(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記グラフ作成手段は、前記処方量データの集合から、ボックスプロットのグラフデータを作成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の処方量適正化システム。
前記属性データは、性別データ、体重データおよび身長データの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の処方量適正化システム。
少なくとも、病名を識別する病名識別データと、医薬品を識別する医薬品識別データと、処方量データと、患者の属性に関する属性データとを関連づけた処方量蓄積テーブルを記憶した記憶装置を有するサーバと、当該サーバとデータ通信可能な医薬品の処方を入力する端末とを備えてなる処方量適正化システムによる処方量適正化方法であって、
前記端末が備えるリクエスト入力手段が、ユーザから、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データを含む、統計グラフを表示するためのグラフデータの要求であるグラフリクエストの入力を受け付けるステップと、
前記端末が備えるリクエスト送信手段が、前記サーバに、ユーザから入力された前記グラフリクエストを送信するステップと、
前記サーバが備えるリクエスト受信手段が、前記端末から、前記グラフリクエストを受信するステップと、
前記サーバが備えるグラフ作成手段が、前記処方量蓄積テーブル中の、病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データに対応する処方量データの集合からグラフデータを作成するステップと、
前記サーバが備えるグラフ送信手段が、前記端末からのグラフリクエストに応じて当該グラフリクエスト中の病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データの組合せに対応するグラフデータを前記端末に送信するステップと、
前記端末が備える提示手段が、前記サーバから受信したグラフデータに基づいて、ユーザが使用する表示手段上に統計グラフを表示させるステップと、
前記端末が備える処方データ入力手段が、ユーザから、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データ、処方量データおよび属性データを含む処方データの入力を受け付けるステップと、
前記端末が備える処方データ送信手段が、前記サーバに、ユーザから入力された前記処方データを送信するステップと、
前記サーバが備える処方データ受信手段が、前記端末から、処方データを受信するステップと、
前記サーバが備える更新手段が、前記処方データ受信手段が受信した前記処方データに含まれる、病名識別データ、処方量データおよび属性データを前記処方量蓄積テーブルに追加して前記記憶装置上の前記処方量蓄積テーブルを更新するステップと、
を備えることを特徴とする処方量適正化方法。
前記サーバは、前記統計グラフのデータを作成するステップを、前記端末から前記グラフリクエストを受信する度に実行することを特徴とする請求項9に記載の処方量適正化方法。
少なくとも、病名を識別する病名識別データと、医薬品を識別する医薬品識別データと、処方量データと、患者の属性に関する属性データとを関連づけた処方量蓄積テーブルを記憶する記憶装置を備えるサーバと、当該サーバとデータ通信可能な医薬品の処方を入力する端末とを備えてなる処方量適正化システムに適用されるコンピュータプログラムであって、
前記サーバを、
前記端末から、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データを含む、統計グラフを表示するためのグラフデータの要求であるグラフリクエストを受信するリクエスト受信手段と、
前記処方量蓄積テーブル中の、病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データに対応する処方量データの集合からグラフデータを作成するグラフ作成手段と、
前記端末からのグラフリクエストに応じて当該グラフリクエスト中の病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データの組合せに対応するグラフデータを前記端末に送信するグラフ送信手段と、
前記端末から、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データ、処方量データおよび属性データを含む処方データを受信する処方データ受信手段と、
前記処方データ受信手段が受信した前記処方データに含まれる、病名識別データ、処方量データおよび属性データを前記処方量蓄積テーブルに追加して前記記憶装置上の前記処方量蓄積テーブルを更新する更新手段として機能させ、
前記端末を、
ユーザから、前記グラフリクエストの入力を受け付けるリクエスト入力手段と、
前記サーバに、ユーザから入力された前記グラフリクエストを送信するリクエスト送信手段と、
前記サーバから受信したグラフデータに基づいて、ユーザが使用する表示手段上に統計グラフを表示させる提示手段と、
ユーザから、前記処方データの入力を受け付ける処方データ入力手段と、
前記サーバに、ユーザから入力された前記処方データを送信する処方データ送信手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のシステムは、処方量の上限値などの情報を人手によりメンテナンスする必要があり、設定値の維持管理業務に多大な労力を要するという問題がある。
また、医師が自己の経験などに基づく処方量が適正であるか否かを判定するための情報としての、医薬品添付文書などに記載の上限値や、標準的な計算式で求められた処方参考量は、不十分ないし不適切であるという問題がある。
【0006】
例えば、従来技術では、過大投与については判断できたとしても、過小投与については判断し難い。また、医薬品添付文書などに記載された上限値は、臨床において通常使用する用量と合っていないにもかかわらず、従来技術では、その上限を超えるたびに警告がなされる。そうすると、医師が警告を無視する頻度が非常に高くなり、警告の意義の低下や、医師の負担増加などの問題がある。この医師の負担増加は、海外でもAlert Fatigueと呼ばれていて問題となっている。
【0007】
また、それまで成人を中心に診療をしていた医師が小児などの若年層を中心に診療するようになった場合、処方量の適正範囲が異なることが多いにも関わらず、今までの経験に従った誤った投与をしてしまう可能性もある。さらに、医療の研究が進むにつれ適正といわれる投与量が変わっていくこともあるが、従来は、このような変化する適正処方量については知りにくいか、こまめなシステムのメンテナンス作業が必要であった。
【0008】
本発明は、以上のような背景に鑑みてなされたものであり、医師等が、患者の属性に応じた適正な処方量を判断しやすく、システムの維持管理も容易な処方量適正化システム、処方量適正化方法および処方量適正化システムに適用されるコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記した課題を解決する本発明は、サーバと、当該サーバとデータ通信可能な医薬品の処方を入力する端末とを備えてなる処方量適正化システムである。
このシステムにおいて、前記サーバは、少なくとも、病名を識別する病名識別データと、医薬品を識別する医薬品識別データと、処方量データと、患者の属性に関する属性データとを関連づけた処方量蓄積テーブルを記憶する記憶装置と、前記端末から、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データを含む、統計グラフを表示するためのグラフデータの要求であるグラフリクエストを受信するリクエスト受信手段と、前記処方量蓄積テーブル中の、病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データに対応する処方量データの集合からグラフデータを作成するグラフ作成手段と、前記端末からのグラフリクエストに応じて当該グラフリクエスト中の病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データの組合せに対応するグラフデータを前記端末に送信するグラフ送信手段と、前記端末から、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データ、処方量データおよび属性データを含む処方データを受信する処方データ受信手段と、前記処方データ受信手段が受信した前記処方データに含まれる、病名識別データ、処方量データおよび属性データを前記処方量蓄積テーブルに追加して前記記憶装置上の前記処方量蓄積テーブルを更新する更新手段とを備える。
そして、前記端末は、ユーザから、前記グラフリクエストの入力を受け付けるリクエスト入力手段と、前記サーバに、ユーザから入力された前記グラフリクエストを送信するリクエスト送信手段と、前記サーバから受信したグラフデータに基づいて、ユーザが使用する表示手段上に統計グラフを表示させる提示手段と、ユーザから、前記処方データの入力を受け付ける処方データ入力手段と、前記サーバに、ユーザから入力された前記処方データを送信する処方データ送信手段とを備える。
【0010】
このような構成によれば、医師などのユーザがリクエスト入力手段により病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データを含むグラフリクエストを入力して端末からサーバに当該グラフリクエストを送信すると、サーバがこのグラフリクエストを受信して、このグラフリクエストに対応するグラフデータを端末に送信する。端末は、提示手段により、このグラフデータに基づいて統計グラフを表示手段に表示するので、他の医師等が、今回の処方対象の患者の属性に近い属性の患者に対してどの程度の処方量で医薬品を処方しているかを統計グラフで確認することができる。
このため、医師が、今回処方する属性の患者に不慣れな場合であっても、適正な処方量で処方することができるようになる。
【0011】
そして、統計グラフにより適正処方量を確認した後、処方箋を発行するべく処方データ入力手段により処方データを端末に入力すると、その処方データがサーバに送信されて、サーバがこれを受信する。サーバの更新手段は、この処方データを処方量蓄積テーブルに追加して記憶装置上の処方量蓄積テーブルを更新するので、臨床において実績ある処方量データが逐次更新されていく。このため、処方量蓄積テーブルを別途、人手により更新する作業が不要であるのでシステムの維持管理も容易である。
【0012】
前記したシステムにおいて、前記処方量蓄積テーブルは、処方量の頻度データを含み、
前記更新手段は、病名識別データ、医薬品識別データ、処方量データおよび属性データが一致するレコードの頻度データをカウントアップすることで処方量蓄積テーブルを更新するように構成することができる。
【0013】
このような構成によれば、処方量蓄積テーブルのデータ量を小さくでき、また、頻度データから容易にグラフデータを作成することができる。
【0014】
前記したシステムにおいて、前記リクエスト入力手段は、候補処方量としての候補処方量データを入力させるように構成することができる。この場合、前記提示手段は、統計グラフ上に前記候補処方量を表示させることが望ましい。
【0015】
このような構成によれば、統計グラフ上に、入力した候補処方量が表示されるので、他の医師等の処方量の統計グラフと候補処方量を比較しやすい。
【0016】
前記したシステムにおいて、前記グラフ作成手段は、前記処方量データの集合から、ボックスプロットのグラフデータを作成する構成とすることができる。
【0017】
このような構成によれば、ボックスプロットにより、適正処方量を確認しやすい。
【0018】
前記したシステムにおいて、前記属性データは、年齢データを含み、前記グラフ作成手段は、前記処方量蓄積テーブルから、前記グラフリクエスト中の年齢データが属する所定の年齢範囲に対応する処方量データによりグラフデータを作成する構成とすることができる。
【0019】
この場合、前記処方量蓄積テーブルは、前記属性データとして、年齢を複数に区分した年齢区分データを含み、前記サーバは、前記端末から受信したデータを解析する受信データ解析手段をさらに備えることができる。そして、前記受信データ解析手段は、前記処方データ受信手段が受信した前記処方データに含まれる年齢データから対応する年齢区分を決定し、前記更新手段は、前記処方量蓄積テーブルにおける当該決定された年齢区分に、前記処方データを追加して更新する構成とすることができる。
【0020】
前記したシステムにおいて、前記病名識別データは、少なくともICD10コードの上位所定桁の情報を含み、前記更新手段は、ICD10コードの前記上位所定桁ごとに区分して処方量データを追加して更新する構成とすることができる。
【0021】
このような構成によれば、同質な病名を簡易にグループ化して処方量蓄積テーブルのデータ量を小さくすることができる。
【0022】
前記したシステムにおいて、前記属性データは、性別データ、体重データおよび身長データの少なくとも1つを含むことができる。
【0023】
前記した課題を解決する本発明は、少なくとも、病名を識別する病名識別データと、医薬品を識別する医薬品識別データと、処方量データと、患者の属性に関する属性データとを関連づけた処方量蓄積テーブルを記憶した記憶装置を有するサーバと、当該サーバとデータ通信可能な医薬品の処方を入力する端末とを備えてなる処方量適正化システムによる処方量適正化方法とすることができる。
この方法は、前記端末が備えるリクエスト入力手段が、ユーザから、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データを含む、統計グラフを表示するためのグラフデータの要求であるグラフリクエストの入力を受け付けるステップと、前記端末が備えるリクエスト送信手段が、前記サーバに、ユーザから入力された前記グラフリクエストを送信するステップと、前記サーバが備えるリクエスト受信手段が、前記端末から、前記グラフリクエストを受信するステップと、前記サーバが備えるグラフ作成手段が、前記処方量蓄積テーブル中の、病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データに対応する処方量データの集合からグラフデータを作成するステップと、前記サーバが備えるグラフ送信手段が、前記端末からのグラフリクエストに応じて当該グラフリクエスト中の病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データの組合せに対応するグラフデータを前記端末に送信するステップと、前記端末が備える提示手段が、前記サーバから受信したグラフデータに基づいて、ユーザが使用する表示手段上に統計グラフを表示させるステップと、前記端末が備える処方データ入力手段が、ユーザから、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データ、処方量データおよび属性データを含む処方データの入力を受け付けるステップと、前記端末が備える処方データ送信手段が、前記サーバに、ユーザから入力された前記処方データを送信するステップと、前記サーバが備える処方データ受信手段が、前記端末から、処方データを受信するステップと、前記サーバが備える更新手段が、前記処方データ受信手段が受信した前記処方データに含まれる、病名識別データ、処方量データおよび属性データを前記処方量蓄積テーブルに追加して前記記憶装置上の前記処方量蓄積テーブルを更新するステップと、を備える。
【0024】
前記した方法において、前記サーバは、グラフデータを作成するステップを、前記処方量蓄積テーブルを更新するステップの後に実行してもよい。この場合、この方法は、作成したグラフデータを、病名識別データ、医薬品識別データ、処方量データおよび属性データの組合せに関連づけて記憶させるステップをさらに備える。
【0025】
前記した方法において、前記サーバは、前記統計グラフのデータを作成するステップを、前記端末から前記グラフリクエストを受信する度に実行することができる。
【0026】
前記した課題を解決する本発明は、少なくとも、病名を識別する病名識別データと、医薬品を識別する医薬品識別データと、処方量データと、患者の属性に関する属性データとを関連づけた処方量蓄積テーブルを記憶する記憶装置を備えるサーバと、当該サーバとデータ通信可能な医薬品の処方を入力する端末とを備えてなる処方量適正化システムに適用されるコンピュータプログラムとして構成することができる。
このコンピュータプログラムは、前記サーバを、前記端末から、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データを含む、統計グラフを表示するためのグラフデータの要求であるグラフリクエストを受信するリクエスト受信手段と、前記処方量蓄積テーブル中の、病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データに対応する処方量データの集合からグラフデータを作成するグラフ作成手段と、前記端末からのグラフリクエストに応じて当該グラフリクエスト中の病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データの組合せに対応するグラフデータを前記端末に送信するグラフ送信手段と、前記端末から、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データ、処方量データおよび属性データを含む処方データを受信する処方データ受信手段と、前記処方データ受信手段が受信した前記処方データに含まれる、病名識別データ、処方量データおよび属性データを前記処方量蓄積テーブルに追加して前記記憶装置上の前記処方量蓄積テーブルを更新する更新手段として機能させる。
また、コンピュータプログラムは、前記端末を、ユーザから、前記グラフリクエストの入力を受け付けるリクエスト入力手段と、前記サーバに、ユーザから入力された前記グラフリクエストを送信するリクエスト送信手段と、前記サーバから受信したグラフデータに基づいて、ユーザが使用する表示手段上に統計グラフを表示させる提示手段と、ユーザから、前記処方データの入力を受け付ける処方データ入力手段と、前記サーバに、ユーザから入力された前記処方データを送信する処方データ送信手段として機能させる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、医師等は、他の医師等が、今回の処方対象の患者の属性に近い属性の患者に対してどの程度の処方量で医薬品を処方しているかを統計グラフで確認することができ、患者の属性に応じた適正な処方量を判断しやすい。また、処方量蓄積テーブルを人手により更新する作業が不要であるのでシステムの維持管理が容易である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
次に、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、処方量適正化システム10は、サーバ1と、ユーザとしての医師等が用いる、医薬品の処方を入力する端末2と、端末2から処方箋の発行の依頼のデータを受信して、患者に処方箋を発行するとともに、レセプト(医療報酬明細書)を発行・管理するレセプト管理装置3とを備えて構成されている。端末2は、サーバ1と、データ通信可能に接続されている。また、端末2には表示手段の一例としてのディスプレイ2Aが接続されている。レセプト管理装置3は、サーバ1および端末2とデータ通信可能に接続されている。本発明において、レセプト管理装置3は必須ではないが、端末2が処方データをサーバ1に送信するのを媒介する装置として利用されている。サーバ1、端末2およびレセプト管理装置3は、それぞれCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)および後述する記憶装置などを有するコンピュータからなり、あらかじめROMや記憶装置に記憶させておいたコンピュータプログラムをRAMに読み込んで実行することで各手段が実現される。
【0030】
図2に示すように、サーバ1は、リクエスト受信手段110、処方データ受信手段120、受信データ解析手段130、グラフ作成手段140、グラフ送信手段150、更新手段160および記憶装置190を備える。
【0031】
リクエスト受信手段110は、端末2から、統計グラフを表示するためのグラフデータの要求であるグラフリクエストを受信する手段である。リクエスト受信手段110が受信したデータは、受信データ解析手段130に出力される。グラフリクエストは、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データを含む。本実施形態においては、属性データとして年齢データを含み、また、上記のデータに加え、候補処方量としての候補処方量データを含んでいる。
【0032】
具体的に、本実施形態におけるグラフリクエストは、
図3(a)に示すように、患者識別コード、処方日および患者の生年月日、病名識別データの一例である傷病名コード、医薬品識別データの一例である医薬品コード、候補処方量データの一例である医薬品の用法・候補処方量、過去の傷病名コードを含んでいる。処方日および生年月日は、これらから患者の年齢を特定することができるデータであり、年齢データの一例である。
【0033】
図3(b)は、
図3(a)に対応させて各データの一例を示したものである。例えば、処方日および生年月日であれば、データの種類を識別する「RE」のヘッダーの後に、処方日と生年月日が、区切りデータで区切られて羅列されている。同様に、医薬品に関するデータは、「IY」のヘッダーの後に、医薬品コード、用法、候補処方量が羅列されている。用法は、内服薬や外用薬、頓服薬などの使用形態および量の単位などを意味し、用法を示すコードとして、例えば23などの数字が含まれる。候補処方量は、例えば内服錠剤であれば、一日の服用量である3錠などの3の数字と、何日服用するかの数字で例えば5[日]などの数字が続けて羅列される。
【0034】
傷病名コードは、今回の診察(処方)における傷病名コードである。
過去の傷病名コードは、今回の診療の初診からの一連の診療で入力した過去の傷病名コードである。この過去の傷病名コードは、過去の診療日と対応(例えば、続けて羅列)させてもよい。なお、グラフリクエストに含まれる病名識別データおよび医薬品識別データは、それぞれ複数ずつ含まれる場合がある。
【0035】
処方データ受信手段120は、端末2から、少なくとも病名識別データ、医薬品識別データ、処方量データおよび属性データを含む処方データを受信する手段である。前記した候補処方量データは、今回の診療で処方しようとする候補の値としての処方量であるのに対し、処方量データは、今回の診療で処方することを決定した処方量である。この候補処方量データと処方量データの意味の違いを除けば、処方データは、前記したグラフリクエストと同様のデータ構造を有している。処方データにおいても、グラフリクエストと同様に、病名識別データおよび医薬品識別データが、それぞれ複数ずつ含まれる場合がある。なお、本実施形態においては、処方データは、端末2から直接受信するのではなく、レセプト管理装置3を介して受信する。処方データ受信手段120が受信したデータは、受信データ解析手段130に出力される。
【0036】
受信データ解析手段130は、リクエスト受信手段110および処方データ受信手段120から入力されたデータを解析し、統計グラフを作成したり、処方量蓄積テーブル191を作成(更新)したりするのに適したデータに変換する手段である。このため、受信データ解析手段130は、
図4に示すように、年齢解析手段131、ICD10コード検索手段132、病名医薬品対応付け手段133および病名決定手段134を備える。なお、ICD10コードは、疾病及び関連保健問題の国際統計分類で第10回目に定められたコードである。
【0037】
年齢解析手段131は、処方日と生年月日に基づいて処方日における年齢を算出する。また、
図5に示した年齢区分コードと年齢範囲を対応させた年齢区分マスタテーブル193を参照して、算出した年齢の年齢区分コードを決定するように構成されている。
【0038】
ICD10コード検索手段132は、傷病名コードとICD10コードの上位3桁の文字を対応させたICD10コードマスタテーブル194(
図8参照)を参照して、グラフリクエストまたは処方データに含まれる傷病名コードからICD10コードの上位3桁の文字を検索する手段である。
【0039】
病名医薬品対応付け手段133は、グラフリクエストまたは処方データに、それぞれ複数の病名識別データおよび医薬品識別データが含まれていた場合に、病名識別データと医薬品識別データの対応関係を決定するための手段である。具体的には、病名医薬品対応付け手段133は、傷病名コードと当該傷病名コードの病気に用いられ得る医薬品とを対応づけた病名医薬品マスタテーブル195(
図8参照)に基づいて、グラフリクエストまたは処方データに含まれる医薬品コードが、グラフリクエストまたは処方データに含まれる傷病名コードのどれに対応するかを検索する。なお、病名医薬品対応付け手段133は、グラフリクエストまたは処方データに、それぞれ複数の病名識別データおよび医薬品識別データが含まれていない場合においても、確認のために対応関係を検査してもよい。
【0040】
病名決定手段134は、病名医薬品対応付け手段133による医薬品コードと傷病名コードの対応関係の検索のみでは、医薬品コードに対応する傷病名が1つに決定できない場合に、1つの傷病名コードを決定する手段である。
すなわち、病名医薬品対応付け手段133による病名医薬品マスタテーブル195を使った検索によって、ほとんどの場合1つの医薬品コードを1つの傷病名コードに対応させることができるのであるが、一回の処方において、複数の傷病名コードを入力する場合があるため、このような場合に、1つの傷病名を形式的に決定する必要がある。
【0041】
病名決定手段134は、複数の傷病名コードが入力されている場合、グラフリクエストまたは処方データに含まれていた過去の傷病名コードを参照し、今回の診療の複数の傷病名コードのうち過去の傷病名コードを除いた傷病名コードを、今回新たに診断された病気であるとして、この傷病名コードを優先的に医薬品コードに割り当てる。この判定によっても1つの傷病名コードを決定できない場合、ICD10コードのコードが小さい(アルファベットにおいてはアルファベットのAに近い)方の傷病名コードを形式的に決定する。このような推定は、必ずしも完全ではないが、処方量蓄積テーブル191には多数の処方例が蓄積されるので、統計データとして大きな影響は無い。
【0042】
受信データ解析手段130の解析により得られた各情報は、一時的に記憶装置190に記憶されるとともに、グラフ送信手段150または更新手段160に出力される。
ここで、処方量蓄積テーブル191について説明すると、
図6に示すように、処方量蓄積テーブル191は、年齢区分コード、ICD10コード、用量、医薬品コードおよび発生回数を対応づけて記憶したテーブルである。ここで、ICD10コードは、上位3桁の文字で記憶されており、用量は、医薬品の1日あたり投与量で記憶されている。発生回数は、特定の年齢区分コード、ICD10コード、用量および医薬品コードの組合せが何度発生したか(そのような処方が何度なされたか)、つまり、統計における頻度ないし度数を表すものである。
【0043】
グラフ作成手段140は、処方量蓄積テーブル191中の、病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データの組合せに対応する処方量データの集合からグラフデータを作成する手段である。本実施形態においては、グラフ作成手段140は、ボックスプロットのデータを作成する。例えば、
図6の処方量蓄積テーブル191において、破線で囲んだ年齢区分コード(属性データ)が09、ICD10コード(病名識別データ)がM54、医薬品識別データ(医薬品コード)が5833の組合せに合致するレコードを抽出し、この抽出された集合中の用量と発生回数の数字から、ボックスプロット(箱ひげ図)のデータを算出する。統計データからのボックスプロットの算出方法は公知であるので詳細な説明を省略するが、統計データにおける中央値、第1四分位数、第3四分位数、最大値(最大1.5値)および最小値(最小1.5値)を算出する。なお、最大1.5値は、中央値−四分位範囲×1.5倍〜中央値+四分位範囲×1.5倍の範囲内にある最大の値であり、最小1.5値は、同じ範囲内にある最小の値である。
【0044】
本実施形態においては、属性データは、処方量蓄積テーブル191の年齢区分コードとして記憶されているので、年齢1歳ごとで見たグラフリクエストの年齢に対応する処方量データからグラフデータが作成されるのではなく、所定の年齢範囲の年齢区分に対応する処方量データからグラフデータが作成される。
【0045】
なお、本実施形態においては、グラフ作成手段140は、処方データ受信手段120が処方データを受信して、更新手段160により処方量蓄積テーブル191を更新した後(直後)にグラフデータを作成する。そして、この作成したグラフデータを、病名識別データ、医薬品識別データ、処方量データおよび属性データの組合せと関連づけて
図7に示したグラフデータテーブル192に記憶させる。グラフデータテーブル192においては、年齢区分コード(属性データ)、ICD10コード(病名識別データ)および医薬品コード(医薬品識別データ)の組合せと対応するグラフデータ(最大1.5値、第3四分位数、中央値、第1四分位数および最小1.5値)が記憶されている。このように、処方量蓄積テーブル191を更新する度にグラフデータテーブル192も更新しておくことで、グラフリクエストを受けたときに、速くグラフデータを取得し、送信することができる。
【0046】
もっとも、グラフデータを作成するタイミングは、処方量蓄積テーブル191を更新するときに限られず、端末2からグラフリクエストを受信する度にグラフデータの作成を実行してもよい。
【0047】
グラフ送信手段150は、端末2からのグラフリクエストに応じて当該グラフリクエスト中の病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データの組合せに対応するグラフデータを端末2に送信する手段である。本実施形態においては、グラフ送信手段150は、この組合せに対応するグラフデータをグラフデータテーブル192から検索し、端末2に送信する。また、本実施形態においてはグラフデータとして扱っていないが、参考情報としてヒストグラムを表示するため、グラフ送信手段150は、用量と発生回数のデータも送信する。
【0048】
更新手段160は、処方データ受信手段120が受信した処方データに含まれる、病名識別データ、処方量データおよび属性データを処方量蓄積テーブル191に追加して記憶装置190上の処方量蓄積テーブル191を更新する手段である。上述したように、処方量蓄積テーブル191は、処方量の頻度データ(発生回数)を含むので、更新手段160は、病名識別データ、医薬品識別データ、処方量データおよび属性データが一致するレコードの頻度データをカウントアップすることで処方量蓄積テーブル191を更新する。なお、更新手段160は、病名識別データ、医薬品識別データ、処方量データおよび属性データが一致するレコードが無い場合には、新たなレコードを作成して発生回数を1とする。また、更新手段160は、ICD10コードの上位3桁ごとに区分して処方量データを追加(カウントアップ)して更新する。このため、同質な病名を簡易にグループ化して処方量蓄積テーブル191のデータ量を小さくすることが可能となっている。
【0049】
記憶装置190は、
図8に示すように、処方量蓄積テーブル191、グラフデータテーブル192、年齢区分マスタテーブル193、ICD10コードマスタテーブル194および病名医薬品マスタテーブル195を記憶し、また、各種の計算に必要なデータや計算途中のデータなどを適宜記憶している。
【0050】
図2に戻り、端末2は、リクエスト入力手段210、リクエスト送信手段220、提示手段230、処方データ入力手段240、処方データ送信手段250および記憶装置290を備えている。
【0051】
リクエスト入力手段210は、ユーザから、グラフリクエストの入力を受け付ける手段である。リクエスト入力手段210は、例えば、ディスプレイ2A上に
図9に示すような処方箋入力画面を提供するものであり、画面の右側に病名入力欄C1、医薬品入力欄C2、用量(候補処方量データ)入力欄C3、「処方統計」と表示されたリクエスト実行ボタンB1などが適宜配置されている。なお、病名入力欄C1は、公知のように病名の先頭文字を入力すると、病名と傷病名コードを対応させたテーブルを検索して、病名の候補を提示し、1つの病名を選択すれば、傷病名コードが決定されるようになっている。同様に、医薬品入力欄C2も、入力する医師等は意識せずとも、医薬品と医薬品コードを対応させたテーブルに基づいて、選択した医薬品に対応する医薬品コードが決定されるようになっている。
【0052】
リクエスト送信手段220は、サーバ1に、ユーザから入力されたグラフリクエストを送信する手段である。リクエスト送信手段220は、
図9におけるリクエスト実行ボタンB1に送信コマンドが割り当てられており、リクエスト実行ボタンB1をユーザが押すことでサーバ1にグラフリクエストが送信されるようになっている。
【0053】
提示手段230は、サーバ1から受信したグラフデータに基づいて、ユーザが使用するディスプレイ2A上に統計グラフを表示させる手段である。本実施形態においては、ボックスプロットのデータ(最大1.5値、第3四分位数、中央値、第1四分位数および最小1.5値)に基づいて、例えば、
図10に示すように、画面の左側にボックスプロットを表示する。また、提示手段230は、ボックスプロットの下に、用量および発生回数の値と、ヒストグラムを参考情報として表示する。
さらに、提示手段230は、統計グラフであるボックスプロット上に候補処方量を表示させる。例えば、ボックスプロットに重ねて、入力した候補処方量の位置を星印により表示させるようになっている。
【0054】
処方データ入力手段240は、ユーザから、処方データの入力を受け付ける手段である。具体的には、処方データ入力手段240は、
図10に示す処方統計を提示した画面の右側に、リクエスト入力時と同様の処方箋入力画面を提供する。この画面では、病名入力欄C1、医薬品入力欄C2、用量(処方量データ)入力欄C3および「処方箋発行」と表示された処方箋発行ボタンB2が配置されている。
【0055】
処方データ送信手段250は、サーバ1に、ユーザから入力された処方データを送信する手段であり、
図10に示す処方箋発行ボタンB2に送信コマンドが割り当てられている。処方箋発行ボタンB2の送信コマンドは、直接的には処方データをレセプト管理装置3に送信するようになっている。レセプト管理装置3は、定期的にサーバ1に処方データを転送するように構成されているので、処方データ送信手段250は、レセプト管理装置3を介してサーバ1に処方データを送信するようになっている。
【0056】
記憶装置290は、各入力値や送受信したデータなどを記憶する手段である。
【0057】
レセプト管理装置3は、レセプトの発行・蓄積などをする装置であるが、本発明に関連する構成として、処方データ転送手段310および記憶装置390を備えている。
【0058】
処方データ転送手段310は、端末2から受信して記憶装置390に蓄積していた処方データを定期的に、例えば月ごとにサーバ1に転送する手段である。
【0059】
記憶装置390は、端末2から受信した処方データを蓄積する手段である。
【0060】
以上のように構成された処方量適正化システム10の動作(処方量適正化方法)について
図11のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、端末2のリクエスト入力手段210が、統計グラフを表示するためのグラフデータの要求であるグラフリクエストの入力画面をディスプレイ2A上に提示し、これによりユーザからグラフリクエストの入力を受け付ける(ステップS101)。そして、ユーザにより
図9のリクエスト実行ボタンB1が押されると、端末2のリクエスト送信手段220が、サーバ1に、ユーザから入力されたグラフリクエストを送信する(ステップS102)。
【0061】
サーバ1は、リクエスト受信手段110によりグラフリクエストを受信し(ステップS111)、このグラフリクエストを受信データ解析手段130により解析して(ステップS112)、グラフ送信手段150に出力する。
【0062】
サーバ1は、グラフ送信手段150により、端末2からのグラフリクエストに応じて、グラフリクエスト中の病名識別データ(ICD10コード)、医薬品識別データ(医薬品コード)および属性データ(年齢区分コード)の組合せに対応するグラフデータをグラフデータテーブル192から検索し(S113)、端末2に送信する(S114)。
【0063】
端末2は、サーバ1からグラフデータを受信すると、提示手段230により、グラフデータに基づいてディスプレイ2A上にボックスプロットとして統計グラフを表示させる。また、統計グラフの表示に合わせて、統計グラフ上に星印などで候補処方量を表示する(ステップS121)。
【0064】
端末2の処方データ入力手段240は、
図10に示すような処方データの入力画面をディスプレイ2A上に提示し、ユーザから、処方データの入力を受け付ける(ステップS122)。ユーザは、このディスプレイ2A上の統計グラフと候補処方量を見て、処方量が適正か否かを判定し、適宜処方量の修正を行う。そして、ユーザが、
図10の処方箋発行ボタンB2を押すことで、端末2の処方データ送信手段250がレセプト管理装置3に、ユーザから入力された処方データを送信する(ステップS123)。この処方データの送信は、例えば、1月の間に複数回行われることがある(ステップS151)。
【0065】
レセプト管理装置3は、端末2から受信した処方データを記憶装置390に蓄積しており、月ごとに、サーバ1に処方データを転送する(ステップS160)。
【0066】
そして、サーバ1は、処方データ受信手段120により処方データを受信し(S171)、受信データ解析手段130により受信データを解析する(ステップS172)。受信データ解析手段130によって解析されたデータは、更新手段160に出力され、更新手段160は、受信した処方データを処方量蓄積テーブル191に追加して処方量蓄積テーブル191を更新する(ステップS173)。そして、サーバ1のグラフ作成手段140は、更新された処方量蓄積テーブル191に基づいて、更新されたデータに対応する病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データに対応する処方量データの集合からグラフデータを作成し、グラフデータテーブル192を更新する(ステップS174)。
【0067】
以上のような動作により、医師などのユーザがリクエスト入力手段210により病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データを含むグラフリクエストを入力して端末2からサーバ1に当該グラフリクエストを送信すると、サーバ1がこのグラフリクエストを受信して、このグラフリクエストに対応するグラフデータを端末2に送信する。端末2は、提示手段230により、このグラフデータに基づいてボックスプロットなどの統計グラフをディスプレイ2Aに表示するので、他の医師等が、今回の処方対象の患者の属性に近い属性の患者に対してどの程度の処方量で医薬品を処方しているかを統計グラフで確認することができる。
このため、医師が、それまでと異なる年齢層の患者を診るようになった場合など、今回処方する属性の患者に不慣れな場合であっても、適正な処方量で処方することができるようになる。
【0068】
そして、統計グラフにより適正処方量を確認した後、処方箋を発行するべく処方データ入力手段240により処方データを端末2に入力すると、その処方データがサーバ1に送信されて、サーバ1がこれを受信する。サーバ1の更新手段160は、この処方データを処方量蓄積テーブル191に追加して記憶装置190上の処方量蓄積テーブル191を更新するので、臨床において実績ある処方量データが逐次更新されていく。このため、処方量蓄積テーブル191を別途、人手により更新する作業が不要であるのでシステムの維持管理も容易である。
【0069】
そして、処方量蓄積テーブル191は、すべての処方量データをそのまま保持するのではなく、病名識別データ、医薬品識別データおよび属性データの組合せに対応する頻度データにより処方量の発生回数を管理するので、処方量蓄積テーブル191のデータ量を小さくでき、また、頻度データから容易にグラフデータを作成することができる。
【0070】
また、ユーザのディスプレイ2Aには、統計グラフ上に、入力した候補処方量が表示されるので、他の医師等の処方量の統計グラフと候補処方量を比較しやすい。
【0071】
また、統計グラフとして、ボックスプロットを採用したことにより、ユーザは、視覚的に適正処方量を確認しやすい。
【0072】
以上に本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく適宜変更して実施することができる。例えば、前記実施形態においては、処方日は、日まで特定するデータであったが、月までを特定するデータ(処方年月)としてもよい。処方年月と生年月日によっても、例えば処方年月の初日(1日)に処方したことにして、年齢を計算することが可能である。このような計算によっても、年齢の誤差は僅かであるので統計上問題はない。
【0073】
前記実施形態においては、統計グラフとしてボックスプロットを例示したが、円グラフや、実施形態では参考情報としていたヒストグラムを統計グラフとして提示してもよい。
【0074】
前記実施形態においては、属性データとして、年齢データを例示したが、属性データとしては、性別データ、体重データおよび身長データの少なくとも1つを含むことができる。このような属性によっても、処方量が変わりうるので、処方量蓄積テーブル191などがこれらの属性データを含むことで患者の属性に応じた適正な処方が可能となる。なお、複数種の属性データを含む場合には、複数の属性の組合せごと、例えば、年齢(年齢区分)と体重(体重区分)の組合せごとに用量および発生回数を蓄積等するとよい。
【0075】
前記実施形態において、病名識別データは、ICD10コードの上位3桁としたが、ICD10コードの上位3桁の文字に限らず、その他の所定桁数の情報を含んでいてもよいし、傷病名コードをそのまま病名識別データとして用いても構わない。
【0076】
前記実施形態においては、表示手段としてディスプレイ2Aを例示したが、表示手段は、プリンタであってもよい。
【0077】
前記実施形態においては、端末2からレセプト管理装置3を介してサーバ1に処方データを送信していたが、端末2からレセプト管理装置3を介さず直接、サーバ1に処方データを送信してもよい。