【0019】
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
【実施例】
【0047】
以下、実施例と比較例とにより、本発明を具体的に説明する。
【0048】
(合成例1:ポリカーボネートポリオール(1)の合成)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四口フラスコに、ジエチレングリコール100質量部とジフェニルカーボネート193質量部を仕込み、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネートを0.01重量%添加し、200℃で5時間反応させ、次いで、減圧条件下で10時間反応させ、ポリカーボネートポリオール(1)を得た。このポリカーボネートポリオール(1)の水酸基値は32.0mgKOH/gであった。
【0049】
(合成例2:ポリカーボネートポリオール(2)の合成)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四口フラスコに、エチレングリコール15質量部とジエチレングリコール50質量部とトリエチレングリコール35質量部とジフェニルカーボネート189質量部を仕込み、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネートを0.01重量%添加し、200℃で5時間反応させ、次いで、減圧条件下で10時間反応させ、ポリカーボネートポリオール(2)を得た。このポリカーボネートポリオール(2)の水酸基値は60.0mgKOH/gであった。
【0050】
(合成例3:ポリカーボネートポリオール(3)の合成)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四口フラスコに、ジエチレングリコール50質量部とポリエチレングリコール(日油株式会社製「PEG#200」)50質量部とジフェニルカーボネート140質量部を仕込み、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネートを0.01重量%添加し、200℃で5時間反応させ、次いで、減圧条件下で10時間反応させ、ポリカーボネートポリオール(3)を得た。このポリカーボネートポリオール(3)の水酸基値は58.7mgKOH/gであった。
【0051】
(合成例4:ポリカーボネートポリオール(4)の合成)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四口フラスコに、ジエチレングリコール97質量部とトリメチロールプロパン3質量部とジフェニルカーボネート193質量部を仕込み、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネートを0.01重量%添加し、200℃で5時間反応させ、次いで、減圧条件下で10時間反応させ、ポリカーボネートポリオール(4)を得た。このポリカーボネートポリオール(4)の水酸基値は35.4mgKOH/gであった。
【0052】
(合成例5:ポリカーボネートポリオール(5)の合成)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四口フラスコに、ジエチレングリコール50質量部とポリエチレングリコール(日油株式会社製「PEG#400」)50質量部とジフェニルカーボネート114質量部を仕込み、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネートを0.01重量%添加し、200℃で5時間反応させ、次いで、減圧条件下で10時間反応させ、ポリカーボネートポリオール(5)を得た。このポリカーボネートポリオール(5)の水酸基値は59.4mgKOH/gであった。
【0053】
(合成例6:ポリカーボネートポリオール(6)の合成)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四口フラスコに、ジエチレングリコール60質量部とブタンジオール40質量部とジフェニルカーボネート200質量部を仕込み、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネートを0.01重量%添加し、200℃で5時間反応させ、次いで、減圧条件下で10時間反応させ、ポリカーボネートポリオール(6)を得た。このポリカーボネートポリオール(6)の水酸基値は56.2mgKOH/gであった。
【0054】
(合成例7:ポリカーボネートポリオール(7)の合成)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四口フラスコに、
ジエチレングリコール40質量部とブタンジオール60質量部とジエチルカーボネート
125質量部を仕込み、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネートを0.01重量%添加し、120℃で10時間反応させ、次いで190℃で2時間反応させたのち、減圧しながら10時間反応させ、ポリカーボネートポリオール(7)を得た。このポリカーボネートポリオール(7)の水酸基値は
59.4mgKOH/gであった。
【0055】
(合成例8:ポリカーボネートポリオール(8)の合成)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四口フラスコに、ジエチレングリコール30質量部とブタンジオール70質量部とジエチルカーボネート125質量部を仕込み、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネートを0.01重量%添加し、120℃で10時間反応させ、次いで190℃で2時間反応させたのち、減圧しながら10時間反応させ、ポリカーボネートポリオール(8)を得た。このポリカーボネートポリオール(8)の水酸基値は56.5mgKOH/gであった。
【0056】
(合成例9:ポリカーボネートポリオール(9)の合成)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四口フラスコに、ブタンジオール100質量部とジエチルカーボネート132質量部を仕込み、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネートを0.01重量%添加し、120℃で10時間反応させ、次いで190℃で2時間反応させたのち、減圧しながら10時間反応させ、ポリカーボネートポリオール(9)を得た。このポリカーボネートポリオール(9)の水酸基値は55.7mgKOH/gであった。
【0057】
合成例1〜9で合成したポリカーボネートポリオールの原料及び水酸基価を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
(実施例1:ウレタン樹脂成形物(1)の作製)
合成例1で得られたポリカーボネートポリオール(1)とメチレンジフェニルジイソシアネートのホルマリン縮合体(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(1)を得た。
【0060】
(実施例2:ウレタン樹脂成形物(2)の作製)
合成例2で得られたポリカーボネートポリオール(2)とメチレンジフェニルジイソシアネートのホルマリン縮合体(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(2)を得た。
【0061】
(実施例3:ウレタン樹脂成形物(3)の作製)
合成例3で得られたポリカーボネートポリオール(3)100質量部と可塑剤としてフタル酸ベンジルブチル(以下、「BBP」と略記する。)25質量部を混合し、メチレンジフェニルジイソシアネートのホルマリン縮合体(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(3)を得た。
【0062】
(実施例4:ウレタン樹脂成形物(4)の作製)
合成例4で得られたポリカーボネートポリオール(4)100質量部と可塑剤BBP25質量部を混合し、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変性体(日本ポリウレタン工業株式会社製「コロネートMX」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(4)を得た。
【0063】
(実施例5:ウレタン樹脂成形物(5)の作製)
合成例5で得られたポリカーボネートポリオール(5)100質量部と可塑剤BBP25質量部を混合し、メチレンジフェニルジイソシアネートのホルマリン縮合体(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(5)を得た。
【0064】
(実施例6:ウレタン樹脂成形物(6)の作製)
合成例5で得られたポリカーボネートポリオール(6)100質量部と可塑剤BBP25質量部を混合し、メチレンジフェニルジイソシアネートのホルマリン縮合体(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(6)を得た。
【0065】
(実施例7:ウレタン樹脂成形物(7)の作製)
合成例7で得られたポリカーボネートポリオール(7)100質量部と可塑剤BBP25質量部を混合し、メチレンジフェニルジイソシアネートのホルマリン縮合体(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(7)を得た。
【0066】
(実施例8:ウレタン樹脂成形物(8)の作製)
合成例8で得られたポリカーボネートポリオール(8)とメチレンジフェニルジイソシアネートのホルマリン縮合体(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(8)を得た。
【0067】
(実施例9:ウレタン樹脂成形物(9)の作製)
合成例1で得られたポリカーボネートポリオール(1)80質量部とポリエステルポリオール(DIC株式会社製「ポリライトOD−X−2195」)20質量部を混合し、メチレンジフェニルジイソシアネートのホルマリン縮合体(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(9)を得た。
【0068】
(実施例10:ウレタン樹脂成形物(10)の作製)
合成例1で得られたポリカーボネートポリオール(1)60質量部とポリエステルポリオール(DIC株式会社製「ポリライトOD−X−2195」)40質量部を混合し、メ4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変性体(日本ポリウレタン工業株式会社製「コロネートMX」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(10)を得た。
【0069】
(実施例11:ウレタン樹脂成形物(11)の作製)
合成例1で得られたポリカーボネートポリオール(1)30質量部と合成例9で得られたポリカーボネートポリオール(9)70質量部を混合し、メチレンジフェニルジイソシアネートのホルマリン縮合体(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(11)を得た。
【0070】
(比較例1:ウレタン樹脂成形物(C1)の作製)
ポリエステルポリオール(DIC株式会社製「ポリライトOD−X−2195」)と4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変性体(日本ポリウレタン工業株式会社製「コロネートMX」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(C1)を得た。
【0071】
(比較例2:ウレタン樹脂成形物(C2)の作製)
合成例
9で得られたポリカーボネートポリオール(
9)とメチレンジフェニルジイソシアネートのホルマリン縮合体(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)をNCO/OH=1.00(モル比)の配合比率で混合攪拌し、直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入した。それら金型を120℃で2時間、一次硬化させ、さらに110℃で17時間、二次硬化させ、円柱状のウレタン樹脂成形物(C2)を得た。
【0072】
上記の実施例及び比較例で得られたウレタン樹脂成形物を用いて、下記の評価を行った。
【0073】
[JIS−A硬度の測定方法]
実施例1〜11、及び、比較例1〜2で得られた円柱状のウレタン樹脂成形物を試験体とし、JIS−K−6253に規定の硬度測定法にてJIS−A硬度を測定した。
【0074】
[耐加水分解性の評価方法]
耐加水分解性の評価は、ウレタン樹脂成形物の硬度保持率で判断した。実施例1〜11、及び、比較例1〜2で得られた円柱状のウレタン樹脂成形物を試験体とし、該試験体を75℃、湿度95%の雰囲気下に28日間養生し、養生前後のウレタン樹脂成形物のJIS−A硬度を下記式に代入し、硬度保持率を算出し、以下のように評価した。
硬度保持率(%)=(養生後のJIS−A硬度/養生前のJIS−A硬度)×100
◎:硬度保持率が70%以上
○:硬度保持率が50%以上70%未満
×:硬度保持率が50%未満
【0075】
[耐溶剤性の評価方法]
耐溶剤性の評価は、ウレタン樹脂成形物を溶剤に浸漬させた前後の質量変化で判断した。実施例1〜11、及び、比較例1〜2で得られた円柱状のウレタン樹脂成形物を試験体とし、該試験体を、トルエン、MEKにそれぞれ7日間浸漬させ、浸漬前後の試験体の質量を下記式に代入して質量変化率を算出し、以下のように評価した。
質量変化率(%)=((浸漬後の質量−浸漬前の質量)/(浸漬前の質量))×100
耐溶剤性の評価:
(耐トルエン性)
◎:質量変化率が10%未満
○:質量変化率が10%以上30%未満
△:質量変化率が30%以上50%未満
×:質量変化率が50%以上
(耐MEK性)
◎:質量変化率が60%未満
○:質量変化率が60%以上70%未満
△:質量変化率が70%以上80%未満
×:質量変化率が80%以上
【0076】
実施例1〜11で作製したウレタン樹脂成形物(1)〜(11)の組成、及び評価結果、並びに比較例1〜2で作製したウレタン樹脂成形物(C1)〜(C2)の組成、及び評価結果を表2に示す。
【0077】
【表2】
【0078】
表1及び2中の用語について説明する。
「DEG」:ジエチレングリコール
「EG」:エチレングリコール
「TEG」:トリエチレングリコール
「TMP」:トリメチロールプロパン
「BG」:ブタンジオール
「PEG200」「PEG400」:ポリエチレングリコール
「DPC」:ジフェニルカーボネート
「DEC」:ジエチルカーボネート
「NCO−1」:メチレンジフェニルジイソシアネートのホルマリン縮合体(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)
「NCO−2」:4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変性体(日本ポリウレタン工業株式会社製「コロネートMX」)
【0079】
表2に示した評価結果から、本発明のウレタン樹脂組成物を用いて形成されたウレタン樹脂成形物は、優れた耐加水分解性及び耐溶剤性を有していることが確認できた。
【0080】
一方、比較例1は、ポリカーボネートポリオールの代わりにポリエステルポリオールをポリオール成分として用いたウレタン樹脂組成物を使用した例であるが、耐溶剤性には優れるものの、耐加水分解性が著しく不十分であることが確認できた。
【0081】
比較例2は、本発明の範囲外のポリカーボネートポリオールをポリオール成分として用いたウレタン樹脂組成物を使用した例である。耐加水分解性には優れるものの、耐溶剤性は著しく不十分であることが確認できた。