特許第6232042号(P6232042)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6232042
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/476 20060101AFI20171106BHJP
【FI】
   A61F13/476
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-256589(P2015-256589)
(22)【出願日】2015年12月28日
(65)【公開番号】特開2017-118948(P2017-118948A)
(43)【公開日】2017年7月6日
【審査請求日】2017年4月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】黒田 賢一郎
(72)【発明者】
【氏名】コンティアン ラニダー
【審査官】 田中 尋
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/069138(WO,A1)
【文献】 特開平07−303670(JP,A)
【文献】 特表2004−538092(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15−13/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向と、
前記前後方向に直交する幅方向と、
吸収体を有する本体部と、
前記本体部から幅方向外側に延出し、下着に装着された状態で互いに重なり合う一対の第1ウイング及び第2ウイングと、を備え、
前記第1ウイングは、下着側に配置され、下着に装着された状態で前記第2ウイングと重なる第1ウイング接合部を有する、吸収性物品であって、
前記第1ウイングは、前記前後方向に沿った境界を有する剛性要素を備えており、
前記第1ウイング及び前記第2ウイングは、それぞれ幅方向に折り畳む第1ウイング折り線及び第2ウイング折り線を有しており、
前記第1ウイング折り線及び前記第2ウイング折り線は、前記吸収性物品の包装状態において前記第1ウイングと前記第2ウイングを肌対向面側に折り返すための折り線であり、
前記剛性要素の境界が前記第1ウイング折り線と重なっており、
前記第1ウイング折り線と前記第2ウイング折り線との間の距離は、第1ウイング折り線と第1ウイング接合部の幅方向外側縁との間の距離と、第2ウイング折り線と第2ウイングの幅方向外側縁との間の距離との和よりも長いことを特徴とする、吸収性物品。
【請求項2】
前記第2ウイングは、下着側に配置された第2ウイング接合部を有し、
前記第1ウイングと前記第2ウイングは、前記第1ウイング折り線及び前記第2ウイング折り線で折り畳まれた包装状態において、前記第1ウイング接合部と前記第2ウイング接合部とを一体的に覆う剥離シートによって連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記剛性要素は、前記第1ウイングの前側の端辺と後側の端辺のうちの少なくとも一方に達することを特徴とする、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記第1ウイング接合部は、前記剛性要素が存在する領域のみに設けられていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記剛性要素は、前記境界から、前記第1ウイングの前記幅方向の外側縁方向に延びていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記剛性要素は、前記境界から、前記第1ウイングの前記幅方向の外側縁まで延びていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記第1ウイングと前記第2ウイングのうちの少なくとも一方は、前記前後方向に延びる引裂誘導部を有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記引裂誘導部は、前記剛性要素が設けられた領域と重なっていることを特徴とする、請求項7に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装着時に下着の非肌対向面側で一対のウイング同士が重なり合う吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、装着時に下着の非肌対向面側で一対のウイング同士が重なり合う吸収性物品が開示されている。特許文献1では、装着時に下着の非肌対向面側で、一対のウイング同士がメカニカルファスナーのような締結用具で機械的に係合される。これにより、下着に吸収性物品が固定される。
【0003】
この吸収性物品のウイングは、使用前には、使用時とは反対側に折り曲げられた状態となっている。この吸収性物品では、使用前に下着の非肌対向面側で一対のウイング同士が重なり合っており、一対のウイング同士が前述の締結用具で機械的に係合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−500106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の締結用具は、一度係合を解除してから、下着の非肌対向面側で再度係合する必要がある。そのため、締結用具は、メカニカルファスナーのような再係合可能なものに限定される。
【0006】
特許文献1に記載の締結用具として、メカニカルファスナーの代わりに接着剤を用いることも考えられる。しかしながら、この場合には、使用前に、一方のウイングに設けられた締結用具としての接着剤が、他方のウイングに付着することになる。このようにして他方のウイングに付着した接着剤は、吸収性物品の使用状態において、下着とは反対側に向けられる。したがって、この接着剤が、着用中に着用者の肌に当たり、着用者に違和感を与えることがある。
よって、装着時に下着の非肌対向面側で一対のウイング同士が重なり合う吸収性物品について、上記課題を解決することが期待される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様に係る吸収性物品は、前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、吸収体を有する本体部と、前記本体部から幅方向外側に延出し、下着に装着された状態で互いに重なり合う一対の第1ウイング及び第2ウイングと、を備え、前記第1ウイングは、下着側に配置される第1ウイング接合部を有する、吸収性物品であって、前記第1ウイングは、前記前後方向に沿った境界を有する剛性要素を備えており、前記第1ウイング及び前記第2ウイングは、それぞれ幅方向に折り畳む第1ウイング折り線及び第2ウイング折り線を有しており、前記剛性要素の境界が前記第1ウイング折り線と重なっており、前記第1ウイング折り線と前記第2ウイング折り線との間の距離は、第1ウイング折り線と第1ウイング接合部の幅方向外側縁との間の距離と、第2ウイング折り線と第2ウイングの幅方向外側縁との間の距離との和よりも長い。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、使用前の包装状態において、第2ウイングが第1ウイング接合部と重ならない。これにより、第1ウイング及び第2ウイングの、装着状態で下着とは反対側に向く面に、ウイング接合部を構成する接着剤が付着することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態における吸収性物品の平面図である。
図2図1に示すA−A線に沿った吸収性物品の断面図である。
図3図1の吸収性物品を下着に装着した第1装着状態の非肌対向面側から見た平面図である。
図4図1のA−A線を基準とした第1装着状態の吸収性物品の断面図である。
図5図1の吸収性物品を下着に装着した第2装着状態の非肌対向面側から見た平面図である。
図6図1のA−A線を基準とした第2装着状態の吸収性物品の断面図である。
図7】第2装着状態の吸収性物品を取り外す作業を説明するための説明図である。
図8】包装シートで包まれた状態の吸収性物品の平面図である。
図9】包装シートを開いた状態の吸収性物品の平面図である。
図10図9のB−B線に沿った吸収性物品の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0011】
一実施形態に係る吸収性物品によれば、第1ウイング41は、前後方向Lに沿った境界91Eを有する第1剛性要素91を備えている。第1ウイング41及び第2ウイング42は、それぞれ幅方向に折り畳む第1ウイング折り線FL1及び第2ウイング折り線FL2を有する。第1剛性要素91の境界91Eが第1ウイング折り線FL1と重なっている。第1ウイング41及び第2ウイング42が展開された状態において、第1ウイング折り線FL1と第2ウイング折り線FL2との間の距離は、第1ウイング折り線FL1と第1ウイング接合部61の幅方向外側縁との間の距離と、第2ウイング折り線FL2と第2ウイング42の幅方向外側縁との間の距離との和よりも長い。これにより、包装状態においては、第1ウイング接合部61が第2ウイング42に付着せず、第2ウイング接合部62が第1ウイング41に付着しないように、第1ウイング41及び第2ウイング42を折り畳むことができる。したがって、第1ウイング41及び第2ウイング42の、装着状態で下着とは反対側に向く面に、第1ウイング接合部61又は第2ウイング接合部62を構成する接着剤が付着することを防止することができる。また、この場合であっても、吸収性物品が下着に装着された装着状態では、第1ウイング41及び第2ウイング42は、それぞれのウイング41,42の基端部41BE,42BEで折り返されるため、下着の非肌対向面側で第1ウイング41と第2ウイング42とを互いに重ねることができる。
【0012】
さらに、第1剛性要素91は剛性が変化する境界であるため、製造時にウイングを肌面側へ折りたたむ、すなわち包装状態にするときに安定して折りたたむことができる。
【0013】
一実施形態によれば、第1ウイング41と第2ウイング42は、第1ウイング折り線FL1及び第2ウイング折り線FL2で折り畳まれた包装状態において、第1ウイング接合部61と第2ウイング接合部62とを一体的に覆う剥離シート110によって連結されている。包装状態において、第1ウイング接合部61と第2ウイング接合部62とが互いに重なっていないので、1つの剥離シート110で第1ウイング接合部61と第2ウイング接合部62の両方を保護することができる。また、包装状態で、第1ウイング41と第2ウイング42とが剥離シート110で連結されているので、第1ウイング41及び第2ウイング42が折り畳まれた状態が維持され易い。
【0014】
一実施形態によれば、第1剛性要素91は、第1ウイング41の前側の端辺と後側の端辺のうちの少なくとも一方に達する。これにより第1ウイング41の前側の端辺と後側の端辺のうちの少なくとも一方は、第1剛性要素91によって比較的固くなっているため、ウイングに外力がかかったとしても下着から離れるように捲れることを抑制できる。また、包装状態にするためにウイングを肌面側へ折り返すときに、折り返しの基点として剛性が変化する境界があるためより折り返しやすい。したがって、吸収性物品の装着中に第1ウイング41が下着から捲れることを抑制することができる。
【0015】
一実施形態によれば、第1ウイング接合部61は、第1剛性要素91が存在する領域のみに設けられている。これにより、第1ウイング41を第2ウイング42又は下着に接合する部分の剛性を高めることができる。したがって、第1ウイング41の第1ウイング接合部61の領域の形状を安定的に維持することができるため、第1ウイング接合部61が意図しない箇所に貼り付いてしまったり、第1ウイング41自体が2つ折りされることにより第1ウイング接合部61が第1ウイングに接合することを抑制し、第1ウイング接合部61を正確に下着又は第2ウイング42に取り付け易くすることができる。
【0016】
一実施形態によれば、第1剛性要素91は、境界線91Eから、第1ウイング41の幅方向Wの外側縁方向に延びている。これにより、第1ウイング41の基端部41BEから離れた第1ウイング41の先端部の剛性が高くなる。そのため、第1ウイング41の先端部が意図せず曲がったり折れたりすることを抑制することができる。また、ウイングの基端部に剛性要素があると、装着時に股に剛性要素が当たる恐れがあり装着の違和感を発生させることがある。したがって、使用者が、吸収性物品の取り扱い中に、ウイング41,42同士がウイング接合部61,62で意図せず接合したりする等の不具合が起こりにくい。
【0017】
一実施形態によれば、第1剛性要素91は、境界線91Eから、第1ウイング41の幅方向の外側縁まで延びている。第1ウイング41の、第1剛性要素91の境界91Eよりも幅方向の外側の領域全体の形状を安定的に維持することができる。これにより、第1ウイング接合部61が意図しない箇所に貼り付いてしまうことをより抑制し、第1ウイング41の操作性をより高めることができる。
【0018】
一実施形態によれば、第1ウイング41と第2ウイング42のうちの少なくとも一方は、前後方向Lに延びる引裂誘導部80を有する。吸収性物品を下着に取り付ける際に、第1ウイング接合部61又は第2ウイング接合部62により、下着の非肌面側で第1ウイング41と第2ウイング42を互いに重ねた状態で接合することができる。吸収性物品を下着から取り外す際に、使用者は、例えば、本体部2の前端縁を把持し、当該本体部2の前端縁を下着から離れる方向に引っ張る。本体部2が下着から離れると、第1ウイング41及び第2ウイング42が本体部2側に引っ張られ、幅方向外側に引っ張られる力が第1ウイング41及び第2ウイング42にかかる。この第1ウイング41及び第2ウイング42にかかる力によって、引裂誘導部80を介してウイングが引き裂かれる。これにより、吸収性物品を下着から容易に取り外すことができる。
【0019】
また、図1に示すように第1ウイング41のみに引裂誘導部80が存在する場合、第1ウイング41が分離しても第2ウイング42が分離しないため、本体部2とウイング4とが連なった状態を維持できる。その結果、取り外し作業の際にウイング4が落下することを防止し、吸収性物品の取り外し作業を清潔に行うことができる。
【0020】
一実施形態によれば、引裂誘導部80は、第1剛性要素91が設けられた領域と重なっている。例えば、包装された吸収性物品の開封時、又は吸収性物品の装着中に、使用者が誤ってウイング4を引っ張ることによって、引裂誘導部80を介してウイング4が意図せず分離することがある。本実施形態では、引裂誘導部80は、第1剛性要素91が設けられた領域を通っている。そのため、吸収性物品を下着から取り外すための力よりも十分に弱い力では、引裂誘導部80を介してウイング4が分離し難くなっている。したがって、ウイング4が、意図せず引裂誘導部80を介して引き裂かれることを抑制することができる。
【0021】
(2)吸収性物品の構成
図1及び図2を参照して、一実施形態に係る吸収性物品1について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
【0022】
図1は、一実施形態に係る吸収性物品1の展開平面図である。図2は、図1におけるA-A線に沿った断面図である。図1に示す展開平面図は、吸収性物品のウイングを展開した(折り返していない)展開状態の図である。吸収性物品1としては、パンティーライナー(おりものシート)や生理用ナプキンや失禁パッド等の任意の吸収性物品が想定される。本実施形態では、かかる吸収性物品1として生理用ナプキンが用いられるケースについて説明する。また、本実施の形態の生理用ナプキンは、昼用の生理用ナプキンであるが、夜用の生理用ナプキンであってもよい。
【0023】
吸収性物品1は、前後方向Lと、前後方向Lに直交する幅方向Wと、厚み方向Tと、を有する。厚み方向Tは、肌対向面側T1及びその反対側である非肌対向面側T2を有する。前後方向は、吸収性物品の長手方向に沿う方向である。幅方向は、一対のウイングの前後方向の中心同士を結ぶ線に沿う方向である。また、非肌対向面側T2は、吸収性物品を下着に取り付けたときに下着側に向けられる側に相当し、本明細書では「下着側」と称することもある。
【0024】
吸収性物品1は、吸収体30と、吸収体30よりも肌対向面側に位置する肌面シート10と、吸収体30よりも非肌対向面側に位置する非肌面シート20と、を少なくとも備える。
【0025】
肌面シート10は、トップシート11とサイドシート12を有する。トップシート11は、吸収体30の肌対向面側を覆う。サイドシート12は、トップシート11の外側縁を覆い、トップシート11よりも幅方向外側に延出する。肌面シート10は、通常吸収性物品に使用されているものを使用することができ、例えば、繊維を含むシート材、又は開孔フィルムなどを用いることができる。繊維を含むシート材は、不織布及び紙を用いることができる。
【0026】
非肌面シート20は、液不透過性のシートである。非肌面シート20は、少なくとも吸収体30の非肌対向面側を覆う。非肌面シート20は、通常吸収性物品に使用されているものを使用することができ、例えば、非通気性や通気性のフィルム、不織布等を用いることができる。
【0027】
吸収体30は、パルプやSAP等の吸収材料を有する吸収コアと、吸収コアを覆うコアラップと、を有する。吸収体は、通常吸収性物品に使用されているものを使用することができ、例えば、吸収コアは、親水性繊維、高分子吸水ポリマー、またはこれらの組み合わせを用いることができ、コアラップは、ティッシュ、不織布を用いることができる。
【0028】
吸収性物品1は、本体部2と、ウイング4と、を有する。本体部2は、吸収性物品1の幅方向Wの中央に位置し、前後方向Lに延びる。ウイング4は、本体部2の外側縁2Eよりも幅方向Wの外側に延出している。
【0029】
本体部2は、トップシート11と、サイドシート12と、非肌面シート20と、吸収体30と、を含む。ウイング4は、サイドシート12と、非肌面シート20と、を有する。ウイング4の前後方向の中心4LCは、着用者の排泄口に対向して配置される排泄口対向域の前後方向の範囲内に位置する。ウイング4は、非肌面シート20側に折り返し可能に構成されており、装着時に下着の非肌対向面側に折り返される。ウイング4の構成については、後述にて詳細に説明する。
【0030】
図2に示すように、非肌面シート20の非肌対向面には、吸収性物品を下着Sに止めるための接合部が設けられている。接合部は、本体部2に配置された本体接合部60と、ウイング4に配置されたウイング接合部と、を有する。接合部は、接着剤によって構成されていてよい。
【0031】
(3)ウイングの構成
ウイング4は、第1ウイング41と第2ウイング42を有する。第1ウイング41と第2ウイング42は、下着に装着された状態で互いに重なり合う。第1ウイング41と第2ウイング42が下着に装着された状態で互いに重なり合うために、第1ウイング41の幅方向の長さ(ウイングの基端部41BEからウイングの外側縁までの長さ)と第2ウイング42の幅方向の長さを合わせた合計長さは、第1ウイングの基端部41BEと第2ウイング42の基端部42BEとの距離よりも長ければよく、第1ウイングの基端部41BEと第2ウイング42の基端部42BEとの距離に対する1.2倍以上であることが好ましい。より好ましくは、第1ウイング接合部61は、吸収性物品が下着に装着された装着状態で第2ウイング42と重なる位置に設けられており、第2ウイング接合部62は、吸収性物品が下着に装着された装着状態で第1ウイング41と重なる位置に設けられている。
【0032】
本明細書において、ウイングの基端部は、ウイングの最も幅方向内側に位置する部分であり、本体部2と交差する部分である。ウイングを下着の非肌対向面側に折り返す際は、ウイングの基端部で折り返される。
【0033】
第1ウイング41は、ウイング接合部としての第1ウイング接合部61と、第1ウイング41の前端縁41FEから前後方向Lに延びる引裂誘導部80と、を有する。第2ウイング42は、ウイング接合部としての第2ウイング接合部62を有し、引裂誘導部を有しない。すなわち、引裂誘導部80は、第1ウイング41のみに設けられる。この代わりに、第2ウイング42が引裂誘導部を有していてもよい。引裂誘導部は、第1ウイング41と第2ウイング42のうちの少なくとも一方に設けられていればよい。これにより、吸収性物品を下着から取り外すときに少なくとも一方ウイングを分断させることができる。なお、ウイングの「前端縁」は、ウイングの外縁のうち、ウイングの前側の基端部から幅方向外側に延びる外縁41FEである。
【0034】
引裂誘導部80は、着用者がウイングを容易に引き裂くことができるように構成されており、具体的には、ミシン目、ウイングの前端縁から後方に向かって凹む凹部、資材の強度を周囲よりも低くした脆弱部、及びこれらの組み合わせによって構成される。ミシン目は、ウイングを構成するサイドシート及び非肌面シートを貫通した開口を有する。また、脆弱部は、第1ウイングを構成する資材を拡幅することによって目付を低下させた部分、非肌面シートに開口を設けずに肌面シートに開口を設け、周囲と比較して強度を低くした部分、エンボス等の方法によって熱及び圧力で資材の強度を低下させた部分を例示できる。
【0035】
引裂誘導部80は、前後方向Lに延びており、引裂誘導部80を介して引き裂かれた引裂箇所は、前後方向Lに延びる。引裂誘導部80の前端縁は、第1ウイング41の前端縁に一致していてよい。引裂誘導部80の前端縁と第1ウイング41の前端縁との距離が4mm以下の構成においては、引裂誘導部80の前端縁と第1ウイング41の前端縁とが一致している構成と同様の効果を奏し、引裂誘導部80を介して第1ウイング41を容易に分離することができる。引裂誘導部80の後端縁は、ウイング4の前後方向の中心4LCよりも後方に位置してよい。 引裂誘導部の破断によって、第1ウイング41の前後方向の長さの半分以上の長さが引き裂かれる。着用者が更に本体部を引っ張ることにより、第1ウイングの前後方向の全域を容易に分断できる。
【0036】
引裂誘導部80は、図1及び図2に示す第1ウイングの展開状態において、第1ウイング接合部61よりも幅方向内側に配置される。第1ウイング接合部61と引裂誘導部80との距離D11は、第1ウイング41の基端部41BEと引裂誘導部80との距離D12よりも短くてよい。この場合、着用者が下着から離れる方向に吸収体を含む本体部を引っ張ると、本体部とウイングとの間に引き裂く力がかかり、第1ウイングにおいては、第1ウイング接合部61近辺に力がかかりやすい。引裂誘導部80が第1ウイング41の基端部と比較して第1ウイング接合部61の近くに位置するため、引き裂く力を効率よく引裂誘導部80にかけて、第1ウイング41を容易に2つに分離できる。また、着用者は、装着時にウイングの基端部をなぞって、ウイングを下着につける。引裂誘導部がウイングの基端部から比較的離れていることにより、装着時に着用者が引裂誘導部に触れ難くなり、装着時に意図せずに引裂誘導部が引き裂かれることを抑制できる。
【0037】
第1ウイング41の展開状態において、第1ウイング41の基端部41BEと第2ウイング42の基端部42BEとの距離D13は、第1ウイング41の基端部41BEと引裂誘導部80との距離D12と、第2ウイング接合部62の外側縁と第2ウイング42の基端部42BEとの距離D14と、を合わせた距離よりも長くてよい。距離D12と距離D14を合わせた合計長さよりも距離D13が長いことにより、第2ウイング接合部62と引裂誘導部80は、第1装着状態において幅方向に必ず離間する。第2ウイング接合部62と引裂誘導部80とが重ならないため、第1ウイングは、引裂誘導部80を介して引き裂かれ易く、スムーズに2つに分離される。
【0038】
距離D12と距離D14を合わせた距離と、距離D13と、の差は、3mm以上であってよい。距離D12と距離D14を合わせた距離と、距離D13と、の差が3mm未満であると、ウイングの基端部よりも幅方向内側を折り基点としてウイングを非肌面側に折り返した場合に、第1装着状態において第2ウイング接合部62が引裂誘導部80に重なり、引裂誘導部80が破断し難いことがある。
【0039】
第1ウイング41は、前後方向Lに沿った境界91Eを有する第1剛性要素91を備えている。第1剛性要素91は、例えば補強紙や不織布により構成される。また、第1剛性要素91は、熱融着(エンボス)により不織布やフィルム等の資材の剛性をたかめた領域から構成されてもよい。さらに、第1剛性要素91は、ウイングを構成する複数の層どうしを互いに接合する接着剤の量を増やすことによって剛性を高めた領域であってもよい。第1ウイング41の、第1剛性要素91が設けられた領域は、第1ウイング41のその他の領域よりも高い剛性を有する。したがって、第1剛性要素91の境界91Eは、剛性が変化する境界を規定する。
【0040】
第1剛性要素91は、境界線91Eから、第1ウイング41の幅方向Wの外側縁方向に延びていることが好ましい。これにより、第1ウイング41の基端部41BEから離れた第1ウイング41の先端部の剛性が高くなる。そのため、第1ウイング41の先端部が意図せず曲がったり折れたりすることを抑制することができる。また、ウイングの基端部に剛性要素があると、装着時に股に剛性要素が当たる恐れがあり装着の違和感を発生させることがある。したがって、使用者が、吸収性物品の取り扱い中に、ウイング41,42同士がウイング接合部61,62で意図せず接合したりする等の不具合が起こりにくい。
【0041】
第1剛性要素91は、境界線91Eから、第1ウイング41の幅方向の外側縁まで延びていることが好ましい。これにより、第1ウイング41の、第1剛性要素91の境界91Eよりも幅方向の外側の領域全体の形状を安定的に維持することができる。したがって、第1ウイング接合部61が意図しない箇所に貼り付いてしまうことをより抑制し、第1ウイング41の操作性をより高めることができる。
【0042】
第1剛性要素91は、境界線91Eよりも幅方向Wの外側における全領域に設けられていてもよい。この場合、第1ウイング41の形状をより安定的に維持することができ、第1ウイング41の操作性をより高めることができる。
【0043】
この代わりに、第1剛性要素91は、境界線91Eよりも幅方向Wの外側における一部の領域に設けられていてもよい。この場合、第1剛性要素91は、第1ウイング41の前側の端辺41FEと後側の端辺のうちの少なくとも一方に達していることが好ましい。これにより第1ウイング41の前側の端辺と後側の端辺のうちの少なくとも一方は、第1剛性要素91によって比較的固くなっているため、下着から離れるように捲れることを抑制できる。また、ウイングを下着に沿って折り返す、すなわち包装状態にするときに、折り返しの基点が剛性が異なる領域があるためより折り返しやすい。 したがって、吸収性物品の装着中に第1ウイング41が下着から捲れることを抑制することができる。
【0044】
引裂誘導部80は、第1剛性要素91が設けられた領域と重なっていることが好ましい。そのため、吸収性物品を下着から取り外すための力よりも十分に弱い力では、引裂誘導部80を介してウイング4が分離し難くなっている。したがって、ウイング4が、意図せず引裂誘導部80を介して引き裂かれることを抑制することができる。
【0045】
また、第1ウイング接合部61は、第1剛性要素91が存在する領域のみに設けられていることが好ましい。これにより、第1ウイング41を第2ウイング42又は下着に接合する部分の剛性を高めることができる。したがって、第1ウイング41の第1ウイング接合部61の領域の形状を安定的に維持することができるため、第1ウイング接合部61が意図しない箇所に貼り付いてしまったり、第1ウイング41自体が2つ折りされることにより第1ウイング接合部61が第1ウイングに接合することを抑制し、第1ウイング接合部61を正確に下着又は第2ウイング42に取り付け易くすることができる。
【0046】
第1ウイング41は、後述するように包装時に幅方向に折り畳む第1ウイング折り線FL1を有する。第1ウイング折り線FL1は、第1ウイング41を肌面側へ折り返すための折り線である。第1剛性要素91の境界91Eが第1ウイング折り線FL1と重なっている。より具体的には、第1剛性要素91の境界91Eが第1ウイング折り線FL1と一致する。
【0047】
第2ウイング42は、第1ウイング41と同様に、前後方向Lに沿った境界92Eを有する第2剛性要素92を有していてよい。第2剛性要素92は、例えば補強紙や不織布により構成される。また、第2剛性要素92は、熱融着(エンボス)により不織布やフィルム等の資材の剛性をたかめた領域から構成されてもよい。さらに、第2剛性要素92は、ウイングを構成する複数の層どうしを互いに接合する接着剤の量を増やすことによって剛性を高めた領域であってもよい。第2剛性要素92の境界92Eは、剛性が変化する境界を規定する。
【0048】
第2剛性要素92は、境界線92Eから、第2ウイング42の幅方向Wの外側縁方向に延びていてよい。第2剛性要素92は、境界線92Eよりも幅方向Wの外側における全領域に設けられていてもよい。これにより、第2ウイング42の形状を安定的にすることができ、第2ウイングの操作性を向上させることができる。
【0049】
この代わりに、第2剛性要素92は、境界線92Eよりも幅方向Wの外側における一部の領域に設けられていてもよい。この場合、第2剛性要素92は、第2ウイング42の前側の端辺と後側の端辺のうちの少なくとも一方に達していることが好ましい。これにより第2ウイング41の前側の端辺と後側の端辺のうちの少なくとも一方が下着から離れるように捲れることを抑制できる。また、ウイングを下着に沿って折り返す、すなわち包装状態にするときに、折り返しの基点として剛性が変化する境界があるためより折り返しやすい。
【0050】
第2ウイング42は、後述するように包装時に幅方向に折り畳む第2ウイング折り線FL2を有する。第2ウイング折り線FL2は、第2ウイング42を肌面側へ折り返すための折り線である。第2剛性要素92の境界92Eが第2ウイング折り線FL2と重なっている。より具体的には、第2剛性要素92の境界92Eが第2ウイング折り線FL2と一致する。
【0051】
上記実施形態の代わりに、第2ウイング42は、第2剛性要素92を有していなくてもよい。この場合、第2ウイング折り線FL2は、第2ウイング42の基端部42BEと重なる、すなわち第2ウイング42の基端部42BEと一致することに留意すべきである。
【0052】
第1ウイング41及び第2ウイング42が展開された状態において、第1ウイング折り線FL1と第2ウイング折り線FL2との間の距離は、第1ウイング折り線FL1と第1ウイング接合部61の幅方向外側縁との間の距離と、第2ウイング折り線FL2と第2ウイング42の幅方向外側縁との間の距離との和よりも長い。これにより、包装状態においては、第1ウイング接合部61が第2ウイング42に付着せず、第2ウイング接合部62が第1ウイング41に付着しないように、第1ウイング41及び第2ウイング42を折り畳むことができる。したがって、第1ウイング41及び第2ウイング42の、装着状態で下着とは反対側に向く面に、第1ウイング接合部61又は第2ウイング接合部62を構成する接着剤が付着することを防止することができる。さらに、第1剛性要素91は剛性が変化する境界であり、製造時にウイングを肌面側へ折りたたむ、すなわち包装状態にするときに安定して折りたたむことができる。
【0053】
(4)吸収性物品の取り付け態様及び取り外し態様
図3から図6は、吸収性物品を下着に装着した状態を示す。図3及び図4は、第1ウイング41が第2ウイング42の厚み方向Tの内側に配置されて、吸収性物品1が下着Sに装着された第1装着状態を示しており、図5及び図6は、第1ウイング41が第2ウイング42の厚み方向Tの外側に配置されて、吸収性物品1が下着に装着された第2装着状態を示す。図7は、第2装着状態の取り外し態様を模式的に示した図である。
【0054】
図7(A)及び(B)に示すように、吸収性物品1が下着Sに装着された状態で、本体部2は、下着Sの肌対向面側に接合され、一対のウイング4は、下着の非肌対向面側に接合されている。より詳細には、第1装着状態では、第1ウイング接合部61を介して第1ウイング41と下着Sとが接合され、第2ウイング接合部62を介して第1ウイング41と第2ウイング42とが接合されている。また、第2装着状態では、第2ウイング接合部62を介して第2ウイング42と下着Sとが接合され、第1ウイング接合部61を介して第1ウイング41と第2ウイング42とが接合されている。
【0055】
吸収性物品1を取り外す際に、着用者は、一般に本体部2の前端縁を把持し、当該本体部2の前端縁を下着から離れる方向に引っ張る。一対のウイング4は、下着の非肌対向面側で互いに接合されているため、本体部2が下着から離れるときに下着に接合したままで維持しようとし、本体部2とウイング4の間に引き裂く力がかかる。このウイング4にかかる力は、着用者が把持する前側に強く作用し易い。第1ウイング41は、引裂誘導部80を介して引き裂かれる(図7(C)及び(D)参照)。着用者が更に本体部2を引っ張ると、図7(E)及び(F)に示すように、第1ウイング41が前後方向Lに沿って2つに分離する。
【0056】
第1装着状態において第1ウイング41が2つに分離すると、第1ウイング41の基端部側の一部は、本体部2に連なった状態となる。一方、第1ウイング41の先端部は、第2ウイング接合部62を介して第2ウイング42に連なっている。着用者が更に吸収性物品を引っ張ると、第1ウイング接合部61と下着が分離するとともに、本体接合部60と下着とが分離し、吸収性物品全体が下着から外される。
【0057】
また、第2装着状態において第1ウイング41が2つに分離すると、第1ウイング41の基端部側の一部は、本体部2に連なった状態となる。第1ウイング41の先端部は、第1ウイング接合部61を介して第2ウイング42に連なっている。着用者が更に吸収性物品を引っ張ると、第2ウイング接合部62と下着が分離するとともに、本体接合部60と下着とが分離し、吸収性物品全体が下着から外される。
【0058】
(5)包装状態
図8は、前述の吸収性物品が個別に包装された包装体の構造例を示すものである。図8に示すように、吸収性物品は、包装シート100によって包まれている。包装シート100は、固定テープ102によって閉じられている。
【0059】
図9は、包装シート100を開いた状態の吸収性物品1を示している。図10は、図9のB−B線に沿った吸収性物品の断面図である。この状態において、吸収性物品1は、包装シート100上に置かれている。包装シート100とともに吸収性物品1を折り畳むことによって、吸収性物品1が包装シート100で包まれる。
【0060】
図9及び図10に示すように、第1ウイング41及び第2ウイング42は、包装状態において、それぞれ第1ウイング折り線FL1,FL2を基点に吸収性物品の肌面側へ折り返されている。第1ウイング折り線FL1は、第1剛性要素91の境界91Eと重なっている。本実施形態では、第2ウイング折り線FL2は、第2剛性要素92の境界92Eと重なっている。
【0061】
第1ウイング41及び第2ウイング42が展開された状態において、第1ウイング折り線FL1と第2ウイング折り線FL2との間の距離は、第1ウイング折り線FL1と第1ウイング接合部61の幅方向外側縁との間の距離と、第2ウイング折り線FL2と第2ウイング42の幅方向外側縁との間の距離との和よりも長い。これにより、包装状態においては、第2ウイング42は第1ウイング接合部62に重ならない。したがって、包装状態では、第1ウイング接合部61が第2ウイングに付着せず、第2ウイング接合部62が第1ウイング41に付着しないように、第1ウイング41及び第2ウイング42を折り畳むことができる。言い換えると、第1ウイング接合部61と第2ウイング接合部62との両方が、ウイング41,42で覆われることなく、吸収体30とは反対側の面へ向けられる。
【0062】
図10に示すように、包装状態において第1ウイング41と第2ウイング42とが互いに重ならないように、第1剛性要素91の境界91E(第1ウイング折り線FL1)は、第1ウイング41の基端部41BEよりも十分に幅方向の外側に位置していてもよい。この代わりに、第1ウイング41の先端部(幅方向外側端部)と第2ウイング42の先端部(幅方向外側端部)とが互いに若干重なり合っていてもよい。ただし、この場合であっても、第1ウイング接合部61と第2ウイング接合部62との両方が、ウイング41,42で覆われることなく、吸収体30とは反対側の面へ向けられる。
【0063】
第1ウイング折り線FL1及び第2ウイング折り線FL2で折り畳まれた包装状態において、第1ウイング41と第2ウイング42は、第1ウイング接合部61と第2ウイング接合部62とを一体的に覆う剥離シート110によって連結されていることが好ましい。剥離シート110は、第1ウイング接合部61及び第2ウイング接合部62から剥離可能に構成されており、第1ウイング接合部61及び第2ウイング接合部62を保護する。包装状態において、第1ウイング接合部61と第2ウイング接合部62とが互いに重なっていないので、1つの剥離シート110で第1ウイング接合部61と第2ウイング接合部62の両方を保護することができる。また、包装状態で、第1ウイング41と第2ウイング42とが剥離シート110で連結されているので、第1ウイング41及び第2ウイング42が折り畳まれた状態が維持され易い。
【0064】
本体部2に配置された本体接合部60は、剥離シート120によって保護されている。剥離シート120は、接着剤122を介して包装シート100に接着されている。包装シート100を吸収性物品から取り外す際に、剥離シート120も包装シート100とともに吸収性物品から取り外される。
【0065】
剥離シート110,120は、紙、合成樹脂フィルム又は不織布などから構成することができる。包装シート100は、例えばフィルムから形成されている。
【0066】
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0067】
1 :吸収性物品
2 :本体部
4 :ウイング
41 :第1ウイング
42 :第2ウイング
10 :肌面シート
11 :トップシート
12 :サイドシート
20 :非肌面シート
30 :吸収体
61 :第1ウイング接合部
62 :第2ウイング接合部
80 :引裂誘導部
91 :第1剛性要素
92 :第2剛性要素
100 :包装シート
110 :剥離シート
L :前後方向
T :厚み方向
T1 :肌対向面側
T2 :非肌対向面側
W :幅方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10