【実施例1】
【0020】
図1は、実施例1に係る画像投影装置100を上方から見た図である。なお、
図1では、光線50(画像用光線52と検出用光線54を含む)は、有限の光束径を有する光線の中心部分を図示している。実施例1の画像投影装置100は、ユーザに画像を視認させるための画像用光線が、ユーザの眼球70の網膜72に直接投射される、マクスウェル視を利用した網膜投影型ヘッドマウントディスプレイである。実施例1の画像投影装置100は、
図1のように、光源12、第1ミラー14、第2ミラー16、光検出器18、および制御部20を備える。第1ミラー14および第2ミラー16は、メガネ型フレーム30に設けられている。光源12、光検出器18、および制御部20は、例えば携帯端末などの外部機器40に設けられている。
【0021】
光源12は、制御部20の指示の下、例えば単一または複数の波長の光線50を出射する。この光線50には、ユーザの網膜72に画像を投影するための画像用光線52と、第1ミラー14の振動に対する画像用光線52の出射タイミングを検出するための検出用光線54と、が含まれる。すなわち、制御部20は、入力された画像データに基づく画像用光線52を光源12から出射させると共に、第1ミラー14の振動に対する画像用光線52の出射タイミングを検出するための検出用光線54を光源12から出射させる。
【0022】
光源12は、例えば赤色レーザ光(波長:610nm〜660nm程度)、緑色レーザ光(波長:515nm〜540nm程度)、および青色レーザ光(波長:440nm〜480nm程度)を出射する。赤色、緑色、および青色レーザ光を出射する光源12として、例えばRGB(赤・緑・青)それぞれのレーザダイオードチップと3色合成デバイスとマイクロコリメートレンズとが集積された光源が挙げられる。
【0023】
第1ミラー14は、メガネ型フレーム30のつる32に設けられている。第1ミラー14には、光源12から出射され、ハーフミラー60や光ファイバ62、不図示のレンズおよびミラーなどを経由した光線50が入射する。第1ミラー14は、光源12から出射された画像用光線52を反射して、主走査方向および副走査方向に走査する。第1ミラー14は、例えば画像用光線52を主走査方向に往復走査し、副走査方向に片側走査する。主走査方向と副走査方向とは、互いに直交する方向であり、主走査方向は水平方向で、副走査方向は垂直方向である。また、第1ミラー14は、光源12から出射された検出用光線54を反射する。第1ミラー14は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラーである。
【0024】
第1ミラー14で反射された画像用光線52および検出用光線54は、ミラー64によって、メガネ型フレーム30のレンズ34に向かって反射される。第2ミラー16が、メガネ型フレーム30のレンズ34の眼球70側の面に配置されている。このため、ミラー64で反射された画像用光線52および検出用光線54は、第2ミラー16に入射する。第2ミラー16は、画像用光線52が入射される第1領域16aでは、自由曲面または自由曲面と回折面の合成構造をしたハーフミラーとなっている。このため、第2ミラー16に入射された画像用光線52は、ユーザの眼球70の瞳孔74近傍で収束した後に網膜72に投射される。これにより、ユーザは、画像用光線52による画像を認識することができると共に、外界像をシースルーで視認することができる。
【0025】
一方、第2ミラー16は、検出用光線54が入射される第2領域16bでは、第1領域16aに対して突出した形状のハーフミラーとなっている。このため、第2ミラー16に入射された検出用光線54は、画像用光線52とは異なる方向に反射される。例えば、検出用光線54は、第2ミラー16に向かって進んできた光路と同じ光路を戻るように、第2ミラー16で反射される。なお、第2領域16bの突起形状は微細であることから、ユーザの視界にはほとんど影響を及ぼさない。
【0026】
第2ミラー16で反射された検出用光線54は、ミラー64や第1ミラー14などで反射された後、光ファイバ62を経由し、ハーフミラー60で分岐される。分岐された検出用光線54は、光検出器18に入射する。これにより、光検出器18は、第2ミラー16で反射された検出用光線54を検出することができる。光検出器18による検出結果は、制御部20に出力される。光検出器18は、例えばフォトディテクタである。なお、光検出器18は、例えば第1ミラー14の主走査方向の往復振動の周期以上の時定数で検出用光線54を検出する。
【0027】
第2ミラー16において、第2領域16bは、主走査方向に相当する方向において、第1領域16aに並んで設けられている。また、第2領域16bは、主走査方向に相当する方向において、第2領域16bに入射する際の検出用光線54の幅より狭い反射面を有するように狭く形成されている。例えば、第2領域16bは、主走査方向に相当する方向において、網膜72に投影される画像の1画素または数画素程度の大きさの反射面を有するように形成されている。
【0028】
ここで、画像用光線52および検出用光線54について詳しく説明する。
図2は、第1ミラー14の振動に対する画像用光線52と検出用光線54の出射タイミングを説明する図である。なお、
図2では、第1ミラー14の振動を符号80で示している。
図2のように、第1ミラー14は、網膜72に投影する画像範囲82よりも大きく主走査方向および副走査方向に振動する。第1ミラー14の主走査方向の往復振動の往路と復路との両方において、第1ミラー14の振動が画像範囲82にある期間、光源12から画像用光線52が出射される。これにより、画像用光線52は、第1ミラー14によって走査される。なお、第1ミラー14の振れ角の小さい範囲で画像用光線52を走査するのは、第1ミラー14の振れ角の大きい範囲で画像用光線52を走査して網膜72に画像を投影すると、投影される画像の歪みが大きくなるためである。なお、画像用光線52は矩形状に走査される場合に限られず、台形状に走査される場合など、その他の場合でもよい。
【0029】
第1ミラー14の主走査方向の往復振動において、第1ミラー14の振動が画像範囲82よりも外側にある時間(タイミング)で、光源12から所定の大きさの光強度を有する検出用光線54が出射される。検出用光線54は、第1ミラー14の往復振動の往路と復路とのそれぞれで、光源12から出射される。検出用光線54は、単一波長の光線でよい。検出用光線54の光強度は、光検出器18で検出できる程度の大きさであればよく、一定の大きさでよい。
【0030】
図3は、第1ミラー14の振動に対する画像用光線52と検出用光線54の出射タイミングを示すタイミングチャートである。
図3のように、第1ミラー14の主走査方向の振れ角を基準にして、画像範囲82で最初に走査される画像用光線52(ここでは、第1ミラー14の往復振動の往路における画像用光線52a)の出射開始タイミングが決定される。第1ミラー14の主走査方向の振れ角は、不図示のセンサによって検知することができる。
【0031】
第1ミラー14の振れ角を基準に決定されたタイミングで出射が開始された画像用光線52aの出射が終了した後、第1ミラー14の往復振動の復路における画像用光線52bと往路における画像用光線52aとが繰り返し出射される。これら画像用光線52a、52bの繰り返しの出射は、第1ミラー14の振れ角を基準にして出射が開始された画像用光線52aの出射開始からの経過時間に基づいて行われる。すなわち、第1ミラー14の振れ角を基準にして出射が開始された画像用光線52aの出射開始から所定時間T
1が経過した後、復路の画像用光線52bの出射が開始され、さらに所定時間T
1が経過した後、往路の画像用光線52aの出射が開始される。このようなことが、1フレームの画像を形成するまで繰り返される。例えば、往路の画像用光線52aの出射間隔2T
1は35μsec程度である。
【0032】
第1ミラー14の往復振動の往路における検出用光線54aと復路における検出用光線54bとは、画像用光線52a、52bの出射の合間に、それぞれ光源12から単発で出射される。往路における検出用光線54aは、第1ミラー14の振れ角を基準にして出射が開始された画像用光線52aの出射開始から所定時間T
2が経過した後に単発で出射される。復路における検出用光線54bは、第1ミラー14の振れ角を基準にして出射が開始された画像用光線52aの出射開始から所定時間T
3が経過した後に単発で出射される。つまり、光源12は、画像用光線52a、52bとは時間的に連続させずに、第1ミラー14の主走査方向の振動の画像範囲82の終わりから折り返しまでの期間よりも短い時間で、検出用光線54a、54bを出射する。また、光源12は、往路における検出用光線54aと復路における検出用光線54bとを時間的に連続させずに出射する。画像用光線52aと検出用光線54aとの時間間隔T
4と、画像用光線52bと検出用光線54bとの時間間隔T
5とは、同じ間隔になるように設定されている。このため、検出用光線54は、
図2のように、副走査方向で同一線上に位置するように設定されている。時間間隔T
4、T
5は、例えば1μsec程度である。
【0033】
このように、第1ミラー14の振れ角に基づいて画像用光線52の出射が開始され、その後の画像用光線52と検出用光線54は、予め定められた一定のタイミングで、光源12から出射される。
【0034】
ここで、主走査方向における往復走査において、往路の画像用光線52aと復路の画像用光線52bとの相対的な投射位置のずれが生じていない場合は、
図4(a)のように、網膜72には良好な画質の画像が投影される。しかしながら、光源12や第1ミラー14、電気回路などの物理特性が温度や経時により変化することがある。この場合、往路の画像用光線52aと復路の画像用光線52bとの相対的な投射位置がずれて、
図4(b)のように、網膜72に投影される画像が二重に見えてしまうことがある。
【0035】
そこで、このような画像品質の劣化を抑制するため、実施例1では、第2ミラー16で反射された検出用光線54を光検出器18で検出し、制御部20は、光検出器18の検出結果に基づいて、画像用光線52の出射タイミングを調整する制御を行う。CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ並びにRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等のメモリは、制御部20として機能する。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムに従って、制御部20として機能する。
【0036】
図5および
図6は、実施例1に係る画像投影装置100の制御部20の処理の一例を示すフローチャートである。
図5のように、制御部20は、ステップS10において、第1ミラー14の主走査方向の振れ角に基づいて、光源12から往路の画像用光線52aの出射を開始させる。次いで、ステップS12において、制御部20は、予め定められた出射時間が経過した後、画像用光線52aの出射を終了させる。
【0037】
次いで、ステップS14において、制御部20は、第1ミラー14の振れ角に基づいて出射が開始された画像用光線52aの出射開始タイミングから所定時間(T
2)が経過した後、光源12から往路の検出用光線54aを出射させる。次いで、ステップS16において、制御部20は、第1ミラー14の振れ角に基づいて出射が開始された画像用光線52aの出射開始タイミングから所定時間(T
3)が経過した後、光源12から復路の検出用光線54bを出射させる。
【0038】
次いで、ステップS18において、制御部20は、第1ミラー14の振れ角に基づいて出射が開始された画像用光線52aの出射開始タイミングから所定時間(T
1)が経過した後、光源12から復路の画像用光線52bの出射を開始させる。次いで、ステップS20において、制御部20は、予め定められた出射時間が経過した後、画像用光線52bの出射を終了させる。
【0039】
次いで、
図6のステップS22に移行し、制御部20は、第2ミラー16で反射された検出用光線54a、54bの光検出器18による検出結果を取得する。例えば、制御部20は、所定期間(例えば第1ミラーの主走査方向の往復振動の周期以上の期間)で光検出器18が検出した検出用光線54a、54bの光強度を取得する。この場合、制御部20は、例えば
図5のステップS10より前に光検出器18による検出を開始し、ステップS20の後に光検出器18による検出を終了することができる。制御部20は、所定期間で光検出器18が検出した検出用光線54a、54bの光強度を取得することで、所定期間における検出用光線54a、54bの光強度の積分値の合計を取得できる。制御部20は、取得した光強度の積分値の合計を不図示の記憶部に記憶する。
【0040】
次いで、ステップS24において、制御部20は、光検出器18による検出用光線54a、54bの検出結果に基づいて、第1ミラー14の主走査方向における振動と画像用光線52a、52bの出射タイミングとに許容範囲を超えるずれが生じているか否かを判断する。
【0041】
ここで、
図7(a)および
図7(b)を用いて、第1ミラー14の振動と画像用光線52a、52bの出射タイミングとのずれの判断について説明する。
図7(a)および
図7(b)は、光検出器18による検出用光線54a、54bの検出を説明する図である。
図7(a)および
図7(b)の横軸は、主走査方向に相当する方向における第2ミラー16内の位置を示し、縦軸は、検出用光線54a、54bの光強度を示している。また、
図7(a)は、第1ミラー14の振動と画像用光線52a、52bの出射タイミングとのずれが小さい場合を示し、
図7(b)は、大きい場合を示している。
【0042】
図1で説明したように、第2ミラー16の第2領域16bは、主走査方向に相当する方向において、検出用光線54の幅より狭い幅の反射面を有するように形成されている。このため、第2ミラー16の第2領域16bで反射される検出用光線54の範囲は限られ、
図7(a)および
図7(b)のように、光検出器18が検出できる検出用光線54の範囲(検出可能範囲18a)は、主走査方向に相当する方向で狭くなる。この場合において、第1ミラー14の振動と画像用光線52a、52bの出射タイミングとのずれが小さい場合は、
図2のように検出用光線54は副走査方向で同一線上に位置するように設定されていることから、
図7(a)のように、検出可能範囲18aにおける検出用光線54a、54bの光強度は比較的大きくなる。したがって、所定期間で光検出器18が検出する検出用光線54a、54bの光強度の積分値の合計は比較的大きくなる。この場合、
図4(a)に示したように、網膜72に良好な画質の画像が投影される。
【0043】
一方、第1ミラー14の振動と画像用光線52a、52bの出射タイミングとのずれが大きい場合は、検出用光線54が副走査方向で同一線上に位置しないようになることから、
図7(b)のように、検出可能範囲18aにおける検出用光線54a、54bの光強度は比較的小さくなる。したがって、所定期間で光検出器18が検出する検出用光線54a、54bの光強度の積分値の合計は比較的小さくなる。この場合、
図4(b)に示したように、網膜72に投影される画像の品質が劣化する。
【0044】
このことから、所定期間で光検出器18が検出する検出用光線54a、54bの光強度の積分値の合計が所定値以上であれば、第1ミラー14の振動と画像用光線52a、52bの出射タイミングとのずれが許容範囲内にあると判断できることが分かる。なお、所定値とは、網膜72に投影される画像の画質が良好か否かの境となる閾値であり、不図示の記憶部に予め記憶されている。例えば、所定値として、所定期間で光検出器18が検出し得る検出用光線54a、54bの光強度の積分値の合計の最大値や、当該最大値から5%程度小さい値の間の値、当該最大値から10%程度小さい値の間の値などを用いることができる。
【0045】
図6に戻り、第1ミラー14の振動と画像用光線52a、52bの出射タイミングとに許容範囲を超えるずれが生じている場合(ステップS24:No)、ステップS26に移行して、制御部20は、第1ミラー14の振動と画像用光線52a、52bの出射タイミングとの調整を行う。
【0046】
ここで、
図8を用いて、第1ミラー14の振動と画像用光線52a、52bの出射タイミングとの調整について説明する。
図8は、第1ミラー14の振動に対する画像用光線52a、52bと検出用光線54a、54bの調整前の出射タイミングと調整後の出射タイミングとを示すタイミングチャートである。なお、
図8では、調整前の出射タイミングを破線で示し、調整後を実線で示している。
【0047】
図8のように、制御部20は、所定期間における検出用光線54a、54bの光強度の積分値の合計が所定値以上となるように、第1ミラー14の主走査方向の振動に対して画像用光線52a、52bおよび検出用光線54a、54b全体の出射タイミングをシフトさせる。例えば、制御部20は、画像用光線52a、52bおよび検出用光線54a、54b全体の出射タイミングを1画素単位でシフトさせる。また、制御部20は、画像用光線52a、52bおよび検出用光線54a、54b全体の出射タイミングのシフト量を不図示の記憶部に記憶する。なお、検出用光線54a、54bの光強度の積分値の合計と所定値との差と、出射タイミングのシフト量と、を関連付けたテーブルなどを不図示の記憶部に予め記憶しておき、制御部20は、このテーブルを用いて出射タイミングのシフト量を決定してもよい。
【0048】
第1ミラー14の振動と画像用光線52a、52bの出射タイミングとの調整をした後、制御部20は、ステップS28に移行する。また、ステップS24において、第1ミラー14の振動と画像用光線52a、52bの出射タイミングとのずれが許容範囲内である場合も、制御部20は、ステップS28に移行する。
【0049】
ステップS28において、制御部20は、1フレーム分の画像の投影が終了するまで、往路の画像用光線52aと復路の画像用光線52bの出射を繰り返し行う。
【0050】
1フレーム分の画像の投影が終了した後、次のフレームがある場合は(ステップS30:Yes)、
図5のステップS10に戻り、制御部20は、第1ミラー14の振れ角と記憶部に記憶した出射タイミングのシフト量とに基づいて、次のフレームにおける画像用光線52aの出射を開始させる。その後、ステップS12からステップS28を行う。一方、次のフレームがない場合は(ステップS30:No)、
図5および
図6の処理を終了する。
【0051】
なお、制御部20は、次のフレームのステップS24で取得した検出用光線54a、54bの光強度の積分値の合計が、記憶部に記憶した積分値の合計よりも小さい場合には、ステップS26において、画像用光線52a、52bおよび検出用光線54a、54b全体の出射タイミングを前回とは反対方向にシフトさせるようにする。
【0052】
図9(a)は、調整前における第1ミラー14の振動に対する画像用光線52と検出用光線54の出射タイミングを説明する図、
図9(b)は、調整後における第1ミラー14の振動に対する画像用光線52と検出用光線54の出射タイミングを説明する図である。
図5および
図6の制御を繰り返し行うことによって、
図9(a)のように、第1ミラー14の振動に対する画像用光線52の出射タイミングがずれていたものが、
図9(b)のように、第1ミラー14の振動に対する画像用光線52の出射タイミングのずれを小さくすることができる。これにより、
図4(a)に示すような良好な画質の画像を投影することができる。
【0053】
以上説明してきたように、実施例1によれば、第1ミラー14の主走査方向の往復振動において、画像範囲82よりも外側に相当する時間に、検出用光線54が第1ミラー14に入射する。制御部20は、光検出器18による検出用光線54の検査結果に基づき、第1ミラー14と画像用光線52の出射タイミングとを調整する。これにより、
図8から
図9(b)で説明したように、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとのずれを小さくすることができ、網膜72に投影される画像の品質劣化を抑制できる。また、第2ミラー16に、画像用光線52を網膜72に反射する第1領域16aに加えて、検出用光線54を画像用光線52とは異なる方向に反射する第2領域16bを設け、第2領域16bで反射した検出用光線54を光検出器18で検出する構成としている。これにより、部品点数の増加が抑えられるため、装置の大型化を抑制できる。
【0054】
また、実施例1によれば、第2ミラー16の第2領域16bは、主走査方向に相当する方向で第1領域16aに並んで設けられ、第1領域16aに対して突出した形状をしている。これにより、第2ミラー16は、第1ミラー14などが設けられた側に検出用光線54を反射させることができる。よって、検出用光線54を検出する光検出器18を、他の部品とまとめて配置することができる。例えば、第2ミラー16が検出用光線54を進んできた光路と同じ光路を戻るように反射させることで、光検出器18を外部機器40に設けることができる。なお、実施例1では、第2ミラー16の第2領域16bは第1領域16aに対して突出している場合を例に示したが、
図10の実施例1の変形例1に係る画像投影装置150のように、第2領域16bが第1領域16aに対して凹んでいる場合でもよい。
【0055】
また、実施例1によれば、検出用光線54は、画像用光線52とは時間的に連続せずに、第1ミラー14の主走査方向の振動の画像範囲82の終わりから折り返しまでの期間よりも短い時間で出射される。そして、第2ミラー16の第2領域16bは、主走査方向に相当する方向において、検出用光線54の幅よりも狭い反射面を有している。これにより、第2ミラー16の第2領域16bで反射した検出用光線54を光検出器18で検出し、この検出結果に基づいて、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整することを容易に実現することができる。なお、実施例1では、第2ミラー16の第2領域16bは、主走査方向に相当する方向において、検出用光線54の幅よりも狭い反射面を有する場合を例に示したがこれに限られず、検出用光線54の幅以下の大きさの反射面を有する場合でもよい。
【0056】
また、実施例1によれば、第1ミラー14の主走査方向の往復振動の往路と復路のそれぞれで、往路における検出用光線54aと復路における検出用光線54bとが時間的に連続しないように、検出用光線54a、54bが出射される。制御部20は、往路で出射された検出用光線54aの検出結果と復路で出射された検出用光線54bの検出結果とに基づいて、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整する。このように、往路と復路それぞれで出射された検出用光線54a、54bを用いることで、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとをより正確に調整することができる。
【0057】
また、実施例1によれば、第1ミラー14と第2ミラー16は、メガネ型フレーム30に設けられ、光検出器18は、外部機器40に設けられている。これにより、メガネ型フレーム30に備わる部品点数を低減でき、大型化を抑制できる。
【0058】
なお、実施例1では、光検出器18で検出される検出用光線54の光強度が大きくなるように画像用光線52の出射タイミングを補正することで、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整する場合を例に示したが、この場合に限られる訳ではない。例えば、光検出器18で検出用光線54を検出した時間に基づいて、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整してもよい。例えば、第1ミラー14の主走査方向の振れ角の任意の点を原点時間とし、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとにずれが生じていない場合に、この原点時間から光検出器18で検出用光線54が検出されるまでの時間を基準時間間隔として予め不図示の記憶部に記憶しておく。そして、上記原点時間から光検出器18が実際に検出用光線54を検出した時間までの時間間隔と上記基準時間間隔とを比較し、その差が小さくなるように画像用光線52の出射タイミングを補正することで、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整してもよい。また、検出用光線54の光強度の大きさに基づいて第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整する場合は、所定期間における検出用光線54の光強度の積分値の合計に基づいて行う場合に限られず、例えば検出用光線54の光強度の最大値に基づいて行う場合などでもよい。
【0059】
なお、実施例1において、第1ミラー14の主走査方向の往復振動の往路と復路のいずれか一方でのみ検出用光線54が第1ミラー14に入射され、この検出用光線54の検出結果に基づいて、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整する場合でもよい。
【0060】
なお、実施例1において、検出用光線54a、54bを1組とする複数組の検出用光線54a、54bが第1ミラー14に入射され、これら複数組の検出用光線54a、54bの検出結果に基づいて、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整する場合でもよい。この場合、複数組の検出用光線54a、54bの検出結果の平均に基づいて、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整してもよい。
【0061】
なお、実施例1では、
図6のステップS24、S26のように、1フレーム分の画像投影の途中で第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整する場合を例に示したが、1フレーム分の画像投影が終了した後に、第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整する場合でもよい。また、1フレームの画像投影毎に第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを調整する場合に限られず、複数フレームの画像投影に対して第1ミラー14の振動と画像用光線52の出射タイミングとを1回調整する場合でもよい。