【実施例】
【0114】
[式(A)のセクアナマイシンからの式(I)の化合物の製造の例]
以下の実施例は、本発明による所定の特定の化合物の製造を記載している。これらの例は、本発明を限定しているのではなく、単に例示しているだけである。
【0115】
製造および実施例において、以下の略語が使用される:
EtOAc:酢酸エチル
TLC:薄層クロマトグラフィー
CHCl
3:クロロホルム
DCM:ジクロロメタン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
TEA:トリエチルアミン
NaIO
4:メタ過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸ナトリウム
K
2CO
3:炭酸カリウム
MeOH:メタノール
MgSO
4:硫酸マグネシウム
NaBH
3CN:シアノ水素化ホウ素ナトリウム
NaCl:塩化ナトリウム
NaHCO
3:重炭酸ナトリウム
Na
2SO
4:硫酸ナトリウム
NH
4Cl:塩化アンモニウム
NH
4Ac:酢酸アンモニウム
THF:テトラヒドロフラン
RT:室温
【0116】
材料および方法
合成反応の進行は、TLCによってモニタリングした。プレートはガラス製であり、Merck60F
254シリカゲルで被覆されていた。溶出後、プレートを254nmでの紫外線下で観察し、次いで、5Mの硫酸/水溶液をスプレーし続いて加熱することによって明確にした。
【0117】
Biotage Initiator 8 EXPマイクロ波機を使用して、マイクロ波反応を実施した。
【0118】
必要な場合、Biotage SP−1クロマトグラフまたはMerckからのSpot 2クロマトグラフ上で生成物を精製した。使用されたカラムは、Merckの15〜40μmのシリカカラム(2.5gから400g)である。
【0119】
分析
質量分光分析法(MS):
方法a:
・スペクトルをWaters UPLC−SQD機上で獲得した;
・イオン化:ポジティブモードおよび/またはネガティブモード(ES+/−)におけるエレクトロスプレー;
・クロマトグラフィー条件:
・カラム:Acquity BEH C18−1.7μm−2.1×50mm、
・溶媒:A:H
2O(0.1%ギ酸)、B:CH
3CN(0.1%ギ酸)、
・カラム温度:50℃、
・流量:1ml/min、
・勾配(2分):0.8分かけて5%から50%のB;1.2分:100%のB;1.85分:100%のB;1.95:5%のB。
【0120】
方法b:
・スペクトルをWaters UPLC−SQD機上で獲得した;
・イオン化:ポジティブモードおよび/またはネガティブモード(ES+/−)におけるエレクトロスプレー;
・クロマトグラフィー条件:
・カラム:Acquity BEH C18−1.7μm−2.1×50mm、
・溶媒:A:H
2O(0.1%ギ酸)、B:CH
3CN(0.1%ギ酸)、
・カラム温度:50℃、
・流量:0.8ml/min、
・勾配(2.5分):1.8分かけて5%から100%のB;2.40分:100%のB;2.45分:100%のB;0.05分かけて100%から5%のB。
【0121】
方法c:
・スペクトルをWaters ZQ機上で獲得した;
・イオン化:ポジティブモードおよび/またはネガティブモード(ES+/−)におけるエレクトロスプレー;
・クロマトグラフィー条件:
・カラム:XBridge C18−2.5μm−3×50mm、
・溶媒:A:H
2O(0.1%ギ酸)、B:CH
3CN(0.1%ギ酸)、
・カラム温度:70℃、
・流量:0.9ml/min、
・勾配(7分):5.3分かけて5%から100%のB;5.5分:100%のB;6.3分:5%のB。
【0122】
方法d:
・スペクトルをWaters UPLC−SQD機上で獲得した;
・イオン化:ポジティブモードおよび/またはネガティブモード(ES+/−)におけるエレクトロスプレー;
・クロマトグラフィー条件:
・カラム:Acquity BEH C18−1.7μm−2.1×50mm、
・溶媒:A:H
2O(0.1%ギ酸)、B:CH
3CN(0.1%ギ酸)、
・カラム温度:50℃、
・流量:1ml/min、
・勾配(5分):4.2分かけて5%から100%のB;4.6分:100%のB;4.8分:5%のB。
【0123】
方法e:
・スペクトルをWaters ZQ機上で獲得した;
・イオン化:ポジティブモードおよび/またはネガティブモード(ES+/−)におけるエレクトロスプレー;
・クロマトグラフィー条件:
・Xselect C18カラム、3.5μm−3×50mm、
・溶媒:A:H
2O(0.1%ギ酸)、B:CH
3CN(0.1%ギ酸)、
・カラム温度:60℃、
・流量:1ml/min、
・勾配(7分):4.5分かけて10%から100%のB;4.85分:100%のB;6.5分:10%のB。
【0124】
方法f:
・スペクトルをAgilent 6110機またはShimadzu 2010機上で獲得した;
・イオン化:ポジティブモードおよび/またはネガティブモード(ES+/−)におけるエレクトロスプレー;
・Xtimate C18カラム、2.1×30mm、3μm、
・溶媒:A:H
2O(4L)+TFA(1.5mL)、B:CH
3CN(4L)+TFA(0.75mL)、
・カラム温度:50℃、
・流量:1.2ml/min、
・勾配(2分):0.9分かけて10%から80%のB;1.5分:80%のB;1.51分:10%B;2分:10%のB。
【0125】
方法g:
・スペクトルをShimadzu 2010機上で獲得した;
・イオン化:ポジティブモードおよび/またはネガティブモード(ES+/−)におけるエレクトロスプレー;
・Merck RP−18e 2×25mmカラム、
・溶媒:A:H
2O(4L)+TFA(1.5mL)、B:CH
3CN(4L)+TFA(0.75mL)、
・カラム温度:50℃、
・流量:0分から0.08分まで1.0ml/min;0.08分から1.50分まで1.5ml、
・勾配(1.50分):0分から0.08分まで5%のB;0.08分から0.7分まで5%から95%のB;1.10分:95%B;1.11:5%B;1.5分:5%B。
【0126】
方法h:
・スペクトルをAgilent 6110機またはShimadzu 2010機上で獲得した;
・イオン化:ポジティブモードおよび/またはネガティブモード(ES+/−)におけるエレクトロスプレー;
・Xtimate C18カラム、2.1×30mm、3μm、
・溶媒:A:H
2O(4L)+TFA(1.5mL)、B:CH
3CN(4L)+TFA(0.75mL)、
・カラム温度:50℃、
・流量:1.2ml/min、
・勾配(2分):0.9分かけて30%から90%のB;1.5分:90%のB;1.51分:30%のB;2分:30%のB。
【0127】
方法i:
・スペクトルをAgilent 6110機上で獲得した;
・イオン化:ポジティブモードおよび/またはネガティブモード(ES+/−)におけるエレクトロスプレー;
・カラムA:Durashell C18、2.1×30mm、3μm;B:Xbrige RP18、2.1×50mm、5μm、
・溶媒:A:H
2O(4L)+TFA(1.5mL)B:CH
3CN(4L)+TFA(0.75mL)、
・カラム温度:50℃、
・流量:1.2ml/min、
・勾配(2分):0.9分かけて10%から80%のB;1.5分:80%のB;1.51分:10%のB;2分:10%のB。
1H核磁気共鳴(NMR)
【0128】
1H NMRスペクトルを、Brueker Avance分光計(300MHz、400MHz、500MHzまたは600MHz)上にて重水素化DMSO中で記録した。化学シフトは、内部基準としてテトラメチルシラン(TMS)を使用して単位δ(ppm)で表される。スペクトルの解釈のため、以下の略語を使用した:s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、quint=五重項、sext=六重項、dd=二重の二重項、ddd=二重の二重の二重項、m=多重項、ax.=軸方向、equat.=水平。
【0129】
製造
下に記載されている例に関する中間体の製造:
製造1:
(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−12−{[(2R,4R,5S,6S)−4,5−ジヒドロキシ−4,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−7−ヒドロキシ−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソオキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0130】
【化40】
【0131】
セクアナマイシン(A)12gを、MeOH 175mlに、撹拌しながら入れ、次いで、TEA 5.3mlおよびメチルヒドロキシルアミン塩酸塩3gをこの順序で添加した。撹拌をRTで20時間の間続け、次いでMeOHを真空下で蒸発させた。粗反応生成物をDCM 150ml中に溶かし、水100mlおよび次いで飽和NaCl水溶液100mlで洗浄した。水性相をDCM 150mlで抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。得られた生成物12.7gを、石油エーテル(40〜60℃)/イソプロパノール混合物(2/1)70ml中に懸濁した。該混合物を70℃に加熱し、不溶物を熱いうちに濾別し、生成物を次いで放置して、RTで20時間かけて沈殿させた。それを吸引により濾別し、石油エーテル(40〜60℃)/イソプロパノール混合物(2/1)20mlで濯いだ。沈殿物を真空下にて35℃で乾燥させることで、予想生成物10.62gが得られた。
【0132】
MS:方法c
保持時間Tr(分)=4.87;[M+Na]+:m/z 1014;[M−H+HCO
2H]−:m/z 1036。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.81(d,J=6.8Hz,3H);0.93〜1.01(m,15H);1.07(d,J=7.0Hz,3H);1.09〜1.13(m,9H);1.17(d,J=6.0Hz,3H);1.18(d,J=6.0Hz,3H);1.24(s,3H);1.44(dd,J=10.8および14.4Hz,1H);1.68〜1.76(m,2H);1.81(d,J=14.4Hz,1H);1.88(dd,J=11.5および15.9Hz,1H);1.96〜2.06(m,3H);2.07〜2.20(m,4H);2.73(五重線,J=7.0Hz,1H);2.81(t,J=9.0Hz,1H);2.89〜2.97(m,2H);3.03(ddd,J=2.5および7.3および9.5Hz,1H);3.18(q,J=6.8Hz,1H);3.34〜3.36(m,2H);3.37(s,3H);3.45(s,3H);3.52(dq,J=6.2および9.4Hz,1H);3.60(s,1H);3.62〜3.65(m,1H);3.66(t,J=2.5Hz,1H);3.71〜3.77(m,1H);3.78(m,1H);3.80(s,3H);3.81〜3.84(m,1H);3.87(m,1H);4.39〜4.46(m,3H);4.50(s,1H);4.72(d,J=8.3Hz,1H);4.78(d,J=8.3Hz,1H);4.84(d,J=7.3Hz,1H);4.87(d,J=3.8Hz,1H);5.19(d,J=4.4Hz,1H)。
【0133】
製造2:ベンジルカルバメート
(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−7−[(ベンジルカルバモイル)オキシ]−12−{[(2R,4R,5S,6S)−4,5−ジヒドロキシ−4,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソオキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0134】
【化41】
【0135】
製造2.1:
【化42】
【0136】
製造1で得られた化合物8.6gをピリジン86mlに入れ、無水酢酸8.27mlを添加した。混合物を24時間の間室温で撹拌し、ピリジンを次いで真空下で濃縮した。DCM 150mlを添加し、結果として得られた混合物を、1NのHCl溶液120mlおよび次いで飽和NaCl水溶液100mlで洗浄した。水性相をDCM 150mlで抽出した。有機相を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで蒸発乾固させた。予想生成物9.75gが得られた。
【0137】
MS:方法a
保持時間Tr(分)=1.27;[M+Na]+:m/z 1140。
1H NMRスペクトル(400MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.81(d,J=6.8Hz,3H);0.91〜1.01(m,15H);1.02(s,3H);1.03〜1.12(m,12H);1.21(d,J=6.1Hz,3H);1.24(s,3H);1.50(dd,J=10.5および14.5Hz,1H);1.72〜1.94(m,6H);1.96〜2.10(m,8H);2.12〜2.18(m,3H);2.22(s,3H);2.77(m,1H);3.02(dd,J=2.7および8.1Hz,1H);3.08(m,1H);3.16(q,J=7.1Hz,1H);3.36(m,1H);3.39(s,3H);3.41(s,3H);3.45(m,1H);3.63〜3.72(m,2H);3.76(広幅なs,4H);3.80(m,1H);3.85(t,J=2.7Hz,1H);4.11(m,1H);4.17(s,1H);4.35(dd,J=2.7および10.3Hz,1H);4.42(m,2H);4.52(d,J=8.1Hz,1H);4.63(d,J=7.3Hz,1H);4.69(d,J=9.0Hz,1H);4.75(d,J=9.0Hz,1H);4.93(d,J=4.0Hz,1H);5.00(d,J=7.3Hz,1H)。
【0138】
製造2.2:
【化43】
【0139】
製造2.1で得られた化合物1gを、マイクロ波反応器内のピリジン20mlに入れ、無水酢酸1mlおよび4−ジメチルアミノピリジン50mgを添加した。溶液をマイクロ波によって155℃で2時間の間加熱した。反応媒体をDCM 50ml中に注ぎ、1NのHCl溶液30mlおよび次いで水30mlで洗浄した。水性相をDCM 2×50mlで抽出した。有機相を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。残留物、茶色の泡1.1gを、40/60のEtOAc/ヘプタン混合物で溶出するMerckカートリッジ(15〜40μmのシリカ50g)のクロマトグラフィーによって精製した。予想化合物0.69gが得られた。
【0140】
MS:方法a
保持時間Tr(分)=1.29;[M+Na]+:m/z 1182。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.81(d,J=6.9Hz,3H);0.91〜1.02(m,18H);1.06(m,6H);1.10(d,J=6.9Hz,3H);1.19〜1.26(m,6H);1.35(s,3H);1.44(dd,J=10.5および14.5Hz,1H);1.79(m,1H);1.84〜2.09(m,15H);2.11〜2.18(m,6H);2.73(m,1H);3.02(dd,J=2.7および7.8Hz,1H);3.06〜3.20(m,3H);3.35〜3.42(m,8H);3.60〜3.69(m,2H);3.77(広幅なs,4H);3.80(m,1H);3.85(t,J=2.7Hz,1H);4.16(m,1H);4.36(dd,J=2.7および9.9Hz,1H);4.48〜4.53(m,3H);4.59(d,J=7.1Hz,1H);4.73〜4.80(m,2H);4.87(d,J=4.3Hz,1H);5.00(d,J=7.1Hz,1H)。
【0141】
製造2.3:
【化44】
【0142】
製造2.2で得られた化合物3.5gをDCM 140ml中に溶解させ、ピリジン3.6mlを撹拌しながらアルゴン下で入れた。得られた黄色の溶液を−10℃に冷却し、続けて、トリクロロメチルクロロホルメート(ジホスゲン)を迅速に添加し、撹拌を−10℃で3時間の間続けた。DCM 10ml中に溶解させた4−ジメチルアミノピリジン0.368gを次いで添加した。反応媒体を−5℃でさらに30分間維持し、次いで室温に加温させておき、撹拌を20時間の間続けた。該溶媒を蒸発させ、EtOAc 150mlを粗反応生成物に添加した。混合物を15分間室温で撹拌し、形成された沈殿物を次いで濾別した。それをEtOAc 70mlで濯ぎ、濾液を真空下で蒸発乾固させた。予想化合物の混合物(構造2.3.aおよび2.3.b)3.92gが得られた。該混合物を以下の段階のために得られたままで使用した。
【0143】
製造2.4:
a)アミン(ベンジルアミン)の縮合
製造2.3で得られた化合物1.5gを、100mlの丸底フラスコ中のDMF 30mlに入れ、ベンジルアミン0.61mlを次いで添加した。混合物を24時間の間室温で撹拌し、続いて、氷100gおよび水100mlを添加した。形成された沈殿物を吸引によって濾別し、最小量の水で洗浄した。オーブン内にて真空下35℃で乾燥させた後、予想化合物1.18gが得られた。
【0144】
b)脱保護
前の工程で得られた化合物1.18gをMeOH 20mlに入れ、K
2CO
3 0.63gを添加した。不均質の媒体を室温で3時間の間撹拌し、次いで4番の焼結漏斗に通して濾過した。濾液をEtOAc 100ml中に溶かし、飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで蒸発乾固させた。粗化合物1.05gが得られ、この生成物を、30/70から60/40のEtOAc/ヘプタン溶出勾配を用いるMerckカラム(15〜40μmのシリカ30g)でのクロマトグラフィーによって精製した。予想生成物0.466gが得られた。
【0145】
MS:方法c
保持時間Tr(分)=5.21;[M+H]+:m/z 1125;ベースピーク:m/z 981[M−H+HCO
2H]−:m/z 1169。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.80(d,J=6.8Hz,3H);0.92(d,J=6.8Hz,3H);0.96〜1.02(m,9H);1.05(m,6H);1.08〜1.15(m,9H);1.18(m,6H);1.67〜2.18(m,10H);1.73(s,3H);2.18(d,J=6.8Hz,2H);2.59〜2.67(m,1H);2.80(t,J=8.8Hz,1H);2.92(dd,J=2.7および8.1Hz,1H);2.94〜3.06(m,3H);3.27〜3.35(部分的にマスクされたm,1H);3.38(s,3H);3.41(d,J=9.8Hz,1H);3.45(s,3H);3.49〜3.56(m,1H);3.60〜3.72(m,4H);3.80(s,3H);3.82(m,1H);3.87(広幅なd,J=5.4Hz,1H);4.01〜4.17(m,3H);4.34〜4.39(m,2H);4.45(d,J=7.8Hz,1H);4.50〜4.57(m,2H);4.85(d,J=7.3Hz,1H);4.93(d,J=2.4Hz,1H);5.13(広幅なs,1H);7.18〜7.36(m,6H)。
【0146】
製造3:
【化45】
【0147】
製造3.1:
【化46】
【0148】
製造1で製造された化合物11.1gを、トルエン220mlに入れた。1,1’−カルボニルジイミダゾール9.07gを添加し、反応媒体を次いで60℃で45分間加熱した。それを室温に冷却させておき、沈殿物を濾別し、トルエンで洗浄した。トルエン相を水100mlで洗浄し、次いでMgSO
4上で乾燥させた。濾過後、溶媒を蒸発乾固させ、予想生成物14.26gを回収した。
【0149】
MS:方法a
保持時間Tr(分)=1.22;[M+H]+:m/z 1206;[M−H+HCOOH]−:m/z 1250。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.80(d,J=6.8Hz,3H);0.83(d,J=7.3Hz,3H);0.90(d,J=6.8Hz,3H);0.98(dt,J=3.2および6.4Hz,9H);1.03(d,J=7.3Hz,3H);1.13(d,J=6.8Hz,3H);1.16(d,J=6.4Hz,3H);1.24(t,J=2.9Hz,6H);1.29(d,J=5.9Hz,3H);1.53(m,4H);1.78(m,1H);1.84〜1.91(m,1H);1.98(m,1H);2.02〜2.11(m,3H);2.16(m,3H);2.21(m,1H);2.34(dd,J=5.9および14.2Hz,1H);2.73(dq,J=7.2および7.3Hz,1H);3.08〜3.17(m,3H);3.38(m,1H);3.41(s,3H);3.44(s,3H);3.56(d,J=5.9Hz,1H);3.66〜3.74(m,5H);3.78(ddd,J=2.9および6.0および11.6Hz,1H);3.96(m,1H);4.07〜4.20(m,3H);4.39(s,1H);4.58(m,2H);4.63(d,J=9.3Hz,1H);4.76(d,J=9.8Hz,1H);4.91(s,2H);5.22(d,J=6.8Hz,1H);7.12(d,J=10.3Hz,2H);7.61(d,J=1.5Hz,2H);8.29(d,J=8.8Hz,2H)。
【0150】
製造3.2:
【化47】
【0151】
製造3.1で得られた化合物の14.01gをTHF 140mlに入れ、1NのHCl溶液34.8mlを添加し、撹拌を24時間の間室温で続けた。反応媒体をDCM 200ml中に注ぎ、水100mlおよび次いで飽和重炭酸ナトリウム溶液100mlで洗浄した。水性相をDCM 200mlで抽出し、有機相を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。予想生成物11.48gが得られた。
【0152】
MS:方法a
保持時間Tr(分)=1.19;[M+Na]+:m/z 1040;[M−H+HCOOH]−:m/z 1062。
1H NMRスペクトル(400MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.80(d,J=6.8Hz,3H);0.95(m,15H);1.03〜1.17(m,12H);1.23(s,3H);1.30(d,J=5.9Hz,3H);1.45(m,1H);1.52(s,3H);1.78〜1.89(m,2H);1.90〜2.24(m,8H);2.37(dd,J=5.1および13.9Hz,1H);2.79(m,2H);2.91(m,1H);3.03(ddd,J=2.7および6.8および9.5Hz,1H);3.13(q,J=6.7Hz,1H);3.32(マスクされたm,1H);3.37(s,3H);3.45(s,3H);3.52(m,2H);3.63〜3.72(m,3H);3.80(s,3H);3.92(t,J=3.9Hz,1H);4.00(ddd,J=3.2および6.1および11.7Hz,1H);4.08(m,1H);4.15(m,1H);4.34(s,1H);4.45(d,J=8.1Hz,1H);4.63(d,J=9.8Hz,1H);4.68(d,J=4.2Hz,1H);4.76(d,J=9.5Hz,1H);4.83(d,J=7.1Hz,1H);4.98(dd,J=5.1および9.0Hz,1H);5.43(d,J=3.9Hz,1H)。
【0153】
製造3.3:
【化48】
【0154】
製造3.2で得られた化合物11.4gをピリジン114mlに入れ、無水酢酸7.4mlを次いで添加した。反応媒体を室温で24時間の間撹拌した。ピリジンを真空下で蒸発させ、DCM 200mlを粗反応混合物に添加した。結果として得られた混合物を、1NのHCl溶液150mlおよび次いで水150mlで洗浄した。水性相をDCM 2×200mlで抽出し、有機相を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。化合物12.2gが得られ、この生成物を、45/55のEtOAc/ヘプタン混合物で溶出するMerckカラム(15〜40μmのシリカ400g)でのクロマトグラフィーによって精製した。予想生成物8.6gを回収した。
【0155】
MS:方法a
保持時間Tr(分)=1.29;
[M+H]+:m/z 1102;[M−H+HCOOH]−:m/z 1146。
1H NMRスペクトル(400MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.81(d,J=7.3Hz,3H);0.95(m,15H);1.06(m,6H);1.11(d,J=6.6Hz,3H);1.20(d,J=6.1Hz,3H);1.24(s,3H);1.29(d,J=3.9Hz,3H);1.41〜1.54(m,4H);1.77〜1.91(m,2H);1.96〜2.09(m,10H);2.11〜2.23(m,4H);2.36(m,1H);2.79(m,1H);3.02(m,2H);3.13(m,1H);3.35(m,1H);3.38(s,3H);3.41(s,3H);3.52(d,J=7.1Hz,1H);3.64〜3.73(m,2H);3.74〜3.83(m,5H);3.86(広幅なs,1H);4.06〜4.14(m,2H);4.33〜4.40(m,2H);4.52(d,J=8.1Hz,1H);4.65(d,J=9.8Hz,1H);4.76(m,2H);4.97(dd,J=5.3および8.9Hz,1H);5.02(d,J=6.1Hz,1H)。
【0156】
製造3.4:
【化49】
【0157】
製造3.3で得られた化合物4gを、アルゴン下でDCM 190mlに入れ、ピリジン4.12mlを添加した。溶液を−20℃に冷却し、続いて、ジホスゲン0.8mlを単一分量で添加し、撹拌を−20℃で3時間の間続けた。まだ−20℃であるうちに4−ジメチルアミノピリジン0.443gを添加し、次いで混合物を室温に加温させておき、撹拌20時間の間を続けた。DCMを真空下で蒸発させ、粗反応生成物をEtOAc 150ml中に溶かし、1時間の間室温で撹拌した。形成された沈殿物を濾別し、EtOAc 80mlで濯いだ。濾液を真空下で蒸発乾固させ、予想化合物(構造3.4.aおよび3.4.b)4.7gが混合物として得られ、該混合物を以下の段階のために得られたままで使用した。
【0158】
MS:方法a
保持時間3.4.a:Tr(分)=1.1[M+H]+:1251;3.4.b:Tr(分)=1.3[M+Na]+:1187。
【0159】
製造3.5:
【化50】
【0160】
a)アミンAの縮合
製造3.4で得られた化合物の混合物0.64gを、DMF 16ml中に溶解させ、続いて、N−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−5−ニトロ−1H−ピラゾール−4−スルホンアミド二塩酸塩401mg(国際特許出願WO2009/29439A1に記載されているプロセスに従って製造された)およびTEA 374μlを添加した。混合物を4日間室温で撹拌し、EtOAc 75mlを次いで添加した。混合物を水50mlおよび次いで飽和NaCl水溶液50mlで洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。化合物0.7gが得られ、この生成物を、60/40のヘプタン/EtOAc混合物で溶出するシリカカラム(Merck、15〜40μmのシリカ30g)でのクロマトグラフィーによって精製した。
【0161】
予想化合物147mgが得られた。
【0162】
b)脱保護
前の工程で得られた化合物140mgを、MeOH 3mlに入れた。K
2CO
3 70mgを、得られた溶液に添加した。混合物を24時間の間室温で撹拌した。EtOAc 15mlを次いで添加した。混合物を水10mlおよび次いで飽和NaCl水溶液10mlで洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。予想生成物0.114gが得られた。
【0163】
MS:方法b
ES
+:m/z 1137(ベースピーク)
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.79(d,J=6.8Hz,3H);0.93(m,9H);1.01(d,J=6.8Hz,3H);1.10(m,18H);1.17(m,9H);1.64(s,3H);1.80(m,5H);1.99(m,4H);2.13(m,3H);2.65(m.1H);2.82(m,2H);2.96(m,5H);3.30(マスクされたm,1H);3.37(s,3H);3.40(d,J=9.8Hz,1H);3.46(s,3H);3.51(m,1H);3.60(m,2H);3.67(m,2H);3.78(m,1H);3.80(s,3H);3.85(m,1H);4.08(広幅なs,1H);4.36(m,2H);4.44(d,J=8.3Hz,1H);4.56(m,2H);4.80(d,J=6.4Hz,1H);4.99(広幅なd,J=2.0Hz,1H);5.09(d,J=3.9Hz,1H);6.33(s,1H);6.86(m,1H);8.07(広幅なs,1H);14.52(m,1H)。
【0164】
製造4:
【化51】
【0165】
a)アミンBの縮合
製造3.4で得られた化合物の混合物0.64gを、DMF 15mlに入れた。N−(2−アミノ−2−プロピルメチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド塩酸塩462mg(Tetrahedron Letters、2009年、50巻、28、4050〜4053頁に記載されているプロセスに従って製造された)および次いでTEA 249μlを、得られた溶液に添加した。混合物を3日間室温で撹拌し、EtOAc 75mlを次いで添加した。混合物を水50mlおよび次いで飽和NaCl水溶液50mlで洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。化合物0.57gが得られ、この生成物を、55/45のヘプタン/EtOAc混合物で溶出するシリカ(15〜40μmのシリカ30g)でのクロマトグラフィーによって精製した。
【0166】
予想化合物0.25gが得られた。
【0167】
b)脱保護
前の工程で得られた化合物0.24gを、MeOH 4mlに入れた。炭酸カリウム119mgを、得られた溶液に添加した。懸濁液を室温で24時間の間撹拌した。EtOAc 20mlを添加し、混合物を水10mlおよび次いで飽和NaCl水溶液20mlで洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。予想生成物0.197gが得られた。
【0168】
MS:方法b
ES
+:m/z 1147(ベースピーク)
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.79(d,J=6.8Hz,3H);0.90〜0.95(m,9H);1.01(d,J=6.8Hz,3H);1.04〜1.14(m,18H);1.15〜1.20(m,9H);1.64(s,3H);1.67〜1.88(m,5H);1.92〜2.05(m,4H);2.09〜2.18(m,3H);2.65(m,1H);2.81(t,J=9.0Hz,1H);2.89〜3.12(m,6H);3.31(部分的にマスクされたm,1H);3.37(s,3H);3.40(d,J=9.5Hz,1H);3.45(s,3H);3.51(m,1H);3.59〜3.63(m,2H);3.65〜3.71(m,2H);3.78(m,1H);3.80(s,3H);3.85(dd,J=4.7および6.5Hz,1H);4.07(広幅なs,1H);4.36(d,J=6.5Hz,1H);4.38(d,J=8.9Hz,1H);4.43(d,J=7.9Hz,1H);4.52〜4.61(m,2H);4.83(d,J=7.1Hz,1H);4.99(広幅なd,J=2.9Hz,1H);5.11(広幅なd,J=4.7Hz,1H);6.32(広幅なs,1H);7.77〜8.05(m,5H)。
【0169】
製造5:
【化52】
【0170】
セクアナマイシン(A)400mg、(R)−5−((4−((アミノオキシ)メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル)−3−(3−フルオロフェニル)オキサゾリジン−2−オン180mg(Journal of Carbohydrate Chemistry、2006年、25巻、407〜425頁に記載されているプロセスに従って製造された)およびMeOH 10mlを添加した。得られた溶液を5時間の間室温で撹拌した。DCM 20mlを添加した。混合物を1MのHCl 20mlおよび次いで水20mlで洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、焼結漏斗に通して濾過し、次いで蒸発乾固させた。生成物を、95/5のDCM/MeOH混合物で溶出するシリカ(Merck、15〜40μm、20g)のカラムでのクロマトグラフィーによって精製した。予想化合物205mgを回収した。
【0171】
MS:方法b
ES−:[M−H+HCO2H]−:m/z 1296。
1H NMRスペクトル(400MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.81(d,J=6.8Hz,3H);0.96(d,J=6.4Hz,9H);1.00(m,6H);1.07(d,J=7.3Hz,3H);1.08〜1.13(m,9H);1.17(m,6H);1.24(s,3H);1.46(m,1H);1.69〜1.75(m,2H);1.79〜1.91(m,2H);1.95〜2.20(m,7H);2.73(m,1H);2.81(m,1H);2.89〜2.97(m,2H);3.03(m,1H);3.19(広幅なq,J=6.8Hz,1H);3.27〜3.38(部分的にマスクされたm,2H);3.37(s,3H);3.45(s,3H);3.52(m,1H);3.60(広幅なs,1H);3.62〜3.68(m,2H);3.72(m,1H);3.76〜3.85(m,2H);3.86〜3.94(m,2H);4.26(t,J=9.3Hz,1H);4.38〜4.46(m,3H);4.50(s,1H);4.72(d,J=8.3Hz,1H);4.78(d,J=8.6Hz,1H);4.82(m,3H);4.89(広幅なd,J=3.8Hz,1H);5.10(s,2H);5.12〜5.20(m,2H);6.97(dt,J=2.2および8.4Hz,1H);7.27(広幅なd,J=8.4Hz,1H);7.37〜7.51(m,2H);8.22(s,1H)。
【0172】
〔実施例1〕
化合物1
化合物1−a:(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−7−ヒドロキシ−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソ−12−{[(2S,5R,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
化合物1−b:(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−7−ヒドロキシ−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソ−12−{[(2S,5S,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0173】
【化53】
【0174】
製造1の化合物3gを、MeOH 68mlに入れた。反応媒体を氷浴中で+4℃の温度に冷却し、続いて、水68ml中の過ヨウ素酸ナトリウム3.23gの溶液を滴下により添加した。混合物を6時間の間室温で撹拌した。
【0175】
媒体をNaClで飽和し、濾過し、濾液をDCM(3×200ml)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、最終的に減圧下で濃縮した。得られた油性残留物を、アルゴン下でMeOH 680ml中に溶解させた。pHを酢酸の添加によって7に調整し、続いて、THF 12.1mlに溶解された2Mのメチルアミンを添加した。pHを、酢酸を用いて7で維持した。30分間室温で撹拌した後、NaBH
3CN 0.95gを単一分量で添加し、混合物をさらに16時間の間室温で撹拌した。反応媒体を濾過し、MeOHで濯いだ。濾液を減圧下で濃縮し、次いでDCM 600ml中に溶かした。結果として得られた混合物を、飽和NaCl水溶液(3×60ml)で洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。生成物3.5gを、100/0から90/10のDCM/MeOH溶出勾配でMerckカートリッジ(15〜40μmのシリカ150g)でのクロマトグラフィーによって精製した。ジアステレオ異性体1−a 530mg、ジアステレオ異性体1−b 380mgおよび該2つの異性体の混合物661mgが得られた。
【0176】
化合物1−a:
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.26;[M+H]+:m/z 989;[M−H+HCO
2H]−:m/z 1033(ベースピーク)。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.79(d,J=6.8Hz,3H);0.89〜1.01(m,15H);1.03(d,J=6.8Hz,3H);1.05〜1.10(m,9H);1.11(d,J=6.1Hz,3H);1.13(d,J=6.1Hz,3H);1.24(s,3H);1.48(dd,J=11.4および14.7Hz,1H);1.70〜2.08(m,8H);2.10〜2.22(m,3H);2.18(広幅なs,3H);2.36(m,1H);2.57(m,1H);2.70(d,J=13.6Hz,1H);2.75(m,1H);2.83(dd,J=2.9および16.6Hz,1H);2.92(dd,J=2.7および8.0Hz,1H);3.03(m,1H);3.12(q,J=6.8Hz,1H);3.30(部分的にマスクされたm,1H);3.38(s,3H);3.45(s,3H);3.52(m,1H);3.58〜3.72(m,4H);3.80(s,3H);3.89(m,2H);4.26(m,1H);4.31(s,1H);4.45(d,J=8.0Hz,1H);4.65(広幅なd,J=9.8Hz,1H);4.70(d,J=4.6Hz,1H);4.74(d,J=9.6Hz,1H);4.86(d,J=7.1Hz,1H);4.93(dd,J=3.1および9.5Hz,1H);5.33(d,J=4.6Hz,1H)。
【0177】
化合物1−b:
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.26;[M−H+HCO
2H]
−:m/z 1033(ベースピーク)。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.82(d,J=6.8Hz,3H);0.91〜1.32(m,36H);1.44〜1.51(m,1H);1.80〜1.87(m,1H);1.96〜2.37(m,10H);2.76〜2.80(m,2H);2.77(s,3H);2.85(dd,J=3.1および16.8Hz,1H);2.93(dd,J=2.7および8.0Hz,1H);3.00〜3.07(m,2H);3.12〜3.18(m,1H);3.28(d,J=13.7Hz,1H);3.31〜3.36(m,1H);3.40(s,3H);3.48(s,3H);3.51〜3.58(m,2H);3.64〜3.70(m,2H);3.82(s,3H);3.86〜3.90(m,1H);3.94〜4.02(m,2H);4.31〜4.37(m,1H);4.47(d,J=7.9Hz,1H);4.66〜4.77(m,3H);5.12(dd,J=5.8および8.9Hz,1H)。
【0178】
〔実施例2〕
化合物2
(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソ−7−({[2−(ピリジン−4−イル)エチル]カルバモイル}オキシ)−12−{[(2S,5S,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート;
【0179】
【化54】
【0180】
工程2.1:
【化55】
【0181】
実施例1で製造されたジアステレオ異性体の混合物660mgを、ピリジン14.7mlに入れた。無水酢酸631μlを添加した。24時間の間室温で撹拌した後、無水酢酸189μlを添加し、撹拌を室温で24時間の間続けた。溶液を真空下で濃縮し、残留物をDCM 200ml中に溶かした。結果として得られた混合物を、1NのHCl溶液(3×5ml)および次いで飽和重炭酸ナトリウム溶液(2×5ml)および最終的に飽和NaCl水溶液(3×5ml)で洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。粗生成物756mgが得られ、この生成物を、100/0から95/5のDCM/MeOH溶出勾配でMerckカートリッジ(15〜40μmのシリカ)でのクロマトグラフィーによって精製した。ジアステレオ異性体2.1.a 287mgおよびジアステレオ異性体2.1.b 266mgが得られた。
【0182】
化合物2.1.a:
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.46;[M+H]
+:1073
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.79(s,3H);0.91(m,6H);0.97(m,9H);1.02(d,J=6.6Hz,3H);1.07(m,12H);1.19(d,J=6.1Hz,3H);1.24(s,3H);1.49(dd,J=11.7および14.5Hz,1H);1.82(m,4H);1.98(m,4H);2.05(s,3H);2.08(s,3H);2.16(m,3H);2.20(s,3H);2.44(dd,J=9.9および14.4Hz,1H);2.64(m,1H);2.74(m,2H);3.03(m,2H);3.12(q,J=6.7Hz,1H);3.35(dd,J=4.9および10.1Hz,1H);3.39(s,3H);3.41(s,3H);3.55(d,J=8.0Hz,1H);3.67(m,2H);3.79(m,2H);3.78(s,3H);3.86(t,J=2.7Hz,1H);4.14(m,1H);4.31(s,1H);4.37(dd,J=2.5および9.9Hz,1H);4.52(d,J=8.0Hz,1H);4.65(d,J=9.8Hz,1H);4.76(d,J=9.5Hz,1H);4.79(d,J=6.8Hz,1H);4.88(dd,J=3.4および8.6Hz,1H);5.01(d,J=6.8Hz,1H)。
【0183】
化合物2.1.b:
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.46;[M+H]
+:1073
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6+TFA+AcOD単位):0.82(d,J=6.8Hz,3H);0.95(m,15H);1.06(m,9H);1.20(m,6H);1.25(s,3H);1.30(d,J=6.9Hz,3H);1.48(m,1H);1.84(m,1H);1.94〜2.36(m,10H);2.08(s,6H);2.75(m,1H);2.76(s,3H);3.06(m,3H);3.15(q,J=6.5Hz,1H);3.20(d,J=13.7Hz,1H);3.37(dd,J=4.7および9.7Hz,1H);3.40(s,3H);3.43(s,3H);3.54(m,1H);3.60(m,1H);3.68〜3.77(m,2H);3.81(m,1H);3.79(s,3H);3.87(t,J=2.4Hz,1H);3.91(m,1H);4.26(m,1H);4.38(dd,J=2.4および9.9Hz,1H);4.54(d,J=8.0Hz,1H);4.67(d,J=9.5Hz,1H);4.72(m,2H);5.04(d,J=6.6Hz,1H);5.09(dd,J=5.1および8.9Hz,1H)。
【0184】
工程2.2:
【化56】
【0185】
前の工程のジアステレオ異性体2.1.b 50mgを、アルゴン下でDCM 2mlおよびピリジン65μlに入れた。該無色溶液を−10℃に冷却した。トリクロロメチルクロロホルメート10μlを次いで添加し、撹拌を−10℃で3時間の間続け、4−ジメチルアミノピリジン5.7mg(46.67μmol)を次いで添加した。混合物を室温に加温させておき、撹拌を次いで20時間の間続けた。結果として得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をEtOAc 5ml中に溶かし、不溶物を濾別し、EtOAc 2mlで濯いだ。濾液を真空下で濃縮した。得られた化合物55mgを、DMF 2ml中に溶解させた。4−(2−アミノエチル)ピリジン53.4mgを次いで添加し、混合物を48時間の間室温で撹拌した。媒体を氷/水混合物上に注いだ。結果として得られた混合物を吸引によって濾過し、形成された沈殿物を次いで真空下で乾燥させた。予想生成物34mgが得られた。
【0186】
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.16 ES+:[M+2H]2+ m/z 611(ベースピーク);ES−:[M−H+HCO
2H]−:m/z 1265(ベースピーク)
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.79(d,J=6.9Hz,3H);0.89〜1.11(m,30H);1.17(m,3H);1.64〜2.18(m,12H);1.67(s,3H);2.07(s,3H);2.08(s,3H);2.27(s,3H);2.44(d,J=13.2Hz,1H);2.55(マスクされたm,1H);2.70(m,3H);2.85(m,1H);3.02(m,5H);3.35(マスクされたm,1H);3.38(s,3H);3.41(s,3H);3.67(m,3H);3.80(m,2H);3.78(s,3H);3.86(s,1H);4.14(m,1H);4.37(dd,J=2.2および9.9Hz,1H);4.52(d,J=8.0Hz,1H);4.57(d,J=9.6Hz,1H);4.64(d,J=9.3Hz,1H);4.75(d,J=6.6Hz,1H);4.96(m,1H);5.01(d,J=6.6Hz,1H);6.89(広幅なt,J=5.4Hz,1H);7.18〜7.23(m,2H);8.43(d,J=5.5Hz,2H)
【0187】
工程2.3:
【化57】
【0188】
前の工程で製造された生成物32.5mgを、K
2CO
3 11mgとともにMeOH
2mlに入れた。1時間30分の間室温で撹拌した後、EtOAc 20mlを反応媒体に添加した。結果として得られた混合物を、飽和NaCl水溶液20mlで洗浄した。沈降による相の分離後、有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。予想化合物24mgが得られた。
【0189】
MS:方法b
保持時間Tr(分)=0.97;[M+
2H]2+:569(ベースピーク);[M−H+HCO
2H]−:m/z 1181。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.78(d,J=6.9Hz,3H);0.96〜1.15(m,33H);1.64〜1.87(m,6H);1.92〜2.19(m,9H);2.25(s,3H);2.42(d,J=13.4Hz,1H);2.55(マスクされたm,1H);2.70(m,3H);2.85(m,2H);2.92(dd,J=2.3および8.1Hz,1H);3.01(m,2H);3.12(m,2H);3.30(マスクされたm,1H);3.37(s,3H);3.45(s,3H);3.52(m,1H);3.61(m,2H);3.68(広幅なs,1H);3.80(m,4H);3.97(m,2H);4.28(m,1H);4.44(d,J=8.0Hz,1H);4.53〜4.65(m,2H);4.69(d,J=4.7Hz,1H);4.86(d,J=7.1Hz,1H);4.99(m,1H);5.38(d,J=4.7Hz,1H);6.89(m,1H);7.23(d,J=5.2Hz,2H);8.43(d,J=5.5Hz,2H)。
【0190】
〔実施例3〕
化合物3
(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−7−[(ジメチルカルバモイル)オキシ]−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソ−12−{[(2S,5R,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0191】
【化58】
【0192】
工程3.1:
【化59】
【0193】
実施例2の工程2.1で得られた化合物2.1.a 150mgを、アルゴン下で、30mlの丸底フラスコ中のDCM 9mlおよびピリジン210μlに入れた。該無色溶液を−10℃に冷却した。トリクロロメチルクロロホルメート30μlを次いで添加し、撹拌を3時間の間−10℃で続け、続いて、DCM 2ml中に溶解させた4−ジメチルアミノピリジン17mgを添加した。混合物を室温に加温させておき、撹拌を20時間の間続けた。結果として得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をDMF 4ml中に溶かし、DMF(2ml)およびTEA(0.3ml)中に溶解させた塩酸ジメチルアミン(173mg)を次いで添加した。反応媒体を3時間の間室温で撹拌した。結果として得られた混合物を氷/水混合物中に注ぎ、形成された沈殿物を吸引によって濾別した。生成物146mgを回収し、この生成物を、95/5のDCM/MeOH混合物で溶出するMerckカートリッジ(15〜40μmのシリカ5g)でのクロマトグラフィーによって精製した。予想化合物93mgが得られた。
【0194】
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.33;[M+H]
+:1144
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.79(d,J=6.9Hz,3H);0.92(m,6H);0.96(d,J=6.6Hz,6H);1.05(m,18H);1.17〜1.19(m,3H);1.69〜2.03(m,9H);1.71(s,3H);2.05(s,3H);2.08(s,3H);2.13(m,3H);2.21(s,3H);2.44〜2.49(マスクされたm,1H);2.72(m,6H);2.84(広幅なs,3H);3.03(m,3H);3.33(マスクされた,1H);3.39(s,3H);3.42(s,3H);3.65(m,3H);3.77(s,3H);3.80(m,1H);3.86(t.J=2.6Hz,1H);3.89(d,J=4.3Hz,1H);4.10(m,1H);4.37(dd,J=2.5および9.9Hz,1H);4.52(d,J=8.0Hz,1H);4.59(d,J=10.1Hz,1H);4.69(d,J=9.6Hz,1H);4.73(d,J=7.3Hz,1H);4.83(dd,J=3.8および7.9Hz,1H);5.00(d,J=7.3Hz,1H)。
【0195】
工程3.2:
【化60】
【0196】
前の工程で得られた生成物90mgを、MeOH 5.5mlおよびK
2CO
3 32.6mgに入れた。1時間30分の間室温で撹拌した後、EtOAc 50mlを反応媒体に添加した。結果として得られた混合物を、飽和NaCl水溶液20mlで洗浄した。沈降による相の分離後、有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。予想化合物50mgが得られた。
【0197】
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.12;[M+H]
+:1060。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.78(d,J=6.9Hz,3H);0.92(m,6H);0.96(d,J=6.6Hz,6H);1.01〜1.14(m,21H);1.70〜2.06(m,9H);1.71(s,3H);2.09〜2.17(m,3H);2.19(s,3H);2.38(dd,J=9.4および14.0Hz,1H);2.59(m,1H);2.79(m,9H);2.92(dd,J=2.6および8.0Hz,1H);3.02(m,2H);3.30(マスクされたm,1H);3.38(s,3H);3.46(s,3H);3.51(m,1H);3.63(dd,J=4.4および9.6Hz,1H);3.67(広幅なs,1H);3.71(d,J=6.9Hz,1H);3.77(d,J=5.4Hz,1H);3.83(m,4H);3.89(t,J=4.9Hz,1H);4.21(m,1H);4.45(d,J=7.9Hz,1H);4.62(m,3H);4.88(m,2H);5.24(d,J=4.6Hz,1H)。
【0198】
〔実施例4〕
化合物4
(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−7−{[(2−メチル−1−{[(5−ニトロ−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]アミノ}プロパン−2−イル)カルバモイル]オキシ}−6,14−ジオキソ−12−{[(2S,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0199】
【化61】
【0200】
製造3で得られた生成物102mgを、MeOH 2mlに入れた。溶液を0℃に冷却し、水(2ml)中のメタ過ヨウ素酸ナトリウム86mgの溶液を添加した。反応混合物を磁気的に室温で5時間の間撹拌した。DCM 15mlを添加し、混合物を水10mlおよび次いで飽和NaCl水溶液10mlで洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた生成物86mgを、MeOH(10ml)中に溶解させ、溶液を0℃に冷却し、メチルアミン(THF中の2M溶液84μl)および次いで酢酸(9.7μl)を添加した。10分間0℃で撹拌した後、NaBH
3CN 13.34mgを添加した。反応媒体を1時間の間0℃で撹拌し、次いで室温に加温させておき、撹拌を20時間の間続けた。DCM 20mlを添加し、混合物を飽和NaHCO
3水溶液15mlおよび次いで飽和NaCl水溶液15mlで洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた生成物0.12gを、0.1%のTFAを含有するアセトニトリル/水の15/85から95/5の勾配で溶出する製造用LC/MSによって精製した。質量1278から1281の画分を回収した。回収した相を、飽和NaHCO
3水溶液でpH8にし、次いでEtOAc 50mlで抽出した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。予想生成物38mgが得られた。
【0201】
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.06;[M+Na]
+:1278
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):ジアステレオ異性体の70/30混合物,0.78(d,J=6.8Hz,3H);0.91(d,J=6.8Hz,3H);0.95(m,9H);1.02〜1.16(m,27H);1.68(広幅なs,3H);1.71〜1.90(m,4H);1.93〜2.21(m,8H);2.36(広幅なs,2.1H);2.46(広幅なs,0.9H);2.61(m,1H);2.69〜3.06(m,9H);3.30(マスクされたm,1H);3.38(s,3H);3.46(s,3H);3.49〜3.64(m,2.3H);3.67(t,J=2.6Hz,1H);3.72(m,1H);3.78〜3.91(m,2.7H);3.80(s,3H);4.30(m,1H);4.45(d,J=7.9Hz,1H);4.57〜4.67(m,3H);4.83(d,J=6.8Hz,1H);4.96(dd,J=3.0および9.2Hz,0.7H);5.04(dd,J=4.8および8.6Hz,0.3H);5.26(広幅なs,0.7H);5.36(広幅なs,0.3H);6.32(広幅なs,1H);6.70 m,1H);7.89〜7.93(m,1H)。
【0202】
〔実施例5〕
化合物5
化合物5−a:(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−7−{[(2−メチル−1−{[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン−2−イル)カルバモイル]オキシ}−6,14−ジオキソ−12−{[(2S,5R,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
化合物5−b:(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−7−{[(2−メチル−1−{[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン−2−イル)カルバモイル]オキシ}−6,14−ジオキソ−12−{[(2S,5S,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0203】
【化62】
【0204】
MeOH 2ml中における、製造4で得られた生成物99mgの溶液を、0℃に冷却した。水2ml中のNaIO
4 83mgの溶液を次いで、滴下により添加した。0℃で15分後、混合物を室温に加温させておき、撹拌を3時間の間続けた。反応媒体をDCM 20ml中に注いだ。結果として得られた混合物を水10mlで洗浄し、相を沈降によって分離し、次いで飽和NaCl水溶液10mlで再び洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで蒸発乾固させた。THF中のメチルアミンの2M溶液110μl、AcOH 13.9μlおよび最終的にNaBH
3CN 16.67mgを、この順序で、MeOH 8ml中におけるこうして得られた化合物95mgの溶液に添加した。混合物を20時間の間室温で撹拌した。DCM 20mlを添加し、結果として得られた混合物を、飽和NaHCO
3水溶液および次いでNaCl水溶液で洗浄した。水性相をDCMで抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで蒸発乾固させた。得られた生成物85mgを、上に記載されている条件下にて前の反応で製造された68mgの別のバッチと合わせた。この混合物を、94.5/5.5のDCM/MeOH溶出溶媒でシリカ(15〜40μmのシリカ10g)でのクロマトグラフィーによって精製した。ジアステレオ異性体5−a 49mgおよび異性体5−b 30mgが得られた。
【0205】
化合物5−a:
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.16;[M+H]
+:1288
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.78(d,J=6.8Hz,3H);0.90(d,J=6.8Hz,3H);0.92〜0.97(m,9H);1.00〜1.17(m,27H);1.62〜1.70(m,4H);1.71〜1.85(m,4H);1.89〜2.08(m,4H);2.13(s,3H);2.19(s,3H);2.39(dd,J=9.7および14.2Hz,1H);2.59(m,1H);2.74(m,2H);2.83〜3.11(m,6H);3.28(マスクされたm,1H);3.38(s,3H);3.46(s,3H);3.52(五重線,J=6.2Hz,1H);3.62(dd,J=4.4および9.8Hz,1H);3.68(m,2H);3.76(d,J=4.5Hz,1H);3.82(m,5H);4.26(五重線,J=7.2Hz,1H);4.45(d,J=7.9Hz,1H);4.59(d,J=9.9Hz,1H);4.68(m,2H);4.83(d,J=7.1Hz,1H);4.91(dd,J=2.8および9.2Hz,1H);5.23(d,J=4.4Hz,1H);6.28(s,1H);7.91(m,5H)。
【0206】
化合物5−b:
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.16;[M+H]
+:1288
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.78(d,J=6.8Hz,3H);0.90(d,J=7.0Hz,3H);0.95(d,J=6.7Hz,9H);1.00(d,J=6.7Hz,3H);1.05(m,9H);1.09(d,J=6.2Hz,3H);1.13(m,9H);1.24(s,3H);1.66(s,3H);1.78(m,4H);1.99(m,4H);2.13(m,4H);2.25(s,3H);2.42(d,J=13.0Hz,1H);2.53(m,1H);2.74(五重線,J=7.3Hz,1H);2.87(m,4H);2.98(q,J=6.4Hz,1H);3.07(m,2H);3.32(マスクされたm,1H);3.37(s,3H);3.46(s,3H);3.52(m,1H);3.62(m,2H);3.67(t,J=2.5Hz,1H);3.80(m,4H);3.88(m,2H);4.29(五重線,J=7.8Hz,1H);4.44(d,J=7.9Hz,1H);4.58(d,J=9.3Hz,1H);4.63(d,J=9.4Hz,1H);4.72(d,J=4.5Hz,1H);4.83(d,J=7.2Hz,1H);5.00(dd,J=4.5および9.1Hz,1H);5.35(d,J=4.5Hz,1H);6.27(広幅なs,1H);7.74〜8.05(m,5H)。
【0207】
〔実施例6〕
化合物6
(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−7−[(ベンジルカルバモイル)オキシ]−12−{[(2S,7R)−4−(2−フルオロエチル)−2,5−ジメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソオキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0208】
【化63】
【0209】
製造2で得られた化合物0.5gを、MeOH 10mlに入れた。
【0210】
得られた溶液を0℃に冷却した。水10ml中のメタ過ヨウ素酸ナトリウム0.475mgの溶液を次いで、滴下により迅速に添加した。0℃で15分後、混合物を室温に加温させておき、撹拌を5時間の間続けた。媒体をNaCl(約3g)で飽和し、DCM(40ml)中に溶かした。沈殿物を濾別し、飽和NaCl水溶液で洗浄した。水性相をDCMで抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。予想生成物443mgが得られた。
【0211】
この化合物100mgをMeOH 2.2ml中に溶解させ、続いて、以下の順序で、TEA 25μl、2−フルオロエチルアミン塩酸塩22mg、酢酸12.7μlおよび最終的にNaBH
3CN 16.8mgを添加した。媒体を20時間の間室温で撹拌した。DCM 20mlを添加し、結果として得られた混合物を、飽和重炭酸ナトリウム溶液および次いでNaCl水溶液で洗浄した。水性相をDCMで抽出した。有機相を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで蒸発乾固させた。得られた生成物92gを、97/3のDCM/MeOH溶出液混合物でシリカ(15〜40μmのシリカ5g)でのクロマトグラフィーによって精製した。予想生成物がジアステレオ異性体の混合物の形態で得られた。
【0212】
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.28;[M−H+HCO
2H]−:m/z 1198。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):ジアステレオ異性体の70/30混合物 0.78(d,J=6.8Hz,3H);0.91(d,J=6.9Hz,3H);0.94(d,J=7.3Hz,3H);0.98(dd,J=1.6および6.6Hz,6H);1.01〜1.16(m,21H);1.60〜2.22(m,15H);2.52(マスクされたm,1H);2.59(d,J=5.0Hz,1H);2.68〜3.08(m,9H);3.28(マスクされたm,1H);3.38(s,3H);3.46(s,3H);3.52(m,1H);3.64(m,2H);3.72〜3.93(m,7H);4.10(d,J=6.0Hz,2H);4.24(m,1H);4.41(m,3H);4.56〜4.72(m,3H);4.83(d,J=7.1Hz,1H);4.88(m,0.7H);4.99(dd,J=4.0および9.1Hz,0.3H);5.13(d,J=4.6Hz,0.7H);5.31(d,J=4.6Hz,0.3H);7.28(m,5H)。
【0213】
〔実施例7〕
化合物7
化合物7−a:(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−7−[(ベンジルカルバモイル)オキシ]−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソ−12−{[(2S,5R,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
化合物7−b:(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−7−[(ベンジルカルバモイル)オキシ]−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソ−12−{[(2S,5S,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0214】
【化64】
【0215】
製造2で得られた化合物0.68gを、THF(7ml)に入れた。得られた溶液を0℃に冷却した。水7ml中のメタ過ヨウ素酸ナトリウムの溶液を次いで迅速に添加した。0℃で15分後、混合物を室温に加温させておき、撹拌を6時間の間続けた。形成された沈殿物を濾別し、THF 7mlで濯いだ。THF 1.21ml中のメチルアミン2N溶液および次いで酢酸139.04μlを添加した。5分間室温で撹拌した後、NaBH
3CN 199.63mgを添加した。得られた懸濁液を室温で20時間の間撹拌した。形成された沈殿物を濾別し、DCM 50mlで濯いだ。濾液を飽和NaHCO
3水溶液30mlおよび次いで飽和NaCl水溶液30mlで洗浄した。水性相をDCM 50mlで抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。得られた生成物を、94/6のCHCl
3/MeOH混合物で溶出するMerckカートリッジ(15〜40μmのシリカ50g)でのクロマトグラフィーによって精製した。予想化合物7−a 320mg、他のジアステレオ異性体7−b 77mgおよびジアステレオ異性体の混合物147mgが得られた。
【0216】
化合物7−a:
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.31;[M−H+HCO
2H]
−:m/z 1166(ベースピーク)。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6+CD
3COOD):0.81(d,J=6.9Hz,3H);0.93(d,J=6.8Hz,3H);0.95〜1.02(m,9H);1.05〜1.17(m,15H);1.24(d,J=6.0Hz,3H);1.30(d,J=6.6Hz,3H);1.74(m,7H);2.04(m,3H);2.18(m,5H);2.78(s,3H);2.79(m,1H);2.89(d,J=14.8Hz,1H);2.93(dd,J=2.5および8.0Hz,1H);3.03(m,2H);3.13(m,1H);3.35(m,2H);3.40(s,3H);3.45(m,1H);3.48(s,3H);3.51(m,2H);3.68(m,2H);3.82(s,3H);3.87(m,2H);3.94(d,J=4.9Hz,1H);4.13(d,J=5.7Hz,2H);4.45(m,2H);4.62(m,3H);5.12(dd,J=4.5および8.4Hz,1H);7.28(m,6H)。
【0217】
化合物7−b:
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.32;[M−H+HCO
2H]
−:m/z 1166(ベースピーク)。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6+CD
3COOD):0.82(d,J=6.9Hz,3H);0.94(d,J=6.8Hz,3H);1.02(m,9H);1.08(m,6H);1.14(m,9H);1.22(d,J=6.1Hz,3H);1.34(d,J=6.8Hz,3H);1.75(s,3H);1.82(m,3H);1.90〜1.95(マスクされたm,1H);1.99(m,2H);2.09(m,1H);2.19(m,3H);2.35(m,2H);2.69(m,1H);2.79(s,3H);2.96(m,2H);3.04(m,2H);3.15(dd,J=9.6および13.6Hz,1H);3.23(d,J=13.6Hz,1H);3.32(dd,J=4.8および9.7Hz,1H);3.40(s,3H);3.48(s,3H);3.53(m,2H);3.66(m,2H);3.70(t,J=1.0Hz,1H);3.80(m,4H);3.94(d,J=5.2Hz,1H);4.06(広幅なs,1H);4.14(m,2H);4.38(m,1H);4.47(d,J=7.9Hz,1H);4.56(m,3H);5.15(m,1H);7.21〜7.33(m,6H)。
【0218】
化合物7−a製造のための代替法
【化65】
【0219】
CHCl
3 0.2ml、実施例8の化合物8−a 12mg、0.1Mギ酸108μlおよびホルムアルデヒド3μlを、撹拌しながらアルゴン下で一緒に添加し、混合物を30分間50℃で加熱した。反応媒体を飽和重炭酸ナトリウム溶液で中和し、DCMで抽出した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。得られた残留物を、95/5から90/10のCHCl
3/MeOH溶出勾配でシリカ(15〜40μmのSiOH 2.5g)でのクロマトグラフィーによって精製した。予想生成物6.2mgが得られた。
【0220】
化合物7−a製造のための他の代替法
【化66】
【0221】
工程1
【化57】
【0222】
実施例1の化合物1−a 1.35gおよびN,N’−カルボニルジイミダゾール1.11gを、シクロヘキサン8mlに入れた。混合物を100℃で35分間マイクロ波によって加熱した。不均質の媒体をDCM 60ml中に溶かし、水40mlおよび次いで飽和NaCl溶液40mlで洗浄した。水性相をDCM 60mlで再抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。予想化合物1.7gが得られた。
【0223】
MS:方法e
保持時間Tr(分)=3.67;[M+H]
+:1271
【0224】
工程2
【化68】
【0225】
工程1で製造された化合物1.7gを、THF 17mlに入れた。1MのHCl 6.84mlを添加した。混合物を3時間の間室温で撹拌した。DCM 50mlを添加し、結果として得られた混合物を、飽和NaHCO
3溶液(20ml)および次いで飽和NaCl溶液(20ml)で洗浄した。水性相をDCM 50mlで再抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。予想生成物1.48gを回収した。
【0226】
MS:方法e
保持時間Tr(分)=3.41;[M+H]
+:1083
【0227】
工程3
【化69】
【0228】
上記で製造された生成物1gを、DMF(10ml)に入れた。ベンジルアミン(305.54μl)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(168.87μl)を添加した。混合物を室温で24時間の間撹拌した。結果として得られた混合物を、EtOAc 60mlで抽出し、水30mlおよび次いで飽和NaCl溶液30mlで洗浄した。水性相をEtOAc 60mlで再抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。黄色の油1.1gが得られた。生成物を、98/2のEtOAc/TEA混合物で溶出するMerckカートリッジ(15〜40μmのSiOH 50g)でのクロマトグラフィーによって精製した。予想化合物400mgが得られた。
【0229】
〔実施例8〕
化合物8
化合物8−a:(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−7−[(ベンジルカルバモイル)オキシ]−12−{[(2S,5R,7R)−2,5−ジメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソオキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
化合物8−b:(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−7−[(ベンジルカルバモイル)オキシ]−12−{[(2S,5S,7R)−2,5−ジメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−10−{[(2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソオキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0230】
【化70】
【0231】
工程8.1:
【化71】
【0232】
トルエン1ml、製造1で得られた生成物0.2gおよびN,N’−カルボニルジイミダゾール196mgを、アルゴン下に置いた。反応媒体を3時間の間80℃で加熱し、次いで真空下で濃縮した。DCMを添加し、次いで結果として得られた混合物を、飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。残留物を、98/2から95/5のDCM/MeOH溶出勾配でクロマトグラフィー(15〜40μmのシリカ10g)によって精製した。予想化合物112mgが得られた。
【0233】
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.63;[M+H]
+:1300
【0234】
工程8.2:
【化72】
【0235】
THF 3ml、工程8.1で製造されたマクロライド240mgおよび1MのHCl 369μlを、アルゴン下で一緒に撹拌した。淡黄色の均質の媒体を一晩室温で撹拌した。1MのHClをさらに369μl添加し、撹拌を24時間の間続けた。反応媒体を飽和重炭酸ナトリウム溶液で中和した。結果として得られた混合物を、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。得られた残留物181mgを、50/50から70/30のEtOAc/ヘプタン溶出勾配でクロマトグラフィー(15〜40μmのシリカ10g)によって精製した。予想化合物87mgが得られた。
【0236】
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.56;[M−H+HCO
2H]
−:m/z 1156(基準ピーク)。
【0237】
工程8.3:
【化73】
【0238】
DMF 10ml、工程8.2で得られた化合物1g、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン188μlおよびベンジルアミン138μlを、アルゴン下で一緒に撹拌した。均質の媒体を一晩室温で撹拌した。氷20gを反応媒体に添加し、次いで結果として得られた混合物を、EtOAc 3×20mlで抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl水溶液20mlで洗浄し、有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。残留物975mgを、7/3のEtOAc/ヘプタン混合物で溶出するクロマトグラフィー(15〜40μmのシリカ50g)によって精製した。予想化合物490mgが得られた。
【0239】
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.68;[M−H+HCO
2H]
−:m/z 1195(ベースピーク)。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.79(d,J=6.9Hz,3H);0.88〜1.01(m,12H);1.05(m,6H);1.11(m,6H);1.14(d,J=6.0Hz,3H);1.30(d,J=5.5Hz,3H);1.52(s,3H);1.67〜1.86(m,4H);1.71(s,3H);1.94〜2.10(m,4H);2.15(m,4H);2.36(dd,J=5.1および13.6Hz,1H);2.77(m,2H);2.92(dd,J=2.5および8.0Hz,1H);3.01(m,2H);3.27〜3.32(マスクされたm,1H);3.37(s,3H);3.45(s,3H);3.52(m,2H);3.61〜3.68(m,2H);3.80(s,3H);3.84(d,J=6.9Hz,1H);3.95(m,2H);4.13(m,3H);4.45(d,J=8.0Hz,1H);4.55(d,J=9.9Hz,1H);4.65(m,2H);4.87(d,J=7.1Hz,1H);4.99(dd,J=5.4および8.4Hz,1H);5.43(m,1H);7.26(m,5H);7.38(広幅なt,J=6.0Hz,1H)。
【0240】
工程8.4:
【化74】
【0241】
MeOH 55ml、前の工程で製造されたマクロライド300mgおよびK
2CO
3 108mgを、アルゴン下で一緒に撹拌した。反応媒体を24時間の間室温で撹拌し、続いて、K
2CO
3をさらに72mg添加した。反応媒体をさらに24時間撹拌し、飽和NaCl水溶液30mlを次いで添加した。結果として得られた混合物を、EtOAc(3×100ml)で抽出した。相の沈降後に有機相が分離し、これをMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで蒸発乾固させた。得られた残留物300mgを、7/3のEtOAc/ヘプタン混合物で溶出するクロマトグラフィー(15〜40μmのシリカ30g)によって精製した。予想生成物265mgが得られた。
【0242】
工程8.5:
【化75】
【0243】
THF 3.5mlおよび前の工程で得られた化合物340mgを、アルゴン下で一緒に撹拌した。得られた溶液を0℃に冷却し、続いて、水3.5ml中のメタ過ヨウ素酸ナトリウム325mgの水溶液を滴下により添加した。撹拌を0℃で10分間続け、次いで混合物を、室温に加温させておいた。5時間30分間撹拌した後、形成された沈殿物を濾別し、THF 4mlで濯いだ。NH
4Cl 64.8mgを、得られた濾液に添加し、続けて、5分間室温で撹拌した後に、NaBH
3CN 95mgを添加した。反応媒体を室温で20時間の間撹拌した。形成された沈殿物を濾別し、DCMで濯いだ。濾液を飽和重炭酸ナトリウム溶液および次いでNaCl水溶液で洗浄した。水性相をDCMで抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。残留物278mgを、98/2から95/5のCHCl
3/MeOH溶出勾配でシリカ(15〜40μのSiOH 20g)でのクロマトグラフィーによって精製した。ジアステレオ異性体8−a 120mgおよびジアステレオ異性体8−b 14mgが得られた。
【0244】
化合物8−a:
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.3;[M−H+HCO
2H]
−:m/z 1152(ベースピーク)。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.78(d,J=6.6Hz,3H);0.91(d,J=6.9Hz,3H);0.95(d,J=7.1Hz,3H);0.99(d,J=6.6Hz,6H);1.03〜1.12(m,21H);1.75(m,8H);1.99(m,4H);2.15(m,3H);2.50(マスクされたm,1H);2.68〜2.94(m,5H);3.01(m,2H);3.29(マスクされたm,1H);3.38(s,3H);3.45(s,3H);3.52(m,1H);3.61〜3.90(m,6H);3.80(s,3H);4.10(m,3H);4.45(d,J=7.7Hz,1H);4.62(m,3H);4.86(d,J=7.1Hz,1H);4.95(m,1H);5.26(d,J=4.4Hz,2H);7.20〜7.32(m,5H);7.36(t,J=6.0Hz,1H)。
【0245】
化合物8−b:
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.12;[M−H+HCO
2H]
−:m/z 1152(ベースピーク)。
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.78(d,J=6.9Hz,3H);0.91(d,J=6.6Hz,3H);0.98(m,9H);1.03〜1.16(m,21H);1.69〜2.20(m,12H);1.72(s,3H);2.71(m,3H);2.92(m,2H);3.01(m,3H);3.10(m,1H);3.34(マスクされたm,1H);3.38(s,3H);3.45(s,3H);3.52(m,1H);3.63(dd,J=4.5および9.7Hz,1H);3.67(広幅なs,1H);3.71〜3.81(m,3H);3.79(s,3H);3.87(t,J=4.7Hz,1H);4.09(m,3H);4.45(d,J=8.0Hz,1H);4.60(m,3H);4.83(d,J=6.9Hz,1H);5.01(m,1H);5.14(d,J=3.6Hz,1H);7.20〜7.35(m,6H)。
【0246】
【表3】
【0247】
【表4】
【0248】
【表5】
【0249】
【表6】
【0250】
【表7】
【0251】
【表8】
【0252】
【表9】
【0253】
【表10】
【0254】
【表11】
【0255】
【表12】
【0256】
【表13】
【0257】
【表14】
【0258】
【表15】
【0259】
〔実施例9〕
化合物70
(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−2−((S)−1−(((2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)プロパン−2−イル)−10−(((2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−7−(((2−メチル−1−((フェニルスルホンアミド)プロパン−2−イル)カルバモイル)オキシ)−6,14−ジオキソ−12−(((2S,5R,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル)オキシ)オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0260】
【化76】
【0261】
工程9.1
【化77】
【0262】
実施例1で得られた化合物1−a 3gを、ピリジン(30ml)に入れた。無水酢酸(2.88ml)を添加した。混合物を室温で40時間の間撹拌した。結果として得られた混合物を、真空下で濃縮し、DCM 3×60mlで抽出し、1MのHCl 40ml、次いで飽和NaHCO
3水溶液および最終的に飽和NaCl溶液で洗浄した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで蒸発乾固させた。予想生成物3.5gが白色の粉末の形態で得られた。
【0263】
MS:方法e
保持時間Tr(分)=4.01;[M+H]
+:1073
【0264】
工程9.2
【化78】
【0265】
工程9.2.a:
工程9.1で製造された化合物4.2gを、DCM(150ml)に入れた。ピリジン(5.43ml)を添加し、混合物を0℃に冷却した。トリクロロメチルクロロホルメート(ジホスゲン)(842.40μl)を添加し、撹拌を3時間の間0℃で続けた。4−ジメチルアミノピリジン(507.03mg)を添加し、次いで混合物を、室温に加温させておき、撹拌を一晩続けた。結果として得られた混合物を、真空下で蒸発乾固させた。粗反応生成物を以下の段階のために得られたままで使用した。
【0266】
工程9.2.b:アミンの縮合
DMF(70ml)を、上記の工程で得られた粗製の反応媒体に添加した。暗茶色の懸濁液が得られた。TEA(4.91ml)を単一分量で添加し、続いて、N−(2−アミノ−2−メチルプロピル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(2.80g)を単一分量で添加した。反応混合物を磁気的に室温で24時間の間撹拌した。EtOAc 400mlを添加した。混合物を水200mlおよび次いで飽和NaCl水溶液200mlで洗浄した。水性相をEtOAc 400mlで再抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、焼結漏斗に通して濾過し、減圧下で濃縮した。茶色の油8gを回収した。
【0267】
工程9.2.c:アルコールの脱保護
MeOH(40ml)を、上記で得られた茶色の油8gに添加した。オレンジ溶液が得られた。炭酸カリウム(1.30g)を単一分量で添加した。反応混合物を磁気的に室温で2時間30分の間撹拌した。DCM 150mlを添加した。混合物を水75mlおよび次いで飽和NaCl水溶液75mlで洗浄した。水性相をDCM 150mlで再抽出した。有機相を合わせ、次いでMgSO
4上で乾燥させ、最終的に焼結漏斗に通して濾過した。濾液を蒸発乾固させ、オレンジの泡3.5gを回収した。生成物を以下の条件下で分取HPLCよって精製した:
・器具:Waters 4000
・静止相:Kromasil C18、10μm、300×50mm
・移動相:B:70/30 v/vのアセトニトリル/H
2O+酢酸アンモニウム10mM
・流量:120ml/min
・UV検出:210nm・細胞長さ:2.5mm
【0268】
蒸発および凍結乾燥後、以下が得られた:
予想生成物に対応する黄色の粉末の形態で800mg。
【0269】
MS:方法b
保持時間Tr(分)=1.15;[M+H]
+:1243
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.77(d,J=6.6Hz,3H);0.88〜0.97(m,12H);1.00〜1.15(m,27H);1.62〜1.82(m,4H);1.67(s,3H);1.90〜2.05(m,4H);2.09〜2.20(m,4H);2.19(s,3H);2.39(dd,J=9.7および13.9Hz,1H);2.59(m,1H);2.68〜2.79(m,3H);2.83〜2.93(m,3H);2.98(広幅なq,J=6.6Hz,1H);3.03(m,1H);3.30(m,1H);3.37(s,3H);3.45(s,3H);3.52(m,1H);3.59〜3.69(m,3H);3.76(広幅なd,J=4.1Hz,1H);3.80(s,3H);3.83(m,1H);3.88(t,J=4.8Hz,1H);4.28(m,1H);4.45(d,J=8.0Hz,1H);4.59(d,J=9.9Hz,1H);4.68(m,2H);4.87(d,J=7.1Hz,1H);4.91(dd,J=2.6および9.2Hz,1H);5.27(d,J=4.8Hz,1H);6.22(s,1H);7.51(広幅なt,J=6.6Hz,1H);7.58(t,J=7.5Hz,2H);7.63(t,J=7.5Hz,1H);7.78(d,J=7.5Hz,2H)。
【0270】
〔実施例10〕
化合物72
(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−10−{[(2S,3R,6R)−4−{[(1−{[(5R)−3−(3−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル}−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メトキシ]イミノ}−3−ヒドロキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}−7−ヒドロキシ−2−(1−{[(2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]オキシ}プロパン−2−イル)−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソ−12−{[(2S,5R,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7−イル]オキシ}オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0271】
【化79】
【0272】
製造5で得られた化合物200mgを、THF 2mlに入れ、溶液を0℃に冷却し、水2ml中に溶解させたメタ過ヨウ素酸ナトリウム172.51mgを次いで添加した。混合物を室温に加温させておき、撹拌を4時間の間続けた。沈殿物を濾別し、THF 0.5mlで濯いだ。
【0273】
THF中のメチルアミンの2M溶液400μl、次いで酢酸46μlおよび最終的にNaBH
3CN 63.5mgを、濾液に添加した。得られた懸濁液を室温で18時間の間撹拌した。懸濁液をDCM 40ml中に溶かした。混合物を飽和NaHCO
3水溶液20mlおよび次いで飽和NaCl水溶液20mlで洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、最終的に減圧下で濃縮した。粗製混合物を、92/8のCHCl
3/MeOH混合物で溶出するMerckカートリッジ(15〜40μmのシリカ10g)でのクロマトグラフィーによって精製した。
【0274】
予想生成物41mgおよび他のジアステレオ異性体5mgを回収した。
【0275】
MS:方法b
ES
−:[M−H+HCO
2H]
−:m/z 1293
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.79(d,J=6.8Hz,3H);0.93(d,J=6.8Hz,6H);0.95〜1.00(m,9H);1.02(d,J=6.6Hz,3H);1.05〜1.14(m,15H);1.24(s,3H);1.48(m,1H);1.69〜1.80(m,2H);1.83〜2.07(m,6H);2.11〜2.21(m,3H);2.17(s,3H);2.35(dd,J=9.4および14.1Hz,1H);2.56(m,1H);2.69(d,J=12.6Hz,1H);2.75(m,1H);2.83(dd,J=3.0および16.5H,1H);2.92(dd,J=2.6および7.9Hz,1H);3.03(m,1H);3.12(広幅なq,J=6.8Hz,1H);3.30(部分的にマスクされたm,1H);3.38(s,3H);3.45(s,3H);3.52(m,1H);3.59〜3.73(m,4H);3.82〜3.94(m,3H);4.22〜4.28(m,2H);4.31(s,1H);4.45(d,J=7.9Hz,1H);4.66(d,J=9.7Hz,1H);4.68(d,J=4.7Hz,1H);4.74(d,J=9.4Hz,1H);4.82(d,J=5.3Hz,2H);4.86(d,J=7.2Hz,1H);4.91(dd,J=3.1および9.4Hz,1H);5.11(s,2H);5.15(m,1H);5.30(d,J=4.7Hz,1H);6.97(dt,J=2.3および8.4Hz,1H);7.27(dd,J=1.5および8.4Hz,1H);7.40〜7.47(m,2H);8.21(s,1H)。
【0276】
〔実施例11〕
化合物88
(2R,3S,4R,5R,7S,9S,10S,11R,12S,13R)−2−((S)−1−(((2R,3R,4R,5R,6R)−5−ヒドロキシ−3,4ジメトキシ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)プロパン−2−イル)−10−(((2S,3R,6R)−3−ヒドロキシ−4−(メトキシイミノ)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−7−((メトキシカルボニル)オキシ)−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6,14−ジオキソ−12−(((2S,7R)−2,4,5−トリメチル−1,4−オキサゼパン−7イル)オキシ)オキサシクロテトラデカン−4−イル3−メチルブタノエート。
【0277】
【化80】
【0278】
工程11.1
【化81】
【0279】
実施例1で得られたジアステレオ異性体の混合物556mgおよびN,N’−カルボニルジイミダゾール456mgを、シクロヘキサン(3.3ml)に入れた。混合物を100℃で35分間マイクロ波によって加熱した。不均質の媒体をDCM 30ml中に溶かし、水20mlおよび次いで飽和NaCl溶液20mlで洗浄した。水性相をDCM 30mlで再抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。予想生成物710mgが得られた。
【0280】
MS:方法a
保持時間Tr(分)=1.19;[M+H]
+:1271
1H NMR(ppm単位,DMSO−d
6)−Brueker分光計:0.79(d,J=6.9Hz,3H);0.85(d,J=7.1Hz,3H);0.90〜0.95(m,12H);1.01(d,J=6.9Hz,3H);1.06〜1.14(m,9H);1.17(d,J=6.3Hz,3H);1.25(d,J=6.3Hz,3H);1.75〜1.87(m,3H);1.92(s,3H);1.94〜2.18(m,9H);2.20(s,3H);2.47(m,1H);2.65〜2.81(m,3H);3.07〜3.19(m,3H);3.37(m,1H);3.41(s,3H);3.44(s,3H);3.63〜3.78(m,3H);3.72(s,3H);3.93〜4.00(m,2H);4.10〜4.17(m,2H);4.56〜4.64(m,3H);4.69(d,J=9.6Hz,1H);4.84(m,1H);5.00(d,J=7.4Hz,1H);5.24(d,J=7.4Hz,1H);7.10(dd,J=0.8および1.6Hz,1H);7.12(dd,J=0.8および1.6Hz,1H);7.15(広幅なs,1H);7.46〜7.47(t,J=1.6Hz,1H);7.62(t,J=1.6Hz,1H);7.64(t,J=1.6Hz,1H);8.12(広幅なs,1H);8.28(広幅なs,1H);8.30(広幅なs,1H)。
【0281】
工程11.2
【化82】
【0282】
工程11.1で単離された化合物500mgを、THF(5ml)に入れた。1M塩酸(1.97ml)を添加した。混合物を3時間の間室温で撹拌した。DCM 50mlを添加し、結果として得られた混合物を、飽和NaHCO
3溶液(20ml)および次いで飽和NaCl溶液(20ml)で洗浄した。水性相をDCM 50mlで再抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。予想生成物420mgを回収した。
【0283】
MS:方法a
保持時間Tr(分)=1.02;[M+H]
+:1083
【0284】
工程11.3
【化83】
【0285】
工程11.2で製造された化合物50mgを、MeOH(1ml)に入れた。炭酸カリウム(32.22mg)を添加し、混合物を室温で4時間の間撹拌した。DCM 15mlを添加し、混合物を水および次いで飽和NaCl溶液で洗浄した。水性相をDCM 15mlで抽出した。有機相を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で蒸発乾固させた。ラッカー57mgが得られ、この生成物を、97/3のEtOAc/TEA混合物で溶出するMerckカートリッジ(15〜40μmのSiOH 2.5g)でのクロマトグラフィーによって精製した。Rf 0.35/0.45の画分(コア画分)、すなわち予想化合物14mgを回収した。
【0286】
MS:方法a
保持時間Tr(分)=1.07;[M+H]
+:1047
1H NMRスペクトル(500MHz,ppm単位,DMSO−d
6):0.76〜0.81(m,3H);0.89〜0.94(m,6H);0.96(d,J=6.6Hz,6H);0.99〜1.17(m,21H);1.73〜1.82(m,6H);1.85(m,1H);1.91〜2.06(m,5H);2.11〜2.21(m,6H);2.38(dd,J=14.0,9.6Hz,1H);2.53〜2.66(m,1H);2.66〜2.77(m,2H);2.81〜2.89(m,1H);2.92(dd,J=7.8,2.6Hz,1H);2.98〜3.06(m,2H);3.27〜3.31(マスクされたm,1H);3.38(s,3H);3.45(s,3H);3.48〜3.56(m,1H);3.58〜3.71(m,6H);3.74〜3.78(m,1H);3.80(s,3H);3.82〜3.92(m,2H);4.26(d,J=6.3Hz,1H);4.45(d,J=8.0Hz,1H);4.59(d,J=10.2Hz,1H);4.63〜4.75(m,2H);4.81〜4.94(m,2H);5.29〜5.34(m,1H)。
【0287】
【表16】
【0288】
【表17】
【0289】
【表18】
【0290】
【表19】
【0291】
【表20】
【0292】
【表21】
【0293】
【表22】
【0294】
【表23】
【0295】
【表24】
【0296】
【表25】
【0297】
【表26】
【0298】
【表27】
【0299】
【表28】
【0300】
【表29】
【0301】
[使用]
本発明の対象である一般式(I)に対応する化合物に微生物学的試験を行って、治療上の活性物質としてのそれらの価値を示した。詳細には、それらは、マイコバクテリアに、殊に、第一選択抗生物質に特に感受性および耐性を有するマイコバクテリアまたはコリネバクテリウムの菌株に、静菌作用および/または殺菌作用を有する。
【0302】
本発明の対象である一般式(I)に対応する化合物は、その上、グラム陽性微生物に、特にブドウ球菌および連鎖球菌に、静菌作用および/または殺菌作用を有する。
【0303】
より正確には、本発明の対象である一般式(I)に対応する化合物は、マイコバクテリアおよびグラム陽性微生物によって引き起こされる細菌感染の予防および/または処置のために使用される。
【0304】
ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)に対する本発明による化合物の阻害活性(IC
80)の測定
材料および方法
使用された試験は生物発光試験であり、この狙いは、アデノシン三リン酸(ATP)の量の定量化によって、ストレプトコッカス・ニューモニエの細菌の成長の阻害を測定することである。詳細には、ATPは、生培地を特徴付ける細胞代謝の非常に多くの反応の主要且つ必須のエネルギー中間体である。
【0305】
ATP定量化を、酵素、ATPおよび特定の基質ルシフェリンの存在下で定量化可能な光を生成するルシフェラーゼを使用することによって試験の最後に実施した。
【0306】
したがって、非飽和濃度でのルシフェリンおよびルシフェラーゼの存在下で相対光単位(RLU)で得られた値から、補正により、ATPの量を概算すること、したがってインキュベーション期間終了時の生細菌数を推定することが可能である。
【0307】
したがって、試験終了時に得られたRLU値がゼロに向かう傾向があればあるほど、より大きく生成物が細菌の全成長を阻害する。
【0308】
結果(表3)をIC
80で表す。IC
80は、基準抗生物質として、0.14μMのIC
80を有するバンコマイシンを用いるS.ニューモニエの細菌の成長の80%阻害に対応する。
【0309】
実施された実験は、本発明による化合物がS.ニューモニエの成長に対して阻害活性を有することを実証した。IC
80値は、典型的に0.1μMmから10μMmの間であるか、または0.1μMmから1μMmの間もの値であった。
【0310】
結核菌に対する本発明による化合物の阻害活性の測定
使用されたインビトロ試験は、結核菌H
37R
vの菌株に抗菌活性を有する分子を同定するのを可能にした。これは、バイオハザードカテゴリ3の細菌である。
【0311】
材料および方法
使用された試験はアラマーブルー(MABA)であった。これは、抗細菌剤のMIC(最小阻害濃度)を決定するのを可能にする比色試験である。アラマーブルーは、細菌の成長の場合に青色からピンクに変化する酸化還元指示薬である。レサズリン(青色および非蛍光性)は、生細菌によってレゾルフィン(ピンクおよび蛍光性)に還元される。プレートは、したがって、視覚的にまたは蛍光測定によって読み取られる。蛍光強度は、生細菌数に比例する。
【0312】
したがって、蛍光定量的MIC値がゼロに向かう傾向があればあるほど、細菌の全成長を阻害するのに必要な生成物の量がより少なくなる。
【0313】
実施された実験は、本発明による化合物が結核菌の成長に対して阻害活性を有することを実証した。MIC値は、典型的に0.1μMから10μMの間であるか、または0.1μMから1μMの間もの値であった。本特許出願において例として提示されている化合物は、一般に、1μM未満のMIC値を有する。
【0314】
【表30】
【0315】
本発明による化合物、すなわち式(I)に対応する化合物は、さらに、良好な微生物学的特性を有し、結核を処置および/または予防するための医薬、特に狭スペクトル抗生物質製造における使用に特に適当である。
【0316】
特に、これらの抗生物質は、結核の処置および/または予防のための、結核菌に対する抗菌作用を有する。
【0317】
したがって、それの態様の別のものによると、本発明の対象は、式(I)の化合物、または式(I)の化合物の薬学的に許容される酸もしくは塩基とのその付加塩を含む医薬である。
【0318】
これらの医薬は、治療法において、殊に結核の処置および/または予防においてそれらの使用を見い出す。
【0319】
それの態様の別のものによると、本発明は、活性成分として本発明による化合物を含む医薬組成物に関する。これらの医薬組成物は、有効量の本発明による少なくとも1つの化合物、または前記化合物の薬学的に許容される塩、およびその上少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含有する。
【0320】
前記賦形剤は、医薬形態および所望の投与様式に従って、当業者に知られている通常の賦形剤から選択される。
【0321】
経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、局所的、局所性、気管内、鼻腔内、経皮または直腸の投与のための本発明の医薬組成物において、上記の式(I)の有効成分またはその塩は、上記の障害または疾患の予防または処置のために人間および動物に、標準的医薬賦形剤との混合物として、単位投与形態で投与することができる。
【0322】
適切な単位投与形態としては、経口形態、例えば錠剤、軟または硬ゲルカプセル剤、粉末剤、顆粒剤および経口溶液または懸濁液、舌下、バッカル、気管内、眼内および鼻腔内の投与形態、吸入による投与形態、局所的、経皮、皮下、筋肉内または静脈内の投与形態、直腸投与形態、ならびにインプラントが挙げられる。局所適用のため、本発明による化合物は、クリーム剤、ゲル剤、軟膏剤またはローション剤中に使用することができる。
【0323】
例として、錠剤形態における本発明による化合物の単位投与形態は、以下の成分を含むことができる:
本発明による化合物50.0mg
マンニトール223.75mg
クロスカルメロースナトリウム6.0mg
コーンスターチ15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2.25mg
ステアリン酸マグネシウム3.0mg
【0324】
より高い投与量またはより低い投与量が適切である特別な場合があり;こうした投与量は本発明の状況から逸脱していない。慣行に従って、各患者に適切な投与量は、投与方法ならびに前記患者の体重および応答に従って医師によって決定される。
【0325】
それの態様の別のものによると、本発明は、グラム陽性微生物およびマイコバクテリアによって引き起こされる細菌感染の予防および/または処置のための、式(I)の化合物の使用に関する。
【0326】
それの態様の別のものによると、本発明はその上、結核菌、M.スメグマチス(M.smegmatis)、M.フレイ(M.phlei)などのマイコバクテリア、または例えばノカルジア・ブラストミセス(Nocardia brasiliensis)、ノカルジア・アブセサス(Nocardia absessus)もしくはコリネバクテリウム・ジフテリア(Corynebacterium diphtheria)などの他の微生物によって引き起こされる細菌感染の処置および/または予防のための、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用に関する。
【0327】
したがって、本発明の態様の1つは、結核、ハンセン病、ノカルジア症、ジフテリア、肺マイコバクテリア感染、皮膚マイコバクテリア感染、非定型マイコバクテリア感染およびマイコバクテリア症などの感染性疾患の処置および/または予防のための、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用に関する。
【0328】
「結核」という用語には、全て人間に病原性である結核菌群(結核菌、M.ボビス(M.bovis)およびM.アフリカヌム(M.africanum))の桿菌によって引き起こされる感染症が含まれる。肺結核は、はるかに最も頻繁に発生し、最も蔓延しており;これは、肺、喉頭、気管および気管支の結核、胸腔内リンパ節結核、胸膜呼吸器結核、一次呼吸器結核ならびに任意の他の呼吸器結核である。頻繁ではないが、リンパ節結核および肺外結核、神経系の結核、例えば結核性髄膜炎、結核性軟膜炎、脳結核腫ならびに神経系の任意の他の結核、または骨結核もしくは関節結核、泌尿生殖器系の結核、リンパ節腫末梢結核、腸結核、腹膜結核および/もしくは腸間膜腺の結核、皮膚結核および皮下組織の結核、眼、耳もしくは副腎の結核ならびに散在性結核も存在する。
【0329】
「ハンセン病」(ハンセン疾患)という用語には、らい菌によって引き起こされる感染:未確定のハンセン病、類結核型ハンセン病、境界群ハンセン病、境界群類結核型ハンセン病、らい腫型ハンセン病、およびその上ハンセン病の他の形態が含まれる。
【0330】
「ジフテリア」という用語には、咽頭ジフテリア、鼻咽頭ジフテリア、皮膚ジフテリア、およびその上ジフテリアの他の形態が含まれる。
【0331】
「ノカルジア症」という用語には、肺ノカルジア症、皮膚ノカルジア症、およびノカルジア症の他の形態が含まれる。
【0332】
それの態様の別のものによると、本発明は、その上、患者に式(I)の化合物の有効量を投与することを含む、上記に示されている病態を処置するための方法に関する。