うように、薬液流量コントローラ10及び純水流量コントローラ20の設定値を調節する。このとき、薬液流量コントローラ10及び純水流量コントローラ20の設定値に応じてそれぞれの増減の幅を定めるとよい。例えば、薬液Cの流量設定値が10、純水Dの流量設定値が90であるとした場合、混合液Mの適合流量は100となるはずであるが、実測流量が110であったとする。この場合は、薬液C及び純水Dの流量設定値を両者とも減方向に変更するのであるが、それぞれ同量の5ずつ減らすのではなく、薬液Cの流量設定値を1、純水Dの流量設定値を9だけ減らす。このようにすると、遅れて行われる濃度制御における設定値の変更幅を抑制することができる。例えば、混合液Mの流量は適合流量と差があるが、濃度は適合濃度である場合は、濃度制御における設定値の変更を実質的に行わずに済む。このような制御において、制御装置60は、薬液流量コントローラ10及び純水流量コントローラ20の設定値を調節することにより、薬液流量コントローラ10及び純水流量コントローラ20を介して混合液Mの流量と濃度とを制御する、いわゆるカスケード制御装置である。薬液C及び純水Dの流量は、それぞれ薬液流量コントローラ10及び純水流量コントローラ20で独立に制御されるので、安定した制御が可能である。なお、上述の例は、混合液Mの濃度と流量のうち、流量の調節を優先する制御の例であり、濃度の調節を優先すべきときは、濃度制御を流量制御よりも先に行うとよい。このときも、薬液Cの流量及び純水Dの流量の増減の幅を、薬液流量コントローラ10及び純水流量コントローラ20の設定値に応じてそれぞれ、1:9のように定めるとよい。このように制御することにより、2つ(薬液及び純水)の変量の制御がぶつかり合うことを避けることができる。このように、実測流量及び実測濃度から混合液M中の薬液C分の流量及び純水D分の流量を算出しない場合は、制御を簡素化することができる。
【0032】
以上の説明では、混合液Mの濃度と流量とを計測することとしたが、濃度を計測して流量は計測しないこととしてもよい。混合液Mの濃度は、適合濃度から逸脱した場合、適合濃度より大きすぎても小さすぎても基板Wに悪影響を与えるおそれがあるが、混合液Mの流量が適合流量より多くても基板Wに悪影響を与えるおそれが少ないからである。
図3に、混合液Mの濃度を計測して流量は計測しない場合における混合液Mの濃度制御のフローチャートを示す。混合液Mの流量を計測しない場合も、基板処理装置に薬液C及び純水Dが供給されると、混合液Mが生成され、洗浄機40における基板Wの洗浄が開始される(S11)。混合液Mが洗浄機40に供給されている際、制御装置60は、混合液濃度計51から実測濃度の信号を受信する(S13)。次に、制御装置60は、実測濃度と適合濃度との差が第3の所定の値以下か否かを判断する(S17)。第3の所定の値は、基板Wの洗浄に悪影響を与えない範囲で適宜決定した上限値であり、例えば適合濃度の10%と決定することができる。
【0033】
実測濃度と適合濃度との差が第3の所定の値以下か否かを判断する工程(S17)において、第3の所定の値を超えた場合、アラームを作動させて注意を喚起することで(S18)、洗浄機40における基板Wの洗浄を迅速に中断させることが可能になる。他方、第3の所定の値以下の場合、制御装置60は、基板Wの洗浄が終了したか否かを判断する(S20)。基板Wの洗浄が終了していない場合、再び実測濃度と適合濃度との差が第3の所定の値以下か否かを判断する工程(S17)に戻る。このようにして、基板Wの洗浄が終了するまで、混合液Mの濃度を洗浄に適した値に維持するように努めている。他方、基板Wの洗浄が終了したか否かを判断する工程(S20)において、基板Wの洗浄が終了した場合、基板処理装置への薬液C及び純水Dが供給が停止されて終了する。
【0034】
なお、図3のフローチャートに示す制御において、実測濃度と適合濃度との差が第3の所定の値以下の場合に(工程S17でYes)、基板Wの洗浄が終了したか否かを判断する工程(S20)に進むこととしたが、基板Wの洗浄が終了したか否かを判断する工程(S20)に進む前に、実測濃度を適合濃度に近づける補正を行うこととしてもよい。このような補正の一例として、実測濃度が適合濃度になるように、薬液流量コントローラ10及び純水流量コントローラ20の各流量設定値を上下に変更することにより濃度を制御することができる。例えば、実測濃度が適合濃度よりも高い場合、制御装置60は、薬液流量コントローラ10の流量設定値を下げ、純水流量コントローラ20の流量設定値を上げる。このようにすると、薬液C及び純水Dは、それぞれ独立した流量調節装置で各流量が制御され、これらの流量の設定値が制御装置60で調節されるカスケード制御の形をとるので、安定した制御が可能となる。この実施の形態は、図2を参照して説明した実施の形態において、実測流量が適合流量と差がなかったとした場合の制御と見ることもできる。したがって、濃度制御のための流量設定値の増減の幅は、薬液流量コントローラ10及び純水流量コントローラ20の設定値に応じてそれぞれ定めるとよい。また、この実施の形態は、薬液差圧流量計11及び純水差圧流量計21の計測値に実際の流量に対するずれが生じても最終的な濃度制御に影響しないものとすることができる。なお、混合液Mの流量が適合流量よりも少なくなることを回避するために、混合液Mの濃度制御に際して薬液流量コントローラ10あるいは純水流量コントローラ20の流量設定値を変更する際は、仮に計算上の合計流量が適合流量を上回ることがあったとしても、当初の流量設定値よりも小さくならない方向での流量設定値の変更を許容することとしてもよい。
【0035】
上述のように、濃度を計測して流量は計測しないこととすると、混合液流量計52を設けずに済むと共に、実測流量に関する制御を省略することができ、装置構成を簡素化すると共に制御負担を軽減することができる。
【0036】
以上の説明では、第1の液体が薬液Cであり、第2の液体が純水Dであるとしたが、これらとは異なる種類の液体であってもよい。つまり、基板Wの処理内容に応じて、処理に適した液体を選定すればよい。
【0037】
以上の説明では、各差圧流量計11、21、混合液濃度計51、混合液流量計52を、薬液の濃度を調節するという性質上、質量流量あるいは質量濃度として出力することとしたが、目的に応じて体積流量・体積濃度として出力してもよい。
【0038】
以上の説明では、流量調節装置が流量コントローラであるとしたが、定圧弁と、差圧流量計と、オリフィスとの組み合わせで構成されていてもよい。つまり、流量調節装置は、ユニットで構成されていてもよく、ここの機器を別々に用意して配置することで構成してもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 基板処理装置
10 薬液流量コントローラ
11 薬液差圧計
12 薬液調節弁
20 純水流量コントローラ
21 純水差圧計
22 純水調節弁
31 薬液供給管
32 純水供給管
33 混合液管
40 洗浄機
51 混合液濃度計
52 混合液流量計
60 制御装置
C 薬液
D 純水
M 混合液
W 基板
図1
図2
図3