【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の要旨)
本発明は、三フッ化ホウ素よりも容易に劈開される、ホウ素含有ドーパント種を用いて、ホウ素含有イオンを注入する方法に関する。より具体的には、本発明は、効率;MTBF;および三フッ化ホウ素よりも容易に劈開されるホウ素含有ドーパント種を使用する、イオン供給源のハードウェアの寿命を向上させることに関する。
【0011】
一つの要旨において、本発明は、ホウ素含有イオンを注入する方法であって、
真空チャンバー(または真空容器、真空槽もしくは減圧チャンバー)内の気化したホウ素含有ドーパント種を、イオン化条件にてイオン化し、ホウ素含有イオンを生じさせること;および
ホウ素含有イオンを、電場により加速させて、ホウ素含有イオンをデバイスの基体に注入すること
を含み、
ホウ素含有ドーパント種が、BF
3以外の種から実質的に成る
方法に関する。
【0012】
他の形態によれば、ホウ素含有ドーパント種は、ホウ素含有ドーパント種の全体の重量を基準として、20重量%未満のBF
3を含み、好ましくは10重量%未満、より好ましくは5重量%未満のBF
3を含み、さらにより好ましくは、ホウ素含有ドーパント種が、実質的にBF
3を含まない。最も好ましくは、ホウ素含有ドーパント種は、三フッ化ホウ素をまったく含まない。
【0013】
別の要旨において、本発明は、ホウ素含有イオンを注入する方法であって、
真空チャンバー(または真空容器もしくは真空槽)にて、気化したフッ化ホウ素ドーパント種を、イオン化条件にてイオン化し、ホウ素含有イオンを生じさせること;および
ホウ素含有イオンを、電場により加速させて、ホウ素含有イオンをデバイスの基体に注入すること
を含み、
フッ化ホウ素ドーパント種が、B
2F
4、B(BF
2)
3CO、BF
2CH
3、BF
2CF
3、BF
2Cl、BFCl
2、BF(CH
3)
2、NOBF
4、NH
4BF
4、H
2BF
7、H
2B
2F
6、H
4B
4F
10、H
2BFO
2、H
2B
2F
2O
3、H
2B
2F
2O
6、H
2B
2F
4O
2、H
3BF
2O
2、H
4BF
3O
2、H
4BF
3O
3、B
8F
12、B
10F
12、および(F
2B)
3BCOから成る群から選択された化合物を含む
方法に関する。
【0014】
本発明の別の要旨は、ホウ素含有ドーパント種を含む組成物または試薬に関する。当該組成物または試薬はホウ素含有イオン注入に有用である。一つの形態によれば、組成物または試薬は、BF
3以外の種から実質的になる。別の形態によれば、ホウ素含有ドーパント種は、ホウ素含有ドーパント種の全体を基準にして、20重量%より少ないBF
3を含み、より好ましくは10重量%より少ないBF
3を含み、さらに好ましくは5重量%より少ないBF
3を含み、さらにより好ましくは、ホウ素含有ドーパント種が実質的にBF
3を含まない。最も好ましいホウ素含有ドーパント種は、三フッ化ホウ素をまったく含まない。別の形態によれば、組成物または試薬は、700kJ/モル未満、より好ましくは650kJ/モル未満、さらにより好ましくは600kJ/モル未満のエネルギで、容易に劈開される、ホウ素含有ドーパント種を含む。一つの好ましい形態によれば、フッ化ホウ素ドーパント種は、B
2F
4、B(BF
2)
3CO、BF
2CH
3、BF
2CF
3、BF
2Cl、BFCl
2、BF(CH
3)
2、NOBF
4、NH
4BF
4、H
2BF
7、H
2B
2F
6、H
4B
4F
10、H
2BFO
2、H
2B
2F
2O
3、H
2B
2F
2O
6、H
2B
2F
4O
2、H
3BF
2O
2、H
4BF
3O
2、H
4BF
3O
3、B
8F
12、B
10F
12、および(F
2B)
3BCOから成る群から選択されたホウ素含有化合物を含む。
【0015】
本発明のさらに別の要旨は、イオン注入供給源(またはイオン注入ソース)への物質の供給において使用するのに適した、保管およびデリバリ(または輸送用)容器であって、本発明のホウ素含有ドーパント種を含む(またはそれを入れる)容器に関する。一つの形態において、容器はシリンダである。別の形態において、容器は、米国特許第5,518,528号;米国特許第5,704,965号;米国特許第5,704,967号;米国特許第5,935,305号;米国特許第6,406,519号;米国特許第6,204,180号;米国特許第5,837,027号;米国特許第6,743,278号;米国特許第6,089,027号;米国特許第6,101,816号;米国特許第6,343,476号;米国特許第6,660,063号;米国特許第6,592,653号;米国特許第6,132,492号;米国特許第5,851,270号;米国特許第5,916,245号;米国特許第5,761,910号;米国特許第6,083,298号;米国特許第6,592,653号;および米国特許第5,707,424号で説明されているような、大気圧より低い(または減圧)容器である。これらの文献は、各文献の全体が引用により本明細書に組み込まれる。好ましい容器として、例えば、SDS(登録商標)およびVAC(登録商標)デリバリ容器(ATMI, Inc. Danbury, コネチカット州、米国から入手可能である)が挙げられるが、これらに限定されない。別の要旨によれば、容器は、米国特許第6,868,869号; 米国特許第6,740,586号;米国特許出願第10/201,518号; 米国特許出願第10/858,509号; 米国特許出願第10/625,179号; 米国特許出願10/028,743号; 米国仮特許出願第60/662,515号; および米国仮特許出願第60/662,396号に記載されているようなアンプルである。これらの文献は、引用により、各文献の全体が本明細書に組み込まれる。
【0016】
さらにまた別の要旨において、本発明は、マイクロ電子デバイスを製造する方法であって、気化したフッ化ホウ素ドーパント種を、真空チャンバー内で、イオン化条件にてイオン化して、ホウ素含有イオンを生成すること、およびホウ素含有イオンを電場により加速して、ホウ素含有イオンをデバイスの基体に注入すること、および必要に応じて、前記デバイスの基体でマイクロ電子デバイスを組み立てることを含み、フッ化ホウ素ドーパント種が、BF
3以外の種から実質的に成る、方法に関する。より好ましくは、ホウ素含有ドーパント種は、BF
3を実質的に含まない。最も好ましくは、ホウ素含有ドーパント種は、三フッ化ホウ素をまったく含まない。
【0017】
本発明のさらに別の要旨は、改良されたマイクロ電子デバイス、およびそれを組み込んだ製品であって、ここで説明する方法および組成物を用い、さらに必要に応じて、マイクロ電子デバイスを製品に組み込んで製造される電子デバイスおよび製品に関する。
【0018】
本発明はまた、水素化ホウ素前駆体を製造する方法、および水素化ホウ素前駆体を供給する方法に関する。より具体的には、本発明は、クラスターホウ素注入のために、ホウ素含有ガスから生成する、水素化ホウ素前駆体に関する。加えて、本発明は、水素化ホウ素前駆体の供給源(またはソース)に関する。
【0019】
一つの要旨において、本発明は、クラスターホウ素注入のための水素化ホウ素前駆体を製造する方法を提供する。当該方法は、ホウ素含有ガスを供給(または用意)すること、およびホウ素含有ガスのより高次のホウ素含有クラスターへの変換を誘発することを含む。
【0020】
別の要旨において、本発明は、クラスターホウ素注入のための水素化ホウ素前駆体を供給する方法を提供する。当該方法は、ホウ素含有ガスを供給(または用意)すること、ホウ素含有ガスのより高次のホウ素含有クラスターへの変換を誘発すること、および当該より高次のホウ素含有クラスターをクラスターホウ素注入のためのツールに供給することを含む。一つの形態において、変換は、ツールに隣り合う反応器において、実施される。別の形態において、反応器は、ツール内にある。
【0021】
別の要旨において、本発明は、水素化ホウ素前駆体の供給源であって、
ホウ素含有ガス供給源;
ホウ素含有ガス供給源からのホウ素含有ガスが、より高次のホウ素含有クラスターへ転換することを誘発する容器;
ホウ素含有ガス供給源と反応器を、相互に繋ぐフロー回路;および
必要に応じて、前記フロー回路内で、質量または圧力コントローラ
を含む供給源に関する。
【0022】
別の要旨において、本発明は、マイクロ電子デバイスを製造する設備であって、本発明の水素化ホウ素前駆体の供給源、およびマイクロ電子デバイスの製造ツールであって、水素化ホウ素前駆体の供給源とフロー連通した状態で連結されているツールを含む、デバイスに関する。
【0023】
本発明のさらに別の要旨は、マイクロ電子デバイスを製造する方法であって、前記の方法により製造されたクラスターホウ素種を用いて、クラスターホウ素イオンを注入することを含む方法に関する。
【0024】
本発明のさらにまた別の要旨は、前記の方法により製造された、クラスターホウ素種の使用を含む、クラスターホウ素イオンの注入方法に関する。
【0025】
本発明の他の要旨、特徴および形態は、あとに続く開示および添付の請求の範囲から、より十分に明らかになるであろう。