【文献】
白戸四郎,検査室の廃棄物処理にかかわる諸問題,臨床病理,1981年,XXIX: 5,pp. 485-490
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
【0016】
本実施例で示す自動分析装置の動作原理および基本動作について、
図1を用いて説明する。
【0017】
試料容器25内の血清や尿等の試料は、サンプルディスク1の回転により試料分注位置に移動される。試料分注位置では、試料サンプリング機構2に接続された試料用ピペッタ15およびサンプルプローブ27の分注動作により、試料容器25内の試料が吸引され、反応容器4内に吐出される。試料が吐出された反応容器4は、恒温槽9により一定温度に保持された状態で、反応ディスク3の回転により、試薬分注位置に移動される。試薬分注位置では、試薬サンプリング機構7に接続された試薬用ピペッタ17と試薬プローブ28の分注動作により、試薬ディスク5に設置されている試薬容器6内の試薬が吸引され、既に試料が入っている反応容器4に吐出される。試薬が吐出された反応容器4は、反応ディスク3の回転により攪拌位置に移動される。攪拌位置では、攪拌機構8と攪拌棒29の動作により、試料と試薬が攪拌される。その後、反応ディスク3の回転により、反応容器4が分光光度計10と光源26の間を横切る度に、吸光度が一定間隔で測定され、Log変換器およびA/D変換器18、インターフェース23を介してマイクロコンピューター19に取り込まれる。測定された吸光度は、濃度値に換算された後、ハードディスク22に保存され、プリンタ20から出力されたり、ディスプレイ21に表示されたりする。第1試薬用バーコードリーダ31と第2試薬用バーコードリーダ30は、試薬容器6に取り付けられた試薬情報などを示すバーコードを読み取る。
【0018】
上述の装置構成では、反応容器4、サンプルプローブ27、試薬プローブ28、攪拌棒29は、自動洗浄されて繰り返し測定に使用される。以下に、洗浄方法を示す。
【0019】
測定が終了すると、反応容器4内の反応液は、洗浄機構11の吸引ノズル12により吸引され、装置外へ排出される。空になった反応容器4には、洗浄機構11の洗剤注入ノズル14から反応容器用洗浄液13が吐出され、洗浄される。さらに、反応容器4内の反応容器用洗浄液は、洗浄機構11の吸引ノズル12により吸引され、装置外へ排出される。次に、洗浄水ポンプ16の動作で洗浄機構11から洗浄水が反応容器4に吐出されたのち、吸引ノズル12により吸引され装置外へ排出される。この洗浄水による洗浄を複数回繰り返すことで、反応容器4は次の分析に再利用される。一方、サンプルプローブ27および試薬プローブ28は、試料または試薬を反応容器4に吐出した後、プローブの外壁および内壁が洗浄水により洗浄されて、次の分析に再利用される。また攪拌棒29は、反応容器4内の試料と試薬を攪拌した後、攪拌棒の外壁が洗浄水により洗浄されて、次の分析に再利用される。
【0020】
しかし、この通常の方法だけでは、洗浄が不十分であることがあらかじめ分かっている場合もある。この場合は、キャリーオーバー回避洗浄を設定しておくことで、洗浄工程を追加することができる。反応容器4、試薬プローブ28、攪拌棒29については、試薬ディスク5に設置された洗剤を試薬プローブ28で吸引し、通常の方法で洗浄した後の反応容器4に吐出し、攪拌棒29で反応容器4内の洗剤を攪拌することにより、反応容器4、試薬プローブ28、攪拌棒29が洗浄される。サンプルプローブ27については、通常の方法で洗浄した後に、サンプルディスク1に設置された洗剤をサンプルプローブ27で吸引し、図示されていない洗浄槽に吐出することで、サンプルプローブ27が洗浄される。なお、洗浄に使用する洗剤の種類、吸引量、回数は、汚れの種類や程度によって任意に設定されている。
【0021】
次に、使用者がキーボード24を用いて、各試薬および洗剤に含まれる法令対象物質の物質名、各試薬と洗剤に含まれる法令対象物質の濃度、法令対象物質の該当法令名、および、法定管理値を入力する画面について説明する。
図2は、法令対象物質の物質名、濃度、該当法令名および法定管理値を入力する画面例である。まず、項目選択エリア32で、装置に登録されている項目を選択する。次に、試薬タイプ入力エリア33でR1、R2、洗剤等を入力する。MSDSや添付文書の記載に基づき、物質名入力エリア34で物質名、濃度入力エリア35で濃度を入力する。最後に、法令名入力エリア36でそれぞれの物質に対して該当する法令名、法定管理値入力エリア37で法定管理値を入力する。法定管理値とは、法令で定められている数値であり、ある1つ物質が複数の法令に該当する場合、それぞれの法令で異なる数値が定められる場合もあり得る。
【0022】
図3は、入力した法令対象物質の物質名、濃度、該当法令名および法定管理値を格納するテーブルの一例である。ハードディスク22に保存される格納テーブルは、集計用データ格納テーブル38と画面表示用データ格納テーブル39の2つに分かれている。
図2の画面で入力したデータは、集計用データ格納テーブル38および画面表示用データ格納テーブル39の両方に登録される。集計用データ格納テーブル38は、排出量算出用のテーブルであり、画面表示用データ格納テーブル39は、画面表示用のテーブルである。
【0023】
上述の入力例では、使用者がキーボード24を用いて、各試薬および洗剤に含まれる法令対象物質の物質名、濃度、該当法令名および法定管理値を登録する方法を示したが、通信ネットワークまたはCDなどの外部記憶媒体からダウンロードしても良い。
【0024】
図4は、ダウンロードした法令対象物質の物質名、濃度、該当法令名および法定管理値を格納するテーブルの一例である。ダウンロードする情報は、集計用データ(排出量算出用データ)と画面表示用データの2種類に分かれており、集計用データは集計用データ格納テーブル38に、画面表示用データは画面表示用データ格納テーブル39に登録される。例えば、アジ化ナトリウムの場合、0.1%以上を含有すれば労働安全衛生法の「名称等を通知すべき危険物及び有害物」と、「化学物質排出把握管理促進法(PRTR)」の第一種指定化学物質に該当し、1%より多く含有すれば毒物及び劇物取締法(毒劇物)の劇物に該当する。仮に、MSDSや添付文書に、「アジ化ナトリウム0.1%未満含有」と表記されている場合、画面表示用データとしては、物質名「アジ化ナトリウム」、濃度「0.1%未満」と登録し、集計用データとしては、濃度「0.05%」と正確な数値を登録し、排出量の算出時のパラメータとして使用することもできる。このように、法令対象物質であるが規制濃度未満であるためMSDSや添付文書に記載されていない法令対象物質、濃度、該当法令名についても、排出量の集計に含めることができる。また、対象物質や法定管理値は、法改正により変更される場合もあるので、通信ネットワークと接続されている自動分析装置の場合は、最新情報をダウンロードすることも可能である。なお、
図3のテーブルの一例においても、集計用データ格納テーブル38と画面表示用データ格納テーブル39とで同様に異なる濃度を保管することができる。
【0025】
このように、
図3や4におけるテーブル(データ)として、画面表示用テーブルと排出量算出用テーブルを備え、両テーブルで同一の物質名に対し異なる濃度を保管することができるため、MSDSや添付文書に揃える表示用の濃度パラメータと、集計用に用いられる濃度パラメータとを区別して設定することができる。
【0026】
次に、各物質について管理目標値を設定する画面について説明する。
図5は、管理目標値を設定するための画面の一例である。管理目標値(単独)設定エリア40で、各物質について、管理目標値を入力する。法定管理値については、
図3または
図4で登録された値が表示され、1つの物質に対して複数の法定管理値が存在する場合は、最も小さい管理値が表示される。また、複数物質の合計量として管理する場合は、管理目標値(合計)設定エリア41で、複数の物質の合計量について、法定管理値および目標管理値を入力する。最後に設定完了ボタン42を選択し、入力内容をハードディスク22に保存する。
図5の画面例では、目標管理値は1つだけ示したが、複数の目標管理値を設けてもよい。
【0027】
次に、ある法令対象物質について、装置から排出される総量の算出方法について説明する。
図1の説明で示したとおり、反応容器4内の反応液は測定が終了すると吸引ノズル12から吸引され、装置外へ排出される。また、反応容器4、サンプルプローブ27、試薬プローブ28、攪拌棒29のキャリーオーバー回避洗浄時も洗剤が使用され、洗浄後は装置外へ排出される。このように、装置に設置されている試薬および洗剤は使用後に排出されるが、排出量は検体数、測定依頼情報、キャリーオーバー回避洗浄の実施有無に依存するため、常に変動する。一方、洗剤や試薬は1動作(回)あたりの吸引量が決められており、また、装置はある期間における分注回数を監視している。この分注回数と吸引量、装置に記憶させた濃度情報を用いると、試薬(1)に由来する物質Aの排出量EA(試薬1)は式(1)で算出される。
【0029】
EA(試薬1) ・・・ 試薬(1)に由来する物質Aの排出量
CONCA(試薬1) ・・・試薬(1)に含まれる物質Aの濃度
VOLA(試薬1) ・・・ 試薬(1)の1回あたりの吸引量
NA(試薬1) ・・・ある期間における試薬(1)の吸引回数
【0030】
試薬(2)、試薬(3)・・・試薬(n)にも物質Aが含まれている場合があるので、ある期間において、試薬に由来する物質Aの総排出量EA(試薬ALL)は、式(2)で算出される。
【0032】
EA(試薬ALL) ・・・試薬に由来する物質Aの総排出量
CONCA(試薬i) ・・・試薬(i)に含まれる物質Aの濃度
VOLA(試薬i) ・・・ 試薬(i)の1回あたりの吸引量
NA(試薬i) ・・・ある期間における試薬(i)の吸引回数
【0033】
同様に、洗剤に由来する物質Aの総排出量EA(洗剤ALL)は式(3)で算出される。
【0035】
EA(洗剤ALL) ・・・洗剤に由来の物質Aの総排出量
CONCA(洗剤i) ・・・洗剤(i)に含まれる物質Aの濃度
VOLA(洗剤i) ・・・ 洗剤(i)の1回あたりの吸引量
NA(洗剤i) ・・・ある期間における洗剤(i)の吸引回数
【0036】
従って、装置から排出される物質Aの総排出量EA(ALL)は、式(4)で算出される。
【0038】
次に、排出量の算出を実行し、結果を表示する画面を説明する。排出量の表示には、法令をキーにして表示する手段と物質名をキーにして表示する手段がある。
図6は、法令をキーにして排出量を表示する画面例である。まず手段選択エリア43で法令を選択する。次に、法令選択エリア44で法令を選択し、集計期間指定エリア45で開始日と終了日を設定する。最後に、集計実行ボタン46を選択することにより、装置は自動集計を開始する。
図6の入力例は、PRTR(第一種指定化学物質)に該当する物質について、2010年1月1日から2010年12月31日の間に自動分析装置から排出された総量を集計指示した例である。集計が終了すると、該当物質名表示エリア47に該当する物質名、排出レベル表示エリア48に
図5で設定した法定管理値および目標管理値に対する排出状況、排出量表示エリア49に排出量が表示される。
図6の結果表示例は、装置から排出される物質のうち、PRTR(第一種指定化学物質)に該当する物質は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、トリエチルアミン、アジ化ナトリウムであり、総排出量はそれぞれ、800kg、1050kg、300kgであることを示している。また、トリエチルアミンの総排出量は法定管理値、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの総排出量は管理目標値を上回っているため、それぞれ応じたマークで表示されている。
図6の画面例では使用者が識別できるようマークで表示する方法を示したが、色別に表示したり、装置アラームで知らせたりする方法でもよい。使用者が識別できる方法であれば、表示方法は問わない。識別区分は、管理目標値未満、管理目標値以上法定管理値未満、法定管理値以上の3種類が考えれるが、これに限るものではない。
【0039】
図6のように、集計期間指定エリア45で集計期間を設定でき、この期間で集計できるようにしておくために、記憶部は各期間ごとの該当物質の排出量を記憶部に記憶している。集計期間指定エリアで1日単位で設定できる場合には、1日毎に排出量データが記憶部に格納され、月単位であれば、月毎に排出量データが記憶部に格納されている。
【0040】
図7は、物質名をキーにして排出量を表示する画面例である。まず、手段選択エリア42で物質を選択する。次に、物質選択エリア51で排出量を算出したい物質を選択し、集計期間指定エリア45で開始日と終了日を指定し、集計実行ボタン46を選択する。
図7の入力例は、トリエチルアミンについて、2010年1月1日から2010年12月31日の間に自動分析装置から排出された総量を集計指示した例である。該当法令表示エリア52に選択した物質が該当する法令名、排出レベル表示エリア48に
図5で設定した法定管理値および目標管理値に対する排出状況、排出量表示エリア49に排出量が表示される。
図7の結果表示例は、トリエチルアミンは、労働安全衛生法、PRTR(第一種指定化学物質)に該当し、総排出量は1050kgであることを示している。また、トリエチルアミンの総排出量は法定管理値を上回っているため、マークで表示されている。
図7の画面例ではマークで表示する方法を示したが、色別に表示したり、装置アラームで知らせたりする方法でもよい。
図6で説明した、使用者が識別できる方法であれば表示方法は問わない点、識別区分、データが記憶部に格納されている点については、
図7においても同じである。
【0041】
図6および
図7の画面例では、算出した総排出量を数値で示したが、
図6および
図7の画面例にあるモニタ表示ボタン50を選択すると、総排出量の推移がグラフで表示される。
【0042】
図8は、総排出量の推移をグラフで示す画面例である。グラフエリア53には、
図7で集計した物質について、月単位で累積された総排出量がプロットされ、法定管理値および目標管理値までの到達状況が表示される。法令選択エリア44で法令名、物質選択エリア51でグラフ表示したい物質を選択し、集計期間指定エリア45で開始日と終了日を指定し、実行ボタン54を選択すれば、目的の物質についてグラフエリア53に表示しなおすことも可能である。また、
図8では、月単位での画面例を示したが、日単位または年単位で示してもよい。
【0043】
次に、排出予測量の算出に関する実施例を以下に示す。
図9は、法令対象物質の排出予測量を算出するための条件を設定する画面例である。条件設定エリア55に、装置に登録されている項目名と試薬名が表示される。選択エリア56で排出予測量を算出したい項目を指定し、テスト数入力エリア57に算出に使用するテスト数を入力する。排出量予測ボタン58を選択すると、式(5)により、指定した試薬について入力したテスト数分だけ分析した場合に、装置から排出される物質Aの総排出予測量が算出され、排出予測量が表示される。
【0045】
EA‘(ALL) ・・・試薬に由来する物質Aの総排出予測量
CONCA(試薬i) ・・・試薬(i)に含まれる物質Aの濃度
VOLA(試薬i) ・・・ 試薬(i)の1回(テスト)あたりの吸引量
NA‘(試薬i) ・・・試薬(i)の吸引回数(入力したテスト数)
【0046】
排出予測量の表示には、法令をキーにして表示する手段と物質名をキーにして表示する手段がある。
【0047】
図10は、法令をキーにして排出予測量を表示する画面例である。法令選択エリア44で法令を選択すると、該当物質名表示エリア47に該当物質名、排出レベル表示エリア48に
図5で設定した法定管理値および管理目標値に対する排出状況、排出予測量表示エリア60に排出予測量が表示される。
【0048】
図11は、物質名をキーにして排出予測量を表示する画面例である。物質選択エリア51で法令を選択すると、該当法令表示エリア52に選択した物質が該当する法令名、排出レベル表示エリア48に
図5で設定した法定管理値および管理目標値に対する排出状況、排出予測量表示エリア60に排出予測量が表示される。
【0049】
図9〜11で示したように、本発明の自動分析装置は、分析項目毎にテスト数を入力する手段を備え、算出部は、対象となる分析項目に対応する試薬に含まれる法令対象物質の濃度と1テスト(回)あたりの吸引量と入力したテスト数の積の和により、法令対象物質の排出予測量を算出することができる。この機能により、あと何テストで管理目標値や法令管理値に達するのか、またはこの逆など、管理に必要な情報を使用者は容易に得ることができる。
【0050】
次に、排出予測量、分析性能、コストの観点から試薬比較を行う実施例を以下に示す。
図12は、法令対象物質の排出量と、分析性能と、価格のスコアを格納するテーブルである。スコア格納テーブル61に登録する情報は、少なくとも項目名、試薬名、1テストあたりの法令対象物質の排出量と分析性能と価格に関する情報が含まれる。分析性能に関する情報として、再現性、直線性、共存影響などが考えられる。価格に関する情報としては、コストが考えられる。また、スコアは比較可能な定性値を使用する。
図12は5段階の定性値を使用した例である。スコアの登録は、使用者がキーボード24を用いて入力してもよいし、通信ネットワークまたはCDなどの外部記憶媒体から第三者が作成した情報をダウンロードしても良い。このように、自動分析装置が、各試薬について、法令対象物質の排出量と分析性能と価格のスコアを格納するテーブルを備えることで、試薬の評価情報を管理し易くすることができる。
【0051】
図9で排出予測量の条件を設定したあと、試薬比較ボタン59を選択すると、
図13の試薬比較画面が表示される。
図13には、スコア格納テーブル61に登録された情報が表示される。グラフ表示エリア62には、各要素のスコアがグラフに表示される。
図12のようなテーブル表示でも比較は可能であるが、
図13のようなグラフ表示の方が視覚的に比較し易いため、グラフ表示の方が望ましい。さらに、図に示すように、2種類以上の試薬をグラフ表示エリア62に重ねて表示することがさらに望ましい。このように、自動分析装置が、複数の試薬間で、スコアを比較する画面を備えることで、法令対象物質の排出量の情報を踏まえ、使用者が使用する試薬を選択することができる。同じ分析項目であっても試薬メーカによって、排出量などの違いがあるためである。
【0052】
また、各要素はボタンになっており、例えば、排出量ボタン63を選択すると、スコア詳細表示エリア64に、スコアが高い順に試薬名が表示される。ある測定項目に対して、複数の測定用試薬が存在する場合、使用者は、分析性能や価格だけではなく、法令対象物質の排出量も評価項目に加えて、比較検討することができる。
【0053】
以上、本発明について説明した。実施例では、法令対象物質や該当法令名を含めて説明したが、課題で述べたとおり、各国毎に法令が異なり、装置が使用される国において法令対象物質でなくても、装置使用者が特定の物質に対し排出量を管理したい場合もある。従い、本発明に係る自動分析装置では、法令対象物質に限らず、所定の物質の総排出量を算出場合にも適用できる。この場合には、各試薬と洗剤に含まれる物質の物質名および濃度を記憶する記憶部と、各試薬と洗剤の使用量から前記物質の総排出量を計算する算出部とを備えていれば良い。総排出量の算出方法などについては、本実施例で説明した通りである。違いとしては、該当法令名を入力する必要がないため、法令に関する説明を省いて装置に適用することで実現することができる。また、法定管理値については、単に管理値と読み替えれば足りる。