(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記非プロトン性極性有機溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドであることを特徴とする請求項4に記載のコアシェル型ナノ粒子の処理方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明を実施するための形態
を説明する。
【0016】
[コアシェル型ナノ粒子]
コアシェル型ナノ粒子は、金属酸化物を含むコア及びポリビニルピロリドンが架橋しているポリマーを含むシェルを有する。このため、コアシェル型ナノ粒子を洗浄しても、シェルはコアから分離しない。
【0017】
コアは、金属酸化物の一次粒子が球状に凝集している二次粒子であり、二次粒子の表面に、シェルが形成されている。
【0018】
コアシェル型ナノ粒子は、ポリオール法により製造することができる(例えば、特開2008−115370号公報、特開2009−184884号公報、特開2009−184885号公報参照)。
【0019】
金属酸化物としては、特に限定されないが、酸化セリウム、酸化コバルト、酸化亜鉛等が挙げられる。中でも、屈折率が高いことから、酸化セリウムが好ましい。
【0020】
ポリビニルピロリドンは、ピロリドン環が開環した後、他の開環したポリビニルピロリドンとの間で、アミド結合を形成することにより、架橋することができる。また、ポリビニルピロリドンは、ピロリドン環が開環した後、ポリオールを介して、他の開環したポリビニルピロリドンとの間で、2個のエステル結合を形成することにより、架橋することができる。
【0021】
ポリオールとしては、特に限定されないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等が挙げられる。
【0022】
コアシェル型ナノ粒子は、球状である。
【0023】
コアシェル型ナノ粒子の平均粒径は、通常、200nm以下であり、100nm以下であることが好ましく、30nm以下であることがさらに好ましい。
【0024】
コアシェル型ナノ粒子の変動係数は、通常、0.25以下である。
【0025】
なお、コアシェル型ナノ粒子の平均粒径及び変動係数は、走査電子顕微鏡を用いて測定することができる。このとき、得られた画像から、50個以上の球状粒子の直径を粒径として、平均粒径及び変動係数を算出する。
【0026】
金属酸化物の一次粒子の平均粒径は、通常、2〜3nmである。
【0027】
コアシェル型ナノ粒子は、分散媒中に分散させることができ、高濃度の分散液を調製することができる。
【0028】
[コアシェル型ナノ粒子の処理方法の第一の実施形態]
コアシェル型ナノ粒子の処理方法の第一の実施形態は、コアシェル型ナノ粒子、水及び酸を混合する工程と、コアシェル型ナノ粒子、水及び酸が混合された混合液を加熱する工程を有する。このとき、酸は、炭素数が1又は2であるモノカルボン酸、又は、ヒドロキシカルボン酸である。
【0029】
炭素数が1又は2であるモノカルボン酸としては、特に限定されないが、ギ酸、酢酸等が挙げられる。
【0030】
ヒドロキシカルボン酸としては、特に限定されないが、ヒドロキシ酢酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられる。中でも、シェルの減量の点で、ヒドロキシ酢酸又はクエン酸が好ましい。
【0031】
コアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比は、通常、90以下であり、70以下であることが好ましい。
【0032】
コアシェル型ナノ粒子に対する酸の質量比は、通常、3以上であり、5以上であることが好ましい。
【0033】
なお、コアシェル型ナノ粒子は、予め水中に分散させてもよい。
【0034】
また、コアシェル型ナノ粒子、水及び酸を混合する際に、他の薬剤を加えてもよい。ここで、酸と他の薬剤の総質量に対する酸の質量の比は、通常、0.50以上である。
【0035】
さらに、コアシェル型ナノ粒子、水及び酸を混合した後、水をさらに加えてもよい。
【0036】
混合液を加熱する方法としては、特に限定されないが、還流しながら加熱する方法、加圧加熱する方法等が挙げられる。
【0037】
混合液を加熱する温度は、通常、50℃以上であり、70〜90℃であることが好ましい。
【0038】
混合液を加熱する時間は、通常、30分以上であり、60〜300分であることが好ましい。
【0039】
加熱された混合液は、冷却した後、洗浄することにより、酸を除去することができる。
【0040】
冷却された混合液を洗浄する方法としては、特に限定されないが、遠心分離機を用いて、粒子を沈殿させた後、上澄み液を除去し、さらに、分散媒中に粒子を再分散させ、沈殿させた後、上澄み液を除去するプロセスを繰り返す方法等が挙げられる。
【0041】
分散媒としては、特に限定されないが、水、n−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)等が挙げられる。
【0042】
[コアシェル型ナノ粒子の処理方法の第二の実施形態]
コアシェル型ナノ粒子の処理方法の第二の実施形態は、コアシェル型ナノ粒子、水及び非プロトン性極性有機溶媒を混合する工程と、コアシェル型ナノ粒子、水及び非プロトン性極性有機溶媒が混合された混合液を110℃以上の温度に加熱する工程を有する。このとき、非プロトン性極性有機溶媒は、比誘電率が30以上であり、沸点が100℃以上であり、窒素原子又は硫黄原子を含む。非プロトン性極性有機溶媒が加えられた分散液を加熱する温度が110℃未満であると、コアシェル型ナノ粒子のシェルを十分に減量することができない。
【0043】
非プロトン性極性有機溶媒としては、特に限定されないが、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。中でも、シェルの減量の点で、N,N−ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドが好ましい。
【0044】
コアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比は、通常、18以下であり、15以下であることが好ましい。
【0045】
コアシェル型ナノ粒子に対する非プロトン性極性有機溶媒の質量比は、通常、50以上であり、80以上であることが好ましい。
【0046】
なお、コアシェル型ナノ粒子は、予め水中に分散させてもよい。
【0047】
また、コアシェル型ナノ粒子、水及び非プロトン性極性有機溶媒を混合する際に、他の薬剤を加えてもよい。ここで、非プロトン性極性有機溶媒と他の薬剤の総質量に対する非プロトン性極性有機溶媒の質量の比は、通常、0.50以上である。
【0048】
さらに、コアシェル型ナノ粒子、水及び非プロトン性極性有機溶媒を混合した後、水をさらに加えてもよい。
【0049】
混合液を加熱する方法としては、特に限定されないが、還流しながら加熱する方法、加圧加熱する方法等が挙げられる。
【0050】
混合液を加熱する時間は、通常、30分以上であり、60〜300分であることが好ましい。
【0051】
加熱された混合液は、冷却した後、洗浄することにより、酸を除去することができる。
【0052】
冷却された混合液を洗浄する方法としては、特に限定されないが、遠心分離機を用いて、粒子を沈殿させた後、上澄み液を除去し、さらに、分散媒中に粒子を再分散させ、沈殿させた後、上澄み液を除去するプロセスを繰り返す方法等が挙げられる。
【0053】
分散媒としては、特に限定されないが、水、n−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)等が挙げられる。
【0054】
[コアシェル型ナノ粒子の処理方法の第三の実施形態]
コアシェル型ナノ粒子の処理方法の第二の実施形態は、コアシェル型ナノ粒子、水及び塩基を混合する工程と、該コアシェル型ナノ粒子、水及び塩基が混合された混合液を加熱する工程を有する。
【0055】
塩基としては、特に限定されないが、アンモニア、n−プロピルアミン等が挙げられる。
【0056】
コアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比は、通常、90以下であり、80以下であることが好ましい。
【0057】
コアシェル型ナノ粒子に対する塩基の質量比は、通常、0.05以上であり、1以上であることが好ましい。
【0058】
なお、コアシェル型ナノ粒子は、予め水中に分散させてもよい。
【0059】
また、コアシェル型ナノ粒子、水及び塩基を混合する際に、他の薬剤を加えてもよい。ここで、塩基と他の薬剤の総質量に対する塩基の質量の比は、通常、0.50以上である。
【0060】
さらに、コアシェル型ナノ粒子、水及び塩基を混合した後、水をさらに加えてもよい。
【0061】
混合液を加熱する方法としては、特に限定されないが、還流しながら加熱する方法、加圧加熱する方法等が挙げられる。
【0062】
混合液を加熱する温度は、通常、30℃以上であり、40℃以上であることが好ましい。
【0063】
塩基が加えられた分散液を加熱する時間は、通常、1時間以上であり、10時間以上であることが好ましい。
【0064】
加熱された混合液は、冷却した後、洗浄することにより、酸を除去することができる。
【0065】
冷却された混合液を洗浄する方法としては、特に限定されないが、遠心分離機を用いて、粒子を沈殿させた後、上澄み液を除去し、さらに、分散媒中に粒子を再分散させ、沈殿させた後、上澄み液を除去するプロセスを繰り返す方法等が挙げられる。
【0066】
分散媒としては、特に限定されないが、水、n−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)等が挙げられる。
【0067】
[処理粒子]
処理粒子は、前述のコアシェル型ナノ粒子の処理方法によりコアシェル型ナノ粒子が処理されている。
【0068】
コアシェル型ナノ粒子の処理方法によるシェルの減量割合は、通常、15質量%以上であり、20質量%以上であることが好ましい。
【0069】
コアシェル型ナノ粒子の処理方法によるシェルの減量割合Rsは、式
Rs=(Ws−Ws’)/Ws×100
(式中、Ws及びWs’は、それぞれコアシェル型ナノ粒子中のシェルの含有量[質量%]及び処理粒子中のシェルの含有量[質量%]である。)
により算出することができる。
【0070】
なお、コアシェル型ナノ粒子中のシェルの含有量及び処理粒子中のシェルの含有量は、熱重量分析により測定することができる。
【0071】
処理粒子中のシェルの含有量は、通常、17質量%以下であり、13質量%以下であることが好ましい。
【0072】
処理粒子の水中又はn−ブタノール中の平均粒径は、通常、100nm以下である。
【0073】
なお、処理粒子の水中又はn−ブタノール中の平均粒径は、動的光散乱法により測定することができる。
【0074】
処理粒子は、分散媒中に分散させて分散液としてもよいし、粉体として用いてもよい。
【0075】
分散媒としては、特に限定されないが、水、n−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)等が挙げられる。
【0076】
処理粒子は、フォトニック結晶、紫外線遮蔽繊維、高屈折率膜、反射防止膜等に適用することができる。
【0077】
[樹脂フィルム]
樹脂フィルムは、処理粒子を含む。
【0078】
樹脂フィルムの製造方法としては、特に限定されないが、処理粒子、光硬化性樹脂及び溶媒を含むインクを基材に塗布した後、紫外線又は可視光線を照射して硬化させる方法等が挙げられる。
【0079】
光硬化性樹脂として、特に限定されないが、アクリレート系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、アクリレート系樹脂が好ましく、アクリロイル基を有するモノマー及びオリゴマーがさらに好ましい。
【0080】
アクリロイル基を有するモノマー及びオリゴマーとしては、イソオクチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、n−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等の1官能モノマー、トリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等の2官能モノマー、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の3官能以上のモノマー、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート等のオリゴマーが挙げられる。
【0081】
溶媒としては、特に限定されないが、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、ノルマルブタノール等が挙げられる。
【0082】
インクは、重合開始剤、重合禁止剤、非反応性ポリマー、充填剤等をさらに含んでもよい。
【0083】
重合開始剤としては、特に限定されないが、ジエトキシアセトンフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、イソブチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンジルジメチルケタール、(1−ヒドロキシシクロヘキシル)フェニルケトン、ベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
【0084】
インクの塗布方法としては、特に限定されないが、スクリーン印刷法、バーコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法等が挙げられる。
【0085】
なお、光硬化性樹脂の代わりに、熱硬化性樹脂を用いてもよい。
【0086】
樹脂フィルムの屈折率は、通常、1.65以上である。
【0087】
なお、樹脂フィルムの屈折率は、分光エリプソメトリーにより測定することができる。
【0088】
樹脂フィルムのヘイズ値は、通常、2%以下である。
【0089】
なお、樹脂フィルムのヘイズ値は、JIS7361の方法により測定することができる。
【0090】
樹脂フィルムは、反射防止膜における高屈折率膜等に適用することができる。
【実施例】
【0091】
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、実施例により限定されない。なお、部は、質量部を意味する。
【0092】
[コアシェル型ナノ粒子の作製]
硝酸セリウム(III)六水和物、ポリビニルピロリドン及びエチレングリコールを混合し、混合液を得た。次に、混合液を110℃以上で1時間以上還流した後、ろ過した。さらに、洗浄した後、乾燥させて、酸化セリウムを含むコア及びポリビニルピロリドンが架橋しているポリマーを含むシェルを有するコアシェル型ナノ粒子を得た。コアシェル型ナノ粒子は、平均粒径が21nm、シェルの含有量が
19.5質量%であった。
【0093】
[コアシェル型ナノ粒子の平均粒径]
走査型電子顕微鏡を用いて、コアシェル型ナノ粒子の平均粒径を測定した。
【0094】
[コアシェル型ナノ粒子中のシェルの含有量]
熱重量分析器を用いて、15℃/minの昇温速度で900℃まで昇温し、コアシェル型ナノ粒子中のシェルの含有量を測定した。このとき、式
(Wt−Ww)/Wp×100
(式中、Wwは、吸着水による重量減少量[g]であり、Wpは、分析に用いたコアシェル型ナノ粒子の重量[g]であり、Wtは、900℃まで昇温することによる重量減少量[g]である。)
によりコアシェル型ナノ粒子中のシェルの含有量を算出した。
【0095】
[コアシェル型ナノ粒子の水分散液の調製]
コアシェル型ナノ粒子を水中に分散させ、コアシェル型ナノ粒子の含有量が8.64質量%のコアシェル型ナノ粒子の水分散液を得た。
【0096】
[実施例1−1]
コアシェル型ナノ粒子の水分散液、水及び酢酸を混合し、pHが2.3の混合液を得た。このとき、コアシェル型ナノ粒子に対する水(ただし、コアシェル型ナノ粒子の水分散液に含まれる水も含む)の質量比を58.2、コアシェル型ナノ粒子に対する酢酸の質量比を6.99とした。次に、混合液を400rpmで攪拌しながら、80℃で3時間還流した。さらに、遠心分離して、上澄みを除去した後、水を添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄し、pHが4.4、処理粒子の含有量が2.55g/100mLの処理粒子の水分散液を得た。このとき、最後に添加した水の量を、最初に添加したコアシェル型ナノ粒子1gに対して、20mLとした。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られず、分散性が非常に良かった。次に、処理粒子の水分散液を乾燥させ、処理粒子を得た。処理粒子は、シェルの含有量が12.4質量%であり、シェルの減量割合が36.4質量%であった。
【0097】
水を添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄する代わりに、水、ジメチルスルホキシド又はn−ブタノールを順次添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄した以外は、処理粒子の水分散液と同様にして、処理粒子のn−ブタノール分散液を得た。このとき、最後に添加したn−ブタノールの量を、最初に添加したコアシェル型ナノ粒子1gに対して、20mLとした。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。
【0098】
[実施例1−2]
酢酸の代わりに、ヒドロキシ酢酸を用い、コアシェル型ナノ粒子に対するヒドロキシ酢酸の質量比を6.65にした以外は、実施例1−1と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが1.7であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが4.6であり、処理粒子の含有量が2.73g/100mLであり、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が13.3質量%であり、シェルの減量割合が31.9質量%であった。
【0099】
[実施例1−3]
ヒドロキシ酢酸の代わりに、クエン酸を用いた以外は、実施例1−2と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが1.5であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが3.6であり、処理粒子の含有量が3.00g/100mLであり、沈殿物が見られた。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が15.9質量%であり、シェルの減量割合が18.5質量%であった。
【0100】
[実施例1−4]
酢酸の代わりに、ギ酸を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが1.5であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが3.8であり、処理粒子の含有量が3.20g/100mLであり、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が14.7質量%であり、シェルの減量割合が24.6質量%であった。
【0101】
[実施例1−5]
酢酸の代わりに、酢酸及びプロピオン酸を用い、コアシェル型ナノ粒子に対する酢酸の質量比を3.85に変更し、コアシェル型ナノ粒子に対するプロピオン酸の質量比を2.97とした以外は、実施例1−1と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが2.3であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが4.4であり、処理粒子の含有量が3.25g/100mLであり、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が13.6質量%であり、シェルの減量割合が30.3質量%であった。
【0102】
[実施例1−6]
プロピオン酸の代わりに、コハク酸を用い、コアシェル型ナノ粒子に対するコハク酸の質量比を3.00とした以外は、実施例1−5と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが2.1であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが3.9であり、処理粒子の含有量が4.05g/100mLであり、沈殿物が見られた。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が15.7質量%であり、シェルの減量割合が19.5質量%であった。
【0103】
[比較例1−1]
酢酸の代わりに、コハク酸を用い、コアシェル型ナノ粒子に対するコハク酸の質量比を6.65とした以外は、実施例1−1と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが1.9であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが3.9であり、処理粒子の含有量が4.67g/100mLであり、沈殿物が見られた。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が16.8質量%であり、シェルの減量割合が14.1質量%であった。
【0104】
[比較例1−2]
酢酸の代わりに、プロピオン酸を用い、コアシェル型ナノ粒子に対するプロピオン酸の質量比を6.59とした以外は、実施例1−1と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが2.3であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが4.5であり、処理粒子の含有量が3.17g/100mLであり、沈殿物が見られた。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が17.5質量%であり、シェルの減量割合が12.1質量%であった。
【0105】
[比較例1−3]
酢酸の代わりに、硝酸を用い、コアシェル型ナノ粒子に対する硝酸の質量比を9.45とし、コアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比を59.4に変更した以外は、実施例1−1と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが0以下であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが3.4であり、処理粒子の含有量が2.27g/100mLであり、沈殿物が見られた。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が33.7質量%であり、シェルの減量割合が−72.8質量%であった。
【0106】
[比較例1−4]
コアシェル型ナノ粒子に対する硝酸の質量比を0.98に変更し、最後に添加した水の量を、コアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比を58.6に変更した以外は、比較例1−3と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが0.6であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが3.3であり、処理粒子の含有量が3.90g/100mLであり、沈殿物が見られた。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が21.8質量%であり、シェルの減量割合が−11.8質量%であった。
【0107】
[比較例1−5]
コアシェル型ナノ粒子に対する硝酸の質量比を0.026に変更し、最後に添加した水の量を、コアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比を58.2に変更した以外は、比較例1−3と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが2.3であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが3.7であり、処理粒子の含有量が4.72g/100mLであり、沈殿物が見られた。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が19.9質量%であり、シェルの減量割合が−2.1質量%であった。
【0108】
[比較例1−6]
酢酸の代わりに、シュウ酸二水和物を用い、コアシェル型ナノ粒子に対するシュウ酸二水和物の質量比を6.65とした以外は、実施例1−1と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが0.6であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが5.0であり、処理粒子の含有量が8.13g/100mLであり、沈殿物が見られた。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が38.8質量%であり、シェルの減量割合が−99.0質量%であった。
【0109】
[比較例1−7]
酢酸の代わりに、塩酸を用い、コアシェル型ナノ粒子に対する塩酸の質量比を7.86とし、コアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比を60.4に変更した以外は、実施例1−1と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。混合液は、pHが0以下であった。また、処理粒子の水分散液は、pHが4.3であり、処理粒子の含有量が0.90g/100mLであり、沈殿物が見られた。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が90.9質量%であり、シェルの減量割合が−366.2質量%であった。
【0110】
[処理粒子中のシェルの含有量Ws’]
コアシェル型ナノ粒子中のシェルの含有量と同様にして、処理粒子中のシェルの含有量Ws’を測定した。
【0111】
[シェルの減量割合Rs]
式
Rs=(Ws−Ws’)/Ws×100
(式中、Ws及びWs’は、それぞれコアシェル型ナノ粒子中のシェルの含有量[質量%]及び処理粒子中のシェルの含有量[質量%]である。)
から、シェルの減量割合Rsを算出した。
【0112】
[シェルの減量]
処理粒子中のシェルの含有量Ws’及びシェルの減量割合Rsから、シェルの減量を評価した。なお、処理粒子中のシェルの含有量が17質量%未満であると共に、シェルの減量割合が15質量%以上である場合をOK、処理粒子中のシェルの含有量が17質量%以上である、又は、シェルの減量割合が15質量%未満である場合をNGとして、判定した。
【0113】
表1に、コアシェル型ナノ粒子の処理条件を示す。
【0114】
【表1】
【0115】
表2に、シェルの減量の評価結果を示す。
【0116】
【表2】
【0117】
表2から、実施例1−1〜1−6は、コアシェル型ナノ粒子のシェルを十分に減量できることがわかる。
【0118】
これに対して、比較例1−1は、コハク酸を用いて処理するため、コアシェル型ナノ粒子のシェルを十分に減量することができない。
【0119】
比較例1−2は、プロピオン酸を用いて処理するため、コアシェル型ナノ粒子のシェルを十分に減量することができない。
【0120】
比較例1−3〜1−5は、硝酸を用いて処理するため、コアシェル型ナノ粒子のコアが減量したと考えられる。
【0121】
比較例1−6は、シュウ酸二水和物を用いて処理するため、コアシェル型ナノ粒子のコアが減量したと考えられる。
【0122】
比較例1−7は、塩酸を用いて処理するため、コアシェル型ナノ粒子のコアが減量したと考えられる。
【0123】
[実施例2−1]
コアシェル型ナノ粒子の水分散液、水及びジメチルスルホキシドを混合し、混合液を得た。このとき、コアシェル型ナノ粒子に対する水(ただし、コアシェル型ナノ粒子の水分散液に含まれる水も含む)の質量比を11.6、コアシェル型ナノ粒子に対するジメチルスルホキシドの質量比を109とした。ジメチルスルホキシドは、沸点が189℃であり、比誘電率が47である。次に、混合液を400rpmで攪拌しながら、150℃で3時間還流した。さらに、遠心分離して、上澄みを除去した後、水又はn−ブタノールを順次添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄し、処理粒子の含有量が1.29g/100mLの処理粒子のn−ブタノール分散液を得た。このとき、最後に添加したn−ブタノールの量を、最初に添加したコアシェル型ナノ粒子1gに対して、20mLとした。処理粒子のn−ブタノール分散液は、沈殿物が見られた。次に、処理粒子のn−ブタノール分散液を乾燥させ、処理粒子を得た。処理粒子は、シェルの含有量が10.1質量%であり、シェルの減量割合が48.2質量%であった。
【0124】
[実施例2−2]
還流温度を135℃に変更した以外は、実施例2−1と同様にして、処理粒子のn−ブタノール分散液及び処理粒子を得た。処理粒子のn−ブタノール分散液は、処理粒子の含有量が2.06g/100mLであり、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。また、処理粒子は、シェルの含有量が13.7質量%であり、シェルの減量割合が30.0質量%であった。
【0125】
[実施例2−3]
還流温度を130℃に変更した以外は、実施例2−1と同様にして、処理粒子のn−ブタノール分散液及び処理粒子を得た。処理粒子のn−ブタノール分散液は、処理粒子の含有量が2.38g/100mLであり、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。また、処理粒子は、シェルの含有量が13.7質量%であり、シェルの減量割合が29.9質量%であった。
【0126】
[実施例2−4]
還流温度を125℃に変更した以外は、実施例2−1と同様にして、処理粒子のn−ブタノール分散液及び処理粒子を得た。処理粒子のn−ブタノール分散液は、処理粒子の含有量が2.22g/100mLであり、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。また、処理粒子は、シェルの含有量が14.1質量%であり、シェルの減量割合が27.7質量%であった。
【0127】
[実施例2−5]
還流温度を120℃に変更した以外は、実施例2−1と同様にして、処理粒子のn−ブタノール分散液及び処理粒子を得た。処理粒子のn−ブタノール分散液は、処理粒子の含有量が1.84g/100mLであり、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。また、処理粒子は、シェルの含有量が15.3質量%であり、シェルの減量割合が21.5質量%であった。
【0128】
水又はn−ブタノールを順次添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄する代わりに、水を添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄した以外は、処理粒子のn−ブタノール分散液と同様にして、処理粒子の水分散液を得た。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られず、分散性が非常に良かった。
【0129】
[実施例2−6]
ジメチルスルホキシドの代わりに、ジメチルアセトアミドを用い、コアシェル型ナノ粒子に対するジメチルスルホキシドの質量比を94とした以外は、実施例2−3と同様にして、処理粒子のn−ブタノール分散液及び処理粒子を得た。ジメチルアセトアミドは、沸点が165℃であり、比誘電率が38である。また、処理粒子のn−ブタノール分散液は、処理粒子の含有量が2.55g/100mLであり、沈殿物が見られた。さらに、処理粒子は、シェルの含有量が14.8質量%であり、シェルの減量割合が24.6質量%であった。
【0130】
[比較例2−1]
還流温度を100℃に変更した以外は、実施例2−1と同様にして、処理粒子のn−ブタノール分散液及び処理粒子を得た。処理粒子のn−ブタノール分散液は、処理粒子の含有量が2.02g/100mLであり、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。また、処理粒子は、シェルの含有量が17.1質量%であり、シェルの減量割合が12.3質量%であった。
【0131】
水又はn−ブタノールを順次添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄する代わりに、水を添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄した以外は、処理粒子のn−ブタノール分散液と同様にして、処理粒子の水分散液を得た。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。
【0132】
[比較例2−2]
還流温度を80℃に変更し、還流時間を6時間に変更した以外は、実施例2−1と同様にして、処理粒子のn−ブタノール分散液及び処理粒子を得た。処理粒子のn−ブタノール分散液は、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。また、処理粒子は、シェルの含有量が17.5質量%であり、シェルの減量割合が10.3質量%であった。
【0133】
水又はn−ブタノールを順次添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄する代わりに、水を添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄した以外は、処理粒子のn−ブタノール分散液と同様にして、処理粒子の水分散液を得た。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。
【0134】
[比較例2−3]
還流温度を80℃に変更した以外は、実施例2−1と同様にして、処理粒子のn−ブタノール分散液及び処理粒子を得た。処理粒子のn−ブタノール分散液は、沈殿物が見られなかった。また、処理粒子は、シェルの含有量が17.5質量%であり、シェルの減量割合が10.2質量%であった。
【0135】
水又はn−ブタノールを順次添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄する代わりに、水を添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄した以外は、処理粒子のn−ブタノール分散液と同様にして、処理粒子の水分散液を得た。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られず、分散性が良好であった。
【0136】
表3に、コアシェル型ナノ粒子の処理条件を示す。
【0137】
【表3】
【0138】
表4に、シェルの減量の評価結果を示す。
【0139】
【表4】
【0140】
表4から、実施例2−1〜2−6は、コアシェル型ナノ粒子のシェルを十分に減量できることがわかる。
【0141】
これに対して、比較例1−1〜1−3は、還流温度が80〜100℃であるため、コアシェル型ナノ粒子のシェルを十分に減量することができない。
【0142】
[実施例3−1]
コアシェル型ナノ粒子の水分散液、水及びアンモニアを混合し、混合液を得た。このとき、コアシェル型ナノ粒子に対する水(ただし、コアシェル型ナノ粒子の水分散液に含まれる水も含む)の質量比を16.8、コアシェル型ナノ粒子に対するアンモニアの質量比を1.76とした。次に、混合液を400rpmで攪拌しながら、45℃で18時間還流した。さらに、遠心分離して、上澄みを除去した後、水を添加して、分散させる操作を数回繰り返して洗浄し、処理粒子の水分散液を得た。このとき、最後に添加した水の量を、最初に添加したコアシェル型ナノ粒子1gに対して、20mLとした。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られた。次に、処理粒子の水分散液を乾燥させ、処理粒子を得た。処理粒子は、シェルの含有量が9.0質量%であり、シェルの減量割合が53.8質量%であった。
【0143】
[実施例3−2]
コアシェル型ナノ粒子に対するアンモニアの質量比及びコアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比を、それぞれ22.7及び79.7に変更した以外は、実施例3−1と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られた。また、処理粒子は、シェルの含有量が7.5質量%であり、シェルの減量割合が61.5質量%であった。
【0144】
[実施例3−3]
アンモニアの代わりに、アンモニア及びジメチルスルホキシドを用い、コアシェル型ナノ粒子に対するジメチルスルホキシドの質量比50.8とした以外は、実施例3−1と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られた。また、処理粒子は、シェルの含有量が12.0質量%であり、シェルの減量割合が38.5質量%であった。
【0145】
[実施例3−4]
コアシェル型ナノ粒子に対するアンモニアの質量比及びコアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比を、それぞれ0.44及び12.9に変更した以外は、実施例3−3と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られた。また、処理粒子は、シェルの含有量が12.9質量%であり、シェルの減量割合が33.8質量%であった。
【0146】
[実施例3−5]
コアシェル型ナノ粒子に対するアンモニアの質量比及びコアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比を、それぞれ0.22及び12.2に変更した以外は、実施例3−3と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られた。また、処理粒子は、シェルの含有量が16.1質量%であり、シェルの減量割合が17.6質量%であった。
【0147】
[実施例3−6]
コアシェル型ナノ粒子に対するアンモニアの質量比及びコアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比を、それぞれ0.06及び11.7に変更した以外は、実施例3−3と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。処理粒子の水分散液は、沈殿物が見られた。また、処理粒子は、シェルの含有量が16.1質量%であり、シェルの減量割合が17.5質量%であった。
【0148】
[実施例3−7]
アンモニアの代わりに、n−プロピルアミンを用い、コアシェル型ナノ粒子に対する水の質量比を80.1に変更した以外は、実施例3−2と同様にして、処理粒子の水分散液及び処理粒子を得た。処理粒子の水分散液は、処理粒子の含有量が4.40g/100mLであり、沈殿物が見られた。また、処理粒子は、シェルの含有量が6.8質量%であり、シェルの減量割合が65.1質量%であった。
【0149】
表5に、コアシェル型ナノ粒子の処理条件を示す。
【0150】
【表5】
【0151】
表6に、シェルの減量の評価結果を示す。
【0152】
【表6】
【0153】
表6から、実施例3−1〜3−7は、コアシェル型ナノ粒子のシェルを十分に減量できることがわかる。
【0154】
[樹脂フィルムの作製]
実施例1−1の処理粒子のn−ブタノール分散液を処理粒子の含有量が9.91g/100mLになるまで濃縮して処理粒子の濃縮液を得た。
【0155】
処理粒子の濃縮液と、光硬化性樹脂NKエステル A−TMM−3LM−N(ペンタエリスリトールトリアクリレート)(新中村化学製)、光重合開始剤イルガキュア184((1−ヒドロキシシクロヘキシル)フェニルケトン)(チバスペシャリティケミカルズ製)及びメチルイソブチルケトンを混合して、固形分濃度が3.55g/100mLのインクを得た。このとき、処理粒子、光硬化性樹脂、光重合開始剤の質量比を1.8:1:0.05とし、メチルイソブチルケトンとn−ブタノールの体積比を17:83とした。
【0156】
バーコーターを用いて、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム上にインクを塗布した後、高圧水銀ランプを用いて、紫外線を照射し、樹脂フィルムを形成した。樹脂フィルムは、ヘイズ値が0.55%であった。また、2層モデルで屈折率を求めたところ、表面層の屈折率が1.58、樹脂フィルムの屈折率が1.67であった。
【0157】
[ヘイズ値]
ヘーズメータNDH5000(日本電色工業社製)を用いて、樹脂フィルムのヘイズ値を測定した。このとき、樹脂フィルムが形成されたTACフィルムのヘイズ値から、TACフィルムのヘイズ値を減じて、樹脂フィルムのヘイズ値を求めた。
【0158】
[屈折率]
分光エリプソメータM−2000(J.A.Woollam社製)を用いて、樹脂フィルムの屈折率を測定した。